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2019-10-06

ジョーカー4DX

前々から予告見て期待を膨らませてた『ジョーカー初日レイトショー仕事上がりに見に行ったんですよ。

そしたらね、上映が始まってからなんか匂い出したんですよ。

すごい強烈な足のスメルが…。もうどう考えても脱いで放出してるんですよ。クっさいのを。

比較映画館に通ってるけどさすがに初経験だよ、映画館あん臭い足臭を嗅がされるのは。

でもそこは大人、心のなかで(これはジョーカー4DXなんだ…。ゴミで溢れるゴッサムティのクソみたいな匂い再現してるんだ…。)って思って視聴に戻った訳です。

まぁ、駄目でしたけどね。程々に空気中に拡散されるせいか定期的に臭ってきてもう集中出来ない。見てて楽しめたけどコンディションはベストではなかった。

靴脱いでリラックスした状態で見たいのは理解できるけどせめて、もう少しで良いから足の臭いは気にかけて欲しいね

映画ジョーカー感想

「善良な男が周囲の悪意によって追い詰められてジョーカーに…」という話だと思ったらちょっと違った。

主人公のアーサーは元からそんなに善良ではない。

もちろん同情の余地は大いにあるけど、好きな女をストーカーしたり、自分に都合の良い妄想に耽ったりしている生っぽいクズだ。

そして、この映画にはアーサーの「敵」として三人の人物が登場する。

母親ペニー・フレック

富豪市長候補トーマス・ウェイン。

大物コメディアンのマレー・フランクリン

しかし、彼らが本当にアーサーを追い詰めるような悪意を持っていたかというのは曖昧に描かれていたと思う。

というか多分にアーサーの被害妄想的な主観がまぶされていたのではないだろうか。

「こんなに酷い目に遭ったアーサーがジョーカーになるのは仕方ない」という同情は、そのままジョーカー自分自身に言い聞かせていることだし、「いま俺たちが悲惨境遇なのは悪意を持った誰かがいるからだ」というのはゴッサムティの暴徒たちと同じ思考だとも思う。

アーサーが、周囲のせいでなく最初からジョーカーになるしかない人間だったというなら、それは「ジョーカー」という悪意の塊みたいなヴィランが下敷きになってるからだ。

あくまでこの作品ジョーカーオリジンを描いた映画なのであって、「ジョーカーになるかもしれない現実人間」を描いたものではないと思った。

2019-09-27

anond:20190926211218

今回のジョーカーは単品なので、特に何も見なくてもいいぞ。

把握しておくべき前提としては、

・蝙蝠コスプレ変態逝かれポンチ(バッツ)が違法自警活動をしてる

・私のプリンちゃんジョーカー)が最高にイカした犯罪ゴッサムを盛り上げてる

プリンちゃん過去誰も知らない。本人も知らない。

・バッツもジョーカーも同じレベルの(方向性の違う)キチガイ

どうしても気になるなら、以下の三本を見ておこう。大体わかる。

バットマン・ビギンズ渡辺謙がかませで出た映画ぶっちゃけまらん)

ダークナイトジョーカー地方検事物語。これは見るべき)

ダークナイトライジングダークナイト文字通り壁をライジングする物語マジでまらん)

シリアスが嫌いなら、以下の一本。

バットマン(1984年ティム・バートン映画ジョーカーが太ってる。主題歌農協牛乳)

2019-06-08

スポーツを考えた人たち

ラグビー

ウィリアムウェブエリス

1806年まれイギリス出身

1823年、パブリックスクールラグビー校で行われていたフットボール試合中に、エリスボールを持って走り出した。

このエリスの反則行為こそがラグビー起源である、という説が広く知られている。

当時、イギリス各地のパブリックスクールでは、それぞれにルールの異なるフットボールプレイされており、

そのなかでラグビー校で行われていたフットボールこそが、後のラグビーに多大な影響を及ぼしたこと事実であるが、

エリスエピソード自体一種神話であり、本当の出来事だったという証拠は見つかっていない。

とはいえ、他に名の知れた人物がいないこともあり、ラグビー発明者と言えば、いまでもエリスが挙げられるのである

ラグビーW杯トロフィーは「ウェブエリスカップ」と呼ばれる。

野球

ウィリアム・ウィートン。

1814年生まれアメリカ出身

野球の原型は、クリケットラウンダーズ、あるいはタウンボールといった競技だとされるが、

それを現代的な「ベースボール」に仕立てあげたとされる人物は何人か挙げられる。

1907年、「南北戦争英雄であるブナー・ダブルデイ将軍が、1839年クーパーズタウン野球を考案した」との調査結果が発表された。

この説は長く信じられており、クーパーズタウンには野球殿堂が建てられたが、やがて全くの無根拠であったことが明らかとなった。

次に、1842年にベースボールチーム「ニッカボッカーズ」を設立した、アレクサンダー・カートライトが「野球の父」として知られるようになった。

ニッカボッカーズが1845年に明文化した「ニッカボッカールール」が現代野球の元になったとされているからだ。

ただ、1857年ニッカボッカーズが野球の人数(9人)・イニング数(9回)・塁間(90フィート)を定めたとき

カートライトは既にニッカボッカーズを離れており、ドク・アダムスがチームのリーダーとなっていた。

アダムスはその後、1858年から1862年まで全米野選手協会に参加し、ルールの整備を主導していた。

そして、最近研究によると「ニッカボッカールール」は、別のチームであるゴッサムクラブ」のルールを受け継いだものだとされている。

ゴッサムクラブルール制定に携わり、それをニッカボッカーズに持ち込んだのがウィリアム・ウィートンだった。

サッカー

ベニーザー・コブ・モーリー

1831年まれイギリス出身

弁護士となってロンドンに出てきたあと、1862年バーンズフットボールクラブ設立した。

1863年、彼は新聞寄稿し、フットボールルール統一、およびそれを行うための団体設立提案した。

同年、各地のフットボールクラブパブリックスクール代表ロンドン居酒屋会合し、

ザ・フットボール・アソシエーションFA)が設立された。

モーリーFA書記に任命され、「ロンドンルール」と呼ばれる統一ルール草案を作りあげた。

このときボールを持って走ってはならない」「相手のスネを蹴ってはならない」というルールが導入され、

それに反対するフットボールクラブFAを脱退して、代わりに「ラグビーフットボールユニオン」を1871年設立した。

これによりアソシエーション・フットボールサッカー)とラグビーフットボールとが分立することとなったのである

また、モーリー統一ルールに基づく世界初公式試合プレイヤーの一人でもあった。

これらの功績により、モーリーは「現代サッカーの父」とみなされている。

テニス

ウォルター・クロプトン・ウィングフィールド

1833年まれイギリス出身

軍人であると同時に発明家でもあった彼は、

それまで室内で行われていたテニスを芝生の上で行う「ローンテニス」を考案して、1874年特許を取得した。

ラケットネットなどをワンセットにして「スフェリスティキ」と名付けて売り出し、大成功を収めた。

ローンテニスは急速に普及し、1877年には第一ウィンブルドン選手権が開催された。

当時、芝生でテニスを行う試み自体はいくつかあったものの、発明者としての名声はウィングフィールドに帰せられている。

アメリカフットボール

ウォルターキャンプ

1859年生まれアメリカ出身

当時、アメリカ各地の大学バラバラだったフットボールルールを、

ラグビーベースにしたもの統一しようという機運が生まれたことで、

1876年に「アメリカ大学フットボール協会」が設立された。

そして1880年会議において、イェール大学主将だったキャンプは、

フィールドプレイヤーを15人から11人にまで減らし、

さらに「スクラム」をやめて「スクリメージ」を導入することを提案した。

1882年に導入された「ダウン」制と合わせて、ここにアメリカフットボールの基本ルールが完成した。

彼はその後も、アメフト黎明期におけるルール整備の中心人物だった。

このためキャンプは「アメリカフットボールの父」と呼ばれている。

バスケットボール

ジェームズ・ネイスミス

1861年まれカナダ出身

1891年マサチューセッツYMCA非常勤体育教師となった。

冬季に屋内でプレーできる学生向けのチームスポーツとして、

サッカーラグビーラクロスなどをベースに、ネイスミスは新しく安全競技を案出した。

まず柔らかいサッカーボール使用し、

激しい接触プレーをなくすためにボールを抱えて走ることを禁止し、

さらシュート身体で防ぐ必要がないようゴールを頭上に設置した。

ゴールには桃の籠を使ったので「バスケットボール」と名付けられた。

現在、全米大学男子バスケの年間最優秀選手賞にその名が冠されている。

バレーボール

ウィリアム・G・モーガン

1870年まれアメリカ出身

1891年ジェームズ・ネイスミスに誘われて、彼の勤めるYMCA入学した。

卒業後は体育教師となり、別のYMCAに勤務した。

1895年モーガンバスケットボールよりもさら安全な屋内競技として、

テニスバドミントンハンドボールなどの要素を混ぜ合わせてバレーボールを考案した。

当初はバドミントンから取って「ミントネット」という名前だったが、

試合を見ていた教授がこれを「ボールをボレーする競技」と看破して

「ボレーボールバレーボール)」という名称提案した。

2017-06-18

ジョーカーは(まだ)いない

ダークナイトジョーカー的な本気で頭イカれてる奴がいないのがつまらない。

どうせあんたも計算合理性でしょ?的な冷めた感じが自分にはある。

しかも、ジョーカー場合確かにゴッサムティ正義を変えたんだ。ガソリンガンパウダーで。一人だけで。

本気度合が違う。まっ、バットマンジョーカーを生んだように、対抗分子を発生させるような因子が存在しないと言えなくもないけど。

こんなもんに、本気になってるやつはいずれにしろ人生無駄にしてる。

2016-08-10

[]8月9日その二

お便り返信です。


いつも見てるアニメ何みてますか?

タイトルだけでもいいので(1行感想もあると嬉ションします)おしえてください!

http://anond.hatelabo.jp/20160808112147

遊戯王アークファイブ

アークファイブでは沢渡さんが好きなのですが、最近まともにデュエルしてないので寂しいです。

DMではアテム

GXではヘルカイザー(表サイバーがエクシーズに目覚めたなら、裏サイバーシンクロに目覚めて欲しいなあ、専用チューナーと専用シンクロください)

5Dsではクロウ(九期インフレに全くついていけてないので、残りのA BFを美味い事調整してほしいなあ)

ゼアルではトロン一家紋章獣が特に好きだけど、ランク4って時点でライバルが多すぎるよねえ、高等紋章術サーチしたい)

が好きです。

漫画版だと、

Rはリッチー(デュエルシーンがあったカードプロフェッサーで1人だけ1枚もOCG化されてない……)

漫画版GXだと万城目(マアトが原作通りの融合モンスターだったら、今頃光と闇の竜簡単にサーチできてたのになあ……)

漫画版5Dsだと同じくクロウ

漫画版ゼアルだとコロンちゃん(おもちゃ箱デッキからSSして、墓地から除外すると場のレベル4通常モンスターレベル8闇属性にする、的なコロンちゃん、おもちゃ箱、不乱健を紐づけるカードが欲しい)

漫画版アークファイブは、まだよくわかんないかなあ。

一番好きなのは漫画版GXの万城目です。

ポケモンXY&Z

無印から見てます

とにかくバトルが熱い!

歴代最高傑作シリーズになりそうだけど、シトロンユリーカセレナたちとお別れするのが寂しくてしょうがないです。

弱酸性ミリオンアーサー

気がつくとリピートしてるぐらいハマってます

ガチ百合の人がガチ百合らしさがなくて寂しいです。

魔法少女なりあがーるず

ちょっとまだ、魂のランクが足りなくて面白さが理解できないのですが、

こういうアニメを見ないと魂のランクは上げられないので、頑張ってみてます

バッテリー

監督ファンなので、まだ一話も見てないですが、見ます、見るったら見ます、見るんだってば。

監督の前作の雨色ココアを見終わったら、見ます



差し支えなければ近所のラーメン店自分ランキングベスト1をおしえてもらえませんか・・・

生息圏が近いと思うので自分も行ってみたいです

http://anond.hatelabo.jp/20160808112057


http://rarmen-chan.com

ここです。

オススメメニューは、こってり豚骨です。

天一も好きなのですが、チェーン店だし、ラーメンとは別枠で食べたくなるので、天一例外です。


月曜日は午後十時から聞きたいラジオが二時間もある

何のラジオかきいてもよかですか?

http://anond.hatelabo.jp/20160803095047



「伊福部・向のラジオスターダストボーイズ

http://ch.nicovideo.jp/ch452

これです。

僕は、基本的アパートに帰るとすぐにラジオをつけて、寝るまでずーっと聞いてるんですが、

この番組だけは、真面目に聞いてます

それと、同じパーソナリティがやってる「伊福部崇のラジオのラジオ」もたまらなく好きなんですが、放送帯がド深夜になってからは、犯罪都市ゴッサムティにはびこるジョーカーと呼ばれる謎の人間が(番組ネタのため通じないと思うので省略)

ただ、今週の放送で、カイジが出てきたんですが、面白くなくて寝かけました。

2016-04-01

マックで『バットマン vs スーパーマン』の感想戦していたカップルの会話

<当記事は『バットマン vs スーパーマン』の重大なネタバレを含みます



男「……どうだった?」

女「……いや?」

男「……ん?」

女「だめでしょ……完全にだめでしょ……『バットマンフォーエバー』よりダメだったでしょ……映画版『DOOM』よりダメでしょ……」

男「客あんま入ってなかったね」

女「むしろ観るべきでしょ。みんな観るべき。オススメしてもいいくらい。汝が敵を知る目的のために観ろと」

男「俺ならオススメされてもいやだね。単につまんないってだけじゃない。おれこれ嫌い。大嫌い」

女「上映中寝てなかった?」

男「寝れないでしょ。だってうるさすぎだし」

女「お酒でも飲んでたらアイゼンバーグの演技もすこしは真に迫って見えたかもね」



ベン・アフレックの演技について

男「各所でいじられてるようだけど、バットマンを演じていたベン・アフレックは悪くなかったよね」

女「そうそう。ベンアフは悪くない。髪型もキマってたし、何より雰囲気がいかにもブルース・ウェインって感じだった。

  演技よりは脚本がひどかった。

  キャラクターが浅薄すぎ。登場人物全員。『マン・オブ・スティール』に出演した面々でさえそう。

  初登場のバットマンについては前からファンの注目を浴びることはわかってたはずでしょ。絶対に『ダークナイト三部作と何が同じで何が違うのか、比較されるのは避けられない。

 それが何? あっちにふらふら、こっちにふらふら。『おれは孤独だー地下にひきこもるぜー」とかなんとか基地でやってた次のカットには、パーティで社交してる。スター社長かっつーのお前は」

男「スタークのプレイボーイキャラアル中の素でやってるけど、ウェインのは演技だよね。社交用の仮面をかぶってる。だからさ、アフレックが悪いんじゃないんだってば」

女「そう、全然悪くないんだけど」



ザック・スナイダーは良い監督か?

男「そもそも俺、ザック・スナイダー作品嫌いなんだよね。『エンジェル・ウォーズ』もクソだったし。何あのメンヘラ妄想

 今回のBvSには彼の監督としての弱点がほぼ全面に駄々漏れてしまっているように思う。

 そりゃ、いいところもあるよ。ときどき素晴らしいアクションシーンを取るし、火の表現にはこだわりを感じる。観てて時々はいい映画に思えてくることもあるんだ」

女「撮影監督ラリーウォン)が良いんでしょ」

男「そう撮影監督が良い。スーパービーイング同士のバトル描写は新鮮だったし、ダークな雰囲気にもしっくりハマっていた。この暗いトーンというのがくせ者で、ノーランときはちゃんと機能してたんだよね。

 ところがワーナーノーラン以外にもノーランみたいなトーンで描くことを求めてしまった。ジョークは入れるな。笑えるようにするな、ってね。『グリーン・ランタン』はその最たる犠牲者だよ。

 ワーナーは、250億ドルもの予算を任せるにあたってスナイダーならノーラン路線を継承できるだろうと考えた。そして脚本家たちに今後シェア・ユニヴァースを展開できるように膨らみをもたせたホンを書かせようとした。

 一方で、出資者たちが求めたのはマーベル/ディズニーみたいなヒーロー映画だったのさ。そして……」

女「ちょっと待って。アベンジャーズ:AoU』も似たようなもんでしょ。AoUは『やらなきゃいけないこと』が多すぎた。ちょうど、マーベルシネマティック・ユニバースが次のフェイズに移行するための大事な試金石だったから、AoUはむりくりなプロットにならざるを得なかった」

男「そうだな、たしかに同じ問題を抱えていた。

 けど、AoUはなんとかそれを乗り切ってそれなりの支持を集めただろ。

 理由は二つある。

 一つ、AoUの監督だったジョス・ウィードンがザック・スナイダーより優れた監督だったってこと。

 二つ目、各キャラクターが均等に、特に彼らの感情が均等に仕込まれていたってこと。

 なんたって、どのキャラクターも『自分映画』でキャラを掘り下げてきたんだからね。

 ストーリーが多少薄かろうが、誰だってアイアンマンを知ってるし、ソーを知ってるし、ホークアイを、フューリー長官を知っている。

 事前に他の積み重ねてきたキャラ造型を"収穫”すれば、『アベンジャーズ』ではキャラの説明に要する時間を節約できる。ところがBvSときたら……」

女「しょうがないところもあるよ。ここ十年のマーベルとDCのシネマティック・ユニヴァースを比べてみてよ。マーベルが順当に年輪を刻んできたのに対して、DCはリブート路線変更や主役俳優の交代が相次いで、積み重ねなんかほとんど残らなかった。

 DCはBvSただ一作品だけでマーベル映画十六年分の歴史においつこうとしているのよ」

男「そうだね、マーベルは長い時間をかけて準備してきた」

女「マーベルには一つの確かなメソッドが確立されている。新キャラが紹介されて、今後どう他のキャラと絡んでくるのか、そういうのが映画全編を通しで観なくてでさえわかっちゃうセリフカメオを拾ってるだけでもね。マーベルは観客を巻きこむ術を心得ている。

 そこへきてDCは……苦労してるよね。映画づくりそのものに」



ダークな映画は「楽しい」か?

女「BvSの冒頭はすごくクールだった。

マン・オブ・スティール』のバトルシーンをウェイン目線の別アングルから再解釈する。これはすごい良いアイディアだったと思う。そこまではほんと良かったんだけど、その後がもう陳腐の極み。

 恍惚とした表情で天国に召されるブルース少年を観た瞬間、がっくりきたでしょ」

男「脚本がとにかく浅いし弱い。ファン批評家の『暗すぎるトーン批判』を批判してたけど……」

女「だって楽しくないんだもん」

男「いやそれは問題じゃなくて」

女「問題でしょ」

男「いや『バットマン・ビギンズ』も楽しくはなかったよ」

女「あれは楽しいものだったたよ。『楽しい』の定義が違うな。『ビギンズ』はいっぱいアクションシーンがあったし、エキサイティングだった。次から次へといろんなことが起きて観ていて飽きないんだ。

 そういうものが私にとっての『楽しい映画なの。

 でもBvSは『楽し』くない。キャラがお互い見つめ合ってるだけでしょ」

男「うんああまあ確かにそうだな。トロいんだよな全体的に。いらないシーンが多すぎるし、なおにプロットは穴だらけ。ワンダーウーマンが登場してからはアクション映画としてすごかったけれど」

女「それは本当に『すごい』と形容していいものかな。単にその前の部分より『マシ』だったってだけじゃない?

 アフリカの村で大量虐殺事件が起きました。それでスーパーマンはみんなを救えるわけじゃないんですってんならまだわかるけど、『おい! スーパーマンが村人を撃ったらしいぞ!」ってのはどういうこと?

 スーパーマンが銃で人を撃ったりするわけないだろが!

 なに疑ってんのあの世界の人らは。


 だいたいフィンチ議員が意味不明すぎるんだよ。なんであんなキレてるの? 彼女レックス・ルーサーに対してどういう感情を持ってるの? 結局何がやりたくて動いてるの?

 やっぱりマーベルと比べちゃうな。

 マーベル映画キャラたちはそれぞれの拠って立つところが明確なのに」

男「ストーリーも感情も描写不足。演出もそんなによくない。まあ、結局しかし脚本なんだよな」



バットマンの両親死にすぎ問題

男「一番がっかりしたのはメインイベント――つまりタイトル曰くの『バットマン vs スーパーマン』のバトルだ。

 バットマンが優勢で――スーパーマンを負かしつつあったんだけど」

女「いいことじゃんバットマンさいこー」

男「いいんだよ。いいんだけど。

 よし、このままバットマンスーパーマン野郎を吊るして処刑だ! ってなったところでさ、いきなりバトルを中断するわけ。

 スーパーマンが『マーサ』って名前を口にしたから。

 それでバットマンマーサって俺のママ名前じゃん! お前、ママを知ってるのか! じゃあ……友達ってことだな!』――仲直り!

 ……おいおいおい待てよ、と」

女「(爆笑)」

男「××すぞと思ったね。さすがにね。そして始まる例の回想シーン

女「ほんともうかんべんして欲しいよね。もういいじゃん。もう観たくないよ。だってみんな知ってるでしょ? 『バットマンのクソ両親は殺されました』って。何回それやれば気が済むのって話。バットマンには悪いけど」

男「ドゥームズデイ倒したあとさ、二つの葬式が平行して描かれるじゃん。映画の演出の方向性としては、観客にあたかもスーパーマンマジで死にましたみたいに誘導してるんだろうけどさ。

 観てるほうは『ねーよ』ってハナから白けるよな。

 スーパーマンの死で終わるスーパーマン映画がどこの世界にあるっていうんだよ。

 いいか、アメコミ世界には絶対生き返らないキャラが三人いる。

 そのうち二人はブルース・ウェインのお父さんとお母さん。

 残りの一人はスパイダーマンのベンおじさんだ」

女「その三人、ほんとうんざりするくらい死ぬよね

男「必要な死ではあるんだよ。そのヒーローオリジンの深い部分に関わる死なんだから。この三人以外の奴らは逆に死んでも生き返りまくる。スーパーマンも当然生き返る。

 だいたい『ジャスティス・リーグ』の予告見てるんだから、スーパーマンが死なないことくらいわかるだろ!!!

 それなのに十分そこいらもちんたら葬式やって悲しいですね、って何の茶番だ!1!!」

女「『ジャスティス・リーグ』の前準備としてもガタガタだよね。

 何あの十五年前のドラマみたいなしょぼいインターネット描写は」

男「おじいちゃんにとっては電子メールはいつも秘密めいてみえるんじゃないんですか」

女「ダイアナプリンスバットマンを出しぬいてハイテク機器を盗みとるじゃん。それでいて、『あら大変。これわたしじゃ解読できないわ』ってなんだそれ女子か。写真バットマンから送ってもらうために盗みを働くってどんだけ遠回りなのよ。いまどきアマゾネスでも Amaazon.com で買い物できるっつーの」

男「あー」

女「で、さあ、その機密ファイルアクアマンが出てくるじゃん。沈没船から出てきてトライデントを振りかざしてワーっなるやつ。観てて、ほんとくっだんねーと思った。

 あの場面にDC映画のひどさが凝縮してたね。脚本家の怠慢の象徴だよ。マーベルだったらクビ間違いなし。

 繰り返しになるけど、マーベルキャラはどこへ向かって収斂していくのかはっきりしているし、一方でファンが喜ぶ要素をよくリサーチしてる。だから私たちネットで話題シェアしたりリツイートしたりいいねしたりするんだよ」



スーパーヒーロードラマについて

男「もちろんマーベルだって完璧じゃない。現場上層部クリエイション方向性の相違から何度もトラブルをおこしている。エドガー・ライトウィードンが去ったのもその一端だ。それでも比較的いいものを作り続けている」

女「一番不出来なマーベル映画でさえ、一般的には『良い出来』だよね」

男「公平性を期して言うなら、DCはテレビドラマだと面白いエンタメを作れるんだよね。

 『ARROW』も『フラッシュ』もすばらしい。

 いっそ、ドラマをそのまま映画にもってくりゃあいいのに。俳優もさ。そっちのほうが断然いいものが撮れるはずだよ」

女「アメリカではテレビの俳優は映画に出演しちゃいけないって不文律が存在するっていうよね。真偽はわかんないし、都市伝説みたいなもんだけど。

 でも、もしDCがそのルールを自社の作品に適用してるんだったら……こんなにアホなことはないよ。

 DCがモタモタしてるあいだに、ここのところマーベルNetflixとのタッグを組んで『デアデビル』を筆頭にすばらしいドラマを量産しはじめた。

 マーベルならテレビ映画クロスオーバーさせるくらいのことは軽くやってのけるだろうね」

男「マーベルドラママイナーキャラも上手く扱っている印象があるね。『ジェシカ・ジョーンズ』なんか知名度のわりにはよく練られた、丁寧なドラマだよ」



レックス・ルーサージュニアとその他の面々

女「ルーサー役のジェシー・アイゼンバーグの演技はどう思う?」

男「なんであんないけ好かないガキになっちまったのかな。レックス・ルーサーじゃなくて『レックス・ルーサージュニア』に変更されたのは何か説明があってしかるべきだったんだけど、そういうのもなかったし」

女「パパに虐待されて育ったから、スーパーマンコンプ持つようになったみたいな感じだったよね」

男「アメコミの悪役っていうのは前もって完成されたキャラクターだから、実は性格俳優とあまり相性がよくない。良い役者と人気キャラの両立はむずかしいんだ。

 アイゼンバーグがどんなにがんばって悪役を演じてみても、観客は『ああ、いつものジェシー・アイゼンバーグだな』って思っちゃう

 一番の問題はロン毛のまま出しちゃったことだよな。

 まるでバットマン vs スーパーマン vs マーク・ザッカーバーグってかんじ」

女「わたしが懸念してるとこもそこ。BvSのアイゼンバーグは一人だけ別の映画で演じてるみたいだった。腰抜けぞろいの他のキャラクターと比べて明らかに浮きまくってたわよ」

男「シリコンバレーで調子こいてるIT起業家を悪役にしてみるか、程度の発想でしかないよね」

女「アメコミ映画ヴィランとしはキャラが貧相だった。ダークサイドに落ちるほどの動機もなければ、ヴィランとしてのヴィジョンも備わってない。

 いってみれば、ネット荒らし野郎と一緒ね」

男「たしか、DCのライターで……ジェフ・ジョーンズだったかな? が言ってたんだけど、

 『レックス・ルーサースーパーマンを憎む理由はこうだ。(ルーサーによれば)スーパーマンのせいで人類は自信をなくし、堕落してしまった。人類自分たちが作り出した問題の後始末をスーパーマンに任せっきりにしている。

 それこそが、ルーサーが『スーパーマンは危険だ』と主張する理由なんだ。ルーサーはスーパーマンを打倒することで人類に強さを取り戻させようとしているんだ。彼はヒューマニストなんだ』」

女「なるほど」

男「ところがこの映画では……」

女「あんまり頭もよく見えないよね。思わせぶりに暗躍しといて、バットマンスーパーマン対峙させるお膳立て以上のことはなんもやってない。どんな隠し玉が出るかと期待させといて、四十分前に観客に見せたもの以外は何も出てこない」

男「まあ、さすがにバットマンスーパーマンマザコントークでもりあがるなんてのはルーサーも僕達も予想できなかったけどね」

女「おもわずふたりともクリプトナイトで刺したくなったわ……」


男「ドゥームズデイとのバトルシーンはかっこよかった。ワンダーウーマンが登場した瞬間は『これこそ俺が見たかった映画だ!』と興奮したよ。二時間映画を観ていて初めてグッと来た瞬間だった」

女「ワンダーウーマンは余計な描写がないのがよかったよね。『ジャスティス・リーグ』が今から心配だな。DCのクリエーターたちって、自分たちがどこへ向かって何をしてんのか理解できてるのかな? 現場から上層部含めてさ」

男「最初の計画どおり、ジョージ・ミラー監督させりゃあよかったんだよ。ジョージ・ミラーの『ジャスティス・リーグ』……想像しただけでワクワクしない?」

女「するする。私としてはベン・アフレックでもよかった。でもバットマン役として参加することになったからって、監督からは降りちゃった。もったいない

男「周囲の非難を恐れたんだろうね。自分監督して自分で主演するスーパーヒーロー映画って、どうしても嘲笑を免れないだろうし」

女「気にすること無いのに。ベン・アフレックバットマンキャラメイクを繊細に達成していた。声もちゃんとバットマンやってたし、演技もすばらしかった。そういや、ジェレミー・アイアンズアルフレッドはどうだった?」

男「そこそこって感じ」

女「でも、そこそこ止まりでしょ。アルフレッドにしては暖かみに欠けていた。アイアンズがやるとアルフレッドってよりかはルシアス・フォックスっぽいよ」

男「あー、『GOTHAM』は観てる? ドラマの」

女「いや?」

男「ドラマアルフレッドやってる人はなかなかハマってたよ」

女「『ゴッサム』はねえ……観たかったんだけどさ。CMでウェインの両親が死ぬシーンをやってるのを観てさ……ちょっと耐えられなかった」

男「三十分前からお前そればっか言ってるな」

女「別に言いたくて言ってるわけじゃないっての」



『BvS』は最高の映画

男「批評家から叩かれまくってる反動か、BvSを過剰に擁護する人たちがいるね。『人生で最高の一本』だとか」

女「何言ってんだか」

男「そういう人には『君はもっと映画を観る必要があるね』としか言えないね人生で他に観た映画がこの前の『ファンタスティック・フォー』だけなのか? 『市民ケーン』を観てみなさいよと。どっかからダークスリラーの名作リスト探してきてさ、かたっぱしから鑑賞すればいいよ。そうすれば暗い世界観に相応しいキャラ造型やストーリーメイクが理解できるはずだよ

 世の中にはもっとすばらしい映画があるんだって増田にも知ってもらいたいな」




参考:

https://soundcloud.com/rottentomatoes/batman-v-superman-is-rotten

2015-02-12

トヨタバットマンが出てくるCM不愉快



http://anond.hatelabo.jp/20150211182108

2012-09-04

http://anond.hatelabo.jp/20120904114614

最後に見せた彼の瞳が、震える子犬みたいだったのでクスっとき

ベインの主もコテっと死んじゃうし

見せ場はバットとのガチバトル・演説かなぁ、と。

あと最近どっかでゴッサム(確かモデルニューヨークから核を遠ざけるバット

反対にニューヨーク核ミサイル背負って飛んでくアイアンマン

すれ違いざまに手を降ってる画像見つけて和んだ。

来年春の社長3までにアメコミ映画ってなんかあったっけ?

2012-08-07

ダークナイト・ライジングラスト

ネタバレです。


エンタメ映画としてはド迫力でとても楽しめるものだったと思うけど、どうもあのテロ金持ちヒーロー活躍で叩きのめすあたりが、「資本主義万歳共産主義なんてクソ食らえ」っていうアメリカ的な考え方が満載でちょっとウエってなるよね。

あと、最後最後バットマン核爆弾を海のはるか沖まで持っていって爆発させ、これでゴッサムは救われた、めでたしめでたし、って感じになったけどさ。

あれって要するに「自分の命と自分の住んでいるところが無事であれば、あれだけ遠くで大爆発が起ころうが知ったことか」っていう意味だよね。

あのシーンは、自国が戦場になったことのないアメリカ人たちがのたまう「自由と平和(笑)のための戦争」のイメージがもろに出てるような気がしたな。

てか大体あんなにでっかくキノコ雲が見えるような距離であんなに派手に核爆発が起こったら、ゴッサムだって放射性物質が大量に降ってくるだろうし、ただでは済まないと思うんだけど。


ま、フィクションにあれこれ文句つけるのは無粋だということは重々承知なんだが、やはりアメリカ人アメリカ人によるアメリカ人のための映画だよなあ、という感想を抱いたのでした。

2012-08-02

ネタバレだらけ】ダークナイトライジングのだめなところ

根幹部分

ダークナイトの続編ではなくビギンズの完結編だった。

・もはやほとんどの人が求めてなかったラーズアルグールサーガを引っ張った。


ベイン

・ベイン役の人がチビなので引きの画面が辛かった。

・「都市を閉鎖」「爆弾市民人質に取る」は前作でもうやった。

・前作で笑って否定した「殴り合いで決着とかwww」を大真面目にやった、しかも2Rもかけた。

黒幕タリアが出てきたとたんしくしく泣き始めてでくの坊化した。

タリアの言いつけを破ってブルースをすぐ殺そうとするのはあまりにもありえなかった。

 たか復讐でこれだけ偏執的な計画を実行しておいて手順を最後までちゃんとやらないのはありえなかった。

・間一髪で飛び込んできたキャットウーマン砲撃されていい加減に退場は酷すぎた。

 この「間一髪!」ってやるためだけにブルースを殺そうとしたのも酷すぎた。


タリア

・土壇場でババーン黒幕バレして出てくるがその後別に何も面白いことをやらない。

・話の盛り上がり的には出てくる必要性が全くない。

・むしろ「ベインから焦点がぶれる」「ベインが急速にでくの坊化してガッカリ」など弊害が大きい。

・なんで毒親親父の仇討ちに来たのかよくわからない。

・なんでその復讐自分達の命を投げ打ってるのかもまるでわからない。

ブルースへの復讐なら「父にベインとの仲を反対された」という情報は要らない。

・話の根を思想や正義の激突ではなく「女の恨み」にしてくれたので

 ダークナイトの続編を求めてきた観客はがっかり


・こいつが黒幕として出てくるのを大ネタっぽく扱ってるが

 キャラ配置の段階で変に役割もなく目立ってたからなんかあるのがバレバレ

本国ではキャスティングだけで撮影段階からバレバレになってたらしい。

ブルースセックスする動機がまるで不明。

・つまりこの映画の筋と噛み合わない原作の設定を持ち出している。

・息を引き取る演技が酷すぎてコントしか見えない。


ブルース

レイチェルレイチェルって8年引きずってヒッキー化してる設定だったのに

 突然自宅に押しかけてきたタリアといい感じになっちゃうのが意味不明

・観客にタリアヒロインだと誤認させるためだけの濡れ場なので

 ブルース立場からタリア立場からも有り得ない浮き上がったセックス描写になっている。

牢獄カイロプラクティック背骨を直すと軟骨摩滅した膝まで治る。

・突然インドまで拉致されて単身戻ってくる大富豪、というシチュが『ゲーム』っぽい。

・あっという間にゴッサムまで戻ってくるのはギャグっぽい。

・閉鎖されてるはずの街にどうやって入った、氷の上を這ったんか。

・ 大都市の地下で超核融合炉作って遊んでるこいつがどんなマフィアヴィランより一番まずい。

・なぜ突然新エネルギーに執着したのかも過去作含め納得出来そうな理由が示されない。

 テロリスト強奪されて爆弾に使われるために用意してたしか思えない突然さ。


キャットウーマン

・出てくるたびに誰かを殴っている

ブルースなんかよりずっと喧嘩が強い

・泥棒と言うより強盗ばっかりやってる 

・覆面強盗だけやってれば無敵なのに

 つい美貌も生かそうとしてお色気サギみたいなことやるせいで足がついたに違いない。


ゴードン

ゴッサム警察トップなのに常に先頭突入するゴードン

・ベイン&テロリスト拉致されても華麗な下水ダイブ脱出するゴードン

・病室に殺到する刺客団を軽く返り討ちにするゴードン

・重傷で入院してたのに点滴むしりとって復帰するゴードン

核爆弾搭載した暴走トラックにしがみつくゴードン

・あわやのところで起爆電波遮断成功するゴードン

トラックバットマンがボカボカ砲撃するけど耐えるゴードン

・ついにトラッククラッシュしてタリアは致命傷を負うがピンピンしてるゴードン

・もう本部長ではなくジョン・マクレーンになってることを隠す気も無いゴードン

・でもゴードンファンは大満足だからこれは別に欠点じゃないかもしれないゴードン


ブレイク

・あくまで警察官の枠組みの中で頑張るブレイク

・一見ゴードンと役回り逆なんじゃね?と思われがちなブレイク

・だが「警察限界」という着陸点ありきゆえに常識的な活動に徹するブレイク

ゴードン組織を一切無視した単身ダイナマイト刑事デカアクションを知らずに

 「警官限界を感じたので辞めます…」と辞意表明するのは結果的にすごくピエロっぽくなってしまっているブレイク



まとめ

やっぱヒーローゴードンだったんじゃないんですか。

「上着をかける」とかそういう精神的なことじゃなくて

もっとシンプルな、ダイハード的な意味で。

妻子とも別居してるしね。

2010-02-04

東京ゴッサムシティ

結局のところ、4億円を「そんなはした金のことは知らん」と言い張れたり、1500万円を「お小遣い」と言い張れる豊かな暮らしの方々に法律は無力だということなんだね。

バットマンの尋問を受けさせたい連中が巣食っているという点で、東京ゴッサムシティと化したな。

バットマンどころか正義感の強い刑事ジャーナリストもいないから、よけい激しい虚脱感に襲われるんだろう。

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