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はてなキーワード: パターン認識とは

2017-04-21

上達の術

最近いろんな音ゲーを始めてみて思ったのは,上達のプロセスには一定パターンがあるっていうこと。

他の分野だと勉強楽器あたりもこの感覚に近かった(気がする)。

こういうのを自分の中でパターン化できるといろんなものが得意になるんじゃないかなーって思う。

特に重要なのは自分よりも一つ上のレベルを定期的にチャレンジしてみること」。

(少なくとも僕の場合は)ついつい少しづ難易度を上げて段階を踏みたくなるんだけど、自分が追いつかないくらい難しいものコンスタントに挑戦したほうがより俯瞰的視野が手に入ってたような気がする。

音ゲーならノーツの分解能やパターン認識が広がるし,勉強なら概念の結びつきを意識やすなるみたいな。

難易度へのチャレンジし始めは結構頭を使うんだけど,続けていくと無意識レベルでできるようになることが多い。

こうやって少しずつ高難易度のもの無意識下で作業ができるようにしていくことが上達のプロセスなんだと思う。

2017-02-21

深層学習って誤訳なんじゃない?

なにが深層だ!多層学習だよね?なんでdeep learningを深層学習なんて訳しちゃったの?

しかdeepって深いって意味から多層のニューラルネットワークを表すのに深層。分るよその気持はわかるよ。

でも日本語で深層って言うと深層心理という言葉もあるとおり深いところにあるものというイメージだよね。

英語deepは深さ、つまり奥行き=層の厚さというイメージをちゃんと与えている。

なのでそれをそのまま深層って訳しちゃだめなんじゃないの。

みなさん御存じのとおり、deep learningが学習するのは深層ではなく表層です。

例えば画像認識deep learningのアプリケーションとしてよくとりあげられますが、

あれはおもにCNN(Convolution Neural Network)という層があって、従来の画像認識問題では、

前処理にあたるものをneural networkの中でできるようにしたために可能になっています

これはネットワークのなかでは前段で深層というより表層ですよね。

人工知能の深層というと、画像意味理解したり(そういうアプリケーションもあるようですが、やはりパターン認識の域を出ていないと思います。)

論理構成したりということが知識としてではなく知能として学習可能になってこそ深層と呼べるのだと思います

しかし、deep learningが人工知能研究イノベーションを起したことも事実です。

このいきおいで研究が進めば真の深層学習が実現する日も近いかもしれないですね。

2017-02-20

いま生来の禍禍しさをパターン認識にあてはまったところであなたと呼びかけられるに足るヤツではないし。くしゃくしゃになり別れた。

2016-12-11

http://anond.hatelabo.jp/20161211080737

高機能自閉症の人でも他人感情を把握するのはやっぱり難しいのだけど、まれパターン認識を駆使して凄く普通にみえる人というのがいて、そいう高機能自閉症の人を「高度に社会適応した自閉症」と言われてるのを本で読んだナリ

2016-11-22

東ロボから派生した教育論はなんなんだ

文の解析が上手くいかいから東ロボプロジェクトやめますってそりゃないですよ。

しかも500億文規模のデータ必要でそんなのないからって…

最初のコンセプトではスモールデータビッグデータと戦うって言ってたじゃん。

プロジェクトの初期で「ビッグデータ計算機のパワー勝負になるから資金力の勝負になってしまう。我々はスモールデータで戦う」って、かっこいいこと言うなあと思ってたんですよ。

それがビッグデータ無いと打つ手いから辞めますって、コンセプトの部分で失敗してるじゃないですか。

そんな場で「教育論」を高尚に語られても研究の失敗から話逸らしてるように見えてなりませんよ。

しかも「成績の悪い子は読解をパターン認識でやってるのでは?」って目新しい視点なのか疑問だし…

2016-03-13

AIAI言ってるけど、今のAIなんてパターン認識じゃん。CPUとかが進歩して超高速でパターン認識できるようになった結果それが知能っぽく見えてるだけだろ。

何も凄くないわ。

2015-09-27

http://anond.hatelabo.jp/20150926152717

所詮将棋なんてパターン認識だろ。脳のごく一部しか使わないような連中に戦争指揮などやらせちゃいけないよ。

2015-01-27

http://anond.hatelabo.jp/20150126204524

バイオ系は、つぶしが効かない。ポイントは、そうなんですよね…。

そういう意味で、機器分析的ことは、まだ、マシかなぁと。

数学は、もう学ぶには、年を取り過ぎているかもしれません。

確かに主成分分析流行りの統計的手法をなどを良くわかろうとするならば、線形代数とか知っている格段に良さそうですよね。

もしかして、普段から結構レベル高い人を相手に、されていますか。旧帝大系か、早慶レベルの人ですか。というか、アカデミック仕事を得ようとするならば、当然ですかね…。

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プログラミングといっても、csv file のサイズも、せいぜいExcelで開くことが出来る程度の量のデータです。

多くても5000行もありません。

でも、Rでloopで回して、ggplotでグラフを描く、optionを変更とかは、しています

pythonは、プログラマーの人にも、手伝って貰って、csvから、matplotlibを使ってなんとか、望んだ形のグラフを書ける程度です。

(Learn python hard way なるものを途中で挫折レベルです。)

業務で、それらのR, python技術を使える環境にあるので、学んだほうが、自分の為にも、職場の人の為にも、なりそうですね。

プログラミングを書けるようになるには、Stack OverFlowとか、英語ドキュメントを読めるとやっぱり、違いますよね。

英語が出来る外国人っていいなぁって思います。もちろん、日本人でも。

はてなで、ブックマークがたくさんついていたので、あの記事も読みました。

イシューから...本も買って、読みましたよ!

「圧倒的に生産性の高い人(サイエンティスト)の研究スタイル

http://d.hatena.ne.jp/kaz_ataka/20081018/1224287687

経験が浅いうちは、経験のある人とのディスカッションコールドインタビューという手法が大切、ということを思い出しました。

話すこと、ディスカッションの大切さを忘れないようにします。

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はてなー技術的な動向としては、データサイエンスって流れみたいですね。

分化が激しそうですね。

機械学習は、たとえば、slide shareで、パターン認識機械学習入門

http://www.slideshare.net/mmktakahashi/ss-13694313

なんか、スゴそうってことぐらいしか、わからないです。

オライリー本の「入門 機械学習」Rで、書くやつです、これは、買いました。

そういうことならば、道としては、間違ってなさそうですね。

自分の興味で食べていけそうな感じも、ないわけではないですね。

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ただし、時間キツイですね。

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整理する力や弱点が多いので、どう対応していくのか、考えながら、上述の技術的なことを学びたいです。

2015-01-09

工業化で「力持ち」が社会特別有利に働く特長じゃなくなったように、検索の登場で「物知り」も特別有利じゃなくなって、次に脅かされるのはパターン認識能力ではないかと思う。

コンピュータと比べると人は大量のデータを高速に処理できないうえ「こうだったらいいのに」という願望や「こうに決まっている」という認知の歪みを取り去るのに向かない。

ベイマックスに「完成度は高いが人間味が感じられない」系の感想を持った人は、製作者が抱えている身勝手な願望や認知の歪みを推察する作業が割と好きなんじゃないかなと勝手想像してる)

人の表情や仕草から気持ちを読み取ったり、人と人のやり取りから関係を読み取ること。認知行動療法や行動変容のサポート人間らしいとされている能力も、センサーコンピューターが発揮するのかも。

これまで出来なかったことが出来るようになって、選択肢が増えることは嬉しい。人工物に職を奪われる人が半数を超えたら、その状況に合わせて常識が変わると思う。問題は過渡期をどう乗り切るかで。

2014-11-06

余計かもしれんけど、一応、書いておく

anond:20130812103758

数学がやや得意だった者だが、だいたい合ってる。

私のスペック早慶東大ほどではないが、何もしないでクラス1~5位ぐらいをたまにとったりする気まぐれ屋。

で、アドバイスしておくと、高校数学まではいくつかのパターンに反射しているだけで、ぶっちゃけ何も考えなくてよい。

下手に本格的な思考をする必要はないし、考え過ぎるのは場合によっては逆効果

何故なら、本格的なことを考え過ぎると時間が足りなくなるから

しろ考えることを停止して最小限のパターンに順応するだけなんだよ。

実はこれ、将棋麻雀囲碁も同じ。

これらも特定場所のみに注目するもの(=抽象化するもの)で、いちいち全ては考えていない。

というかそんなことをしていたら時間がいくらあっても終わらない。

から何処が急所なのかを考え、局面単純化し、限定的思考をする。

実際、羽生さんなどの将棋プロ棋士は、目線を調べると、アマチュアに比べ、その目線ほとんど動かないらしい。

見ているのはほとんど玉、飛車、角などのメインだけ。

まり頭のよい人は、全て読んでいるわけではなく、大事なところだけを深く見ているわけ。

なおかつ、何処が大事なのかを無意識に取捨選択している。そういうのに慣れているだけだと思う。

もっと言えば(自分は苦手だが)スポーツもたぶん同じ。

これも(サッカーなら)そろそろこのへんにボールが来るという抽象的なパターン認識をして、

体がそれに反応しているだけだと思う。

意味記憶じゃなくて手続き記憶なんだろう。

自転車に一度乗れるようになると、ずっと乗れるのに近い。

しかスポーツ場合コンマ何秒で決まる世界なんだから深読みし過ぎると間に合わないという事情もある。

※ただし、いつまでもこの考え方で通用すると思っていると、大学院社会で詰む可能性がある。

 何故なら現実はいつもはっきりとした正解があるとは限らないから

 それと大学院以降はかなり本格的で、自分から積極的考える力要求されるから、順応しているだけでは駄目な時もある。

2014-07-14

http://anond.hatelabo.jp/20140714193005

それで結局「暗記のカラクリ」はどういうものだったの??

個人的には暗記ダメタイプ医学部行こうとするのが理解しがたい。数学物理でいいじゃん。

医学なんて現象にまともな理由づけができてないことばかりなんだから、とにかく大量の現象を暗記してパターン認識的に何かの分散表現を獲得するしかないんじゃないのか?

2014-06-18

大学教師が新入生に薦める100冊」のCSV

大学教師が新入生に薦める100冊: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」のCSVファイルを重複排除ソート出現数3回以上だけを抜き出してみた。記号が統一されていなくて漏れしまっているのもあるかも知れない。(ゲーデルエッシャーバッハの長音風記号はなぜか統一されていて、Amazonでも全く同じ表記

2013-12-28

人工知能ロボットアンドロイドは違うよ

人工知能学会誌の表紙の件、わかってる人も多いと思うけど一応メモ

人工知能
人工的に作られた知能。一般的ソフトウェア自律的な意思を持つものを強い人工知能意思はないけど人間の心が持っているいろいろな機能記憶学習、推論、感情パターン認識など)の一部をコンピュータ模倣させたものを弱い人工知能という。
ロボット
人間のために働くよう作られた自動制御機能のある人工物。一般的ハードウェア定義としてはロボット三原則などが有名。人型とは限らない。
アンドロイド
人造人間。人型をしていて、一般的ロボットだけど、人工知能は搭載されていたり搭載されていなかったりする。

この定義だと、例えばルンバは「弱い人工知能を搭載したロボット」ということになる。

件のイラストは、おそらく強い人工知能を搭載したアンドロイド掃除機ロボットなので人間のために働くが、自由意志を持っているので仕事中に本を読んだりしちゃう。補足・訂正など歓迎

2013-05-04

先見性を養う

世の中には計画倒れを繰り返している人と計画が頻繁にうまくいっている人がいる。その違いは何なのか?

とかく人間は上の人任せにする傾向があり、自分自身の計画は他人が敷いたレールを歩いて行けば良いと思いがちだ。

しかし、自分が人を導く立場になったときそれでいいのか?ならないとしても、自分自身を自分の思い描くとおりにコントロールしたいという欲望はないのか?

将棋というのはゲーム理論では二人零和有限確定完全情報ゲームに位置づけられる。

棋士過去経験に裏付けられた感覚将棋を指す。最初にひらめいた手、次に候補となる手などいろんな手を読み、それぞれの手がもたらす未来の局面や形勢を評価する。

これが1つの先見性のモデルと言ってよい。

経験に裏付けられた感覚なんてあまり主観的なんじゃないかと思うかもしれない。しかしこんな例もある。

手書き文字の認識。なぜこの字は「あ」なのか?論理的に説明できるだろうか?画像認識の分野では手書き文字を認識するプログラムが開発されている。

3DS漢字ソフトをやったことある人なら分かるだろうが、漢字すらかなりの精度で読み取ることが可能だ。しかし、そのアルゴリズム機械学習に基づくものであって、

「なぜ」を明快に説明するものではない。つまり、「あ」という手書き文字が「あ」である理由は未だに誰にも分からないし、おそらく明快な説明など不可能なのだ

まり、ヒトは何故か「あ」が「あ」だと分かる。その力をパターン認識と言う。コンピューターにもパターン認識は可能であるが、ヒトのほうが優れたタスクは数多い。

例えば、人の顔がなぜその人であると分かるのか?なぜ表情やしぐさから気持ちが読み取れるのか?それらはヒトの卓越したパターン認識によるシロモノだ。

先見性もパターン認識によって支えられている。

将棋ではまず直感でいくつかの有望そうな手が浮かぶのだった。それと同様で、ありえそうな未来をいくつか想像する。

そしてそれらを詳しく読んでいく。すなわち、それぞれの未来を具体的にどのようであるかを論理的に導き、それぞれの未来になる確率を評価する。

例えば、君が10年後までに肺気腫で苦しむ確率はいくらなのか?

日本人はそういったことを考えるのが大の苦手である日本人特有のことなかれ主義は、1つには言霊信仰言葉にすると本当にそうなってしまうという信仰)、もう1つには和を重んじる風潮から来ている。

からこそ、そういう発想を持ち込んで、こんな未来になるよりこっちの未来のほうがいいでしょと力強く発言できる人間は頼もしいのだ。

それはそうと、未来確率なんてどうやって計算するのか?医学世界では死亡率や手術の成功率といったデータがあるが、そんなデータのない所でどうやって確率を評価するのか?

それが直感である。はっきりしたことは分からないけど分からないなりに出来る限り判断しようとする。

将棋の局面や形勢の判断も同じ。普段から判断しようとしているから、だんだんとその精度があがっていく。

しかプロ棋士どうしでも形勢判断の見解はさまざまであるが、それでも素人よりはずっと正確に判断できるのである

よりたしかパターン認識が成立するには2つのもの必要で、1つ目が今言った常日頃からこれはどういうパターンなのかと判断しようとすること、そしてもう1つが答え合わせをすること。

先見性に関しては、意識さえしていれば簡単に答え合わせが可能なところが素晴らしい。

例えば、明日は晴れと予測したとする。ほんとに晴れかどうかは、明日になれば分かることだ。必要なのは明日になっても予測したことを覚えていることだけ。

このように先見というのは、先見したことをその時まで覚えていれば、その時になれば答え合わせができる。

しかし1年後や10年後の未来となると答え合わせまで長い年月を待つ必要がある。そういうのは歴史過去データからも学んだほうが効率的である

歴史は繰り返すという言葉があるが、『ローマ帝国衰亡史』を読めば古代ローマと今で何も変わるところがなく、われわれ人類は同じことを繰り返しているのだと言っても過言ではないことがよくわかる。

激動の時代とよく言われるが、昔と共通する点も多いことに気付けば、そこから細部の予測へと推論を進めることもできる。

そういう意味では経営者政治家といったリーダーにとって歴史学必須科目だ。高い視点から未来予測できない人間リーダーは務まらない。

歴史書を読み解くときも、頻繁な予測は欠かしてはならない。こまめなパターン判断とこまめな答え合わせこそが、パターン認識力=ものごとの判断力を高める唯一の方法である

ちなみに小説漫画ならば、予測をしながら読み進める人は多いだろう。しかし、リアル世界となると予測をしない人が多い。

フィクション現実のパーツを切り取って再構成したものであるから現実のパーツを学ぶのには一定有効性があるけれども、パーツの繋がりから現実を学ぶことはできない。

作品の構成上そのようなストーリーになっているのであって、現実小説漫画のような展開が起きることは少ない。現実予測力を高めるには小説漫画ではダメなのだ現実に対して予測しないと。

株式投資にしても前兆に敏感な人とそうでない人がいる。業界に新たな局面が訪れる前ぶれ、世界が動き出す兆候、そういったものに敏感であらねばならない。

そのためには当然ながら鋭い観察力が不可欠である自分の欲やメディア情報に振り回される人間には鋭い観察はできない。些事に流されるような人間は、フラット視点に立つことができない。濁った目なのだ

濁った目のまま予測を重ねても予測力は身につかない。例えば、「ソース2ch」な人間はそのままでは結局2ch情報からしか予測を立てる力がつかない。

現実のさまざまな一次情報から予測する力はつかない上に、そもそも2ch情報から予測なんてムリな話である。つまり、観察力の低いままでは予測力なんてまるでつかない。このことはしっかり押さえておきたい。

観察力に関連して要約力や記憶力も重要である。観察したものを要約して整理しないとしかるべき時に情報を取り出せない。また、記憶力がなくても必要情報を取り出せなくなってしまう。

情報を取り出せないと比較したり総合したりして結論を導くことはできまい。

記憶力については、超人的な記憶力は不要だが、普段から覚えようとすること思い出そうとすることは不可欠である。記銘と想起ともいう。

はいえ、常日頃から先見しようとしていれば、記銘と想起は日々フルに酷使され鍛えられるからさほど心配は要らない。私は世の中の一部の人々のすごい記憶力の大半が先見の習慣によって身についたものだと思っているほどだ。

最後に、世の中の人特に日本人)の圧倒的大多数は高い視点から人生や世の中を見る時間ほとんど持たない。また、見たとしたもそれを答え合わせしようという意識がない。

からこそ、先見性は意識の持ち方1つで簡単に他人に差がつけられる部分なのである

2013-04-13

本を捨てると決意すると同時に居座って読み始める俺について

玄関に投げ出した二百七十冊の書籍の山。多いとは言えないが、読むには時間がかかりすぎるその山を俺はいま捨てようとしている。ジャンルはさまざま。モンテ・クリスト伯、虚栄の市、戦争と平和、城、怒りの葡萄ユリシーズ地下室の手記潮騒企業評価と戦略経営パターン認識と機会学習ラング数学を語る、ドグラマグラプログラマのための文字コード技術入門、やさしい人物画、ソドムの百二十日、数学ガール乱択アルゴリズム、死者の奢り・飼育法令用語の常識、新しい交流分析もっとも美しい数学ゲーム理論

読めば、新しい知見を発見するにちがいないが、もはや体力が尽きてしまった。どれもすばらしい本だと思いながらも、どれも読む価値がなく感じる。少なくとも、俺にとってはいさらどうでもいいことだ。

本を捨てるには、まず段ボールに詰めることだ。つぎに、電話をし、そのまま引き取ってもらうことだ。必要になったら買えばいい。もう絶版で手に入らないって?ならもっとけ。回収の車が車での残り3時間、本当に読みたいものが見えてくる、というのは嘘だけど、慰めに1、2冊読んであげるつもりだ。

東京では、本を置くスペースもない。本を読むことが許されるのは、お金持ちの息子と古本屋の娘だけだ。

無人島に本一冊問題なんていうが、本が回収されるまでの三時間一冊問題の方があり得るし、現実なのだ

いま、僕はドグラマグラを読んでいる。(青空文庫で読めるって本当?!)

この本はどうだろう、援交から革命へ。宮台は専門家が読めばいいと思ってる。

スワン家の方へは?

あなたなら?

2013-03-13

沈没船エントリあとがき

http://anond.hatelabo.jp/20130310152356

沈没船エントリを書いた増田です。

およそブログ向きではない冗長で読みにくい文章だったけれど、

元増田に便乗したお陰か、思ったより多くの方に読んで頂けたようでとても嬉しいです。

こんな付け足しを書くのは興ざめかもしれないけれど、

似たような境遇の人も多いようだし、

PGSE現場20歳から10年居続けてきた人間として、

もうちょっと具体的な事を「あとがき」として補足しても良いかな、

という気になりました。

(申し訳ないことに、この付け足しも長いです)

私の文章は、元増田

「上流エンジニアなんて死んじまえ」

http://anond.hatelabo.jp/20130309233920

ブクマトラバで言われている

「上流にも技術力はあるはず」

「下流だってダメな奴が多い」

という、上流下流のどちらが優秀かという議論が問題からやや外れているように思えたため書いたものです。

優秀な人がいても活躍できず、当たり前のような施策もうまく働かない、

そういう現場だという事を描写してみたかったわけです。

技術力のある人は、上流・下流を問わず

20~50人に1人の割合で点在しているのだと思います

(下流にいたほうが技術力の見せ場が多いため、

下流に優秀な人が多いように見える傾向はありそうです)

そして、その他の19人~49人は基本的に普通の人です。

20~50人に1人の人をあてにして仕事を進めるのは(現状のSIer周辺では)不可能なため、

19人~49人の普通の人が持つ価値観・思考・ペースで仕事を進める事になります

さて、システム開発ソフトウェアの基本構造を決める部分について、

どうしても一種の才能(パターン認識適用能力)が必要なのですが、

大勢普通の人の中に特殊な人が点在している状況だと、

才能のある人が適切に作業に割り当てられる可能性は低くなります

その結果、普通の人が納得しやすい下記のような方法が取られがちです。



こういった構造は、当時は場当たり的なつもりでも結局は規約化してしまい、

「動いているものは敢えて変えるな」「似たものコピペせよ」

「途中で何を思いついても設計書の通りに絶対作れよ」

といったSIerありがちな規約と相まって、未来永劫負の遺産として残ることが多いです。

そして、一旦ダメな土台が出来上がると、その上には基本的にダメものしか重ねられないため、

どんどんダメになっていき、最終的には手のつけられない沈没船になります

プログラムの基本構造ダメだと、どんな優秀な人であっても出来ることが限られます

当然リファクタリングすれば良いのですが、

リファクタリングお金を取るのはかなり難しいだろうし、

  • 何でお客様の稼働している大切なソフトにわざわざ手を入れるのか? リスクを取る意味が分からない。
  • 今まで俺たちが頑張って作り上げたものが結局ダメだったと言いたいのか? 金をもらって作った物なのに?


といった、普通の人による突っ込みには、現場での反論がなかなかしにくいです。

そして、リファクタリングもやはり才能のある人が中心になる必要があり、

普通の人がやっては結局問題の焼き直しにしかなりません。

ここまで書いてきたようなことが、

名高い大手SI下請け現場にいた5年間に見てきたことです。

現場の中に居たままそこを良くする方法は、結局思いつけませんでした。

仕事は基本的にエクセル方眼紙を読み書きする事で、

出世昇給の見込みも薄く、

これをこの先何年続けても無意味だな、と思い、転身することにしました。

行き先が黒船かどうかは分からないけれど、

割と自由にものが言える立場にしてもらえそうです。

黒船沈没について



黒船だって沈没する」という指摘は本当にその通りです。

黒船からこそ辛く厳しい現場もあると思います

ただ、黒船沈没するというのは、

正当な取るべきリスクを取った結果だと思うのです。

沈没船では最初から沈没寸前のため、リスクを負うことができないか、異常に増幅されます

運用リスクを負うことのできない(機能追加できない・構造改善できない)システムなど、

ただの負債しか無いと思うのです。

黒船は、取れるリスクの幅が大きいからこそ難しい航路を選べるし、

そこで失敗したとしても、それ自体が業界人類全体の資産になるのだと思います

現実沈没船沈没していません。

黒船は水平線のはるか向こうで、船長はそれらが見えないため気楽です。

ちゃんと沈没してくれれば、最終的にはまともな船しか残らないので助かるのですが、

まともさに関する競争が働きにくいところがあるらしく、

現実には沈没船でも(だからこそ)安泰なのです。

リスク満載のはずの沈没船を安泰とさせている事によるコストは、

最終的には企業全体・社会国家人類といったものが負っていると思われます

補足の補足、「普通の人」「才能のある人」について



普通の人というのは、

プログラミングについて特別な情熱を持たず、

会社で使う他は開発ツールに手も触れず、インストールもせず、

家に帰ってから基本的には勉強せず(資格仕事必要場合は別)、

仕事で決められた範囲のツール・技術・問題領域で満足できる人の事です。

これは不真面目とか怠慢とかそんなわけではありません。

極めて普通の真っ当かつ正常かつ健全社会人の行動です。

例えば、マクドナルド店員が、

自宅でもビーフパテを練ってハンバーガーの焼き色を研究したりレシピを何冊も書いたり、

毎日毎日ポテトハンバーガーキーワードにググったりブログを読んだり、

枕元には常に藤田田の著作を数冊積んでいて、本棚には完全なコレクションがあったり、

1日に5度は銀座1号店の方角へお祈りを捧げたりしたら、

やはり変だと思うのです。

「才能のある人」とは、そういう事をごく自然に、

それこそ食事や睡眠のように日々やっている人です。

さらに言えば、これはマクドナルド店員を例に出すと変に思えるのであって、

ギタリストピアニスト作家写真家デザイナーといった専門家であれば

自然でも何でもない最低限のたしなみです。

20人~50人に1人という割合も、それがプロギタリストであれば納得できる数字です。

本来そのぐらい特殊な専門領域を広く一般に開放してしまっているという問題が、

元増田の「システムエンジニアなんて免許制にしちまえよ」という言葉に繋がるのだと思います

他の専門家とのアナロジーで言えば、事務所制なども考えられるかもしれません。

2013-02-16

http://anond.hatelabo.jp/20130216011903

普通に勉強してたら」ってのがどこまでを指すのか分からないけど、駅弁情報出身自分感覚としては、今までに挙げられた本読むのは少数派だと思うよ。

プログラミング」に内容が偏り過ぎてる。

情報系って確かにプログラミングも当然やるんだけど、それだけじゃなくて、電磁気学だとか電子回路だとか制御だとか信号処理だとかパターン認識だとかそういったところもやったりするからプログラミングばっかりやってられないんだよね。

2012-12-06

http://anond.hatelabo.jp/20121206101932

そうなのか…。

そこに困惑する(=それを「空気を読めてない」などとみなす)方が遥かに問題だと思うなあ…。

俺は「問題文の意味が一意に解釈できないと思うんですけど、先生の言ってる解釈が正しいという根拠はなんですか?」みたいな質問は(小学生言葉で)しょっちゅうしてたと思う。まともな回答が得られた記憶はない。他にもいろいろあっただろうと思うけど覚えてない。

あと覚えてるのが、家庭科の「玉結び」で、今の言葉で言うと、先生(と言っても今思うとその辺の専業主婦に毛が生えたようなただのおばちゃんだった)の説明がトポロジー的に結び目を作るということがどうしても納得できなくて何度も質問した。結局分からなかったまま今に至る。

ああ、あと句読点特に句点)を打つルールが全く理解できなくていろんな人に質問したけど全く説明が得られなかったというのもあったな。高校生くらいになってようやくパターン認識できてきた感じだった。

2010-06-29

http://anond.hatelabo.jp/20100628022930

なんか話が合いそうだなと思ったので返信。増田なのがちょっと勿体ない気もするけど。

ちなみに俺のバックグラウンドを書いておくと、学生時代の専攻は工学系なんだけど、それにしてはオーバースペックなぐらい数学をかじってた感じの方面。あんまり詳しく書くと特定されそうなんでこの程度で勘弁ね。

"Pattern Recognition and Machine Learning"のビショップ物理出身だけど、あの年代は確かにそういう色が強かったのかもしれない。

確かにその種の傾向は上の世代までかもしれないね。

ビショップ物理出身なのは知らなかったけど、それ聞いてなんか合点のいく気がした。何か妙に数学へのマニアックなこだわりの片鱗が見える割に、数学屋から見ると妙な記号法を使うんだよね、あの人。

工学としては例外的に高度な(物理の道具としてはまあ普通の)数学を使ったりするので

全然高度じゃないです><

いや、だからあくまで「工学として」ね。線型代数と、微積の「計算」以外を使うことって工学ではそうないでしょ(フーリエ変換とかだって工学の文脈では所詮「計算」だもんね。)。

制御理論とか機械学習では、関数解析の概念がちょっとだけ出てくるけど、あんなんでも数学屋にとってはオアシスだね。

もっとも、カーネル法関係ではいつも申し訳程度にMercerの定理が言及されているのを見ると「なんだかなあ」っていつも思うけど。

情報幾何とかは(無駄に)高度だけど、実用性はあんまないオナニー(しかも日本でしか流行ってない)感があるし。

そうそう、あれに限らず統計学理論の一部にはものすごく違和感あるんだよね。

増田だから書けるけど、情報幾何なんて「お前、双対接続って言いたいだけちゃうんかと」って感じだし、他にも色々、何でも抽象化して一般化すりゃいいってもんじゃないんだぞと言いたくなることが色々。

統計学理論機械学習パターン認識の関係は、数理物理理論物理実験物理の関係に似てる気がするんだよね。しかも統計学場合普遍的に綺麗な構造なんてものがあると思えないだけに余計に始末が悪い。「ひも理論実験で検証できないから科学ではない」って批判があるらしいけど、統計学にも同じ批判されても仕方ない理論が色々あるよね。データから何かを推定する理論なのに、データがどれだけあっても実用的には絶対まともな結果が出せないモデルとか。

CVレイトレーシングで経路積分使って云々というのもあったけど(その人はGoogleに言ってアドセンスかなんか作ってるらしい)、あれもまぁ適当パス空間で平均とるだけって感じがするし…。

CVはまあ何でもありの世界だよね。誰か無限次元リー群とか使ってみてくれないかなと思う。というか俺自身が一度やろうとして無意味なことに気づいてやめたんだけどさ。

結局性能はあんま変わらないからもっとシンプルモデルでいいよとかなってそう。

イジングモデルとかその辺は不勉強なんであまりよく知らないんだけど、一般的にその手のモデルは、性能が変わらないだけならいいけど、計算量がどうとかデータ量がどうとかで事実上使えなかったりすることが多いんだよね。着想として物理からアイディアを持ってくるのはいいんだけど、物理から持ってきたアイディアなら必ず筋がいいはずみたいな思いこみ(そう思いたくなる気持ちはよくわかるけど)はどうかと思う。

普通に日本の伝統新卒採用でそういう会社に行く人はいるけど、やってることは工学とかあるいは良くわからない専攻の人と同じな気がする。これはちょっと曖昧だけど。

うん、そうなってしまうのは仕方ないでしょうね。

ただ逆に、変わり種のバックグラウンド持ってる人は道具箱が豊富だから、新しいこと思いつく可能性もあるわけで、採用されるとしたらむしろそれを買われてじゃないかな。俺自身、工学部の人は普通は絶対知らない数学を色々知ってるので、それをどうにか武器にできないかいろいろ試行錯誤中だよ。というか特許とかの形で発表したのもすでにあるけどね。

特に情報系の分野は実装力で評価されることが多いし…。実装力は数値計算得意とかそういうのとは全く別のスキルだよね。プログラミングマニア的な要素が必要。

分野にもよるけどね。情報システム計算機自体を専門にして、ハードとかインターフェイスに近い部分をやってたらどうしてもそうなるけど、信号とか画像とか音声とか言語とかの処理のコア部分を作るときにはコーディング能力よりも紙と鉛筆能力の方が大事・・・、だと思いたい。

どうもパソコンマニア的気質は中高生のときに飽きてしまって、「PCパーツの種類とか流行言語とか覚えたってどうせ10年したらすぐに廃れるんだから」という感じで、余りはてな民的に新しいネタ追いかけたくないんだよね。クロージャって何ですか、ああそうですね閉包ですね、集合の内部と境界の和集合ですねっていう感性の持ち主なので。正直、コーディングは単純作業と認識してます。

2010-05-03

Request For Implementation

はじめに

以前思いついて長らく脳の片隅に押し込めてきた妄想が昨夜旧友と深酒した明けに頭をもたげたので勢いで書き逃げる。

注意

キモオタ発想とオヤジギャグの混合物で、一般受けする要素はもちろんのこと何らかの意義・意味も一切ない。受ける層がないような気もする。

筆者は化粧の経験も美容の知識もない。ついでにUnixとか画像処理についても素人

妄想

一言で書くと「*nixのmakeコマンドのノリで、メイクアップイメージを生成・出力するジョークソフト」。

イメージに直接塗ったり盛ったりするソフトはあるのかも。でもそれはWYSIWYGなのでCUIで。


ターゲット(化粧する顔の場所、大元イメージ): 依存するターゲットメイクアッププロセス

    メイクアップコマンド(どうメイクするか)

みたいなフォーマットmakefileを書いて、すっぴん顔のイメージを用意して「make」すると顔がどんどんメイクアップされていくという感じ。

あえてプロセスにちょっとディレイ入れてだんだんイメージメイクアップされていく様を見るのは楽しい(筆者が)。

メイクアップコマンドアクション名でもよくて「make dohade」でごってごてになるような指定とか「make clean」ですっぴんだけ残して消去するような指定をする。


実装難しそう。顔そのものの自動認識はできても、目元やら唇を自動判別してそこに適切なメイクアップ効果を重ねるのは…。

画像処理パターン認識やってる学生さん現実逃避自由研究にぜひ。

ある程度テンプレート決め打ちだとまだやりやすいか。実写か二次元だとどっちがいいんだろう。


ひょっとしたら各メイクアップコマンドを適切に設計して作ればmakeコマンド自体のようなものは再発明しなくてもいいような気がした。どっちが楽かという話はある。

おわりに

脱線する。上で「make child」だと化粧始めたばかりでぎこちない薄化粧になるような指定、

と書きかけてふと我にかえると完全に別方向の意味が頭に浮かんでこれ以上は自分でも嫌になったのでここで筆を置く。

2009-12-05

独自アルゴリズムと信頼性

SEOコンサルuser heatお勧めしていたので少し調べてみた。 http://userheat.com/

訪問者毎のマウスの動きを可視化クリックした場所と頻度を色で表示、良く読まれた場所をサーモグラフィ風に表示するらしい。サーモ風に表示するなんて、アイデアとしては面白い。

ただ、当然のように疑問として「解析結果のは信頼できるものなの?目線の動きはどのようにとらえているの?」と思うのが普通だろう。「よくある質問」に回答が記載されている。

  • どうやって読んでいる場所を調査しているのでしょうか?

マウスカーソルの動きだけでなく、マウスホイール動作、画面のサイズなど各種の情報から総合的に調査・判断しています。パターン認識機械学習を利用して、他の研究機関や他社の特許侵害しない手法でデータを分析しています。

  • 結果データは、実際の訪問者の見た場所と合っていると言えますか?

テストにより、アイトラッキングシステムでの結果に近い結果であることを確認しています。ただ、マウスの動きと推測アルゴリズムによって作成したデータであるため、訪問者の実際の動きとはことなる可能性があります。

独自アルゴリズム(非公開)による推測らしい。

個人が楽しんで使うのならば良いのだろう。

だが、ビジネスでは使えない。信頼性に欠けるからだ。

上記説明を聞いて「なるほど。私にはよくわからないけど専門家が言うのだから正しいのだろうね」と納得する人なんているか?地方中小企業のITリテラシーがないおっさん連中くらいだろ。

このツールの上位版になると「性別や年齢、地域業界」も解析できるらしい。でもどうやって?

もちろん独自アルゴリズム

2009-11-08

エンタメ小説の書き方を考える(私論・Ver0.2.1)

小説を書こうとしているが、なかなか長編が書けない。

色々、本を読んだり、試したりしているが、難しい。

今までやってきた方法論と考え方をある程度、整理するために、自分の考えを書きながらまとめていこうと思う。

議論はしたくないが(ハイ、チキンです)、ご意見をいただけると嬉しい。

正直、純文学は俺自身よく分かっていないので、エンタメ小説の話という事を前提に読んでいただければ、と思う。

まず、物語パターンに対する有名な言説として、『村上龍の「穴に落ちた主人公が、穴から這い上がる」「 穴に落ちた主人公が、穴の中で野たれ死ぬ」の2つしかない』というのがある。おそらく、これはエンタメ小説の基本形だと思う。「そもそも穴はどうしてできたのか?」「主人公は本当に穴の中にいるのか?」「そもそも主人公はなぜ主人公なのか?」のようなことを延々と逡巡するのが純文学かも知れない(純文学は読まないので、間違っていたらごめんなさい)。純文学は、(面白い/鋭い/ビビットな/より本質的な)問題提起自体が重要であって、それを読者に考えさせることが主題である……様な気がする。ただ、純文学の作者にせよ、物語の基本を踏まえたうえで、あえて外すからサマになるのであろう、とは思うが。

話を元に戻すと、エンタメ小説の基本を俺なりにさらに単純化させると、「主人公が問題を解決するか/しないか」であると思う(以前、増田の「5分で物語を作れるにようになるコツ(p://anond.hatelabo.jp/20091002081424)」が話題になっていたが、この増田の考え方はそれほど間違っていないと思う)。ただし、エンタメ小説は、エンターテイメントである以上、読者を楽しませなければいけない。問題が解決するにせよ、しないにせよ、きちんと納得の行くオチにすべきであろう。そうしないと、読者は満足感を得られないだろうし、満足度が低い店に行かなくなるように、ファンもまた離れていくと思う。

もちろん、将来のファン離れを心配する前に、やる事があるのではないのか?というのはごもっともな意見だと思うが、やはり、自分でも読んでいて面白い物語を書きたいし、途中まで書いていて、自分でも面白くないなあ、と思った事がたびたびあるのでその辺を考えていきたい。

では、面白さとは何か、という話になる訳だが、「主人公が問題を解決するか/しないか」に絞って下に挙げてみよう。

(1)基本的に、読者は「主人公が問題を解決するか/しないか」分からないから、ハラハラドキドキする。サスペンス性(→suspense 不安感。特に、映画小説などで、観客や読者が危機的な場面にはらはらする感情)。あるいは、大抵のエンタメ小説の場合、「主人公が問題を解決してしまう(読者も基本的には楽しむために読むので、ハッピーエンドも望んでいるはず)」ので、どのように解決するのかという点が重要

(2)問題設定の面白さ(舞台設定/キャラクター設定/問題の大きさと主人公の能力バランスなど)。”奇(変わっている事)”であり、”妙(巧妙さ。全体のバランスも含めた緻密な設定)”なほど、評価が高いのではないか?ジャンルSFミステリの場合、いかに凝った問題設定と解法を用意するかがキモになると思われる。ただし、あまりにもぶっ飛びすぎていると、読者が感情移入できなくなる問題も発生するような。

(3)間口の広い感情移入の仕組み。感情移入できない主人公の小説というのは、エンタメ小説の”てい”をなしていないのではないだろうか。主人公に感情移入出来なければ、他人事と捉えられてしまい、熱中して読んでもらえなくなる。想定している読者になんらかの”共感”を持たせるような主人公を用意すべきではないだろうか?(例えば、何らかのコンプレックスを持たせる)

(4)展開のドラマチック性。(1)の”サスペンス性”にもつながってくる話だが、「読者が想定している期待度を超えるという意味で、予想を裏切る」展開が重要になるのではないか。展開が二転三転して、劇的な勝利(問題解決)をするというのが理想かも知れない。もちろん、より読者にドラマにのめり込んでもらうためには、(3)の”間口の広い感情移入の仕組み”が必要でないかと思われる。

(5)主人公の精神的成長によるカタルシス

つまり、教養小説ビルドゥングスロマン)的側面。通過儀礼イニシエーション)としての小説。これこれこういう理由で、彼は”強く””大人に”なったのさ、というお話としてのエンタメ小説

また、面白さとは何か、を追求していくと、以下のような視点も考えられはしないだろうか?

(1)読者の想像力を喚起させる事

例えば、文章レベルで言えば、情景が浮かんでくること。読者に、痛み/恥ずかしさ/快感などの感覚を想起させ、リアリティを持って受け止めさせ、疑似体験させる事。”体験的なもの”として、読者に受け取ってもらえるか。文脈レベルで言えば、展開の読めない”不安”感、手に汗を握る”緊張”感、問題解決による”達成”感などを過去の展開の蓄積により実現しているか?

(2)読者の欲望を刺激する事

例えば、女の子の描画。ポルノでも萌えでも女の子かわいらしさをどういう風に表現し、読者の想像力を喚起させるか。あるいは、食べ物の描画。うまそうな食べ物をうまそうに(文章で)描画できるか。カッコイ戦闘機をどう格好良く(文章で)描画できるか。外には、ファッションなど。粋なファッションを粋に表現できるか。読者が関心がある事柄に対して、いかに”幻想”を抱かせ、”欲望”を感じさせるか、という点。

(3)教養としての側面

さりげなく、”うんちく”を混ぜる。例えば、中世ファンタジー物だったら、朝食は貴族しか取れなかった事を説明しながら、朝食を要求する元貴族商人の心理を読者に想像させるなど(ライトノベル狼と香辛料」にそんなネタがあったはず)。個人的には、少々苦手。資料用に読んだ本で気に入った設定はメモっておくなどしているのだろうか?

(4)虚構と現実の境界性

例えば、伝奇ものの面白さ。現実の実在の人物(や場所?)がファンタジーで出てくるというハイブリット感。あるいは、2chのどこまでネタか分からない感というか。

(5)比喩表現の面白さ

暗喩と直喩。村上春樹は独特の比喩表現で有名になった訳だが。(1)の”読者の想像力を喚起させる事”や(2)の”読者の欲望を刺激する事”に密接に関わってくる。例えば、「彼女の組んだ腕の上には双丘が気持ちよさそうに並んでいる」の様な表現などはどうだろうか。

(6)気の利いた会話

最近流行りの会話劇だが、コント漫才ネット上のやりとりなど、トレンドの文脈をある程度押さえつつも(気に入ったネタストックしておくべきか)、表面だけの真似に留まらないために、自分言葉による体験的要素も問われるのではないか。

(7)説得力のある説教

ガンダム富野氏の説教くらいに説得力がありつつ、面白い説教するためには、独自の価値観を持っている必要がある。大抵の人は人生経験を積めば、それなりの一言を持っているはず。一人の人間としての成熟性が問われる、のかも知れない。

(8)笑いの要素

ギャグユーモアパロディ言葉遊びなど。個人的に苦手な要素である。自分の場合は、どうも野暮ったくなってしまう。センスや基礎教養が問われるからかも知れない。とにかく面白いと思う話を大量に読み、小話を書いたりして、自分にあったやり方を発見するしかないのではないか。自分の場合は、実にどうでも良い事を真剣に議論していく話がウケが良いようだ。

(9)恐怖の要素

笑いと恐怖は近いものがある、と言われている。(8)の”笑いの要素”がうまく書ける人は、恐怖もうまく書けるのではないか。これも個人的には苦手な要素だ。ホラー映画も苦手だし。単に読者のトラウマを刺激しても、嫌われるだけだろうし……。ただ、最近トレンドにはこの要素が絡んでくる作品も多いのではないか。また、サスペンス性を上げるという面でも重要な要素であろう(ジェットコースターのようなスリル快感の関係というか)。それから、演出技法としては(1)の”読者の想像力を喚起させる事”と関連性が高いと思う。スティーブン・キングなどを読んで勉強すべきかも。

(10)恋愛的な要素

いわゆる一つの萌え要素、と言う訳でもないが(ほら、スベった)、自分の中にある理想ヒロイン像を具現化して駆け引き思考実験するという意味では、裸になって踊るようなものだと思う。慣れれば快感になるのかも知れない。ただ、個人的には最近食傷気味。

(11)バイオレンス

闘争本能を刺激する要素。”読者の想像力を喚起”させ、重みのあるリアリティとして受け取ってもらえないと、単なる茶番になるような気がする。

……ひたすら要素を羅列してきたが、要するに、”読者の感情や価値観を揺さぶる”という点が重要なのかも知れない、と思った。

(文字による心理操作によって衝撃を与える、という意味では、詐欺師に近いものがあるというか。嘘をつくのがうまい人間お話を作るのが上手、というのも頷ける。本来、エンターテイナーというのはそういうものなのかも知れないが。ヤクザ業界というか。現在最強の任天堂さえ。というか、任天堂こそが勝つべくして勝っている”名博打打ち”なのではないか。そもそも、経営という概念自体が(ry

あと、話題になっている、うまい=面白いでない、という件について。

これに関しては、下のWeb引用本質に近いかも知れない。

テクニックは描いた量に比例する(作品の)魅力は考えた量に比例する



物語の中だるみについて。

Webより引用タイトルは、「物語の推進力」。

途中からなんだか間延びしている、なんだか乗れない、と感じたとき、物語の推進力が低下している。

主人公を追い込んだり、障害を増幅したりして、推進力を高める必要がある。すなわち障害やクリア条件を上げていくのである。

主人公は最後のゴールに簡単に到達してはいけない。ハードルが最初よりも下がってはいけない。敵が最初よりも弱くなってはいけない。

考えてみれば、続刊の出ない、あの小説やあの小説も、すでに、主人公を危機に陥れる「強い敵(難しい問題)」が取り除かれてしまったのではないか。あとは、シミュレーションゲームの終盤局面のように力押しで何とかなる状態というか。主人公がリアルに死ぬ/臨死体験するくらいの危機が常にある状態で、最後の最後で、”おおかた”の問題が片付くのが理想かも知れない。

文章力の磨き方。

基本かも知れないが、自分の好きな作家の文章を写す(タイプする)。良さが理解できない作家の文章を写しても多分、意味は無いと思う。文章を写すだけのヒマがない場合は、ラインを引きながら読むだけでも違うような気がした。逆に思ったのだが、好きな作家の文章をラインを引きながら読んでいると、作者の認識力の限界を見切る事がたまにある(例えば、そもそもの問題設定の矛盾とか、作者のルーツ(根源)はどこにあるとか)。その辺が大切なのではないか。また、好きな作家は最低二回読むべきかも知れない。

(Webより引用

正しく見るためには二度見よ。

美しく見るためには一度しか見るな。



努力不足について。Webより引用

スクラップビルドの不足。

実は、優れたツリーの裏側に何十枚もの「デッサン」がある。

書いちゃ捨て、拾っては直しのスクラップビルドが必要なんだが、

フツーの指南本はそこを省く。本書には「デッサン」の線が沢山見えてくる。

ダウンタウンコントの作り方。

まずはオーソドックスネタを考える、と。

例えば医者コントってテーマを決めたら、オーソドックス医者コントを、だーっと全部考える。

それだけでも充分おもしろいっていうネタにしておきつつ、更に松本がやった作業って言うのは、 部分部分で、どれだけ予想できる笑いを裏切るかって作業。確かにこれでもおもしろいけど、ここはこうやったらもっとおもしろい、こうやったらもっと裏切ってる…そういうのを延々繰り返していって、どれが一番ベスト裏切りかなぁってことを積み上げて、ネタを磨き上げていくんだって。

例えば、小説創作手法にシミュレーション的手法を取り入れるということなのかも知れない。つまり、何回も思考実験を繰り返して、ドラマチックな展開のものだけを商品化する、という考え方。確かに、小説は元々、思考実験的な物を含んでいると思う。

その他。

ハッカー的に小説を書くとするとどうなるか。

「最初からフルスクラッチすると、効率が悪すぎる(1から作るのは大変であり、ベーマガプログラムを改造しながらプログラミングを覚えていったように、まず改造する)」「問題を小さく切り刻む」「リファクタリング」的な要素を考えると、二次創作のSSをとにかく大量に書き、慣れてきたら、規模を増大させていく、徐々に設定も作り込んでいく、の様な方向になるのではないか。

まだよく分かっていない事。

あかほりさとる新書に、「見たいシーンを書け」と書いてあったが、全く別のWeb上の指摘で、「最近ドラマは、脚本家が見たいシーンだけ繋げていった感じで、物語的な山場や整合性が軽視されているのではないか?」のようなものがあった。その辺の解決法。

次に、再読に耐える小説とはどういう小説か、という問題。

文章の勉強以外であまり再読をした事がないので、よく分からない。

最後に、まだ消化できていない、村上春樹言葉

何かを創り出そうというタイプ人間には多かれ少なかれ、精神的な「欠損」があります。

その欠損を埋めようとするところから、何かをクリエイトしたいという欲望や欲求が生まれてくることが多いのです。

もちろんそれだけじゃないけど、そういうケースはしばしば見受けられます。

問題はその欠損をどこまで「普遍的なもの」にまで高めていけるかということだと思うんです。

中にはその欠損の欠損性にいつまでも拘泥しているという人もいます。

それでは本当の芸術にはなりませんよね。そのためには、人はもっと広く世界を見なくてはなりません。

 人生は長期戦ですから、ゆっくりとしっかり息をしながら、前に進んでいってください。



まとまらないけど、以上。

補足。

(1)確かに、とりあえず、稚拙でも一作書き上げるという考えもありかも知れない。試してみるか……。

(2)色々本の紹介、ありがとうございます。

(3)Webからの引用元を書かないのに、他意はありません。面白いと思った文章は個人的にスクラップしているのですが(ローカルメモ帳コピペするだけ、のようなもの)、URLまでは保存していませんでした。申し訳ないです。

(4)確かに、あるパターンの繰り返しや場面転換の組み合わせというのは、あまり考えた事がなかったですね。なるほど。……少し見通しが立った感じです。ミクロレベルマクロレベルの視点を重視しすぎて、中規模レベルパターン認識がうまくいっていなかったようです。皆さん、ご意見ありがとうございました。(さらに追記すると、これは上に書いたあかほりさとる新書の話にも繋がってきますね。それなりに問題意識を持っていたけれど、もう一押し足りませんでしたね>自分

2009-10-15

http://anond.hatelabo.jp/20091013222011

既婚女性子どもあり)です。

(もうひとつ追記)まで読みました。

小町なら徹底的にぼこられる内容ですね(追記や返事も含めて)。

ほかの方とダブる点が多々ありますが、私が思ったこと、気付いたことを書きます。

奥さまメイン自分はサブ

小町でよく見るロジックなのですが……

例えば奥さまが数日間入院された場合、元増田さんはお子さん二人の世話を一人で全部できますか?もちろん家事も含めて、奥さまが満足できるレベルで、です。

もし、この答えが「できない」だとしたら、元増田さんが育児家事に積極的に参加していると自認していたとしても、元増田さんが育児家事メインにはなり得ないということです。

ほかの方も言ってましたが、育児は奥さまメイン自分はサブ(お手伝い)だと割り切って動いた方が、お互い楽でしょう。元増田さんができることは精一杯やります!くらいの気持ちでいて、奥さまがあれこれ頼みやすくなれば最高ですね。

お手伝いと割り切れたなら

元増田さんの改善点としては、まず「奥さまはどうしたいのか」を確認してから動くこと、だと思います。

今回の例では、朝ご飯を食べながら「喉が痛いって言ってるけど病院に行った方がいいのかな?もし行くなら連れていくことはできるけど?」と聞いてみるということです。

実際問題、奥さまは専業主婦ということで、子どもと対している時間が長くなります。奥さまのやり方にとことん合わせるのが効率的です。多少非効率的に見えたり、もっといいやり方があるように見えても、です。

口は出すけど手を動かさない(掃除を言い出したけど忘れる=掃除するのは誰?)、自分の手数が増えることを勝手に始められる(病院にいくことを決める=幼稚園を休む子どもの世話をするのは誰?8ヶ月の子の世話はどうするの?)というのは、とても困ります。その提案・行動がどんなに正しい素晴らしいものであっても、迷惑、負担になります。自分の言動によって、奥さまの行動にどのような影響を与えるのか、常に考えましょう。

もし、こうした方がいいんじゃないかな?という提案があれば、奥さまがお子さんと向き合っていない、時間に余裕があるときにしましょう。子どもと向き合っているときに、大人を納得させるために割く時間はないと思った方がいいと思います(気持ちのゆとり的な意味で)。怒っているときに理由を聞き出して理解しようとしないでほしいというのも、余裕の問題です(「どうして?」「理由を教えて」に一つひとつ答えてほしいというのは甘えだと思います)。とりあえず納得いかなくても、奥さまの決めた方針で動くことをお勧めします。

怒られた、その後に…

「私が変わる方法を探しています」とのことですが、奥さまに怒られたことを忘れないことです。

普通にそう言えばいいじゃん?悪気はないんだから、それを指摘してあげればいいじゃん?」の答えですが、小町風に言うと

普通に言ったってわからない(怒る前に普通に言ってる)、悪気がないのは言い訳にならない、いちいち指摘されなければわからないのか、そんな手間をかけさせないで

になると思います。

トラバの返事で「エスパー」云々とありましたが、その方向はあながち誤りではないと思います。

奥さまは怒る前からイラッとした雰囲気を出している(子どもの手前抑えている)のではないでしょうか。または怒る前に普通の語調で話している。怒られた、と思ったら、奥さまがその前にどういう言動をしていたか、よく思い出してみてください。その辺に糸口があるように思います。

何が悪かったんだろう?で納得いかないとそのまま忘れてしまっていませんか?

理由がわからなかったとしても、どういうことで怒られたかを忘れなければ、次に同じことで怒らせないで済みます。原理が知りたい・納得したいというのはわかりますが、奥さまの気持ちのゆとりを考えて、元増田さんがパターン認識をしていく努力をしてみてはいかがでしょうか。

追記にあった、奥さまの「話してもわかってもらえないと思うからそもそも話さない」発言は危険信号です。

奥さまは、元増田さんの理詰めにうんざりされているように見えます。子育てしてみて思うのですが、正しいかどうかよりも、やりやすいかどうかの方が大事な場面がよくあります。「自分ならこうする」は抑えて、メインである奥さまにどう合わせるかを考えていけば、理詰めにはならないと思います。

あと、注意したい点ですが、奥さまが自分の思いを言語化するのが得意ではないようなので、ピンポイント言葉の表面だけで判断・行動しない方がいいでしょう。

例えば「「妻に確認せずに病院に行くことに決めて手続きを始めたこと」自体に関してはそれほど怒りを感じなかったそうです」については、「自体に関してはそれほど怒りを感じなかった」=少しは怒りを感じた、手続きを始めたことだけでなく一連の流れに問題があった、ということです。手続きを始めたことに問題がなかったわけではありません。

大概の問題は、一つの発言・行動に理由があるわけではありません。

トラバへの返事を見ていても、「確かに」と言いつつ言い訳くさく感じるのは、「確かに」と同意しているのがピンポイントすぎて、発言全体の意図を汲んでいるように見えないからです。この辺をよく注意した方がよさそうです。

少なくとも私はものすごくイラッとしました。私が奥さまなら、「あなた、何が悪くて怒られたと思ってる?」と逆に聞くところです。都度怒るだけで流してくれる奥さまは優しいと思います。

と、ここまで「奥さまのいうとおりにしろ」的な一方的なコメントになりましたが、少しでもお役に立てれば幸いです。

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