はてなキーワード: 優生学とは
恐らく、優生学とはなにか、のところが曖昧だから解説にたどり着いてないところがある。
そして科学でないことが優生学が誤りである理由の大部分である。
ナチス政権は、当時、「最新の科学と合理性に基づいて政策を進める」と標榜していた。その「最新の科学」の筆頭が優生学であったのだが、実は優生学は科学的根拠に乏しく、今でいう俗流進化論の水準にも達していない。当時からしてもすでに素人っぽい勘違いや都合の良い前提を数多くの含むものであった。
科学ではないので、科学として優生学の誤りの詳細を検索しても、大して詳しい解説は出てこない。それが主に語られているのは、文系科学の分野だ。学問ではないので、単語としても、優性思想、とか使う。
ナチスがなぜ誤りだったのか、みたいな歴史分析の本を探すのが近道だろう。
一番大きいのは、自然界は弱肉強食である、という素人にありがちな勘違いを採用していること。
優れた遺伝子を持った人が優れた子供を残せば反映するであろうそれが進化だ、とかいう考えが根本にある(そしてなぜかアーリア人が優れていてユダヤ人が劣っているとかいう話にする)。
これが明確に間違いで、自然界は弱肉強食ではなく、適者生存である。ライオンやゾウであっても滅びるし、アリやミジンコであっても繁栄する。また、アフリカで繁栄したアリンコをヨーロッパに運んで来たらそれだけで滅びる。兵士に適した遺伝子を持った国民が増えたら、農業が壊滅するかもしれないし、パソコンの天才になる遺伝子を持った人は、ナチス当時は無能以外の何物でもなかったかもしれない。万能の天才になる遺伝子は、伝染病に抵抗できない特性を同時に持つかもしれない。
つまり、優れた遺伝子、などと言うものはない。何が優れているかは場合による。
それは当時の進化論でもすでに判っていたが、ナチスはそれを判ってなかった。科学を判ってない奴らがぶち上げたのが優生学という訳だ。
ナチス以前にも、類似の発想がずっとあり、差別に活用されてきたからだ。
これは20世紀よりも更に前にあった科学分野だ。頭蓋骨の大きさが判れば、脳の大きさがわかる。脳が大きいということは賢くて優秀である。そして、白人の頭蓋骨は大きく、黒人の頭蓋骨は小さい、という話だった。実際には、そんな事実はなく、骨相学の専門家はわざわざ頭の大きい白人と頭の小さい黒人の頭蓋骨を一生懸命に探し出して、それをデータと称していた。そんなこんなでブームは消滅し、いまでは疑似科学とされているのだが。
つまり、差別に科学(っぽさ)を利用するという発想は、優生学以外にも普遍的だし、常に行われているのだ。
それ故に、科学っぽい差別言説を言おうものなら、「てめえ例のイカサマをしようとしてるんじゃねーだろうな?」という目を世間から向けられる。母さんオレオレ、オレだけど、みたいな電話が家にかかってきたときの感じに近いかな。
ってナチスとかの時代で、その頃ってまだ遺伝子や遺伝のことが詳しくわかってなかったんだよね。
だからその頃の優生学はトンデモ科学の無茶苦茶な人種差別モリモリの理論だったわけ。
で、最近になってゲノムが解析されて遺伝子しやすい性質とかがわかってきて
そこで再度問われる科学的事実に基づいた有利な遺伝子同士の交配とかデザイナーベイビーとかは
トンデモ科学じゃない訳だからさ。今度はそこに対する倫理の問題があるわけだよ。
この2つを全て優生学とひっくるめて批判するから意味わかんねえことになるんだよ。
どっちの話してんだよってなるよ。
いいっていってくれる連れ合いがみつからないなら外国いってもいいよ。
日本人(特に増田にくるような日本人)が奴隷根性すぎて相手を食い物にしようとしてるだけだし付き合う理由はない。
ここの価値観に染まると「でもでもだってぇ」と唱えてお互いをケチ付け牽制してばかりいるうちにつまらない人生が終わる。
尊重しあえる相手と暮らせるならだれでもいいのに、悩む必要がない。
なぜ駄目かというと、植物とちがって失敗作を枯らして捨てることができないからです。
優生学というのは遺伝子の選別をします、悪いものを捨てます、ということです。
でも、人間の遺伝子は(たばこモザイクウイルスや大腸菌とちがって)めちゃくちゃ複雑にできています。
ものすごくできの悪い遺伝子セットができてしまえば母胎で受精直後に死にますが、
というか、100%優秀な遺伝子同士からでも、0%に近い子供が生まれたなんてのはよくあることです。
そのグレーゾーンが今発達障害といわれているもので、もともとは普通の100%に近い扱いをうけていた優秀な遺伝子のあつまりなんですよ。
今生きている人たちは全員、その時代で結婚できない人もいるなかで結婚して子供もつくれた勝ち組同士の子孫です。
そう考えると、なぜ今の状態だけをみて勝ち組選別してはいけないかがわかるとおもいます。
もういちどいいますが、今この状態、不妊も解消できない少子化の今こそが、
知性が高くコミュ力高く顔もよく勝ち組同士だけが結婚できるというのを3000年くらいつづけてきた結果なんですよ。
幸せになりたいのなら、そういう勝ち組遺伝子もちのはずの人たちになんかいいわけつけて負け組というレッテルを貼りつけてまわる
そんな仕組みの方をどうにかしたほうがいいです。まあ学歴社会とか、社畜至上主義とかのことですが。自営業って知ってる?
あともうひとついうと、将棋の強い人の親や兄弟や親戚つれてきて将棋やらせてもぜんぜん駄目ですからね。藤井羽生の前に天才棋士といわれた加藤一二三さんにも子孫はいるけど将棋は全然でしょ。https://xn--p8jxdhd0kva0119ftqhsvq.com/2019/03/12/katou-hifumi-kurisuchan-kazoku-kodomo/
先祖代々の遺伝子が効いてるのかも、っていえるのはスポーツ家系。あいつらは胃腸がつよくてものすごくランゲルハンス島も働くタイプのかけあわせ。
メダルいくつかとった室伏広治さんは親が両方とも陸上メダリストでしたっけ。
今は自動車やトラクターなどの機械を扱えるほうがクズだろうが安定して稼げる。
だからそういうメダリストばっかりふやそうとはみんなあまりおもわないんですよね。
将棋という一つの尺度で生きていける世代もたぶんあと50年くらいですな。
それから先はAlphaGoのようなAlphaShogiというAIを組めた人のほうがずっと勝ち組です。
そういう才能も今クズといわれてる人たちのなかに埋もれているのかもしれませんよ。
あと、そういう偽科学の典型たる「優生学」(骨相学とおなじくらい何も学問ではないのだが)を独裁者がやっちゃったドイツとか北朝鮮、今、全然発展してないからほんと気をつけてね。
まあ根本的に間違ってる。
優生学っつーのは「スポーツのつおい、将棋のつおい人集めて子供つくればもっとスポーツ・将棋がつおい子供が生まれて最強」みたいな「なんかすげーやつ」が何人か生まれて、その人たちはハッピー、親もガキ使って儲けてハッピーとかそういう漫画みてーな話じゃねーんだわ。
優生学っつーのは「イイ精子イイ卵子に高い金出せる金持ちがもっとつおくなる」ことじゃねーの。
優生学っつーのは「ある一定の基準に達した特定の条件を満たした(注1)人間だけが生殖して、それ以外には子供を残すことを許さない(ようするに断種するってことだ)ことで社会(国家・人類)全体が今より良いものになる」ってことなの。個人の能力の話じゃねーんだわ。集団遺伝学の話なの。
だから別に金持ちが金出してイイ精子買っても結婚相手をなんらかの能力で選んですげーガキができるのを期待するのも別に悪でもなんでもないしそんなことやってるやつはもう既にどこにでもいるわけよ。んなこた個人の自由だし、そゆことできるやつはむしろ「そうする権利がある」と言っても過言じゃないわけ。そいつら自身の金精子卵なんだから好きなように使えばいい。でもそれは優生学とはなんの関係もない話なの。
優生学っつーのはそーゆー「個人が自分の責任で自分が信じることやりたいことをやること」じゃねーんだわ。優生学っつーのはおまえの「生殖の権利、自分の身体やら人生やらをどう使うか、どう使ってもいいのかを赤の他人様がおまえの代わりに決めて下さること」なんだわ。だからアウツなの。どんなに崇高な目的があっても科学的な根拠があっても、ひょっとしたら実際かなりの確度で人類がより良いものに変わる見込みがあっても、そんでもアウツなの。なぜなら 金持ちやらスポーツ選手やらが自分の金や精子をどう使うか自分で決める権利があるのと全く同じように貧乏人も病気の人間もキチガイも外人も誰と寝て何人ガキをつくるかというのは自分で決める権利があるわけ。だから。
そうやってな、個人が自分で自分を幸せにすることが認められてさえいれば社会(人類)なんて別に今より良いものになんなくてもい―んだわ。いいんだよ?別に社会を良くしたいと思っても。ただそれは特定の人間を犠牲にすることを前提にするんじゃねーよ、ってことだよ。こういうの習うよね?中学校で。
と、まあそういうことだ。社会は別におまえを幸せにする責任なんてねーよ?でもその代わり社会はおまえを他のやつらと別枠に入れて人間が生来持っている権利を剥奪することも許されてねーということだ。そんでイーブン。
わかるかなぁ。わっかんねえだろうなぁ。
注1(1/22 付記)
「基準に達した」だとなんか「努力してそこに至った」みたいになるから「条件を満たした」に訂正した。
普遍的な良し悪しじゃなく、今、社会が平和であるために大事であるとかなり多くの人や国、すくなくとも建前として前提として規範としている「人権」と両立する考えではないからでしょう。また「人権」ではないにせよ、多くの宗教も 「人を能力で選別せよ」 とはしていない、ほとんどが逆だよね。愛だよ。人がそうすべきではないから、神が必要なんだ。
そういう多くの人類が拠り所としている概念と相容れない、ってこと。
本音としてそういう事ができたらなあ~って思ってる人はいるかも知れないよ。だから優生学も生まれた。ただそれを共通の拠りどころして社会を成立させられるかどうかは、相当に困難だと思う。
何かを理解しようとする事で、人は成長していくのだ。理解向上は幸福追求権の一部だ。学ぶ権利を阻害する学徒の風上にも置けない発言は、とても看過できない。「無理に理解しなくて良い」など二度と口にするな。
無力を痛感したなら、議論をただ静聴していろ。
医療、ジェンダー(堕胎の身体へのリスク、マイノリティの社会学)
うちAmazonで買える文献を
思想分野
横山尊「日本が優生社会になるまで: 科学啓蒙、メディア、生殖の政治」勁草書房より
千代 豪昭 「私の生命倫理学ノート-医療現場における倫理分析の原理と演習-(生命倫理学を学ぶための副読本)」メディカルドゥ
他にも法学分野でも探せば文献が出てきそう
実際は「血統、勝利」なんだけど。それいうと今までやってきた商売も国家の盛り上げもダメになるじゃん。
競馬と同じで運動に有利な人間を交配させて勝負させてるだけのオリンピックなんか印象良くないじゃん。
奴隷どもには努力すれば勝利できる。っていう嘘の夢を信じさせて死ぬまで働かせないと裕福層は楽できないじゃん。
優生学はそれに反してるんだよ。
増田が理解できれば良いのは『優生学の何が悪いかわからない』と公で口にしてはいけないということだけ
世界の主人は自分自身なのだから 好きに考え好きに生きたらいいが
優生学・優生思想の批判されている点は「悪質の遺伝的形質を淘汰する」というのが根幹だから。
優生学の勢力が強かった頃は障害者や特定民族を差別する学術的根拠となった。
優秀な遺伝子を増やす方の優生学の歴史はだいぶ新しく、必ずしもどうして批判されるべきかは明確ではない。
「なんで○○は駄目なの?」「これはOKなの?」など疑問があれど質問しにくい状態である。
もちろん大学などに所属しており、近い関係に識者がいれば質問できると思うが、
あいにく自分は普通のIT系会社員であり、そのような状況に無い。
優生学を馬鹿にするとか、優生学を馬鹿にする人を馬鹿にするとか、全くそういう意図が無いことは先にお伝えしておきます。
質問の本題です。優生学はなぜタブーとされているのでしょうか。
遺伝子が子孫に影響することはメンデルなどの科学が証明しているもので、これは正しいと多くの人が受け入れてると思います。
例えば競走馬や金魚、野菜などの品種改良はこれにあたると思います。
これら人間以外のものについては遺伝的な観点から改良をすることは許容されているが、
これを人間に当てはめて考えるのはタブー、という理解で合っていますか?
以前 RADWINPS の方が
前も話したかもだけど大谷翔平選手や藤井聡太棋士や芦田愛菜さんみたいなお化け遺伝子を持つ人たちの配偶者はもう国家プロジェクトとして国が専門家を集めて選定するべきなんじゃないかと思ってる。
お父さんはそう思ってる。
と発言して話題になりましたが、これの問題点は「国家プロジェクトとして」行う点にあるのでしょうか?
「大谷翔平選手がたくさん子作りをすれば、きっとスポーツに強い子が生まれる。」
これは前述のとおりおそらく真で、この時点では世間に許容されているものと思います。
男性が美女と結婚したいのも、婚活女子がスペック重視するのも、精子取引で高学歴な方の精子が高価なのも、
世間では一般的なものとして受け入れられているのでここは問題ではないと考えています。
ではなぜ RADWINPS の氏の発言が炎上したのか。それは国家プロジェクトとして行うから、でしょうか?
すると「スポーツが得意」「将棋が強い」など何らかの尺度で遺伝子に値札がつけられ、比較され、
例えばプロスポーツ選手のスポンサーをしている民間企業が、スポーツを盛り上げようとして
スポーツが得意な選手の遺伝子をたくさん残そうと子作りに関する手助けをした場合、
これはセーフなのでしょうか?それともアウトですか?
婚活パーティ主催者が「良い遺伝子を残したいという参加者の本能を満たすため、
男性は美男で高身長で筋肉質を、女性は美女で高学歴を集めました」などと謳うのはセーフですか?
実際これにかなり近いことは現状謳われており、世間に許容されているように見えます。
いくつかネット上の記事を読んではいるのですが、正直雑多な理屈が多いような気がしていて、
未だに優生思想がどのように悪なのか良くわかっていません。
詳しい方いましたら教えて頂けると幸いです。
皆様様々なご意見ありがとうございます。
純粋に知りたい気持ちで書いたのに、「そんなこともわからないとか、ネタ?」「本心は別にあるだろ」「自分で考えろ」系のコメントが多いのは残念です。
何かを知りたいという気持ちをあげつらって、私のことを「邪悪だ」などと揶揄するのは、優生思想についての理解が遠ざかる一方です。
このトラバが荒れていたり、ブコメでも私を馬鹿にするようなコメントが多いことからわかるように、
「ただ世間で駄目とされているから駄目」という考えの方が多いのではと思います。
また、id:n_kasei 氏などによる「本を読め」「自分で考えるべき」系のコメントが多いことも、
ことを表しているのではと思います。
私がネットで調べても明確な理由が無いことが概ね理解できました。
優生思想批判にナチスを持ち出す方が多いですが、ナチスが用いた優生思想による殺人が悪なのに、
優生思想も悪とされているところが不思議に思いますが、まぁそういうものと理解しました。
論理はどうあれ、ゲームオタクによる殺人事件が起きたらゲームが悪とされることと同じような理屈だと思います。
ナチスが用いた鉤十字マークを現代社会で使ってはいけないとされているように、ナチスが用いた優生思想も使ってはいけないと。
ここに明確な論理など無く、ただ「タブーである」と扱われており、多くの人がそう思っていることがわかりました。
https://anond.hatelabo.jp/20220122010439
そのような方たちも多くの人が問題の理解を間違っていることがわかりました。
言ってること邪悪な優生学なんだけど、それ以上に、社会的弱者の考え方がまんまでるというか。
己の人生が悪いのは生まれついての遺伝子のせいで、自分の努力不足ではなかったというわけだ。
受験でもなんでも、努力して何か達成したことのあるやつはこういうことは言わない。
低学歴で、何かを達成することはなく、どんな困難にも、夏休みの宿題から異性関係、ゲームのやり込みに至るまで、誤魔化したり諦めたりでお茶を濁すことばかりしてきた。クズクズのクズなのだろう。
こんな僕を産むな、と訴えるのが人生の最後に残った、人生を有意義になるかのように誤魔化す方法というわけだ。
かわいそうじゃないのさ。