「きんぴらごぼう」を含む日記 RSS

はてなキーワード: きんぴらごぼうとは

2020-07-18

記憶のせいで美味しく感じる食べ物ってあるよね

私にとってはハリボーグミ

国産グミより割高だけど、小袋が20個くらい入ったやつをストックしておいて、

いざというときチビチビと消費している。

っていう私もね、小学校低学年くらいまで、ハリボー含め洋物とは無縁で育ったのですよ。

ご飯のおかずは大体きんぴらごぼうか、ひじき煮物で、ししゃもは頭を残してよく怒られた。

家の中も日本的な感じで、居間箪笥の側面には自分と妹の身長が記されてたり(普通は柱に傷をつけるのかと思うが家には丁度いい柱がなかった)、古風な母親の化粧机や仏壇がドーンと置かれてたりした。


ハリボーショックを受けたのは、近所に引っ越してきた帰国子女のお家にお邪魔したときです。

クリスマスの近い日だった。

家に入ると、中がえらく洋風で高級感あって驚いたな。

壁面いっぱいのTVラックには、家族写真洋本が飾ってあって。自分身長より高いツリーがあって、綺麗にデコレーションされてて。


それで、いつも優しく微笑んでる、絶対に声を荒げない聖母みたいなお母さんがいるんですよ。

オカンじゃないですよ、聖母ですよ。

で、その聖母が、オヤツどきにハリボーと温かいココアをくれたんです。


小学生自分にとっては、もう海外ドラマとか映画とかの世界に入っちゃったみたいでさ。

小学生の私は、その家の非日常感と幸福感と安心感に包まれしまったよね┐(´∀`)┌

夢の空間だったわけですよ┐(´∀`)┌

で、それから時が経ち、帰国子女はまた引っ越していき、聖母の顔も忘れた頃...

私は高校生になって小銭を持ち、市街地をたむろするようになった。

そして、輸入食品店でハリボーを見つける。


うそからリピーターですよね。

食べるたびに、小学生ときの高揚感が思い出されるの。

寒くて人肌恋しいときとか、試験勉強辛いときとか、オカンの機嫌が悪いときとか

ハリボーをかじると、当時の幸せが蘇って少し心がほっこりするのでした┐(´∀`)┌

味単体で言えば、pureグミのほうが美味しいのは知ってる。

でも、幸せになれるのは、やっぱりハリボー

2020-07-05

下品きんぴらごぼう

上品きんぴらに用はない。甘辛い!ごぼうにんじんごま!その他適当具材うめぇ!っていう、品のない、弁当に入ってたらちょっと嬉しいきんぴらごぼうレシピ

料理は出来るから勘所だけ教えろ、っていう人向けの要約



以上。

以下詳細

材料(8食分)

きんぴらミックススーパーとかで売ってる水煮されてるやつで良い。1から用意してもいいが、今回は下品きんぴらだ。気にしない。

ゴボウ水煮:上記きんぴらミックス100%ゴボウが足りてないので、増す。べつにスティック野菜ゴボウからやってもいいが、面倒くさい、気にすんな。

水の出にくい好きな野菜:試した中ではキノコアスパラアスパラは彩りが増えるので、弁当に入れる用途ならおすすめ。だが下品だ。

鷹の爪1本

ごま油大さじ2

みりん各大さじ2、砂糖小さじ2~大さじ2、味の素一振り:合わせておく。砂糖はお好みで。小さじ2が穏当、大さじ2は下品

醤油めんつゆ出汁等の塩分を含むものあなたの好きな塩分量、舌に聞いてくれ。後から足せるが引けないので、少なめが吉。

鰹節粉大さじ1:あったほうがいい。下品さにブーストが掛かる。

いりごま大さじ1~大さじ10:好きなだけ入れろ。

調理は実に普通ごま油引いて鷹の爪入れて辛さが出たら、具材を強火で炒めて火が通ったらみりんミックス入れて、水分とアルコールが飛んだら塩分系入れて、水分飛んだら鰹節粉といりごま好きなだけ入れて完成。基本強火で、焦げない・味ムラが出来ない程度にゆすったり混ぜたりしてればいい。

甘くて辛くて胡麻香り鰹節香りが「俺も居るぞ!」「俺だってすごいぞ!」と主張してくる、下品で最高のきんぴらが出来るぞ。おすすめ

2019-10-03

anond:20191003161215

関係ないけど

牡蠣と長芋のオイスターソース炒め+白米+味噌汁きんぴらごぼう

めちゃくちゃ美味そうな組み合わせ考えつくやんか。

増税後初めてタリーズ行ったんだけどアイスコーヒーサイズ税込み390円はヤバいって

増税ヤバい感覚的にダイレクトに初めて実感したわ。

あと便乗して2%以上も値上げしただろ。

だってこれ、「牡蠣と長芋のオイスターソース炒め+白米+味噌汁きんぴらごぼう」を自炊した場合コストよりまだ高いんだぞ。

すまんが外食控えるわ。

2019-09-11

ゴボウ牛肉シナジー効果すごい。

単独で食べる10倍くらい美味い。

牛肉さえ入ってりゃ、ステーキよりきんぴらごぼうだな。

2019-08-29

anond:20190828224254

クリームチーズおかかあえにちょっとしょうゆしたやつ、ごはんですよ+チーズ(プロセスチーズならなんでも)、ミートボールきんぴらごぼうねぎみそ、このあたりが高評価(n=3)。

にぎれるものならなんでもいける。

2019-08-28

anond:20190828224254

というより固形のおかずやそれに近いものなら色々入りそうだけどな。

きんぴらごぼうでも、焼き魚でも、ごはんですよでも、沢庵でも、シュウマイでもなんでも。

2019-07-20

https://oji.netlify.com/

増田ちゃん、オハヨウ〜😘本日ランチ🍴は奮発してきんぴらごぼう付き😃✋誰だメタボなんて言ったやつは( ̄Д ̄;;😰💔

寒いけど、頑張っテネ🙂🤑僕は、すごく心配だよ^^;そんなときは、美味しいもの食べて、元気出さなきゃだネ💕

増田ちゃん、オハヨー🎵(^_^)(^з<)💗😃♥ 😚❗😃☀ たまにはボクにも連絡ほしいナ💗😘😚(^o^)(笑)🎵😆今日は天気が悪いね^^;( ̄Д ̄;;😰(^_^;(・_・;(T_T)こんな日は会社休んでボクとホテル🏩に行こうヨ😃(^з<)❗(笑)

2018-08-17

[]8月17日

○朝食:なし

○昼食:助六寿司

○夕食:緑黄色野菜サラダ、お惣菜の詰め合わせ(きんぴらごぼうゴーヤチャンプル卵焼きかぼちゃナス人参オクラ煮たの、ひじき厚揚げあんず豆、春雨酢の物)、ハイボール

○間食:えび満月パインアメ

調子

はややー。

仕事はなんか妙に忙しかった。

来週も忙しくなりそうぞいやね……

とはいえ、土日はお休みなので、はややんむっきゅりしていよう。

ハイボールをやたらと濃く作ってしまったので、フラフラします。

割と久しぶりに飲んだし……

iOS

ポケモンコマスター

キートレボをあける程度にはプレイ

ジムは2勝するぐらいプレイ

MP4エンテイを使ってると、ますますSデオほしくなるなあ。

2018-07-03

街を囲む山々のてっぺん雪化粧ですっかり白くなっている。師走も半ばを過ぎ、世間では年末にむけて慌ただしさを増していたが、私の勤める会社のは例年になく穏やかなもので、みなのんびりと業務をこなし、そこには一年が終わりに近づくしんみりとした空気と、その前に控えたクリスマスに対する浮かれた空気が混在している。

 その日も、五時を回るころには私の業務はあらかた終わってしまい、六時の終業までの時間自分の席でもてあましていた。することがなくなるなんて、普段なら考えもよらない。たとえ休日を家で過ごすとしたってなんだかんだで忙しい。いつだって体や頭を動かしているのが当たり前で、不意に何もしていない時間が訪れると、なんだか悪いことをしているような後ろめたい気持ちを感じてしまうのだ。

 何かすることはないかな、と思い、作成した書類ファイルをもう一度点検したけれど、仕事は出てこない。

八坂さん」

 居心地悪く椅子の上に佇んでいると、同期の、そして高校時代からの知り合いでもある月島君が話しかけてきた。

コーヒーでもどう?」

 彼が差し出してくれたコーヒーを受け取る。

年末なのに暇だね。この会社潰れるのかな」

 そう言って、彼は笑った。特別整った顔立ちというわけではないけれど、逞しい体と、爽やかで人の良さそうな笑顔は、会社女の子に好感を持たれている。高校時代野球部キャプテンで、当時もそれなりに人気があった。

「そのかわり、年明けからは大変そうだけれどね」

 そう答えてから、私はコーヒーを口に含みかけ、普段とは違う香りに気が付いた。

ちょっと、これ、課長私物の、あの高いコーヒーじゃない?」

「あ、間違っちゃったかな」

 月島君はおどけてみせたが、ボタンを押すだけで出てくるコーヒーメーカーのコーヒーと、間違えようがない。

「ま、課長もたまにはこれくらい部下たちにサービスしてもいいと思うよ」

 彼は微笑しながらそう言った。

「たち?」

 辺りを見回すと、課長は丁度席を外していて、シマのみんなは一様に淹れたてのコーヒーを啜っている。部屋にはいつのまにか、コーヒーの良い香りがたちこめている。

「知らないわよ」

大丈夫だよ。課長は通ぶってるけど、違いなんかわかりゃしないんだ。こないだ、コーヒーまれインスタント持って行ったけど気が付かなかったし。ちゃん確認済み」

「用意周到なのね」

 私は遂に苦笑してしまった。

「お、いいね

「え?」

「いま笑った。やっぱり笑うとかわいいな」

気持ち悪いこと言わないでよ。びっくりするわ」

気持ち悪いっていうなよ。最近全然笑わないから、心配してたんだ」

 言葉通り、微笑を消して私をのぞき込むような目で彼は言う。

「そうなの?」

「そうさ。いつも根を詰めがちだし、ため息ばっかりついてるし。疲れてるな」

「うーん……」

「まあ、俺は笑わなくてもかわいいとは思うけど」

「もう、だからそういうのやめてって」

「なに、ただ同僚として思ったことを指摘してるだけさ」

 月島君は笑う。私は困って黙り込んでしまう。

月島さーん、仕事中に八坂さんを口説かないでください」

 向かいの席の山下さんが言うと、月島君は照れくさそうに頭をかいて、自分の席に戻って行った。

 椅子の上で、いつのまにか強ばっていた背中をほぐした。私的な会話を持ちかけられると、なんだか変に緊張してしまう。

 一人になってから課長秘蔵のブルーマウンテンを飲むと、柔らかで苦みのない味わいがコーヒー特別好きではない私にも美味しくて、ほっとため息が出た。


 仕事が終わり、買い物を済ませると、私は学校あろえを迎えにゆく。あろえと私は二人で暮らしている。何をしでかすかわからないこの妹を一人にさせるわけにもいかいから、学校が終わって、私が迎えに行くまでの時間ボランティア学生が面倒を見てくれている。

 いつも通りの時間学校に行けば、大抵あろえはすでに帰る準備をしていて、私が来るのを待っている。彼女時間にうるさくて、早すぎても遅すぎても不機嫌になる。かといって、定刻に迎えに行っても特別嬉しそうな顔をしてくれるわけでもなく、無表情に近寄って来てそっと私の手を握るだけだ。

 その日も、いつも面倒を見て貰っているその学生さんから簡単にその日の彼女についての報告を受ける。普段どおりの問題はあったけれど、特別出来事はなかったそうだ。それからいまの彼女学習状況。彼女が主に取り組んでいるのは、会話の訓練だった。

「このところ、すごい成長ですよ」

 と、その深沢という名の学生は嬉しそうに言った。

「前は、何かして欲しいものとか場所に連れて行って、触らせたりしながら単語連呼するしかなかったんですが、最近ではまず言葉だけで伝えようと試していますね。もともと彼女の中には、話したいっていう欲求自体はあるんですよ。だけれど、うまく話せないのがストレスになってたんだ。普段パニックも減ってきたんじゃないかな。なんだか全体的に大人しくなったような気がしませんか?」

 彼は去年からボランティアをしていて、私たちとの付き合いもも一年半になる。

 確かにあろえはこのところ成長していると思う。その功績の大部分は彼によるところだと、私も先生も認めざるをえない。彼はいろいろと勉強してくれているようで、新しいアイデアをたくさん出してくれる。失敗することも多いが、それ以上の成果は上げている。

 会話の進歩があまり芳しくなかったあろえに、コミュニケーションブックを導入しようと提案したのも彼だった。当初は色々と不安もあったけれど、結果としては大正解だったと思う。

「ただわからないのは、言葉自体は、結構複雑なものでも理解出来ているようなんですが、簡単なことが出来なかったりします。自分名前に反応しなかったり。いや、自分をさしてるとはわかるらしいんですが、あなた、とか、お前、みたいな言葉と同じものだと思ってるみたいで、自分から人に呼びかけるときにもたまに使ってしまます。何度教えても直らないんですよ。間違って覚えてるのかな。気をつけて呼びかければ反応してもらえるから、今のままでも実生活特別な不便はないとは思うんですけれど」

「ああ、それは……」

 気づいたのか、と思いながら、私は言葉を続けた。

「むかし、家でアロエ栽培していて、母がよく話しかけていたから、それと自分名前区別がつかないんじゃないのかしら」

「うーん、そう言うのって、あるのかな。」

「ほら、犬なんかも、そうやって名前の覚え違いするじゃないですか」

「そうですねえ……」

「でも、思い付きですから全然違う理由かもしれないですが」

 彼が考え込んでしまったので、私はそう誤魔化した。

「とにかく、調べておきます自分名前をはっきりそうと知らないなんて寂しいですからね」

「すごいぜたふびーむ、つよいぜたふびーむ、じゅうまんばりきだたふびーむ」

 歩きながら、あろえテレビコマーシャルの歌を口ずさむ。鼻歌が出るのは機嫌が良い証拠で、私も安心する。

 とても歌には聞こえないその歌に、行き交う人は露骨視線を向けてくる。私も、すっかりこんなかたちで人に注目されることに慣れてしまった。それが良いことなのか、悪いことなのか知らないけれど。

 彼女手をつなぎながら、家までの道を歩いている。あろえの足取りは、バレリーナのような独特の歩き癖が出てしまっている。つま先立ちで、ひょこひょこと頼りない。ちょっと目立ってしまうけど、別に実害はないし、私の目からするとコミカル可愛いく見える。

 歩きながら私は、深沢君に指摘されたことについて考えていた。

 あろえ自分名前を覚えていないのには、深沢君に誤魔化したのとは別の理由があると思う。

 二年前まで一緒に住んでいた母はあろえを嫌っていて、医者自閉症と診断されても何一つ学ぼうともせず、適切な教育を受けさせようともしなかった。おかしな薬を吐くほど大量に飲ませたり、狐のせいだと祈祷に連れていって棒で叩かせて、活発なあろえが二、三日大人しくなったと喜んでいたが、それはただ動けないほど弱っていただけだった。当時はそんなものかと思っていたけれど、今思うと恐ろしさにぞっとする。足を捻挫しても平気に笑っているほど痛みに鈍感なあろえが動けなくなるなんて、どれだけ殴ったのだろう。

 もちろんそれでもあろえの状況は変わらず、変わるはずもなく、すると母は絶望してしまった。自分はとんでもない不幸を背負い込んでしまったと、周囲に愚痴をこぼし自分悲劇理解させることばかりに懸命になった。

 そして暇さえあれば本人に面と向かって罵っていた。周りが咎めても、どうせ本人は馬鹿言葉なんかわかりはしないのだから、何を言ったってかまわないんだ、自分はそれくらいつらい目にあわされている、と権利を主張していた。

 そして実際、当時の彼女は今よりもずっと言葉理解していないようで、何も言ってもまるで聞こえていないように見えた。それが、母の苛立ちをいや増ししていたらしい。私が高校に通っていたころ、学校から帰ってくると、母がこんなふうに語りかけているのを聞いてしまった。

「まったく、あろえって本当に迷惑子供ね。どうしてこんな出来損ないに生まれたのかしら。お母さんは本当に、あろえのおかげでいつも恥ずかしい思いばかりするわ」

 母がにこやかな表情で口にしたその言葉意味を、あろえ理解しているようには見えなかった。彼女普段どおりの茫漠とした顔つきで、言葉を聞き流し、母がくすぐると、嬉しそうに笑い声をたてる。「ほんとに頭が悪いのね」と母を苦笑させていた。

 父親が滅多に帰らない家で、昼のほとんどをあろえと二人っきりで過ごしていた母は、こんな言葉をどれだけ語りかけたのか。とにかく、この悪意に満ちた悪戯のなか「あろえ」と言う言葉はそこにいない誰かみたいに使われて、あろえ名前自分と結びつけることが出来ないまま成長してしまったんだと思う。

 もし、その記憶がまだあろえの頭に残っているのなら、自分名前など、この先ずっと知らないでいた方が良い。調べてくれると言っていた深沢君には気の毒だし、知ったところであろえが傷つくことはないだろうけれど。

「おかえりなさい」

「ただいまでしょ」

はい

 あろえは返事をしながら自分の靴をいつもの決まった場所に慎重に置いた。それから私の脱いだブーツの場所も気に入らなかったのか、2センチほど位置を整える。

 今日晩ご飯和食きんぴらごぼうポイントだ。あろえは歯ごたえのある食べ物が好きではない。これをどうやって食べさせるか、が私の挑戦である

 テーブルに向かい合って、自分食事をしながら、彼女の食べるのを観察している。きんぴらごぼうあろえお気に入りカラフルガラス小鉢にいれてある。あろえは二度、三度、視線を投げかけるが、手にしたフォークはなかなか小鉢に伸びない。

 私は彼女小鉢からゴボウつまみ上げ、自分で食べてみせる。自分領域を侵されたあろえは、じっと私を見る。

ゴボウが美味しいよ」

 私が笑うと、あろえ小鉢視線を落とす。

「食べてみてください」

「だめです」

「あ」

 彼女はいま、ブックを開かずに自分言葉で返事が出来た。簡単言葉だけれど、私は、嬉しくなってしまって、

「よく言えました」

 思わず褒めかけて、思いとどまった。返事自体きんぴらごぼうを食べたくないというわがままな内容だったじゃない。ここで褒めてはいけない。私はしばしばあろえを甘やかしすぎると指摘されていたのを思い出した。気を引き締めて問い返す。

「なんで駄目ですか?」

「なんでだめですか」

きんぴらごぼう嫌いですか?」

ごぼうきらいですか」

 褒めた傍から反響言語が出てきてしまう。しかも、どうあってもきんぴらごぼうなど食べたくないらしい。私はがっかりして、ため息をつく。

 結局、私の試行錯誤は虚しくにんじんを半分かじっただけで彼女きんぴらには手を付けずに食事を終えてしまった。

 食後には、空になった食器を私のも含めて流しに持ってゆくのがあろえ役割だ。家のことを毎日素直に手伝うのは、同じくらいの普通の子と比べても良くできた習慣だ。難点を言えば、ときに私がまだ食べ終わって無くとも持って行ってしまうくらいだろうか。

 テーブルの上に食器がなくなると、あろえ椅子に座ってテーブルに両手の平を貼り付ける。私が食後のコーヒーを出すのを待っているのだ。どうしてだか知らないけれど、この子お菓子ジュースよりも、コーヒーブラックで飲むのが好きなのだ

 私がマグカップを並べるのが遅いと、眉間にしわをよせてブックから言葉を拾い出し、コーヒーが出てくるまでその言葉を繰り返す。

コーヒーください」

コーヒーください」

 与えると、二杯目がないことはわかっているから、時間をかけて一杯を飲み干す。

コーヒー好きなのに、ニキビとか全然出来ないね

 あろえのなめらかな肌を見ながら言ってみたが、当然のごとく反応はない。マグカップを両手で包み込むようにして、まるで試験会場の受験生のような真剣な表情でコーヒーを飲んでいる。

 寝付きが悪くなることもあるし、出来れば夜にコーヒーを与えるのは避けたいのだけれど、彼女の集中した様子を見ると、生活にそれくらいの喜びがあってもいいのかなと思ってしまう。

 こうして黙って大人しくしていると、あろえは、うらやましくなるくらい整った顔つきをしていることに気が付く。そして実際、人にもよくうらやましがられる。ただ保護者立場としては、この子にとってそれは余計な危険をまねく大きな要素になってしまっているから、手放しでは喜べない。

 これでもし健常だったら、さぞモテたろう。普通学級に通って、同級生男の子と付き合ったり別れたりしていたのかしら。そしたら私たちはどんな姉妹になれただろうか。一緒にデパートに行って流行の服をああでもないこうでもないと話しながら選んでいたかもしれない。悩み事を相談しあったり出来たかもしれない。

 他人より少し風通しの悪い世界のなかで、この子は何を考えているのだろう。いくらか話すようになったとはいえ、その内容は何が欲しいとか何がイヤだとか、そういったシンプルで具体的な事柄に限られていて、心の立ち入った部分について語られたことはない。何を考えているとか、抽象的な事柄は一度も言葉したことがない。誰も彼女の本当の気持ちはわからないし、彼女の方からからせようともしてくれない。あろえ孤独を感じないのだろうか。

 食事が終わると、入浴。あろえが湯気のたつ体をパジャマに包むのを見届けたら、次は私の番だ。お湯に肩までつかり、入浴剤の爽やかな香りを鼻腔の奥まで含み、それをため息と共にはき出すと、あろえの声が聞こえる。また、歌っているらしい。きっとテレビを見ているのだろう。

 お風呂に入っている時間が、一番癒される。この町には温泉があるのだけれど、他人が入る外風呂より、一人でリラックス出来る家のお風呂のほうが安心する。私は風邪をひきそうなくらいぬるくうめるので、外のお風呂では熱いのに我慢しなければならないのだ。

 体温に近いお湯のなかを体の力を抜いてたゆたっていると、皮膚から溶けてゆきそうだ。本当に溶けてしまったらどれだけ気持ちよいものだろうかと想像する。私であり続けることには、めんどくささが多すぎる。

 会社で、笑顔がないと言われてしまったのは少なからずショックだった。外に出ているときはそれなりに愛想良くしているつもりだったけれど、私はそんなあからさまに余裕をなくしていたのか。

 もしそうだとしたら、きっとそれは先日の母から電話が原因だと思う。

「まだ、お前はあろえの面倒を見ているの?」

 母と会話になればいつもなされる質問だ。

 父と離婚したあと、この家にはもう住みたくないと母は隣町にある実家に帰ってしまった。そして、あろえをもう育てたくないと、家を売ってそのお金でどこか施設に預けようとさえしていた。そこで、丁度大学を出て仕事をはじめていた私がここに残って引き受けることで納得させたのだ。

「当たり前じゃない。お母さんとは違うわ」

 私の返事は、つい、喧嘩を売るような口調になってしまう。

「あの子病気なのよ。あんな獣じみた子が、人間と一緒に暮らせるわけないわ」

 母は私の敵意を無視して殊更に心配感情を込めて言葉を続ける。その親らしく装った態度が一層私を苛立たせる。

病気じゃないわ、障碍よ。それに、もう暴れて血が出るほど噛みついたりすることはなくなったのよ。お母さんがいたころより、随分と良くなったんだから

「じゃあ、治るの?」

「だからあろえのは、治らないとか、るとかいものじゃないんだって……」

「やっぱり一生治らないんでしょう? お医者さんも言ってたものね。頑張るだけ無駄よ」

 そんなことない、と思うが、咄嗟に断言できないのが忌々しい。私が黙ってしまうと、母は我が意を得たりと喋り出した。

「お前は充分やったわよ。もう自分のことをやりなさい。お前はまだ若いのよ? このまま回復の目処がたたないあろえの世話をしながら、お婆ちゃんなっちゃってもいいの? 良くないでしょう? あんなのに関わって、人生台無しにすることないわよ。お前もまだ一人前になりきってないのに、良くやったわ。恥ずかしがることなんかないわよ。悪いのは私だからあなた責任を感じなくてもいいのよ。あの子はお前に感謝なんかしない。お前が死んでも泣いてはくれない。どうせ何もわからないのよ」

「そんなのは関係ない」

 私の声から張りが落ちてしまっているのが、忌々しい。 「ねえ、お母さんが悪かったわ。それはわかってるの。だから、お願いだから、お前は自分人生を……」

 母が言いかけた途中で、私は電話を切った。黙り込んだ携帯電話を見ていたら、不意に涙がこぼれて、喉からは嗚咽がもれて、止まらなかった。泣きながら、自分は何で泣いてるのだろうと思った。衝動的で自分本位な母を私は嫌いだ。その言葉に泣かされるなんて、あっていいことじゃない。

 私には、どこにも行き場なんかないし、行ってはならない。ここが私の場所なのだ。そして、それは自分で選んだことなのだ。同じ環境に生まれたのに、妹より恵まれて育ってしまった私には、妹の出来ないことをかわりにしてあげる義務がある。彼女のために私の何か割いて与えるは当たり前なんだ。そうに決まっている。私のしていることはきっと間違っていない。間違っていないはずなのに。

 自分に言い聞かせていると、くらくらと目眩がしたので、バスルームを出た。体を拭き、服を身につけ、それでもまだ不安が心を支配していて、なんだか心細く、怖い。

あろえ

 テレビを見つめるあろえの横顔に、呼びかけた。聞こえているはずなのに、反応を見せてくれない。

あろえ

 二度、三度、感情を込めて呼びかけても、やはり彼女は振り返らない。

あろえ、こっちを向いて」

 私の妹は振り返らず、上半身をゆるやかに揺らしている。

 泣きそうになった。

https://www.saibunkan.co.jp/lechocolat/soft/ka_swan/images/preswan.htm

2018-04-26

母方の祖父アル中だったらしい。

深酒のすえに女子高生危害を加えてしまった某アイドルのせいでアル中に注目が集まっている模様。

アル中というと思い出すのは母方の祖父のことである。といっても、祖父は私が産まれる8年ほど前、母が高校生の頃に亡くなっているので、私は遺影祖母の持っていたアルバムしか祖父を知らない。

祖母がしばしば私の事を祖父に似ているとほめちぎっていたけれど、顔はあまり似ていない。ま、血は繋がっているのでパーツパーツに似たところはあるんだけれども配列の妙で私は祖父の様な美貌にはならなかった。

祖父の死因は祖母や母がいうには「チュウキ」とかい病気だったらしい。辞書によれば「中気(チュウキ)」とは脳卒中とその後遺症の事をいうらしいけれども、祖母と母の説明では「手がこうずっとぶるぶる震えるのが止まらなくてしまいに死んでしまった」という事なので、脳卒中というよりはアル中に命を取られたのかもしれない。じわじわと寝たきりになって衰弱していった様な話だったし。

アル中というと壮絶なイメージがあるけれど、祖母や母や伯父伯母が祖父を悪く言うことはなかった。定職につけない風来坊でどうしようもない人だったから自慢出来る様な人ではないけど、と苦笑いで語られる祖父は、私にとっては謎めいたヒーローなのであった。

祖父はとても手先が器用な人で、気まぐれに子供たちに絵を描いてみせたり包丁野菜に細かい彫刻をほどこしてみせたという。若いはいわゆるフーテンで、あちこちをふらふら旅して回ったとか、どっかの置き屋から連れ出してきた美人最初の妻にした(後にその女性病気で早逝したようだ)とか。自分の住む家を自分設計して自分で建てちゃったとか。

そして祖父は非常に子煩悩であり、特に末っ子である私の母の事を溺愛していて、貧乏にもかかわらずそろばんを習わせたり地元の名門高校に通わせてやったりした。といってもその資金を出したのは、虚弱体質とアル中が原因であまり働けなかった祖父ではなく主に祖母なんだろうけど。

祖母若い頃かなり猛々しい性格の人だったそうで、家庭を支える為にバリバリ働いていたし、伯父の奥さんが怖がって口をきけないほどだったんだけど、どうも祖父には甘かったようだ。

伯父がいうには祖父はよく隠れて酒を呑んだのがバレて祖母に怒られていたそうなのだが、その時の事を語る祖母の口調にはあまり深刻さがないというか、「うちのとーちゃんはほんとしょうもない」と笑って言ったものだ。

祖父が呑んでいるところを祖母に見つかった時の口調を伯父が真似して見せてくれた事があった。

「呑んでない、呑んでないよ。これ水、水水」

長州小力の「キレてない」にちょっと似ていた。

祖父は酒豪の果てのアル中だったが、呑んで暴れたり人に暴力をふるったりするタイプではなかったらしい。ただ淡々と顔色変えずに呑んじゃうザル。従兄弟と私の妹がそういうタイプだが祖父も同じなんだろう。祖父の血を継いだ子供や孫達はあり得ない程の下戸の私を除いて皆大変酒に強いが、皆飲むとやや機嫌のよい感じで寝転がっている。

そういう穏やかな酒癖のせいで、アル中になるほどとことん呑んでしまう、というのもあるのだろう。祖父がまさにそれだった訳だ。

ただのほほんと機嫌よさそうにしてるから良いという訳ではなく、それでも酒の毒で手は震え、次第に体が衰弱していってしまったのである

祖母は、私によく祖父面影を見付けては喜んでいた。魚と梨を好んでよく食べる事や、絵を描いたり工作をするのに熱中していた事に。

私があたり目やきんぴらごぼうをむしゃむしゃ食べているのを見て、祖母は「やっぱりとーちゃんの孫だ。大きくなったら飲んべえになるぞぉ」と暢気に言った。酒が祖父の命取りなったというのに酒無くしては祖父にあらず、なのであって、祖父の生まれ変わりとも言われる私が酒豪にならないなど、祖母の中ではあり得なかったのだ。

だがしかし、私は祖父のほうではなく父の家系に似てしまって、酒は全くといっていいほど飲めず、お陰さまで酒の上の失敗とも永久無縁なのである。やらかす前にぶっ倒れて死んじゃうので。

祖母は私を祖父の生まれ変わりと言いながら、もし祖父が今も生きていたらという話もした。あれだけ私の母を可愛がっていたのだから、私の事も目にいれても痛くない程に可愛がっていたはずだという。

まりもう一人の私に可愛がられる

私、とは。私は幼児のうろんな頭なりに考えた。仏壇の中にいる、私にはとても似ていないのに私と同じ魂を持った人の事について。

もしじいちゃんが生きていたら、どんなに楽しい遊び相手になっていた事だろう、と。でもそれはあり得ない事なのだ。私がここに存在している以上は。それなのに祖母や母の中にはまだ生きている人の様に存在していて、しか絶対意思確認することの出来ない不思議な人なのだった。

じいちゃんは本当に私を可愛がってくれるの?

何で死ぬほどお酒飲んだりしたの?

私はよく、夕暮れ時うすぐらい仏壇で微笑む祖父遺影に心の中で問いかけたものだ。

2018-03-19

[]3月18日

○朝食:なし

○昼食:うどん(天かす、ねぎ梅干し)、納豆巻き、きんぴらごぼうおにぎり、みたらし団子

○夕食:すき焼きうどん菜の花の胡麻和え

調子

はややー。

ゲームしたり、ラジオきいたり、掃除したり、と休日満喫した。

3DS

ポケモン銀(VC

普通に旅。

タンバのジム攻略するところまで。

かいりきの秘伝マシンを取り損ねて一度戻る、そらをとぶ要因がいないので捕獲のために草むらを彷徨うなどの無駄ムーブが多かった。

ポケとる

終わった! と書いたばかりでなんなのだけど、ミッションカード埋めをやってないのを思い立ち、ちまちまプレイしてた。

い、いや、その、なんていうか、ぶっちゃけ二年ぐらい? ずっとプレイしてたので、習慣になってるんだよねえ……

常設ポケモンの、未捕獲残り三匹を捕獲しても期間限定を逃さないためにログインは欠かせないしさあ。

2017-10-03

[]10月2日

○朝食:なし

○昼食:助六寿司

○夕食:シャケ弁(ご飯、梅干し、シャケ、煮物(タケノコレンコン人参しいたけ里芋、ごぼう、こんにゃく高野豆腐かぼちゃ大根)、きんぴらごぼう煮豆(小さいエビが入ってた)、卵焼き)、ツナ缶

○間食:バームクーヘンアーモンド

調子

はややー。

月曜日なのでお仕事です。

はいえ、あんまりすることなかったので、はややんむきゅむきゅー! してた。

金曜日業務と全く関係ない会議が入ったので、かなり憂鬱

時間もあるらしいけど、死んだ目をしながら耐えようと思う。

スイッチ

ポッ拳

チュートリアルをやった後、いろんなポケモンを触りたくて、CPUとチームバトルを何回か繰り返した。

今の所気に入ったのが、ダークライ

分身を置いたり空間を裂いたりしたたあと、特定コマンド入れるとその配置物と同時に攻撃ができるシステムなんだけど、

というわけで、ダークライグリーンリーグトーナメント優勝までプレイ

ポケモンの絵が綺麗だし、背景も凝ってるし、技も格好いいし、オンライン対戦しなくても中々楽しめてる。

ヒューマン・リソース・マシーン

20面をクリアしたところ。

頭の体操的な感じで楽しいけど、ステップ数縮めるのと行数縮めるのかなり難しいので、これは無視することにした。

3DS

ポケとる

メインステージ捕獲を進め中、ヌケニンツチニンマグマラシ捕獲した。

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