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はてなキーワード: ランナーズハイとは

2018-04-29

anond:20180429215740

どうも、市民ランナーです。

ただ漫然と走ってるだけというのは誰でもつまらないものです。なので、一つおすすめの走り方を教えます

ある程度長い時間走れることが前提にはなりますが。

まず、5分ほどゆっくり走って身体を温めます

で、そのすぐ後に1度、100メートル走を80パーセントくらいの実力を出すつもりで走ります

たぶん、貴方は「まあこんなもんか」と思うと思います

走り終わって、息を整えつつ、今度は10〜15kmほどゆっくり走ります

その後で、もう一度100メートル走を走ります

一度目より体感大分楽に、速く走れるな、と感じると思います。これはセカンド・ウィンドとか呼ばれるもので、ランナーズハイに通じる、身体機能が長時間運動に順応した状態です。

これは一度経験するとなかなか楽しいものです。大人になると、なかなか短距離走ってしないものですからね。

泳ぐにしても、自転車を漕ぐにしても、強度を変えることでこのセカンド・ウィンドは体験できますので、ぜひお試しくださいね

2018-03-12

自助努力のみでうつ病から回復することは私に無理だったと思う

1 ヶ月くらい前からサインバルタという抗うつ薬を内服している。これは SNRI という薬剤に分類されるもので、神経伝達物質であるセロトニンノルアドレナリン、両方の機能を増強するものだ。かなりの劇薬で、この手の薬剤にはよくあるように内服開始すると早々に副作用が出てくるものの、患者必要としている薬効は少なくとも 1 週間くらいは内服継続しないと出てこない。

これまで何年間も抑うつ状態から浮かび上がることができずに苦しんでいたが、サインバルタを内服開始してから 1 ヶ月ほど経過し、やっと副作用もやわらいで気分落ち込みのない "普通" の時間が出てきた。ただしそれが終日続くようなことはなく、せいぜい 30 分から 2 時間くらいのことであるが、それでも気持ちが穏やかな時間ができたのは本当に嬉しい。

今回改めて思うのは、自身うつ病を薬物なしで、気持ちの切り替えなどの自助努力のみで良くすることは自分には無理だっただろうということだ。しかし今までも他の抗うつ薬を試す機会は何度かあったが、それらは全く上手くいかなかった。では何が違うのか、私的経験のみにもとづくものではあるが考察してみたい。

薬剤選択

当然のことであるが、薬の合う合わないはあるかと思う。抗うつ薬効果が出るまでに時間がかかる一方で、抗うつ薬副作用は強烈であるし、うつ病患者にはトライアンドエラーができるほどの気持ちの余裕は全くないため、効く薬さがしは難儀することが多いかとは思う。また単剤で十分量を十分期間投与というのがうつ病治療の基本らしいのだが、十分期間を待つことも難しい。今回は日中の眠気が少ない薬剤を選択してもらえたのが継続できた理由ひとつかと思う。

アルコール抗不安薬から離脱

いずれも抗うつ薬治療効果マスクしてしま可能性がある。つまりアルコール抗不安薬での気分変化のほうが大きいため、抗うつ薬が効いていたとしてもその変化を感じとれない可能性がある。かつての私はこの問題に陥っていた可能性が高い。今回はアルコール抗不安薬も常用していなかったので僅かな気分の復調を敏感に感じとることができ、それも治療継続モチベーションとなった。

定期的な運動特に全力を出すような無酸素運動

運動によって自発的脳内麻薬/エンドルフィンモードをつくり出せると、気分のよい時間を増やすことができる。有酸素運動脳内麻薬を出すにはマラソンにおけるランナーズハイのようにけっこうな時間がかかってしまうが、短距離走ダッシュとか筋トレなど全力を出すような無酸素運動であれば比較簡単エンドルフィンモードに近づけるようだ。この状態にするには全力を出すことが肝心なようで、自重だけで十分負荷をかけるのは困難なので、筋トレするならジム通いが効率的だろうと思う。私は 10ギリギリできるくらいの負荷をかけ、時間をおいて 3 セット繰り返すようにしている。

2018-02-28

裁量労働制と言う名の「定額働かせ放題」で働いた感想

anond:20180227003158

裁量労働制人類には早すぎる。名言だと思う。

少なくとも日本人には無理だと思う。

自分は有名でも大手でもなく、業界4番手だか5番手だかよく分からない企業で働いてた。

自称業界ナンバーワン企業(この時点でお察し)。

新卒で入り、労働契約意味も分からぬまま、会社に言われるがままにサインし、定額働かされ放題はスタートした。

裁量労働制なのに裁量がない

裁量労働制本来裁量があり、遅刻早退という概念がなく、そもそも出勤するかどうかさえ自由なはずだと思うんだけど、そんなものは幻だった。

女性活躍を謳いながら、女性妊娠には厳しい

裁量労働制は柔軟な働き方云々という話があるけど、少なくとも自分が働いた企業女性活躍は建前だった。働いてる女性も、転職する手間暇をかけるより慣れたところのほうがマシと割り切って働いている感じの人が多かった印象がある。

このへんは裁量労働云々よりも、コンプライアンスというか人権というか、管理職レベル人間が何も思わずこういうことを言ってしまう程度の学のなさ、もしくは罰せられない環境のせいだとは思うけど、「定額働かせ放題」の悪影響だったと自分は感じた。

残業代を払わないので「人件費」という概念がない

どれだけ面倒な仕事だろうが、どれだけ時間がかかろうが、上司がやりたいと言ったらやる。

基本は人件費は「定額」なので、仕事時間換算して生産性アップという発想がない。

人事評価制度形骸化しお友達内閣的になっているので、長く会社にいるほうが偉い(直行直帰は悪)という謎の社風になる。

無駄会議や付き合い残業が多い。

なぜなら、早く帰ると「あいつは仕事をしていない」と後ろ指を指されるから

上司が帰るまでは帰れないという裁量労働制とは真逆文化が醸成される。

仕事が早い人ほど、同じ時間でたくさんの仕事をやる羽目になる

どこの会社でも似たようなものだとは思うけど、処理速度が早い人ほど多くの仕事をやらされる羽目になる。

裁量権などなく、上司の指揮で上から降ってくるのでやらざるを得ない。

なんなら仕事ができない人間の間に合いそうにない仕事まで間際で振られたりする。

でもそれは査定には無関係

人事評価形骸化し、お友達内閣化する

時間評価しない。仕事の速さは考慮されない。

仕事の中身は上司理解してない。なぜなら上から下に振るだけが管理職仕事から

このような様々な形骸化を経て、人事はお友達内閣と化す。イエスマンしか生き残らない。

NOと唱えた人から辞めていく。

分かりやす営業だと、こういうのがあった。

目標達成が50%でも、遅くまで残って努力してる人の方が偉い、なぜなら努力してるからという理由後者の方が査定が高かった。

前者は目標達成してない上に定時で帰るなんて何様、という謎の評価

残業代は出ていないので、評価基準労働時間になる謎現象

結果として仕事ができる人から辞めていく

このような様々な無駄コンプライアンス等を無視した謎の“社風”によって、仕事ができる人や転職できる人は転職していく。

残るのは、この社風に感化されてゾンビ化した人や、ランナーズハイになってこれが最高と思っている人たち。あとはご家庭の事情などでやむを得ない方々。

2017-08-16

[] #33-4結婚はゴールじゃない!?

≪ 前

とりあえず、近場にいる色んな夫婦生活を密かに観察してみることにした。

けど、その夫婦の様子がちょっとおかしい。

「あれは……夫婦じゃなくなったっぽいね

離婚しちゃったのか」

捜索開始から、いきなり出鼻をくじかれた。

だがシロクロは意外にも喜んでいる。

「そうか、つまり離婚がゴールってことだ!」

自信満々にそう言ったシロクロを見ながら、俺たちはため息を吐いた。

私、女だけど、その結論おかしいと思う」

タオナケの言うとおりだ。その結論だと、離婚するために結婚していることになってしまう」

「シロクロには難しい話かもしれないけど、離婚ってのはしないに越したことはないものから。そんなものをゴールに据える位なら、最初から結婚なんてしなければいいって話になっちゃう」

「つまりシロクロの結論破綻しているってこと。それに結婚した後の生活もあるなら、離婚したってその後の生活もあるだろ。だから離婚はゴールじゃないよ」

「うーん、それもそうか」

ミミセンの話をシロクロが理解できたとは思えないが、納得はしているようだ。

「次だ! 次いってみよう!」

====


「あそこの人たち」

「いわゆるホームレスってやつだね」

「私、聞いたことがあるんだけど、ああいう人たちを“人生終わってる”とか言ってる人もいるらしいわ」

生きているのに人生終わってるって、よっぽどのことだ。

「そうか、つまりアレがゴールだ!」

「うーん、でも皆がみんなああいった風になるわけじゃないでしょ」

それもそうか。

一見すると人生終わっているように見えるが、あれでも生きていることには変わらない。

ホームレス例外処理できれば、ここで結論を出してしまってもよかったのになあ。

「……ひょっとして、ゴールなんてないんじゃないかな」

こういう時、割と核心をついたことを言うのがドッペルだ。

俺も何だかそんな気はしていた。

けど、それではあまりもつまらない。

私、女だけど、そんな頭カラッポ結論は嫌よ」

その気持ちはみんな同じだった。

けど、いつまでも見えそうで見えないゴールラインに、みんなヤキモキしていたんだ。

「そんなこと言っても、こんなに探しているのに、まるで見つからないじゃないか

「ゴールのないレースなんて走りたくない!」

「シロクロ、僕たちはレースの話なんてしていないよ」

だが、意外にも一理ある考えだ。

シロクロは何も考えずに言ったのかもしれないが。

ゴールもなしに人は走り続けられない。

ペース配分できないからな。

「うーん……」

この時の俺たちはさしずめランナーズハイで、いつまでも走れるような心地だった。

だがそれは、そう遠くないうちに息切れすることを意味していた。

それまでに、何とか結論を欲しい。

====


「なんか、あそこ騒ぎが大きくなってるな」

ホームレスの溜まり場で、やたらと人が集まっている場所があった。

ちょっとかめてくる」

変装が得意なドッペルに様子を見てもらう。

服をどこで用意していたかは知らないが、たちまち風景に馴染んだ見た目になる。

しばらくすると、俺たちが思っていた以上の成果報告をもって帰ってきた。

「……どうやらホームレスの人が誰か死んだらしい。原因は分からないけれども」

死。

それは、とても普遍的概念だ。

「となると、ゴールは死ぬってことか」

「うーん、確かにもう先はなさそうだよね」

「それとも天国とか地獄とかが実在するなら、死ぬこともゴールじゃないのかな」

「とは言っても、それは実在するか分からないしなあ。それに、もし輪廻転生かいうのがあったりしたら、ゴールどころかスタートに戻ってるよ」

「うーん……」

俺たちはゴールの見えない袋小路に入ってしまった。

走るのをやめて歩いている状態に近いかもしれない。

俺たちは走る体力も気力もなくなっていたんだ。

皆でしばらく唸っていると、ドッペルが何かに気づいたそぶりを見せる。

自信はなさそうで、恐る恐るその可能性を口にした。

「……なんだか“ゴール”って、候補含めてロクなものじゃないよね」

発想の転換に感動した一同は、まさに答えを見つけたといわんばかりに喜ぶ。

実際は何も導けていないんだけど。

「なるほど。そう考えると、結婚をゴール扱いされるのは確かに不服かもしれない」

私、女だけど、その考えに賛成するわ」

カンコン! ソウサイ!」

皆も迎合する。

「きっと、このまま探し続けても有るかどうかすら分からないし、あったとしてロクなものじゃないよ。そんなものを無理して暴いても、誰も得しない」

こうして、俺たちのゴール探しは、ゴールかどうかはともかく終着には向かったのである

次 ≫

2016-10-07

ワーキングハイ

ランナーズハイってのがあるけど

ワーキングハイみたいなのもあるよね

あるいは夜に眠気が限界を超えた時、目が冴えるようなやつ

 

俺は感じる疲れがこんな感じなんだ

週30時間労働 それほど疲れない

週40時間労働 かなり疲れてる

週50時間労働 死ぬほど疲れる

週60時間労働 なんか楽になる 特に3週目から楽になる ← これ

週70時間労働 そこそこ疲れる

週80時間労働 かなり疲れる

週90時間労働 死ぬ

 

55時間くらいの1週目がだいぶ辛くて死にたくなるけど

2週目の60時間とかは楽になる

もちろん疲れは蓄積されて、休んだ時に一気に来て倒れるんだけど

 

こういうのって俺だけなのかな

できれば45時間くらいが楽になるようにコントロールしたいんだけど、難しいんだよなぁ

2014-06-12

http://anond.hatelabo.jp/20140610200601

返事が遅くなってごめん。

「これは凄い作品になるに違いない。」

そう、この感覚が今まではずっとあったんだ。自分作品面白いっていうランナーズハイみたいな、書いてる最中の高揚感。

確かに一作書き上げるごとに実力が上がっている実感はあるよ。といっても書き切れた長編は5本しかないし、よく原稿用紙100枚過ぎたぐらいで力尽きちゃうんだけど。ちょっとずつ、上達してきたな、新しいことに挑戦してみようって進んでいる。

それで書きたいものなんだけど、初めは思いつくままに書いていたんだ。

けれど、この楽しい面白いという感覚が失われてから長いスランプがあって、書きたいものって何だろう、と迷走しながら最近一本仕上げた。

書きたいという気持ちはあるし、こういうのを書いてみたい、という気持ちもある。

この辺の気持ちは初めて書いたときと少しだけ変わった気がする。以前は妄想が止まらなくなって書きたいシーンがあって思わず書きだすような感じだったけど、今はテーマがどうとか、文体がどうとか、斬新さが、読者層が、と余計なことも考えてしまう。

あとは今まで書いたことのないような作品を書こうと思って、書いている。一作一作、別の方向性を持った作品として作ってる。今の自分には書けないような面白い小説を読んで、自分だったらどうするか、とかそういうところで妄想が広がる。自分に今ないものを取り込みながら、自分が持ってる技術と合わせてみる、それが「書きたいもの」なんだと思うんだけど、あらためて聞かれると難しい。書きたいものの解答、自分でもよくわかってないかも?たぶん、こんな感じなんだけど言葉に表すとこうだったっけ?と思ってしまう。

直近で一番変わったのはプロットを作るようになったことかな。出来の悪いプロットをうんうん唸りながら準備してる。プロットを作った方がいいって、いろんなところで言われたり聞いたりしたから。元々プロットなんて作らずに思いつきで書いていたから、いまさら苦戦してる。前にも作ったことはあるんだけど、書いても脱線しちゃったり守られなかったりしたんだ……。(結果的に完成品をいきなり担当編集に送りつける形になってしまっていた)

今もプロットを作ってる最中で、これが通ってくれたら、今書きたいと自分では思ってるつもりの小説が書けるよ。

2014-01-14

無為ターニングポイント

なぜランナーズハイが起きるのか、考えてみたことはあるかいマラソン選手が「無心」に走るとき、いやマラソン選手じゃなくてもいいけど、人が走るとき、その人の脳内で何が起きているのか、それを考えてもみてくれ。

「無心」という言葉がある。また、「無為」という言葉がある。それらは何を意味する言葉なのか、ちょっと考えてみようか。

例えば、「美味しそうな桃があるなあ」と思って、桃をつかむ。これは「有心」なわけですよ。やろうと思う→動こうと思う→動く→反応がえられる。必ず、こういう順序になっているわけ。これはね、人生の最も普遍的構造の1つなんだ。あらゆる所で、今言った順序のプロセスがついてまわる。

ところがだよ、「美味しそうな桃があるなあ」と思ってつかんだら、前の席の女の子のお尻だった。これはどう考えるべき?

「無心」に近いのだよ、これは。たしかに「やろうと思った」。桃をつかもうとした。でも、痴漢行為という違うことをやっちゃったわけ。つまり、桃に関しては「有心」かもしれないが、痴漢に関しては紛れもなく「無心」。やろうと思わないで、動こうと思わなかった動きをやった。そしてビンタされるという反応をもらった。簡単なことだろう。

これは、先ほどの矢印で表すなら、 動く→反応 というシンプル構造をしておる。これが無心の構造だ。

有心と無心の構造の違い、それが何をもたらすのか?ここが重要なところであるぞ。有心だと、「やろうと思う」「動こうと思う」という意志が行動に先行していた。すると何が起きるかというと、動きがよく意識される。当たり前だ罠。やろうと思って動こうと思って動いたんだから、その動きはよく自覚される。当然である

ところがどっこい、無心の場合は動きが「特別視」されない。ここがポイントね。特別視されないから、動きと反応が渾然一体となって、心に「どぴゅっ」と入ってくる。射精音を「どぴゅっ」と最初表現した人は天才だと思う。話がそれた。渾然一体となって行動とその反応が入ってくるから区別がつかない。これが「主客未分」とか「無我」なわけです。

おそろしく単純だけどそれを厳密にやるのは難しい。だから「無我」はむずかしい。からまりの糸をほぐさないと外れない、でも外れたフリは簡単にできる、そんな知恵の輪がそこにある。

無為」も似たようなものだ。だから説明は略す。

以上から、「無為」のヒントが分かったろう。「やろうと思う」「動こうと思う」といった「意志想念」を無くせばよい。もちろん難しい、難しいけど無くせればもうそこには「無為」がある。

さらに、「無為」と「どぴゅっ」の関連性も理解できたはずだ。

ランナーズハイのえもいえぬ快楽はまさにこの「どぴゅっ」であろう。ランナーは走り去る景色を見ながら走る。過ぎ去る路面を見ながら走る。やがて走ろうという意志が消えて走行が自動化すると、何ということでしょう、過ぎ去る景色が「どぴゅっ」「どぴゅっ」と飛び込んでくる。エンドレス射精が気持ち良くないなんて人はこの世にいるだろうか?いや居ない。射精だに気持ち良いのに、いわんや連続射精においてをや。世間では「ちんぽには勝てなかったよ」という名言があるそうだが、それは自身のちんぽとて例外ではないということだ。話がそれた。

私はジョギング以外にスキーもやるのだが、スキーにも似た感覚がある。過ぎ去る景色がやがて「どばばばば」という射精感で飛び込んで全身の喜びとして一体化される。バイクはやらないんだがバイクなんかもそうなのだろうか?

その気持ちよさを味わってみると、ああ人間ってのはなんて自分の動きにやたらと注意を払う生き物なのかと叫ばずにいられない。そのようにhumanbeingを特徴づけても差し支えないくらいに、自分の動きを意識しすぎている。それは挙動不審とか自意識過剰とよばれる。自然から有心な生き物だけ集めると、すまないがホモサピエンス以外は帰ってくれないかってことになる。

要するに、「○○しよう」って意志人間人間たらしめ我らが誇る文明を築き上げてきたのであると同時にだな、人間を大きく縛り付ける枷(かせ)ともなっている、と言いたいのだ。

その枷から逃れる術は実はあるのだがここでは詳しく立ち入らない。簡単に触れると、動きの意志から離脱が動きを無為へと解放したように、「意志意志」というか「意志へのこだわり」を捨てればよい。さすれば、己が意志すらも「どぴゅっ」と飛び込んでくる。イメージとしては川の上流が滞りなければ、中流も下流もさらさら流れやすいだろ?そういうこと。感覚としては小学生でも分かる簡単なことだ。また、部分的実行もさほど難しくない。だが完璧な実行は、言うは易く行うは難しである

それはそれとして。とにかく、意志諸刃の剣だってこったい。

から意志は最小化(minimize)したい。そう思うのも当然だね?それをシンプルに「没頭したい」「熱中したい」と言い換えることも可能だ。人々は意志の中身を問題にするが、意志の量はあまり問題にされない。意志の量を問題視しよう。

アメリカ政治家ナサニエル・シモンズはいみじくも「習慣は最高の召使か、最悪の主人のいずれかである。」と言い放った。

しかし、こと意志の最小化に関しては、習慣化は善である。すなわち、習慣化すれば意志は減る。換言すると、動きを自動化すれば、動きに関して気にすること(daily hassles)が減る。当然だよね(キュウべえ口調)。

習慣化なんてやだよーと枕に顔をうずめて手足じたばたさせているそこの貴方朗報。習慣化しなくても意志は減らせますキーワードは「リズム」。リズムに乗れば確実に無駄意志は減りますジョギングってリズム運動じゃないすか~?だから効くんすよ~。

リズムというと「リズムに乗る」という言い方をするだろう。「リズムに身を任せる」ともいう。意識せずとも身体が動く。無為。これはもう完全に、意志で「動こうとする」のとは正反対のことですわい。

ジョギングでも音楽演奏でもなんでもいいんだけど、リズム運動するとき最初リズムに「乗ろうとする」。けど、やがて「リズムに乗る」。すると、意識の上でも逆転現象が起きる。こういう順番なわけ。

逆転現象ってのは、世界自分を対立させて自意識過剰にキョドってうまく動こううまく動こうとするモードから世界に乗って世界のあやつり人形となったお任せモードへと変わる。あやつり人形なんておそろしい言葉・・・しかし、これはあくまで行動の細部が自動化されることを感覚的に表現しただけで、実際に大筋を決めるのはモニタの前に座ってるそこの貴方だ。びしっ。

是非ともこの逆転ということを幾度となく経験してどんなものか掴んでほしい。「無為ってなあに?無為ってなあに?」と彷徨っていると夜のとばりが突然降りたかのようにガラッと変わるから

自分の動き、自分の身体が景色の一部に取り込まれて、景色全体が一挙にドドドドドドと押し寄せてくる、飛び込んでくる感覚

そして、そのとき漏れなく付いてくるのが「どぴゅっ」である。それも連続。つまり、「ドドドドドトド、どぴゅどぴゅどぴゅどぴゅ」なのである

2013-11-05

昔っから文章を書くのが苦手でした。

「この思いをどうやって表現したらいいのかわからない」という悩みだったらまだしも、そもそも何を書いていいのかわからない、でも何かしら書きたい(ような気がする)、でも何を書けばいいのか・・・と頭の中でグルグルするだけで、いつまでたっても何も書けないという状況。

今日も何かいいヒントが無いかと思ってネット検索していたら、ライティングマラソンという方法を知りました。

これは要するに何でもいいから書き続けるだけ。適当時間、例えば1セット15分ぐらいでタイマーをかけて、心に浮かんだことでも、何か気になっていることでも、あるいは今日あった出来事を朝から順番に書くのでも、とにかく何でもいいから書き続ける。もし書くことがなくなって筆が止まりそうになったら、「段々と書くことが無くなってきた」でもいいからとにかく書き続ける、という手法です。

それに習ってとにかく何でもいいから書いてみたら、意外と書き続けることが出来ました。もちろん内容はどうでもいいことばっかりで、他人が読んでも絶対に面白かったり役立ったりする内容では無いんですが、それでも15分間、ちょうど1000文字ぐらいの文章を書くことができました。

その後、ランナーズハイみたいな状態に入って、何でもいいから文章をもっと書きたい、と思ってここで駄文を書いているわけですが。

文章が苦手な人は、これ、結構オススメです。

2013-08-06

はてなが何故嫌われるのか

はてなってワタミ以上に嫌われていると思うけど、なぜここまで嫌われるのか考えてみると、大まかに3つあることが分かった。


1. 社長が権欲・金に汚い

ご存じの通り株式会社はてなネットでの抜群の知名度に関わらず2012年まで上場意図すら見せていなかった。

これはひとえに社長である近藤淳也が株を自分の株を持ち影響力を保ちたいという守銭奴ならぬ守株奴的精神を持っていたからであろう。

一転して2012年には上場を狙っていることを発表したけど、おりしも現在はプチバブル期ドリコム内藤裕紀社長を超える20億以上の売り抜けを狙う様も見ていて痛々しい。

ま、それも近藤趣味自転車ってところで全て集約されていると思う。自転車と言えば、ランス・アームストロングアームストロングと言えば…。もうね。

ただ、両社ともアメリカ人はだましきれないようであり、サンフランシスコベンチャーキャピタルから金もらって豪遊プランは阻止されました。


2. 技術力・独創性が皆無

最近目を引いた新サービスはてなブログの開設だったってところでお察し。ブログって笑。10年くらい遅れているんじゃないだろうかこの会社

この十年で世間は、ブログに飽きて、mixiに飽きて、twitterfacebookに飽きかけているんですが、何を以てブログをし始めたのか謎にもほどが。

しかし、この企業はてなブックマークを生み出したってことで技術力があると勘違いされている。残念、それ、deliciousパクリですから(古い)。

ま、そこは割り引いたとしても、その技術は今は会社を去った元CTO伊藤直也のおかげでしかないんだよね。

唯一独創的であったぽい人力検索事業はもはやそんなサービスあったことを思い出せる人すら少ないんじゃないかレベルであり、この会社、正直何もありません。


3. ユーザー層が反社会的サヨク

人気芸能人も使うアメブロとかと違って、はてなダイアリーはてなブログの利用層で有名人なんかほぼ皆無。

ま、そこらへんでやばさがにじみ出てるんだけど、その皆無じゃない少数の有名人ってんのが小説家とかだから性質が悪いんだよね。

小説家っていえば、昔は太宰治ヒロポン中毒者かつマルキスト)、今は村上春樹ランナーズハイかつ金持ちなんて・みんな・糞くらえさでおなじみ)と

反社会的サヨク相場が決まっている。こうした少数の著名人代表される属性は、はてなユーザー層に共通しているものと思われ、はてサなんて呼ばれてたりする。



ってことで、技術力がなく社長権力・金に汚くて信者が臭そうとかそりゃ嫌われるのも納得ですね。

システム障害があまり起こらないのもワタミもびっくりなブラックさに支えられているのかもしれません。

京都東京それぞれのオフィスにあるTVの上に設置されているカメラが、365日24時間社内をモニタリングしています」とは、はてな公式HPにある語句。怖すぎます

2012-08-03

書を捨てよ走りだそう ~皆さんに本当に必要なのは筋肉ではなくラン

気が向いたらスニーカーを履いて、Tシャツ短パンの軽装で玄関を出る

あとは走るだけだ

嫌になったら バスにでも乗って帰ってくればいい

ここ5000年くらいの話

ぼくらは毎日12時間くらい草原を駆けまわったり 毎日12時間くらい畑耕す生活をつづけてきたのだ

この体は一日12時間椅子に座り続けるようにできていないし

一日12時間光る板を凝視するようにはできていないし、一日300歩しか歩かない生活なんてなかった

それは20万のアーロンチェアに座ったって、JinsPCをかけてブルーライト防いだって

エスカレーター階段に変えたってなんの足しにもならないくらい

「人体の構造根本的にかけ離れた生活」を送っているんだ いまのきみみたいに

それが ここ100年も経たないくらいのおはなし

みんな そのことにびっくりするくらい無自覚で無頓着

原始的な生活にもどりたいっていう話じゃないよ

でもそんなんじゃパフォーマンスが下がる一方だ

きみの肉体は大事商売道具じゃないのかい

お金があるなら整体でもジムでもご自由にどうぞ行ってらっしゃい

でも解決策はそこにはないんだよ

0円でいまからはじめよう

ランニング

なぜランニング

安いスニーカーと Yシャツの下に着るようなペラペラシャツを着て

これを読み終えたら外に出てみるといい

走るくらいしかやることがないし

走って走って 嫌になったらバスにでも乗って帰ってくればいい

辛くなったらやめるのがコツ

限界まで追い込まないのがコツさ

ジム通いを試した人はいるかもしれないけれど

なぜかみんな続かないよね

それは 体を痛めつけるのはただ辛いだけだから

有酸素運動なんだよ 本当に必要なのは

ランニングは長い時間を掛けるもの

かつてぼくらの先祖毎日イノシシをおっかけていたみたいに

一歩一歩が糧になる カロリーを消費して未来がやってくる

ランナーズハイじゃないけれど いちど走りはじめたら辛いことなんてないし

むしろ日々のつらい仕事を忘れて 頭からっぽで無重力みたいな開放感が得られるんだ

からみんな 疑ってもいいけれど

一度でいいかスニーカーを履いて 玄関から出てみて欲しい

ほとんどの精神上の問題 肉体的な問題は

ランニングが解決してくれるんだ

ほんとうだよ

お気に入りの曲をiPodにつめていくと さらにいいとおもう

それは100万のアンプよりも

走る衝撃で イヤホンが踊り 風がおこり タッチノイズにまみれた128kbpsの音楽

きみの集中力によってどのオーディオルームよりも音がクリアに 今までにないほど綺麗に聞き取れる

音の粒ひとつひとつが 直接シナプスに流れ込んでくるような

はじめての感覚におちいるんだ

湿度や温度をきにしながら 座布団感覚すら余計だったきみのオーディオルームを一回でひっくり返す

最強のオーディオルームがきみんちの横の道路にあるんだよ

これは 本当にくせになる

ヨガやら何やら

もしかして ぼくが感じているような集中や開放感は

ほかの何かでも得られるものかもしれないけれど

あえて何故ランニングなのか

ただ ジムに7000円と入会費を払ってやるのもしゃくだとおもっただけだ

イニシャルコストゼロからおすすめしているだけなんだよ

たとえばきみが ジム筋肉質なオトコ(コウチとかいうヤツ)にマゾヒスティックになじられるのもよし

たとえばきみが 座禅組んでハゲタマのオトコにはたかれるもよし

たとえばきみが ヨガでアロマでロハスするもよし(ただ新興宗教に気をつけて)

たとえばきみが 早朝から皇居を周回して意識高いひとたちと共に陛下の気を高めるもよし

やり方はきみしだいだ

でもね

ランニングはいからできるからいいんだ

で 走り終わったきみへ

おつかれさま きみはよくがんばった

走り終わったら、水分をとって日陰か家かでゆっくりすること

さっきまでとは違った充足感がきみを包んでいるはずだ

頭の中にこびりついていた仕事の悩みや 人間関係のドロドロしたやつは

コースにポロっとおきわすれていて 心臓が全身にここちよいリズムで血流を遊ばせているはず

どれだけたくさんライフハックを齧っても手に入らなかった自己変革感が

得られましたよね

まり

そういうことです

2012-03-12

http://anond.hatelabo.jp/20120312122844

しんどいというか気疲れする。

それがそのうちランナーズハイみたいに感じられるようになれば楽しめるんじゃない?

個々の性格とか個人差とか言い出したら話にならないけど、結局はそこにいきつくんだよね。

他人に楽しみを奪われているっていうのがちょっとわかんないけど。

2011-04-13

大停電の夜に

停電だー停電だー(ボソっと てえへんだー)」

っとまあ、古いギャグを言いながら廊下を走ってくるヒロシ

コイツはとってもイイヤツだ。上背があって手がデカい。グローブたいな手だ。

だが、ナニは小さくて、メンソールライトたいな味のスースーした包茎しい

グローブたいな手でシコるとチンポコがヒリヒリして痛いから内股でいつも歩いている。

普段からテンションが高いやつだが、ここ2、3日はおりから計画停電の影響で学校も暗いから、気持ちだけでも明るくしようと頑張ってるけどその効果は大体豆電球大。可愛いやつだ。

ヒロシは別に計算ができないわけじゃない。

円周率だって13桁覚えたし、好きな子(15人位いる)の誕生日だって覚えた。

どっちかと言うと、頭はいい方だ。

好かれる人だし、教師からは口の上では注意されているけど、本当は末端の教師からも人気の教師からも、どこかでいてくれて感謝されている。

だけれど、あんまり女の子とは付き合えない。

面と向かってしゃべれない、前の席の白いブラウスから透けている青いブラジャーで抜いているよくあるシャイ高校生だ。

美沙子はそんなヒロシをちょっと気に入っている。美沙子筋肉も発達しているが、天性が味方したスラリとした陸上部女の子

ヒロシからは気づかれていないが、基本的に大体ヒロシの顔かたちと性格調和平均が、彼女プロフィールに書かれた”好きなタイプであるジャニーズの2.5軍の子のそれに大体一致している。最近ジャニーズでもトーク力は重要から流行りのタイプとも言える。

ヒロシがちょっと落ち込んだ時にメールしたこともある。

ヒロシ男子に好かれるから、結構メールをするのも大変。

いいネタにされて、性欲で湯気の出そうな思春期男の子から好奇と精子の入り交じった目線を送られるに違いない。

美沙子は今年限りは陸上に打ち込むつもりだし「女子力」も少し上げたいと思っていて、まだ準備不足

どうせヒロシ女子とそう近いうちに付き合うことはなさそうだからと踏んでいる。

から地震最近学校が早く終ることも多い。そんな中、「お前らは早く帰ってもロクな事が無い」が口癖の眉毛の繋がった体育教師の”サクライ”の猛烈な校長へのプッシュもあって、奨励されていて、美沙子毎日陸上に励んでいる。

余震も多くて、ガラスビリビリいる教室で退屈な計算式を聞いているよりのがウザくてたまらないか美沙子はマユゲのサクライに少し感謝しながら、アシックス蛍光色に塗られたトレーニングシューズに履き替える。

一歩走りだすと、もうそこは日常だ。走っていたら地震なんて関係ない。

スースーする息、安定した鼓動、刻むラップと秒針だけの世界

美沙子は殆どの陸上に打ち込む人間と同様に、個人的な世界が好きだ。

都会では中々一人だけでいられる時間が殆ど無いから、行き帰りの電車の中、雑踏の中、狭い家での家族との会話、めんどくさい女子との会話。それら全てがとけてなくなる。

多分、一つ一つ吐く息が自分を包んで、点となって風景が周りを通り過ぎていく。

走る時間が長くなると、抽象画のように風景画ダラーっと目の前から原形をなくして、セロトニンとレセプターが反応してランナーズハイ時間が続いていく。

美沙子美人で、多くの物を与えられているけれど気付いていない。同様に、ヒロシからの好意にも。

ヒロシヒロシでとても適当性格だが美沙子美沙子適当で、大雑把だ。

部屋は物が無いから幸いにして難を免れているが、大体ご飯の食べ方もきたないし、服も適当に脱ぎ捨てて、親まかせ。

よく似たもの同士で、一人っ子

ひょんなことから携帯アドレスを交換したのもいつだったか

大体、携帯をのアドレスを交換するには、それなりのきっかけや、もっともらしい理由付けがあるものだが、この2人は本当に適当適当な。

2008-12-07

過食症9年

過食症だ。たぶん今も継続して過食症だ。

発症してから9年になる。

もともとぽっちゃりだったのが、受験で痩せた。

自分では「太め体型」と感じでいるのに、周りから「やせてるね」といわれるようになり、混乱した。

混乱はそのまま「やせ」への囚われとなった。

「やせなくては」 「食べたらいけない」 「カロリー」 「脂肪アブラ」 ・・・

1日中頭から離れなかった。

食べ物(カロリー)が体の中にあることに耐えられず、嘔吐を繰り返した。反動で大量に食べ、また嘔吐した。

1日に何回もの時も、一ヶ月に数回の時もあった。

今は一時ほど過食嘔吐は激しくないが、止まったわけではない。

夕食を食べ、吐く。

昔ほど上手くは吐けないし、ある程度吐けたら「これでいいかな」と思える。

過食症人間には完璧志向人間が多く、胃が空っぽになるまで吐く場合が多い。)

吐く事への罪悪感もないし、吐く事での気分の高揚(ランナーズハイみたいなもんか)もない。

何も感じない。

治そうという意識がないし、そんな観念もどこかへ行ってしまった。

日常になってしまったとか、過食症と上手く付き合っているとか、そういうわけでもないように思う。

ただ何も感じない。

自分がどうしたいのかも分からないし、「どうしたい」という意志自体もない。

諦めがついたというのが一番近いのだろうか。

そんな状況なのに、太る事に対してはいまだに恐怖感がある。

キレイにならなくてもいいが、太りたくはない。

そんな中で、

朝起きて仕事をしてジムに行くときは行って家に帰って過食嘔吐もちょくちょくでマンガ読んで寝る、というルーチンひたすら繰り返している。

一方で、仕事自体はそろそろ責任のある仕事を任されるようになったし、頑張れると思える。

最近、「楽しみ」という感覚も思い出した。

でも、このルーチンがいつ終わるのかと考えるとうんざりする。

もっと切実に悩んだ方がいいのだろうか。

2008-10-01

あまりに忙しいと

あまりにスケジュールがいっぱいで、何かを食べる暇すら惜しく、寝る暇も当然惜しく、そんな中で必死になっているときって

「疲れた、もう勘弁、やめたい」という気持ちも確かにあるっちゃあるのだが

意外にも、「こんな忙しいのをなんとかこなしている自分」に酔ってなのか、案外気持ちがいいみたいなところもあったりする。多分それはあまり健全な思考ではないのだろうが。ランナーズハイっぽい感覚もあいまって、意外と他人が思うほど辛くなかったりする。頑張ってる自分に酔うと、意外と人間ってなんでもできるもんだな。

2008-01-31

公開処刑

で。そいつが言うわけ。

「福士は最後まで走らせて良かった」って。

あ、そいつってのは大学の時に知り合った、元陸上部。まぁ地方だし、国立だし、そんな地元の小バコに毎週末のように来るようなクラバーとはだいたい顔見知りになる。フレンドリーなヤツだったら、乾杯のひとつも交わせば友人にもなる。たとえ文学部のぼくとはほとんど接点のない、体育推薦枠のむさくるしいインカレ経験者でも。

そいつは大学では長距離をやってたんだけど、高校1年までは短〜中距離。そのあきらめた理由ってのが納得のいくようないかないような。

高校陸上部に入ってちょっとしたら、ゲスト指導として、中距離の実業団選手が来たんだと。いわく、そこで限界を知ったと。実力の?

「いや、本能の」

本能?

「空中浮遊の仕方は知ってるか? いや、座禅組んでけいれんで飛ぶ方じゃなく。そう、むかし家の押し入れの上の段からやって怒られた。『右足が沈む前に左足を出して、左足が沈む前に右足を……』って。そうそう。

「短距離ってアレに似てるんだよ。いや、マジだって。前方向に倒れ込むと、地面とキスしないように足が出るだろ。そしたらそっちの足でまた前に倒れ込んで……っていう。その繰り替えしなわけ。

「で、実業団クラス選手と横に並んで走ってみてよくわかったのは、『俺にはアレはできねぇ』って。ヤツらの体の放り出しっぷりったらすげーのよ。無いね。あれは。訓練とか筋力じゃなくて、自己防衛本能のどこかをぶっ壊すか、ぶっ壊れてるかどっちかでないとできないレベル。それくらい自然に、躊躇無く体を投げ出す。

「それができないってわかったから、俺は長距離に転向したわけ」

ふうん。で、その話と福士加代子擁護はどうつながるわけ?

あれはどう見ても公開処刑というか、ローマの剣闘士状態というか、アレで「感動しました!」「勇気をもらいました!」とかどう考えても悪趣味だと思うんだけど。だってもうその大会では記録も代表もねらえないわけでしょ。で、棄権の判断もできない状態なのは見えてて、それでも走らせたんでしょ? 監督とかチームとか、頭おかしいんじゃないの? それを取り上げまくるメディアメディアだけどさ。

「うーん。じゃ、さ。なんで彼女たちは走り続けてんのかわかる?」

え? そりゃ責任感とか?

「まあ、それは2割くらいだよなあ。

「あのさ、マラソン選手ってさ、なんか『いい人』多いと思わね? 『いい人』って言うか笑顔の人?

松野明美しかりQちゃんしかり。今回の福士もそうだよな。なんであんな42.195kmも走ったあとで、笑顔がふりまけると思う? あんなに肉体を限界まで酷使してるんだから、終わったら何もできない、表情すら作りたくない、って思うのが普通じゃね? そりゃ、うん、彼女らは普通じゃない。『選ばれた選手だから』って理由だけじゃなく普通じゃない。けっきょくな、長距離もやっぱり並みの人間にはできないんだ。いびつなんだ。

「そ。有り体に言っちゃえば、『ランナーズハイ中毒』なんだよみんな。

「あの多幸感はすごいぜ。ものの輪郭が光って滲んできてな、地面を蹴る振動が、まるで全身をなでてるみたいに感じてゾクゾクしてな、セックスなんか比じゃねーの。それが、まあ、どうだろ、人によって違うんだろうけど、おれの場合は30kmくらいからだけどな、2〜30分つづくんだ。すげーよ。

「でな、あの感覚がいちばん何に近いって、エクスタシーをキめて踊り狂ってるときのピーク。アレにそっくりなんだよ。ホントだって。

「思い出してみろよ。福士のあの笑顔。どっかで見たこと無いか? お前のCD棚にもあったはずだぜ。

Richard D. James Album

な? そっくりだろ? だからおれは福士を止めなかったやつらを責めないし、だからおれは陸上を辞めたんだ。そう言うと友人はポケットから出した錠剤をカッターで半分に割り、口の奥に放り込み、手を挙げて森の奥から漏れる光と音の方へ走り出した。ぼくは手のひらに残された半分を見ながら、明後日からちょっと早起きしてジョギングを始めてみよう、と思ったり思わなかったり。

2008-01-27

ランナーズハイ

http://anond.hatelabo.jp/20080127015648

ジョギングここ一ヶ月くらいサボってるなぁ。

走ることは良いんだけど、そのために着替えたり、アップしたり、走った後にシャワーしたり(汗かくしね)とか、そういうのが面倒になってきちゃった。。。

そういうのがあるせいで、テンションをあげて「よし、行くぞ!」ってならないと走れない。

走り始めたら、結構長い時間ゆっくり走ってられるんだけどね。

あれ?書いてたら、ちょっと走りたくなってきたぞ。

2007-06-16

これはいい洗脳

認知的不協和

なるほど、これは良い洗脳。要するに『精神エンドルフィン』てわけだな。脳内麻薬を出しまくるランナーズハイデスマーチの諸君はみんなラリラリ。これって状況依存性も高いよね。

http://anond.hatelabo.jp/20070615124102

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