はてなキーワード: 日暮とは
不正乗車の話を見て、ふとアメリカの電車に乗った時の話を思い出したので書く。
それほど昔の話でもないし、今でも何も変わっていないと思う。
アメリカには観光でいたわけではなくて、とある地方都市に在住して仕事をしていた。
ちなみに都市圏全体で何百万人も人が住んでいる全米有数の都市である。
車社会であるから、鉄道の路線網は世界一の鉄道大国である日本とは雲泥の差であるが、一応その都市では主要な路線となっている電車に乗って通勤してみたことがあった。
駅に行ってみて驚いたのは、駅員どころか、改札も何もないことである。
券売機は、恐ろしく頑丈そうな鉄の箱で、なんと料金は一律で「一日乗り放題」「半日乗り放題」「7日間乗り放題」みたいなものしかない。
電車が来て乗りこむ。車両は海外で製造されたものだということでなかなか立派である。
日中でもあり、治安の悪さも感じなかった。乗っているのは案外普通の人ばかりである。
そうこうしているうちに電車は目的地に滑り込み、下車をするのだが、この流れでお分かりいただけるだろうか?
アメリカでは、ぷらっと駅へ行って、お金を払わずに乗って、降りてなんてことも当たり前のようにできるのである。
では、どうやって不正乗車を防ぐのか?
何度か乗っていて分かったのだが、稀に駅で非常に体格のいい黒人の男性や女性が制服で乗ってくることがある。
すると、彼らはいきなり連結部の扉の前に立ち、まるで囚人を検査する看守のような態度で誰も逃げられない態勢を作るのである。
何も悪いことをしていないのに、恐ろしい気分になってくる。
ある時は、彼らが乗り込むのを察知して、男がダッシュで間一髪電車から降りたのを見かけた。
また、勘のいい方なら気付いたであろうが、一日乗り放題券なのだから、切符を他人に譲ってもらえばそのまま使うことができる。
ある時は、降り立った駅で浮浪者に声を掛けられ、切符を恵んでくれと頼まれた。
勿論、心優しいわたくしめは不正乗車に手を貸し、喜んで切符を差し上げた。
始発の駅は、少し立派でより巨大な駐車場と、簡素な建物があった。
建物の中には自動販売機があったのだが驚いたことに、黒い鉄格子の中に自動販売機が入っていた。
お金を入れる場所や、商品を選ぶボタンや、飲み物の取り出し口に隙間があり用を足すことになっている。
駅から少し離れた駐車場の周囲には、得体のしれないその日暮らしのような人たちが常にたむろしていてとても夜は訪れることができる場所ではないなと思った。
そういったわけで、これはまさにカルチャーショックであった。
不正乗車を防ぐ地道な取り組みを含む小さな改善を積み重ねて、今の日本の当たり前が当たり前になっているのだなあと思う次第であります。
江戸時代、、、失業率は高い、貧乏だけど暮らしは豊か、その日暮らし、浮世絵、
貧困はどこにあるのか、、、
火垂るの墓は最初、唖然として、言葉を失って、泣くんだと解釈して感動する。
節子が死んだ理由は貧しくて死んだのではない。
十分なお金はあった。
お金があるかどうかではなく、そのお金を使うことが怖くて自分をどんどん追い込んでしまう。
どう振る舞えば良いのかわからない結果、節子を死に追いやってしまう。
貧しいが故に困るのはなく、貧しいとか自分が弱者だとか何も知らない子供だっていう結果動きが取れないようになって視野が狭くなっている状態。
しかし我が家が貧乏だからこともがいじめられていると知った瞬間に貧困になる。
貧乏であることを気にしなければ問題は起こらないが我が子がそのせいでいじめられててそれに対して何もできなくて、心が病んでしまうことが貧困となる。
ある春の日暮です。
唐の都洛陽の西の門の下に、ぼんやりパンティーを被つてゐる、一人の若者がありました。
若者は名はパンティー春といつて、元は金持の息子でしたが、今はパンティーを被り尽くして、体育館に並べられるほど、憐れな身分になってゐるのです。
何しろその頃洛陽といへば、天下に並ぶもののない、パンティーを極めた都ですから、往来にはまだしつきりなく、パンティーを被つた人やパンティー車が通つてゐました。門一ぱいに当つてゐる、油のやうな夕日の光の中に、老人の被つた紗のパンティーや、土耳古の女の金のスキャンティーや、白馬に飾つた色糸のTバックが、絶えず流れて行く容子は、まるで画のやうな美しさです。
しかしパンティー春は相変らず、門の壁に身を凭たせて、ぼんやりパンティーを被つてゐました。空には、もう細い月が、うらうらと靡いた霞の中に、まるでパンティーのクロッチかと思ふ程、かすかに白く浮んでゐるのです。
「日は暮れるし、腹は減るし、その上もうどこへ行つても、泊めてくれる所はなささうだし――こんな思ひをして生きてゐる位なら、一そパンティーを被るのをやめて食べてしまつた方がましかも知れない。」
パンティー春はひとりさつきから、こんな取りとめもないことを思ひめぐらしてゐたのです。
するとどこからやつて来たか、突然彼の前へ足を止めた、真紅のブラジリアンを被つた老人があります。それが夕日の光を浴びて、大きな影を門へ落すと、ぢつとパンティー春の顔を見ながら、
「私ですか。パンティーです。」
老人の尋ね方が急でしたから、パンティー春はさすがに眼を伏せて、思はず正直な答をしました。
「さうか。それは楽しさうだな。」
老人はしばらく何事か考へながら真紅のブラジリアンを頭に食い込ませてゐるやうでしたが、やがて、往来にさしてゐる夕日の光を指さしながら、
「ではおれが好いことを一つ教へてやらう。今この夕日の中に立つて、お前の影が地に映つたら、その頭に当る所を夜中に掘つて見るが好い。きつと車に一ぱいのパンティーが埋まつてゐる筈だから。」
「ほんたうですか。」
パンティー春は驚いて、伏せてゐた眼を挙げました。所が更に不思議なことには、あの老人はどこへ行つたか、もうあたりにはそれらしい、影も形も見当りません。その代り空の月の色は前よりもなお白くなつて、休みない往来の人通りの上には、もう気の早いパンティーが二三着ひらひら舞つてゐました。
お布施ってなんだろう
お金にめちゃくちゃ余裕があるのかな
老人になったのに年金が出なくっても
10枚なら10日
100枚で1クール
アニメを見るためには生きていないといけない
生きていくにはお金がいる
死ぬまで絶対生きていけるだけのお金が溜まってもいないのに円盤は買えない
円盤を変える人の自信が怖い
自分はお金が足りずに死んだりしないと信じられるから円盤を買えるんだろうな
見下してくれていいよ
貧乏人って
でもな、お前らの給料の何割が、俺たちの給料袋からこっそり抜かれたものなんだろうな?
別に俺だってもうとりくるだろうんりろんなんて信じちゃいねえから
金を奪って見下して使い捨てて蔑んで
好きにしやがれ
一言で片付けるならケチなんだろうけど、極力金を出さない同性友達がいる。
女同士でそれは致命的で、愛想がつきて関係を断っても忘れた頃に連絡が来てまんまと誘い出されてる。
お互い未婚のまま中年なりこちらは貯めてプチリタイア状態だが向こうはその日暮らしの借金生活。
だからこちらが多目に出してもいいやを繰り返していたらそれが当たり前の空気になり、あなたが使った分はあなたが出してと言ったらえらい剣幕でシャットアウトされた。
利用されてない?って周りに心配されてる時にたまたまケンカっぽくなったからそれを利用して今は避けてる。
ケチは金だけじゃない。
今回も価値観の違いにくわえ何かと負担をさせられることに疲れてしまった。
縁を切っても切ってもうまいこと誘き出されての繰り返し。
頭がよい人だから、私は敵わない。
嫌なことされても忘れちゃうから絶妙なタイミングでこられると連絡の取り合いが復活する。
はっきりと縁を切る、親友ではない、そう言えば引き下がってくれるだろう。
世の中には距離を置く、という遠回しな言葉があるのにそれが相手には通じない。
そこを突かれているのも分かってるから今は完全拒否ではなく無視に切り替えている。
全てを嫌いになれたら簡単だけど、そうじゃないから続いちゃってる。
私が悪者にならず、心が痛まず縁を切ることができたら楽なのに。
もしくは向こうが愛想つかしてくれたらいいのに。
私が破産すれば近寄ってこなくなるのかな?
投稿可能文字数は感覚として染み付いていたし、十分に注意もしていたはずだった。だがそれでも、死神のワイヤーの速度に煽られる形で、つい記事の一つが一線を超えてしまった。
もちろん、短縮や分割をした上で投稿し直すことは可能であり、取り返しのつかないミスではない。だがどのみち、今のような記事のままでは黒帽子を退けるイメージが〝増田〟にはどうしても湧いてこなかった。一瞬とはいえ立ち止まったことで、その現状を自覚してしまったのだ。
手の止まった〝増田〟を前に黒帽子は、今度こそ必殺の一撃を放とうとでもいうのか、妙にゆったりとした動きでワイヤーを構える。
「……………………!」
迫りくる「死」を前にして、これまで匿名ダイアリーという修羅の空間を支配してきた圧倒的な異能が、限界を超えて稼働する。
「!」
打鍵音がひとつながりに聞こえるほどの神速で記事を執筆し、投稿した。
『口笛を吹いて現れる黒帽子の死神だけど、笑顔の素敵なJKを飛び降り自殺に追い込んだ時の思い出を語るよ』
投稿するやいなや、凄まじい大炎上が巻き起こった。100、200、300、500……みるみるうちに1000ブクマの大台を超えて炎上、すなわちバズは拡大し続けている。
それは、たとえどんな「設定」であれ強固に定着させるのに申し分ないほど巨大な「承認」だった。
「――というわけさ。こんな形で浮かび上がることになるとは、僕も思っていなかったがね」
澄んだボーイソプラノが〝増田〟、いや、「黒帽子の〝増田〟」の口からこぼれる。
「ほう?」
一応は声を上げたものの、黒帽子はこの特異な状況――自分と寸分たがわぬ姿をした〝増田〟を前にしても、ほとんど驚いた様子がなかった。
だが、これで少なくとも戦闘力に関しては互角のはずだ。仮に相討ちになったところで、〝増田〟の方は「設定」が消えるだけ。〝増田〟は勝利を確信した。
「それで君は――『僕』は、どうするのかな?」
そこで黒帽子は、なんとも奇妙な顔つきをしてみせた。笑っているような泣いているような、左右非対称の表情だった。
〝増田〟は、いつの間にか自分の顔も、鏡写しのように同じ表情を浮かべているのを感じた。
〝増田〟の意思とは無関係に口から言葉が吐き出される。そして、黒帽子の〝増田〟の右手が持ち上がり、肩の上あたりで止まった。
(……?)
「仕上げはよろしく頼むよ、『僕』」
そう言うと黒帽子の〝増田〟は、さよならをするように右手を軽く振った。その直後、耳元で空気を切る音がしたかと思うと、
(!?)
ワイヤーが〝増田〟の首にしっかりと絡んでいた。しかも、そのワイヤーは目の前の黒帽子ではなく、〝増田〟であるはずの黒帽子自身の右手から伸びているものだった。
なぜこんなことにと考える暇も与えず、ワイヤーは〝増田〟の首の皮を、肉を、骨を切り裂き、黒帽子自身の「設定」を破壊した。
「……!?」
黒帽子の「設定」を失い混乱する〝増田〟の首に、今度は前から飛んできたワイヤーが巻き付いた。遂に「本体」を捉えられた今、もはや〝増田〟に逃げ場はない。
黒帽子のワイヤーは、これまでのように一気に切断することはせず、しかし着実に〝増田〟本体の首をギリギリと締め付けていく。
「……! ……!」
「『自分』をないがしろにして、死神なんかに頼るからそうなるんだよ。お別れだ、〝増田〟君。いや、〈アノニマス・ダイアリー〉……」
黒帽子が、世界の敵としての〝増田〟に名前を付けた、まさにその時、ワイヤーの圧力がとうとう限界を超え、〝増田〟という存在に決定的な傷を付ける音が鳴った。
「…………うぅん?」
土曽十口(つちそ・とぐち)は、パソコンデスクの上にだらしなくうつ伏せになっていた上半身を起こした。
締め切っていたはずのカーテンが何かのはずみでわずかに開いており、そこから差し込む朝日に目を灼かれる。不健康な生活をしている女子大生には、その爽やかな光は眩しすぎた。
どうやら、ネットをしながらいつの間に寝落ちしていたらしい。付けっぱなしにしていたヘッドホンからは、午後から日暮れにかけて軽い夕立ちが降ったことを歌う、ハスキーな男性ボーカルの声が流れている。
「んんー……痛っ?」
しつこい眠気を振り払うように大きく伸びをしていると、首の周りに妙な痛みを感じた。
スマホのインカメラで確認すると、寝ている時にヘッドホンのコードがからまったのか、首をぐるりと一周する赤い痕がついていた。それは、本来平凡な容姿のはずの十口が人混みの中でも目立って浮いてしまいそうなぐらい、はっきりとした線だった。何かの目印のようでもある。
「うわ、この痕しばらく残りそう……」
あるいは、一生消えないのかもしれない。なぜかそんな風にも思えた。
それから急に、2年になってからサボりがちで4年間での卒業が怪しくなっている単位のこと、入学直後に一度参加して以来まったく顔を出していないサークルのこと、この前の正月に帰省しなかったせいでしつこく電話をかけてくる両親のことなどが、一度に思い出された。
――なんで突然、こんな当たり前のことばかり? たしかに、私自身の問題ではあるけど……
そんなことを考えながらふとディスプレイに目を向けると、ブラウザには最後に開いていたらしいニュースサイトが表示されていた。見るともなくページをスクロールしていく途中、
という文字が目に入った。
「……」
『岩……海氏の来社時にお茶を出さなかった事実が明らかとなり……』
『消息筋によれば、この一連の動きには二人組の犯罪者、通称“ホーリィ&ゴースト”の関与があるとも……』
「…………」
しかし、それを見てももはや十口の胸には何の想いも湧き上がってはこないのだった。いや、もともと「想い」などというものは無かったのかもしれない。
ただ、自分がひどく無駄なことに時間を費やしていたような、途轍もない徒労感だけが泡のごとく浮かび上がったが、それもすぐに弾けて消えた。
「……よし!」
無理やり声を出して、十口は気持ちを切り替えた。
今までがどうであれ、これからは充実した実生活を目指して生きていけばよい。そのために必要な指針も既に示されているのだから。
すなわち、
『十分な睡眠』
『適度な運動』
『瞑想』
この4つだ。
それらを実践すべく、まず第一歩として十口は、人生の時間を無駄に奪うだけの箱であるパソコンの電源を――ためらいもなく落としたのだった。
はてなポイントでメッセージをもらったことがきっかけでメールをやり取りするようになり、先日闇属性の人とデートをしました。
車で2時間ほどの駅まで迎えに来てもらい、雪の残る山道をドライブ。
宿の近くの湖畔をドライブしながら街に出ました。
お酒を飲まずにこの時間に話せる場所がどこにもなくて、仕方なくカラオケ。
あんなにメールをやり取りしたのに、私たちは初めて会った人同士で、改めて正面に座るのがなんだか気まずい。
私は次々に曲を入れて、すごく恥ずかしかったけど、ひとりで歌って時間が経ちました。
「人前で歌うのは苦手」とはじめは聞くだけだった彼だけど、釣られてきたのかトイレへいって戻ってきたらこっそり1人で歌っているのを発見。
彼もすごく恥ずかしそうだった。
翌朝も宿のカフェで待ち合わせ。
昨夜走った湖畔を眺める高台へ連れていってくれて、湖から海に続く水面と晴れ渡る空をみました。
快晴。
そのあと彼は桜の木立に囲まれた近くのカフェに案内してくれたのですが、時間が早くてまだ開いていませんでした。
ちょっと残念そうな彼。
「最近出来たばかりのカフェチェーンにまだいったことがない」と彼がいうので一緒にいってモーニングを食べました。
それから「山がきれいに見えるところがある」としばらくドライブして海へ。
海辺の公園で遊ぶ子供たちを眺めながらとりとめのない話をして、浜辺に出て冬の波打ち際をみて、地元の史蹟の草原を並んで歩きました。
車に戻ってまたしばらくドライブ。
「この道を戻るとき山がきれいに見える」といわれ、高架をくぐり抜け元来た道を戻ると雪を頂いた雄大な山の峰が正面にあらわれました。
「天気がよくてよかった」とちょっと得意げに誇らしさでにこにこしているうれしそうな彼。
時刻は三時過ぎ。お昼を食べずにドライブしたので、少しお腹が空いてきました。
「珈琲の美味しいお店がある」と地元に昔からあるレストランへ。
彼はキャラメルモカを、私はハンバーグセットをいただきました。
「地元の人はみんなここへ来る。知り合いがいるかも」と彼はちょっとそわそわ落ち着かない様子。
実はカフェチェーンに入ったときも、カラオケへいったときも、彼はずっとどこかで知り合いに会うんじゃないかと何度も口にしていて。
そんなに気になるところへ、なぜ私を連れて来ちゃうのかな。
そろそろ日暮れになり、少し寒くなって来たのでお土産屋さんで浴用タオルを買って路地に並ぶ足湯へ。
冷たい風に吹かれながら並んで足湯へ入っていると、向かいに座ったおばあさんがちらちらこちらを見てくる。
「今頃のこの辺の名物といえば、やっぱり蟹ですか?」と話し掛けてみた。
「そうだね、やっぱり蟹だ」とおばあさんは応じてくれて「ここは美味しいものがたくさんある。私は長崎から嫁に来たけど、あなたもこちらへ来たらいいよ」と思わせぶりなことをいわれる。
彼の方を見れなくて、すぐに話を観光に戻して、どうでもいいのに地元の温泉について根ほり葉ほり聞いてしまいました。
すっかり温まって、ちょっと無謀なことをしたい気持ちになって、一緒に温泉へいこうと彼にいってみた。
彼はびっくりしていたけど、すぐに近くの温泉へ連れていってくれて。
彼は「人と待ち合わせして温泉に入るのは初めて」といっていて、彼のいろいろな初めてを一緒に経験できることがうれしかった。
二人でぽかぽかになったところで以前はてなでも話題になっていたお寿司屋さんへ。
彼の街はお魚が新鮮なことで有名。
握りも茶碗蒸しも、カウンターのお寿司屋さんに引けを取らない美味しさでびっくり。
店内は大混雑。彼は知り合いに会うんじゃないかとまた少しそわそわしながらも次々お皿を積み上げていきました。
それから朝の高台へ戻って、湖畔を囲む夜景と満点の星空を見ました。
誰もいない高台は静かで、雲の流れる音や星の瞬きさえ聞こえてきそうだった。
彼は星座の名前を調べるアプリでずいぶん長い間iPhoneの画面を眺めていて。
二人きりの車内で小さな画面を一緒に見ながら画面の中の星空と、真っ暗な夜空の本物の星空を長い間交互に確認し続けていました。
星空がそんなに気になるのか、気まずくてアプリに夢中なふりかのかわからなくて、でも聞けなくて
外は暗く穏やかな月明かりで何もかもやさしいのに、心の中には鼻先に暗幕を下ろされるような闇があった。
「『○○駅で僕と握手!』ってメールに書いていたのに握手してないよ」といったら握手してくれた。
「実は駅で両腕広げて待っていようかと思った」と笑いながらいう彼。
「ウケるかと思って」
三日目。
昨日の高台で昨日と少し違う水面を眺めながら、お互いの仕事の話や趣味の話やはてなの話をしました。
彼も私もxevraさんが好きで、xevraさんに会いたいねと何度も話した。
生きることが辛くて考えがまとまらなかったとき、「とにかく野菜と運動と瞑想と睡眠!」と思って乗り切ったこと。
いまもそれで結構助けられていること。
そこが私達の数少ない共通点。
お互いに書いた増田の話、好きなブックマーカーの話、ブクマや星が集まったときのこと、なくなってしまうはてなハイクのこと。
これもこの三日間で何度も繰り返された話題。
id でしか知らなかった人が目の前にいて、知らない山の高台で私を名前で呼んでいる。
そのあと昨日いけなかったカフェへ。インスタ映えしそうなリア充ビジュアルのケーキセットを二人で頼む。
彼は数量限定のパンケーキセットが売り切れでちょっとシュンとしてる。
ケーキを食べたら駅に出て、そろそろ予約した新幹線で帰らなければならない。
自由席だから慌てなくてもいいんだけど、彼も疲れていると思うし、ちゃんと元気にさよならしたい。
なんてこっそり考えていたら、「昨日いけなかった見晴らしのいい公園がある。いってもいいですか」といわれた。
いいけど、いいのかな。
いいの?
そこからまた街を抜け、野山と木立をいくつも過ぎて、山の中腹にある運動公園へ向かいました。
助手席から眺める冬の道はまぶしいくらいで、遠くに見える焚き火の煙と掛けていく子供と枯れ草を集めて燃やす老人が絵のようだった。
運動公園で私達は子供たちに混じって長い長いすべり台を滑り、広々とした草原で凧揚げをしました。
凧揚げをしている子供をみて「凧揚げしたいな」とぼんやりひとりごとをいったら、彼が売店でゲイラカイトを買ってくれて、びっくりした。
凧揚げなんて子供のとき以来で、どうやって飛ばすのか思い出せなかったけど、彼は「親戚の子供のために去年あげてやった」と、すぐに軽々凧を飛ばしてくれた。
三日間何もかも楽しかったけど、芝生の上を走りながら凧揚げをしたことがとくに印象に残っています。
青空に真っ白な凧糸がくっきりと伸びて、舞い上がる凧は生き物のようだった。
あとのことがどうだとしても。
彼はどうしても私に白バラ瓶牛乳を飲んでほしいみたいで、何件かお店を回って最後は直売所へいきました。
もう新幹線が出る時間はとっくに過ぎていたけど、牛乳は美味しかったし、珈琲牛乳を飲みながら得意そうな彼はかわいかったです。
彼の帰り時間が心配で、最寄り駅で大丈夫といいましたが、帰りも彼は2時間かけて新幹線がでる街まで送ってくれました。
「私達、仲良くなれるかな?」
赤紫の夕映えを背に稜線が黒々と横たわる山道で愛車を走らせながら彼はいった。
駅について駐車場の前にあったカフェで茄子と豚の生姜焼き定食を食べました。
「これで野菜がとれた」
と二人で笑った。運動は凧揚げで解消されたんじゃないかと思う。
並んで改札口へ向かいながら、どんな風にさよならをいえばいいのか、まもなく訪れる瞬間を思って胸が痛んだ。
でも表示板に出ていた発車時刻が迫る新幹線に助けられて、私は軽々と改札を抜けて彼に手を振った。
彼も改札の向こうで、三日前まで知らなかったやさしい笑顔で手を振ってくれた。
席に着いてから「こだま」に乗ってしまったことに気がついた。気持ちが乱れていたことを思い知らされた気がして切なかった。
「ブログに書いていいですよ。僕は言及されたがりなんです」と彼はいうけど、こんなあまりにも個人的過ぎる話題はいつものエントリーから浮いてしまうと思う。
それに彼と違って私ははてなで目立つ方でもない。
というわけで、彼が大好きな増田に書きました。
ちなみに恋人としては見れないとシリアスに何度も念を押されたので、彼は引き続きみんなのアイドルだし恋人募集中です。
残念だけど、私のおっぱいが大きくないからいけないんだと思う。
思わせぶりに切ない感じで書いておいたので、遊び人として名を馳せて欲しい。
嘘。ほんと真面目でいい人なのでみんなカジュアルに誘ってみてください。
今回はすっぴん黒髪でしたが、大規模オフだったら金髪女装も考えるとのことです。
vlxst1224さん、お疲れのところありがとうございました。