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2020-10-11

2017年に僕が見ていた特撮TVアニメ作品一覧その1。

anond:20201008200533 anond:20201009122304 anond:20201009122752

に続いて備忘録として2017年に見ていたアニメタイトル簡単感想と一緒に50音順に書き記してみたい。書き切れなかった分はanond:20201011104010に続く。

2017年

ID-0

谷口悟朗監督黒田洋介氏の名コンビが送る少し変わり種のロボットアニメ人間ロボットに乗るのではなく、人間精神ロボット転送させるタイプ作品主人公イドさんの名前ID-0から来ている。

宇宙空間で音が出ない」とか、いかにもSF作品っぽい描写面白かった。 興津和幸さんと緑川光さんと子安武人さんが一つの人間の肉体を奪い合ったり、終盤は声優さん的に徐々に奇妙な冒険が起きそうだった。

アトム ザ・ビギニング

鉄腕アトムの前日譚的な作品アニメ作品若い頃の天馬博士お茶の水博士が一緒にロボットを作ってロボットを戦わせる大会に参加させる話だったと思う。A106という主役機が後のアトムの原型になったんだろうか。

話は中途半端な所で終わった気がするけど「鉄腕アトム過去に実はこういう事があったんだよ」という話ならむしろこの先どうなるのか気になるくらいの場所で終わって良かったのかもしれない。

いつだって僕らの恋は10センチだった。

甘酸っぱい恋愛物。これぞ鈴村健一さんの本骨頂!というくらい主人公キャラクターに鈴村さんの声と演技がハマっていた事を今でもとてもよく覚えている。声優さんが歌う爽やかな主題歌も良い感じですよ。

妹さえいればいい。

ライトノベル作家達が集まってだらだらとテーブルゲームを遊んでいるようなそんな作品だった気がする。ゆったりと落ち着いた気分で見れるので好きだった。

もし自分が書いたライトノベル適当アニメ化されたらどうする?というメタ的な話にはこんな事ラノベ原作アニメで言っていいのかな…と驚かされた。

エロマンガ先生

直球なタイトルに惹かれて見始めた。俺の妹がこんなに可愛いわけがないコンビが手掛けるライトノベルアニメ作品なんだとか。タイトル通り少しはエッチな要素があった事が嬉しかった記憶がある。

EDで跳ねる妹ちゃんが可愛かった。結構人気はありそうに思った二期はまだなんだろうか?前作の実妹ヒロインが不評だったのか今作は義妹ヒロインだった。主人公ラノベ作家なので妹さえいればいい。と少し被ってると思ってた。

おそ松さん

前作から2年近く経っての二期。少しブームが過ぎている気がしたけど、それでも人気はあったらしい。実松さんとか暗いけど好きだったなぁ。

ネットでは二期の内容は一期に比べて不評のような印象があるけど、個人的にはカラ松いじめなどが少なくなった分一期より見易かったような記憶がある。もう3~4年前のアニメという事で内容は殆ど覚えていない事が悲しい。

鬼平

鬼平犯科帳のアニメ作品らしい。主人公長谷川平蔵さんの声が堀内賢雄さんという事で、僕の中で少しジョーカー・ゲームと被った。どちらも渋くて内容的に大人向けな所は似ていると思う。

ED主題歌は「これは本当にTVアニメの曲だろうか?」と疑問に思うほど渋い雰囲気歌謡曲だった。お話はほろりと泣ける人情話もあれば、後味の悪い暗い話もあった気がする。何となくご年配の方にも人気がある印象がある。

キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series

大人ライトノベルキノの旅TVアニメ第二作。悠木碧さんは本当にボーイッシュキャラの演技が上手いなぁと唸らされる。内容はほぼ原作から抜粋したエピソードアニメ化出来ていると言っても良いんだろうか?

OPがサビで「キノの旅」という単語を歌っている事にはニヤリとさせられた。キノの旅原作小説についてはあまり詳しくないけれど、「アニメあとがきの国」という話にはよくやってくれたなぁと感心させられた。

クジラの子らは砂上に歌う

主題歌がもうビックリするくらい良い曲で驚いたアニメミステリーボニータという秋田書店少女漫画雑誌で連載されている漫画原作らしい。キャラクターデザインも可愛らしくて好きだった。

話は原作が未完という事で尻切れトンボな感じで一旦終わってしまった。原作が完結した際にはもう一度アニメ化されるのだろうか?素直にアニメの続きが知りたければ原作漫画を買った方が良いのかもしれない。

クズの本懐

これは絶対エッチアニメに違いない!と思い続けて見続けたけど、1話以外はそこまでエッチでもないまま終わってしまったような印象があるアニメ。どちらかといえばドロドロした四角関係がメインの作品

あくま個人的な好みの話だけれど、主人公が内心惚れている鳴海お兄ちゃんという眼鏡のお兄ちゃんが僕のドストライクなキャラだった。これで声が野島健児さんなんだから本当に堪らない。ああいキャラ好きなんだよなぁ、と思う。

ゲーマーズ!

ゲーマー達が集まって自分価値観をぶつけ合うような作品だった気がする。主人公の声が潘めぐみさんだった事に驚いた。最近女性声優男子高校生の声を担当する事が少ないような気がしているけど、気のせいかもしれない。

ゲームの話もしていたけどこれも「誰が誰を好きなのか」という話で結構ドロドロとしていた気がする。ゲームについて熱く語り合える友人が居る人は本当に幸せだと思う。

血界戦線&BEYOND

大人アニメの続編。1期の監督だった松本理恵さんはED絵コンテ演出担当していたけどこれまたお洒落で良い感じだった。鈴村健一さんと坂本真綾さんがとあるエピソードで共演されていた事が印象深い。

1期でアニメ化されなかったエピソードなども含めて原作最後までアニメ化してくれた事はファンとして嬉しかった。原作ストックが溜まればすぐにでも三期をやるんだろうなぁという気がしている。とある執事の電撃作戦の回が特に好き。

けものフレンズ

放送時は1話で脱落して、その後再放送で改めて見たところやっぱり評判通り面白いなぁと思った。

小林さんちのメイドラゴン

田村睦心さんのボーイッシュ女性役って本当に良いなぁ…と思ったアニメ面白いとは思ったけど世界規模で尋常ではない高い人気を誇ると聞いてビックリした。

魅力的なキャラクター達が出てくるのでその中で二人でも好きになればそのまま最後まで楽しめる作品だと思った。滝谷くんとファフニールさんとかいかに女性ファンけが良さそう。女性陣も皆可愛い

最遊記RELOAD BLAST

最遊記って今でもアニメやってるのか凄いな…と思った作品声優さん達も幻想魔伝 最遊記の頃からお変わりなく嬉しかった。このアニメ主題歌が本当に良いんですよ、GRANRODEOラックライフも曲がカッコ良くて素敵。

サクラクエスト

クロムクロP.A.WORKS製作という事で見てみたら意外と面白くてハマったアニメ。都会で就活に失敗した女の子田舎観光大使として村興しを頑張るような話だった気がする。

主題歌OPEDも本当に良い曲でそれでこのアニメを見続けようと思った覚えがある。P.A.WORKS作品らしくキャラクターが可愛かったのも非常にGood。色んな人の悩みが徐々に解決していくお話面白かったと思う。

最終回で綺麗に纏まったのできっと続編は作られないだろうけど、それでもその後の話が見てみたいなぁとも思うそんな作品。好きでした。ところでサンダルさんって何か意味ありげ外人さんは結局何だったんだろう…。

THE REFLECTION

かのスタン・リー氏も関わるアメコミ作品っぽい雰囲気アニメ劇中歌の「SKY SHOW」が本当に良い曲なので、この曲聴きたさに見ていた所もあったと思う。

謎めいた主人公の正体とその能力が明かされた時はなるほどなぁ、そりゃ強いよなぁ…と思った。いかにも続編がありそうな中途半端な終わり方だったけど、きっといつか続編が作られるんじゃないかな…とこっそり思っている。

十二大戦

西尾維新先生小説アニメ化した作品十二支モチーフにした戦士達がたった一つどんな事でも願いを叶えてもらう権利をかけて戦うバトルロワイアル物。内容も主題歌も厨二心にビンビン響く感じで好きだった。

勘が良い人は2話くらいにはこの先どの戦士がどの順番で脱落するのか察せられたと思う。誰が脱落するか予め分かっていても「こんなに強い奴がどうやって脱落するんだろう?」と先が読めない展開でとても面白かった。

最近アニメにもかかわらずベテラン西村朋紘さんがレギュラーで出演されているのが珍しいと放送当時思っていた。バトルロワイアル後日談を描いた最終話はそれだけで一本の短編作品としても楽しめる内容だったと思う。

将国のアルタイル

史上最年少で将軍となった少年マフムート・パシャが勢力を拡大する帝国と戦うために様々な国へ赴き協力を取り付けようと頑張るアニメトルコなどでは将軍の事を「パシャ」と呼ぶ事をこのアニメで初めて知りました。

アルスラーン戦記のようなアニメに飢えていた時に出会い勿論こちらにもドハマリした作品漫画の連載は荒川弘アルスラーン戦記よりこちらの方が早かったらしい。中東っぽい雰囲気アニメが2年連続で楽しめて嬉しかった。

名探偵コナン以外のTVアニメ緒方賢一さんの声が聴けたのが珍しいなと思った。原作が連載中なのでアニメも良い所で終わってしまったけれど、その内続編は作られるのだろうか。一期のEDが曲も絵もとても美しく優雅だった。

進撃の巨人

爆発的なヒットを記録した大人アニメの二期。前作から四年も経ってるし流石にブームも去ったんじゃないだろうかと思っていたらそんな事は無くやっぱり大人気だった作品現在四期の製作も決まっている。

この二期が放送される前にNHKで一期の総集編である劇場版放送していた気がする。そのお陰で一期を見ていなかった僕でもすんなりとお話理解出来た。アクションもカッコ良く流石大ヒットしただけあって面白アニメだと思う。

月がきれい

オリジナル恋愛アニメ。この手の作品って主役の二人が恋仲になるまで時間がかかるんだよなぁ…と思って見ていたら何と2話くらいにはもうお互いが好き好きオーラを出しまくっててビックリした作品告白までもあっと言う間だった。

すぐにくっ付いてじゃあここから先はこの二人のイチャイチャが見られるんだな!と思ったら、この二人がクラスの人気者二人にそれぞれ想いを寄せられていて恋仲を引き裂かれたり略奪されるんじゃないか…と最後までひやひやしていた。

主役の男の子に横恋慕していた子は主役の女の子友達で、人の持っている物を悪気なく欲しがるあると公式で言われているのが本当に怖かった。最悪振られた腹いせにいじめに発展するんじゃないかと本気で心配だった。

かぐや様は告らせたい天才たちの恋愛頭脳戦〜の藤原書記役で大人気の小原好美さんはこの作品くらいか名前をよく見るようになった気がする。魔法陣グルグルのククリもそうだけどキャラに声がハマっていたと思う。

亜人ちゃんは語りたい

亜人佐藤さんが出てくるアニメ亜人ちゃんと書いてデミちゃんと読む事に中々慣れなかった。モン娘アニメかと思ってエッチな要素に期待しながら見たら、心優しい先生と悩みを抱えた女子高生の心の交流がメインの作品だった。

この作品の数少ない露骨エッチ要素はやはり亜人佐藤さんだと思う。このアニメをそういう目で見るのは間違っているような気もする。それでも亜人佐藤さんの白水着は素直にエロかったと言いたいです。

天使の3P!

確か小学生女の子達がバンド演奏しているアニメだったと思う。大川透さんが出演されていて意外に感じた覚えがある。内容はよく覚えていないけど最後まで楽しんで見ていた記憶はある作品

トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド 機動救急警察

個人的2017年で一番楽しんで見ていた作品。人型ロボットに変形する機能のある大型車両に乗った小学生達が数々の災害に巻き込まれ人達を力を合わせて救助していく作品合言葉は「ゴー、レスキュー!」

初めの内はロボットアニメなのに敵らしい敵が居らず主人公が毎回災害現場で救助活動ばかりしている事を退屈に思っていたけれど、見続けている内にそれこそドライブヘッドの良さだと思うようになった。今でも大好きな作品

番組の中盤から敵役が現れるようになり終盤敵ロボットとの激しい戦いが繰り広げられた。番組が始まった時は戦闘を望んでいた筈なのに、作風に慣れてからは戦いより人助けのお話の方を見たいと思うようになっていたのが不思議

このアニメに登場するヒロイン石野ミコトちゃんホビーアニメ作品に登場する少女の中でもトップクラスの可愛さだと僕は思っている。あの大ヒットアニメシンカリオンの前番組だけど影は薄い気がする。映画では共演していたけど。

ナイツ&マジック

異世界ファンタジーロボットアニメ交通事故で亡くなったロボット大好きエリートプログラマーロボット存在する異世界に転生して自分好みのロボットを作りまくるというお話。ロボアニメファンから評価がとても高かった印象が残る。

型落ちの旧式機で巨大な魔獣を倒すという偉業を成し遂げた主人公・エル君はガンダムで例えると旧ザクνガンダムサザビーを倒したような物という例えを放送当時聞いた気がする。あのジャイアントキリングは本当に燃えました。

番組の終盤でOPSE入りになるなど過去ロボットアニメへのオマージュもあった気がする。原作ファンからは駆け足過ぎて原作の良さを活かせてないと言われていた気がする。それでもアニメだけでも楽しめる内容だったと思う。

主人公エル君が生まれ育ったフレメヴィーラ王国がエル君の発明もあってあまりに強すぎたせいで敵役ジャロウデク王国が一方にボコボコにされて良い所無しだったのは敵ながら可哀想と思った覚えがある。圧勝ではないかエル君は。

バチカン奇跡調査官

女性向けミステリーアニメ?かと思ったら謎が解明するパートにあっと驚く展開にビックリした作品菊地秀行先生エイリアンシリーズ皆川亮二先生スプリガンに近い物を感じて楽しかった。主題歌もカッコ良く今でも覚えてます

何だか雰囲気が暗いし面白いのか分からないけどとりあえず謎が明かされるまで見てみよう…と思いながら見ていたけど、途中で見るのを止めなくて本当に良かったと思うくらい面白かった。トンデモ伝奇ミステリー

Fate/Apocrypha

Fateシリーズ外伝小説アニメ作品。何人かのサーヴァントはこのアニメ放送される前にFGOへ参戦していたのでそこからこのアニメに触れてキャラ性格ギャップを感じた人も居たらしい。

僕は原作の1巻を読んでいたけど、アニメ小説から変更されている所も結構あるなと思った。それでも大まかな流れは原作通りらしい。1巻から先の展開を知らないので新鮮な気持ちで楽しめた。

よくufotable版のFate作画比較されて叩かれていたけど、英霊達の超人染みた身体能力ケレン味のある描写表現出来ていたんじゃないかと思う。批判も多かったけど最後まで楽しめたので個人的には中々好きなアニメ

武装少女マキャヴェリズム

武装した女の子達が牛耳る学園に武術の達人である男の子転向してきて一波乱起こるという話だった気がする。メインヒロインっぽい仮面付けた女の子が可愛かった記憶がある。盲目の子も居た気がする。

ブラッククローバー

週刊少年ジャンプで連載中の少年漫画TVアニメ化した作品放送開始がもう3年も前とか信じがたいけどこれまで主題歌が変わった回数を冷静に考えればそんな物なんだろうな…という気もする。時間が経つのが早くて怖い。

魔法存在する世界落ちこぼれ主人公とその親友天才が国で一番偉い魔法使いを目指して頑張るお話。一昔前で言う所のNARUTO的な作品だと思う。個人的に好きな主題歌が多い所もNARUTOに似ている。

作画について鬼滅の刃などと比較されて馬鹿にされている所を見るけど、分割せずに何年も放送し続けるアニメ作画はこんな物だと僕は思う。時々際立って作画が良い回があってファンを喜ばせるのもジャンプアニメっぽい。

2017-12-31

(俺が決める)2017アニメランキング (追記あり)

正体不明の連中を集めて組織票させるよりも、一人の人間独断偏見で決めたほうが正しい結果になるのではないだろうか

そんな思いつきから増田代表して俺が今年のアニメランキングを付けることにした。

採点方法

客観的評価個人的評価独自計算式に当てはめ独自方法で算出。

点数は未公開のため傍から見ると100%個人的趣味で決まっているようにしか見えない。

結果発表 上位30作品一覧表

1 メイドインアビス

2 少女終末旅行

3 宝石の国

4 サクラダリセット

5 魔法陣グルグル (2017年)

6 リトルウィッチアカデミア

7 けものフレンズ

8 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series

9 エロマンガ先生

10 ID-0

11 正解するカド

12 GRANBLUE FANTASY The Animation

13 ノラと皇女と野良猫ハート

14 有頂天家族2

15 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?

16 昭和元禄落語心中 -助六再び篇-

17 プリンセス・プリンシパル

18 天使の3P!

19 アリスと蔵六

20 武装少女マキャヴェリズム

21 カブキブ!

22 結城友奈は勇者である -勇者の章-

23 異世界はスマートフォンとともに。

24 AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-

25 ナイツ&マジック

26 血界戦線 & BEYOND

27 異世界食堂

28 小林さんちのメイドラゴン

29 この素晴らしい世界に祝福を!2

30 DYNAMIC CHORD

上位5作品へのコメント

優勝 メイドインアビス

 原作付きアニメ至上命題である原作の良さの延長線上を歩いた上で限りなく先までたどり着く』を今の技術でやれる限りやり遂げたひたむきさの勝利ハード世界観に対して可愛らしすぎるキャラクターを生き生きと画面内に描き出していた事が強く印象に残っている。メルヘン世界暮らしていそうな少年少女をひたすら酷い目に合わせてその高低差エネルギー気持ちよくなりたいという原作者アニメスタッフの熱い思いを毎週ひしひしと感じさせていただいた。

準優勝 少女終末旅行

 雪と鉄に覆われた物悲しい世界と、その世界をそっと照らすような少女たちの明るさや緊張感の無さのコントラストが愛おしかった。「月は空に空いた穴だ」とは誰の書いた物語言葉だったか、あの世界において2人の少女はまさに闇に覆われた世界に天の光を漏らす穴のようであった。少女たちの瞳というファインダーを通すことで観測者を失った世界に再び光が当たる。廃墟探索の醍醐味とは、意味の失われた場所意味が再び与えられることにあるのではなかろうか、そんな気持ちになれる作品だ。

三位 宝石の国

 傑作アニメーションである好き嫌いを抜きにして、純粋に今年のアニメで何が一番かを語るのならばこの作品を挙げていたかも知れない。とにかく映像として綺麗なのだ身体宝石でできた少女という設定と、3DCGという表現技法が完全に噛み合っている事も素晴らしい。この作品アニメ化に際してこの表現の仕方を選んだという時点で既に勝っているのだ。そして、勝っている状態から更に何度も貪欲に、ここでこれを選んだ時点で勝っていると言いたくなるような手を打ち、それらを尽く完成させている。今の時代からこそこのアニメは美しいのだろう。3DCGもっと当たり前になった時代でも、3DCGがまだまだ未発達な時代でもこの感動はあるまい。執念とアイディア幸運結晶だ。

四位 サクラダリセット

 ハルキリセットだ。決め台詞と共に世界グルリと巻き戻る。オタクアニメ世界ではもはや食傷気味とも言える時間ループ、その圧倒的すぎる力に対して改めて向き合った作品。大いなる力には大いなる責任が伴う。その責任を前にして、揺れ動く思春期の繊細な心模様。それらを描ききるには、作り手にもまた繊細な神経が求められる。この作品はその点においてしっかりと繊細に作られていた。ド派手なハッタリと、揺れ動きやすく夢見がちとも思える心の機微、この2つが揃ってこそのジュブナイルであり、ラノベアニメなのではないだろうか。ふとそう思えてくるようなアニメだった。

五位 魔法陣グルグル

 一作目のアニメでは4クールかかった道のりを2クールで消化という超特急アニメ化。それでありながら、見ていて不満になるような所はほとんどなく拾うべき所はとことんまで拾っていた。それを可能にしたのは原作や、旧作アニメへのリスペクトなのではないだろうか。OPの演出に見られるパロディ最終話での挿入歌など、グルグルというシリーズが持つ歴史のものを受け止めるかのような作品作りだった。無理なく無駄なく完成された丁寧な作品でありながらも、メタフィクション的なギャグファンタジーに欠かせない遊び心も詰まったナイスリメイク

おまけ

(俺の)今年のアニメのおおまかなまとめ

アニメ作品:約220作品

完走済み作品:約65作品

1話以上視聴:約130作品

視聴時間1話未満作品:約90作品

(ヘボットのような2016年から継続しているアニメがあるためある程度の取りこぼしが予想される)


蛇足(追記)

6 リトルウィッチアカデミア

 日本アニメディズニーになれないのかも知れないけど、日本には日本なりのアニメ作りがある。作中の動画クオリティ視聴者にそう語りかけてくるような入れ子構造有言実行が良い。アニメを題材にアニメを作るとメタの絡み合いが起きるのが面白い

7 けものフレンズ (アニメ)

うーん。この豆腐の白は現代社会の闇を描いてますね。追いかけてくるアライさんはモラトリアムの終わりを、カバンちゃんがヒトではなくカバンちゃんを名乗り続けたのは、現代社会におけるアイデンティティ本質人種や門戸ではなく個々人に宿ることのメタファーですなー。うーんこの豆腐は白いぞー。

8 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series

 半分新作、半分同窓会といった印象。思い出補正抜きで見た人がどう感じたのかが気になる。あとがきの国とかは原作を知らないと完全に置いてきぼりだし、全体としてファンサービスに力を入れすぎてたような気もする。俺はそれで別に構わんのでこの順位だけど。

9 エロマンガ先生

 山田エルフ先生完璧な負けヒロインっぷりが素晴らしい。エロマンガ先生ルート分岐し終わっている所から遅れて幻想的な告白シーンをかますという手遅れっぷり。ifルート分岐でもしたのかと時系列の歪みを感じるほどに、完璧山田エルフ先生ルート回想シーンが挟まれている。でも既に勝者は決まっているから逆転は無理。気合の入りっぷりと、フラグ状況のギャップに負けヒロインの有終の美が宿っていた。

10 ID-0

 オリジナルSFアニメを1クールで綺麗に纏めている。設定の説明もしっかりされていたし伏線の回収もばっちり。笑いあり涙ありアクション多めでバランスよく必須栄養素が揃って完成度が高い。こういう肩の力入れっぱなしでも抜きっぱなしでもないアニメ個人的には一番見やすい。

11 正解するカド

 ガチガチハードSFかと思いきや恋愛至上主義の如きオチに開いた口が塞がらない。じゃあ納得が出来ないのかというと、あの解法が間違っているとも言えないのでなんとも。やたら恋愛シーンが多かった時点でこうなる事に気づいておくべきだったんだろうね。

12 GRANBLUE FANTASY The Animation

 なんでこの順位なのか自分でも謎。ただ、映像はよく出来てたし、冒険譚として王道を進んでいたし、キャラ可愛いし、OPも魅力的だったし、偏見の目で見なければ普通に良いアニメだった。

13 ノラと皇女と野良猫ハート

 ヤギ。あれでやられた。

14 有頂天家族2

 テンポがいい。中でもヒキや場面転換が上手かった。見てる側が迷子にならないようにしつつ退屈もしないようにコントロールしてくれたので、こっちもテンポを合わせやすかった。

15 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?

 王道、いいよね。

16 昭和元禄落語心中 -助六再び篇-

 語の上手さに尽きる。

17 プリンセス・プリンシパル

 打ち切りみたいな終わり方だけどあれで良かったのかは自分には分からない。個人的にはスパイアクションを楽しませてもらっていたのでストーリーの方はそのための舞台装置だったと考えればいいかなと。殺陣百合を楽しむ作品だったんですよ。

18 天使の3P!

 小学生は最高だぜ!

19 アリスと蔵六

 小学生は最高だぜ!!

20 武装少女マキャヴェリズム

 ポン刀は絵になる。そこに尽きる。

21 カブキブ!

 歌舞伎っていきなり言われても何のことだがよく分からんから、まずは今風に丁寧に解説してみましょう。を作中でやって作品自体でもやった入れ子構造自分はこういうメタ的な要素に弱いのかも知れない。

22 結城友奈は勇者である -勇者の章-

 女の子を酷い目に合わせまくったらこれ以上酷い目に合わせられなくなった。だから過去編をやったり奇跡的に治したりしてまた酷い目に合わせるよ。いいねえ。やりたい事がハッキリしてるのは大事な事。

23 異世界はスマートフォンとともに。

 異世界チーレムの解体ショー。段々失速したのは個人的はいただけないのだが、それも計算の内なのだとしたらまことに恐ろしい作品である

24 AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-

 古さを懐かしさと感じられるかどうかが試される。どっちかというと、懐かしさの正体が古さだと直視した上でそれを良しと思えるかどうかが試された。

25 ナイツ&マジック

 異世界で僕だけのロボを作って飛空艇を倒そう。シンプルだけどいいよね。やりたいことがハッキリしてる。

26 血界戦線 & BEYOND

 かっこよかった(小学生並みの感想

27 異世界食堂

 おいしそうだった(小並感

28 小林さんちのメイドラゴン

 カンナちゃんがかわいかった(小並感

29 この素晴らしい世界に祝福を!2

 別に無理せず前と同じようにやればいいってことをスタッフ理解してたので勝ち。平常心平常心

30 DYNAMIC CHORD

 「ダイナミックだよね」「ダイナミック」(ダイナミック同士多くを語らない)

2017-10-21

最近アニメはおもんないって言ったじゃん、嘘つき!

 全然アニメ見なかった自分が去年からアニメを見始めたんだけど、見た作品の7割以上が面白かった。てかアニメどんだけあるの。

※長いので、「どうして面白いのか」のとこだけ読んで下さい。

アニメにハマった経緯

 きっかけは去年の5月、ニコニコ動画西尾維新〈物語〉シリーズ時系列に配信する企画があって、初めて最近?の深夜アニメ?を見てから。それが本当に面白くて、当時のちょっとした楽しみになっていた。

 これまではジブリ作品とかポケットモンスターとかワンピースとか観たりして育ったんだけど、高校生になる頃には殆ど観なくなった。大学生社会人の頃見たアニメはAKIRA、攻殻機動隊くらいしか覚えていない。

 でも去年の10月頃、ひょんなことから精神病院に入院したついでに無職になって、時間を持て余すようになった。今までできたことが、全くできなくなったからだ。それでも〈物語〉シリーズ視聴だけは続けていた。そのうち「他のアニメってどうなんだろう、もしかして面白いものもあるんだろうか?」とか思い始め、今に至る(ちなみに今は職業訓練中)。あとアラサー

どうしてアニメがこんなに面白いのか

1.作品当たりの情報量多すぎ説

 アニメは、世界観があってシナリオがあってキャラクターデザインがあって背景美術があって声があって音響があって音楽があって場面ごとの演出があってキャラの動きがあって…云々、とてもじゃないがその作品を構成する要素すべてを理解するのは難しい。どれだけの人が作品のすべてを理解したうえで、あっちが面白い、こっちが面白い等評しているんだろうか。

 私が作品を観ていて面白さを感じるとき、「あ、このシーンの音楽最高だな」とか「このシーンの美術やべえ、どうなってるんだこれ」とか「ここの演出しゅごい」等、作品の中のごく一部分だけを切り取って考える場合が多かった。それはつまり、切り取り方(主観)が面白さの大事な要素っていうことじゃないんだろうか。たとえその作品が長い歴史の中で使い古された手法で再生産された焼き増しの類だったとしても、他の作品と全く同じという事はないわけで、見方を変えればいくらでも個性は見つかる。新しいアニメが既存の作品と似ているからと言って、どちらかが劣っていることにはならないんじゃないだろうか。

 これまでアニメは1度観たら終わりだったのだけれど、今は同じアニメを見返すたびに新しい発見があったりして、マジで錬金術じみている。なんせアニメは総合芸術ゆえ、多種多様な、千差万別な主観を受け入れられる器がある以上同じ作品でも多様な評価があるはずで、もしどの作品もおもんないというの事実がだとしたら、観てる人たちの切り取り方がどんどん似てきている、つまり視聴者側の多様性が失われているっていうことなんじゃない?

2.作品の多様化

 まだじぇんじぇん作品を観れていないのだけれど、思った以上に表現方法が多種多様で驚いた。最近はキャラクターがCGオンリーアニメなんかもあったりして、すごいよねあれ。表現方法が増えるってことはつまり「何か」を伝える方法が増えるわけで、より多様な人たち、それこそアニメとは無縁の人たちにも新たに「何か」を伝えるアニメが作られることで、面白いと感じた人の絶対数は増えてるんじゃないだろうか。

 また、私が沢山の作品を好きになれたのは専ら作品の多様性のおかげだ。今まで見たこともないような表現に出会って感動するたび、これまでなんとも思わなかった作品が突然面白く感じるようになるという経験を沢山した。自分の「アニメを見る目」どころじゃない、心そのものが多面化していく、豊かになっていく感覚だ。こうしてアニメ多様化するたび、受け手側もどんどん変化していくのだと思う。

3.視聴方法の多様化

 あくまライフスタイルを優先しながらアニメは観るべきで、放送側の都合で観てたら、やっぱり疲れると思う。あれはあれで楽しいこともあるけど…。

 ちなみに私はこれまでアニメを見る=TVを録画するか円盤を買うか?しか無いと思ってたので、こんなにも視聴方法を選べるとは思わなかった(ただしひまわり動画、テメーはダメだ)。なんせ私の兄弟たちは皆テレビレコーダーが大好きで、今もなお空き容量と戦争している。とりわけアニメは熾烈で、「とりあえず一通り録画→早いうちに1話を見比べる→ピンときた作品を残し、それ以外の作品の録画をやめる→CMを削り、ディスクに焼く」と言った具合だ。一方円盤はくっそ高いし、そういうのが嫌でアニメを今まで見なかった。

 ところが、先のニコニコ動画では無料配信があるし、amazonPRIMEでは年間3000円そこらで一部のアニメが見放題だし、abemaTVではアニメが垂れ流しだ。すごない?これ(ちなみにアマプラとd'アニメabemaTVプレ垢契約しました。ネトフリは検討中)。

 そんなわけで、最新作の最新話をリアルタイムで追いかけるのがアニメ視聴のすべてじゃなくて、疲れてるときにはアニメを見なくていいし、1話が微妙だったら観るのを止めて、また気が向いたら見始めれば良いし、見たことなアニメも他のアニメを観るついでに、試聴してみればいい。いっそ5年位寝かせてみてもいい。楽しむためにはこれが必要だと思う。今年の最新作も、2025年頃には「昔のアニメは良かったリスト」に加わってるかもしれないぜ。

4.アニメ視聴以外の楽しみ

 アニメイベントがこんなに盛んだとは思わなかった。1作品でも2回3回とトークイベントとかあるのね。あと驚いたのが、ラジオ。大抵の作品に広報のためのラジオ番組(あるいはニコ生とか)があるという。何かしら作品を深く理解したいと思ったとき、こういう催しはとてもありがたい。作り手の考えや苦悩が作品をより立体的に、奥行きのあるものへ変化させていくし、作る人を好きになるきっかけを与えてくれる。作り手への興味はその人が作る他作品への興味に繋がるので、よりアニメへの造詣が深くなる好循環を生む。マジでトークショー行って良かった。

 すこし脱線するけど、声優ファンって最初はこんな感じだったんだろうか。彼らはよく広報担当として公の場に出てくるから顔と名前を嫌でも覚えるし、その割にはあくまで作品づくりのごく一部を担当する外注の技術者?(クリエイターと言えば良いのだろうか?)みたいなもんなので、作品に対してはなんというか、他のスタッフよりも「ただの作品ファン」側に近い存在のような印象を受けることがある。実際、放送されるまでどんな絵になってるか一度も見てないとかあるみたいだし、作品作りの中核を担っていない場合が多い。すると、アニメ視聴者からすれば声優は「そのアニメ思い入れのある同士」みたいな、変な親近感を覚えてしまう。ほれてまうやろー

ここから余談

 いろんなアニメを観ていると、悪魔みたいな作品に出会うことがある。それはとても不快で、心がざわざわして、二度と観たくないと思わせるような。観たら最後、寝ても覚めても脳裏に焼き付いたシーンがフラッシュバックして、頭のなかであの音楽が流れ続け、胃痛で眉をしかめ、何も手につかなくなってしまう。

 しかも、そういう作品に限って評価することが出来ない。悪夢みたいに思い出すシーンや音楽は美しく、登場人物の瞳は深淵みたいに深く、あの声優の演技は恐怖さえ覚える。そういう作品のどこまでが演出で、どこからが自分の感情なのかわからない。作品のことを一生懸命考えてるつもりが、気づいたら自分の過去の記憶で胸が一杯になってしまう。もはや作品の面白さがどうとか考えられないくらいに、心をかき乱されて頭の中がぐちゃぐちゃになってしまう。

 ああいう悪魔みたいな作品を観ることのできる幸せを、今日も噛み締めています。

最後に、ここ1年位で見た作品を(覚えてる限り)載せときます。検索妨害になりそうだったら消します。長文駄文失礼しました。

機動戦士ガンダム ポケットの中の戦争(1989)

カウボーイビバップ(1998)

攻殻機動隊 TVシリーズ(2002~)

キノの旅 -the Beautiful World- (2003)

APPLESEED(2004)

BLACK LAGOON(2006)

パプリカ(2006)

さよなら絶望先生シリーズ(2007~)

〈物語〉シリーズ劇場版含め全部)(2009~)

東のエデン(2009)

刀語(2010)

侵略!イカ娘シリーズ(2010~)

生徒会役員共シリーズ(2010~)

四畳半神話大系(2010)

gdgd妖精’sシリーズ(2011~)

日常(2011)

てーきゅう シリーズ(2012~)

ジョジョの奇妙な冒険(2012)

絶園のテンペスト(2012)

氷菓(2012)

人類は衰退しました(2012)

キルミーベイベー(2012)

じょしらく(2012)

ポンコツクエスト~魔王と派遣の魔物たち~シリーズ(2013~)

夜桜四重奏 -ハナノウタ-(2013)

境界の彼方(2013)

有頂天家族(2013)

てさぐれ!部活ものシリーズ(2013~)

直球話題ロボットアニメ(2013)

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース(2014)

ソウルイーターノット!(2014)

結城友奈は勇者である シリーズ(2014~)

四月は君の嘘(2014)

ワンパンマン(2015)

機動戦士ガンダム サンダーボルト(2015~)

機動戦士ガンダム THE ORIGIN(2015~)

ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり(2015)

ふらいんぐうぃっち(2016)

くまみこ(2016)

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない(2016)

この素晴らしき世界に祝福を!シリーズ(2016~)

ファンタシースターオンライン 2 ジ アニメーション(2016)

Re:ゼロから始める異世界生活(2016)

亜人ちゃんは語りたい(2016)

けものフレンズ(2017)

アリスと蔵六(2017)

正解するカド(2017)

エロマンガ先生(2017)

クズの本懐(2017)

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?(2017)

サクラクエスト(2017)

サクラダリセット(2017)

フレームアームズガール(2017)

ゲーマーズ!(2017)

メイドインアビス(2017)

プリンセス・プリンシパル(2017)

セントールの悩み(2017)

恋と嘘(2017)

徒然チルドレン(2017)

アホガール(2017)

少女終末旅行(2017)

アニメガタリズ(2017)

魔法使いの嫁(2017)

妹さえいればいい。(2017)

Infini-T Force(2017)

UQ HOLDER! 魔法先生ネギま!2(2017)

宝石の国(2017)

いぬやしき(2017)

此花亭奇譚(2017)

キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series(2017)

<2017-10-22追記>

 こんな与太話に付き合ってくださりかありがとうございます(汗)幾つか気になったコメントがあったので…

・なんの分野にせよ自分がハマり始めた頃を最盛期と思う人が多いから仕方ないね

 書きながら全く同じことを思ってた。例えば私の場合、新作ゲームの評価がまさにそうなっていたりする。恐らく10年前よりも面白い新作ゲームがたくさんあるはずなのに、買う前にやたら躊躇するようになった。そのくせ「面白いゲームないかな-」とか言っちゃってたりするわけで。これに対する答えはきっと無いんだろうけど、強いて言うなら「作品を作る人達への尊敬の念を忘れない」ということなんじゃないだろうか。それを忘れない限り、70歳位になってもアニメゲームを楽しめると信じてる。

・BACCANO!見ようぜ!ヒャッハー

・もう見てるかもしれないけど、攻殻機動隊好きなら「PSYCHO-PASS サイコパスおすすめする

 「○○お勧め!」的なコメントはとても嬉しいです。ただ、本文にもある通り「どんな切り取り方をすると」面白いのか、に興味がある。バッカーノは、原作が成田良悟電撃文庫)、監督が大森貴弘(デュラララ!や夏目友人帳の監督、音響演出兼任)、構成、脚本が高木登(デュラララ!のシリーズ構成地獄少女シリーズの一部脚本)、キャラデザ岸田隆宏(デュラララ!やボールルームへようこそキャラデザ)、音楽が良守信(デュラララ!や夏目友人帳の音楽)みたいな感じなんだけど、夏目友人帳やデュラララ!も好きだったりするんだろうか?とか思う。もしそうなら、上記の中の誰かがグッとくる何かを持っているクリエイターということになるはずだし、そういうのを知りたい。

・最近見たアニメの中で特に面白かったの3つ位あげて欲しい。どういうの好きなのか知ると皆無責任に自分のおすすめアニメ教えてくれるぞ(酷

 アニメを観てると、やっぱり「面白い」作品の中に「劇的に面白い」作品があるなぁ、と感じる。根拠はもちろん主観なので、これは「一般的に比較できる面白さの差」ではないのだけれど。

一つ目:アリスと蔵六

 2017年の作品。原作は今井哲也(月刊COMICリュウ)、監督は桜美かつしふらいんぐうぃっちの監督)、シリーズ構成高山文彦超時空要塞マクロスの演出、機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争の監督)、音響監督岩浪美和ふらいんぐうぃっちプリンセス・プリンシパルジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない音響監督)制作はJ.C.STAFF

 去年見たふらいんぐうぃっちで、桜美かつし岩浪美和すげえ!ってなって、同作のスタッフを見て「これは観るしかない!」と思ったのがきっかけ。脚本と演出と音とBGMと背景美術とキャラデザと声優の演技とが優れた作品だった。難点は見放題方式の配信しているサイトが少ないので、見る機会が少ない点。

二つ目〈物語〉シリーズ

 2009年に始まった作品。原作は西尾維新講談社BOX)、監督・シリーズ構成新房昭之さよなら絶望先生3月のライオンの監督)、セカンドシーズン憑物語などの監督は板村智幸さよなら絶望先生絵コンテ3月のライオンの演出)、キャラデザ渡辺明夫神のみぞ知るセカイグリザイアの果実キャラデザ)、音楽は神前暁らき☆すたかんなぎなど多すぎて書けないくらアニソンやBGMを作ってる人)、制作はシャフト

 同作は作品の章毎にOPやEDが違うという演出がされているのだけれど、それらが全部極めて良い。楽曲もそうだし、アニメーションも。自分の中ではこの作品の魅力は半分くらいOP、EDが占めていて、本編を観るほどにOPEDが輝く。今のところ、すべての作品の中でOPEDが最も優れていると感じる。難点は話数が非情に多く、どの順で観ればいいかわからない点。

三つ目:攻殻機動隊 TVシリーズ劇場版まだ観てないです)

 2002年に始まった作品。原作は士郎正宗ヤングマガジン)、監督・シリーズ構成神山健治東のエデンひるね姫などの監督)、メカニックデザイン寺岡賢司スレイヤーズモンスターデザインやってたらしい)と常木志伸PSYCHO-PASSのメカ監修)、音響監督若林和弘東のエデン、各ジブリ作品の音響監督)、音楽は菅野よう子マクロスシリーズカウボーイビバップの音楽)。

 世界観がずば抜けて優れてる。しかもこの作品はほとんどオリジナルストーリーらしい(原作未読です、すみません)ので、このアニメ作品世界観ストーリーの良さ≠原作の良さと言っていいと思う。軽く「もう一つの地球」が想像できるくらいの深さがあるので、アニメを観ずに考えているだけで楽しい。加えてメカニックデザインもすごく良い。セブロとかマテバとか外骨格フレームとかタチコマとか大好き。菅野よう子の音楽も非常に良いし、ベテラン声優たちの演技もヤバイ。近々新作が作られるようだけれど、世界観と脚本とメカニックデザインと音楽と声優演技が優れているのだからきっと自分好みの優れた作品になるだろうと思っている。

 難点は難しい点。兄弟に勧めてみたけど、「よくわかんない」って言われた。

・好きなモチーフが描かれてないと心が震えないのよな。そのとき作品の巧拙を判断する回路が走る。そうなるとよくできた作品にはなっても面白い作品になることはない。

 よく出来てるなぁ、すごいなぁ。という感覚にエクスタシーじみた何かを感じる事はないだろうか。それは例えば神前暁の音楽だったり、岩浪美和の作る音だったり、江畑諒真アクションだったり、ムーンフラワーの美術だったり、悠木碧の演技だったり。ぶっちゃけそういう技巧的な魅力を感じたシーンの前後の文脈とか全然覚えてないし、どうでも良かったりする。ただあの瞬間をまた観たくて、何度も再生したりする作品を「面白い作品」と評してもいいとおもうけど。

 
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