はてなキーワード: 社会生活とは
Twitterのトレンドに「弱者男性」があったので興味本位で押してみたらまあまあな地獄であった。
まあ、端的に言ってしまうと、「弱者男性は性欲抜きで、世の人々が老人や子供に向けているように女性に親切心を向けることができないのか」というツイートに、「そもそも弱者男性が社会から優しくされてない時点で、性欲抜きの優しさなど存在しない」という反論がなされている。
ただ、弱者男性が社会、特に女性から優しさを向けられないのは、女性がその人を恋愛対象外にしているからではない。女性にとって、弱者男性に優しくするのは明確に危険だからだ。
何故なら、弱者男性(全てとは言わないが)にとって、
女性から親切にされる=この人は俺に恋愛感情/性欲を向けている!
まあ、そんな人々の大体が振られる。当然である、向こうはただの下心のない親切心だ。そして、そういう弱者男性の多くは何故かプライドだけは高いから、「俺が勘違いしちゃったな」とはならない。「俺に気を持たせる態度なんかしやがって!」と逆ギレする。自分を振った女性の悪い評判を立てたり、直接的な加害行為に出たりすることもある。
そういう経験が蓄積されると、女性はたまったものではない。当然、親切にする先を選別するようになる。
そこで男性全てをシャットアウトする人もいるが、社会生活を営む上でそれはかなり難しい。ならばどうするか。その男性の人となりを見て判断するのである。例えば、健全な社会性を身につけているか。例えば、清潔感のある服装をしているか。例えば、受け答えはまともか。
間違えるとストーカーされたり、レイプされたり、殺されたりする可能性があるのだ。当然審査の目は厳しくなる。時には男性側が何気ない冗談と思っている言動一つで一気に「親切にしたら危険な人間」へとランクダウンする。
翻って、己を弱者男性とする人々はその信頼を勝ち取れているか?勝ち取れていたら弱者男性にはなってないだろう。
じゃあどうすればいいか。女性にじゃなくて、同じ男性だったり、老人だったりに、見返り無く己から親切にすることから始めてはどうだろうか。
これは、「性欲抜きの親切」を実行する訓練になる。同時に、人間関係のコミュニティに参加することができる。加えて、この人はセックスの事だけ考えているんじゃないんだな、と女性に対して示すことができる。
そして、女性を含めて人との繋がりができたら、まずその人の人となりを知る。相手はセックスの相手ではなく、ちゃんと自分の意思を持った人間として接する。自分の話は控えめにして、相手がどう思っているかに焦点を当てる。性欲は出すな。いいか、冗談でも性欲は出すな。絶対に出すな。美醜や体型も絶対に言うな。一気に信頼は失われる。そうすれば、少なくともあなたを尊重する人は現れる。
弱者男性の最終目標は「女性にセックスでも何でも言うこと聞いてもらえる」ことであることが多い(もちろんそうでない人もいるが)。これは現実社会ではありえない。もしこれが最終目標なら諦めろ。イケメンや金持ちはそうじゃないか、と反論されるかも知れないが、彼らはその分女性に楽しい時間であったりプレゼントなり、お金でもいい、対価を還元してるし、女性だって全てを許している訳ではない。
この世には、性欲抜きの優しさは存在する。弱者男性にそれが見えないのは、彼らがそれを無理やり性欲に結びつけようとした結果だ。
それで犯罪をして憎しみの形であってもいいから何かしらの社会の関心を引きたい人もいる
(そうじゃない犯罪、たとえば自分は愛をおしつけるために犯罪をしたとか、犯罪となることすらわからず普通に人をひきころしたとかも当然多々ある)
で、SNSを自分の意思で切り捨てることは無関心から遠ざかる手段になりうるかというと、
代替物たるレトロなコミュニケーションがつくれる人間ならば大丈夫だが、そうでない場合はショック症状を起こす。
なければ「そもそもあいつなにいってんのかわかんね。異人さんは出島に住んどけ」なのである。
古くは家族や義務教育もコミュニケーションである(欠けるとインドの「オオカミに育てられた少女」のようになる)し、
会った瞬間に挨拶することや外に出るときにファッション・清潔感に気を使うこともコミュニケーションである(欠けると臭くて汚い、見た目が危ない人になる)し、
店で物を買う程度の会話も社会生活に必須のコミュニケーションであるし(たいていは通販でなんとかなるようになったけど)
テレビ・新聞も一方的ながら広く薄い共通認識をつくる形でコミュニケーションを提供してきたのである。(だから人間は身の回りに実在していない芸能人を好きになったりすることもあるようになった)
インターネットが遠隔相互コミュニケーションを可能にし、個人が広く薄く情報発信することを可能にした。
そのことは「仲のいいフォロワーがいない」ことの孤独感を確かに先鋭化させただろう。
だからといって、もうすでに大勢が移動しつつあるメインの相互コミュニケーションを捨てることは人間社会にはできない。
家族がいない一人暮らし人ほど、すでにSNSに深く頼っているので、単にツイッターやラインに障害が起こっただけでふらっと私いなくてもいいじゃん自殺しちゃおうかな的な気持ちになったりするのである。
あるいは新生児を育てている女性がしょっちゅう鬱になるのもこれである。
けもののような赤ん坊を人間まで育てるという膨大な知識を学習するのに、一緒に悩んだり辛さを共有してくれる人はSNSにいない。
時間帯も合わない。赤ん坊は日本語もしゃべらない。泣いてうんちしてアブアブいってティッシュをまきちらしたあげく寝るだけ。達成感はない。孤独感がひどい。
SNSから表現者、創作者が輩出されるのも孤独感を減らす効用のためで、そのため彼らはSNSの強みをよくわかっている。
創作はものの視方をふくめた深いコミュニケーションをパッケージ化することにすぎない。
強い創作とはツイッターとピクシブで発信しつづけ、アガリとして歌手とアニメーターに飾られ祀られた創作である。
まあそこまでいくと作者の手を離れるんだけれども。
ピクシブが使えなくなったらどこでも宣伝してもらえない、「ファンにみてもらえなくなる」からピクシブは既得権をもっているのである。
「人の顔が覚えられない脳の病気です。」
高次脳機能をつかさどる部位の脳障害によって起こる。顔を見ても誰の顔かわからず、個人の識別ができなくなるといった症状を引き起こす。
側頭葉・後頭葉にある顔領域と呼ばれる部位の障害が関係している。顔領域が人間の顔を認識する。
顔領域には、相手の顔を識別する紡錘状回や相手の表情や視線を解釈する上側頭溝、相手の表情によって情動・感情を喚起する扁桃体などがあり、協調して認識する。敵と見方を瞬時に認識したり、社会生活を潤滑に送るために人の進化の過程で発達したと考えられる。
相貌失認の分類
1: 先天性相貌失認
胎児期の脳形成の過程などで人の顔をすばやく認識する機能が低下する。100人に1人程といわれている。多くの人は、自分が相貌失認であることに気がついていない事が多い。
2: 後天性相貌失認
事故や怪我、また動脈硬化・脳梗塞・脳出血・脳腫瘍・加齢などでその部位の脳機能が傷害することによって起こる。
一般の人は多くの人の顔を覚えるために、目・鼻・口の特徴を瞬時に判別し、無意識のうちに分類して記憶している。このような機能が低下しているために、髪型や顔の形などの情報や、体型や性格、においやしぐさ等を総合的に捕らえて認識する。そのため、家族や親友などの認識ができるため、先天性相貌失認の患者さんが気がつかないことが多い。アルバイトや社会に出てから客商売などをする事によって適性がない事などから気がつくこともある。後天性相貌失人の中には症状がひどい場合、家族の顔を認識できない事もある。
映画・特に外国映画等で登場人物の顔を覚えられずに、ドラマの内容がわかり難い。ビデオなどで何度か見直してわかるようになる。漫画などは、顔や体がデフォルトされているため、認識しやすい。
客商売において
アルバイトやパートなどで、何度もきている人の顔を覚えられない。さっきあった人が戻ってきても同一人物と気がつかない。ただし、長く続けていると常連を顔以外の全身的な特徴やしゃべり方や性格や雰囲気などで個人を覚えることができる。
相貌失認は、脳の顔領域の障害や機能の低下によって起こる。人間は進化の過程の中で、顔を瞬時に見分ける能力により相手を敵か見方かを判別できるように進化してきた。そのため、顔だけが識別できない。
基本的には治らない。特に先天性のものの治療は確立されていない。顔以外の情報で相手を認識するトレーニングが必要である。トレーニングで、映画を楽しんだり、接客業をこなすことは十分可能である。
一方、後天的相貌失認の場合、障害部位が原疾患の治療により、治ることはある。たとえば、脳腫瘍が顔領域を圧迫していて、相貌失認となった場合、脳腫瘍を手術などで取り去り、物理的に顔領域の障害が回復すれば劇的に改善することがありえる。
いずれにしても原疾患の治療に加えてトレーニング療法がお勧めです。
真面目なレスをすると、(あくまで個人の観測と所感に過ぎない話だが)エンジニアの適性が高い人って若干自閉の気がある。
まさか全員が全員ではないと思うのだが、少なくとも凡人が出くわし得るレベルの突出した才を持った人はまあ概ね自閉の気質が強い。
発達障害における困難の話を収入の話としか考えないのも発達障害っぽい
同族嫌悪か
あとhttps://anond.hatelabo.jp/20221029112651が指摘してる「アレ」な人でもあるようだ
雑談とゲームは他のより抽象度が高すぎて、一概には脳が一様な反応を示す中毒性のあるものとは言いにくい。
雑談ではなくキャバクラでの会話とか、ゲームではなくゼロ年代頃のモバゲー系ソシャゲとか毛色を絞っていくならまだ想像がつくが、一括りにするのはあまりにも乱暴。
宗教活動が脳に定常的な刺激を与えるというのはいきなり言われても普通はそのシチュエーションが想像できるものではなく、挙げるなら具体例を添えた解説が必要だろう。
競争に至ってはあまりにも抽象度が高すぎて、それに該当するものをすべて忌避していたらまともな社会生活は送れないレベルに広すぎる概念だろう。
察するに、増田は自分が挙げた項目に対して、それらが内包する多様さへの想像力を欠いており、単語を見るにつけいつも自分の中で固着した決まりきったイメージで蔑んでいるんだろう。
それこそが脳内で自己完結したアルコールやオナニーの如き反復刺激行為であり、それゆえに正常な判断ができなくなっている好例と言える。
ADHD女なんだけど
昔から目立ちたい、出しゃばりたいって欲求が多分人より何倍も強い。
でもワーキングメモリがゴミカスなんで、何かしようとすればするほど失敗する。
たまーにものすごく上手くいってる時が続く事があるけど、そういう時は必ず調子に乗って何か失敗をやらかす。
人の何倍も目立ちたい欲が強い上人の何倍も虚栄心が強いから一度の失敗をいつまでもグズグズ落ち込む。本当に些細なことでも異様に恥ずかしがってしまう。
他の人はどうかわからないけど発達障害者はこういう気持ちのムラを平らに出来ないのがめちゃくちゃ辛いんだと思う。目立ちたいのにそそっかしく、そそっかしい上、自尊心が強い。
私は幸か不幸か人並みに社会生活を送る能力はあるので、健常者と肩を並べて働く事は出来てる。
でも前述の通り目立ちたい出しゃばりたいって欲を優先させると大コケするので、できるだけ大人しく会議の時さえ話しかけられなければ沈黙するようにしてる。
これがなかなかしんどい。これをしんどいと思うか思わないかが発達障害者と健常者の違いじゃないだろうか。
自分の仕事が終わってもないのに上司や同僚が何か困ってるとすぐに出しゃばりたい欲がムクムク出てくる。
いっそのことそこで出しゃばって、失敗して周りからひんしゅくを買っても平然としてられたら良かったのにと思う。上手くいけば褒められて目立ちたい欲が満たされるだろう。
でも恥という理性がちゃんと機能してしまってる自分は出しゃばりなADHD脳を殴って止めて、大人しくしてるしかない。その方が世の中のためでもあるだろうし。
性交同意年齢を16歳に引き上げ 公訴時効も延長 法務省、改正試案 | 毎日新聞
現在の刑法では、13歳未満との性的行為は同意の有無にかかわらず処罰対象となるが、13~15歳の中学生世代でも性的行為の影響を理解したり、相手に的確に対応したりする能力が未熟なケースがあるとの指摘があり、試案では処罰対象を16歳未満との性的行為に引き上げた。
ふむふむ。
一方で、若年者同士の行為を除外するため、13歳以上16歳未満との性的行為への処罰は加害者が被害者より「5歳以上」年上になる場合に限定した。
は?
同意能力の実態に合わせたルールにしようね、という話に突然、若年者同士の行為を除外するため、とかいう謎の目的が混入してきた。ナニコレ? 多数がやってるから犯罪にできないというならパパ活だって多数がやってますよね? どうして若年者同士だけ現状追認するのかな。
同意能力の高さでsexの可否が決まるなら、妥当な判断基準はこうなると思う。
同意能力ゼロとは誰もsexできない。同意能力未熟同士ならsexは免責。同意能力完成同士のsexは自由。
だけど審議会の試案の「若年者同士の行為を除外するため」を組み入れるには、同意能力の高さで線引きするのではなく、同意能力の差でsex可否が決まる、と考えなくちゃ筋が通らないだろう。
高さで線引きしてる現在は、同意能力は加齢とともにどのように向上するか? を深く考えなくても良かった。「義務教育と学校での社会生活を経て徐々に向上していくので、13歳を一応の足切りラインに設定する」。それでよかった。
新しい試案からは、直ちに次の関係が導かれる。「17歳の同意能力よりも20歳の同意能力は高い」高校に通っているかなどに関わらず。では20歳と50歳のsexでは? 加齢とともに成長する同意能力が、なぜ20歳でピタリと成長が止むのだろう。その歳に一斉に社会に出るというわけでもなし、20歳に一体何があるというのか? 今まで日本社会で共有されてなかった前提を導入するのだから、科学的根拠が必要になってくると思うが。
友人は長身でイケメンで穏やかで聞き上手でいろんな種類の友達がいる。
この間togetterだかで「エンジニアはメンヘラ女に沼る」という話がまとまっていたのを読んで、件の友人をふと思い出した。
その友人は共感能力が高く、何度かメンヘラ女に粘着されたりしていたので、周りが「お前までメンタル壊すなよ」と心配していた事があった。本人は心配のあと少し無言になったが、何かを察したような表情で「ああ、そういうことね、平気平気」と笑っていた。
友人が人間関係で落ち込む事は限られたケースしかないらしく、「他人の誠実さにちゃんと応えられなかった事」だけらしい。普通にいい奴なのだ。
「俗に言うにメンヘラにラベリングされる女の子って、価値観が極端に自分本位な子が多いんだよ。他人を慮る工程がごっそり抜け落ちてる子が多いの。例えばさ、自分は気が向いた時だけ鬼のように連絡飛ばしてくる子とかもピタッと一ヶ月ぐらい連絡来なくなるんだけど、また鬼のように連絡飛ばしてきたりするのね。別にそれはいいんだよ全然。そんなもん片手間に返せるから。でもこっちが一日連絡よこさないだけで発狂するわけ。メンヘラどうこう以前に要は幼稚なだけなんだよね。普通の人が言ったら顰蹙買うような言動がメンヘラだからって許そうと、機嫌を取ろうとする方が不健全だし、そんな子を特別扱いしてリソース割くほうが俺に良くしてくれた人達に対して不誠実でしょ。」みたいな事を言っていた。
彼の仲のいい女友達に家庭環境が滅茶苦茶の母子家庭で母親に「中学卒業したら風俗に行ってくれ」と土下座された子がいる。彼女は精神科で検査したら躁鬱とアスペルガーと境界性知能だと発覚したらしい。一度だけ友人伝手に会ったことがあるが、よく笑うジュディマリのユキを巨乳にした感じの子だった。その子は手首から腕にかけて横線だらけだったが、自分の気の短さや衝動的な所もちゃんと自覚していた。垣間見える多動っぽさには社会生活での苦労が容易に想像できたが、後天的に苦労してきて身につけてきた社交性もあった。その子になんで友人と仲が良いのか聞いたことがある。「私に寄ってくる男って体目当てばかりだったんだけど、〇〇(友人)だけは私のこと全く女として見てないんだよね。一人の人間としてちゃんと見てくれるし、雑に聞き流される私の話もちゃんと聞いてくれるの。私の男友達の中で一番仲良いんだよ。旦那も〇〇のこと好きなんだ」と楽しそうに笑っていた。
この子も大分類でメンヘラとしてあつかわれる子ではあるが、友人が言うにはこの子は連絡が遅くなっても相手の都合を理解する努力もできて、ちゃんと身の回りの人間を大切にできる子らしい。
恐らく彼のメンヘラへのドライな感性は、この子と付き合いの背景が下支えになってる部分があるんだろう。メンヘラにラベリングされる子の中でも、ただただ幼稚な上に自分の行いに対するフィードバックが上手く働かないタイプと、普通の人よりも多く苦労をしながら少しずつ修正していけるタイプがいるんだろう。
彼は、メンヘラ女達の中に宿る誠実さだけに目を向けて誠実に対応してきた。彼にとってメンヘラのラベリングなぞ、どうでも良かったのだ。
念の為ある程度はボカして書いておく。
公務員浪人して市役所に入った従兄弟が精神壊して無職になった。「周りに迷惑をかけたくない」口癖のようにそういってた従兄弟は休職を選ばず、せっかく入った市役所を辞めた。
仕事を辞めたあと、たしか3年ほどニートをしていた。ずっと寝込んでいて、親戚の集まりにも出てこなかった。
リハビリとして最期まで週3の派遣で働き始めた。仕事から帰ってくるとずっと暗い顔をしてたらしい。あんまり上手く行っていなかったんだと思う。手取りは10万ほどで、自分はそこから3万だけ抜きあとは家に全部収めていた。従兄弟の親は、自分で稼いだ金は自分のために使っていいと言ったが、「ずっと迷惑かけてたし、欲しいものもない、実家ぐらしだから最低限お金使えれば困らないし、受け取ってほしい、俺にはこれしか出来ない」と言い、親からお金を無心することすらなかった。
俺が小さい頃、従兄弟は優しいお兄ちゃんだった。背の高い従兄弟は俺と話すときにいつもしゃがみながら目線を合わせてニコニコ話してくれた。年上の威圧感が怖かった幼少期の俺にとって、数少ない安らげるお兄ちゃんだった。
部屋に残されてた遺書には、親への謝罪と、学生時代から社会生活にいまいち馴染めなかった事、頭が悪くてどこに行っても迷惑を掛けてしまうこと、仕事をすると周りに迷惑をかけてしまう事が耐えられないほど辛かったこと、発達障害を疑って精神科にも行ったが知能指数に問題がなかった事、社交不安障害と診断されたが、処方薬を飲んでも眠くなるだけで余計に社会生活に支障をきたしたこと、自分ができることを探したけれども、探せば探すほど自分ができないことが増えていた事、生きていてずっと頭と視界に霞がかかっていた事、年々生きる気力が沸かなくなってきてしまった事、人と上手く喋れなくなってきた事、自分の明日が酷く怖い事。漠然とした不安で押しつぶされそうなこと。覚えてる限りだけど、そんなことがワードで打ち込んだプリント用紙に書いてあった。
俺宛にも「身内から自殺者が出るのはひどく嫌な気持ちにさせて申し訳ない。俺が言えた義理じゃないけど、増田には幸せになってほしい。心から増田の幸せを願ってる。俺に懐いてくれて本当にありがとう。」と一筆書いてあった。
もうどんだけクズでもさ、生きてりゃよかったじゃん。命あっての物種じゃん。でもそれが、従兄弟には耐えられなかったから出来なかったんだよな。
従兄弟の希望によって葬儀は行わず火葬だけで終わったが、両親の希望で自宅での焼香だけは行った。
いとこの小学校からの友人が親から従兄弟の死を聞き、又聞きで何人か焼香にきた。
数人しか来なかったが、小学校の友人以外全員女性だった。吃驚した。既婚者もいた。
少し話をしたが学生時代に従兄弟のことを好きだった人がほとんどだった。
従兄弟は学生時代本当に大人しい人だったらしいが、身長も高く色白で中性的な顔立ちだった従兄弟は容姿だけでもモテていたらしい。ガツガツした同級生の男子と違ってどんな話でも笑顔でうんうんって話を聞いてくれる本当に優しい人だったと言っていた。従兄弟は偏差値の高くない高校に通っていたが、本が好きで高校の担任と楽しそうに本の話をしていたとか、何人かに告白されても全部断ってたとか、几帳面そうで真面目そうに見えるけど極度の面倒くさがり屋で、下駄箱に靴を入れずビニールに入れて教室に持っていき、学校が終わると一人でそそくさと裏門から一番近い空き教室に行き、そこの二階の窓から飛び降りて帰っていったとか、俺の知らない従兄弟の一面が見れた。彼女を作る気配がなかった従兄弟に、男が好きなのか、校外に女がいるのかと噂が立った事。従兄弟が振った女の子の中には従兄弟のことを悪く言う子もいたが、従兄弟はその子を一切悪く言わなかった事。
従兄弟の知らない一面を見れて驚いた。いとこの両親も驚いていた。従兄弟は学校から帰ってくると軽くご飯を食べたあと12時間以上寝続けてたそうなので、両親は学校生活が上手く行っていないと思っていたらしい。
従兄弟が彼女を作らなかった理由は今だからわかる。たぶん、自分と深く関わることで仲良くしてくれる子を傷つけてしまう事が、従兄弟には堪らなく耐えられない事だったんだろう。やっぱり優しい従兄弟だったんだと思う。
従兄弟は社会生活を送れる並の能力があれば、きっと幸せに生きてこれた気がする。能力が無くてもクズだったら、ヒモにでもなって生きてこれたと思う。でも、それが出来ない優しい人だった。みんな優しい従兄弟が好きだった。従兄弟はどうすればよかったんだろう。