はてなキーワード: 村上龍とは
村上龍のほうを読みたいです
台湾のオードリー・タン(a.k.a鳳たん)大臣に関するニュースを最近よく目にする。
台湾が優れた人材や組織によって優れた施策を迅速に展開できるのには当然様々な理由があろうが、最も直接的で大きい要因は、国としての危機感ではなかろうか。
ご存知の通り台湾はその成り立ちから常に中国からの脅威に晒されている、九州程度の大きさの「小国」だ。
ここで自然と思い出されるのがシンガポールで、近年何かといい意味の脚光を浴びる彼の国もマレーシアから追放された州が母体で、建国の父リー・クアンユーが追放の夜に泣きながら国民に団結を訴えた放送は有名だ。
東京23区程度の広さの資源も産業もない島を土産に住民ごと追放された絶望感と、危機に立ち向かう強い意志が感じられる素晴らしいスピーチなので機会があれば聞いてみてほしい。
私はシンガポールに住んでいたが、徴兵制が敷かれ軍事パレードや戦闘機によるデモンストレーションも盛んで、国防は国民全員の、日常レベルでの喫緊の課題である。
両国に強く共通するのは、常に存亡の危機に瀕している小国、という点。
ゆえに、卓越するか死か、という選択肢がリアリティをもって全国民に日常的に突き付けられている。
翻って我が国もかつて存亡の危機に立たされ、(敢えて言うと)残念ながら一旦「滅亡」した。
滅亡しなかった別シナリオを描いたのが村上龍の代表作の一つ、「五分後の世界」だ。
大昔若かりし頃に読んだきりなので詳細は忘れたが、描かれていたのは第二次大戦で降伏せず、人口が数十万人に減りながらも全員で地下に潜って世界から尊敬されながら抗戦を続ける日本の姿が描かれていた。
大人になって思うのは、あそこで描かれていたのは細かい点を大胆に切り捨てて言えば、今の台湾やシンガポールだった。
存亡の危機と隣り合い、全てに卓越せざるを得ない状況で優れた技術や統治機構、精神性を生み出し、世界から羨望のまなざしを受け尊敬されながら、誇り高く危機と戦う国。
現在の「存亡の危機と隣り合わせでない」日本をつくった先人達を大いに尊敬し感謝する事は大前提で述べるが、「危機感に裏打ちされた卓越」には美しさがある。
現在の日本にはそのような美しさは無いが、その代わりに存亡の危機も(当面は)無い。
https://saebou.hatenablog.com/entry/2020/06/12/000000
私が無知なだけで十分論じられているのかも知れないが、AKIRAと村上龍の「コインロッカーベイビーズ」のプロットはかなり似ていないだろうか。
発表年は「コインロッカー~」の方が先だがほぼ同時期で、金田と鉄雄の関係はかなりキクとハシの関係に重なる所がある。金田も鉄雄も施設育ちという設定ではなかったか。
物語全編を流れるスピード感が一番両作品に共通しているのだが、コインロッカーの方でも物語の終盤でハシがオフロードバイクで疾走するシーンが出てくる。
最大の違いが、さえぼう先生が言うようにAKIRAの二人が性愛を拒否するのに対し、コインロッカーの方はもろ「性」そのものがテーマである点だが、自らの出生に関わる「性」から解放され別の「生」を掴む物語は、少年の自我の目覚めや自意識からの解放という意味でAKIRAと重なる点も多いように思われる。
与党、というか、自民党を批判するのって昭和の笑点(に限らないけどわかりやすい例で)のときからのながれでさ、歌丸やら、いまは圓楽か? あいつらが定期的に型にある批判して笑いじゃなくて拍手が起こるの。
そういうのクソだせえという価値観が精通前から刷り込まれてるんだよね。
ぜんじろうだっけ?政治について語らない芸人や役者に疑問とかあるツイートがバズったけど答えとしてダサいってのがあるのよ。
ダサいに理由ないでしょ?それこそTwitterで人気の「お気持ち」ってやつでさ。
だから、オフラインだとみんなおくびにも出さずにおとなしくしてるんだろうし(例外はあるだろうが)。
たぶんルーツを探るなら、学生運動の混乱からの反動とか、それをも含めた1970年代文化への否定としての1980年代があったと思われるがともかくそういうことですよ。
1980年代の空気を体感してないひとにはわかりづらいと思う。いま振り返ってもおかしな感じだった。時代のせいにするのはダサいと村上龍はいってたけど思春期をどの環境で過ごしたかっていうのは重要とは思うんだ。
ダサいから滅せとはいわんよ。そういうのもダサいから。それが1980年代の空気じゃないかなと。否定はする。disる。ネタにする。でも、そのために存在は重要。そんな感じ。みんなそうであって欲しいとは思うが主張はしない。それが1980年代の(以下略)
今急に私が死んだら、流石にあの人もあの人も傷ついてしまうというか、
単純に滅茶滅茶迷惑をかけるので旅行計画に頭をすり替えている。
2014年にイエローナイフで行方不明になった日本人女性のことをたまに思い出す。
1人で行って、消えてしまうことができるんだな…。とたまに彼女のことを思い出す。
(あまり人気のない映画だと思うけど、逃避用にディスクで買った)
私だって、あの航空券を取ることができるんだな…と銀行口座の数字を思い出しながら思う。
流石に今、いきなり私が死んだら、あの人やあの人は随分と厄介な感情を、人生の重荷を、ずっと抱え込んだままになってしまうだろう。
何にしても、死ぬよりはマシだ。
友だちの親が首を吊った時期、近くにいたことがある。
あれはとてもきついだろう。
今の私は昔と違って、自分がいない世界の方が綺麗に回るという思想に取り憑かれているわけじゃない。
昔は取り憑かれていた。
母は小学生の私に「このマンションで死ぬなよ、私たちがここに住めなくなるんだから」と言った。
そして「そんな暗い顔をしてるから嫌われるのよ」と言い捨てた。
そうか私はそんなにも鬱陶しいのか、と思い続けていたけれど、
もうなんでもいいやと思い色んな人に投げやりに頼んでいたら、意外となんとかなり続けた。
なんでみんな自分を押し殺す?
春樹読んでニーチェの話して、村上龍の話をしだした男の子の胸に耳を当てて「これは俺の歌だ?」と言うとモテる。
そういう人にさえ好かれたら、200人に1人くらいに好かれたら人生は十分だ。
これは私がものすごく投げやりだった頃の話。
肉体が40歳くらいで、仕事と家事(私の父は家事ができたが)もあり、疲弊していて、
母は自分がどうして欲しいか、私にコミュニケーションを取ることをあまりしなかった。
母は寂しくなっただろうし(父は精神的なケアをするタイプではない、家父長制の毒もないけれど)、
単純に、疲弊をしていたんだと思う。
身体中が痛くて、マッサージも高く感じて、ジムに行くというのがメジャーな時代でもなかった。
母が随分と私を鬱陶しく思っていただろうというのはわかる。
かなり鬱陶しく思っていたんだろう。
今わかるよお母さん、疲れていたんだろうね。
でも言っていいことと悪いことがある、それで一生信頼しないことにした。
わかることと許すことは違う。
私を傷つける人、として認定して、そしてそのまま切り離した。
尊敬には値するけれど、私の精神的な支えには今後ならないだろう。
孫が生まれたことで、母は分かりやすく幸福の証を取ることができて、どうやら落ち着いている。
1ヶ月分丸々残してある睡眠薬、例えばこれを持ってあの人のようにイエローナイフに行ったら、と時折思う。
睡眠薬と100万円。
どう考えても死ぬほど追い詰められた生活じゃないこともわかる、
イエローナイフで行方不明になった彼女のことが気になって、久しぶりに調べたら、白骨死体が発見されていた。
でもふわふわとしている。
ふわっと、台湾に行くみたいにチケットを取って、飛行機に乗ってしまえばぼんやりと進むことができるだろう。
私がニュースで見たのは、普通にダウンジャケットを着て明るい店内の椅子から立ちあがる様子を映した防犯カメラの映像。
睡眠薬を処方されるときに、これは1000錠飲んでもまぁ死にませんから、と話題に出された。
何かを組み合わせなくては。
彼女のドキュメンタリーがあるらしいのだけど、日本からアクセスしても見られなかった。
そっか、そんなにも大変か…と思いながら、彼女の気持ちを勝手にわかった気になっている。
ふらりと消えたくなる、別にこの命で長生きしたいというのでもないし。
だけど流石に迷惑だろう。
でもそんなの、よくわからないんだ。
私が死んで悲しいのは、私じゃないんだもの。
あの人やあの人が死んだら悲しい、そんな世界を生きたくないと感じる。
でも、私が死んでも悲しいのは、私じゃないんだもん。
痛いのも苦しいのも嫌だけど、
ここにある薬とパスポート、やれることはまだあると知っているけれど
SSクラス 江藤淳、柄谷行人、廣松歩、栗本慎一郎、谷沢永一、村上泰亮、中村元
Sクラス 小室直樹、浅田彰、福田和也、渡部昇一、呉英智、蓮實重彦、永井陽之助、中村雄二郎、すが秀実、佐伯啓思、高澤秀次、筒井康隆、小谷野敦、菅野覚明、養老孟司 見田宗介、佐藤誠三郎、大森荘蔵、西部邁
Aクラス 丸山眞男、吉本隆明、長谷川三千子、丸山圭三郎、橋本治、村上陽一郎、佐藤優、松岡正剛、伊藤貫、猪木武徳、坂部恵、坂本多加雄、大澤真幸、中川八洋、永井均、野矢茂樹、小浜逸郎、飯田隆、河合隼雄、片岡鉄哉、鎌田東二、梅棹忠夫、竹内洋、山本夏彦、山口昌哉、入江隆則、
Bクラス 猪瀬直樹、坪内祐三、中沢新一、御厨貴、橋爪大三郎、鷲田清一、北岡伸一、池田清彦、中西輝政、立花隆、山本七平、宮台真司、桶谷秀昭、宮崎哲弥、司馬遼太郎、古田博司、市川浩、東谷暁、苅谷剛彦、秋山駿、関岡英之、加藤尚武、浅羽通明、松原隆一郎、東浩紀
Cクラス 中島岳志、鎌田哲哉、兵頭二十八、内田樹、森本敏、村上龍、西尾幹二、仲正昌樹、大江健三郎、齋藤孝、森岡正博、富岡幸一郎、小泉義之、井沢元彦、桝添要一、中西寛、中島義道、鄭大均、山内昌之、村田晃嗣、山形浩生、林道義、松本健一
Dクラス 斎藤環、福岡伸一、副島隆彦、榊原英資、梅原猛、寺島実郎、佐藤健志、大塚英志、五木寛之、笠井潔、潮匡人、高橋源一郎、岸田秀、山田昌弘、竹中平蔵、池田信夫、萱野稔人、大川隆寛、大森望、櫻田淳、上田紀行、手嶋龍一、和田秀樹、藤原正彦、中野剛志
Eクラス 佐々木中、村上春樹、三橋貴明、田原総一郎、木村太郎、池上彰、竹田恒泰、切通理作、島田雅彦、酒井信、夏野剛、苫米地英人、上野千鶴子、姜尚中、鷲田小爾太、竹田青嗣、小阪修平、佐藤亜紀、
Fクラス 糸井重里、加藤典洋、中上健次、勢古浩爾、北田暁大、藤原和博、小熊英二、佐々木俊尚、西條剛央、玄田有史、城繁幸、茂木健一郎、岩田温、千葉雅也、岡田斗司夫
Gクラス 小林よしのり、宇野常寛、勝谷誠彦、荻上チキ、鈴木謙介、勝間和代、伊坂幸太郎、濱野智史、赤木智弘、坂本龍一、いとうせいこう、上杉隆、酒井順子
Hクラス みのもんた、久米宏、古舘伊知郎、ハマコー、太田光、水道橋博士、テリー伊藤、リリー・フランキー、コシミズ、香山リカ、森永卓郎、ホリエモン、津田大介、ひろゆき、中村うさぎ、雨宮処凛、桜井誠
愛の情動が肥大し、同一化を強いる時、その欲望は一時的に鎮静する。
拡張を禁じられたそれは行き場を無くす。ただし、その状況においてのみ、幻想と共に永遠を享受できるのかもしれない。
あるいは、僕はもはや幻想と共に生きるしかないのかもしれない。
真夜中の中でも特に25時は、ひどく孤独にさせる魔力を帯びていると思う。そんな時、僕はiPhoneを手にとって、LINEの友達リストを繰り返し眺めるのだけど、目的もなく連絡を取ることが苦手な僕は、ただ彼らのアイコン画像から今の状態を推察して、理解に努めようとすることしかできなかった。
それではいけないと思って、ほんの少し勇気を絞り、旧友をご飯に誘った。一緒に地元で浪人をしていた同級生は、4月から福岡に転勤になったから、LINEでのやり取りだけだったけれど。
彼は今クレーンを売る会社で営業をやっている。向いていない仕事も数年もすれば、彼の人格に少なくない影響を与えているようで、当時からは想像もつかない調子で言った。
「本当に連絡をくれて嬉しいよ。いきなり電話をかけてごめんね。でも本当に嬉しかったんだ。リュウも元気にしてるのか?仕事は順調か?きっとお前は今も活躍に活躍を重ねていて、回りに感謝されて仕方ないんだろうな。お前は昔から、誰よりも頑張ってたもんな。」
意外な反応だった。僕はきっと妬ましく思われているのだろうと思っていたけど、そうは思っていない人もいたのだ。彼は僕の孤独がただの思い込みだったと教えてくれた。
今の僕は周りに感謝されるというよりも、文字通りお荷物のような存在だと思うけれど、彼が力強く伝えてくれた「嬉しい」という言葉は僕を前に進めてくれた。残すのはきっと、あと一人。
「本当にごめんね。今仕事の方が炎上していて、ずっと会議だったの。トイレに行かせてくださいって言って、ようやく連絡できる状態だったから、待ち合わせのギリギリの時間にかけることになっちゃったけど・・」
2年ぶりだった。彼女が待ち合わせに遅れると言ったので、僕は新宿の紀伊国屋で小説を買って、それから近くのスタバでアイスコーヒーを買って時間を潰していた。
「実はこの本、ずっと読みたかったんだけど、なかなか読む時間が作れなくて。ちょうどよかったよ。冒頭からすごい面白いんだ」
「誰の本?」
「村上龍だよ。五分後の世界っていうんだ。パラレルワールドの日本の話。」
「そう言ってくれてよかった」
「予約してたお店、さっきキャンセルしちゃったんだけど、行ってみようか。」
そう言って僕は氷が溶けきった残りのアイスコーヒーを流して、不燃物ボックスに捨てた。
予約をキャンセルしてしまったワインのお店は新宿3丁目にあった。幸い、予約をしていなくても入れるくらい穴場だったから、僕はホッとした。
「今職場は新宿からは近いんだよね?仕事はどんなことしてるの?」僕は聞いた。
「営業だよ。営業って言っても、クライアントにヒアリングに言った内容を社内各所で調整するだけだけど。これできる人いませんか〜?って。そのアサインで今難航しててね。」
「かけまくりだよ!もうはわはわしてる笑 まあ、だいぶ慣れてきたけどね」
「私は仕事楽しいとかそういうの、全くわからないからね、早く帰りたいよ笑」
仕事に楽しさを見出そうとすることはもしかしたら部分的な偏りで起きていることなんだろうなと僕は思った。
24時を回った。大学時代の話から、社会人になってからの話、趣味の話や最近聴く音楽の話、好きな小説の話。そういう話をひとしきりしていたと思う。
彼女は僕が誕生日プレゼントに買った香水を、毎晩寝る前に部屋に振りまくようになって、そこから香水が好きになったと言っていた。
「この前ドライブに行った時に、こんなことがあってね」
「あいちゃんはもう少したわいもない話とかできないの?笑」
「全く、手応えを感じたくなるとダメだね。議論始めちゃうから笑。そういえば俺たちってドライブしたことあったっけ?」
「あ、そうかあの時か。あの時は楽しかったな。なんの目的も決めなかったけど」
「そうだね」
「・・・他にもさ、実は特に印象に残ってて、こびりついて離れないことがいくつかあってさ。」
「どんな?」
「うん、誕生日か何かを祝ってくれた時、俺なんでか覚えてないんだけど、怒って帰るって言い出しちゃってね。会計して、改札でお別れする時に、今日はあいちゃんと一緒に居たかったって言われて」
「・・そんなこと言ったね」
「うん」
「他にもね、ゴムが破けて一緒に朝一で病院行ったじゃん。あの後ガストでさ。今でも鮮明に覚えてるよ。俺はメロンソーダを飲んでた。もうあいちゃんとはエッチしないって。どうして?って言ったら、だって、責任取れないでしょう?って。なんであの時、何も言わなかったんだろうって。」
「うん。じゃあ、ずっと居てくれない?」
「いいよ。とりあえず、飲もう!」
「ええ、まだ飲むの?笑」
「そうだよ?グラスワイン、オススメってついてるやつ、下まで全部飲むの!」
「ええ、もう結構、無理なんだけど笑」
僕はきっと、あの時の後悔をずっと引きずって生きてきた。大学2年生の冬だったと思う。
なぜずっと会えずにいたか、そしてなぜ今会いたいと思ったのか。
その答えは、いまだ僕にもまだわかっていない。
その日の会計は2万円を超えた。最高新記録だった。
25時を過ぎた新宿は、僕たちを阻むように雨を降らしている。
彼女が行こうと言って立ち上がった。傘を持っていなかった僕は、彼女の小さな折りたたみ傘に入れてもらいながら、近くのコンビニでビニール傘を買うと、彼女の折りたたみ傘を畳み、それをバッグにしまった。そうして左手で彼女の左肩を寄せて、互いに小さくなりながら歩き出した。
新宿通りの3丁目の交差点を渡る途中、僕は込み上げてきた何かをぶちまけるように、ごめんねと言った。
「あの時、好きって言えなくてごめん。」
「好きだよ」
「どうしてそういうことを言うの?どうして・・・」
「どうしても、言いたかったんだ。」
「どうして今になって言うの?」
「どうしても、今伝えたかったんだ。」
「私どうしたらいいの」
「どうもしなくていい。ただわかってくれていさえすればいい」
「ねぇ、チューして。」
僕は傘を放り投げると彼女の頬を両手でそっと包み込んで、顔をほんの少し上向きにした。僕は少しだけ前かがみになって、少しだけ顔を右に傾けて、優しく目を閉じた。
25時を過ぎた新宿の雨は、僕らを包みこむように汚していった。
金曜日。外はもう白んでいる。
彼女の首筋から指をつたっていると、胸元に消えかかった痣を見つけた。
僕はクスっと笑って、その痣をふわりと撫でると、彼女が言った。
その鋭い一言は全てを見透かしているように感じられた。僕はおもわず閉口してしまった。
「う〜ん。複雑な気持ちがするね」
「なにそれ笑。複雑な気持ちかあ」
「うん。複雑な気持ち」
僕はその跡を見て見ぬフリをすることもできた。でも、その時に僕が彼女に発見したことを示唆したことは、確かに不可解な行動に映ったと思う。
「さっき俺は複雑な気持ちがするって答えたじゃない?その時のことを思い返していたんだけど」
「うん」
「今までは、自分のことを無条件で受け入れてくれる存在を必要とした。その時は、相手の意思に関係なく、自分が受け入れてもらえていると感じられさえすれば良いと思った。でもそうではなくて。自分が無条件で受け入れられる存在さえいれば良いんだって。思えた」
「なんだか急に哲学的だね」
「うん。だから、今のは忘れていいよ。」
でも僕があのとき伝えたかったのはそういうことじゃない。少なくとも僕が失礼な事をしたわけではないことだけでもわかってほしかったのだと思う。
僕がその時伝えたことは、僕がじっくりと時間をかけて大切にしなければならないことだと思った。
新宿の雨はすっかり止んでいた。歌舞伎町を抜けて東口に向かう道すがらは、以前よりも静寂だった。
信号が青になるのを待つ。僕の左手は彼女の右手を握り、寂しそうに爪を撫でている。綿よりも軽く、だらんとした右手をそれ以上強く引くことはしない。きっと、これからも。
改札を抜けた僕たちは「じゃあね」と言ってそれぞれのホームに向かおうとする。僕が中央線の方を向こうとするも、それができなくてほんの一瞬立ち往生したのを逃さなかった彼女は、まるで子供をあやすような表情で、手を振ってきた。
「そういうところだよ」と思った。相変わらず、君は僕のことを知っている。
僕は仕方なく手を挙げて、力なく振り返した。彼女がホームに向かうのを確認してから、背中を向けて、ゆっくりと歩き出した。
控え ホテル迎賓館(川崎)、ホテル竹峰(新宿)、湯島御苑(秋葉原)
1 今年の冬に改装。改装前はどこの廃墟?という風情だったが現在は日本で一番大人なラブホテルに。地下にBARがあったりしてさすが六本木。本年度における利用回数No.1ホテル
2 ラブホではないがデイユースの設定がある。バスビューのあるマチュアダブルが至高。ようやくWeb予約対応になり使いやすくなった(以前はカウンターで直接受付)
3 折鶴がアイコンのモダンジャパニーズラブホテル。広さ清潔さインテリアのおしゃれさ全てが満足度高い。新宿No.1ラブホ
4 文句なし日本一。ラブホテル星人が攻めてきたら任せるのはこやつしかいない。ギャラリーのような外観。落ち着いたインテリア、六本木というロケーション全てがおされ
5 コスプレ楽しむならここは外せない。診察室、電車部屋、社長室など面白い部屋があって選ぶ楽しみがありすぎる。予約できたら神ホテルになれる
6 SENSEが出来るまで新宿No.1の座を守っいた。もちろん今でもハイレベルなのは間違いない。土曜のお昼に整理券を貰って並ぶのがかなり照れくさいので付き合いの浅いカップルは時間を選べ
7 ネタとしてここ以上のものはない。あまりのエキセントリックさに村上龍の短編小説に紛れ込んだかのような感覚に陥る
8 鉄板。迷ったらここ。新宿の本店は混むので、スマートに行きたいときは東新宿店の方に行こう
9 インテリアが本物感ありおそらくオーナーの趣味なんだろう。本気でパリのアパルトマンに住んでる気分になる。一室だけ猫足バスタブがあってさらに気分が上がる
父の日が近い
毎年父の日には4〜5000円くらいの予算で何かしら送ることにしてる
9割がた食品や飲料なのだけど5年前くらいから血圧とかコレステロールとか血糖値やらに制限がかかり選択肢がなくなってきてる
なら今年は高級茶でも送るかなとか思ってるけど若干物足りない気もする
なら物にすれば良いじゃないかと思われるかもしれないが
そもそも父は仕事や今は亡き祖父母の世話にかかりっきりで趣味という趣味がほとんどない
運動不足もあって最近は出不精で 世間への興味も薄れ 家でテレビやパソコンを見てごろごろしてるようだ
そんな父に何か送るとしたら何がよいか
などと考えていて気づいた
そういえば割と父はインテリで ちょうど大学闘争の世代だったのもあり若い頃は政治や経済の本とかニーチェとか読み漁ってたと聞いたことがある
最近は小難しい本を読んでた気配はないけど私の部屋から村上龍の小説やらを持ち出して読んでたりもしたようだ
なら本を送ってみたらどうか それも現在や未来の世界に再び興味を持ってもらえるような
だけど70歳の読解力がどの程度なのかも分からなければ そもそもそんなジャンルの本がいまいち思い付かない
何かあるだろうか?
とりあえず今のところ思い付いてるのは大前研一の「日本の論点2019〜20」
まあ送ってきたら正直ビビるだろうけどとりあえず読んでくれはしそうな気がする