はてなキーワード: チェンソーとは
青年向け漫画の編集者をしていた。といっても若い頃の話だ。都内にある編集プロダクションを辞めて田舎に帰ったのが36の時だから、おじさんの入り口に立った頃か。今では完全なるおじさんである。
働いていた会社というのは、講談社とか小学館とか秋田書店とか、そういう大手出版社ではない。あくまで編集プロダクションである。出版社と編プロがどう違うのかって……ざっくり言うと元請けと下請けだ。出版社が出版事業(今回だと青少年向けの漫画作りや商業展開)の企画をして、漫画家が作品そのものを作って、編プロは雑誌本体を作って、その制作過程で印刷所やデザイン事務所といった専門集団と関係することになる。
イマイチな説明になってしまった。一般社会の例で説明する。民法でいうところの委託(準委任契約)に当たる。公共建築の分野でいうと、公共機関の建築技師が新しい建築物のマンガ絵を作り、建築事務所が基本設計~詳細(実施)設計をして、出てきた成果物を元に大手建設会社が施工監理し、地元にある中小事業者が実際の土木建築作業をする。
自分が勤めていたのは、この例でいうところの建築事務所だ。受益者(国民=漫画読者)の希望に応えたい組織があって、そこから依頼を受けて動いている関係会社のひとつ。そういうアナロジーだ。
出版社との役割分担は、そこまで分離しているわけでもない。漫画編集者といえば、昔の手塚治虫ほかの自伝みたいに、漫画家とアツいやり取りをしているイメージがある。ああいう、企画経営と制作現場の間にあるような仕事は、出版社の社員が直接することもあれば、編プロが出版社(編集部)のオフィスを間借りして行うこともある。
前者の例だと、マガジン、サンデー、チャンピオンなどだ。コンビニや書店にほぼ必ず置いてあるレベルの漫画誌。大手出版社に総合職コースで入社した人が、(編集、取材、制作、資材、宣伝、マーケティング、総務経理人事その他事務)といった多くの部門のひとつである漫画編集部に割り振られて其処に居る。
後者の例だと、大手出版社が出している漫画誌でも、あなたが聞いたことのないやつもけっこうあると思う。そういうのは、編プロが出版社(編集部)の仕事を丸ごと請けて実施していることが多い。自分は、そういう会社で働いていた。職場自体は大手出版社の中にあるが、いわゆる委託先の社員だった。別の言い方をすると、親雑誌に対する子雑誌の関係。
ほかの長文増田の記事を見るに、あまりたくさん書けない仕様のようである。何文字までかは知らないが、文字数制限があると思う。本当は何万字でも書きたいのだが、あくまで自分が書きたいだけであって、あなたが読みたいとは限らない。一万字以内になるよう心掛ける。以下に、自分が関わった漫画家を2人だけ紹介しよう。最後に所感を述べて終わりにする。
その2人(A先生とB先生。どちらも若手)と私は、分水嶺のような関係(追記;わかりにくい表現ですいません。ブクマカのBuchicatさんのコメントのとおりです)だった。ある日、私が担当していた漫画家のA先生が新作の企画提案に来ていて、同じタイミングで別の編集者のところに持ち込みをしたのがB先生だった。その別の編集者が不得手なジャンルだったこともあり、A先生との話が終わった後で、私も一緒にB先生の作品を読んだ。
その後、編集部の責任者を交えた会議で、私が引き続きA先生の新作の担当者に決まった。新人であるB先生の担当になる可能性もあったが、そうならなかったのは、今の漫画界の一界隈にとって幸運なことだった。
A先生は、雰囲気が暗めだった。人間性まで暗いというわけではなく、心を開くと明け透けになるタイプだった。モードに入ると饒舌になる。
弊誌では、読み切りを何度か掲載したことがあった。アシスタント経験あり。小さい賞を取ったことがある。ヒット作はないが、若き漫画家としてはキャリアがあった。
画力が抜群だった。小学校や中学校で、学習ノートにフシギダネの絵とかをソラでゲームパッケージそのまんまに描く子がいただろう。とにかく天賦の才を持っていた。最小限の画量で、それでいて迫力と感情に溢れた1枚1枚を描く。そういう人だった。
難点は、マジメすぎるところか。少し前にやっていたアニメだと、チェンソーマンに登場するアキくんか(少し前……?)。とにかくマジメだった。いや、やはり『直向き』に訂正する。
A先生は、少年誌に見合わない重たいテーマに挑むことがあった。今でもそうだ。彼のマンガには『緩さ』がない。それもいいところなのだが。私は好きだった。はっきりいって。が、読者の傾向に合っているかは微妙だった。
子どもの頃から漫画が好きだったらしい。中学生の頃のイラストを見せてもらうと、俄然キャラクターへの愛に溢れる作画を見ることができた。中学生らしい、プロには程遠いクオリティなのだが、しかし見ていて違和感がないというか、自然にくっきり入ってくる。
私という人間は、具体例で物事を説明する癖がある。上の「中学生らしいイラスト」を別の事例で表現すると……「うるせ~!!知らね~!!FINALFANT ASY」(短縮URL:https://x.gd/L5cc4)だろうか。以前、いつぞやかのid=pptppc2さんのブックマークコメントがきっかけで元ネタを知ることになった。
あの時のA先生のイラストは、ベルセルクのセルピコだったと思うが、力強い表現だったのを覚えている。セルピコがファルネーゼを抱きかかえて、
「申し訳ありません 道案内を頼まれまして 少し席を外していましたもので」
と言うシーンの模写だった。
さて、そんなA先生だったが、ある時これまた重量級のテーマで描きたいものがあるという。先ほどの、編集部での新企画提案の話だ。
その際、A先生からプロットをもらい、私のデスクで拝見させてもらったところ……うちの雑誌では持て余しそうだった。作品の質が低ければ普通に打ち切りになりそうで、作品の質が高くても――弊誌の売上規模だと会社グループ全体の機会損失になりそうだった。私の前でパイプ椅子にかけているA先生は、不安げな面持ちだった。
内部の話で悪いが、例えば「甲」という雑誌の亜流の「乙」という雑誌があるとする。ビッグコミック(オリジナル、スピリッツ、スペリオール)みたいな感じだ。この時、甲と乙に明確な上下関係があった場合、乙誌に掲載された漫画が甲誌に引き抜かれることがある。その際、甲誌の編集部から言われるのが、
「なぜうちの編集部に見せなかった?」
という意見だ。これは、ストレートに言われる場合もあれば、暗に言われる場合もある。だが、事前に上流の雑誌に見せていたとして、多くの場合は玉虫色の返事があるだけだったりする。
話を戻そう。この時の自分は、編集部の自分のデスクのあたりでA先生の次回作を見せてもらっている。確か缶コーヒーを飲んでいた。
自分としては、A先生のマンガを弊誌に載せたいと思っていたが、先ほど述べたとおり、後ろ髪を引かれる思いもあった。社会派の少年漫画というのは扱いが難しい。その作品が「あしたのジョー」の影響を受けているのは明白だった。「A先生であれば、きっと面白い作品にしてくれるのだろうな」という期待はあった。
うーん、大いに悩むところだ。どうしよう。思いあぐねていたところで、別の編集者から声がかかった。要約するとこんなところか。
「持ち込みに来た人がいる。私の専門じゃないので判断が難しい。門前払いにするレベルではないので、あなたの判断を仰ぎたい。上の人間は今出かけている」
要するに、自分の専門外なので判断できないよ、と言っている。ここも会社なので、編集者の上には当然上司がいる。その人達がいなければ同輩に相談するのが基本だ(余談だが私は後輩だった)。こういう原則は一般の会社と変わらない。
その『別の編集者』というのは、儚い感じの純文系が得意なタイプだった。一番わかりやすい喩えは……『はちみつとクローバー』みたいなやつだ。ああいうのが得意な人だった。
その時は、A先生との話が終わったら行くと告げた。それで、しばらくそのまま話を続けた。
「この作品はいい意味で重たいね。ちょっと考える時間がほしい」
と言って、その日は解散した。A先生は、「お願いします!」と言ってパイプ椅子を立ち、そのまま帰っていった。いつもだったら喫茶店でご飯をおごっている。
A先生は、『いい子』だった。あまり感情は出さないけれど、人間に対する愛を持っている。そういう子だった。私が当時、A先生にご飯を奢って、彼がおいしそうな表情で食べている時、私は幸せだった。A先生が幸福だと、自分も幸福だと思えた。A先生が漫画という手段で自らを表現している時、まるで自分もそれに劣らぬような喜びを得ていた。
ヘンな表現かもしれないが、例えば読者がA先生を褒めている時、自分とA先生との区別がなくなっているというか。彼のことが、自分のことみたいに嬉しかった。これは愛なのだろうか。
持ち込み部屋に行くと、別の編集者と、持ち込みに来た子が対面で座っていた(ちょこんと挨拶をしてくれた)。自分が座る席には作品が置いてあった。綴じられていない原稿用紙がある。ページ数にして30枚ほどだった。もっと多かったかもしれない。記憶があやしい。
実際、B先生の作品は面白かった。コテコテの学園ものかと思いきや、登場人物それぞれに適度な制約があって、キャラクターも立っていた。これまでのキャリアを聞き取ったところ、作品が雑誌に掲載されたことがあるようだ。アシスタント経験もある。
絵の方は、自分がこういうのも大変失礼だが、上手な方ではなかった。どちらかというと、脚本や設定、キャラ作りが得手のように映った。当人が情熱を注いでいる箇所はすぐにわかる。キャラ絵が有名漫画家の影響を受けているとか、キャラクターの台詞回しがハリウッド映画風とか、背景や小物を手を抜くことなく全部描いているとか、そんな具合に。
光るものがある作家だった。これを見抜けないようなのはモグリ――そんなレベルで輝いていた。
私は作品を読み終えた後で、「ちょっと待ってね」と自席に戻り、少し残っていた缶コーヒーを飲み干して、思案を重ねつつ持ち込み部屋に戻った(どうするのが最良かわからないケースだった……)。
それで、テーブルではこういうやりとりをした。
私「イイ作品だと思います。特に、セリフ回しにセンスを感じます。掲載ができるとかここでは言えないけど、話は通してみますね」
B「ありがとうございます」
私「それで、担当はね……縁なので。あなたがするのがいいのでは?」
編「私よりもほかの人がいいと思います。もっと才能を引き出せる人が……」※小さい声で
私「いや、でも恋愛描いてるよ。エンタメだけどいいんじゃない」(こいつ、作家の前でアホなこと抜かしよって)
編「難しいです」
私「でもこれ、縁だよ」(意識が低すぎる……)
編「ほかの作家さんも抱えてるので。いっぱいいっぱいです」
私「わかりました」(トラブル回避のため後で編集長に説明しとこう)
B「すいません。僕の作品はどうなるんですか?」
私「後日連絡しますね。必ずしますから、それまでは他誌への持ち込みは待っていただけますか」
B「あの、はい。できればですが、早めでお願いします。一週間くらいでなんとかなりますか」
私「なんとかしてみます」
作品そのものと、作家プロフィールと、付属資料のコピーを取らせてもらって、彼には外で缶コーヒーを奢った。ビルの入り口まで送ったところまではいい気分だったが、正直、身に余る事態だった。
持ち込み作家の才能がありすぎるのも考えものだ。嬉しい悲鳴というやつ。誰が担当に付くかで今後の雑誌の売り上げに影響がある。重大な意思決定ということになる。
最悪、『進撃の巨人』の時みたいに優れた作家を逃してしまう可能性がある。あれも、実際は諌山先生は門前払いではなく、週刊少年ジャンプの担当が付くか付かないかの微妙なラインだったらしい。それで、誰が担当になるかを押し付けあっている間に諌山先生が他雑誌に持ち込んでしまった、という話が業界団体の公的な飲み会で囁かれていた。
B先生についてだが、一週間後に担当編集が決まった。「別の編集者」でもなく私でもない。当時、若手のひとりだった20代の子が任されることになった。編集部のトップを交えてB先生の原稿のコピーを読んだのだが、「若い感性が光る。年齢が同じくらいの人と組ませる方がいいのでは?」という結論になった。
その20代の子は、上の組織からこっちに出向してきている子で、いわば武者修行の身だった。一流大学出で、本社のプロパー社員。いわゆる総合職である。
最初は、私に選択権があった。B先生の担当になる道もあった。だが当時の私は多忙であり、月に何度も会社に寝泊まりするレベルだった。新人は抱えるべきではない。しかし、才能のある子だから迷いがある。
A先生のこともあった。彼のあの作品を世に出してやりたい。もっと有名にしてあげたい。そんな想いがあった。
私が悩んでいるうちに、例の20代の子が手を挙げたのだ。私としても、彼のやる気と知性と直向きさは買っている。諸手を上げて賛成した。
今思えば、正しい選択だった。もし私がB先生の担当になっていたら、面白い恋愛エンタメを楽しめる読者の数は減っていただろう。これでよかったのだ。
以後のB先生は、例の持込漫画のブラッシュアップを続けた。翌年には、晴れて弊誌に第一話が掲載されることになった。さらに以後は、担当編集とともに二人三脚で躍進を続け、イケイケドンドンの勢いを保ったまま、一度も息切れすることなくスターダムに上り詰めた。今では漫画家として世に知られている。
上で挙げたA先生の意欲作は、読者層に合っていなかった。それでも、高い画力とシナリオ構成の上手さがあったのだろう。その意欲作は、連載期間を積み重ねる度にファンの数が増えていった(業界的には、Amazonの第一巻のレビュー数が人気の代替変数になることが知られている)。
今では、A先生は親雑誌で連載を勝ち取るまでになった。去年だったか。彼の作品をコンビニで立ち読みする機会があったのだが、やはり突き抜けた画力だった。週刊連載であそこまでの画力というのはまずない。
2024年現在、私は東京を離れて田舎で暮らしている。地元の町役場にUターン就職して、実家の農業を手伝いながらスローライフに近い生活を送っている。
実は、編集者だった当時、働きすぎて病気になった。ある日、下腹部の辺りに違和感を覚えて、血の塊のようなものが血管を這っている感覚があった。病院に行くと、「遅くても明日中に入院しなさい」という医者からの指導があった。
それなりに重い病気にかかってしまった。一応は死亡リスクもある。数か月ほど入院した後、どうしようかと考えて、考えて、考えて……編集部に復帰後は、労働を最小限にしつつ転職活動をスタートした。
A先生については、幸いだった。彼の意欲作とは最終回まで付き合うことができた。私が退院した後、無事完結を迎えることができた。あしたのジョーに比べればハッピーエンドだった。
入院中に、A先生とB先生がお見舞いに来てくれたのを覚えている。ほかの編集仲間も来てくれた。A先生は、テンションが低めで、何を考えているのかわからないこともあるのだが、人間への基本的な愛というか、思いやりがある人だった。
もう40才を過ぎている。はてなユーザーの中では平均的な年齢か。思えば齢を重ねたものだが、当時の日々は今でも夢の中に出てくる。
若い頃から編集者をやってきた。身体を壊さなければ続けていたのかというと、多分そうだろう。でも、今の生活も悪くないと感じている。自分語りはここまでにして、締めにしよう。
もしあなたが、Webでも紙媒体でもいい。気になる漫画作品を見つけたとする。面白いものを見つけたと感じたら、ひとまず買ってみるのがいい。Webだと1話単位で売っている。
ひとかどの漫画家というのは、自らが産み出すモノを本気で高めにいっている。あなたのフィーリングが合ったのなら、ひとまず1巻だけでも読んでみる方がQOLが高まると思う。ハズレを引くことはあるだろうが、アタリだってちゃんとある。人生は運試しである。
劇的に寒い。
冬の便座は温かいに越したことはない。その方がいいに決まっている。
学業や仕事から離脱し、わざわざ氷のように冷たい物体に尻をべったりと押し当てに行くなど意味が分からない。
拷問と何が違うというのだろう。
まあ、こんなに不平不満をもらしている手前、私の職場の便座が温かいわけがない。
拷問と何が違うというのだろう。
なぜわざわざ「スピリチュアルな」と形容しなければならないバイト先にいるかといえば、理由はいろいろある。
遡れば十年近く前、大学卒業直前に父が突然亡くなり、それがトリガーで鬱になったとか……それが原因で何年も正規雇用でまともに働けていないとか……父が亡くなってから母の認知症が進み、家族のことを全員忘れてしまったとか……そういうあれこれで私の鬱も何年経ってもなかなか寛解せず……
まあ、人生いろいろある。
いろいろあって私は「スピリチュアルな」「バイト」をしている。
この増田のトピックとしてはさほど重要な話ではないので、詳細は省く。「スピリチュアルな」「バイト」にわざわざ就く経緯の説明としては、こんなもんでいいだろう。
バイト先はスピリチュアルグッズや、怪しいけど合法の、薬っぽいものなどを通信販売している会社だ。
あんなもん、どこの会社の、どんな奴が売ってんだよ、と皆さんも人生でちょっとは思ったこと、ありませんか?
私もそう思っていました。私のような人間が経営の一端を担っています。スピリチュアル業界の未来が心配。
ここまで読んでいただけたなら大抵の人が理解していることと思うが、私はスピリチュアルグッズも、怪しいけど合法の薬っぽいものもまあ小馬鹿にしている。
なぜ大して好きでもない商品を販売する職場で働けているのか。理由は二点ある。
一点目は、給料が良いのだ。
ちょっとExcelとWordが使えて、ちょっと正しい日本語が扱えるというだけで、随分と歓迎されている。私のような経歴ではなかなか巡り合えない、好待遇のアルバイトだと思う。
二点目は、働いている人の善さだ。
ここで言う「人の善さ」とは、スピリチュアルらしく開運オーラを持つ人だとか、いつも笑顔で縁を引き寄せる人だとか、そんな話ではない。
うちの会社に限った話かもしれないが、スピリチュアルグッズを取り扱っている会社にしては社長も社員も、全くスピリチュアルに傾倒していない。
ここからは憶測と、ちょっとした悪口になるが(ここまでも大概だが)、おそらく販売する側が正気でいないと、正気じゃない人間にまともに売り込めないのだと思う。
正気じゃない商品を正気じゃない人に親切に売りつけるには、正気でいなければならない。
ビジネスの考え方ってこうじゃないとな、とも改めて思える。
少々話が逸れたが、本題に入る。
スピリチュアルなバイト先は給料も良く、人も善いというのに、トイレの便座が冷たい。
わざわざ温かいオフィスを離れ、冷たい便座に尻を押し当てに行きたくない。何度も冷たい便座に座りたくない。
おかげで乏尿になってしまった。乾燥していてよく水分は摂る癖に……膀胱炎になったらとんだお笑い種だ。
スピリチュアルに携わっているくせに乏尿だの膀胱炎だの、代謝が悪そうな人間になってるの、可笑しくないですか?そうでもないか。
だが、最近冷たい便座に座る回数が減った。シフトを減らされたのだ。
薄々予想はしていた。三人いたバイトのうち一人が解雇され、もう一人は週三、週二、週一と見かける回数が日に日に減っていき、ある日とうとういなくなった。
しかし、私はシフトを減らされるのみで、なぜか解雇されなかった。おまけに会社はバイトを二人解雇したと同時に、正社員を数名雇っていた。
そうして念願叶って冷たい便座に座る回数が減り、また、それに応じて給料も減ることになった。
後者は全くもって望んでいなかった。本当に。
給料が減れば必然的に精神は不安定になる。鬱の非正規雇用者というのは、そういう生き物だ。
でも、鬱だろうがなんだろうが、人間は案外しぶとい。私は運命と精神疾患者に厳しい世間に抗うため、副業を探すことにした。
今のバイト先と兼業できて、同業じゃない、スピリチュアルとは無関係の、いいバイト先を……
と思いながら面接を受け続け、なぜか今よりも胡散臭い気配が漂う会社で副業をすることが確定した。
なんでだよ。普通、なんかこう、こういうときは起死回生の展開があるはずだろ……
でも、私は「起死回生の展開」なぞ存在しないことを知っている。なぜなら、私の人生だからだ。私の人生に、そんな展開は都合よく訪れない。
会社のドアもまあボロく、「チェンソーマンに出てくるボロいドアに似てるな、貼り紙はないけど」というのが会社の第一印象だった。
だが、そんな印象に反して面接をしてくれた社長は優しく気さくで、なかなか楽しい気分で面接ができた。オフィスワーク経験も活かせそうだったので、内定の連絡には二つ返事で承諾した。
オフィスのドアに貼り紙はなかった。だが、面接のとき見えなかったオフィスの壁には、大量の紙が貼ってあった。
壁の紙にはおそらく慶弔用と思われる筆ペンで
「論理的思考で世界を回す!」「社会人として自立を意識」「ポジティブシンキングが良い結果を生む!」
などと書いてあった。もっと書いてあったが、全く覚える気がないので、これ以上思い出せない。
「社会の嘘」が書いてあるな、と思った。
スピ会社でも思ったが、この会社でも「ここで聞いたことはすべて信じないことにしよう」と思った。
だが、待遇が良く、人が善いのはスピ会社と同じだ。オフィスワーク経験も活かせている。
いいんだ、これで……
温かい……
そう、温かかったのだ。便座が、温かい!
待遇が良く、人が善く、どうしようもなく胡散臭く、オフィスに出勤する度に、名札が渾名で書いてあるタイプの居酒屋に来た気分になるけど、というかこの会社、トイレにすら「社会の嘘」の紙が貼ってあるけど、そんなことはどうでもいい。
便座が、温かいのだ!
私は心底感動した。
便座が冷たいスピリチュアルなバイト先と、便座が温かいキショい居酒屋みたいなバイト先。
どっちも別に好きではない。正直目くそ鼻くそだが、真冬に便座が温かいことは、とんでもないアドバンテージだ!
今の時期だけはお前を愛することにする!
夏になったらどうなるか知らんが!しばらくよろしくな!
原作:稲垣理一郎、作画:Boichi「Dr.STONE」、2017年3月6日 - 2022年3月7日、全26巻、完結済み⭕ ヒロインのふんどし姿あり。
武田すんに「グレイプニル」、2015年10月6日 - 2023年4月19日、全14巻、完結済み⭕ ヒロインの下着とスクール水着姿あり、
山田鐘人(原作)、アベツカサ(作画)「葬送のフリーレン」、2020年4月28日、既刊12巻、未完。
諫山創「進撃の巨人」、2009年9月9日 - 2021年4月9日、 全34巻、完結済み⭕
藤本タツキ「チェンソーマン」、第1部:2018年12月3日 - 2020年12月14日、第2部:2022年7月13日、既刊16巻、未完。
松本次郎「女子攻兵」、2011年3月号 - 2016年1月号、全7巻、完結済み⭕ パンツ、全裸、グロ。
吾峠呼世晴「鬼滅の刃」、2016年2月15日 - 2020年5月18日、全23巻、完結済み⭕
九井諒子「ダンジョン飯」、2014年2月15日 - 2023年9月15日、全14巻、完結済み⭕
浦沢直樹「PLUTO」、2003年 - 2009年、全8巻、完結済み⭕
田中靖規「サマータイムレンダ」、2017年10月23日 - 2021年2月1日、全13巻、完結済み⭕ ヒロインが金髪スク水
つくしあきひと「メイドインアビス」、2012年 - 、既刊12巻(2023年7月現在)、未完 性癖
木城ゆきと「銃夢」全9巻 (ヤングジャンプコミックスBJ)、「銃夢 LastOrder」、集英社版:1-15巻+外伝1巻、講談社版:16-19巻+新装版全12巻、「銃夢火星戦記」既刊9巻
瀬野反人「ヘテロゲニア リンギスティコ 〜異種族言語学入門〜」、2018年3月9日 - 、単行本既刊5巻
あfろ「ゆるキャン△」、2015年5月23日 - 、既刊15巻
しろ「ヤマノススメ」、2011年8月12日 - 、既刊24巻
和山やま「女の園の星」、既刊3巻
ヤマザキマリ「オリンピア・キュクロス」、2018年3月20日 - 2022年7月6日、全7巻⭕
速水螺旋人「男爵にふさわしい銀河旅行」、2016年7月号 - 2021年12月号、全3巻、完結済み⭕
荒川弘、鋼の錬金術師、2001年8月号 - 2010年7月号、全27巻、完結済み⭕
まだ読んでない道満晴明とか。
なんだかわかんなくなってきた。
環望「ウチのムスメに手を出すな!」、2014年2月号 - 2015年6月号、全3巻、完結済み⭕
鉄のラインバレル、2005年2月号 - 2015年6月号、全26巻(0巻含む)、全18巻(完全版)、完結済み⭕
紅殻のパンドラ(2012年 - 連載中、六道 神士、原案:士郎正宗、既刊23巻)
放課後のカリスマ、2008年6月号 - 2014年11月号、全12巻
ニンジャスレイヤー、2013年8月号 - 2018年1月号、全14巻⭕、キョート・ヘル・オン・アース、2018年6月号 - 既刊13巻
退会報告した人30人を調べたよ
①アニメイトが宣伝画像に琴葉茜のイラストを二次創作したイラストを使用
②暇空が叩いている団体「ぱっぷす」の短縮URLサービスをこの時だけ当てこすりのように使用
③アニメイト広報が暇アノンの可能性が高く、暇アノンは過去にNHK内部の個人情報を暇空に横流しした前科があり、アニメイトでも同じことが起きる危険性
主にこの3点が批判され、アニメイトから抜けると宣言する人が続出
それに対し「暇空さんはオタクの味方だ、退会する奴は元からアニメイトに関係ない非オタだ」との批判が多く出た
実際どうなのだろうかと調べてみた
◯1人目「40年くらいのお付き合いだったけど、さようなら!!」
ヘッダーが転スラ bioに「反自公維新」と政治思想強め 政治RTがめちゃくちゃ多いがチラホラオタ語り 年季の入った女性オタクと思われる
◯2人目「今までクソお世話になりました これで卒業できそうです」
アライさん界隈 フェミを名乗る アニメボカロ政治について語る オタク
雑多ジャンルの大量RT それなりに年がいっていってそう 若い頃はアニメが好きだったけど新作はあまり追ってないパターン? まあオタクだろう
◯4人目「アニメイト退会してきましたー」
bioに中国アニメタイトルがぞろり 中国人かと思ったが中国アニメにハマって中国語勉強してる日本人だった アニメの話ばかり オタク
◯5人目「退会してきましたわ。アニメイト最悪だ」
イラストRTが多い 2015年からちょくちょくアニメイトでの購入報告 オタク
女性向けソシャゲ?の二次元アイコン 2016年からちょくちょくアニメイトでの購入報告 アニメ・マンガの話題 オタク
◯7人目「これを機に通販も退会する」
あんスタとアニメイトコラボ時にバニラカーをパロディした時からアンチ寄りになっていたとのこと bioにダンジョン飯 壁打ち漫画語りが多い オタク
ほとんど時事語り 20代 バナナフィッシュ未読でアニメからハマる エロ広告絡みで男オタクが嫌い オタク
bioによれば俺女で既婚子持ち腐女子 話題が雑多 漫画家や声優もRT オタク
◯10人目「このツイート「のみ」ぱっぷすの短縮URL使ってるのが1番無理です」+退会画面スクショ
自作絵アイコンとヘッダ ブレイバーンとダンジョン飯の話題 オタク
◯11人目「退会理由の記載欄があったのでその他自由記載に残しさよならしました」+退会画面スクショ
bioにアニメ アイナナ推し 他漫画アニメソシャゲの話題 つい最近の1月にもアニメイト利用したところ オタク
◯13人目「良い機会なので退会しました🤗」
オシャレな感じの二次元アイコン 2019年からちょくちょくアニメイトでの購入報告 オタク
◯14人目「退会してきた🌸 今後実店舗でも買い物することはありません」
△15人目「退会した」
bioがカオス 愚痴垢?時事系RTまみれ オタクらしい発信はない でも退会画面スクショをあげてはいる
情報収集用なのか本人発信ツイートは50もないぐらいで時事RTが多い カミュマヤ好き オタクっぽそうではある
時事系フェミ系 全方向に怒っているので逆に人物像がよくわからない オタクっぽい話題は皆無のようだ
◯19人目「アニメイト退会したわ無理だわ」
腐女子絵師 2019年からちょくちょくアニメイト行った報告 オタク
×20人目「結構ポイント残ってたけどアニメイト退会してきたよー」
フォロワー数のわりにツイートが異常に少ない 多分掘られ対策に定期的に全消ししてる 風水系?
虐待サバイバー体験の共有などする既婚子持ち チェンソーマンのデンジに共感 オタク
◯22人目「今回のことを踏まえて退会処理しておいた」
2017年にアニメイトで購入報告 洋物生麸 政治RT多め オタク
時事系フェミ系 オタクらしさはほぼない コナンにたまに好意的
×24人目「あんまり使ってなかったけど、アニメイト退会してきた」
本垢から分離した政治垢 本垢は鍵垢 スパイファミリーアニメ化を喜ぶ 他はオタクらしさはほぼない
2021年からアニメイトでちょくちょく購入報告 腐女子 オタク
◯26人目「アニメイト退会した 女の人権をなんだと思ってんだ」
2016年からアニメイトでちょくちょく購入報告 刀剣乱舞好き オタク
作成から半年未満のアカウントでツイート数が少ない 何らかの二次創作小説を書いているらしい
2012年頃からアニメイトについて言及 アニメイトの透明カバーが溜まる発言など常連っぽい 呪術廻戦などジャンプ系 オタク
◯29人目「元気よく退会してきました」
熱心なアニメ店長ファンだったが二次創作絵全部消したとのこと 萌え語りは多数残る オタク
コナンやスパイファミリーにちょっと好意的に触れただけの垢をオタク扱いするかどうか問題が発生した
大体はオタク
「アニメや漫画なんかくだらねえんだよ子供がみるもんだろ」みたいな人がしれっと退会宣言してる例あるかなと思ったけど見当たらず
エログロ激しめなチェンソーマンや全裸白抜きまみれでSMプレイしまくりな魔法少女に憧れてを全年齢OKにしてる意味がわからん。
薄々気づいてたんだけど
最後は誰だっただろう?
その後にも居るには居るんだ
ほんの一例だけど、五等分とか、かぐや様とか、リコリスとか、なんか爆発まではしてないんだよね
そんで鬼滅の刃の禰豆子(2019,2021,2023)は正直かわいいがエロくない、萌えではない気がしてしまう
例えば最近だと葬送のフリーレン(2023)が人気だけど、フリーレンがやはりエロくない
SPYxFAMIRYは、アーニャが人気だがあれはもうマスコットだし、ヨルさんがそういう人気が出る感じもない
推しの子はどうか? カナちゃんが思ったより爆発しない、ああいうのが急に爆発する匂いはあるんだが
去年、一昨年を振り返ってみよう、人気順に
ぼっちざろっく 何で爆発しなかったの?
進撃の巨人 不在
呪術廻戦 不在
このすば めぐみんは爆発したが、これも2016,2017なので世代としてはリゼロなんだ
高木さん これは爆発したかもしれない、見てないが 高木さんは2018,2019,2022
かぐや様 爆発しなかった 2019,2020,2022,2023
式守さん 人気出たのに爆発してない
リコリス なんで爆発しなかったんだ?
よう実 爆発なし
まちカドまぞく これは中爆発か? 2019,2022
古見さん うーん
アビス キャラ人気は出たが萌えとちょっと違う 2017,2022
うーーん
やっぱり「人気が出まくるシコい萌えキャラ」がここ2017年以降すごく弱い気がする
原因は何だろう
・シコい萌えキャラ人気一点突破での作品が減った、良くも悪くもテクニカルになった
・可愛いキャラが居てもシコくない、萌えない、きゅんきゅんしない
・中性的なキャラが多い、ケモノだったり、ちびっ子だったり老人だったり
・きらら系が減った、というよりきらら系のメインとなるキャラが中身おっさんみたいなタイプが増えた、露出も減った
・キャラが多すぎるケース
・全体的にガードが硬い絵柄が多い
いやあるのかもしれないけど大ヒットになってない
やっぱこれ業界の老化かなぁ
例えばだけど、めっちゃフィギュア化されまくる女性キャラとかが少ないんだよな
マジでエロ同人誌のランキングとか見てもオリジナルばっかりだからねここ3年か5年
おかしいと思ったんだよな
困ったなぁ
マツコの知らない世界でアニソンが紹介されたけど
その中で出された「最近は濃いアニソンが少なくて物足りない」というフリップのスクショだけが激バズりして長時間アニソンがツイッターのトレンドに入り続けていたが
実際の番組を確認し誰がどういう文脈でそれを発言したのか、どんなアニソンがどのような雰囲気で紹介されたのか知った上で話題にしている人があまりに少なかった
日本と海外では放送された時期が大きく異なる関係で海外の若いアニメファンの方が70年代くらいの日本アニメが好きだったりする
プレゼンター「最近の日本のヒット曲はアニソンばっかりで凄い!チェンソーマンのEDもどれも人気です!」
マツコ「アタシはそれ(チェンソーED)で言うとホルモンが好きよ」
プレゼンター「(アニソンのヒットは喜ばしいけど)『うおおお届け!闘え!!ドカーン!!』みたいな昔ながらのアニソンも復刻してほしいです!外国人も一緒になって歌える曲が少ないです……。(近年の数少ない例外として紅蓮の弓矢を熱唱する外国人集団の映像が流れる)その点で言うとJAMprojectとか最高!ワンパンマンのOPとか!」
ご当地パンのプレゼンに来たのに会話に参加するゴスペラーズ酒井「JAMprojectは夢のロックバンドですよね~」
マツコ「アタシなんかは世代的にアニソンと言えば世界名作劇場の主題歌だわ~、JAMprojectはアーティスト色強いロックでコブラやルパンはお洒落なジャズソングだからアニソンとは認めないわよ!ゲキテイ?ゲキテイはアニソンよ」
こういう流れ
プレゼンターが個人的に選んだ熱いアニソンランキングやSAOの主題歌が紹介されたりした
スクショだけ見て軽い気持ちで何か一言クソリプするならともかく
どういう流れで発言されたのか予想するためスクショとにらめっこして必死に議論したりマツコの発言だと勘違いして老害扱いしたり番組でアニソンが馬鹿にされたと勘違いして物凄い長文を何時間も連投して切れ散らかしてる奴とかいたけど
そんな労力かけるくらいならさっさと一次ソース確認すればいいのにとか
相手を誹謗中傷するにあたって恥かかないように調べて明らかな間違いや突っ込まれる箇所をなくしてから書き込むとかしないのかと思う
そんなあるかって言われるとそんなあるわけじゃないんだが、少なくとも読み切りでこれっぽい感じで始まる作品はどれもクソ。
あれはいきなり主人公が悪魔を殺してて、それでもド貧乏って所の描写の一つとしての腹減りだから。
俺が言ってるのは「ヤンチャで無鉄砲で計画性がなくいつも腹ペコ」をアピールするための第一声に「腹減った~~~」を選ぶ時点で作者のセンスが終わってるって話だ。
何故ならそれって要するに昼行灯アピールから入るってことだからだ。
主人公が実は凄いやつってアピールするために下げから入るのはもう完全にゴミ。
やるにしても、凄いやつの片鱗を見せる→失敗する→駄目でした→腹減った~~→事件が起きる→凄い奴っぽくなる→今度はうまくやるの流れな。
何故こうじゃないといけないか分かるか?
主人公がどういう奴なのかを最初に見せないと読者がそれを心待ちにする準備が出来ないからだ。
もちろん主人公が一見した印象とは全く別の人間だったという作品の場合は、第一話の終わりまでは完全に素性は隠したほうがいいけど、その場合は普通の奴っぽさを出す方がいいのだから「腹減った~~~」なんて飽食の時代に口にしちゃうような変なキャラにするのはこれまた大失敗だ。