はてなキーワード: カルガモとは
みんなブコメもトラバも熱くなってる人が多すぎてこわい。書いてないことを勝手に妄想で補完しすぎ。冷静にこの非常停止ボタンの曖昧さの違和感に共感してくれてる人もたくさん居て安心していますが。
誰もあの山手線止めた男を擁護してないし彼の「非常停止ボタンを押す」以外の態度や振る舞いには何も言及してないからまずそのあたりのコメントは見当違いなものとしてスルーします。彼の態度について議論したいなら他所でやってください。
俺は純粋に「彼が非常停止ボタンを押した行為が何のルールに違反してたのか」を明らかにしたい。そこに疑問を持たず、自分たちで発明した独自の非常停止ボタンのルールに疑問を持たず正義を訴えてる人が多いのが不思議。
AEDでもさんざん「どういう状況ならやっていいか、ダメか」でネットでも議論になってるのに非常停止ボタンについては自己流ルールで満足してこうやって疑問を呈する声を小馬鹿にする奴らが多いのはなぜなんだろう。とりあえずそういうブコメもスルーします。
1. 駅員に知らせたあとに鳴らすのは『駅員に危険を知らせる』というルールに違反している
これは同意です。細かいことを言うと「駅員にシカトされたり、シカトと同じぐらいまともに相手にされなかった場合は駅員がちゃんと危険を知ってくれなかった」というケースはありえる。今回の事件でも駅員と客にどういう内容の会話があったかは誰も正式な情報を知らない。だが駅員の証言からは何かしらの対応をしていたようなので、今回の件はこの理屈が一番の正当性を持っていそうだ。この点を指摘してくれたみなさん、ありがとうございます。
2. 荷物の大きさによって危険は違うはず。大きなカバンならいいが財布はダメ
これは完全に思いつきのルールなので妥当ではないです。置き石で脱線もあるから「財布なら絶対に危険じゃない」とは誰も言えない。財布を落としたけど今回の件を思い出して非常停止ボタンを押さず、当たりどころが悪くて脱線してたくさんの人が死ぬリスクを負えますか?(繰り返すけど今回の事件の男の態度の話はしていない)
電車の強さなんて鉄道マニアでもない限りわからないから「大きなカバンが落ちた場合は危険」とも言えない。ブコメでは「傘とか」って書いてあるけど俺の主観では傘なんかで電車に危険は及ばないんじゃないかと思ってしまう。もし傘が落ちて非常停止ボタン押したとして、ネット上で「傘なんかを理由に非常停止ボタンを押すな、賠償金払え!」と炎上しない確信が持てますか?
これも意味がわからないです。無人でもない限り電車には乗客が乗ってて、脱線したら人が死ぬ危険があります。元の文章にも書いてますが、その先の交通量やインフラ影響度を即時判断できるとおもいますか?
「財布を落としたぐらいで非常停止ボタンを押しちゃダメ」「人命の危機の時しか押しちゃダメ」「損害賠償あたりまえ」などの言葉が飛び交ってるので実際に調べてみた。
https://www.westjr.co.jp/fan/blog/article/2019/03/page_13956.html
こちらのページによると、
JR西日本では新幹線の各ホームに「非常停止ボタン」を設置しています。これは、お客さまが線路に転落されたり、お荷物を落とされたりした時にボタンを押していただくと、危険な状態が発生していることをいち早く駅係員や乗務員に知らせることができるものです。
明らかに「荷物を落とされたりした時」と書いてある。例の財布落としたやつ、これを根拠に法廷で争ったらワンチャン勝てるかもしれないぞ。
JR西日本と東日本でポリシーが違うという反論をされるかもしれないけれど。
https://www.jr-odekake.net/railroad/service/aed.html
●ドアに傘等を挟んだまま列車が動き出した時
●車内で犯罪行為を目撃した時
●救急手配が必要な時
●上記の他、異常を乗務員に伝えたい時
つまり人命の危機だけが押す理由ではない。「異常を乗務員に伝えたい時」なんてなんでもあり。財布を落としたというのは異常事態なのでそれを伝えるために非常停止ボタンを押すのもあり。
https://www.jreast.co.jp/saferelief/operationguide/pdf/emergency.pdf
ホーム上には 非常停止ボタンが設置されています。ホーム上から転落しそうなお客さまや列車に接触しそうなお客さまを見かける等、危険と感じた場合はボタンを押して係員に知らせてください。
東日本は人が電車にぶつかりそうな時を筆頭例として挙げてるが、「〜など、危険と感じた場合はボタンを押して〜」と括ってるのに、危険度の定義は人それぞれバラバラになる。人命の危機のみが危険ではない。
「列車に接触しそう」と思っただけでも押して良いことになってるので、駅ホームで黄色い線を超えて歩いてて電車が近くを横切っただけでも「接触しそう」と判断して非常停止ボタンを押してしまって良いことになる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b8240bf5940cfc5d821b2147786a4134104274f2
20日午前8時50分ごろ、習志野市実籾1の京成線実籾駅で、ホーム上の非常停止ボタンが押され駅員が駆けつけると、線路内を野生のカルガモの親子が歩いていた。駅員はカルガモを線路外に誘導し、安全を確保。その間、上下線で運転を停止し、約10分後に運転を再開した。
今年の6月20日にはカルガモ親子を救うため非常停止ボタンが押されたが、これはほっこりニュースとして紹介されてる。もちろん損害賠償責任なし。京成線だから良いのか?ボタンを押す乗客に「この路線の交通量はこれぐらいで社会インフラ影響がこれぐらいで〜」と瞬時に計算しろってことか?
ということで結局のところ「こういう時は非常停止ボタンを押していい、こういう時は押してはいけない」というルールが公式に文書化されているところは存在しない。インターネット上には存在しないし、駅構内にも存在しない。どこかの駅にはあるのかもしれないが、少なくとも都内の山手線主要駅では見たことはない。
前日よりも人の出が少ないようだった。広場にあったワンタッチテントの数も前日の半数以下だ。だが、駐車場の空きは少なかった。隣接のサッカー場で子供のサッカーチームが試合をしていたので、公園の駐車場がその関係者達に占拠されてしまい、他所から公園に遊びに来た人達は、駐車出来ずに諦めて帰ったのかもしれない。
前日は公園に着いたらまずは敷地内をぐるりと一周散歩したが、この日は真っ直ぐ管理事務所に入った。「鯉とカモの餌」を三つ買う。300円なり。上の子と下の子のぶん、そして私のぶんだ。
池の周りでカモに餌やりをする人々やザリガニ釣りをしている人々も、少なめ。連休最後の日はインドアに過ごしたい人が多いのだろうか?
前日にはいくらか居た鯉の姿があまり見えない。カモは前日と同数くらいいるが、同一カモかどうかは不明。
私と子供達がカモに餌をやっている間、夫が池の周りをぐるりと回って鯉の様子を見て来た。夫によれば、鯉は燕子花の間により集まっていたそう。鯉は、産卵に忙しくて餌どころじゃないらしい。
産卵があろうがなかろうが、この池の鯉は何故か人に餌をねだることを全くせず、人影に向かって寄ってくることもない。昔からそうなのだ。「鯉とカモの餌」は実質「カモの餌」である。
連休中、人々の投げ寄越す餌にカモは飽きてしまったのか、前日よりも食い付きが悪い。食い付きが悪いと、子供達はむきになって餌を次から次へ、なんなら鷲掴みで一度に投げつける。面倒臭そうな仕草で、カモは泳いで行ってしまう。
前日に学んだ通り、カモは真正面に落ちて来た餌にはあまり反応しないので、横か、なんなら背後めがけて投げるのがよい。一粒ずつ投げて、食べたらより手前の方に投げて、少しずつカモをこちらの方に誘き寄せる。……と、言い聞かせても、子供達の逸る気持ちを宥めるのは無理なので、子供達がやたらめったら投げて全部外しているうちに、背後から私が投げて、カモ達をこちらに誘導する。
公園のカモは人慣れしているが、それでも野鳥なので、決まったセーフティーゾーンを越えて近づいてくることはない。一番寄って来て、岸から1.5mくらいの所。だが、それだけ近づいてくれれば、子供の手で投げた餌でもカモはもれなく拾ってくれる。
カモを岸に寄せたら、私の役目は終わりだ。早くも手持ちの餌を投げきってしまった下の子に残りの餌を手渡し、子供達の隣にしゃがんでカモを眺めていた。
やがて二羽いたカモのうちの一羽が、人間の相手をするのに飽きたらしく、水面に浮いた水草の根で遊び始めた。猫がねこじゃらしにじゃれつく時のように、根っこの切れっぱしを仮想敵とみなしてつつき回している。するともう一羽は反対方向へとすいすい泳いで行ってしまった。
よく、水辺の白鳥の姿は夕方だが、水面下では白鳥の足はジタバタと不恰好に水を掻いているという。だが、カルガモ達が水面をすいすい行く時の足の動きは優雅で無駄がない。茶色と緑の入り雑じった泥水の中でも、カモの足のオレンジ色は鮮やかに映えている。
子供達は橋を渡って池の向こう岸へ行き、別のカモのコンビに餌をやり始めた。私と夫は日陰に入り、また別の二羽を眺めた。なんと、二羽のうちの一羽がうたた寝をし始めた。私と夫の他にも人間がいくらかいる、その前で、自らの羽の合間に嘴を突っ込んで、うつらうつらと目を閉じたり開いたりしている。警戒心がだいぶ薄れているようで、風に吹かれるままに岸辺に流されて来て縁に敷かれた石にぶつかりそうになったところで目を覚まし、いそいそと池の中央に戻っていく。だが、しばらくするとまたこちらに流れてくる。カモ達の、ここに来る人間達への信頼度は半端ない。
あまり昼寝の邪魔になるのもなんなので、こちらから遠慮して岸を離れた。池の中央にかかった橋を通ると、水面に亀がひょっこり顔を出していた。種類はわからないが、外来種ではなさそうだ。どう見ても、こっちを意識している。子供達を呼び寄せて、亀がいるよと教えてやると、子供達は亀に餌を投げた。すると亀はカモよりも機敏に餌を追いかけて食べた。だが、カモほど食欲が底なしではないらしく、いくつか食べただけでくるりと身体の向きを変え、泥水の中へと姿を消した。
対岸で、子供達がカモに餌を投げるのを見守る。子供達はやはり闇雲に餌を投げるばかりで、大人のようにテクニックを駆使してカモを手懐けることは出来ないようだ。それでも、力技で遠投した餌をカモに拾われて喜んでいる。
二人の少し後ろに、三歳くらいくらいの男の子がとことことやって来た。手には餌の袋を持っている。だが、まだ小さいので餌を遠くに投げることができない。男の子は、うちの子供達が餌を投げているのを、恨めしそうにじっと見ているだけだ。そのまた背後に、父親が心配そうな顔で着いている。うちの子供達が邪魔で男の子がカモに餌をあげられないという構図になってしまっていた。なので、私は子供達に声をかけて、あっちのカモに餌をやりに行こうと促した。
池の周囲でカモに餌をあげようとしている子供の多くは、五歳以下に見える。自分の足元も覚束無い幼児もいる。彼らはどうしたらカモの気を惹けるか考えて餌を投げるということが出来ないので、節分の豆まきのように餌を投げまくった末にカモ達に完全無視を決め込まれる。ガッカリしている子もいれば、とりあえず好きに餌を投げただけで満足という様子の子もいる。
うちの子供達がその年頃のころ、私は子供達にカモの餌やりはさせなかった。うっかり足を滑らせて池に落ちることを恐れてのことでもあり、こんな小さな子に失敗が運命付けられているような事をさせても可哀想なだけなのではないかと思った。それに、その当時は池の畔に集まる子供の多くが小学生で、幼児の方こそ場違いに見えた。
だが今は、頭の重みでいつ前のめりに転がり落ちるかわからない幼児が、器用に池の縁の石の上に立ち、池の中を覗いているのだ。
うちの上の子はもう五年生で、この歳までカモに餌をやって遊ぶことをしないで来たわけだが、もうじき自分から幼児に紛れてこんな風に遊びたいと言うような年頃ではなくなってしまうだろう。少々の危険を覚悟で、もっと小さいうちから好きに遊ばせておけば良かったのではないかという後悔を感じないでもない。だが、一人で池を覗き込んでいる年端のいかない幼児が池に転がり落ちないで済んでいるのは、単に運がいいだけにも思える。
餌を全部投げ終わると、子供達は手を繋いで、中央広場の遊具で遊んで来ると駆けていった。私が子供達の手助けをする必要はもうない。遊具で遊んでいるのも幼児とその保護者ばかりで、小学校高学年の子供達はマイナーだ。十年前は逆に大きな子供達ばかりが、少数の幼児を蹴散らすような勢いで遊具に飛び付いていて、危なっかしくひやひやしたものだ。
後で上の子に聞いたところ、遊具には小さい子が沢山いるから、小さい子に出会ったら危なくないように道や順番を譲ったとのことだった。
子供達が遊具で遊んでいる間、私と夫は木陰のベンチに腰掛けて待っていた。
蓮池のところでザリガニを捕っている親子連れがいた。事務所で売られている「ザリガニ釣りキット」ではなく虫捕り網を持っている。ザリガニは釣るより手掴みした方が早いのは確かだ。
母親が威勢よく小学校低学年くらいの息子に怒鳴っている。ここぞという時に息子が網を持ってふらふらとどこかに行こうとしたからのようだ。母親は、ザリガニ捕りどころか公園遊びにも向かないようなくるぶし丈のスカンツの裾を片手で引き上げ、もう片方の手を蓮池に突っ込んでザリガニを捕ろうとしている。根っからのお転婆ではなさそうだ。そんな妻の横に立つ夫は「男らしさ」とは縁の無さそうなおっとり系だ。私の観測範囲だと、自分の息子を「男の子でしょ!」と叱る人ほどお転婆そうではなく、配偶者も大人しそうな優男であることが多い。
振り返って広場の方を見ると、上から下までスポーティーな格好の母親と、やはり上から下までスポーティーな格好の小学校高学年か中学生くらいの娘がバドミントンに興じているのが見えた。楽しそうだ。子供が大きくなったら大きくなったなりの遊び方があるようだ。私の乏しい体力では、バドミントンは無理そうだが……。
「石の卵」という本を見た子供が、内部に宝石の入った石を探したいと騒ぐので、家族で川原に行くことになった。
ところが、川辺のキャンプ場の駐車場に車を停めて川原を目指して歩いたところ、川原へ通じる小道の全てが封鎖され、「立ち入り禁止」の立札が立てられていた。
車へ戻り、堤防沿いや川にかかる橋を通過してみたりして気づいたが、連休中でしかもいい天気なのに、川原には川遊びをする人々どころか釣り人さえ一人としていない。いつの間にか、川原全体が立ち入り禁止区域になっていたようだ。
そんな訳で石拾いは諦め、翌日、市営のちょっと大きな公園に行った。お目当ては、公園の中心にある池だ。そこではザリガニ釣りと鯉に餌やりをすることが出来るのだ。
公園に着くと、まずは散歩がてらぐるりと一回り。ここに来たのは数年ぶりだが、昔とほとんど変わっていない。芝生や樹木は手入れがなされてさっぱりとした様子。遊具では沢山の子供達が遊んでいる。噴水は十分おきに水を吹き上げる。そこに水着姿の幼児達が水浴びに興じている。
変わった点はというと、芝生の半分くらいは沢山のポップアップテントに占拠されていて、子供達が走り回る場所ではなくなっていたことくらいか。
だが、ふと気がついたが、うちの子供達は既にこういう公園で遊ぶような年齢ではなくなりつつあるのかもしれない。テントの合間をぬうように走り回る子供達より、我が子らはだいぶ大きい。うちの上の子は小学五年生だ。下の子は二年生で小柄な方だが、それでもこの場所では少し浮いているかもしれない。
池に行ってみると、昔のように畔には燕子花が葉を伸ばし、浅瀬は蓮の葉に覆われている。そして、池の中央にかかる橋から池に餌を投げ込んでいる人々がいた。どうやら今も池の鯉用の餌が売られているようだ。
そこで、子供達を連れて公園の入り口まで戻り、管理事務所に入った。昔は事務所の窓口で鯉の餌が売られていたはずだ。ところが、今は販売システムが変わっていた。事務所の裏口で「鯉・カモの餌」と「ザリガニ釣りキット」がそれぞれカプセルに入れられた状態で販売されているのだ。1個100円なり。
昔、子供達がまだ幼児だった頃は、どんなにせがまれても鯉の餌やりやザリガニ釣りはさせなかった。池の深さはそれなりにあるのに、周囲に柵などが全く設置されていないからだ。子供達が池に落ちるのを畏れた。だが、今では子供達も大きくなったことだし、これからはこちらがここへ遊びに来ようと誘っても子供達の方が億劫がるかもしれない。もしかしたら、これが最初で最後の機会になるかもしれないと思った。
子供達は大喜びだ。上の子は鯉とカモの餌がいいと言い、下の子はザリガニ釣りキットを選んだ。鯉とカモの餌は思ったより多く入っていた。ザリガニ釣りキットは、タコ糸の先に小さな鉛の玉とスルメの切れっぱしをくくりつけたものだった。それを園内で適当な木の枝を拾って結び着けて使うのだ。
上の子に私がつき、下の子には夫がついた。私と上の子は池に餌を投げ込み易い、開けた場所に移動し、夫と下の子はザリガニがいそうな、浅瀬で草の陰になっている場所へと移動した。
池の中を泳ぐ魚影は、昔に比べてだいぶ少ないように見えた。だが、一匹一匹がとても大きい。昔見たのよりも全長が倍くらいありそうな錦鯉が、泥水の中を悠々と泳いで行く。上の子はただの黒い鯉よりも錦鯉に餌を食べて欲しいらしく、餌を一粒ずつ、腕を振りかぶって遠投するが、まったくのなしのつぶて。どうやら、鯉達は全く腹を空かせていないらしい。風上の方から、ふやけた餌粒がいくつも漂ってくる。
黙々と餌を投げ続ける上の子の横で、私はしゃがみ込み、時々水底に光る小魚の影や水面を漂う餌粒の合間をすいすいと泳ぐアメンボを眺めた。
「あーあ、全然食べてくれない」
と、上の子が嘆いた時だった。燕子花の葉陰から、カルガモが二羽、クワックワッと鳴きながら泳ぎ出て来、水面に浮かぶ餌粒を食べ始めた。ただ水の流れ任せにたゆたっていく餌粒を、カモはまるで生きている虫を捕まえるかのように、律儀に大げさに嘴を左右に振って、食んだ。そして、クワックワックワッと、まるで我々のことを「餌くれる人」と理解しているかのように見上げて鳴くのだ。時々田んぼの近くを散歩中に見かける彼らとは、ずいぶん態度が違う。用水路に浮かんでいる時の彼らは、人の気配がするやいなや、バタバタと飛び立ち、逃げてゆくというのに。人を見分けているというより、場所を見分けているのだろうという気がする。
間近で見るカルガモは、思ったよりも目が顔の中心よりも上にあって、しかも目付きが鋭い。剣呑な目の真ん中の瞳孔は、鳩のそれと同様に虚ろだ。確か、渡辺崋山だったか……、江戸時代の終わりごろに、師匠の絵を手習いにするのではなく、自然の花鳥風月を直接手本にして描く絵師がいたけれども、彼らの観察眼はかなり自然に忠実だったのだなあと、しみじみ思う。今目の前にいるカルガモは、私の子供時代にワイドショーで持て囃されていた、雛を沢山連れて道路を横断するカルガモの親よりも、江戸時代の写実画によく似ている。
上の子は、鯉を狙って餌を投げつけている間に投球のコントロールがよくなり、高確率でカモの真正面に餌を投げ込んだ。ところが、そういう時に限って、カモ達の食い付きは悪い。上の子の贔屓は、二羽のうちの後方にいる方で、これは前方に出て盛んにクワックワッ鳴いて餌を強請る奴よりも小柄で控えめに見えた。上の子は手前のカモに一粒投げたら、後ろのカモに二粒連続で投げた。だが、後ろのカモがきょとんとしている隙に手前のカモが自分に投げられた餌そっちのけで後ろのカモの分を横取りしてしまう。
上の子が文句言い言い餌を投げる。ぼんやりと浮かぶだけの後ろのカモと、その周りを忙しなく動き回って餌を独占する、手前のカモ。後ろのカモがこちらに真っ直ぐ顔を向けたままほぼ動かないので、真正面から見たカモの顔つきの不気味さがよく見える。ウサギなんかと同じで、目が顔の左右に着いているので、真向かいに向き合っても視線が合うことはない。カモのような鳥が真正面から絵に描かれることが少ないのは、我々人間の顔とは違う顔をしているからであり……はっきりいって、正面から見ると別に可愛くないからでもあるんだろうな。
と、考えていてふと気づいた。単に視野の問題なのだ。私は上の子に餌を一粒貰い、後ろのカモの左脇を狙って投げた。すると、すかさず手前のカモも反応したが、後ろカモは横取りされる前に餌を食べた。やっぱり、目の前に落ちた餌は、見えないので気付き難いようだ。後ろのカモに与えようとして投げた餌はちょうど、手前のカモの視界をよぎって飛んでゆく。
そのことを上の子に伝えたところ、上の子は二匹のカモに代わる代わるに餌を食べさせることに成功した。
カモ達の食欲は底なしに見えたが、少しすると食べ飽きた様子で、餌を拾うのを止めてただ水を嘴で掬って飲んだ。水を飲むときは首を真上に長々と伸ばして、軽く嘴を左右に振りながら嚥下する。
ふと、後方のカモがブルッと尻を振った。茶色い水中にあってもオレンジ色の鮮やかな、しんなりとした脚の周りを白いもやが漂っていく。
「すごい、うんちしたー!」
なるほど、カモは水面に浮かんだままで排泄をするのか。野鳥の排泄なんて、カラスが電線から飛び立ちざまに排泄をしてゆくところくらいしか見る機会がないので、いいものを見た気がする。Eテレの動物番組でも、なかなか映さないのではないか。せいぜい、ツバメの雛が親の顔に尻を向けて、ゼリー状に固まった糞を排泄して、親に糞を巣の外に捨てて貰う場面くらい。
そういえば、冬に下の子を連れて散歩をしていたら、田んぼの真ん中でアオサギが糞をしているのを見かけた。まるで水道の蛇口のように、長々と糞を噴き出し続けていた。食ったらすぐ全部排泄する。それが空を飛ぶ鳥の習性だ。
餌を全て投げ終わったので、夫と下の子の所へ行ってみると、下の子はザリガニが全然釣れないと愚図っていた。下の子はすぐに癇癪を起こすが、案外粘り強い性格なので、取れないが食い付きはするからと、釣り上げるまで諦めないと言った。だが、夫の方が気短なので、早く帰ろうと言い出した。
夫は、釣り場選びから釣糸の垂れ方まで下の子に口出しをしただけでもう疲れたらしい。池の周りには、夫と同じように子供以上にマジになってしまった父親達と、うんざりして別のことをやり始めた幼児があちこちにいる。
どうしてもザリガニが釣れないので、鯉とカモの餌をもう一つ買って下の子に与えた。カモは目が左右に着いているため、真横はよく見えるが真正面はよく見えないようだ、と教えると、下の子はカモの体側にぶつけるように餌を投げた。カモは即座に反応してくるくる回りながら餌を取った。下の子がそうして黙々と餌を投げてると、やはりザリガニ取りに飽きたらしい幼児が我々の横にとことこ歩いて来て、ハルジオンの花をカモに向かってぽいぽい投げた。数メートル先の池畔では、その子の父親が虫捕り網を手に持って、
と怒鳴っていた。
帰宅後、釣果が何もなかったので、日記が書けないと下の子が愚図った。でもカモに餌をやったじゃないかと宥めすかせ、日記を仕上げさせた。絵は下の子が自分で描いたが、文章はほとんど私が書いたようなものだ。カモは横から餌を投げられるとよく食べる、と。カモの様子ばかりで「楽しかったです」や「面白かったです」などの自分自身の気持ちが一言も書かれていない絵日記。そういうタイプの絵日記を、学校の宿題として提出するなんて、子供時代には思いもしなかったなあ。
中国産BLアニメ。現在6話までYouTubeで無料で観られる。ただし字幕は英語のみ。
1期2期もそうだったけど、字幕が超速で動体視力を試され過ぎる。意味がわかるかどうか以前に残像すら見えない。速い。中国語の1音に込められた意味が多すぎる。英語でも着いていけないとなれば日本語訳は絶望的。
義城編からのスタート。実写版(『陳情令』)では泣ける名エピソードだとされているらしいが、こんなんでいいのか!? っていうくらいにストーリーをゴリゴリ削られていて、たぶん日本語字幕がついたとしても理解できないまま終わると思う。
BL要素が抹消されているのはいつものこととして、BLとは全く関係ない所まで削られてしまうとは。
私は原作の、魏無羨が少年道士たちをぞろぞろ引き連れて引率教師の真似事みたいなことをしている場面が好きなのだが、そこら辺がとくに削られてるのが悲しかった。少年道士達の人数も減らされてて、カルガモの雛感が薄れてしまっていた。
義城編のあと、観音寺付近でどったんばったん大騒ぎが削減されていて、意味不明に。常氏とはなんだったのか……。そして、鬼腕のパーツ、いつこんなに集まったの? 私自身の記憶能力がポンコツなのもあるけど、あれ? いつの間に?? ってことが多い気がしてならない。
そしてもう金鱗台にもう登るんかい? その前に、藍一兄さんが突如合流したのが謎過ぎた。
魏無羨に金凌に喧嘩の仕方を教えるシーンがエモくてよかった。そうそう、私は『魔道祖師』のこういう小エピソードが好き。動画ほどほどに動いていて感動。欲を言えばもう少し引きの映像も見たかった。バストアップや足さばきばかりでなくて。フィギュアスケートの中継じゃないんだから。
ところで、中国ではいまだかつてBLが規制されなかったことはなくて、魔道組師も例外ではなく、映像化された時点で直接的BL描写はごっそり削られている。けれど、けっこうギリギリまで攻めた描写はある。二人の通された寝室にベッドは一つ、枕は二つだったりとか。
今回の完結編では藍忘機から魏無羨への実質的なキスシーンがばばーんと出てきた(しかも、原作ではそんな風に書かれてはいなかったような気がするんだが)ので驚いた。真面目にストーリー追ってないとわからないやつだけど。
BLに対する規制は厳しいものの、中国はいまだに同性愛が公然と差別されているために、かえって作中でギャグという形で同性愛が堂々カムアウトされるのが興味深い。
魏無羨が同性愛者(元は異性愛者だけど転生した時に与えられた肉体が同性愛者のものだった)であり藍忘機が好みのタイプであるということが冗談まじりに明かされて、周辺人物に「きもーっ!」と忌避されつつも当たり前化してしまう、という捻れ描写が成り立っている。
最近、中国でBLが規制されたというニュースが話題になっていたけど、本国では全くそんなことは起きていない(というかずっとBLは規制され続けている)し、ちっとも話題になっていないと、Twitterの中国人アカウントが書いていたりして、謎は深まるばかり。
YouTubeの動画も昨日辺りに第6話が公開されていた。海外向けだからかもしれないけど、もしかして本国でも本当に平常運転?
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
---|---|---|---|---|
00 | 96 | 11640 | 121.3 | 53 |
01 | 57 | 4490 | 78.8 | 41 |
02 | 97 | 13685 | 141.1 | 38 |
03 | 82 | 7119 | 86.8 | 37 |
04 | 40 | 6511 | 162.8 | 34 |
05 | 44 | 7147 | 162.4 | 43.5 |
06 | 35 | 3118 | 89.1 | 37 |
07 | 32 | 2798 | 87.4 | 48 |
08 | 62 | 6219 | 100.3 | 46.5 |
09 | 84 | 6004 | 71.5 | 39.5 |
10 | 152 | 10994 | 72.3 | 28 |
11 | 105 | 11687 | 111.3 | 57 |
12 | 158 | 17784 | 112.6 | 57.5 |
13 | 103 | 7836 | 76.1 | 44 |
14 | 161 | 15778 | 98.0 | 42 |
15 | 144 | 12499 | 86.8 | 38 |
16 | 206 | 18728 | 90.9 | 43 |
17 | 179 | 12133 | 67.8 | 38 |
18 | 136 | 15734 | 115.7 | 39.5 |
19 | 119 | 10367 | 87.1 | 35 |
20 | 121 | 10309 | 85.2 | 35 |
21 | 125 | 10404 | 83.2 | 25 |
22 | 143 | 15688 | 109.7 | 41 |
23 | 142 | 12918 | 91.0 | 47.5 |
1日 | 2623 | 251590 | 95.9 | 41 |
SUM(5), コンコルド効果(14), キツツキ(4), サンクコスト(26), 織田シナモン信長(5), こっけい(3), 素うどん(3), カルガモ(3), コンコルド(3), 抑え込ま(4), 負のオーラ(4), 損失(18), 暴動(16), 開催(52), 緊急事態宣言(13), ホリエモン(10), オリンピック(49), 口座(12), マイナンバー(10), 学費(16), 損する(8), 黒人(24), テレワーク(26), 回収(17), 給付金(9), 延期(12), 誹謗中傷(12), 回線(8), 中止(21), 解除(15), 出勤(20), 在宅(14), 投資(17), 出社(11), 野菜(14)
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近所の小さな公園にカルガモが来る季節になった。去年は、小さな公園で親子を見かけたんだけど、今年はカップル? と思われる2羽がいるだけ。これから産卵なのかな? でももうテレビでは親子の様子が流れたりしている。ここ最近、小さな公園は休校を持て余すザリガニハンター達で溢れている。この前は池に入っているハンター達もいた。元気で結構と思いつつ、カルガモカップルが落ち着いてニャンニャンできないのではないかとも思う。そういえばこの小さな公園周辺には猫も多い。猫に餌付けしているおじさんも見かける。カルガモに餌をやってるおじさんもいるのだが、このおじさん同士が出会ってしまったらどうなるのだろうか。カルガモ、大丈夫か? 君等はどういう感じがいいんだ?
産卵は終わったので子どもはみんな死んじゃったとのブコメ。確かに、去年の今頃は既に雛がいましたので私もそう思ったのですが、じゃあなんで2匹でいるんだ?とも思いました。卵を抱くようになると雄は姿を消すそうなので、まだなのかな?と。本人達に聞けたら良いのにとも思うのですが、そんな事聞くのは失礼だとも思うのです。