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はてなキーワード: ポップカルチャーとは

2023-01-24

青春」と言って真っ先に思い浮かぶのは、幼さ故の無根拠な全能感と大人に近づく中で未だ何者でもない焦燥感が入り混じった感情が、時の流れで脚色されたそれはそれはエモーショナル情念

から青春作品」でパッと思いつくのは『桐島〜』とか『ピンポン』とか。ナイーブだけど人生の中核を成す大切な悩みと真摯に向き合えるモラトリアムを描いた作品が好きすぎる。『スタンド・バイ・ミー』みたいな逃避のロードムービーも最高だね。

でも映画なり音楽なり、ポップカルチャーを見渡すと、(勝手イメージが多分に含まれる気はするけど)「青春」と来れば爽やかな恋愛をしただとか、逆にできずに暗黒だったけどそれなりに楽しかったとか、それなりの楽しさすらなかったとか、とにかく恋愛を軸に二元的に語られるような気がする。恋愛こそが自分の思う「青春」を感じられる最たるなものなのかもしれないけど。

後ろ暗い青春バイブルとして銀杏なんかはよく挙げられると思う。これも非モテ恋愛テーマ。まあ彼らも童貞ソングだけではないけど。暗くもエモーショナル青春を愛するオタクくんならゴイステ/銀杏は通っておかないといけないような気がしたけど、なんだかあまりさらなかった。

同じくオタクくんなら愛すべき感のあるナンバガOMOIDE IN MY HEAD今日初めて聴いてみた。歌詞が全く聴き取れんから調べてじっくり読んだら、何故だがどうしようもなく自分の思う「青春」を感じた。夜中にこっそり家を出て目的もなくフラフラ歩き回ってた個人的経験歌詞の断片的な要素と結びついたのかもしれない。それが当時抱いてたそのままの感情を掘り起こして、無性に心が掻き立てられたんじゃないかと思う。

2023-01-20

逆に「最近の(生身の)バンド物語性が薄い」ってのがある気がする

モー娘。とかホワイトビスケッツとかは「そのグループがどういう集団で、どういう物語の中でこの曲を歌っているか歌詞は何をイメージしたものか」をCD買ってるほぼ全員が理解していたレベルじゃん。

でも今チャートにいるのって、大部分がどういう連中が歌っているのか誰も知らない気がする。

ドラマ映画テーマソングであっても「流行りそうな曲を流行ってそうな歌手に歌わせる。作品との相性は関係なく」みたいなのが一時期はやりすぎたせいで土壌が丸焼けになって、日本人の多くは「作品の何らかの場面をイメージしたもの」とは感じなくなってるように思える。

でも音楽ってのは本来表現」なわけであって、つまりは「手段」としての側面こそが本体だったはずなんだよね。

祭りドンドン太鼓を鳴らすのは、祭りをやってますよと神様にまで伝えるためであり、その背景があるから聞いてる人達は「オラオラめっちゃ楽しいから一緒に混じって、ついでに俺たちの願いもちょっと聞いてけ」を踊りで表現したりする。

そういった文化の中で、いつからか単純に音楽のものを楽しもうという研究が進み純粋技術のぶつけ合いを至高とする人達も出てきたけど、それでもクラシックならオペラ劇伴であったりポップカルチャーなら時代の空気を歌うものであったりした。

CDを買うという文化が失われ、配信という超高速でチャートが入れ替わる世界が始まったことで、そういった感覚はかなり散り散りになってしまった。

誰がどこで何を歌っているのかはよく分からないけど、なんとなく歌詞共感する気がしないでもないのレベルまで、音楽によって表現されるもの、少なくとも受け手が聞こうとするもの曖昧化していった。

そういう背景があるからこそ、「誰が歌詞や曲を書いて誰が歌っているのかを明確にフューチャーした音楽」が強烈なインパクトを持って伸びていったんじゃないだろうかと思うわけだよ。

数十年前はいくらでもいたはずの絶滅危惧種ってやつだね

2023-01-15

科研費キャンセルされるべき

saebou

@Cristoforou

Colabo叩きを面白がってる研究者肉屋投票する豚と同じだよ。次は科研費に来るに決まってるでしょ。というか既にきてるからね。

そもそも美術館女子に切れ散らかしてキャンセルしたのあんただろ。

はじまりが違う。

https://twitter.com/Cristoforou/status/1613364321802944513

幸せの白い鳥(ギブソン所有者)

@usovich

いや、ちゃんとさえぼう先生は叩いてましたよ、「お母さんがカレーを作って待ってくれる暮らしを守りたい」 って言ってたSEALDs学生を。「それは性役割固定のアベ的家庭観!」って

https://twitter.com/usovich/status/1581844366511202307

トムヤザさん

@tommTycho

返信先:

@NoKichStickHigh

さん

さえぼうさんとかもいってたけど、もともと美術館通いをする女性層(美術ファン)がかなりいるので、ポップカルチャーを取り込みたい企画で「美術館女子」って使ってしまうと、もといるファン層の反感買うし、自分たちの積み上げてきた文化AKBで塗り替えられるって思われちゃうと思う

午後8:11 · 2020年6月14日

これだけやってきたんだからあなたのせい。

Kajiya Kenji 加治屋健司

@kenji_kajiya

·

2020年11月6日

東京大学教養学部11月号に「「美術館女子」は何が問題だったのか」という小文を寄せました。ウェブでも読めますhttps://c.u-tokyo.ac.jp/info/about/boo

ね、この界隈はデタラメすぎる。

よほど憲法改正したいらしい。

2023-01-09

anond:20230109155155

細田守押井守を間違うとか狙ってやってるの?

サブカルオタク気取っててそこ間違うのはどうかと思う

細田守バリバリポップカルチャーでしょう

anond:20230108135908

完璧な国なんてないよ、いろんな国が男尊女卑差別侵略過去を背負ってきてる

一夫一妻制は数万年から人類の生態で、人類は一夫一妻制に適応して進化してきている。むしろ一夫多妻の方が人類からしたら少ない例。一夫多妻否定する理由もないけどキリスト教規範に合わせて移行したわけではない。

アメリカでも保守派はそうだけど、ずいぶん雰囲気は変わっている。アメリカ人夫が奥さん料理を作ってあげるとかは普通。今は高収入女性が増えて、ジェンダーロールや女性へのリスペクト意識日本よりずっと進んでいる。日本ミクロでもマクロでも本ッッ当に女性リスペクトされない国という印象。ミソジニー性差別国家だね。


日本ポップカルチャー多様性だなんてキラキラ褒められてる側面ばかり見てるのも浅いと思う。褒める面もあれば批判される面もあるよ普通

MILFとか、性差別的なアニメばかりとか、モテない男を慰めるために作られた異常な女性キャラ作品アニメとか、散々言われてる

ギャグとして描かれる暴力差別も多いしね

作ってる人間白人じゃないからぱっと見そう見えるだけで、実際には日本に深入りすれば白人至上主義はそこかしこにあるし、ミソジニー差別的な作品ばかり

化粧やアクセサリーは単なる装飾以上にミソジニー的な面が大きいと思うね。着飾って売り物になって男に買われるという娼婦とか性奴隷的な産業からまれ価値観女性自身が化粧しないと恥ずかしいと肯定してるのはすごく滑稽で面白い。鎖自慢の奴隷みたい。

悪い文化なのは奴隷制を見ればわかるでしょ。反省しない日本とどっちがマシかはわからないけど日本には人権民主主義という概念がないからね。あっちのがかなりマシだと思う。白人主義欧米主義みたいなのが日本に多いのはわかるけどね自国歴史についても他国歴史についてもグローバルスタンダードについてもとにかく無知理解が浅くて無学だなと思うよ、日本人は

2023-01-08

正直に言って憧れていた欧米文化が徐々に否定されていく現状がキツイ

欧米自由平等で公正、女性は虐げられること無く性差別に合うこともない。
愛を語り合い、倫理尊重し、平和を求める。

そういった欧米観がインターネットの普及とともに否定されていっている。
そもそもここでいう倫理自体キリスト教的なものであることが色んな場面で報じられるようになり、自分が知らず知らずのうちにキリスト教的なものが正しいものだと刷り込まれていた。

これも増田で読んだんだけど、そもそも日本は一夫一妻でなくグローバルスタンダードという欧米基準、すなわちキリスト教規範に合わせて一夫一妻へ移行したのであり、一夫一妻こそが正しいという価値観すら一夫多妻一妻多夫文化を持っている人たちからすると横暴であり差別であると見ることが出来るようだ。
芸能人政治家浮気(浮気判定も他人がそう印象付けているだけ。真実がわかるのは当人たちのみ)にワイドショーネットなどが盛り上がるのも、盛り上がっている人たちは知らず知らずのうちに一夫一妻が正しいと刷り込まれているんだ。

白人ばかりが活躍するハリウッド映画は良くないとされ多様性で様々な人種が登場するようになったけれど、これまでのハリウッド映画意識してか無意識か、白人による欧米文化肯定する内容が描かれ続けて来たのだと語られるようになってしまった。
私が好んだハリウッド映画オーシャンズ11とかがあるけれどコレはよく観ると白人映画なんだなと気付いてしま愕然とした。

アメリカの夫は家事を手伝うとされたこともあったけど、これもまた夫が他人から見て家事をするのはホームパーティーときであり、これは欧米文化ホストゲスト関係からホストとして欧米文化なりのもてなしをしているだけであると知った。
アメリカの夫がやる普段家事日曜大工とか犬の散歩、車の運転からしく(アメリカではこれらは家事判定らしい)、妻が主に調理洗濯掃除(屋外掃除は夫)するのはアメリカでも変わらないんだそうだ。

しろアメリカの妻と夫の役割説明できてしまうくらいにアメリカにもジェンダーロールが普通に存在しており、何でも男性スポーツ選手の妻の義務的役割は夫の試合を観戦することらしい。
トロフィーワイフ日本で騒がれたこともあったけどアメリカでもそんなもんなんだという情報がどんどん入ってくるようになった。

私が見ていた欧米の正しさがどんどん否定されていき、むしろ日本的なポップカルチャー日本国内で肯定されるばかりか、YoutubeInstagramを観ていると海外でも受け入れられていることを知ってしまう。
これまで私が好んでいたハリウッド映画白人映画揶揄され、日本ポップカルチャーは元々が多様性にあふれていると評価される。それが現代多様性価値観だ。

最近アニメで観た本好きの下剋上少女漫画御伽話の文脈ながら主人公結果的女王様になるようだ。
ピンチ王子様が駆けつけて2人は幸せ暮らしましたではなく、女主人公自らが困難に立ち向かって戦って国のトップまで登り詰める様はこれまでのハリウッド映画じゃウケることなかった設定。
あん子供っぽい御伽話風の作品ディズニーが得意とする部分だけれど、今のディズニーであっても決して出来ないんだろうなと感じる。

私が欧米文化に感化され、おかし肯定の仕方をしていたのだろうけれど、今までの私が、子供の頃から憧れを持っていた価値観が、決して正しくないこともある、文化侵略していたこともある、何なら悪い文化であると知らされてしまう現状が本当に、本当にキツイ

私だけを愛して欲しいと思うことが正しくないこともある、可愛くて綺麗なお姫様に憧れた小さな私が視点を変えれば正しくなかったこともある、化粧をすることも、可愛い服やアクセサリーを身に着けることも、いつか結婚して子供と夫と白壁赤い屋根のお家に住むことも正しくないことがある。

どうしてこんな世の中になっちゃったんだ。
私は正しいままで居たかった。

2022-12-22

なんか知識人専門家が話す動画コンテンツが増えている

・pivot

https://www.youtube.com/@pivot8935/videos

シラス

https://shirasu.io/

日経テレ東

https://www.youtube.com/@keizailabo

newspicks

https://www.youtube.com/@NewsPicks/videos


多分これだけじゃないと思うけど。

どこのコンテンツも(方向性とか右派左派の違いはあれど)テレビの頸木から外れて時間制限テーマ出演者を絞って特定テーマを深堀するみたいなスタイルでやってる。

成田悠輔と東浩紀がなぜ言論界隈は90年代以降衰退したのか?新しいタイプの【知識人】が出てこなくなったのか?(東より年下の著名な知識人がいない)、アニメなどのポップカルチャーと違って大衆リーチできないのか?

といった話をしてたが、これ10年続けたらかなりの規模になる気がする。

2022-11-21

anond:20221121170928

韓国ポップカルチャー面白さはそこだろ

並行世界日本」的というか「よく似てるけど異なるアイディア」みたいなのが次々に出てくるのが面白いんだよ

まれてこのかたジャンプしか読んだことなかった奴が初めてマガジンを読んだときの驚きみたいなさ

2022-10-19

魔力を有する性器、その他の話

女性が陰部を見せることで魔を祓う」という伝承に関する、本しゃぶり(honeshabri)さんのエントリ拝読したので、それに便乗して、思い出した雑多なことを書き残す。先に断っておくが、かなりくだらない話が多い。

中田雅喜(なかた・あき)という女性漫画家がいるのだが、彼女代表作の一つで、80年代に成年向け雑誌漫画ブリッコ』に発表した連載作品を一冊にまとめた『空は女の子でいっぱい』というタイトル単行本がある。作品のものの別名は『真・ダ○ボ』シリーズとも言う。伏せ字にしても意味が無いような気もするが、とりあえず○ィズニーが怖いので、形式的に伏せ字にしておく。

○ンボと言えば、耳が普通の象よりも大きくて、それで羽ばたいて飛行することが出来る、子象が主人公物語である

この『空は―』の主人公である少女も、身体の一部が通常の人間女性よりも大きく、それによって羽ばたいて空を飛ぶことが出来る。ただし『空は―』の主人公の巨大な身体パーツは、耳ではなく陰唇である

念のために再度言っておくが、作者の中田雅喜女性である

ある日突然、X-MENミュータントのように陰唇が○ンボ状態になってしまった主人公女性に悪さを働く暴漢を巨大な陰唇で退治したり、人類から差別迫害に立ち向かったり、同じダ○ボ族たちと巡り会ったり、ダ○ボ族と人類戦争が起きて巻き込まれたり和睦したりと、奮戦する主人公の姿と、普通少年との淡い恋の行方。これら全てを描き切った一大ファンタジックSFエロチックコメディ絵巻である。念のために言うが、嘘は言っていない。ろくでなし子以前に、ここまでポップに女性器を強調したキャラクター創造したクリエイター存在したことは、日本アート史上に記録しておいてよいであろう。

この最高に馬鹿げた漫画執筆した切っ掛けが果たしてどのようなものであったのか。それは、同じ作者によるエッセイ漫画『純情ももいろ日記』に経緯が描かれている。

この『ももいろ―』についても説明すると、現在でこそ、女性漫画家性愛などについて赤裸々に語るエッセイ漫画自伝漫画のような作品は、決して珍しくもないが、中田による『ももいろ―』は、そのようなジャンルの先駆的作品である日本漫画史上、もっと高い評価を受けて然るべき作品であると、個人的には考えている。

ももいろ―』の内容も少し紹介する。例えば、成年向け作品執筆に関して、誌面では最終的にボカシで消されるとはいえ、生原稿では性器を描かざるを得ない。他にモデルもいないし仕方が無いので、作者である中田雅喜は、自身彼氏性器の実物を見ながらスケッチしたという。そういったユーモラスなエピソードの数々が『ももいろ―』では、ポップで可愛らしい絵柄で描かれている。ちなみに、性器スケッチモデルにもなった彼氏は、後に中田雅喜結婚して夫婦になるのだが、漫画で描かれている外見的な特徴を見れば、彼氏の人の自画像そのままなので、誰なのかは一目瞭然である。よく本人がオーケーしたな……。器が大きすぎる……。ダ○ボだけに。

それで『ももいろ―』によれば、若き日の中田雅喜は、隙間風が吹く風呂無しアパート暮らしており、冬の寒さに難儀していたため、ガス湯沸かし器を購入する資金が欲しかった。ちょうどそんな時に、知り合いの編集者が成年向け雑誌仕事を持ってきた。その依頼を受けたことが切っ掛けで、中田は成年向け作品執筆するようになった。そうして傑作『真・ダ○ボ』シリーズが生まれた。なお、中田雅喜は、無事にガス湯沸かし器を手に入れたそうである

成年向け雑誌仕事中田雅喜のところに持ってきた、その編集者とは、何を隠そう「オーツカ某」である。この呼称を覚えている人がいたら、その人は若くない。これは、現在大塚英志である大塚英志といえば、千葉徳爾宮田登の教え子であり、その学問的な素養を活かして『北神伝綺』『木島日記』『黒鷺死体宅配便』など数々の傑作を生み出した人物でもある。当時オーツカ某だった大塚英志が、漫画『真・○ンボ』の内容にどれほど寄与していたのかは定かではないのだが、もしかしたら民俗学神話伝承などについて学んだ経験を活かして、アイデア中田雅喜提供したりしたのかもしれない。何か情報を知っている人は、教えて下さい。

かなり前置きが長くなったが、ようやく神話伝承話題に繋がった。中田雅喜の『真・ダ○ボ』では、物語の終盤において「牙が生えている性器を持つ、女性の姿をした怪物伝承」「自らの手で牙の生えた性器を広げる女性の姿を描いた石像」について言及される。そして「この恐ろしい怪物に関する人類伝承は、遠い未来に遭遇する運命にあるダ○ボという異種族に対する、未来記憶による恐怖の産物だった!」という話になる。分かる人には分かると思うが、これは勿論、アーサー C. クラークSF小説『幼年期の終わり』が元ネタパロディである

さて、牙の生えた性器を持つ女性神話伝承については、金関丈夫が「Vagina Dentata」と題した論文(岩波文庫木馬と石牛』に収録)で、台湾東南アジアなどに分布するもの特に詳しく紹介している。この神話は、日本列島にも存在する。

この神話群は、おおむね次のような内容である。「昔、とても魅力的な女性がいて、大勢の男たちから求婚された。しか結婚しても、初夜に夫が死んだり逃げ出したりして、夫婦生活は長続きしなかった。その原因を調べてみたところ、彼女性器に牙が生えていて、夫の性器を食い千切って死に至らしめることが判明した。その牙を抜いたり砕いたりすることで、彼女普通女性となり、新たに夫を迎えて幸せに暮らすことが出来るようになった(バリエーションとしては、単なる怪物として退治されて死んだといったもの存在するようである)」

この物語典型の一つが、江戸時代奉行根岸鎮衛(ねぎやすもり)の著した雑話集『耳嚢(みみぶくろ)』に収録されている「金精神(こんせいじん)の事」と題する一篇である。これは、津軽で「カナマラ大明神」と称して祀られていた、黒銅(黒鉄)で作られた男性器型の御神体について、その由来を聞き書きしたものである

この由来物語でも、やはり、牙が生えた女性器を持ち、それが夜の夫婦の営みの際に夫の性器を食い千切って死に至らしめるために、結婚しても夫婦生活が続かないという女性が登場する。その悩みを聞きつけた或る男が、この女性結婚を申し込んだ。そして迎えた初夜、新しい夫は、自らのものを初めて挿入する代わりに、まず黒銅で作った男性器を妻の性器に挿入した。すると牙の生えた女性器は、黒銅の男性器に噛み付いたために、牙が砕けて全て抜け落ちた。それ以後、女性普通女性となり、つつがなく夫婦生活を送った。その時に夫が用いた黒鉄作りの男性器が、後に神として祀られ、今のように崇敬されるようになったとの由。

古今東西神話呪術において、男女のいずれの性器も、生命力呪術的な力の源泉として神聖視される事例が数多い。その中で特に女性器は、妊娠出産による人間誕生という重要役割を担うことから生命象徴のものであった。しかし、それとは対照的に、Vagina Dentata神話で描かれている女性器は、牙を生やしていて、生命を生む存在ではなく、むしろ奪う存在である。これは、陰唇と口唇の形態的な類似と、性行為時に男性器を受け入れるという機能から男性器を喰らう女性器という発想に至ったと考えるのが自然なことであろう。けれども、それだけではないように思われる。

Vagina Dentata神話根底には「生命を生み出す魔力を持つ女性には、それと表裏一体のものとして、生命を奪う魔力もまた備わっているのが当然である」とする、呪術的な発想もあったのではないだろうか。ニギミタマ、アラミタマという言葉が示すように、聖なる力は、好ましい側面だけでなく、同時に好ましくない側面や荒ぶる側面を併せ持つとされることも多い。聖なる力が人間の役に立つ時には「カミの力」とされるし、人間に害を及ぼす時には「妖怪の力」とされる。こういった「カミと妖怪の間を振り子のように行き来し、変貌する超自然的な存在」という妖怪の有様は、京極夏彦作品に多大な影響を与えたことでも知られる妖怪学者小松和彦著作で、詳しく論じられている。女性器の神聖性に対して人類が抱いた、善悪判断を超越した畏怖の感情。それがVagina Dentata神話には残されているのであろう。

もう一つ。生命力の源泉という呪術役割を巡る主導権争い、すなわち、女性原理男性原理との間に生じた闘争対立記憶を、Vagina Dentata神話は今に残して伝えているのではないだろうか。『耳嚢』の金精神(こんせいじん)についての伝承は、生命を生むための呪術的な過程において、vaginaを重要視する女性原理から、phallusを重要視する男性原理が、地位や主導権を奪ったこと、男性原理の側から見た勝利記憶を留めているのではないか。牙を失い、呪われた存在ではなくなった女性器は、その代償として呪術的・超越的な力を失って馴致されたとも読める。

しかしまた、こうも考えられる。生命力の源泉としての呪術的な力は、女性原理場合女性器の妊娠出産の力として発揮されるが、男性原理場合男性器の種付けの力として発揮される。その一例として、田植え神事において、男性器を模した御神体田圃の泥土に突き刺し、稲の豊穣を祈願するという儀礼存在するという事例が挙げられる。金精神(こんせいじん)の由来物語も、新たな生命創造する過程である男女の営みの中において、生命の根源に係る呪術的な部分で、男性原理の種付けの役割にも"平等に"重きが置かれるようになったことを示しているとも考えられる。そう考えるならば、つまり精神(こんせいじん)の由来物語とは、男女双方の原理二人三脚でなければ、人間生命を生み出す呪術的な力を得ることは出来ない、女性原理だけ或いは男性原理だけでは決して呪術は成り立たないのだという「男女の共存和合を説く物語」だと解釈することも可能である対立征服物語として捉えるよりは、そのように考えた方が、建設的で平和的なのではないだろうか。

ところで、魔を祓うのとは少し違うが、男性器もまた、困難時に着衣を脱いで曝け出すことで窮地を脱するための呪術的な行為とするという事例がある。例えば、猟師が山で迷った時に、勃起した陰茎を山に向けて見せれば、山の神(女神)が喜び、その男性を助けて無事に下山させてくれるという伝承がある。

また一方で、女性器にも似たような発想の伝承がある。田植えをする時に女性和装下着を着けていないと、丸見えの女性器を田の神(男神)が見て喜び、田植え作業が早く進んで終わるように手伝ってくれるという伝承がある(そういったエロ話をしながら、田植え作業に勤しむ農村女性たちの活き活きとした姿を、宮本常一が記録に残している)。

このように性器を曝け出して超自然的な存在に祈願する人間の姿は、文明化した我々現代人の目から見れば、大らかではあるが、馬鹿馬鹿しく滑稽に映る。しかし、自らの肉体の恥ずかしくて重要な部分を曝け出すことができるというのは、相手が神(カミ)であろうと人間であろうと、それを捧げる対象に全幅の信頼や愛を抱いていなければ出来ないことであり、ある種の真摯さや敬虔さの証となる行為でもある。そう考えると、男女間の異性愛だけに限らず、全ての性愛行為根本において、信頼や愛が何よりも大切であるとされることの原点が、これらの呪術行為図像には秘められているとも言えるであろう。

そう考えれば、魔力を持つ性器を曝け出すという古来の伝承図像、それらの子孫として現れるポップカルチャー的な表現は、単にこれらを面白がるだけでも全く構わないとは思うが、改めて見つめ直してみれば、案外と我々現代人が真面目に学べる何かをも多く含むのかもしれない。

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過去駄文こちら。

anond:20220926034101

anond:20220928183445

anond:20221001090653

anond:20221009074333

anond:20221010212603

2022-09-15

5ch

政治は相変わらずネトウヨだらけだけどポップカルチャーに関してはTwitter

警察うるさいので自由に書ける良さがある。政治与党けなして、クソリプ来ても納得できる

けど、あのバンドゴミだよねとか書いてフォロワー減るの嫌。もちろん2ch~5chと一貫して差別の温床

だし西村博之も嫌いというジレンマはあるんだけど

2022-08-05

清水晶子(東京大学)「学問の自由キャンセルカルチャー」Part2 〜ポリティカル・コレクトネスという言説戦略

目次

anond:20220805225632 Part1 〜学問の自由とその濫用

anond:20220805225835 Part2 〜ポリティカル・コレクトネスという言説戦略

anond:20220805230017 Part3 〜Academic Bill of RightsとProfessor Watch List〜

anond:20220805230307 Part4 〜キャンセルカルチャー批判

anond:20220805230534 Part5 〜Ahmedが見立てキャンセルカルチャー批判メカニズム

anond:20220805230705 Part6 〜質疑応答

学問の自由キャンセルカルチャー」Part2 〜ポリティカル・コレクトネスという言説戦略

https://www.youtube.com/watch?v=FP8rL7KfisI&t=2904s

48:24~53:05

ポリティカル・コレクトネス

伝統的な大学制度における性差別人種主義同性愛嫌悪などに挑戦する改革側を、自由を抑圧する権力者として描き出す

アラン・ブルームアメリカンマインド終焉』(1987)

ニューヨーク・タイムズコラム政治的正しさという覇権の高まり」(1990)

ジョージ・H・W・ブッシュ大統領(当時) ミシガン大学におけるスピーチ(1991 (自分の考えを口に出す自由を脅かす不寛容さとしてのポリティカル・コレクトネス

報告タイトルにもなってるキャンセルカルチャーというのは、まさにこの文脈で作り出され拡散されてきた用語です。

これは学問の自由だけに関わるものではなく、幅広く文化活動一般に関して使われていますが、

学問の自由がその射程に含まれることもまた間違いはない。

ただ2010年代、後半ですね特にから急激に広まってきた「キャンセルカルチャー批判」についてお話をする前に、

その文脈ていうかその前身とも言える、いわゆる「ポリティカル・コレクトネス」っていうものについて少し確認をしていきましょう。

ポリティカル・コレクトネスという語自体は、

元来共産党が打ち出す公式路線に過剰に忠実な思考や行動を指す、ある左派の間の内輪の自嘲的な用語として使われていたものです。

ところがこれアメリカ文脈ですが、古典学者であるアラン・ブルームによる1987年の『アメリカンマインド終焉』、

1990年ニューヨーク・タイムズコラム政治的正しさという覇権の高まり」、っていうここら辺を契機として、

各種メディアなどにおいて、ポリティカル・コレクトネスを巡る議論というのが沸き起こる。

1991年5月には、当時のジョージ・H・W・ブッシュ大統領ブッシュ・シニアミシガン大学におけるスピーチで、

ポリティカル・コレクトネスというのは自分の考えを口に出す自由を脅かす不寛容さだ」というふうに言及するに至ると。

現在日本ポリティカル・コレクトネスというと、

専らポップカルチャーでの表現みたいな、映画とか漫画とかそういうことをイメージされるかもしれませんが、

そもそもポリティカル・コレクトネスについての議論というのは、大学という場をその主要な舞台の一つとしていました。

1980年代アメリカ大学では、女性学アフリカ研究など新しい学部プログラム設立

それからアファーマティブ・アクション採用それから大学におけるセクシャルハラスメントへの対応の開始、

それからコースとかカリキュラム見直しなどが一気に進んでいくことになります

これらは全部具体的な制度的変更なんですけれども、それと同時に大学における教育研究というものが暗黙の前提としてきた、

性差別人種主義ホモフォビアなどの検討修正とを迫るものでもありました。

こういう変革への抵抗や反感というものを、単に大学という限られた場所における制度上の闘争という形で提示したら、

それはあんまりアメリカの広い一般大衆の興味を引くことはなかったかもしれない。

けれどもこれをアメリカ価値の根幹に関わる、思想言論の自由危機として提示することで、

保守派側は一般の注目と関心を引きつつ、

伝統的な大学制度覇権に挑戦する改革側のほうをこそ、逆に自由を抑圧する権力者なのだというふうに描き出すことに成功します。

合衆国全土で言論の自由攻撃されている」

「この国土において不寛容さが増大していること、論争を解決するのに理性ではなく威嚇を用いる傾向が強まっていることに、私たちはみな警戒心をもつべきだ」。

実際に当時、先ほど申し上げたブッシュ・シニアミシガン大学演説ではこういう言い方がされている。

合衆国全土で言論の自由攻撃されている」と。

「この国土において不寛容さが増大していること、論争を解決するのに理性ではなく威嚇を用いる傾向が強まっていることに、

私たちはみな警戒心をもつべきだ」と。

1980年代から続く共和党政権なんですが、ブッシュ・シニア共和党政権は、

例えば女性の性と再生産に関わる健康権利の獲得に向けた運動というのを、はっきり言って足踏みさせた政権です。

またHIV/AIDS流行に対して同性愛嫌悪に満ちた対応で、LGBTコミュニティに深刻な打撃を与えてきた政権でもある。

人種主義に関して言えば、国内人種差別問題というのも当然温存されていて、

このミシガン大学演説の翌年92年には、ロサンゼルスでの人種暴動というものが起きてる。

にもかかわらずこの演説では、政府共和党によるそういう長年に関わる差別や抑圧が一切問題にされないんですね。

この演説暴力的な抑圧者だとして名指すのは、そういう差別とか抑圧を指摘して批判してきた側のその差別に対する不寛容

その差別に対する不寛容暴力だと抑圧だというふうに名指していく。

ポリティカル・コレクトネスという言説戦略

大学という特定組織における性差別人種主義同性愛嫌悪などに対抗することを目的とした取り組みを、思想言論への検閲であるかのように見せる

ポリティカル・コレクトネス」なる強権的な弾圧から思想言論の自由を守って闘う被抑圧者としての多数派

まり右派が持ち出した「ポリティカル・コレクトネス」というのは、

大学という特定組織におけるセクシズムやレイシズムホモフォビアなどに、対抗することを目的とした取り組みというのを、

逆にあたかマッカーシー旋風の再来を思わせるかのような、思想言論への検閲であるかのように見せる、

非常に巧妙な言説戦略だったというふうに言うことができます

この枠組みは既存体制に内在する差別や抑圧から人々の目をそらす、

しろ多数派こそが「ポリティカル・コレクトネス」なる強権的な弾圧というものから

思想言論の自由を守って闘う被抑圧者なのだというふうに主張することに成功したわけなんですね。

anond:20220805230017 Part3 〜Academic Bill of RightsとProfessor Watch List〜

2022-07-22

anond:20220722215621

広田弘毅ゆっくり解説なんてのもあるし、この事件時代の転換点になるなら100年後のポップカルチャー(あるいはジャンクカルチャー)で取り上げられる可能性は無くはない

2022-07-08

サイゼメニュー記号論資本主義がというの、「開陳したものが、豊かに生きるための教養の一つじゃなく、手垢まみれの手癖の一つでしかなくなる日」って誰にでも来るのだなあという顔をしている。

教養人たる当人としちゃ教養はどれも等しく尊くEverlastingな物なのでご指摘には当たらないと信じておられるのだろうが、その立ち位置ポップカルチャーとは対岸にあるし、カビの生えた手法ポップカルチャーを不躾に触るのは教養のある手付きとは思えないんだよなあ。

2022-07-07

ストレンジャーシングス シーズン4をこき下ろす(含:ネタバレ)

Stranger ThingsはS3までは、Huge Fanて程じゃないけど普通に好きなドラマだった。でもS4、てめーはダメだ!

何がダメって、とにかくストレスが強すぎる。嫌な事しかない。良い事は嫌な事に対してほんのちょっとしかない。

話を大きくしたか被害ストレスも大きくなるんだろうが、それでも俺にはやりすぎとしか思えない。

災難なんてレベルじゃないエル(とマックス)

メインキャラクターの一人、エルは特にひどい目にあわされ続ける。学校いじめられ、久しぶりに会ったボーイフレンドにも嘘をついて誤魔化しギクシャク、挙句の果てに傷害事件まで起こしてしまう。失った力を取り戻すために悲惨トラウマとなってる過去をほぼ強制的に見せられ、やっと仲間と再開して心から笑顔が出るのが全9話中第8話のラストしかも悲しさ混じりで、笑顔時間ほんの数秒。最終話でもすべてが終わったあとのエピローグというか、次シーズンへの繋ぎシーンで笑顔を見せるが、S4全部で782分、9エピソードあって最後5分はスタッフロールから45分引いたら737分。12時間以上あって、最後の25分までずっと酷い目にあいっぱなし。

24 -TWENTY FOUR-ジャック・バウアーとか、(性別関係無く)大人ボッコボコにされてコテンパンにされ、なんとか最後勝利するってのは、勿論ストレスはあるにはあるが楽しめる。でもダメだ、未成年がここまでボコボコ精神的にも肉体的にもやられるのは楽しめない。よほどひどい業でもあるのなら話は変わってくるが、エルはそういうキャラでもない。勿論業がないわけではないが本人の選択によるものというよりは境遇によるある程度仕方のない物だからだ。これは今シーズンシーズンボスヴェクナのターゲットとなり酷い目に遭い続けるメインキャラNo.2マックスも同じだ。

それなのに12時間もずっとエルがしんどい顔してるのを見せ続けてくる。どんな拷問だよ!

ちなみに1~7話が第一部として5/27に配信、8,9話は第二部として7/1配信だ。つまり7/1までエルが心から笑うシーンは無かった。

マックスも笑うシーンがあるのは8,9話だけじゃないだろうか。彼女の方はエピローグでも意識不明の重体だが。

自分の命を狙ってきた兵士とはいえ、エルが自らの意思で「殺人」してるのもしんどい。多分死んでるよな?あのヘリにのってた兵士狙撃銃持ってエルを殺そうとしてたんだから正当防衛ではあるんだろうけど……銃が身近ではない日本人的には理解はできても納得しがたい。「正当防衛」なら一切の業、カルマなぞ発生しないって割り切れるの、アメリカ治安が相当悪い所に限られるのでは。

ヘルファイアクラブ

1話でまず視聴者が見せられるのは、キレキャラっぽいエディがマイクやダスティンに、TRPGキャンペーン重要セッション(ドラマに例えるとシーズンエピソード)に出られないルーカスの代わりを探してこいとパワハラかましてるところ。意図したのかどうか分からんが、少なくともS1~3までメインキャラクター達が遊んでた対等さはない。高校クラブならそんなもんだっていうならそれでもいいけど。自分がつるんでたオタ仲間、先輩風吹かせて圧力掛けてくるような人ほんとに一人もいなかったんだよね。高校時代は先輩とのそういう付き合いなかったし、大学時代の話でそれも2桁はいないんだけどさ。自分幸運すぎただけなのか?それにそもそもTRPGで1人たりないかプレイできないなんてそんな馬鹿な話ある?って論点もある。

実はエディも悪い奴じゃない。1話最後の方で一緒に楽しく遊んでる姿は描かれてはいる。


これが楽しい日常最後のシーンで、この後1話ラストからひたすら重たい話が続く。

インキャラの不均衡

シーズンボスヴェクナのターゲットになったマックス別にしても、その元カレルーカスやお調子者ダスティンは見せ場がいっぱいあるのに、マイクはエルの彼氏役、ウィルマイクへの恋愛感情を隠して(るようなニュアンスで、明言はないのだが)喧嘩して仲直りするだけ。だけって言うと異論はとんでくるんだろうけど、他に記憶に残った見せ場が無い。一番主体的な見せ場がなかったのはマイクか?別シーズンでつり合いとればいいのかもしれんけど、それでも今回ほんとエルとマックスだらけでウィルマイクの影が薄すぎた。

殺し過ぎ

シーズンボスは何故高校生ばかり殺すのか。心理的トラウマ持ちを狙うというが、殺された高校生のトラウマは大して描かれず、高校である必然性も俺には分からなかった。俺は安易子供を殺すのが大嫌いだ!!!!(勿論フィクション上のことで、現実では安易じゃなくても大嫌いだ)

1話で下級生にパワハラかましたりドラッグ売ろうとしたりチアリーダー殺害者の汚名を着せられたエディは実はいい奴で主人公たちと一緒になって戦うのだが、最後は「俺が囮になって時間かせいでやる」というクリシェを発動して犠牲になる。これも誘導が甘いというか、理由けが余りに雑。殺すために殺しただろ、としか俺には思えなかった。後日避難所で、ジャスティンがエディの父親形見を渡しながら、町の住人ほとんどが殺人者だと思ってるエディだが、「本当はいい奴だったことを知っている」なんて伝えるお涙頂戴シーンまでねじ込んでくるの。泣くよ。そりゃ泣くだろ普通。でも無理矢理泣かされてる感しかねえんだよこっちは!!!!雑だから!!!理由が納得できないか!!!!!俺は安易子供を殺すのが大嫌いだ!!!

俺 は 安 易 に 子 供 を 殺 す の が 大 嫌 い だ ! ! ! !

マジでこれ、オデロ殺した富野よりひどいからな?


ニヤつくジェイソン

3話の冒頭のシーンなんだけど、S4で一番納得いかなかったのがこのニヤつくジェイソン1話ガールフレンドが殺されて、その犯人だとされるエディ(真犯人ではない)を狩り(探し)にいこうと車で準備中、メインキャラの一人であるルーカスに近寄る時に気持ち悪くニヤつくの。これがもう本当に無理だった。なんでガールフレンド殺した犯人捕まえにいく文脈でこんな笑い顔が出てくるの?アメリカ人ならわかるの?日本人でもわからないとおかしいの?俺がおかしいの?ガールフレンドが殺された直後でも、場合によっては笑顔出る事もあるだろうよ、それでも犯人狩りにいこうと誘う時に出るか?これがずっと強烈ひっかかってて、ワンチャン邪悪な物に操られてるんなら筋は通るよな、と思ったけどそういうのも一切無し。アホか!!!!!!!!!!!!

粗探し

もうこうなってくるとS3までなら気にならなかったところまでガンガン嫌になってくる。

「Crit Hit!」が「やった~!」とか「命中

これは翻訳上の問題だけど、1話TRPGセッション中の大逆転シーンで、20面体ダイス20だして「Crit Hit!」て言ってる。

これを吹替で「やった~!」字幕で「命中」て訳してるのブチキレたくなる。

簡単に、一般化しないといけないのはわかるけどさすがにはしょりすぎでは???

クリティカルだ!」でも相当割合わかるでしょ?分からない人ちょっとでもだしたらだめなの?

大人組の珍道中

ジョイス(ウィル母親)とマレー(眼鏡のさえない陰謀論系の元ジャーナリスト)がソ連収容所にいるホッパーを助けに行く。ド素人2人がガチ収容所にどうすんだよ、と思ったらあっさり捕まって捕虜になったかとおもえば、マレーが実はカラテかなんかの達人でした!ってなろうもびっくりなコミカル珍道中。子供組が超シリアスやってるのになぜ大人組がコミックリリーフ担当なの……??正直リリーフする前には?ってなる。

どう見ても先に発砲できる敵が発砲せずにやられる

4話の残り時間38:08あたり。階段下の、マイクたちが逃げてきた部屋に入ってきた兵士が護衛に撃たれるんだけど、撃たれた位置からすれば完全に撃たれるために発砲しないで待ってる。兵士目線では絶対に護衛を先に撃てる状況にある。カメラ外に居るやられ役モブは発砲しないとか随分初心者向けな無双FPSだな。

湖に飛び込んでも濡れてない

6話のラスト、湖底のゲートに引きずり込まれスティーブを追ってみんな湖に飛び込んでいくんだけど、時系列的にその直後の7話冒頭で濡れてるやつだれもいないの。みんな髪の毛ふわふわだし服も濡れてない。なんだそれ……

その他、個人的な好みでの難癖に近いレベルのもの
  • ヴェクナが触手釣り下がるシーンがおおいんだけど、その時の触手がどうみてもただのホース触手なら重力に従う1本のホースじゃなくてうねうねうねらせろよ。俺は触手が好きなんだ!雑に触手るんじゃねえぞ!!!
  • 雰囲気を伝えるためのBGM誘導的(当然なんだけど)につかわれ過ぎて気持ちが悪い。これからどういう雰囲気になるのかをほとんどバラしてる。でもわかりやさを優先するためにはしかたないのかもしれない。
  • 使いまわしの回想シーン(バンク)が多い。1回1回の長さはそうでもないけど回数が多い。LOSTほど尺稼ぎ見え見えではないレベルだけど。
  • 裏切ったロシア側の道化が改心する理由が軽い。えっ?それだけ?ってなっちゃう。
  • 時間軸の使い方も下手だと思う。同じ時間を3視点あれば3回繰り返すので緊迫感が削がれる。割と落ち着いたシーンならそれも構わないと思うけど、触手で首絞められてるのに他所でまた別の視点で、とかやられるとおいおいってなる。
  • 上と似たようなのだけど、一刻一秒争うシーンで長々と会話しちゃう

ベタだったりあまりきじゃない演出があったのはちゃんと分かってた。それでもお話面白かったから大して気にならなかったのに、S4で気に入らないポイントがでてくると粗探しばっかしてしまってご覧の有様になってしまった。


まとめ

いやね、S3でも薄々ちょっと気配はあったんですよ、話が大きくなりすぎる気配が薄々ね。それでも好きか嫌いかって聞かれたらノータイムで好きって答えられる作品だったの、S3までは。

自分はそれなりにタイトルにたいするLoyaltyが高い方で、好きなタイトルが途中で評判悪くなってもそれなりに好きなままでいる方だと思う。Game of Thronesの最終シーズン酷評されまくってたけど、期待外れ感はわかるけどそこまで酷評されるほどじゃない、と思ったし、NetflixHouse of Cardsの最終シーズンも、ファンなら楽しめるんじゃない?位には好きだ(見返す事は多分ないけど)。

でもストレンジャーシングスS4、世間の評判は悪くないし、Twitterなんか絶賛一色だし、imdbみたらS3までより盛り上がる部分では高レート。Rotten TomatoではTOMATOMETER/AUDIENCE SCOREが、S1から97/96 94/90 89/86 90/89。Rottenではシーズンすすむと評価若干下がってるけど、俺の中じゃこんなもんじゃない落第点だ。あまり否定的意見ネットに出にくいんだろうけど。

自分がS4ダメ理由の大部分を占めてるのが、いくらなんでもエルを酷い目に合わせすぎってこと。ここさえクリアできれば楽しめるのかな、とも思う。ホーキンス組は1話後半で楽しんでるシーンあるけど、カリフォルニア組はそれすら無いからね。そもそもエルはS3まで十分に酷い目にあってきたんだよ。それなのにまたさらにひどい目に合わせるのか!

でもなんでみんなそんな普通に楽しめるの?こんだけ子供が辛い目にあいまくってて。

自分ホラー映画きじゃなくて殆ど見ないんだけど、ホラー映画では子供普通に酷い目に遭いまくってるの?でも映画ならせいぜい2時間前後じゃん?ドラマ12時間以上あるんだよS4。その殆どで強烈なストレスに晒されてるの、未成年が。3人も殺されて、エル以外にも、メインの1人であるマックスまで重大な死の危険と長い間隣り合わせで、最後意識不明入院中。なんでこんなに未成年がひどい目にあうの嫌いなのか自分でもわかんないけどほんとダメだ。年取りすぎたのかね?S1とかではウィルが酷い目に遭ってるシーンはここまで徹底的に描かれなかったから許容できただけ?

あともう一つのジェイソンのニヤニヤ。あれほんとダメ

あれをやっちゃう制作陣を俺は信用できないわ。あれみんなどうやって納得してんの?確実に意図した演出だよね?俺が知らないだけでホラージャンルにはあれを説明できるコードがあるの?


自分ジャンル好き嫌いが多い方だ。興味の無いジャンルそもそも見ない。好きな人らで盛り上がっててくれって思ってる。

オカルトホラーは昔からきじゃなかった。それでも楽しめたStrangerThingsが何故S4で楽しめなくなったのか。それを少しでも知りたくてこれを書いた。imdbRotten Tomatoを見ればそれなりの評価なので、俺が少数派なんだろう。

からこそどうやって他人がS4を楽しんだのか楽しめたのかが知りたい。俺が問題だと思った事はみんな問題なんかじゃないしそれどころか楽しい要素だったんだろうか。80年代アメリカポップカルチャー(音楽映画)にさほど思い入れ(そもそも見てないか知識も)が無いからなのか?TRPGは大好きだけど、1話でやっただけだしな。話が大きくなってホラー要素が強くなりすぎて、俺にとってnot for meになってしまっただけなのか?

教えてほしい。

えっ!?10〜30代が自民支持な理由がわからないってマジで言ってんの

たまたまであれ何であれ円高不況時よりも雇用状況が改善し、働き方改革ブラック労働是正しようという動きがあり、そうさせたのがどこであれ少子高齢化子育て支援しようと声高々に多くの人々が世へ訴える流れを作り、コロナワクチンを早期に調達しつつコロナ休業保障金を出し、ポップカルチャー表現の自由擁護する

自民党不支持理由を探せば多くの不支持理由を見付けられるが、そういう理由を探さないと不支持にする必要性を得られないんだよ

選挙不支持レースじゃなくて支持レースであり、支持される理由を多く示せた政治家当選する仕組みであり、今回はたまたまなのか偶然なのか奇跡的なのか原因は何でも良いけれど若者が支持しやす政党自民党だったんだよ

まぁ円高不況就職氷河期世代よりも更に下回る就職難に遭った世代が更に下の若い世代野党ネガキャンしまくってるっていうのも無視できないレベルであるだろうけど。その世代YoutubeInstagramTiktokの人気配信世代だし影響力はデカ

2022-06-10

ポップカルチャー」というときビデオゲームが含まれていないのが謎すぎ

なぜなのか

「JポップよりKポップ」日韓両国とも多数派日本の70歳以上は「認めたくない」?…日韓世論調査

https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20220603-OYT1T50196/

2022-02-19

韓国ヤバイ

映画ドラマK-POPどれもハイクオリティすぎるのがヤバイ

インスタ見てると10代の若者みんな韓国大好きすぎるのがヤバイ

街を歩いても韓流ファッションばっかり目に入るのがヤバイ

マンファおもしろすぎてヤバイ

韓国料理が超進化してグローバル化してメチャウマなのがヤバイ

reddit見てても韓国ポップカルチャー話題ばかりなのがヤバイ

世界家電シェア円グラフ見ると韓国製品の面積が広くなりまくってるのがヤバイ

今、バック・トゥー・ザ・フューチャーリメイクされたら「いいものはみんな韓国製だよ」ってセリフになるはずなのがヤバイ

2021年GDPランキングロシアを抜いて世界10位にランクインしてるのがヤバイ

実質的ロシア以上の経済ポテンシャルを持つ国なのがヤバイ

そんな国が独裁軍事国家国境を地続きにして冷戦状態にあるのがヤバイ

そんなヤバイ超大国に対してマヌケ兄貴ヅラぶら下げてあぐらかいてる日本という国があるのがヤバイ

2022-01-22

日韓「重要でない」4割弱 日米関係は過去最高―内閣府調査

 内閣府が21日に公表した「外交に関する世論調査」によると、今後の日韓関係について「重要だと思わない」と答えた人は37.4%だった。過去最高だった2020年度の前回調査と比べ3.0ポイント減と若干改善したものの、元徴用工、慰安婦問題などで冷え込む両国関係が依然、国民感情にも影を落とす現状が浮き彫りになった。

約8割が「台湾に親しみ」 日本人意識調査、「友好的」「民主主義」で信頼

 日米関係については、「重要だ」「まあ重要だ」を合わせると、前回比1.1ポイント増の98.2%と過去最高を更新した。

 隔年で調査している文化交流で重点を置くべき分野に関しては、「生け花お茶歌舞伎などの伝統日本文化の紹介」が、19年度の40.7%から25.3%に急落。一方で「アニメ漫画などを通じたポップカルチャーの発信」が、31.4%から40.1%に伸びた。

 20年度から調査方法が変わったため単純比較できないが、外務省広報文化外交戦略課は「現代的、大衆的な文化への関心がより高まりつつあるのではないか」と分析している。

 調査は21年9月30日から11月7日の間、全国の18歳以上の3000人を対象に郵送で実施有効回収率は56.7%。

2021-12-19

anond:20211219235133

そんな個人趣味嗜好の話を政治文脈で語れるなんておぞましい知性だな

理由がそれだけならポップカルチャー保護する必要絶対にないなあ

anond:20211218080528

しろ表現を守るという意味では、表現の一つにすぎないアニメ漫画カルチャー恣意的保護を与えるのは他の表現抑制であり最悪だろJK

誰でもお金さえ払えば描ける1ポップカルチャー継承しなければ途絶えてしま伝統芸能と同列に見る理由もない

2021-11-21

米山隆一のことを英作文にしてみた。

頭が良くて英語ができる人は、添削して下さい。

= 日本語文ここから =

 米山隆一日本の政治家、前新潟県知事である現在米山衆議院議員である

 ここ最近米山は"マンガアニメのような一部のポップカルチャーは、日本公共の場には相応しくない"と主張している。

 さらにまた米山は、"我々は、マンガアニメファンダムの人々を、何らかの特定場所に押し込めた方が良い"とも主張している。

 これに対して、マンガアニメファンダムクリエイター米山批判する。彼らは"米山は、マンガアニメを『退廃芸術』と見做すのか?マンガアニメファンダムを、ゲットーに押し込めたいのか?"と言う。米山隆一の主張は、ナチス政権が"健全精神"を口実にして、多くのドイツ人アーティスト作品制作や展示を禁じたことを想起させるからである

  こうして、2021/11/20米山マンガアニメファンダムに対して、以下のようなツイート投稿した。

 「有りもしない差別を作り上げて、迫害にあったユダヤ人気分ですか?」

 結果的に、マンガアニメファンダムが正しいように見える。

 米山ツイートは、米山がおそらく歴史修正主義であることを示唆する。米山ツイートは、明らかに"虚偽の迫害でっち上げ行為"を"ユダヤ人であること"に結びつけている。米山隆一ショアー(一般的ホロコーストと呼ばれる)を"でっち上げ"と考えていなければ、ありもしない迫害でっち上げることをユダヤ人と結びつけることはない。

 我々は、米山の行動を注意深く監視した方が良い。

= 日本語文ここまで =

= 英訳ここから =

 Ryuichi Yoneyama is a Japanese politician and a former Governor of Niigata Prefecture. At this time, Yoneyama is a Member of the House of Representatives.

 In recent days, Yoneyama continues claiming "Some particular Japanese pop cultures, such as Manga/Anime, are not suitable for public space in Japan."

 Furthermore, Yoneyama also continues claiming "We'd better push these Manga/Anime Fandom people into any specific areas."

 On the other hand, Japanese Fandom people and creators of Manga/Anime criticize Yoneyama. They say "Does Yoneyama think that Manga/Anime is 'Degenerate Art/Entartete Kunst'? Does Yoneyama want to push Manga/Anime Fandom into 'Ghetto'?" Because Yoneyama's claim reminds them of the memory that Nazi government forbade many germany artists producing/exhibiting their own arts and that Nazi did it with saying "sound mind".

 Therefore, on 2021/11/20, to Fandom of Manga/Anime, Yoneyama posted a tweet like below.

 "With making up a fake discrimination, are you assuming yourself to be a member of Jewish people who are persecuted?"

 As a result, it seems that Fandom and Creators of Manga/Anime are right.

 Yoneyama's tweet suggests that Yoneyama is probably a historical revisionist. Yoneyama's tweet obviously associates "making a fake discrimination" with "being Jewish people". If Yoneyama didn't think that Shoah(it is generally called Holocaust) is a fake discrimination, he never associates "making up a fake discrimination" with "being Jewish people."

 We'd better watch Yoneyama's behavior carefully.

= 英訳ここまで =

2021-07-25

日本好きな人ほどあの開催式には怒ったほうがいいと思った

あの継ぎ接ぎ、チグハグ感、それがそこにあるべきという必要性を感じない、目の前に落ちてた素材をなんとなく陳列しました、みたいな雑感

もっと日本文化現代ポップカルチャーを存分に活かした魅せ方はできたはずで、大人の事情で魅力的な素材を手に入れられなかったとしても、あの素材をもっと素晴らしく魅せる演出のやり方はいくらでもあったように思える それこそ、野村萬斎MIKIKO椎名林檎らはそれができる人材だった

日本ほど昔から現在も幅広く独自文化が発展しまくっている国は世界でも有数、つまり日本という題材は魅力的な素材がいくらでもあって、それは素材が乏しい題材に比べたら圧倒的アドバンテージを誇っているはずなのに、あの出来であることを恥ずかしく思う コロナ禍といえ準備期間も金もあったはずで、その金がどこかに消えて組織脆弱で人が辞任して、そういう問題含めて結局結果を出せてないのだから、本当に恥ずかしい

ゲーム音楽だってもっとやり方はあっただろう ドラクエFFモンハンの曲だって日本人の半数以上〜七割が知ってるかどうかくらいじゃないか

王貞治ら三人衆なんて、今の若い子が知らなくても無理ないし、すでに過去の人なのだから、そんな方々を表に引き摺り出すのも、過去の栄光日本人がいつまでも縋っているように見える

元ネタを知らなくても、カッコよさやおしゃれさ、演出センス次第で「何か良い!ワクワクする!」と思わせることはできる MIKIKO案のAKIRAバイク演出とか、正にそうではないか

ゲームオタクや老人、芸人らの知る人ぞ知るみたいなノリでキャッキャ盛り上がってる様を世界どころか日本にすら見せつけて正直恥ずかしいし、日本の素晴らしさを知っているからこそ、もっと出来るはずだったのに、という悔しさがある

あんなにも金をかけておいて、本当に手作り学芸会を見ている気分だった

コロナは仕方ないとして、悪いのはIOCバッハか、組織委員会か、電通か、なんて突き詰めてもしょうもない 多分全部別ベクトルで悪い

唯一、そのノリだからこそ凄く良さを出せてたのはピクトグラムだったと思う あれは万人受けは難しくても、わかりやすく優しい面白さで、手作り感があるからこそ演出の妙が光って”イイ”と思わせるコントだった

2021-07-23

雑誌映画秘宝』の記憶(56)

 元ラーメンズ小林賢太郎が、過去に行ったお笑いコント公演の中でナチスによるユダヤ人虐殺ジョークネタにした事が発覚し、この情報海外にも拡散してサイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)の知るところとなり、東京五輪閉会式総合演出担当を解任されましたね。

 小山田圭吾障害者虐待世間一般に広く認知された結果、小山田東京五輪閉会式音楽担当を辞任した際には、一部の人間が「90年代には、悪趣味鬼畜カルチャー存在を許されていた、時代の空気存在して云々」と小山田擁護し、それに対して町山智浩は「小山田圭吾悪趣味鬼畜系とは無関係(だから自分[町山智浩]たちには責任は無い)」と反駁しました。

 では、今回の小林賢太郎の件については、どうでしょうか?

 ラーメンズ悪趣味鬼畜系ではないと思いますが、間違い無くサブカル領域に属する芸能人です。また、今回問題視された90年代半ば当時の彼らの芸風が、当時の、いや、今もサブカル界隈に根強く蔓延る「不謹慎なことを言う/するのがオモシロイ/カッコイイ」と云う風潮の下に成立していたことも明らかでしょう。そして、この風潮を作り出すことには、旧体制映画秘宝』界隈も関与していたと言えます。たとえば『キネマ旬報』の編集部を襲撃して同誌の編集部員に暴力をはたらいたことを、町山智浩パイ投げ事件などと称して矮小化して面白おかしく笑い話扱いしていますが、アレは「言論の自由を脅かす暴力事件」以外の何物でもありません。しかし、サブカル界隈の身内贔屓の体質は、町山智浩の仕出かしたことに対して真摯批判反省を行うことを忌避する道を選びました。昔からサブカル業界人は身内贔屓が大好きで、これは松江哲明性的強要搾取ダンマリを決め込んだのを見ても判るように、今も変わりません。

 ラーメンズお笑いコントの中でナチスユダヤ人迫害虐殺ジョークネタしたことに関して、擁護として「米国サウスパーク英国モンティ・パイソンジョークネタにしているのに、何故、彼我に批判の差が有るのか?」と言う人もいましたが、個人的には、連合国側の人間枢軸国側の人間では、それをジョークネタにする資格に差が有るのではないかと思います。何か死傷者を伴うような事件があって、それをジョークネタにするのは、被害者親族が言うならまだしも、加害者親族が言ったらアウトになるのと同じです。

 一般的な傾向として多くの日本人は、自分たちが枢軸国側であったこと、戦時中にはナチス政権ドイツ同盟国だったことについて、自覚が稀薄だと私は思います。だからナチスドイツポップカルチャーの一部として、エンターテイメントとして、カジュアルに消費するのだと思います

 さて、エンターテイメントとしてナチスドイツの残虐行為を楽しむといえば、長年に渡って率先してそれを実行し続けてきた人間が、旧体制映画秘宝』に1名いますナチス強制収容所ネタエクスプロイテーション映画が大好きと公言し、自ら「所長」と名乗ってそれらの作品の"素晴らしさ"を布教している、赤毛入れ墨だらけのオジサンが1名。そう、高橋ヨシキです。高橋は、間違い無く、悪趣味鬼畜系の範疇に属する人間です。高橋ヨシキによる布教活動は、日本において「ナチスドイツによるユダヤ人迫害虐殺を、カジュアルに楽しんで消費しても許されるのだ」と云う風潮を作ることに寄与し続けてきました。

 もちろん、高橋ヨシキ存在布教活動が、ラーメンズを生み出した訳ではないでしょう(ラーメンズネタ公表よりも、高橋ヨシキ布教活動開始の方が時期的に後だと考えられますし、世間的に認知されたのも、ラーメンズの方が高橋ヨシキよりも先でしょうから)。しかし、ラーメンズネタ世間に発表されてしまった後、長年に渡ってそれが見過ごされたのは、観客である一般人たちの中に「コントネタなのだから(批判するのはおかしい)」「たかフィクションネタに何をマジになってるの?」と云う間違った考えや言い訳の口実が存在たからです。これは、ナチスドイツによるユダヤ人迫害虐殺と云う出来事が"エンターテイメントコンテンツ"として、誤った"市民権"を獲得していたからでしょう。そして、高橋ヨシキによる「ナチス強制収容所エクスプロイテーション映画は素晴らしい!」という布教活動は当に、その誤った"市民権"を獲得するための活動でした。だから、次のようには言えると思います

 「高橋ヨシキによる『ナチス強制収容所エクスプロイテーション映画は素晴らしい!』と唱える布教活動は、ラーメンズネタの"誕生"には影響を与えなかったかもしれないが"生存"には影響を与えたであろう。したがって、その点については、高橋ヨシキ及び彼に同調した人間責任が有る」と。仮に時代の空気と呼ぶべき何かが有ったとしても、それは勝手に生まれたのではなく、それを意図的に作り出した人間がいるのです。この場合、それを作り出した人間の一人は、間違い無く高橋ヨシキです。

 SWCの人たちも驚愕するのではないでしょうか。21世紀日本で、ナチスドイツによるユダヤ人迫害虐殺ネタにしたエクスプロイテーション映画を「面白い!素晴らしい!」と公言賞賛し、他人にも観るように推奨活動している人間存在して、しかも堂々とメディアに登場し続けていると知ったら。誰か英語が得意な人がいたら、高橋ヨシキがしていることをSWCに報告すると良いかもしれませんね。もしもそうなった時、町山智浩SWCに対して「悪趣味鬼畜カルチャーをやっていたのは、電通ホイチョイフジテレビに対する対抗心が有ったから」と弁明できるのでしょうか。見ものです。

 それと、SWCといえば思い出しましたが、長年に渡る町山ウォッチャーならばご存知のとおり、過去町山智浩自身他人に対して「オマエのことSWC通報しといたからな」と言ったことがありました。その矛先が自分の近しい人間に向けられた時、町山智浩はどうするでしょうか。

 この投稿は以上です。

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