はてなキーワード: リアルマネートレードとは
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やがて、カスタマーサポートに情報提供が入りはじめた。「ガチャで出てくるカードが複製されている」「ヤフオクなどで売られている」という内容だった。
以前からあるにはあった。この時期になって急に増えてきた。これまでは「そのような事実は把握していません」という内容を返してたけど、本格的に調査しないといけない段階に入っていた。
あまり詳しく書くことはできないけど、当時の調査結果を掻い摘んで述べる。
・ネット掲示板やオークションを見たところ、何らかの手段での複製が可能と判断
・カードに個別IDを付番していないため、細かい追跡作業はできない
※本物・偽物の区別はできる。人力になるけど……
複製されたカードの所有権が誰にあるか、そもそもガチャが景表法として問題がないかなど、前例のない中から弊社の見解を表明しないといけない。
業界全体の問題と言ってもいいところにまで発展してた。これまでは消費者庁がグレーゾーンとして見逃してくれていた(今思えば、対応が面倒だったのだろう)。この問題が明らかになったことで、ソシャゲの課金物について、業界レベルでの対応が必要になった。
当時の私に、そんな法的見解の案を作れるはずもない。また、ベンチャー企業である弊社にそんな知見がある人はおらず……みんな、時間が経つとともに問題がなかったかのように振る舞いはじめた。半ば諦めていた。若き日の私に対処できることはなく、有事に備えてネット掲示板を読み漁るだけだった。あとはカスタマーサポートとか。
カードが複製できるというのは、ネット掲示板の参加者には公然の事実となっているようで、複製方法について真剣に議論している様子があった。中にはヒントを出してる人もいた。
翌年になっても、複製問題は続いた。相変わらず問い合わせは来るし、ネットオークションでは不審なレアカードが多数売られている。
こちら(運営側)では、RMT(リアルマネートレード)をしているアカウント自体はわかる。SSRとコモンカードを交換してるトレードを調べればいい。でも、ユーザーの処分については話が別だ。そうしようと思えば、複製カードであることを証明する必要がある(RMT自体は日本の法律が禁じてない)。
やろうと思えば、できたと思う。複製について、カードの元情報のプロパティを見れば、いずれかの情報が本物=偽物になっている。ただ、人力での作業がどうしても入るので、現実として不可能に近かった。
この複製問題について、弊社の対処が追い付かなかった最大の原因は、対応方針が上の方でまとまっていなかったからだ……と、アラサーになった今ではわかる。社内の誰もが経験したことのない事態で、年長組でも30代くらいだ。まともに対応ができたとしたら神企業である。
そんな折にも、次のコンプガチャが始まっていた。社内では危険だという声が上がっていたけど、もうすでに企画済だった。すべて完成していた。やるしかない。利益を失うことになる。
みんな、心の底ではわかってた。このままだと大変な事態を招くことを。それでも、このままでもどうにかなる道はあるんじゃないかって、ほかのメンバーも、上の人間も考えてたんだと思う。
これがドン・キホーテの夢なんだって言い出した人はいなかった。みんな風車小屋は怖かったけど、見えない力に駆り立てられて、失敗の恐怖を感じながら目をつぶって突き進んでいた。
あなたも、仕事がキツすぎて危険な状態になると、そういう心持ちになることはないだろうか。組織的にそんな状態になってた。
ある日、複製方法がわかった。ネット掲示板に複製方法を上げてくれた人がいた。やり方が簡単すぎて信じてくれない人もいるだろう、それほど簡単だった。小学生でも思い付くレベルの。
炎上した。ひどかった。見事な炎上だった。ネット掲示板では、1時間以内に1000レスがついて次のスレッドに移行していた。
こうなるとは思ってなかった。炎上はしないと思っていた。複製方法がわかったとしても、「あーそういう方法ね。運営に情報提供しなくきゃ~」くらいだと思ってた。現実逃避だった。
翌日には、もっと悲惨なことになった。スポーツ新聞も週刊誌も大手新聞社も、今回の事件を紙面に載せた。この可能性だって考えてなかった。たかだかソーシャルゲームの一事件を取り上げる新聞なんてないだろう、と弊社は呑気に構えていた。
この日から、私は電話当番になった。取引先や、名も知らぬ人間や、マスコミその他いろんな人達からの問い合わせに答えることになった。心ない言葉でボコボコにされた。上司に代わろうとすると、「お前が答えろ!!」と返される。
それだけじゃなくて、チームリーダー層が役員会に報告を上げるための資料作りも命じられた。毎日深夜帰りになって、ホームに電車がくると飛び込みたくなったり、自動車が走っていると、ハンドル操作を誤って私を轢いてくれないかな、そしたら会社に行かなくていいのに……と思うようになっていた。
全力で対応に走ったものの、弊社にできることは限られていた。あまりに経験が不足していた。できることといえば、コモン弁護士への相談と、収益を失わない程度に幣タイトルを継続させることだった(※トレード機能をしばらく制限)。
あとは、法律論をベースにしてどういう対応をしていくか……私が知っているのはここまでだ。当時のオフィスは確かに狭かったけど、若手社員が手に入る情報はこの程度のものだった。
どういう議論があって、最終的にあの対応になったのかはわからない。十分な対応だったかといえば、そうともいえるし、そうでないともいえる。報道されている範囲で説明する。
・複製及びRMTに関わったアカウントは(真っ黒に限り)永久凍結
カードを複製した人への損害賠償請求は行わなかった。電子データであるカードに金銭的価値があると認めたことになるから。
個人が勝手に富くじ(ガチャ)を作って売ったら捕まる。ソシャゲのガチャにその要素があったと認めることになってしまう。
※今は「ソシャゲのガチャは景品表示法の景品に該当しない」となっている。当時は消費者庁が見解を表明してなくて、慎重な対応が必要だった。
今だから言うけど、カード複製は反社組織がやっていたように思う。最初は素人が見つけただけで、それが広がっていったのかなって。
多くのソシャゲにある通常の1回300円などのガチャが違反でないのは、『ソーシャルカードゲーム』を利用するための取引物だから。あくまで利用者は、ソシャゲというサービスに対してお金を支払う。ガチャ自体は仕掛けにすぎない。
でも、特定のカード(景品)を手に入れるためにコンプガチャを回さないといけないとなると、グレーゾーンからクロに変わる。絵合わせ、という違法行為。それが消費者庁の見解だった。
騒動後に発表されたソシャゲアニメも、ひどい叩かれようだった。Youtubeでもニコニコ動画でも、「コンプガチャ推進クソアニメ」というコメントが多数あった。本当はニコ動で配信予定だったのに、時流に従ってやめざるを得なくなった。地上波放送されたのは救いだった。
その年の瀬に会社を辞めたいと思った。一方で、そんなに早くやめたら転職で不利になるんじゃ? という不安もあって、あと1年、長くても2年だけ働くことにした。そのあたりの時期がくる頃には、転職先を見つけて退職した。
理由としては、自分が反社会的なことをしてると思ったから。消費者(プレイヤー)から、とにかくお金をもらうことばかりを考えている会社で働いてる気がしたから。
……今は、やっぱりゲーム業界にいる。ゲームプランナーの端くれとして家庭用のタイトルを作ってる。大きい会社とかじゃない。中くらいのところである。
実際、アップルやグーグルで配信しているソシャゲの一部は反社組織(の企業舎弟)が作っている。内容は純然たるギャンブルでも、ガワだけを美少女ゲームにしていることが極めて多い。
あの当時(2012頃)は、自分でも法律とか勉強して、どうやったら今の事態を解決できるか、そしてその後は、利用者がお金の苦労をせずにゲームを楽しめる方法を自分なりに考えていた。
そして、導き出した。
有料ガチャをやめればいい。
当たり前のことだった。月額料金制にして、ガチャで出るのはおまけカードだけにして、魅力的なカードについては参加者同士によるゲーム内通貨での入札にすればいい。回復アイテムや便利アイテムなど、いわゆる時短グッズは普通に現金で売ればいいと思う。
そんなゲームが、かつてあった。私が最初に担当した穴掘りゲームだ。岩を砕いて地面を掘り進めるだけの、ボタン一つでできる単純なゲームだった。奥が深かった。
参加者同士で交流できる掲示板があって、宝を発掘して集めたポイントを貯めてアバターと交換できた。みんな楽しくプレイしていたっけ。
ここまで付き合ってくれてありがとう。
これからも、ゲームを作る側の1人として、いい作品を残せたらと思う。
この子は、カードトレード掲示板の管理人だった。10万人以上の登録がある掲示板の。高校生の女の子1人で開設スタートして、最後まで1人で管理していた。掲示板を作った目的を参加者に共有して、利用規約を制定して、参加者からの苦情にも対応していた。経営力のある子だった。利用者トラブルの仲裁をしているのを何度も見させてもらいました。ゲームを好きになってくれてありがとうね。
カード情報まとめクラブの人。全てのカード情報を集めるという目的の団体があって、ある参加者がいた。その人は、数学理論を使ってゲーム攻略の最適化や、コンプガチャの期待値を研究していた。私も興味深く読ませてもらったし、騒動当時も上への報告の一部に使わせてもらった。確か、プロフィールには京都大学を卒業して帝人に勤めているとあった(※今はアカウントが残ってない)。ほかの運営スタッフの人も、幣タイトルに情熱や思い入れのある人ばかりだった。感謝している。
カードの複製について最初に情報提供してくれた利用者の人。ネット掲示板を見ていれば、いつか犯人が尻尾を出すとのアドバイスをいただいた。おそらく若い人かなと思う。幣タイトルが好きだからこそ、こういうメッセージをくれたんだと思う。本当にありがとうございました。
【漫画つき】コンプガチャだけじゃない。ケータイSNSゲーム課金の仕組み解説
「やっぱり根本的な問題は、アイテムをお金にできちゃうRMT(リアルマネートレード)と確率の表示のない有料ガチャじゃないかなーと思う。」
ポケモンGOは、バグや挙動やメモリーリークから、コード解析しなくてもスパゲティコードが見えてきて、アプリプログラマの精神を削りにかかってくるから怖い。
ボールの当たり判定とかグレート判定とか、逃げた瞬間にボール投げると当たり判定あったり、博士に送りまくってると重くなってきたり
グリーが衰退している理由をまとめてみたい。
大きくは以下の四つに分類される。
1、射幸心を煽ることが禁止され始めた。
・コンプガチャが禁止された。
・RMT(リアルマネートレード)も禁止された。
2、買収の失敗。
3、スマートフォンが流行り始めて、ユーザーがネイティブゲームに流れた。
・ガラケーを対象にしたシンプルなソーシャルゲームが売りだったが、
それらのユーザーがガンホーのパズドラ等のネイティブゲームに流れてしまった。
そしてユーザーはネイティヴゲームの面白さに気付いてしまった。
4、厳選せずに人を雇いすぎた。
・個人的にはこれがDeNAと大きく差がついてしまった理由だと思っている。
一時期、人材紹介キャンペーンをやっていて、一番、いい時にはエンジニアを紹介した人に対して
一人あたり200万もの紹介料を出していた。
社員Aが友人Bを紹介する。→社員Aは200万ゲット。友人Bも100万ゲット。
こんな感じの時期があった。とはいえほとんどの時期は100万と50万だったとは思うが。。。
しかし、これでまともな人材が入ってくるのだろうか?そうは思えない。
社員は200万欲しさに適当に人材を紹介するだろうし、入ってくる人も金銭が目当てで入社してしまう。
勿論、全員が全員だとは思っていない。でも、こういう施策のせいで粗悪な人材が流入してきたことは否めない。
粗悪な人材は、より粗悪な人材を呼ぶ。その結果、社内でおかしな派閥ができる。
社員の階級構造は上にいけばいくほど、実力+性格が高いことが理想。
勿論、現実はなかなか、そうは上手くいかないこともわかっているが、普通の組織ではある程度、そうなっている。
そしてその悪い点に輪をかけてしまったのが、グリーの社風だろう。
エンジニアは実力さえあれば、何時に来てもいい。髪の色は、青でも赤でも何でもいい。
つまり、風紀が乱れているわけだ。これでは組織として力は発揮しづらい。
組織として力を発揮するためには、少なからず、序列、協調性が必要だからだ。
それにしても、グリーが復活する日は来るんだろうか?
どうも、mobageの「アイドルマスター シンデレラガールズ」を日夜ポチポチと叩いて遊ぶ通称「モゲマス民」です。5月5日にちょうど実家に帰る予定があったので、ついでに読売新聞を見てみたら例のコンプガチャのニュースが載っていましたよ、一面のトップニュースとして。
さて、コンプガチャとはナンゾというは皆様ニュースなり解説なり切り込みなりでご理解いただけてる部分、ご理解いただけてない部分あると思います。私なりに説明すると、だいたい以下の感じ。
コンプガチャというのは、そのガチャ期間内に通常6枚程度の特定のレアカードを集めると、ゲーム内でその時だいたい一番強くなるような超レアカードが手に入ります。例えば、「魅惑の最強横綱 白鵬コンプガチャ」というタイトルのコンプガチャが開催されたら、琴欧洲、把瑠都、琴奨菊、鶴竜、稀勢の里、日馬富士という6枚のカードを揃えると白鵬がもらえ、プレイヤーは白鵬をゲーム内で使うことによりかなり優位に進めることができるようになります。
ところが、6枚のカードがすべて同じ確率で出現するわけではなく、この内1~2枚程度はかなり手に入りづらい確率設定がされています。例えば把瑠都の出現確率が100分の1に設定されている場合、最後まで把瑠都が引けずに残ってしまい、でも把瑠都が引ければ一発逆転で白鵬も手に入るので、泥沼のようにカードを引き続けてしまい湯水のようにお金が注ぎ込まれる、という構図。この「最後の1枚を引くともっとレアなカードが手に入る」というのが射幸心を煽り、またレアカードがRMT((リアルマネートレード))などにより実質的な価値を持ち、それを確率により供出するのは賭博ではないかという指摘が色んなところから出されている。
で、このコンプガチャ。白鵬を手に入れるために血眼になりガチャを回し続ける人が血を流す傍らで、甘い汁を吸えるステークホルダーが存在する。「運営はボロ儲け」? まあそれはそうなんですが、それとは別に通常のレアカードを狙うプレイヤーが、コンプガチャで必要以上にガチャが回されることによりレアカードを手に入れやすくなるのです。
「熱闘!大相撲バトル」(このゲームは存在しません)のプレイヤーAさんが、把瑠都を引けずに150回連続でガチャを回したとします。Aさんは、最終的に把瑠都を引け白鵬を手に入れることができましたが、ガチャを回す過程で得た琴欧洲や稀勢の里、またコンプリート対象以外のカードも出現するので、豊ノ島や豪栄道などのカードも手元に余ってしまいます。白鵬を持っているのに今更弱いカードを使うこともないので、Aさんは豊ノ島をアイテムとトレードしたいと考えます。ところが、Aさんの他にもコンプを狙って豊ノ島を余らせているプレイヤーがたくさんいるため、豊ノ島は中々買い手がつかず、ちゃんこ鍋というアイテム2つでようやくトレードが成立。Aさんから豊ノ島を手に入れたBさんは、まだ臥牙丸くらいしか強いカードを持っていなかったのに豊ノ島がちゃんこ2つで手に入ったのだから「コンプガチャ様々」なことでしょう。
このように、コンプガチャで余ったレアカードがトレード市場に大量投入されることにより、ガチャを回さない無課金~微課金のプレイヤーでも豊ノ島や琴欧洲クラスのカードであれば非常に手に入りやすくなり、それなりの戦力でゲームを進められるようになるのは、ありがたかったことでした。
コンプガチャがなくなってしまうと、余剰のレアカードが市場に出回りづらくなることが予想されるため、欲しいレアカードがあれば早めに手に入れることをオススメします。また、既存のゲームであれば次はイベントのランキング上位報酬に魅力的なカードを投入し、ランキング争いを加熱させてそのためのアイテムを課金の主軸にすることが考えられます。レアカードのトレードレートがどうなるか、超レアカードがどのように投入されるのがトレンドとなるのか、今後ともソーシャルゲーム界隈を注視して参りたいと思います。
以前の続き:http://anond.hatelabo.jp/20121214003650