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2013-12-27

安倍首相靖国参拝朴大統領正当性を鮮明に - WSJ」を読んで

記事について

Wall Street Journalの記事を読んで(正確にはタイトルを見た瞬間から)、首をかしげた。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304299204579282771952593860.html

第1パラグラフの以下の記述で、まず理解が困難。

[26日の安倍晋三首相靖国神社参拝で、日韓関係が近い将来に改善するとの期待は消えた。靖国神社参拝は、日韓関係改善に行動を起こすのを断固として拒否してきた、韓国朴槿恵大統領姿勢を鮮明に正当化するものだ。]

安倍首相靖国参拝韓国朴大統領姿勢正当化

と言っているが、何故???いきなり論理の飛躍である

日本語記事の翻訳に問題があるのかと思い、原文を探したところ下記のようだ。

http://blogs.wsj.com/korearealtime/2013/12/26/abe-provides-a-lifeline-for-president-park/

原文を読むと、どうやら日本語訳の問題ではなく、元々論理の飛躍で始まっているようである

[Any hopes of South Korea-Japan relations improving in the foreseeable future were dashed by Japanese Prime Minister Shinzo Abe’s visit to the Yasukuni Shrine on Thursday. The visit clearly vindicates South Korean President Park Geun-hye’s refusal to take measures to improve Korea-Japan relations.]

どうでもいいですが、安倍さんはそのままAbeで、朴さんはPark表記になるんですね。

vindicateというのは私には見慣れない単語なのですが、"vindicate hoge"で"hoge正当性証明する"的な意味のようです。

故に日本語版記事の翻訳整合性取れているようです。

原文と日本語版の各パラグラフ構成も同じ様なので、著者が偏向している方なのかしら?

と疑問を持ったので、少し調べてみる。


当該記事の著者について

日本語版記事では以下のように記されております

[(筆者のカールフリートホーフ氏は、峨山政策研究院・世論調査研究センタープログラムオフィサーマンスフィールド財団米韓ネクサス研究者)]

同様に、英語版記事では、

[The author is a Program Officer in the Public Opinion Studies Center at the Asan Institute for Policy Studies and a Mansfield Foundation U.S.-Korea Nexus Scholar. Views expressed here are his own.]

失礼ながら私は聞いたことが無い団体に所属されている方のようである

Karl Friedhoff氏の名前Google検索してみると、氏のアカウントと思われるTwitterアカウントが一番上に表示される。

当該アカウントプロフィールも上記団体となっているので同氏のもので間違いないのであろう。

ちなみにプロフィールによると場所Seoulと記されている。

英語に混じってハングルTweetがTimelineに載っている。

ご尊顔を見る限りでは欧米系の方のようですが、在韓でお仕事されているようですね。


Asan Institute for Policy Studiesについて

こちらもGoogle検索してみると、

asaninst.org

ドメインがヒットします。

.orgですが、もろにハングルサイトですね。

whoisで調べてみると、

Domain Name:ASANINST.ORG

Created On:15-Jan-2008 08:35:29 UTC

Sponsoring Registrar:Megazone Corp., dba HOSTING.KR (R1832-LROR)

Registrant Name:The Asan Institute

Registrant Organization:The Asan Institute

Registrant City:Seoul

Registrant State/Province:Jongno-gu

Registrant Country:KR

Admin Name:The Asan Institute

Admin Organization:The Asan Institute

Admin City:Seoul

Admin State/Province:Jongno-gu

Admin Country:KR

ということで、韓国の団体であるようです。


私の結論

韓国韓国に都合よく(程度の差はあれど、時として日本日本に都合よく)物事を論評する傾向があると常々感じています

元のWSJ記事を見て米国韓国側に近いことを言い出したのか!?、と思いましたがどうやらそうではないと。

韓国の団体に所属する人間が、韓国目線で好き勝手に書いていますと。

かの国の平常運転ではないか


補足1

WSJ英語版記事のコメントを見ると、韓国系と思われる名称ユーザによるAnti-Japanな書き込みが見られます

また、実情を知らないと思われる一般人日本Disに加担しているようです。

逆に日本人と思われる名称ユーザ日本立場を書いていたりしますが、少数ですね。

アーリントン墓地に行くのは問題なくて、靖国神社の何が問題なのかと。

いわゆるA級戦犯とされた人々がまずいんでしょうか。

というか、そんなにコメント盛り上がってないようなので、そんなに注目されていない記事なのでしょう。


補足2

ちなみに私個人は、靖国参拝について他国から文句を言われる筋合いは無いと思っています

ですが、そう思うと共に韓国人を敵視/蔑視しているわけでもありません。

しろ、同僚として働いたことがある個々人としてはスキルフルで勤勉だったりでネガティブな印象は持っていません。

が、韓国政府やその主張を妄信している一部民衆の言動については辟易しています

はいえ、日本人だっておかしな連中は居ますからね。。。

靖国についての韓国(或いは中国)からの批判で、唯一合理的考慮したほうが良いかもしれないと思えるのはA級戦犯とされた人々の取り扱いについてだと思っています

しかA級極悪人という単純な分類でも無いですし、恣意的侵略扇動した人間を識別することが可能であるのなら靖国から分祀するのは理にかなっていると思います

私は理系人間で、歴史義務教育レベル無知な面も多々ありますが、客観的エビデンスベース合理的な批判以外は耳を傾ける必要は無いと思っています

その他は批判ですらなくて、単なる文句、言いがかりの類だと思ってます

2013-09-18

http://anond.hatelabo.jp/20130918185505

から「女は雇わない、あるいはリスクを理解して雇え」

って結論出してるだろ。

これでヘイトスピーチと扱われるから

女は雇えないっつー話だ。

現実リスクお話事実ベースでやったらヘイトスピーチ女性差別極悪人だ。

それでいいだろ。結論だろ?

なーにが「男らしい」だ。

こーいうフワッフワした理屈で突っかかってくるアホどもを

経営者は相手にすべきじゃない。

しんどい、なんて領域はとっくに過ぎた。

あるいは、感情論以外の現実的な方法論を誰か出せよ。

俺はねえと思ってるが。所詮無能なクソ経営者から

優秀な増田の皆様は、もうじき夢のような解法を持ってきてくれるのかもな。

期待してるわ、心の底から

つーか、女性は雇えないっていうマチズモ丸出しな俺を

「男らしくない」で叩くってすげえな。キチガイじみてる。

2013-09-14

http://anond.hatelabo.jp/20130914180531

俺はそういうの「向こうがこれでいいって言ったんだからいいじゃん」派なんだけど、世の中には(特にネット上には)「お釣りの間違いに気がついたなら返しに行かないと超極悪人」みたいな認定してくる奴がけっこういるよ。

2013-09-01

地元DQNが酷い

 上京組が、地元で暮らす中学時代同窓に奇異の眼差しを向ける話、よく聞く。

 増田でもたぶん10の13乗回くらい語られてきたと思う。

 食傷気味というか、手垢に塗れたトピックだけど、とりあえず思うところを書いてみる。

 地方進学校卒業して、そこそこの大学出た人間から見たら、底辺校に入ったような同級は異常に見える。

 マークⅡ乗って平日日中にふらふらしてるような怪しい人の使い走りしてる奴とか、“おいしい商売"を紹介してくれる奴とか、ナマポパチンコしてるバツイチとか。

 こういう人間たち、本当にクズだと思うけど、彼らが極悪人だとは思わない。

 学校勉強ができなかったとか、親がバカだったとか、地頭が悪いとか、そういうほんの些細な、本人にはどうすることもできない環境依存的なことでゴミクズになってしまったのだと思う。

「怠け者だから途上国の人々は貧困にあえいでいるわけはない」みたいなプロ市民的言説に聞こえるかもしれない。ただ、程度に差はあれ、世界にこういう構造はある。

 もし自分スクールカーストの最底辺だったら、DVを受けて育ったら。誰かの立場になる想像力を働かすことができれば、真性クズが条件付きクズに見えてくるはず。

2013-08-03

http://anond.hatelabo.jp/20130803223624

色々ズレ過ぎ

とりあえず一つ指摘すると、東条英機A級戦犯として処刑されたけど、民族虐殺やらの大悪事をやった極悪人ではないから、

仮に外国人東条英機賞賛たからって日本政府はそれを否定するようなことを言わないと思うよ。

2013-07-25

左翼の奇妙な言動

環境保護に熱心な左翼達は、日本人全体が、ウナギの生息状況についても詳しく知っていなければならないらしい。ウナギの危機的状況を知らず、ウナギを食べる日本人は、極悪人のように罵る。

でも、平和に直結する軍事外交については一切を知ろうとせず、むしろ関わろうとする人間全てを軍国主義者と断じて軍事無知自分達こそ、平和を語る資格があると自己陶酔する。

2013-07-13

http://anond.hatelabo.jp/20130713111102

たぶんだけど、「釣り合う天才」とかって考え方はしない方が精神衛生上良いよ。

努力だけじゃ到達できないような、天才ってのはたぶん居る。

あの人は、プログラマーとしては非凡だっただろうけど、むしろアーキテクトとして卓越してた。

そういう、スキルとしての評価ってのは、その他の行状から関係なくありうるよ。

でも、当然ソレとは関係なく、やらかした動機とか、やらかした結果ってのはある。

オッペンハイマー天才だし、完璧に合法だし、当然罪には問われなかったけど、間違いなく原爆の父だよ。

でも、それが「原爆を生み出した」ことに釣り合う天才かってことは、考えても無駄だよ。

ヤツは天才だった、そして考え無しだった、

既にある技術を、知られていた方法で組み合わせるだけで、破滅的な結果になる。

ある程度の知識があれば結果は予想できるし、結構アーキテクトならアイデアがあれば近いものは組めるし、そこそこのプログラマー仕様書受け取りゃ実装できる。

でも、あの速度で全てを兼ね備えてたってのは、まあ最近はあんまり居ないよ。

そして、やらかしちゃった人も。

からスキルの評価でいらいらするのは止めた方が良いよ。

業界に破滅的な結果を与えた極悪人、考え無しの技術者、そういう評価で十分。

本当の意味でのマッドサイエンティストだったんだよ。

2013-05-05

ネトウヨは息をするように嘘をつくね

いわゆるネトウヨ姑息さが際立つやりとりだったのでまとめておく。強調は筆者。

この程度のスカポンタンな人が反共主義者なのはわかったから、原発が爆発する以前に、日本国内で共産党けが唯一、脱原発政府による検査義務を正しく主張してた事を言い訳してみなさい。

http://anond.hatelabo.jp/20130505002551

共産党は、原発学者の人が議員いるから、原発は強いけど、脱とまで強くは主張してなかったよね?事故が起きても大損害が起きないような設計にしなおすべきだって主張は国会中継で見たけどさ。

ねじ曲げてるの?

http://anond.hatelabo.jp/20130505003259

お前みたいな真実捻じ曲げて平気でいる極悪の馬鹿が、最初放射能災害を受ければよかったのにね。善良な一般市民じゃなくて。

原発検査怠って原発で銭儲けして地位や虚栄を散々得てきた極悪人安倍最初放射能災害死ねばよかっただろう? お前みたいな非人道の国民搾取極悪人と一緒に。

http://anond.hatelabo.jp/20130505003435

え、いやあの、あんたが嘘ついたから、それを突っ込んだだけでさ。

左翼ってこんなのの集まりなのか?

怖いわ。

今度から左翼と言い合いになったらこのスレッド見せよう。

http://anond.hatelabo.jp/20130505003624

☆「日本共産党第22回大会決議」(2000年11月24日採択)

 「――エネルギー……政府は、21世紀のエネルギーを、原子力発電所の大増設と、プルトニウムをくりかえし利用する路線に頼り切るという政策をとっている。このようなエネルギー政策をとっている国は主要国では日本だけである欧米の主要国のほとんどが、原発建設計画をもたず、プルトニウム循環方式から撤退しているなかで、日本エネルギー政策の異常さはきわだっている。世界の主要国で放棄された政策にしがみつく政府姿勢は、この問題でも国民未来危険さらす。昨年スウェーデン原発の閉鎖に足を踏み出したのにつづいて、ドイツが2020年代初めまでに原発を全廃することを決定した。原発大増設とプルトニウム循環方式という危険きわまりない政策を中止し、低エネルギー社会の実現、再生可能エネルギーの開発をすすめながら、原発からの段階的撤退をめざすべきである」(『前衛』2001年2月臨時増刊「日本共産党第22回大会特集(全記録)」P27)

お前は卑怯者。相手へ嘘をついて貶めるとは人間のやることではない。日本国民を嘘で裏切る極悪人断じて日本国から出て行ってもらう。

http://anond.hatelabo.jp/20130505004637

相手の言葉かいも少々激しすぎるきらいはあるが、ろくに調べもせずいい加減な事実摘示を行い、のみならず「何ねじ曲げてるの?」「あんたが嘘ついたから、それを指摘した」などと相手を嘘吐き呼ばわりするさまはあまり恥知らずである

デマ捏造される過程を目の当たりにしたようで、感慨深いものがあった。

なお、相手が挙げている「日本共産党第22回大会決議」(2000年11月24日採択)はネット上で確認したが、「共産党がだけが唯一」であったかという点と「検査義務を正しく主張してた」という点については、(このいわゆるネトウヨの発言の問題を指摘するうえでは必要ないため)未確認である

2013-03-31

http://anond.hatelabo.jp/20130331102101

差別云々を語りたいなら、まず軍人軍事に関わるというだけで、極悪人扱いする差別主義集団日本左翼」という存在をこの世から抹消してから吠えてくれ。

面接官「100人を生かすために、1人を殺して良いと思いますか?」

その1人がどんな奴かによるでしょう。可能性は小さいけど、極悪人だったら殺して良いと思います

2013-02-19

http://anond.hatelabo.jp/20130219215257

ヘイトスピーチでは、日本右翼は、誰も日本左翼に敵わんよ。何せ、中国韓国軍事活動には何も言わないのに、日本人が軍を持とうと語っただけで「ヒトラー比肩する極悪人」とまで呼ぶのだから世界中ほとんどの国は軍隊を持っているというのに、日本人という民族に生まれただけで、軍を持とうと語ることも許されないって、まさに言論弾圧にして完全な民族差別だろ?

2012-11-30

俺は売国奴

日本国債はほぼ100%日本国内で消費されてるから、どんなに借金が増えても大丈夫という理屈をよく聞くんだけどさ、日本金融機関国債買い支えから景気が上向かないんだと思うけど、違うか?

どんな形でばら蒔かれたって、公共事業だろうと子ども手当だろうとだ、ものすごい勢いで年金機構に吸い上げられて、あるいは金融機関に預けられりゃうわけで、年金機構銀行がその集めた金で何をするかっていったら、もの凄い勢いで国債買い支えてる。

国が借金してまでこさえて国民にバラまいた金は、ろくに市中をめぐることなく吸い上げられ、国に金を貸すために使われてる。

借金をすれば、借金した分だけ借金出来るという、もうわけわからん

銀行国債なんかより、中小企業融資してやればいい。

年金機構は、将来有望なベンチャーの株でも買えばいい。

俺としてはそう考えるのが普通だと思ってるんだけど、そういうことを言うと売国奴扱いされる。

小泉竹中ゆうちょマネーアメリカに売る極悪人で、元官僚ゆうちょ銀行社長に据えて、ゆうちょマネー国債買い支えさせることが正義だという。

年金投資先は安全金融商品、要するに国債中心であるべきで、株式?それはつまり新自由主義(笑)と言われる。

もうね、ホントさ、派遣法のせいで小泉憎けりゃ袈裟まで憎いってのはわかるけどさ、いまどんなにばら撒いたって無駄なんだよ。

景気なんか刺激されないよ。

2012-02-17

http://anond.hatelabo.jp/20120217114328

続けて横だけど

「どの点がどういう理由で悪いと思うのか」をあなたは書いてない。

書けと言われても何故か書かない。

これじゃあなたの相手が仮にどんな極悪人でも

反省を迫る資格あなたに無いよ。

だって告発がきちんと出来てないんだもん。

あと作業所って何?

2011-09-02

学術出版という封建制

西洋世界でもっとも無慈悲な資本主義者は誰だろうか?

彼らの独占の仕方の前では、ウォルマートさえ街角個人商店にすぎず、

メディアマードックでさえ社会主義者に見える。

そのような候補者は限りなくあるだろうが、

私が一票を投じる先は銀行でも保険屋でもない。

学術出版社である

科学最先端研究を理解することが望ましいということには、誰もが賛意を惜しまない。

最新の知識を欠いては安定した民主的決定は不可能だ。

しか出版社はその門の前に立入禁止の札を掲げる。

タイムズ紙やサンデー・タイムズ紙をアクセスするのに24時間あたり1ドルという、

マードック流の購読システムには飽き飽きしている人も多いだろう。

しかし、少なくともその期間内はいくつでも記事を読めるし、ダウンロードしておくこともできる。

エルゼビアの出版する学術雑誌では、1つの論文を読むのに31.50ドルかかる(原注1)。

シュプリンガーは34.95ユーロ(原注2)。ワイリー・ブラックウェルは42ドルだ(原注3)。

10件読みたければその10倍を払わなければならない。

そして出版社は永続的な著作権を保持している。

1981年出版されたレターを読みたければ、やはり31.50ドルだ(原注4)。

もちろん、(まだそれがあるとして)図書館で読むという選択肢もあるが、

図書館も多額の購読料に苦しめられている。

化学分野の学術雑誌場合、年間購読料は平均して3792ドルだ(原注5)。

なかには年間1万ドル以上に及ぶものもある。

私が見た範囲ではエルゼビアの Biochimica et Biophysica Acta の2万930ドル(原注6)が最高額だ。

大学図書館は購読を打ちきることで帳尻を合わせようとしているが、雑誌購読費は予算の65%を占めている(原注7)。

大学支出のうち学術雑誌購読料はかなりの割合を占めており、

そのつけは学生に跳ね返ってくる。

マードック記者編集者賃金を払っており、

彼の会社群が使うコンテンツの大半は彼ら自身が作ったものだ。

一方、学術出版社論文論文の査読と編集作業の大半とをタダで手に入れている。

コンテンツ製作に当たって支払いをするのは出版社自身ではなく、

政府による研究費を通して支払う私たちだ。

そしてそれを読むために、私たちはもう一度支払うのである

上がりは天文学的だ。

会計年度のエルゼビアの経常利益営業利益は 36% (20ポンド収入中7億2400万ポンド)(原注

8)。

この結果は市場の独占から来ている。

エルゼビア、シュプリンガー、ワイリーはそれぞれ競合企業を買収した結果、

今では学術雑誌出版の42%を占めている(原注9)。

さらに重要なのは大学が購読にロックされていることだ。

つの学術論文は一ヶ所でしか出版されず、

研究者は最新の情報に追いつくためそれを読まなければならない。

需要弾力性はなく、競争存在しない。

同じ内容を別の出版社出版することはできないからだ。

多くの場合出版者はたくさんの学術雑誌パッケージとしてまとめて購読するよう、図書館に強制している。

この国の人々を食い物にした極悪人の一人、

ロバートマクスウェルが学術出版でその財の大半をなしたことは驚くに当たらない。

製作と配布の費用をまかなうためにこれらの購読料を課さざるをえない、と出版社は主張する。

また(シュプリンガー言葉では)「雑誌ブランドを築き、学術情報流通電子的基盤で支援する」という付加価値提供もしているという(原注10)。

しかドイツ銀行の分析では異なる結論が出ている。

出版社出版プロセスに与える付加価値は相対的にはほとんどないと考えられる。

もし出版社の反論するように出版プロセスがそれほど複雑で高コストだとすれば、40%の利益率は不可能だ」(原注11)。

出版社は、投稿から出版までに1年以上の長いプロセスをかけることによって、

研究を伝播させるどころか研究を隠してしまっている(原注12)。

ここに見られるのは、公共の資源を独占し不当な価格を課す、純粋なレンティエ資本主義である

経済寄生ともいえよう。

その製作に当たって自分たちがすでに支払っている知識を得たければ、

私たちは地主土地を明け渡さなければならないのだ。

これが学術界に対して害をなすのはもちろんだが、

世俗に対してはさらにひどいことになっている。

私は主張をするときは根拠となる原典をたどれるようにしておくべき、

という原理にしたがって、査読済み論文引用する。

だがその主張を私が公正に要約しているかどうか、読者が検証しようと思っても、

その費用を支払えるとは限らない。

在野の研究者重要な学術雑誌に目を通しておきたければ、

数千ポンドを支払わなければならない(原注12)。

これは教育への課税、公共の知の収奪である

「全ての人は自由に……科学の進展とその恩恵を享受する権利を有する」とする世界人権宣言抵触する恐れすらある(原注13)。

Public Library of Science (PLoS) や物理arxiv.org などの優れた事例もあるとはいえ、

オープンアクセス出版は独占資本家を駆逐するには至らなかった。

1998年エコノミスト誌は電子出版の可能性を調査し、

利益率40%の時代はまもなくロバートマクスウェルと同様に終わりを迎えるかもしれない」と予言した(原注14)。

しか2010年のエルゼビアの利益率は1998年と変わらず36%のままだった(原注15)。

その理由は、大出版社インパクトファクター上位に来る学術雑誌を手中にしているからだ。

こうした雑誌出版することは、研究者にとって、研究費を獲得しキャリアを積むためにかかせない(原注16)。

とっかかりとしてオープンアクセスジャーナルを読むことはできるが、

クローズドな方もけっきょくは読まなければならない。

少数の例外を除いて、各国政府は彼らと対決することができていない。

米国 National Institutes of Health は、自らの研究費を獲得した研究者オープンアクセスアーカイブ論文を置くように求めている(原注17)が、

英国の Research Council の公共アクセスについての宣言は無意味の極致である

それは「出版社現在ポリシー精神を維持しつづけるという仮定」に基づいている(原注18)。

政府は短期的には、出版社に対する監視機関を備えるとともに、

政府研究費に基づいて製作される論文がすべて無料の公共データベースにおかれるよう強制すべきだ(原注19)。

また長期的には、政府研究者協調して中間搾取者を追い出し、

ビョルン・ブレンブスの提案に沿い、学術論文データ世界単一アーカイブを作る取り組みを進めるべきだ(原注20)。

査読を監督する独立した機関を設置し、

いまは略奪を受けている図書館支出でそれを運営することもできるだろう。

知識の独占は、穀物法と同様、正当化できない前時代の遺物だ。

寄生地主を追放し、私たちの研究解放しよう。

George Monbiot

2011年8月30日ガーディアン

http://www.monbiot.com/2011/08/29/the-lairds-of-learning/

2011-08-25

http://anond.hatelabo.jp/20110825004453

弁護士に必要なのは高潔な魂ではなく司法試験を通る頭脳。どんな極悪人でも頭さえ良ければ弁護士にはなれる。以上。

2011-04-18

http://anond.hatelabo.jp/20110417170320

私は原発賛成派でも反対派でもありません。というかこの二分法は意味がないと思ってます。まともな人なら賛成派であれ反対派であれ

原子力を置換できるよりよい方法(省エネ含め)があれば脱原子力を進める、そうでなければ現状維持のままよりよい方法(原子力の改良・改善を含む)を探す」

この立場に共感

賛成/反対の二分法はわかりやすいけど、実際的じゃないと思う。

一見常識的な考え方だが、残念ながらそれは甘すぎる。

もう我々には悠長に代案考えてる時間なんてありませんよ。明日にも第二の事故が起きるかもしれないんですよ。もしそう思えないなら、認識が甘いと思います。東電だって明日事故は起きないだろう、来月もきっと来年だって起きないだろうと思い続けていたから、今のようになっています。自覚してください。あなた感覚は事を起こした東電政府御用学者と大差ないんですよ。彼らも自分らの感覚常識的だと思いながら、原発運用を続けていたわけです。彼らは事故を起こしたくて起こした極悪人でも、社会人として著しく失格なウッカリ者でもありません。あなたのような標準的な人間なんです。そして現状は、それではいけないことを示しているんです

ところで引用ネストってどう書けば良いんでしょう?

2011-03-15

[][] 便乗値上げ万歳 - ジョン・ストッセル

政治家メディアは激怒している、ハリケーンカトリーナに便乗した物価の上昇に。彼らは、ガソリンスタンドや水の売人を懲らしめようとしている。

もしもあなたが卑しく貪欲な金の亡者を懲らしめ得点を稼ごうと思ったら、大変良いのは「便乗商法」禁止の法律を作る事だ。

しかし、もしもあなたがその法律で「便乗商人から「守られる」側だとしたら、そんなに上手くいかないだろう。

次のシナリオを考えてみよう:あなたはのどが渇いている - あなた赤ちゃんが脱水症状を起こさないか心配だ。あなたは空いている店を見つける。店主はあなたの苦境につけ込むのは不道徳だと思い、先週より一銭も高く請求しないとしよう。しかしそれでも水は買えない。売り切れだから

あなたはさらに探求を続け、ようやくあの恐ろしい怪物、便乗商人を見つける。彼は先週1ドルだった一本の水を「法外な」値段で売りつけようとする。その額20ドル。それでもあなた災害から生き残るため言い値を支払う。

あなたは便乗商人に憤りを感じる。しかし、もし彼が20ドルを要求していなかったら、水は売り切れだっただろう。あなた子供を救ったのは、便乗商人による「搾取」だったのだ。

人々が自らの利益を追い求める事によって子供は救われた。あなたが店に着く前に、他の人がやって来た。ボトルが1ドルだったので、彼らは買い占めて行った。ボトル20ドルだったら、より慎重に買うだろう。20ドルを請求する事で、便乗商人は水が本当に必要とする人に届くように出来る。

甘ちゃん政治家達が極悪人とみなす人々が最も役にたっている。ボトル入り飲料水需要が上がって行くと考え、彼らは大量に仕入れ法外な利益転売しようと目論んだ。もしも彼らがそうしなければ、水は最も必要としていた人々の所に届かなかっただろう。

ボランティアが水を提供していたかもしれないって?たしかに慈悲の気持ちから他人を助ける人もいる。しかし私達は慈悲に頼る事は出来ない。かつてアダムスミスはこう書いた。「私達が夕食にありつけるのは肉屋や酒屋やパン屋の慈悲のおかげでは無く、彼ら自身の私利私欲の追求からである。」

店主の視点で考えてみよう。もしも彼が大きく儲けようとしていなければ、そもそもなぜ店を開けたのだろう。被災地にとどまる事は危険であり、家族と過ごす機会を捨て見ず知らずの他人の世話をするという事だ。 なぜそこまでリスクをとるのか?

例えば屋根張り、大工、倒木の除去など、災害の後はどんなサービスにも圧倒的な需要がある。ニューオリンズ復興された時、地元大工不足する事は十分に予測出来た。街にいる大工の数では足りない。

もしもここが全体主義の国だったら、国は職人をひとかたまニューオリンズに行けとただ命令するかもしれない。しかし、自由な社会では、職人たちは家や家族、従業員や客を残し、ウィスコンシンあたりからニューオリンズまで車を運転しないと行けない。もしウィスコンシンよりルイジアナの方で稼ぐ事が出来なければ、わざわざ旅に出るでしょうか?

中にはヒーローになりたいという動機の者もいるかもしれない。しか需要を満たすほど毎週毎週十分な数のヒーローを期待する事は出来ない。多くの者はほとんどのアメリカ人と同じ理由で行くのだ。つまり、金のために。被災地に分け入る職人には彼の故郷よりも高い収入が必要だ。さもなければ行かないだろう。嵐が来る前のニューオリンズ同業者と同じだけしか彼に払わないとしたら、どんなヒーローでも「馬鹿言え」と言うだろう。

もし彼がその危険に見合った額を請求すれば、まさに助けようとしていた人々に道徳的法的に非難されてしまうかも知れない。しかしそう言う人々は経済の基本を理解していないのだ。価格を押さえつけると供給が途絶える。市場に任せて供給を増やそう、すると競争によって災害の条件が許す限り価格は下がって行く。不足していた商品が、貧しい人々でさえ手に入るようになるだろう。

水をもたらし、ガソリンを運び、屋根を直し、街を再建するのは「便乗商人」だ。「便乗商人」こそ命を救うのだ。

元ネタ

In praise of price gouging - John Stossel

http://townhall.com/columnists/johnstossel/2005/09/07/in_praise_of_price_gouging/page/full/

2010-12-15

今の世界は実は地獄じゃないのか

きっと、生前の俺は相当な極悪人

その結果として今生はこんな責め苦を受けているんじゃないのか

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

死ねば良いのに、死ねないのはなぜなぜどうして分からない

2010-10-14

自らの正しさを確信すること自体は問題ないのだが、それを「他者に強制する」ことから問題が生じる

ナチスの「25カ条綱領」は日本人必読では

自由 リバタリアニズム 政治 多様性 社会主義 日本 考え パターナリズム

bradexさんが、ナチスの「25か条綱領」というのを紹介している。

ウィキペディア - 25か条綱領

http://ja.wikipedia.org/wiki/25%E3%82..

<25か条綱領(独: 25-Punkte-Programm)はナチス党(国家社会主義ドイツ労働者党)の党綱領。1920年2月24日ミュンヘンビアホールホフブロイハウスで採択された>。

その25か条綱領には、次のようなものが含まれている。

不労所得の撤廃、寄生地主の打倒。

・我々は、大企業利益の分配を要求する。

・我々は、老齢保障制度の大幅な強化を要求する。

・我々は、健全中産階級の育成とその維持、および大規模小売店の即時公有化、小規模経営者に対するその安価賃貸、全小規模経営者に対して最大限考慮した国家・州または市町村に対する納品を要求する。

・我々は、我が国民の要求に適した土地改革、公益目的のための土地の無償収用を定める法の制定、地代徴収の禁止と土地投機の制限を要求する。

・我々は、公共の利益を害する活動に対する容赦ない闘争を要求する。高利貸し、闇商人等の民族に対する犯罪者は、宗派人種にかかわらず全て容赦なく処罰される。

・我々の要求をすべて実行するために:国家の強力な中央権力確立。中央議会国家全体および組織一般に対する絶対的な権威公布された国家の大綱的法規を連邦各州において実施するための階級職業別の団体の形成。

これを大雑把に言い直せば、「大企業は儲けすぎだからもっと税金を取れ」「老人への保障をもっと手厚くしろ」「大きな店は潰して、小さな店だけにしろ」「不動産を貸したり転売して儲けることは許さない」「高金利の金貸しは許さない」といった話だから、いまの日本でもよく言われているような話である。

これがナチスの綱領であることを隠して、「このような政党があったら支持するか?」というアンケートをもし日本でやったら、支持する人はかなりいるのではないか。「立派な考えだ」「なかなかいいことを言っている」といった反応がおそらく続出すると思う。

ナチスについて少し調べればわかることだが、ヒトラーは「ただの極悪人」ではない。ユダヤ人への弾圧虐殺などがひどいのは言うまでもないが、上記のように、政策の方向性としては「左翼的な正義」が基調である。いわゆる「悪人」というよりもむしろ、「使命感に燃えた善人」に近いといってもいい部分がある。

実際、ヒトラー自分が「善」だと強く確信していたからこそ、権力を握ることで「悪」を撲滅しようとしたのだろう。そして、それに一定の説得力があったからこそ、支持を集めて、権力を得ることができたわけだ。

もちろん、ナチスの政策だから全部間違っているということにはならないし、ナチスの政策にも正しいものはあるかもしれない。重要なのは、ナチスの政策が正しいか間違っているかというよりも、「これは善なのだから、他人に強制してもいい」という考え方そのものが危険だ、ということなのだ。

正誤・善悪によらず、何かを他人に「強制」するという考え方にこそ、全体主義ファシズムへの萌芽がある。何かを他人に「強制」してもいいと考えている人は、自らの無謬性(誤りがないこと)をまったく疑っていない。自らの正しさを確信すること自体は問題ないのだが、それを「他者に強制する」ことから問題が生じる。

自由主義リバタリアニズムがこの「強制」を嫌うのは、何が正しいのか、何が善なのかということに関して、唯一の絶対的な基準があるということを疑っているからだ。自由主義者リバタリアンは、つねに異なる意見、異なる価値観を共存させ、多様性を認めることで、社会は発展するし、また社会は安定する、と考える。

自由主義者政府より市場を好むのも、政府は「強制」するものであり、市場は「自由」な取引で成り立つものだからだ。

私の見たところ、日本というのは「これは善なのだから、他人に強制してもいい」という考え方がわりと強い国だと思う。そういう考え方の人は、たいてい「悪人」ではなく、むしろ「善人」だったりする。「いい人」なわけだ。しかし、他人に「強制」すべきでないということや、異なる考え方をあえて共存させる「多様性」の重要性については、あまり理解されていないように感じる。

菅首相なども、「善人」なんだけど、「強制」することが問題だとわかっていない人の典型である。左翼的な考えの持ち主はわりとこのパターンが多くて、弱者を思いやる「善人」なんだけど、「強制」することでどういう問題が生じるかがわかっていない、と感じられる場合が多い。こういう人は、弱者を思いやるのはいいのだが、その一方で、金持ち経営者を「悪」だと決めつけてしまいがちだ。

「これは善なのだから、他人に強制してもいい」という考え方は、まさに「パターナリズム」である。それは、親が子供に対しておこなう場合であれば許されるだろうが、社会のなかで他者に対して「強制」をおこなうことは許されない。しかし、この「強制」が唯一、合法的に許されているのが政府である。

よって、政府は「これは善なのだから、他人に強制してもいい」という考え方の危険性や副作用をよく理解して、どうしても「強制」を行使しなければならない場合にのみ、きわめて慎重に行使すべきなのだが、日本政府はそれをあまり理解しているようには見えない。最近また大店法の話が出てきたりしているのを見ても、「これは善なのだから、他人に強制してもいい」ということを、むしろ無邪気に信じているかのようだ(特に民主党は、以前からこの傾向が目につく)。その規制経済をブチ壊すことを理解できないのだろう。それも経済産業相が、である。

民間人は「ゲームプレイヤー」であり、政府は「ゲームデザイナー」である。企業民間人は、政府のような「強制」力を一切持っていないのだから、社会問題になるような「構造」問題に対しては、企業民間人には責任が生じようがない。これは「システム」の問題なのであり、よって責任があるのはもっぱら、「強制」力によって制度設計をおこなった政府である。それなのに、民間の企業を「ワルモノ」扱いして、その行動をさらに規制すれば問題が解決すると考えているのだから、まるで逆だ。セーフティネットは必要だが、市場規制してもセーフティネットにはならない。

http://mojix.org/2010/10/11/national-socialist-program

関連エントリ

リバタリアニズムキモは「強制しない」こと

http://mojix.org/2010/01/23/libertarianism_kimo

どんなに素晴らしい価値観であっても、価値観の「強制」には反対する

http://mojix.org/2009/08/01/kachikan_kyousei

地獄への道は善意で敷き詰められている(The road to hell is paved with good intentions)

http://mojix.org/2009/03/20/the_road_to_hell

マンガでわかるハイエク『隷属への道』

http://mojix.org/2008/10/22/serfdom_manga

2010-10-11

http://anond.hatelabo.jp/20100920231320

そりゃ自由じゃないだろうよ

自分の頭を完全にコントロール出来たら、人間は何にもしないか超人になるか極悪人になるかだ

不快動機付けも知能も運動能力自由自在だろうからね

自由じゃないから、生存本能やらを捻じ曲げようと努力してるんだ

意思が揺らがない様に、沢山行動もしてきたつもりだしね

2010-10-05

人工中絶に関して

悪いが俺は、人工中絶には賛成の意見を持っている。

経済的に余裕があっても望まれなかった子供は親からも除け者にされてモラルが育たず、本人も周囲と健全人間関係を築く事ができないまま大きな苦しみを味わい生きていく破目になるからだ。

事実、俺がその様な人間になってしまった。

今みたいな不景気な時代には老若男女問わず人脈を作っていかなければ生きていけないのに、残念な子供はまともに人と関わる手段や自分のしっかりした正当な意思を持っていないから、誰か(自分か他人)に負担の掛かる方法でしか生活できない。

その結果追い詰められて悪意を持って人を傷つける犯罪が起こってしまったり社会貢献などせずブラブラ遊び呆けるだけの人間に終わってしまったりと、どちらにせよ生産的な人間にはならない。

迷惑な人が増えるのなら、いっその事中絶という方法でその人の未来を断ち切った方が周りにとっても本人にとっても幸せなんだ。

全て、家庭を持ちたいという意思もなく子供を作った親に責任がある。

避妊をせずに子供を持ちたいという意思なく行為に及び、子供ができてしまった時点で親は極悪人だ。

事態の大きさに気付いてちゃんと育ててあげるならそれまでの話で特に問題はないが、俺の知っている限りそういう親の中で結局子供人間らしく扱っていた人は一人もいなかった。

自分子供に一人の人間として接する事ができない親というのは、人間ではなく何か別の生き物だと俺は思っている。そうした畜生のために中絶が必要なんだ。

2010-09-24

PS.

初めは一目惚れだった。

周りが見えない俺はいつものごとく暴走してて、やっぱり相手に引かれてた。

あーあ、またやっちゃったなーとか反省する暇もなく過ぎていく毎日。

きっと『過去にあんなことあったよねー」とか笑い合える日が来るんだろうけど、その人の傍には俺はいないんだと思った。

でも俺は諦めなかった。

顔を合わせる日には必ず下らない事で笑わせられるようにして、でもそれ以上近づこうとはしなかった。

その時はこの人には彼氏がいる事は知っていて、その相手もなんとなくわかっていた。

だからこそ、それ以上近づきたくなかったし、相手もそれを望んでいると思っていた。

みんなでカラオケに行った。

頭ごなしに否定から入る頭の悪い上司と、キレ者だけどあんまり信用できない先輩と、俺と、貴方と。

他の女の子の話をしてくる先輩にすごく焦ったり、自分の持ち得る中で最高の18番を歌いきり、そしてそれとなく、貴方が俺を見ている事を意識しつつ。

うその頃には貴方を好きになっていたんだと思う。

ふざけていたけども、だけども本気だったあの言葉

貴方に惹かれている俺はふざけていたけども、本気だった。

今までは言わないような言葉を言い、今までなかったメールを沢山した。

弱い俺は電話で、会って話したかったけど、それでもメールだけでも嬉しかった。

何気なく俺がリクエストした髪型にしてくれた貴方。

貴方はよく俺がリクエストした髪型にしてくれていた。

少し馬鹿な俺は背の低い人は髪を少し明るい栗色にして、ゆるくパーマをかけ、上の方でツインテールにしてくれる人が予々現れてくれないかと思っていた。

貴方が美容室に行くというので、ならば背の低い貴方はまさに俺の理想だと本気で信じていた俺は、熱くその思いを語った。馬鹿だと思ってくれて良かった。

そして貴方は俺の理想になった。

正直びっくりした。ショートにもしたいと言っていたし、髪が明るいのは嫌だとも言った。あまり期待していなかった。

けれども次に会った貴方は俺の理想で、しかもそれが似合っていて、貴方は少し恥ずかしそうにしていた。

その時、今まで隠していた気持ちが顔を出した瞬間だった。

頬を赤らめた俺のメールと貴方に恋をしている事に気がついた事務所。

まったくもって、貴女の髪型けしからんくらい俺の理想でどストライクだったので、ついそれをメールで言ってしまった。

外にタバコを吸いに出ていた俺は、まぁいつもの軽口だと思ってくれる、そう信じて事務所に戻った。

けれども事務所に戻ったら貴女しかいなくて、ドアを開けて目が合った瞬間、貴女は顔を赤らめて目を逸らした。もうやられていた。

自分の気持ちをごまかしながら話した日々。

MessengerのIDを手に入れた俺はさながらきびだんごを与えられた桃太郎のごとく、無敵の気分だった。

ほぼ毎日仕事が終わってから1時、2時くらいまで話した。もう何を話したか全部覚えていられないくらい話した。

根がネガティブで、弱くてくそったれな俺は貴女によく励まされた。

彼氏彼女と友達と。

3人で秋葉原に行く事になった。傍から見たらとても変な3人組だったと思う。

メイドカフェに初めて行って、萌え燃えキュンキュンとか言った。少し恥ずかしかった。

貴女は少し無防備な所があって、車が来ている時に思わず手を引いて歩いた。ドキドキした。

二人でご飯を食べに行った。

元々出不精だけど、幸いデートできる所は知っていたので、近場だからとか言っておきながら考えうる限りで最高の所に連れて行った。

貴女は彼氏がこういう所には連れてきてくれないと言っていたので、むかついたけど、どこか優越感があった。

滝が流れてるお店なんて初めてとか言ってはしゃいだ貴女の笑顔とその横顔はとても可愛かった。

貴女に思いを伝える決心をした。

正直辛かった。彼氏は直属の上司だけど、年は一つしか離れていなくて、家に泊まりに行ったりする仲だった。

ただの上司という訳ではなく、俺の中ではもはや仲の良い友達で、仕事が出来る上司はとても好きだった。男友達として。勘違いするなよ。

すごく悩んだ。あまり考えないようにしていたのに、眠れない日々が続いて精神的にも、体力的にも参っていた。

貴女に会いたいと言ってしまったあの日。

もうどこかおかしくなっていた俺は今まで愚痴る事は合ってもそれを貴女の負担とならないように笑い話にする努力をしていたのに、その日、ただ「会いたい」とだけメールしてしまった。

どうかしてる、こんな事を言ったら心配するし、何より感づかれてしまう。それだけはないように好きな人はいる事は言ってもそれを気づかせないようにしてきた努力が水の泡になってしまう。

次の日、貴女はとても俺の事を気遣ってくれていた。

そして想いを告げた。

もう無理だった。何もかもが辛かった。貴女の笑顔は俺を無敵のヒーローにするし、彼氏と飯を食っている時はさながら閻魔大王裁定を待つ極悪人のような気分だった。

仕事はもはや忙しさを口実にした逃げでしかなく、それ以上に俺を頼りに来てくれる客は甘いお菓子のようだった。

全てが壊れる前に貴女に想いを告げた。

俺を好きだと、そう最後に言った貴女。

夜中に呼び出した貴女は部屋着でチャーミングで、色っぽかった。多分一生ないであろう、釈迦のごとく俺は平静を保った。下半身は無情にも反応していたが。くそったれめ。

100%伝えきるには朝まで短すぎるし、けれどもこの想いを伝えたい俺は言葉を選んで告白した。

ふられると分かっていた。そしてそうなった。けれども最後に貴女は俺の事を好きだと言った。

怒濤言葉攻め

ふられて、もう終わったんだと。そう心に言い聞かせて、少し時間はかかるけども、また友達に戻ろうと。そう思った。

でもそんな事を聞いたらもう俺は引き下がれなかった。年齢の事もある。彼氏の事もある。まわりの人達、親、友達、俺。

その時の俺はもうそ彼氏と縁を切り、仕事を止め、夢が遠ざかるとしても、貴女とこれからの人生を歩もうと思い、貴女に俺の熱い想いを聞かせた。

けれども弱い俺は先輩を切れなかった。

お人好しではないけれども、仲の良い友達を切れる程、俺は大人じゃなかった。強い人間でもなかった。

時間が欲しいと言った貴女は眠い目とあくびを携えて帰り、俺は貴女と先輩の間で揺れていた。覚悟を決めたつもりだったのに、どうしてか。

もう仕事を辞めたけども、仲の良い先輩と会って、意味もない虚栄心を張った。馬鹿みたいだと思った。結局切る事ができなかった。

そして呼び出されたついこの前。

いつも通りを意識していた俺はとても上手く演じられていたと思う。ピエロとしての俺を。

中々本題に入らない貴女のその心の弱さが逆に俺の慰めとなった。吐き気がするくらい楽しかった。

そして、貴女は俺とは居られない、けれども傍に居てほしいといった。まったくもって、くそったれで、残酷で、甘くて、奇麗な世界なんだろうと思った。

全てに疲れた俺は貴女と彼氏仕事から逃げる事に決めた。

ふられたとしても、もうここまで近づいてしまったら貴女と彼氏の関係にしこりを残してしまった。貴女とは居てはいけないと思った。

そうして小雨の中、歩いて帰ろうとしたら貴女は俺の腕を掴んで送っていくと言った。辛くて、嬉しくて、キスをしたいと思った。

でも、それは叶わなくて、強引に貴女を連れ去ると、その唇を奪って全てを台無しにすると、そう言っても貴女は俺の腕を離さなかった。

もう貴女を突き放すしかないと思った。

まったくもって、俺は子供だった。それ以外の手段が思いつかなかった。今となっては対応方法なんていくらでもあったとそう思えるが、しかしそれしかなかった。

そしてもう嫌だと言って貴女の手を振り払った俺は貴女のその悲しそうな目と顔がこれから一生夢に出てくるんだと思った。

貴女は俺との関係を0にしたくない、友達でいようと言った。その優しさと残酷さが俺を追いつめた。

そして、全てが終わった。

この内容より短いし、ちょっと違う事や、書いてない事もあるけれど、夜中の2時から書いて、3時半に送ったメールは、人生で一番良い時間だった。

周りの人に迷惑をかける事はわかっていた。仕事から、彼氏から、貴女から逃げると決めていたけども、その時だけはとても穏やかな気持ちになれた。

けれども貴女に伝えきれてない事がある。逃げ出した俺はもう貴女に言う資格がないから、ここに書き留めます。俺の気持ちに嘘は無かった。それだけを信じて。

貴女がこれから歩む人は愚直で、不器用で、ちょっと不義理な所があるけれど、きっと貴女を不幸にはしません。

これからまた寂しい想いをする事もあると思います。また俺みたいなやつと友達になるかもしれません。

けれども貴女はもっと強くなりなさい。貴女のその寂しさを貴女の伴侶に託しなさい。

貴女が持つ寂しさは誰しもが持っています。そしてそれをぶつける方法は誰しもが悩んでいます。

しかし、それを恐れてはいけません。きっと貴女の事を愛している伴侶はそれを不器用なりに受け止めてくれます。

貴女を泣かせた俺はもう傍にいる資格はないけれど、それでも。それでも。

それでも貴女の事が好きでした。

どうか、幸せに。

PS.

諦められずに強引に連れて行ってくれたら、なんて最後に言うのはずるいと思うんだ。

逃げ出した俺はその資格はないけど、それでも貴女の所に行きたくなるじゃない。

まったくもって、貴女は小悪魔そのものだ。

2010-09-10

世の中の大人は、怒らせる魔法と安心させる魔法を繰り出すが、結局、超絶な極悪人である。ゆえに誰が殺されてもおかしくない。

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