思い出せない。
小学校に上がる頃にはそれなりに知っていた気がする。
親に言われてお小遣い帳をつけていたりもした。
小学一年生の冬だったか、冬休み明けの集団登校で「お年玉いくらもらった?」という話をしていた。
そこで1学年上の田山君が総額10万円貰ったのだと聞いた時に、すごいなと思ったのをよくおぼえている。
素直に羨ましいと思った。
僕は8000円くらいだったのですこし恥ずかしいと感じた。
なぜ僕は8000円で田山君は10万円なんだろうと疑問に思った。
とはいえ当時は子供だったしそんな「格差」について思い悩んだりなどはしなかった。
当時欲しかったポケットモンスタールビーを買うには十分なお金だったし、それでホクホクしていた。
なんだか昔からそんな感じだ。
お金との縁は変わっていない。
お金がないわけではないが決して多くはない。
そういう人生の流れの中にいるのかなと思ったりもする。
田山君が今どんな生活をしているのか知らないが、彼はきっと裕福な気がする。
それでいいと思う。
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