はてなキーワード: 完膚なきまでにとは
えー本日、ガルパン最終章第2話を見たわけですが、なんていうか、これまでガルパンの魅力の一つであったスポ根的な爽やかさ、ジャイアントキリングによるカタルシスといったものが全く無くなってしまった。対戦校が王者である大洗にいかに立ち向かうかという構図になり、最終章以前以後で大洗の立ち位置が完全に入れ替わってしまっているのだ。
まず第2話はBC自由学園との戦いの途中から再開される。BC自由学園の攻撃をなんとか切り抜けた大洗女子学園は、身を潜めるBC自由学園に対して作戦を立てるのだが、それはなんとカモさんチームを犠牲にして同士討ちを誘うという非情な作戦。正直これはかなり引いた。高校生がやる作戦じゃないでしょ…もはや卑怯と言わざるを得ない作戦により、BC自由学園は統制を失い同士討ちの果てに隊長であるマリーが身を挺して争いを止める始末。しかもアニメ的演出とはいえ、アレは一歩間違えたらミンチでしょ…蛸壺屋作品だったら間違いなくマリーは惨死だったな…。閑話休題。ともあれ、体制を立て直したBC自由学園は一矢報いるべく立ち向かう。終盤で士気を上げるべく歌いだすBC自由学園の姿は悲壮感が高まり思わず涙が出そうになった。試合後はノーサイドということで敗者であるBC自由学園が勝者である大洗にスイーツを(なぜか)振る舞うが、あんな卑劣な作戦で負けた後で爽やかにノーサイドってわけにもいかんでしょ…。正直、あのシーンは薄ら寒さがあった。
続いて2回戦の相手は知波単学園。知波単学園は福田の参謀的活躍により目を見張る変化を見せる。前回王者の大洗女子学園に立ち向かう姿は「あれ、これってTV版の大洗vs黒森峰っぽさがあるぞ…」という感じ。知恵を振り絞って戦う知波単学園はまさに勇敢で、判官びいきに拍車がかかる。一方の大洗は泥濘地に知波単学園を誘い込んで上から一網打尽、一斉射撃で完膚なきまでに叩き潰すか、というところで知波単学園が勇気ある撤退を決断し、次回へ続く!というところで第2話が終わった。
うーん、なんだかなぁ。後味悪いんだよな…第2話。大洗が完全に悪役じゃねーか。西住殿はケイさんの名言「ザッツ戦車道!これは戦争じゃない。道を外れたら戦車が泣くでしょ?」を忘れてしまったんでしょうか。王者の意地としてなんとしてでも勝つ、たとえそれが卑怯卑劣であっても絶対に勝つという執念を見せている。まぁいいんだけどさ、ガルパンの魅力ってそこじゃないでしょ。あっと驚く奇襲作戦、息を止めて手に汗握る戦い、圧倒的不利からギリギリの勝利を掴むカタルシス。そういったところにガルパンのエンターテイメントがあったと思うんだよなぁ。各校がそれぞれに成長を見せている中で大洗が見せた「成長」が非情な作戦から対戦相手を徹底的に叩き潰すのだとしたら、あまりにも悲しい。
今後はどうなるんだろうか。いっそこのまま悪辣を貫いて対戦校を蹂躙して無限軌道杯で優勝、ももちゃん先輩は各校の屍を踏みにじってめでたく大学進学めでたしめでたしというほうが清々しいかもしれないな。
追記:
どんなリベラルでも極左でも、結局どこか日本に依存している感が見え隠れしてて、そういう浅ましさが支持率に繋がらない。
だがそれとは別になろう系のいわゆる異世界転生モノの潔いまでの日本への郷愁の念のなさといったら!
読者はもう心の底から日本の将来なんてどうでもいいのだろう。一昔前の異世界に行って、そこで修行し(何らかの成長を遂げる)再び戻ってくるとかではなく、完璧に欠片も未練が感じられない。
これはもう、右翼の敗北ですよ。国粋主義が完膚なきまでに叩きのめされた瞬間です。
七度生まれ変わり国に報いると言った大楠公なんて血の涙を流しますよ。
芝居に対するスタンスが好きで、自分が行ける範囲で舞台を観に行ったり、フォローしたSNSから確認できる範囲でインタビューを読んだり、ファンサイトに登録している。今度ファンレターも送る。
行ける範囲、確認できる範囲というのはこれまでの自分の傾向から、知れば知るほど好きになってしまうからだ。
犯罪や相手に迷惑をかけるようなことは絶対していない。ただ自分の中でこじらせてしまう。
芸能人や、直接会えない人に恋をすることほど不毛なことはない。なのにめちゃくちゃ苦しいだけなのに好きになってしまうのだから大変困る。
どこにいても何百キロも離れた自分のことなんて知らない誰かの姿が見れるのって現代社会の功罪だと思うわ。
だけどひたむきに頑張っている姿を見ると胸を打たれてしまう。自分も叶えたいことを頑張ろうと思う。元気をもらえる。
だから非常に勝手なことを言うと推しは早く結婚してくれないかな、と思っている。結婚じゃなくていい。
生活を共にするパートナーが居ると言って欲しい。プライベートなことを言ってくれってめちゃくちゃわがままだけど。ごめんなさい。
安心して芸事に対して応援ができるようになるし、本音を言えば生まれてくる恋心を完膚なきまでに砕いてくれ、と思いながら今日もチケットに申し込んでいる。
ゲーム障害の件で吹き上がっている馬鹿がたくさんいて仕事依存症も障害にしろなんてつまらないジョークを言ってる奴らが出てきてるけど
お前らは働きたくて働いているのか?
「いや、俺は何としてでも会社に行きたい、行きたくてたまらないし無給でも絶対行く」なんて言うのか?
違うだろ?
働かなくては生活するための金が得られないだとか、社会不適合者の烙印を押されたくないだとか、
そういう社会の要求に応じているお前ら自身の問題でしかないんだよ。
仕事をやめて高知でトマトを栽培するのも生活保護を頼りに暮らすのもお前らの選択次第なんだぜ。
嘘だと思うなら明日会社で辞表を出してみるといい。最近は退職代行をしてくれる企業だってあるんだからな。
根本的な病巣は働かなければ生きていけない資本主義社会という人類が生み出したシステムなんだぞ。
それを「治療」するにはこの社会を完膚なきまでに破壊しないといけないんだよ。
毒舌や正論でぶった切る芸風でもてはやされたアルファはてなーが、ある日手のひらを返したように他のはてなー達から袋叩きにされるのを何度か見てきた。
ダメ人間や理不尽な権力者を切った張ったで完全論破という物語は一部の人らにはものすごく受けるんだけど、唯一絶対の悪の人間なんてそういるものじゃないから、別のところでは恨みを買ってるんだよね。
正論で完膚なきまでに懲らしめられた対象とは直接関係がなくても、その対象と似た立場の人にとっては、自分も叩かれているように思えて気分がよくない。そうでなくても、こうやって人を叩くような人だから自分のような人もいつか叩かれるかもしれないと不安になる。
繊細チンピラって奴だけど、そうやって人々から少しずつヘイトを集めていくと、隙を見せたときにヘイトを募らせた人らが一気に叩きに回るわけだ。
アルファはてなーの悪口を言えば正論でやり込められ、その賛同者にも袋叩きにされるから普段は黙っているが、アルファはてなーを叩いてもいい、批判してもいい流れになると「実は自分もそいつは好ましく思ってなかった」みたいな意見が次々に出てくる。
前にどこかの刑務所で、受刑者に漫画の描き方を教えるという試みをしているところがあった。出所後の賃金を上げて社会復帰を支援するという名目で、こんなに絵が上達しました、だから雇ってやってくれ、と実例を挙げていた。
それが一点残らず、一銭にもならないような絵ばかりだった。すべてがただの図なのだ。芸術的な要素、想像力がまったくない。「上達」前の実例のほうがまだ金になるというほどのひどいものだった。
「漫画の描き方を教える」という名目で絵を描くスキルを完膚なきまでに潰された元受刑者たちのその後が気になる。読み描きできていた絵が描けなくなって「描盲」になってしまったのだから、間違いなく漫画関係者には、いや読者にもなっていないだろうが。
19路盤で打たれるプロの碁を見て楽しめる程の力量を着けるのは、とても困難な事だ。
だが、囲碁のルールを覚えて自分でプレーする事は、案外難しくない。
私は、よくCOSUMIというサイトhttps://www.cosumi.netの、5路盤で遊ぶ。短時間で勝負が着くので、暇潰しには最適である。
今日は、私の対戦記録(棋譜)を紹介する。あなたの囲碁理解への助けになれば、幸いだ。
囲碁のルールの説明は、ネットのあちこちで無料で見られるのでググってくれ。
https://www.cosumi.net/replay/?b=You&w=COSUMI&k=0&r=b6&bs=5&gr=ccdccbcdbddedbbeadedebecbcceaetttt
これが5路盤。縦横5本ずつの線が交差しているから、5路盤という。
碁盤の下にある、赤い三角を押すと、手順が再生される。巻き戻しも出来る。
基本、このように、交互に打ち合い、壁を築き、限られた空間の中で陣地を取り合う。そういうゲームだ。
より大きな陣地を取った方が勝ちとなる。
上の対局の場合、碁盤の上の部分が黒の陣地で、下の部分が白の陣地だ。
囲碁は自分の石で陣を「囲む」ゲームだけれど、このような小さな盤では、囲むというよりは、隔てる感じになる。
黒と白が境界線を描き、盤面を、大体半分に分断している。ただし、白の方は何やらちょっと複雑に石が配置されている。これは、黒に攻撃されて陣地に侵入されたり、内部から破壊されない為の工夫である。
陣地の大きさの判定方法はというと、陣地の中にある、碁盤の線の交点を数える。
この対局の場合は、
黒……8
白……2
ハンデはないから、黒が6つ勝っている。
盤面を半々に分けたように見えるが、白は黒に陣地を壊されないように補強を加えた結果、黒に劣ってしまった。
こんな風に、お互いに壁を築いてより多くの陣地を取るのが囲碁というゲームだが、5路の場合は、敵陣を破壊し尽くして、盤面を完全に征服してしまう事が出来るし、むしろそれを目指すゲームである。
5路盤は先手必勝。つまり、黒のプレーヤーが、白を完膚なきまでに叩き潰すゲームである。
そこで2局目
黒の完勝であることが一目で分かるように、白がパスをしてからも打ち続け、全ての白石を取り上げてしまった。(対人対局ではこんな行儀の悪い事はしてはいけない。)
黒は、白の陣地の急所に打ち込んで、白の壁を壊したのだ。
11手目(碁盤の上部にあるちっこい数字が手数)がその急所への一撃。
うまくやるには、囲碁のコツの一つである「ナカデ」を勉強するのが近道だが、基本ルールさえ覚えていれば、自力で試行錯誤を重ねることでも、急所を見つけ出す事は出来る。
おまけ
俺が持ち合わせている独特のパワー「ジャストコーズ」
実績だけ顧みれば確かに強力ではある。
独特なパワーがなくても何とかなることが増えている昨今、ジャストコーズは単なる時短以上の意味を持たないのでは。
だからといって、このままジャストコーズに頼らないことが正解なのか。
ヴェノラ「憶測でもいいから答えてくれ。俺は何でもいいから情報が欲しいんだ!」
ウロナ「ダメだ。それだとデマの温床になっちゃうかもしれない」
イセカ「そうだヴェノラ。安易に情報をつまもうという精神が、安易な情報を流布させる」
リ・イチ「『ジャストコーズ』はあなただけが持ち合わせた独特なパワー。ならば、その答えはあなた自身で見つけられるもののはず」
この世界の住人たちは、どうにも己の分をわきまえすぎている。
持とうと思って持てないものは、考えることも言葉にすることも無駄だと思っている。
新四天王、最後の一人であるズハックを前にしても、俺の気持ちは萎びていた。
結局は俺が勝つに決まっているのに、本気になる必要性がどこにあるのか。
そんなことを考えるほどだった。
いつも何時でも上手くいくなんて保証はどこにもないのに……。
ズハック「恐れ戦け、テラー・ウィンド!」
イセカ「む、何という恐怖感だ。これ以上は近づけない!」
ウロナ「同時に出ている風圧も厄介だよ。これじゃあズハックの鱗に傷をつけることすら出来ない」
ヴェノラ「はいはい、それじゃあジャストコーズ……あれ、発動しないな」
俺は信念を、ひいてはジャストコーズを見失っていたんだ。
戦う気概も理由も持ち合わせていない人間に応えてくれるほど、独特なパワーは甘くない。
ヴェノラ「じゃあ仕方ない。ジャストコーズなしで行こう。えーと、まずはテラー・ウィンドを何とかしないとな」
それでなお、俺は何一つ焦っていなかった。
ヴェノラ「サーチ魔法で分析した結果、あのテラー・ウィンドは闇と風の複合スキルだな。ならスキル効果軽減の指輪をつけて、闇と風の属性耐性を上げる魔法をかければいい」
リ・イチ「ですが今の私では魔法をかける余裕が……」
イセカ「それが噂のクイックマジックか! もう習得していたのかヴェノラ!」
ウロナ「すごいぞ、ヴェノラ! すごいぞ、ヴェノラ! すごいぞ、ヴェノラ!」
実際問題、今回もどうにかなっていた。
だがどうにかなる度に、俺の心にはモヤがかかっていく。
ジャストコーズは俺の才能、個性、アイデンティティ、思想信条、核……
引退したプロ野球選手が、野球の話すらしなくなったかのように、俺は擦り切れていた。
ズハック「小癪な。ならば我がブレス攻撃で冥府へ送ってやる。元四天王の犬っころのようにな」
ヴェノラ「最近見ないと思ったら……お前がイノウをやったのか!」
ズハック「それがどうした。所詮、奴はこちら側の人間。お前が怒る理由がどこにある?」
ヴェノラ「……いや、ある!」
ズハック「なにぃ!?」
ヴェノラ「“情”がある。相手がどんなに悪い奴であろうとも、相手が俺のことをどう思っていたとしてもだ!」
ヴェノラ「つもりだ! よくもイノウをやってくれたな! 俺は今とても傷ついている! お前のやっていることで、傷つく人がいる可能性を考慮しろお!」
ヴェノラ「ジャストコーズ・オン!」
それと同時にジャストコーズは新たな段階へと移行したんだ。
ヴェノラ「このジャストコーズに名前はいらない。この俺の“心”……それこそが正当な理由だ!」
新たなジャストコーズは今までのピンポイントな効果とは違い、俺に全体的な力を与えた。
それは強化魔法とは一線を画す、有無を言わさせない力だ。
ズハック「な、なんだそれは!? メチャクチャだ! ズルいぞ!」
ヴェノラ「メチャクチャでもないし、ズルくもない。よしんばメチャクチャズルかったとして、俺には正当な理由があります!」
こうして最後の新四天王ズハックは、俺の怒りの鉄合金によって完膚なきまでに叩きのめした。
イセカ「やったなヴェノラ、すごいぞヴェノラ!」
ウロナ「やっぱりヴェノラがナンバーワン!」
ヴェノラ「ありがとう。皆のおかげだ。仲間がいい感じにサポートしてくれて助かったよ。あと俺の勇気と才能、努力に裏づけされた機転によって今回も何とか勝つことができた」
俺はもう迷わないと思う。
これからは愚かな言動も控えて、嫌われないことは勿論、全ての人間に好かれる人間であろう。
「決して相容れることはなかったイノウに、確かな情を感じていたことを激白して奮起するヴェノラに悶死」
「ジャストコーズが理屈を超え、強引ながらも発動した展開に大興奮! ジャストコーズ・ココロのデザインも最高!」
「ゴタゴタしていた第3シーズン、その負債を背負った第4シーズンのクライマックス。とうとう借金返済だ!」
「やっぱりヴァリオリにはシューゴ監督がいなくっちゃ! それを改めて感じたエピソードでした」
外見、人格、能力、年収やそれらの総合ポイントに明確な基準があり、そこで合格と失格が分かれるわけじゃない。
既婚者ということは素晴らしい人に違いない。人格下劣だから結婚できないんだ。「そういうとこだぞ。」
努力をすればモテる男になれる。童貞は努力を怠っている証拠だ。
こんなのは思い込みに過ぎない。正しい行動には正しい結果が返ってくるのが世界の掟だ、という思い込みだ。
このアドバイスを実行すれば必ずうまくいく、幸せを掴んでくれ、なんて思ってこんな場所でアドバイスするわけがない。
それはわかってるよな?
叩く方が圧倒的に正しく、叩かれる方はぐうの音も出ないから。
俺より学のないやつどこだーーーー!!
俺より教養のないやつどこだーーーー!!
あ、ちょうどいいのがいるじゃねえか。
おいお前。お前だよお前。アラレちゃんから可愛さを引いて作画を古谷実にしたような顔のお前のことだよ。
なあ、なんか政治とか世界情勢とか、そのへんのなんかこう、小難しい、朝まで生テレビでテーマになるようなことについてなんでもいいからコメントしてみろよ。
そのコメントから俺が粗を探して完膚なきまでにマウントをとってやるからよぉ。ほら、なんかいえよ。
え?なんかってなにかって?そりゃあなんかはなんかだよ。そこは……アレだよ、そこはお前が考えるんだよ。そんなことも自分でできなきゃこの先やってけねーぞ?いいからデリケートな話題についてデリケートさの欠片も無いコメントをするんだよ。
なんでそんなことしなきゃいけないかって?だから、俺はマウントをとりたいんだよ。俺みてえな頭の良くない奴でも一目でわかるような、脳足りんな発言をした奴を、率直かつ鋭利な言葉で間違いを正して、貶めることによって優越感を得たいの!!
お願いだよ~足を揚げてくれよ~その足を取らせてくれよ~頼む!!この通り!!靴でも何でも舐める!!顔と名前と住所をツイッターにあげてもいい!!だからお願いします!マウントをとらせてください!!お願いします!!
え?頼みを聞いてやってもいい?本当ですか?ありがとうございます!!うわーすっごく嬉しいです。夢が叶いました。このご恩は一生忘れません。本当にありがとうございます。
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> famnet 当然。母集団の偏り。数BかCでやらないか?というか、やってなくても常識的にわかるだろ感 <
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うわー、こりゃ恥ずかしい…
※間違っていること自体が恥ずかしいんじゃなくて、ドヤ顔で上から目線でバカにしてるのに完膚なきまでに間違っているのが死ぬほど恥ずかしいんだよねえ…
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
ある日、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんがおじいさんの汚いふんどしを洗っていると、川上から大きな桃が「どんぶらこ、どんぶらこ」と言いながら流れて来、おばあさんがそれを持ち帰り、おじいさんが日々の芝刈りで鍛錬された肉体でその桃をかち割ると、中から男の子が出てきました。
おじいさんとおばあさんはその子に桃太郎と名付け、大切に育てました。
なんやかんやで桃太郎はすくすくと育ち、犬・猿・雉を連れて鬼退治に行きました。
「鬼め、ここで会ったが百年目、意味はよくわからないが覚悟しろ」
「小僧(とその他3匹の動物)め、終の棲家(意味はよくわからないが)を荒らすな、覚悟しろ」
鬼は桃太郎を完膚なきまでに叩きのめし、桃太郎は死亡しました。その他動物三匹はその怠慢によって命からがら逃げ出しました。
動物三匹から事情を聞いたおじいさんとおばあさんは烈火の如く怒り狂い、鬼ヶ島に乗り込み、鬼を完膚なきまでに叩きのめした末に金銀財宝を持ち帰りました。
先日、彼女と話していて、なにかの折に結婚を申し込んだ。電話で大事なことを軽く言うのもどうかと思うけれど、つい口を突いたのだった。
彼女は困ったようにう~んと唸り、ぽつぽつと話し始めた。別の男性から結婚を申し込まれたこと。そいつが僕の友達だということ。色々な将来のことを考えると、あなたと居るのは不安を感じてしまうということ。でもあなたのことは間違いなく好きだということ。
素直に、そっかあと思った。実のところ、結婚を申し込んでおきながら、僕はその生活を真面目に想像したことがなかった。彼女と一年ほど暮らしたけれど、生活が整頓されているとは言えなかった。僕は大学を留年していて、彼女は社会人だった。僕は好き放題飲み歩き(飲み放題歩き好きだった)、彼女は厳しい職場で帰りが遅かった。
彼女と暮らしていなかったら、今も大学生をやっていることは間違いない。僕はそのことを一生かかっても返せないような恩に感じている。今もそうだし、この先もそうだろうと思う。彼女はずっと最愛の恩人だ。
一方で、彼女は僕の素行を少なからず心配していた。心配というよりも、その点に関しては若干引かれていたし、諦められてもいたと思う。心のどこかで、この人と平穏無事な家庭を築くのは無理だろうと思っていたはずだ。彼女にとっての区切りは、僕が大学を卒業したことだったと聞いた。僕が東京に引っ越すことになり、最後の朝に彼女は新幹線のホームで泣いた。僕はそれを寂しさだと思ったけれど、彼女にとっては最後の区切りの涙だった。
彼女に結婚を申し込んだ男のことも、輪をかけて複雑だった。彼のことを僕はとても尊敬している。誰にでも頼られる、世話好きのお人好しで、怒ると怖いのだ。そう、怒ると怖いというのが一番尊敬しているところだ。人は誰かに嫌悪感を持ったり、苛ついたりする。大抵の場合、そこには大義名分はない。なんとなく嫌いだし、なんとなくムカつくし、そういう気持ちは大勢には支持されないから、仲間内で悪口を言ったり、茶化したりして溜飲を下げる。その点、彼は怒るとき、本当に怒る。なぜ怒っているかを明確にして、それを正さない人に正直にぶつけて、なお直らないようなら完膚なきまでに言いくるめる。そういう怒り方をできる人なのだ。僕は彼が人として大好きだ。たまに彼に怒られたいと思うくらい、好きなのだ。
彼女の心配することの一つは、彼から結婚を申し込まれたことを僕が知ったら、彼と僕の仲が悪くなるかもしれない、といったことだった。話を聞いた瞬間は、僕は友人と恋人を同時に失うのだと思って、黒い稲妻が自分の一生涯を照らしたように感じた。それと同時に、すべてが冗談なような気もした。人のいい彼が、そんなことを言うだろうか。どうしても気になって、夜中も3分の2が過ぎた頃に彼に電話を掛けてしまった。もちろん、出なかった。
彼からのコールバックは、翌朝だった。真面目な話が僕は苦手だ。真面目に話すことが苦手なのだ。真剣な話をするのに、どうして眉をしかめなくちゃいけないのか分からない。真剣な態度じゃなきゃ伝わらないことなんて、この世になくていい。あるいは、伝わらないならそれでいい。だから、おちゃらけて話すことにした。
しばらく話していると、彼の彼女に対する想いは、真剣なのだと伝わってきた。十分おちゃらけに付き合ってもらった。彼は僕に嫉妬することさえあったらしい。そうだろうな、としか思わなかった。僕に言えることなんか、せいぜい彼氏の座にあぐらをかいてすまなかった、ということぐらいだ。彼女についての僕の想いがどれだけ強いものなのか、そんなことを誰かに証明する必要があるなんて思っていなかったから、面食らってしまった。ただ彼の話を聞いて、聞いただけだった。
僕は彼のように怒れない。人の彼女に勝手にそんなことを打ち明けといて、こちらには黙っているとは筋が通らないじゃないか、とか。僕と彼女を応援する気持ちがありながら、それでも彼女が好きなんて理屈が通じるのか、とか。幾らでも怒ることはできたと思うけど、怒ってどうなるのだろう。誰が得するのか考えたけれど、僕も彼女も彼も、誰も幸せにならなかった。それでもそのとき、僕は少なからず怒りたかった。誰かれ構わず、殴りたかった。
それから、彼女とまた電話して、別れることになった。彼女は、これまで僕と遊びに行った場所をひとつひとつ挙げて、鮮やかに話した。あれは楽しかった、あれは辛かった。色々な話をしたけれど、僕が思い出として記憶しているのは、半分くらいのようだった。思い出せなくて、悲しくなった。その時々で、たしかに楽しい瞬間があったはずなのに、彼女のように語れない。こんなに好きなのに、何一つ言葉が浮かんでこないし、怒ることもできない。自分は情のない人間なのだろうか、と思って寂しくなった。
彼女は、今後も僕を好きでいてくれる。形を変えた「好き」だけど、僕はそれがとても嬉しい。距離感にはそのうち慣れるだろう。忘れるのは得意なのだから。彼も、たぶん友達でいてくれるんじゃないかなと思ってはいるが、僕はどうしたらいいのか分からなくなる。彼女たちとの付き合い方を探って、寂しさを掘り当てたら、それが最後なのかなと感じている。