はてなキーワード: 満月とは
チャラそうな男でも、真面目そうな男でも、普段はのんびりで優しい男でも、「ギラついてる」時がある。
そういう時の、男の獣のような目が怖い。声が怖い。息が怖い。雰囲気が怖い。
自分に性的な目が向けられた時の居心地の悪さ。恐怖。逃げ出したくなるようなあの感じ。
この事は、男性に話しても理解してもらったためしがない。
多分女の子同士なら分かる話だとは思うのだが。
性的に興奮した男性っていうのは、どうしてあんなに怖いものなのだろうか。
抵抗しようが、何かされそうになってやめてと言おうが、体力や腕っぷしの上で、女が男に勝てるわけがないのだ。だから余計、怖い。
さっきまで普通に話していただけなのに、相手のスイッチが入った途端、別人のようになる。
そういうのは怖いから、密室を避けたり、暗闇を避けたり、二人きりを避けたりしているのに
隙をついて「ギラつく」男が怖い。満月を見て変身する狼男のようだ。
男は狼なのよ、とはよく言ったものだ。
多分それは本能的なもので、女である私には一生理解できないものなのだと、頭ではわかっている。
しかし、「ギラつかれる」ことへの恐怖は、ひとと付き合うとか結婚するとか、そういった事にかかわってくる。
彼氏をつくる。旦那をつくる。これって要は、ずっと「私に対してギラついてくる」相手を保っておく、という事ではないか、
そんな恐ろしいことできない、なぜ、そんな獣をそばに置いておこうと思うのか。私にはわからない。
本当に、何で皆、平気なんだ?よく、獣のような生きものと手を繋いだりデートしたりしてるなあと思う。
いつ豹変するかわからない、いちいちギラつく「男」という生き物が怖くて仕方が無い。
電灯がないので暗くなると前後左右の感覚がなくなるほど完全に何も見えない(満月の日は結構見えるので、月の満ち欠けを意識して生活するようになる)。
流石にそれは度を超えた場所だし、そもそも徒歩で歩くレベルの場所ではない訳で。
田舎だって車に乗れない子供は存在するし、普通に生きてるんだが、そこまで言い始めるとその子らはどう生きてるんだ?って話になってしまう。
単純に、駐車場代とかの維持費が圧倒的に違うのと、
それだけで十分です。
自分の経験からすると、田舎で車が必要な理由は、もちろん便利という理由も大きいが、徒歩や自転車の移動が車と比べて半端なく危険だから、だと思う。
道路に人が歩いていること自体が稀であるため(特に夕方以降)、ドライバーは基本的に道路に人がいないと思い込んで周囲をよく確認せずに運転する。
しかも、歩道が狭いので車が近づくと怖い(そもそも歩道がない場合が多い)。
電灯がないので暗くなると前後左右の感覚がなくなるほど完全に何も見えない(満月の日は結構見えるので、月の満ち欠けを意識して生活するようになる)。
とある森がありました。
森にはいろんなお店があって、お店のどうぶつさんたちはいっしょうけんめい商売していました。
どうしたら今より美味しいパンが焼けるだろう?
みんな頭で考えて、手を動かしてうんうん悩みながらお仕事していました。
さて、ここに一羽のカラスがいました。
カラスは声が大きくて、なんでも知っていました。
「やぁ、そんなんじゃあっという間に時代おくれさ!新しいお店をこれから作るなら絶対にエメラルドグリーンだよ、都会じゃみんなそうしてるのさ!」
「おいおい今時新製品にイチジクのパンなんて正気かい?古いよそんなもの、僕がもっといい果物を教えてあげよう!」
森のみんなは物知りカラスに大喜びです。
これだけ自信満々にいろんな話を交えて教えてくれるからには、絶対に正しいいやり方なのです。
自分で調べるよりきっと素晴らしい、画期的な、間違うことなどありえない方法なのです。
「さあ、僕は君たちのために情報を与えてそれを成し遂げる方法も教えてあげた。
なあに、お礼なんてほんの少しだけでいいさ」
「カラスさんカラスさん、どうかわたしを弟子にしてくださいな」
そのリスは森でカゴを編んでは食べ物を交換しているリスでした。
「わたしは上手にカゴを作れるけれど、上手に食べ物と交換できないのです」
「ああいいよ!
僕は今でこそこうしてみんなのアドバイスばかりしているけれど、
君にはその手伝いをさせてあげよう」
「わあ、さすがはカラスさん!」
リスは満月が三回やってくるまでは「見習い」ということになりました。
けれどリスは知ってしまったのです。
一度めの月がめぐるまではいっしょうけんめいでした。
二度目の月がめぐるころ、
「僕はね、何でも屋にはならないんだ。
頭で稼ぐのさ。
僕にはほかの人と違った物の見方ができる。新しいいことも教えてやれる。
みんなは僕の頭にお金を払うのさ」
弟子入りすると、かご職人だったリスにははっきりわかってしまうのです。
カラスの自慢の発想力やらは驚くほど幼稚で、
そんなのお向かいのうさぎさんの奥さんのほうがよっぽど面白いのです。
五年前に都会の大きな大きなカラスがやろうとして大失敗した計画を、
まだ誰も思いついていなことのように語る姿には、
試されているのだろうかとすら思いました。
「これを売れるようにしてくれないかい」といったくまさんの大事なガラス玉に、
そんなの知るわけないだろう、時代遅れなのに」
ああ、でも報酬のキラキラの石はたんとくださいよ」と言いました。
当然だな、とリスは思いましたが、カラスはくまさんをとてもとても悪く言うのでした。
満月が三度やってきて、
リスは「とてもここではやっていけない。小さな屋台が欲しいだけの動物さんに巨大で高価なお店を売りつけたり、相手の商売のことをしろうともしないカラスさんのところでは詐欺師にしかなれない。僕はお客さんのための仕事がしたいんだ」とカラスさんのもとを去りました。
それからリスさんは、
羊さんは、考えることと手を動かすこと、
みんなが気持ちよくそうできる場所を作る大切さを知っていました。
リスは考えます。
多分違うな、と思いました。
きっとあのカラスは、自分に脳みそがないことに気づいていないのでしょう。
自分でも、自分で画期的なものを作れると信じているのでしょう。
何てかわいそうなカラス。
(あれだな、結局営業上がりのシャチョーさんなんざ、
訪問販売と変わらんのだな。
自分に脳みそがないことに気づいてそのへんに強いコアメンバー入れなきゃ、
おわり。
青い鳥の風切り羽を縛るのは誰?
メジロのような美しい声を持てない闇夜のカラス達がガアガア鳴く
カラス達は自分よりも綺麗な声で華やかな小鳥を脅して追い払おうとする
あまたの星達も 小鳥達も 夜道を往く人たちもいずれ満月に照らされたカラスの振る舞いを知る
知らないのが小鳥達だけと思ってた? 奇麗事言ってるその裏を見透かされないと思ってた?
匿名にせよ実名にせよ 他人の言葉を脅しや晒しで封じようと目論む流れを見逃すとでも?
美しい声を持てず町をきな臭くする闇夜のカラス達の悲しみは汲み、青い鳥は空に放そう
増田が『匿名』派なのはつまりはそういう流れを「ふにゅふにゅ」なので、あー休みなのに午前中会社行かなきゃ行ってくる
別にそういう流れを見ながらビールのつまみにして楽しむ様な趣味は無い
「苦しみ」「悲しみ」を見ると自然と声が紡ぎだされ、流れてくる感情の器からこぼれるからこぼれてきた分だけ増田に書いて
後は「忘れる」
この世には情緒豊かで情熱的な方々がたくさんいらっしゃるようで、その場の激しすぎる衝動で子供を作ったり、「愛さえあればやっていける!」と高尚な感情のみを頼りにして結婚したり、惰弱な逃げ道など用意せずに「義」のため、「愛」のために金を貢いだり借金を立て替えたりする風流人を拝謁する機会が多々ある。
「そこまで激しい愛に突き動かされたんだ。さぞかし幸福ある永遠の仲になるでしょうなあ」と感心していればそうでもなくて、あんなに愛を競い合っているように見えた彼らが、数年後には憎しみを競い合っているように見える事もままあるし、子供が生まれた時は満面の笑みで祝福していた母親が、今では般若の顔を被って子供を厳しく折檻しているどころか、逆に親子間で罵り合いつつ喰らいあう場面も多々あるというのだ。
全くもって不可思議奇っ怪、花の散るよりお早いうつろい、人間というのは実に読めませんなあ、と結婚出産関連の怨嗟を覗きつつ独りごちている。
まるで梅よな。花を見る分にはいいが、漬けると途端に酸っぱくなる。単体では到底食えぬが、添え物としてなら程よい味を醸し出す。
満開の桜、松の下の鶴、満月のすすき野にも勝てず、栄えがあるのは鶯止まる満開の梅の花のみ。
頻繁に切り詰めないとすぐ枝が汚らしくなり、鬱蒼とした暗がりを作り出す。古来から親しまれてきているのに、中途半端な位置づけの一スパイスとしてしか影響が垣間見れないのも近しい物を感じる。
それでしかないのに、世の結婚や出産は必然的に人を縛り付け、無理にでも二人三脚しなければ立ちいかぬ仕組みとなっている。
「元気が二倍!」なぶん負担も疲労も二倍、いや、それ以上の重量を抱え込む事になる。特に子供は己を犠牲にせねば育ちもせず、育った後も見続けねばならない危うい存在だ。「梅のみを大切にし、他の花は疎かにせよ」などと戯けた状況だというのに、この世の思慕強き方々は若々しくそれを渇望していると来た。
子供の俺には毛程も理解できませんなあ。
イタリア人の朝は遅い。
友人のイタリア人に言わせれば、「朝焼けを見ながら飲む朝食代わりのカプチーノが最高に美味しいのにそれを飲まないなんてイタリア人だとは思えない」らしいが、イタリア人に言わせれは、毎朝きっちり同じ時間に起きる彼のほうがイタリア人らしくないと思った。
このイタリアの片田舎にも、十数年遅れでようやくウェブサイトの重大さが伝わってきたらしく、最近は地元の店からの依頼が増えている。実を言うと、イタリア人よりも腕がよく、また安いウェブデザイナーなど世の中にはたくさんいるのだが、店の人に言わせると「お金が絡む話なのに顔を合わせないままなのは気持ちが悪い」らしく、よくそんな考えでウェブサイトなんか作ろうと思ったなあ、とイタリア人は思う。なにはともあれ、仕事が増えるのは良いことだ。
朝、十時ぐらいにゆっくりとおき始め、半分眠ったままの頭で朝食を用意する。卵とソーセージを同じフライパンに入れ炒め、それを食べながらメールのチェックをする。
そして、そのまま眠くなったら昼寝をし、眠くなかったらそのまま仕事に移る。今やっているのは地元の小さく小汚いレストランのウェブサイトの製作だ。こんな店のサイトなど作っても誰も来ないだろうと思っていたのだが、何を思ったのか、この何もない土地に訪れる観光客はイタリア人が思う以上に多いらしく、そして、彼らのうち多くはチェーン店やあきらかに観光客向けの店は好まず、こじんまりとした地元の人々しか使わない店を好むらしいので、その店は意外にもそれなりに繁盛しているようだった。
上の話を聞いて、イタリア人は、それならばイタリア人以外の人に受け入れられるようにしなければ、と思った。イタリア人の好むウェブサイトは、とても詩的で、デザイン性に富み、そして極端なまでに情報が少ない。メニューや外観はともかく、開店時間すら書いていないこともある。観光客が多く来るというのならば、その「イタリア人的センス」を無くし、これでもかというほど情報を詰め込む必要がある。依頼主は嫌がるだろうが、客が好むのだからしょうがない。
このような思考で仕事を進め、いやになったら散歩や昼寝や趣味の読書、ピアノなどを弾き、そして、夕方よりも少し早い時間にご飯を食べる。イタリア人は他のイタリア人と比べてそこまで料理に凝るほうではなかったが、それでもそれなりに時間がかかる。それは、彼がイタリア人だからかもしれないし、あるいは、彼の意外にも慎重であるその性格によるものかもしれなかった。
料理を食べると、イタリア人はシャワーを浴びる。どこかの遠い国では毎日風呂に入るらしいが、きっと金持ちなんだろうなあと思う。なぜなら、イタリアでは水の料金が高く、毎日風呂などに入るということは、金持ちの道楽だからである。イタリア人は、いいなあと思った。毎日暖かい風呂に浸かってぼんやりとする時間というのは、とても魅力的に思えた。
ふと時計を見ると、もう夜中の2時だった。イタリア人は、その時間になるまで、ずっと仕事をしていた。といってもほんとうにずっとやっていたわけではなく、30分置きくらいに細かく休憩を入れた。イタリア人は、そうやって、なんとなく気が進まなくなるまで仕事をやり、飽きるとちょうど夜遅くになっているので、その時間に寝ることにしていた。
イタリア人がベッドにもぐると、ひんやりとしたシーツが全身を覆った感覚がした。どこかで、鳥かなにかが鳴く声が聞こえた。窓を見ると、薄黄色の満月があり、先ほどの鳥の鳴き声のようなものは、冷たげなそれから聞こえてくるような気がした。
中高と男子校の一貫校を卒業した僕は、取りも直さず童貞であった。
漫画は好きだが、二次元にどっぷりハマるというわけでもなく、熱烈に好きなアイドルがいるわけでもない。なんとなく陸上をやって、モンハンにハマって、受験勉強に追われていたら気づいたら大学生になっていた。悪友が手に入れた、女子高の文化祭のプラチナチケットを握りしめ、行ってみたりもしたがナンパなんてできるわけもなく「清い」高校生活はあっという間に過ぎ去った。
4月入学式。新歓コンパというイベントに巻き込まれた。入学式で隣の席になった同級生(関ジャニの横内クンにちょっと似てる)とキャンパスを歩いていると、次から次へと歓迎会のビラが渡された。「ねぇ、君たちフットサルとかやってみない?」「とりあえず、飲み会だけでも来てみてよ!」と、僕らにビラを渡すのは決まって美人な女子の先輩たちだった。僕はビビった。これが大学なのかと。今まで、話す女性は母親、祖母、いとこの結婚してるお姉ちゃん。まあそれぐらいしかいなかったのに、なんだここは。と。そして、僕はこの世の春を感じていた。
さっそく、横内くんを誘い新歓コンパなるイベントに参加した。フットサルのサークルなのに、なぜかやたらと女の子が多かった。意味がわからない。マネージャーなんて多くても3人くらいいれば事足りるだろうに、なぜこの飲み会の半数が女子なのだろうか。そんな疑問をかかえながら、新歓コンパの宴は始まった。
目の前では、浅黒く焼けたゴリラっぽい先輩(FUJIWARAのフジモンにチョット似てる)が、次々といろんな1年生の女の子に楽しそうに話しかけていた。まったく女子と話したこと無い僕は、とりあえず座って砂肝の唐揚げを黙々とつついていた。時計の針は2時間が過ぎようとしていた。横内くんは1時間もしないうちにバイトがあるからと切り上げて行ってしまっていた。1人のときよりも、騒がしい輪の中のほうが、どうやら孤独は浮き彫りになるらしい。
やばい。劇的につまらない。そう思い始めたとき、酔っ払っているっぽい3年生の女の先輩(ちょっと芹那に似てる)が声をかけてきた。「君たち、なんでうちのサークルきたの??サッカーすきなの?」「うちのサークル可愛い子多いでしょ。絶対入った方がいいと思うよ!」「若いんだから、肉食べなダメたほうが良いよ。男子は肉食べないとね!」などなど、僕はまくし立てられた。そのたびに、はあ、とか、はいといった気のない返事しかできなかったが、芹那さんは僕の隣からなぜか動こうとせず、ずっとしゃべりまくっていた。
2件目に移動する話が出たころ、メンバーは1/3くらいに減っていた。帰るチャンスを芹那さんに完全に奪われた僕は、そのまま引っぱりこまれていた。2件目はひどかった。最初からイッキコールが始まった。急性アル中で問題がおこり、完全に無くなったもんだと思っていたが全然そんなことはなかった。飲みなれないお酒は、僕を酷く酔わせた。僕が飲みきれずむせ返ると、残った酒を芹那さんはかわりにイッキしていたようだったが、すぐに僕の記憶はフェードアウトしていった。
目をさますと、そこは見たことのないボロボロの部屋だった。横にはゴリラ…もとい、フジモン先輩が転がっていた。全身に走る筋肉痛と飲み過ぎのムカムカした感じをこらえつつ起き上がるとフジモン先輩も起きだした。「おー、おはよう純ちゃん。昨日はやばかったなー。記憶全然ないんじゃないの?」と言うと、僕の消失した記憶を刻々と語りはじめた。酷くよっぱらった僕は、今まで一度も彼女が居ないこと、童貞であることを高らかに宣言してたという。そして、自分のことは「純血の戦士DT」と読んでくれと口走ったらしい。そして、最後は動けなくなった僕を芹那さんが、ずっと介抱してくれてたと教えられた。
僕は入学2週目にして、早くも鬱になりそうだった。とりあえず、芹那さんにまず謝ろうと昨日教えてもらったLINEにメッセージを送ろうと思った。が。。。なんて書いたら良いか解らない。1時間書いては消してを繰り返し、最後に書けたのは「昨日は、すごい迷惑かけてしまってスミマセン!でも、本当に楽しかったです。」の一文だけだった。すぐに、芹那さんから返事がきた。「全然!こっちこそ、ほんとうに楽しかったよ。来週の木曜日の練習で会おうね!」というメッセージとグッジョブをしているスタンプが送られてきた。
おそらく、その瞬間だった。僕は芹那さんに恋に落ちた。そして、サークルに入ろうと決意した(邪な目的で)。
1週間後、練習に行ってみると打って変わって、女子が少なかった。でも芹那さんはそこに居た。白とピンクのジャージがめちゃくちゃ似合っていて、可愛かった。僕は思わず見とれそうになったが、恥ずかしかったので気づかないふりをしていると「あ、純ちゃんきてくれたんだねー」と声をかけられた。どうやら、このサークルでの僕のあだ名は純ちゃんで決まったようだった。
そして、あっという間に3ヶ月が経った。バーベキューしたり、他の大学と試合したり、いろいろなイベントが走馬灯のように一瞬で流れていった。芹那さんとは、毎日LINEでメッセージするようになり、会話も普通にできるようになった。何回か、僕の家に遊びに来て飯(主に肉料理ばかり)を作ってくれたりもした。僕は嬉しくて嬉しくて嬉しくてたまらなかったが、告白して気まずくなることが怖く、特に付き合うみたいなことにはならなかった。
ええ。チキン野郎ですよ。でも、童貞にこんな夢のような時間訪れると思わないじゃないですか!
8月も終わりの頃、夏休み実家に帰っていた芹那さんはお土産物を届けるといって、うちに遊びに来た。その日はなぜかゆるい関西弁だった。不思議に思った僕は、なんで関西弁なんですか?と聞くと「あ、神戸弁になっとうね。うちな親しくなると神戸弁でちゃうんよ」と答えて、にっこり笑った。
はい。無理!無理!無理!無理!
こんなん言われて、告白しない男なんて1人も居ないよ。
帰り道、芹那さんを駅まで送る途中、東京では珍しく明るくて大きな満月が出ていた。僕は駅に着く直前の駐車場で芹那さんを呼び止めた。一呼吸置き、喉から心臓が飛びでるんじゃないかと思うほど鼓動は高鳴り、頭は何をしゃべっていいか真っ白になっていた。でも、勇気をふりしぼり「芹那さん。初めて会った時から、ずっと好きでした。僕と付き合って下さい」と伝えた。
沈黙。
「ごめん。うち、純ちゃんとは付き合えんのよ。」
と言われた。え???え???え???僕はパニックになった。なに?親しくなると神戸弁になるって言ったのあれなに?今日、料理作ってくれたのとかなに??え?え???僕の理解の範疇を大きく超えた。動揺している僕に芹那さんは続けた。
「ごめんなさい。本当にごめんなさい。純ちゃんのこと好きだったんよ。でも、神戸戻った時に昔好きだった人から付きあおう言われて。今は、その人が大事なの。実はうちな、去年からフジモンとつきおうとうよ。でも、フジモンめちゃ女の子好きで、浮気ばっかしてて二人になるといつも喧嘩ばっかりしとったん。」
全然サークルきてる時に普通にしてたから、全く気づかなかった!!
「だからな、うちも遊んでやる!思って、純ちゃんち来たりしとったんよ。純ちゃんは、ほんと素直でいい子やなーっておもってて、フジモンと別れて純ちゃんとつきあっても良いかなあって思っとうたんだけど・・・」
「ほんと、ゴメンナサイ。純ちゃん絶対うちより良い人彼女にできると思うから。本当にゴメンナサイ」
芹那さんが、そう言い終わるか、その前かに僕は居てもたっても居られず、「ん、わ、かり、まし、た」とようやく声をひねりだすと、きた道を泣きながら走って家に帰った。
ばーかーばーかばーか。惚れた自分も、フジモンも、芹那さんも、芹那さんの新しい彼氏も、みんな死ね!死ね!死ね!!!
そんなんから、2週間経ちました。
僕の貞操はまだ守られております。
出願は金(15,000円)出してフォーマットさえ守っていれば誰でも可能。権利化するには審査請求といって出願してから三年以内に請求する必要があります。
一方で実用新案は出願されれば自動的に登録される14,000円+(2,100円+100円×請求項の数)×3[三年分の登録料]。
しかし権利を受けるに値するかどうかは判断されていないため、権利を主張するときは別の請求が必要となります。
ここでは今日一部で話題になっていた、ヤバい特許・実用新案を列挙いたします。他にもあったら教えてね。あると思うけど。
これだけ書いておきながらPDFをアップロードすることの是非がわからなかったので問題があれば即刻削除します。
http://webphilia.org/pat/JPA_2002238300.pdf
http://webphilia.org/pat/JPA_1995138598.pdf
"3ヶ月目満月に至る"
http://webphilia.org/pat/JPA_1995138599.pdf
"はて年金支払前で金はなし。"
http://webphilia.org/pat/JPA_1993171504.pdf
http://webphilia.org/pat/JPA_2001042765.pdf
"「黄金埋蔵はアッと言う間にされたらしい」"
http://webphilia.org/pat/JPA_2007233427.pdf
http://webphilia.org/pat/JPA_2002291299.pdf
素敵な読み物
http://webphilia.org/pat/JPA_2001057800.pdf
"世界じゅうの会社で、そのような能力者を、たよっているから、パソコンインターネットで、情報を、うながしては、ならない。"
http://webphilia.org/pat/JPA_2003033099.pdf
"自立用でする温度と時刻目盛の羅針盤の思考用ノート用具(1)に図星的用ノート(2)の星形の思考用ベクトル用具(11)を設ける。実体用ノートの温度(3)、睡眠時間(4)と日出没時方位角(5)です
る実態用ノート(6)を設ける、温度用ノートの風力(7)、気圧差(8)と等圧線距離(9)でする思考用ベクトル(10)を設ける"
http://webphilia.org/pat/JPU_1994005482.pdf
"パンとおにぎりの両方を食べたい時、パンとおにぎりを別々に買わずに済むためのパン。"
http://webphilia.org/pat/JPA_2005143294.pdf
"映画が、女優藤純子が主演または、準主演しているものであることを特徴とする、人格形成の方法。"
http://webphilia.org/pat/JPA_2007307046.pdf
絵
http://webphilia.org/pat/JPA_2011215148.pdf
なお、この内容は id:doublet さんの twitter を元に少しだけ文献を加えました。
(メーカー名は当時のものと、現在のものが入り混じって表記されています。ご了承ください。)
■92~94年 黎明期
それまで、液晶を搭載した台はなかったので、登場するとしても、
パチンコの盤面に描かれる
スロットの台パネルに描かれる 例:「バニーガール(オリンピア/1988)」※1
パチンコの役モノとして、動きがある部分に小物として取り入れられる 例:「ニューモンロー(西陣)」 ※2 「ビンビンバラエティ(西陣)」※3
程度でしかなかった。
もちろん、これらで登場した場合でも、実写調であったり劇画調であったりするのが普通だった。
萌え市場というものは、80年代にソコソコ形成されていたことを考えると、パチンコ/パチスロの萌えの取り入れはやや遅かったのかもしれない。
1991年、初カラー液晶搭載パチンコ「麻雀物語」(平和)※4 が登場。
この初カラー液晶において、大当たり直後に女性の1枚絵が出てくるが、この時の女性のタッチが、既にアニメ調であった。
そして、この「麻雀物語」の大ヒットを受けて、パチンコメーカー各社は、一気にカラー液晶搭載に突き進む事になる。
しかし、データ保持領域が大量にある訳でもない当時においては、荒い画素数で数カットの女性が登場する程度のものばかりであった。
そんな中でも、大手メーカーは、それなりに「頑張った」萌えモチーフを投入してきている。
平和が、初出の麻雀物語以降、「プリンセス物語(平和)/1993」※5 「弾丸物語(平和)/199?」※6 等、「物語シリーズ」として、この手の台を出し続けた中、
これに対抗し、爆発的ヒットを飛ばしたのが、「フィーバーパワフル(三共)/1992」※7 となる。
今でも三共のマスコットキャラクタとして、ここの出す台のあちこちに顔を出したり、主役となったりしている「夢夢ちゃん」の最初の作品。
そしてもう1つ特筆すべきは、この台の姉妹機として、「フィーバーガールズ(三共)/1993」があること。
パワフルに比べて台数は出なかったが、
「版権と組み合わせた」「オタクを直接ターゲットとした」「萌え女性そのものを完全と主役としていた」「物語性を持たせた」
という意味で、「萌えパチ」として挙げられるべき、初めての台は、この台が一番相応しいかもしれない。
「おたくの星座(FC用)」の版権を使い、キャラクターデザインが江口寿史…という辺り、実に80年代溢れるテイストがタマラナイ台。
(またこの声優陣が、千葉麗子とか高田由美とか井上喜久子とかね…)
http://ameblo.jp/hi-up-turbo/entry-10006810607.html
※2■「ニューモンロー(西陣)/1991」
http://ameblo.jp/hi-up/entry-10005413668.html
http://blogs.yahoo.co.jp/newmitsuborn2008/13239836.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%BB%E9%9B%80%E7%89%A9%E8%AA%9E
http://retropachi.blog18.fc2.com/blog-entry-55.html
http://ameblo.jp/hi-up/entry-10044450859.html
※7■「フィーバーパワフル(三共)/1992」
http://ameblo.jp/hi-up/entry-10005687824.html
http://www.geocities.jp/pachinko_palor_teruteru_777/newpage31.html
【パチスロ】
この頃はまだ動き無し。
■95~99年 普及期
【パチンコ】
連続大当たり規制&カード化、台の設置許認可ルールの変更など、業界として大きな事件が続いた。
そんな中で、液晶搭載機が普通となり、データ量も格段に増えていく中で、萌えモチーフの台も、それなりに受け入れられていった。
いわゆる「萌え」が、たった3年程度で、あっという間にパチンコを侵食していったのは、かなり面白い事と思う。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%80%E3%83%B3%E3%82%B9
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6455634
「ミルキーバー(ニューギン)/1995」
http://ameblo.jp/hi-up/entry-10110632872.html
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4852532
96年には、(版権としてはちょっとしょぼいが)既にゲームメーカーとの開発連携は始まっていた。
当時爆発的に導入された「CR大工の源さん(三洋)/1996」も、アイレムとの連携/版権モノである。(打ってる人は全く知らなかっただろうけどw)
http://ja.wikipedia.org/wiki/CR%E5%A4%A7%E5%B7%A5%E3%81%AE%E6%BA%90%E3%81%95%E3%82%93
http://www.youtube.com/watch?v=WFOU4Cp4OKg
しかし、今のように「まず版権を取って、その版権の人気にあやかる」という動きが出てくるまでには、もう少し先にすすまないといけない。
※個人的にはこの辺りも結構衝撃だった。
絵的に十分なレベルに達したと、初めて思わされた台
「CR乙姫(メーシー)/1998」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9814525
及び、バカだなと笑いつつ、「絵柄が揃うだけ」から1歩踏み出した(踏み出しすぎた?w)台
http://ameblo.jp/hi-up/entry-10009539191.html
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6300433
【パチスロ】
なぜか、パチンコへのカラー液晶搭載とは背を向けたかのごとく、2000年まで、パチスロ台へのカラー液晶搭載は無い。
但し、萌えモチーフは欲しかったようで、パネルやモチーフとしての進出は、少しずつ始まっていた。
http://777.nifty.com/cs/kuchikomi/777_777/freeList/n3_1/n3_2/aid_onsentengoku/1.htm
(この後しばらく、テクノコーシンは、この女性キャラクタを用いて台をリリースし続ける)
■00年~ 氾濫期
【パチンコ】
既にこの頃には、「液晶は当然として、どのような絵を使うか」という面で、コンテンツ不足が目立ち始めてきた。
完全オリジナルな路線に走るケースよりも、有名人/アニメ/ゲームなどの版権を持ってきた方が楽で、客が付きやすいという流れも出来つつある。
但し、オリジナルキャラで一発当てて…という夢は捨てがたいらしく、今でも各メーカーは様々な手法を試しているというのが実情かもしれない。
パチンコオリジナル版権で、オタクファンがそれなりに付いた台として幾つか。
※完全に趣味の為、偏りがあるのはご容赦を。
「CR 超絶合体SRD(サンセイR&D)/2007」
「CR 上にまいりま~す(エース電研)/2009」
【パチスロ】
2000年に、初のカラー液晶搭載機「ゲゲゲの鬼太郎(サミー)/2000」が登場以降、萌えの侵略が一気に進むか…と思われた。
しかし、実際にあからさまにそれをターゲットとした台は、「賞金首(NET)/2003」まで見当らない。
NETとテクモが提携して、オリジナルキャラで液晶演出を作り上げて、何作かリリースしている台は、どれも「あざとい」といわれつつも、オタク層を掴んだのだけは間違いない。
「賞金首(NET)/2003」
「SuperBlackJack(NET)/2003」※Rio初登場
以降、NETは全面的にオタク層をターゲットとし、オリジナル版権の確立に突き進んでいる。
また、2004年にパチスロの性能許認可の方針が変わり、ギャンブル性を抑えられた台しかリリースできなくなった事をきっかけに、他のメーカーからも、新規顧客層を狙ってか、萌えを用いた台のリリースが出てくる。
とはいえ、パチンコ同様、オリジナル版権で戦っているのは一部であり、アニメやゲームで既に知名度のある版権を引っ張って作り上げるケースが殆どである。
パチスロオリジナル版権で、オタクファンがそれなりに付いた台として幾つか。
※完全に趣味の為、偏りがあるのはご容赦を。
「快盗天使ツインエンジェル(トリビー)/2006」
「がんばれ満月姫!(トリビー)/2009」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA_%28%E4%BC%81%E6%A5%AD%29
パチンコ、パチスロに関して、既存の版権(アニメ/ゲーム/漫画/芸能人等)を片っ端から抑え、メーカーへ販売。
また、メーカーが作った台の、店への卸販売など。
この会社が各種版権を抑えに出る前に取得した、幾つかの版権は、繰り返しリニューアルされてリリースされたり。特定の版権の噂が出たり出なかったり。ドマイナーな版権でしか勝負してこない小さなメーカーが有ったり。
今や、パチンコ、パチスロにおいて、台を売るセールスポイントとなった版権について、ここの会社抜きにして語れない事が非常に多い。
時間増殖炉の根底を覆す離散的思考の結末が情け容赦なく溶解したる顕現者の両眼に生え聳え立った。重大なる異端者達の反発と溶鉱炉の底に眠る擬似創造主のミイラによって成し得た数世紀前の芳醇なる家庭崩壊は今まさに世紀末の老害となって三千世界を標榜する補助器具と共に虚空に青白い虹を描く。螺旋状の頭髪によってしたためられた古代の暴言は男女の偽りを越えて未完成の容器に埋もれた受難の歴史を彷彿とさせる。怠惰によって奮起された仮想動物の骨髄を三分間凝視することで隣人は体液の大半を失い上流階級の隔壁は霧散する金銭の権化と変ずる。倒壊したる我が待ち人は孤独を得てなお隆盛を極め堕ちゆく残滓を必死にかき集めながら朴訥なる教育機関に絶大なる意見を発する。事情を知らぬ犬は後ろ髪を束ねて永遠なる忠誠を誓い、一方獰猛なる電話は破壊と二日酔いを繰り返しながら最後の審判を下す。天から舞い降りた二重苦を背負ったスピーカーは約束された言葉を紡ぎながら迷惑千万な独走を止めない。終わらざる回診と大名行列が三軒先の通りを横切った後、部分的に標榜する時事ネタを頓着なしに信用した教祖ははためく裾を足元にまとわりつかせ皆と昏睡に耽る。芸術的なる忘却が明日の占いを逸脱し、爆発的な向上心が新居に佇む彼の妻を目頭からゆっくりと引き裂いて緩慢に揺らがせる。冷静なる胞子に包まれた赤子が両手に握っていた真紅の暖簾を振りほどき広がりきった面妖なるボスに個人的な報復を誓った日は満月だった。大海を飲み込んだこぐま座から西へ三歩進んだところにあるカリフォルニアは目覚しい発達を遂げた時点で蝋燭の灯の中で抱擁を重ねるのだった。斜陽の陰に隠れて耄碌した化物たちが手に手を取って乱気流から漏れでた小さな粒子を手のひらから姑息に吸収しつつ未完のとぐろを真似したハサミが突き刺さる壁に象徴された弁護士を祝う。
1981年生まれの私に、ユーミンの歌はいつも隣にいてくれた。
私のユーミン好きは母の遺伝。
気づいたときには耳に入っていた。
小学校の頃によく聞いていたのは「ひこうき雲」「MISSLIM」「COBALT HOUR」とか。
高学年になる頃には「天国のドア」や「DAWN PURPLE」。
特に「DAWN PURPLE」は車の中でよく聞いた。DAWN PURPLEの1曲目の出だし「ガーン ガーン」の音が聞こえると妹と盛り上がったものだ。
当時まだCDを買えるような身分ではなく、親の買ったCDからダビングしたカセットを使っていた。
ネットもない時代、歌詞を知る方法がない。
親のCDからこっそり歌詞カードを抜き出し、学校の休み時間や家で一生懸命書き写したっけ。
なんだかんだで2冊くらいにはなったと思う。アルファベットに苦労したな。印刷物のaの書き順がわからなかったしw
友達にもユーミン好きがいて、帰り道二人して歌って帰った記憶がある。「満月のフォーチュン」とか。
そうそう、DAWN PURPLEの歌詞カード、結局ボロボロになった上になくしちゃったんだっけw
いつバレるかってひやひやしたわ。透明なシートだけは残ってるんだw
たしか「情熱に届かない ~Don't Let Me Go」を歌った。ひとりで。もうちょっといい選曲もあったろうにw
男子に「英語のところも読めるなんてすげー」と言われた記憶がある。
小学生だったか中学生だったかは記憶にないけど、誕生日に買ってもらったCDが「U-miz」。
「11月のエイプリルフール」の出だしがアメリカ横断ウルトラクイズっぽいなーっていつも思ってた。
Julyが結構好きだったな。
中学生の頃の夏休み。田舎に帰り、自分の車のヘッドライトしか見えないような道で流れていたのが「ダイアモンドダストが消えぬまに」の「霧雨で見えない」。
これにはかなり切なくさせられた。初恋の真っ最中だったのもある。
地元から遠く離れた田舎へ来て、流れる白線を眺めつつこの曲聞いたりしたらもう・・・。
今でもこの曲が私の中のユーミンNo.1。
「SWEET DREAMS」とか「TUXEDO RAIN」もやばいね。
これもこのくらいの時だったか。サンタの正体を知っていつつも、とぼけたふりしてクリスマスのプレゼントを期待していた頃。
目が覚めると枕元には小さな包みが。
開けてみると「ALARM a la mode」と「VOYAGER」と「時のないホテル」だった。
おかん・・・いいセンスしてるぜ。
繰り返すが、ネットも大した小遣いもない時代、家にあるCD以外に聞ける曲などテレビくらいしかなかった。(レンタルは高校からだったな)
だから全然聞いたこともなく、しかも「時のないホテル」とかは総じて暗いし、だけど好きになって繰り返し聞いていた。
高校へ入って半年ほど、彼氏ができた。恋愛に憧れていつつも、何をしたらいいのか、何をすべきなのか分からなかったあの頃。
初めて二人で行ったカラオケで、最初に歌ってしまったのがこれ。「Delight Slight Light KISS」の「リフレインが叫んでる」。
イントロの部分でもまだ気付かなかった。歌い出してからしまった!!と思ったw
「どうしてどうして僕たちは出会ってしまったのだろう~~」急に止めるわけにも行かず、最後まで歌い通したけど・・・。その後どうしたっけ。
高校に入ると流石に小遣いも増えるし行動範囲も広がって、ユーミン一色にはならなかったけど、親が買わなかったCDを借りたりして
「SURF & SNOW」とか「OLIVE」「悲しいほどお天気」とかも聞くようになる。
「悲しいほどお天気」は大好物!
ふとユーミンを聞きながら深夜に洗い物をしていたら、急にこういう思い出が蘇ってきた。
ユーミンの歌を聞いて、歌ったり切なくなったり。ユーミンの歌とリンクする人生がこの先あるんだろうかと考えたら少し泣けてきた。
結婚して子供もいて。安定してるし、幸せでもあるんだけど、若い人を見るとちょっと羨ましいなと思ったり。
小さい頃から「結婚するならユーミン好きな人にしよう」なんて思ってたけど、残念ながら好きでも嫌いでもないみたい。
数人と付き合ったけど、みんなそうだった。残念。
取止めもなく書いてみた。本当にユーミンが大好きだ。無人島に1アーティストのCDだけ持っていって良いって言われたら、迷わずユーミンです。
ただし夢の中での話。
どこかの街では雪が降ったとか降らないとか、バレンタインは誰にチョコをあげるとかあげないとか。冬も終わりが見えてきて、登校する時の息が、白くなる日も少なくなった。美和は高校受験を控えていた。だけど最近の美和はそれどころじゃなかった。市内の進学校を受験するために毎日塾に夜遅くまで通っても、家に帰っても問題集とにらめっこしていても、心の底に溜まって拭い去れない気持ち。
恋がしたい。カッコいい男の子に抱かれたい。
誰か特定の相手を想定しているわけじゃない。美和の部屋にはNEWSの桜井君のポスターが飾ってあったけれど、そりゃあ桜井君に抱かれるならそんなに幸せなことはないけれど、そういうことじゃなくって、漠然と存在する欲情。親に見られたくなくてクローゼットの中に隠すように放ってある、イケメンモデルのヌードが載っている雑誌とか、セックス特集が載っている雑誌とか、そんなものを眺めながら妄想する甘い瞬間。自分にはいつ訪れるのだろう? クラスの男子の、その低い声や、学生服の隙間からふいに見える筋張った首筋に、たまにドキッとすることもあるけれど何かが違う。
その日、美和はいつもの自転車で塾から帰る道とは一本逸れて、遠回りをしていこうと考えた。明るい満月と、心地よいくらいの涼しさの風が、美和を開放的な気持ちにさせていた。誰ともすれ違わない夜の静かな住宅街を抜けて、少し大きな公園にさしかかった。公園の真ん中には池があって、その周りにはベンチがいくつか置いてある。公園の中の道の脇には芝生が植えてある。昼間だったら、家族連れや、カップルたちがのんびりと過ごすような場所なのだろう。
美和はちょっとした興味本位でその公園の中を抜けていこうと思った。公園の中は、ぽつ、ぽつとある外灯に少しだけ照らされて、なんとも言えない寂しげな雰囲気を臭わせていた。誰もいない夜の公園に一人。
こんなところで誰かに会うとしたら…、もしかしたら変態オヤジかな。
そんな風に意識したら、急に美和の胸のドキドキは大きくなって、辺りの木の茂みの向こうの暗いところや、外灯の下のちょっと陰になっているようなところが、妙に気になってきた。小さな物音にも敏感になった。変態オヤジには会いたくない。けど、会ってみたいような変な心境。変態オヤジが出てきて、そしたらコートの下が裸で、股間にはまだちゃんと見たことがないアレが自分の方を向いている…。えー、会っちゃったらどうしよう?
その夜、家に帰ってからも美和はずっと遅くまで起きていた。ドキドキがずっと続いていた。その興奮をなんとか抑えこんで、落ち着かない身体を静めようと思った。でも、どうやっても寝れないので、またクローゼットから雑誌の一冊を引っ張り出してきて読んでるうちに気づいたら寝ていた。
そうしたら夢を見た。太ってキモイ典型的な変態オヤジにのしかかられて犯られちゃう夢。イヤッなんて言いながら相手は変態オヤジなのに気持ち良かったような、違ったような…。美和は暫く布団の中でモゾモゾしたり、身体のあちこちを触ってみたりしたが、やっぱり妄想だけじゃわからないなという結論にいたった。でも、こんなエッチな夢を見るなんて、自分の変態さ加減には呆れるわ。
青い窓から光が部屋に差し込んでくる。外はいい天気みたいだ。あー、セックスしたいなー。
美和は服を脱いで鏡の前でちょっとポーズを取ってみた。ありえないけど! おかしくなって笑った。
命についてのチラシを道端でもらった。
ちらりちらりと文面に目を落としてから、びりびりに破いて捨ててしまった。
渡してくれた女性に真ん丸お目目で見つめ返されたから、こういうときの目は十五夜の満月よりかは楕円形になるのだと、ちょっとした発見をした。
いやー、役得役得。
少し上機嫌になって鼻歌なんかを鳴らしながら、ぼくは目的地への移動を再開することにした。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ」
そこへ、背後から突然の声。振り返ると、先ほどチラシを手渡してくれた女性が食いかからんばかりに睨みを利かせてきていた。
たぶん、ぼくと同じぐらい。二十代前半の成熟し始めた瑞々しい風貌をしている。
ただ、その顔が今はとても怖い。
くわばらくわばらと怯えきってしまったぼくは、咄嗟の判断で両手を高く上げることにした。
反抗する意思が無いことを示せば大概の問題ごとは解決するのだと、婆ちゃんの教えに記してあったのを思い出したのだ。
「何でしょうか」
それから極めて冷静に、彼女を刺激しないように言葉を選んだ。これも、ばあちゃんの教え通り。マニュアルは完璧にこなしたつもりだった。
なのに、依然として彼女の目は柔和になってくれない。そればかりか、予想だにしていなかった言葉を投げつけられてしまった。
「何も糞も無いわよ。失礼な人ね。私だってね、好きでこんなことしてる訳じゃないのよ。迷惑に思われているのだってわかってるわよ。でも、やらなくちゃならないの。母さんが許してくれないのよ」
「はあ。それはそれは、大変なのですね」
けれども、そのこととぼくとの間に一体どんなつながりがあるのかがわからない。むしろ、無関係であるようにすら思えた。というか、無関係だろ。お手上げ状態のまま考える。
確かに彼女の怒りとか、不満とか、それらはぼくをきっかけに爆発したのだろう。けれど、そんな醜態を見せられたとしてもぼくにしてあげられることは一つも無い。
だから、一礼してその場を立ち去ろうと思ったのだ。できるだけ飛び切りの笑顔を残せば、大丈夫だと思った。
だったのに、再び背後から、今度は腕を掴まれた。がっちりと。万引きの現行犯に対しても、こんなに強固な束縛はしないのではないかな。万引きなんてしたことないから知らないけど。
「どこ行くのよ」
言った彼女は、一層の怒気を漲らせて般若のような顔をしていた。
「あなたのせいなのよ」
「何がですか」
「全部よ。もうこの場所にはいられないじゃない」
何を言っているんだ、こいつは。
向けられた一言に眉を自然と潜めてしまったぼくは、半ば本気でそう口にしてしまいそうだった。
ただ、女性には紳士然として対応するべきなのだと爺ちゃんから教わっていたから、一つ深呼吸をすると、にっこり微笑んであげた。
「それは災難でしたね。ご心中をお察しいたします。大変なお立場だ」
「全然わかってないじゃない」
鼓膜が破れそうな声だった。驚いた周囲の人たちも、訝しむような視線を送り始めている。
ぼくは彼らにぺこぺこと頭を下げて、どうもお騒がせしてすいませんと愛想笑いを振りまいた。
「ちょっと聞いてるの」
「はい。何がでしょうか」
抓まれた耳たぶをぐいぐい引っ張られて、ぼくは彼女に視線を戻す。あともう少し遅れていたら、耳が千切れてしまっていたに違いない。思った以上に彼女は力持ちみたいだった。
「だから、全部あんたのせいだって言ってんの。責任取りなさいよ」
「はあ。責任ですか」
「はあ」
いまいち納得できないけれど、彼女が言うのだから、少なくとも彼女の中ではそうなのだろう。ぼくはその責任とやらを取ってやらねばならないらしい。
随分と面倒くさい。
ため息をついてから、覚悟を決めた。
「で、具体的に、何をしたらいいのでしょう」
「とりあえず、何か飲み物がほしいわ」
わかりました。なら、そこいらの自販機でなにか買ってきましょう、と提案しようとした傍から、彼女は一軒の喫茶店を指差してこう言った。
「おごって」
「……わかりました」