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はてなキーワード: 需要予測とは

2024-02-10

https://mametter.hatenablog.com/entry/2024/02/10/120527

適材適所できればいいけど人間そこまで賢くないし未来需要予測も正確じゃないか

https://b.hatena.ne.jp/entry/4749086693741548768/comment/mrkn

要するに「プログラミングができない人間プログラミングをさせている」ことが諸悪の根源で、継承は悪くないんでは?

この視点に立つと、適切に継承を扱うのは人類には早すぎるとなる

2023-07-22

anond:20230720080625

お前らの需要予測の失敗のツケをなぜ我々が払わなければいけないかって話だよな。

同じ金払うならいちゃんエエもん選ぶんは消費者として当然の行動やろ。

フードロス減らしたいなら値引きしろって話だよな。

2023-04-26

anond:20230426230135

トラックドライバー不足に関して、賃金が高騰しない理由複数あります

第一に、需要供給バランスが影響していますトラックドライバー不足によって需要が高まっているにもかかわらず、供給が十分でないために、賃金が高騰する可能性が低くなっています

第二に、トラックドライバー賃金は、物流業界全体の労働力市場と競合しています。つまりトラックドライバー賃金が上昇すると、物流業界全体の労働者賃金水準にも影響が出るため、企業側はトラックドライバーだけに高い賃金を支払うことができなくなります

第三に、トラックドライバー賃金は、長期的な需要予測に基づいて決定されることが多いため、需要急増による一時的需要増加に対応できない場合があります

最後に、トラックドライバー賃金が高騰しない理由の一つに、自動化技術進歩があります自動運転技術の開発によって、将来的にはトラックドライバー需要が減少する可能性があるため、企業側は今後の投資戦略考慮して、トラックドライバーに高い賃金を支払うことに躊躇する可能性があります

以上の理由からトラックドライバー不足にもかかわらず、賃金が高騰しない可能性があると言えます

2022-04-02

新電力中の人です。CMが明けました

https://anond.hatelabo.jp/20220401000918

つづきだよ。

id:tsunblr ENEOS東京ガス?

正解だね。早めに当ててる人がいてびっくりしたね。電力事業単体だとどうかは知らないけど、燃料売ってる側のこの二社は業績が上向いてるね。ちょっと意地悪だったかもしれないね

id:wakwak_koba 東電発電所を新設したがらない理由がよく分かった。電気が余ると損をして、むしろ足りない方がスポット価格が高騰して儲かるんだね。つまり電力自由化とは東電救済だったわけだ(ほんと役人は頭がいいなぁ

id:takanq 電力会社JEPX意図的に売電を絞っているのでは? という指摘があるのよね。"「新電力」の自業自得なのか?卸価格“超”高騰で露見した「いまだに未成熟日本電力市場課題"https://www.businessinsider.jp/post-229526

id:mangakoji 電力会社は、発電量を絞ると儲かる、危ないシステムなんだな。こりゃ日本電気自動車インフラが進むわけないわ。

旧一電も大変だよ。東電は410億円の赤字だよ。

旧一電も業界もわざと発電を絞ってるわけじゃないんだよね。発電量=発電所収入だけど、再エネ発電所が増えれば火力発電所の稼働量は減るよね。コスト回収がどんどん大変になるから火力発電所廃止インセンティブ高まるね。でも最低限の余力は残しておかないと大規模停電起きちゃうかもしれないから高コスト発電所はある程度残しておかないといけないね。ただでさえ3.11以降は原発も止まっちゃったか供給力の余剰は最近減ってるよね。

太陽光発電なんかも最近増えてるけど、天候に発電量が左右されるのでどうしても発電量が不安定なっちゃうね。緊急時発電所動かせって言われてもどたばたしちゃうよね。LNGは高いから発電コスト上がるね。最近石炭火力はCO2排出量高いから嫌われてるね。

あと、一番大事なのは電気は「余っても駄目」なんだよね。発電量は周波数に影響を与えるので、足りなければ周波数の50/60Hzを下回るし、余ると上回る。周波数の変動を放置したら色々大変なことになるから日本全国で家電故障するね)、電力系統需要供給を大幅に上回ると安全のために電力供給自体遮断するよね。これがブラックアウト、大規模停電という現象で、直近だと北海道全体で停電したやつだね。

なので、電気が余ると損をするから絞ってるんじゃなくて、そもそも余って良いような仕組みじゃないんだね。発電側は発電側で大変なんだよね。

id:Guro これさあ。自由化が進めば進むほど需要予測と調整が難しくなるよなあ。やっぱ自由化は愚だろう。

安定供給の点ではその通りだけど、脱炭素原発文脈だと「旧一電に現状改善インセンティブは少ないので自由化必要」という回答はありえると思うね。ここは人によって主張が違うところだね。私は関係者なのでどうしてもポジショントークになるから私自身の意見は控えるけど、一理あると思ったよ。

id:gimonfu_usr 自由化にともなうコスト引下圧が原発施設安全維持の余力を削ったのですよ。自然を舐めてた「甘え」はあったろうが方向が違う

因果関係としてはたしかにそうかもね(特別高圧や高圧は3.11前に小売自由化が進んでいたよ)。ただ、それは「お金に困ったか強盗殺人やっていいのか」って話に近くて、コスト理由原発安全維持を疎かにするのは一線越えちゃってるんじゃないかな。

id:azzr 高騰時に停電させる契約にするとか、消費者への売価に転嫁するとかしかないと思うけど、無理なの?

断言はできないけど「高騰時に停電」は多分無理じゃないかな。供給は送配電事業者がおこなうので、新電力特定供給地点の供給を止めるよう指示できる仕組みにはなってないね追記:「今の契約」では。技術的に不可能ではないかもしれないけど、旧一電側の協力が必須)。色んな人に突っ込まれはてな電力と増田電力の話はその辺のことを言いたかったんだけど、わかりづらかったね、ごめんね。あと、そこはインフラとしてやっちゃ駄目でしょう、という議論はあるよね。

消費者への売価に転嫁する」これはいい視点だね。これをやったのが市場連動型プランで、21年の高騰時に月の支払いが数倍とか十数倍になってめちゃくちゃ揉めたやつだね。あれで新電力炎上したのでその方向はリスクが高いということになり、選択肢は実質なくなったと言っても過言ではないね。あと、そもそも高騰時に価格上がるなら規模の経済で旧一電にはほぼ確実に負けるね。

id:cinefuk リスクヘッジさえ担えないならば、単なる転売屋しかない

からこのブコメクリティカル批判だと思うね。自由市場で旧一電から客奪って戦ってんのは新電力なんだから価格設定で新電力文句を言うのは筋違いではあるね。

id:lifefucker さや取りビジネスだと思うけどなんの付加価値あんの?

シンプルなのは価格だね。新電力は送配電でフリーライドできるので(託送料金は払うけど)、一般的に旧一電より安いね

それ以外だと、他のサービスと同じ会社にして支払い一本化とか(東ガスとかのガス会社系、auでんきやソフトバンクでんき)、別業種の付帯サービスとか(楽天ポイントたまる楽天でんき)はあるね。Looopでんきは自社のソーラーパネル蓄電池ペアで使うと割引が適用されたりもするね。

id:pwatermark そこで「発電もやる」ことでリスクを抑えるみたいな考え方もあるわけだ 民間発電の市場が活発化することで、クリーンエネルギーや脱炭素場合によっては原子力とか、発電の選択肢が増える まあ絵に描いた餅だけどね

いい話題を振ってくれて嬉しいね。電力系統からの電力供給を前提にするからこういう話になるのであって、経産省は「再エネを中心とした小~中規模の地域発電所もっとたくさん作って、エネルギー地産地消しよう」っていう分散エネルギー構想を最近打ち出してるよ。「マイクログリッド」でググってみると面白いかもね。

https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/energy_resource/pdf/015_s01_00.pdf

id:sin20xx 日本根本が間違ってたんだよ。そもそも太陽光などの発電した電力を高く買う意味はなくて、その電力をむしろ安めに買って、さらに余剰分も全部買ってしまって、それにより揚水式発電等を動かすバランス必要だった

FITの話だね。再エネを10年間固定で買い取るよって制度なんだけど、最初買取価格は48円/kWhだったんだよね。後々太陽光発電価格下げていったけど、山林切り拓いてのメガソーラー乱立を招いたんだよね。制度設計の失敗だね。

id:tohshindainokawaisa 新電力中の人ならインバランスを悪用してた過去を語って欲しいんだが。こんなの完全にポジショントーク最近でも一送の持ち出しで最終保障供給させたり賦課金を払わず破産申請とか、これで被害者面は虫酸が走る

ンバランス制度は厳密に言うと「調達が足りなかったら請求するし、調達しすぎたらその分お金返すよ」って仕組みだね。一般的にインバランス料金は市場価格より高いね。でも、このインバランス料金は事前に予測できちゃうと「インバランス料金が高い(安い)ときにわざと調達を多め(少なめ)にする」ことが理屈上ではできちゃうんだね。この人が言ってるのは多分このことだね。それはよくないよねってことで、事前予測がしにくいように制度が見なおされたんだよ。

最終保障供給は多分このニュースのことを言ってるんだね。これはよくないね

https://project.nikkeibp.co.jp/energy/atcl/19/feature/00001/00074/

id:dreamzico 長いよ。オタクはなぜいつも話が長いんだ。その漫画くさいオタク口調・文体をやめて、内容的にももっと短く簡潔な文章となるよう推敲してくれ。1/10くらいの文字数説明できるだろ。

素に戻るが、身バレ避けるため普段やらない書き方してるので読みにくいのはわざと。そこは正直すまん。

id:watasinoid ×「東電をなんとかせげんといかん」 ○「東電どげんかせんといかん

id:gnta東電をなんとかせげんといかん」ではなく「東電をどげんとせんといかん」と言いたかったんだろう

id:good2nd 誤「なんとかせげんといかん!」→正「どげんかせんといかん」/「せげん」てなんとも不思議な響き。品詞分解できないからかな

id:hazardprofile とにかく "なんとかせげんといかん!" が気になってしょうがない

id:MacRocco “なんとかせげんといかん”は多分「どけんがせんといかん」をうろ覚えで使った結果出てきたそれっぽい言葉だと予想

id:kaputte はてな親分怖すぎて泣く / だれも「なんとかせげんといかん」気になってないのもこわい

id:pechiyon東電をなんとかせげんといかん!”どげんかせんといかんorなんとかせんといかん では

これはわざとじゃないね。なんでこんな誤字をしたんだろうね。恥ずかしいね

2022-02-14

anond:20220214144520

面白くない時は面白くないって自覚してるで

予算や期間の関係で最終的にしょうもないもん出さないかんだけや

需要予測はできんくても多分そこを勘違いしてるエンジニアはなかなかおらん

2021-07-04

VRSに固執してワクチン接種状況の視界を失う政府

「VRSの入力遅れのせい」って主張、一件単位データが出てこないなら、各自治体にワクチン消費数の概算だけでも出させて需要予測すればいいだけだと思うんですよね。たぶん、本当の原因はそこにはないんじゃないか

仕組みはありましたが、既に終わってます→V-SYS。VRSとの二重作業に不満が多く、一般接種では5末に「入力不要」になりました

これだな。教えてくれてありがとう



なぜ一本化するのがV-SYSではなく、入力作業が非常に煩雑で大不評な(バーコード入力が事実上使い物にならず手入力強制)なVRSなんだろう。やはり例によって、官邸の肝入りで強引に開発・導入したシステムが早々にお蔵入りになるのは面子が許さないとか、そういうくだらない理由か…?

VRSは、もしきちんとしたものができていれば、日本ワクチン接種を加速させるゲームチェンジャーになっていただろう。だが、実際には使い物にならないものを作ってしまったわけで、そこを認めず撤退しないのはどういうわけだ。

世間では「VRSを無視した明石市ワクチンが届かないのはブーメラン自業自得」という風潮になっているが、俺はおかしいと思う。接種一件一件の入力(「◯◯県◯◯市の増田太郎さんは接種を受けました」)を集計して統計を出すシステムは、そもそも普及率が上がらないと話にならないのは誰にでも分かることだ。ワクチン流通状況を把握するのは本来なら必達目標のはずで、最初から集計値を入れさせるV-SYSにしないのは全く合理的ではないと思う。

もし、それを分かった上でなお、不正確な値しか出せないVRSに拘っているなら、ワクチンの正確かつリアルタイム流通状況を曖昧にしておきたい裏の事情があると勘繰られても仕方がないんじゃないか

 泉市長の訴えに対し、「首長の怒りはもっともです」と政府関係者はうなずく。

ワクチン差配は正直、利権化されていて、実質的にそれを仕切る官邸は“ワクチンマフィア”と裏で呼ばれています。各県から要望数量を認めたり、割り落としたり、どのように差配しているかは正直、ブラックボックス。VRSのボロタブレット文句を言った自治体を含め、菅政権従順でない自治体、更にリアルな話をすると、首長自民党以外の自治体への配布を減らしたりといった恣意的運用はあると聞こえてきます



追記:

 河野氏6月23日記者会見で、今後のワクチン配送計画について「目をつぶって渡りをするようなオペレーションにならざるを得ない」と漏らした。そのうえで、在庫を減らして必要もの必要な時につくるトヨタ自動車生産方式を引き合いに見通しを語った。

 「自動車工場のようにジャスト・イン・タイムというわけにもいかない。すぐにVRSで(職域の)数字が見えないので、正直ちょっと厳しいと思っている」

https://digital.asahi.com/articles/ASP757H8DP75ULFA024.html

おいおい…。

ていうか、やっぱりJITジャスト・イン・タイム)がやりたかったんだな。確かに実現したらTwitter信者ドヤ顔できるもんね。だがこの調子だと、JITキモは「かんばん」のような洗練された情報システムの整備に加えて、それを使いこなす現場作業員意識改革だということを全く理解してないな。今、どっちもダメじゃん。それをムチで脅してゴリ押しすればどうにかなるとか思っているのだとしたら、JITを舐めすぎ。とりあえず大野耐一「トヨタ生産方式」を100回読んで出直してこい。

ジャストインタイムやりたけりゃ、普通に発注カードアナログデジタルカンバン方式で十分じゃねーの説を唱えたい。発注カードが現れたら、スマホQRコード読んでURLアクセス発注指示が出る奴よ。

うそう、サプライチェーンの仕組みづくりってそういうことよ。パワハラマイクロマネジメント管理だと勘違いしている自称「運び屋大臣」には理解できない発想かもしれないが。

anond:20210703171144

2021-06-02

半導体お話

ワーストケース:日本国内にある装置メーカー材料メーカー海外移転し、国内から技術が失われる。

中国との距離が近いことから日本国内にあるのが米国から見れば安全保障問題となる。

企業側としても、需要のあるところに近い方が輸送コストの削減、先端プロセス要望を受けることができる。

日本大学が、装置メーカー材料メーカーにとって他に代わりにならないような教育研究実施しているわけでもない。


電子計測器メーカーも敗走、日本から撤退

大学研究時に、装置が入手できない、見たことがないので探せないということに波及。


自動車への影響

半導体の入手が出来ないことに注目されているが、他のリスクがある。

スマホと同じビジネスモデルを車にもってこられた場合

自動車向けの共通OSを1社独占、OSが動く半導体が独占される。

AndroidのようにOSの発表と同時にハードを作って発表する場合OSを先行リリースをしてもらう必要があるが、

契約に莫大な金額要求されるようになる。

また仕様が毎年変わるのに対応するので体力を削られる。

OSメーカー差別化となる技術は社内に数年発表せず先行する)

搭載する規格も一部の企業団体が決める。

例えば出荷試験をするための装置ソフトなどの一式を購入しないと規格認定されない、という事態がありえる。


OSが先行して提供される企業と、開発期間が半年ほど違うといったスケジュール的に不利な立場になる可能性もある。


仮に半導体復活に力を入れる場合

現状
  1. 露光装置 : 先端プロセスから脱落
  2. エッチングや成膜: まだ先端
  3. 洗浄 : まだ先端
  4. テスト装置 : まだ先端


設計ソフト環境について

米国独占

数理最適化ソフト開発力が必要となる。

また膨大なサーバーなどのハード資産を使うことが前提となる。

エミュレータと呼ばれるソフト的なシミュレーションより早く結果を出すハードウェアもある。

トランジスタ数のスケーリングに対して設計ソフト(EDA)のスケーリングが十分ではない。


設計ソフト対応していなければハードが作れない、1企業要望で開発できる規模でもない、

要望を出すとノウハウ流出、ということもある。


実際に物を作った際に起こる問題の把握も重要になる。

先端プロセス対応する場合、そこで起こる問題と、その回避方法を開発ソフトに取り込む必要がある。(ファブレスでは無理)


実装Githubに転がっていない、詳しい論文は出てこない、など、米国が独占している理由の一つ。

製造に関する売上に比べると金額規模は減るが、設計ソフト対応している範囲内でしか半導体は作れない。


量子コンピュータにかけるとしても、後々必要になってくる。


なお設計ソフトの数と機能も膨大になっており、使いこなすためのノウハウ共有も必要となる。

(ネットピンポイントではなく、ソフトウェアのドキュメントを読み込み、評価といったことが必要となる)

AIチップ自動運転チップに注力するとしても、人材育成にそれなりに時間がかかる。

実際にチップを作って不具合評価対策からデザインルールへのフィードバック必要となる。

(TSMCから提供されるライブラリを使えば不具合が起きなくなるわけではない。確率は減る)



部品メーカーについて

Appleのように巨大な最終製品を作るメーカーに振り回される。

インテルですらAppleモデム不採用になったら事業ごと売却を迫られる。

また半導体は長期的に周辺にあるものを1チップに集積していくため、最初採用されていてもAppleが自前で作るようになるといったことも起こりうる。

他にも契約により従業員への独自対応必要


物理限界への挑戦といった、リスクの高い部分を請け負うことになる。

開発したとしてもノウハウもっと安い地域へ展開されるリスクもある。

開発として従来の製品に対してより優れた数値目標を設定することになるが、最終製品ノウハウがないため、次第に過剰品質コスト高に陥る。

最終製品を作っている企業は、リッチCPUソフトウェアでより安い部品で良いか検討するが、それは部品メーカーからは見えず、ある日採用されないという事態になる。



差別化要因は膨大なハードを使うソフト

ハードを捨ててソフトのみに行った場合差別化要因にならない。

ソフトはすぐに真似られる。(クラブハウスTwitterFacebookにすぐ真似られたように)

Googleが真似られないのは膨大なサーバーに裏打ちされている。

衛星といった特殊ハードから取れるデータ活用するといった部分も差別化要因。



チームでの情報収集能力必要

CPUGPUスマホのような目に付きやすい部分は情報が集まりやすく、それ以外の情報は集まりにくい。

もちろんプレスリリース論文のみであり、公開しても良い情報である

半導体記者にしても、一部の分野しか把握できない。

1人では難しく、複数の分野の情報を集めて横断的に分析できる組織必要となる。

既に日本場合設計情報を集めていたSTARCはなくなっており、AIチップ設計を進める場合、そういった団体支援から必要となる。


半導体が使われる先の需要予測、求められる性能仕様を集める組織必要

作ったは良いが売れない、赤字を垂れ流し続けるというのを防ぐために、ニーズ分析必要となる。

また海外への販促路といった、国内需要にこだわらない組織も必要

2020-10-17

SIer多重請負問題点

1.もともとの単価が安い。

仮に人月100万としても年間1200万の売上でまともに教育したり新技術を追い続けるのは正直難しい。

150万でも微妙。あの人月は一人を雇うために出てるお金じゃなくて管理したり事務する人の分も込み。

ちなみにトラブルSESの待機分(SIerSES SIer派遣は月or3か月単位で雇ってるので)も全部ここから出る。


2.需要予測が難しい

トラブル自責だけじゃない)を見越してある程度は余裕をもって要員を確保しないといけない。

仮に顧客の都合でスケジュールが少し遅延したとしても追加料金はそうそうでない。


SIer側は月を跨いだらその分の要員を抱えないといけないので予算に余裕がないとあっさり赤字になる。

検討して見積して準備してたら、予算なくなったのでやっぱりやーめた! 発注しなかったかお金は払わないよみたいなこともわりとある

2020-05-19

anond:20200519022540

でもさー、資本論読んでリベラルやってんのって今や少数派なんじゃないの?

だとしたらすでに共産主義左派の手からこぼれてないか

チャイナ様すら今や資本主義やろ?

いま、共産主義は誰の手の上にも無い気もするんだよな

全部計算できてロギングできてトレーサビリティが実現できたらたぶんサボタージュは発生しないわけじゃん

共産主義の最大の敵はサボタージュだったわけだろ?

あと需要予測計画経済AIとディーブラーニングで可能かって言うとちょっと危ういけどさ

2019-10-11

anond:20191011173943

昔に比べると今の店舗は、統計的需要予測に基づく在庫削減が徹底された結果、

台風などの想定外な状況で特需が発生すると、

すぐに売り切れになってしまうのでは?と思ってる。

2019-08-28

IoTスタートアップに勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

職業ソフトウェアエンジニア。その中でもアプリ開発

都内23区内、俺の平均残業時間10時間/月ぐらいなので勤労条件としてはホワイトもいいところ。

給料年収額面で550万円とそこそこ。28歳でこれなら個人的には十分。

ただ、この会社がもはやユニコーン企業になれないと見限って転職活動を始めた。

個人的には1. 給料 2. 人間関係 3. 会社の成長や目的 この3つのうち2つが欠けると転職することにしている。

今回は後者2つがだめになった。

人間関係

IoTがメインの企業なのである程度はやむを得ないのだけど、CTOソフトウェア開発に全く関心がない。

しかCTO兼業であるため会社に週の1/3しかいない。これではなるほど、たしかにせいぜいハードウェア開発にしか目を配れないわけだ。

おまけにソフトウェアチームが7人いるのにチームリーダーしかおらず、この人物も決定権をほとんど持たない。結果ソフトウェア開発は方針も決まらずなし崩し的に行われている。

この現状にしびれを切らして同僚のアプリ開発者がやめ始めた。今月末で一気に2人やめる。もはや事実上の最少人数に近い。

鳥が先か卵が先かわからないが、CTOは早々と次のプロダクトのアプリ開発外注にすることにしたようだ。

会社成長

恐ろしいことに千個単位で作ったハードウェア製品が毎月10しか売れない。当たり前だが在庫の山である

これをどうやって株主説明しているのかわからないが、1個7万円もするものポンポン売れるわけがない。明らかに需要予測ミスである

必死営業マーケティングチームが活動しているが、ぶっちゃけた話事業領域選択からミスっていたことに気がついた。

入社後に実体を調べれば調べるほど、これに現在事業規模ほどの需要はあるのかという内容で、ブルーオーシャンを目指してたら着いたのは水たまりでした、みたいになっている。

もし僕が株主であれば即座にお金を引き上げるレベルでこの事業には未来がない。

前職と比べて職務範囲が広く、縦割り組織に悩まされることな仕事が出来たのはよかったが、そろそろ次の会社を見つける必要があるようだ。

2019-02-07

年収950万、もっと稼ぎたい

駆け出しのデータサイエンティストもどきです。34歳。昨年から外資ITにて”データアナリスト”として解析部署採用され、働いています待遇としては年収950万円。額面からみるとかなり恵まれているのは重々承知しているものの、親や家庭の事情があってもっと稼ぎたいと考えています。具体的には40半ばで1500-2000万。ただ、自分スキルセットから鑑みる現在はもらいすぎ、または頭打ちに近いのではないかと思っており焦りを感じています。なのでアドバイスをいただけないかと思いここに投稿してみることに至りました。

もどき”と書いたのは、データ分析経験に乏しいからです。

分析経験

前職では実装まで行う社内コンサル的な業務を6年していました。データをあちこちからもらってエクセル一辺倒(殆どデータ100万行に収まったため)で加工分析インサイトを見つけ施策につなげる等。そこでは高度な統計必要とされず、四則演算にせいぜい大学教養レベル数学までで事足りていました。

企画としては投資回収FSKPI再設定や商流価格体系改善在庫予測適正化システム開発実装に伴う社内外折衝、効果測定。上層へのレポーティングなどなど。内4年間は海外において販社立上げ、地域統括会社での予実管理から現場部隊管理飛び込み営業まで雑多にやっています。ただ、読んでおわかりいただけるように散漫とした経験です。1社目は重電会社での設計を6年していましたが、企業人としてのいろはを除けばこの経験現在ほとんど使われておりません。。。

プログラミング

ほぼできません。遅ればせながら最近始めました。SQLを習い、何て便利なツールなのか!!と感動しながら毎日嬉々としてこねくり回しています幸運にも現在会社にはDWHがあり、すぐに活かすことができていますあんなに加工に苦労していたデータが一瞬で結合・集計されて出てくる快感。。。業務範囲でも需要予測、異常検知などをMLに置換する動きがあり、幸運にも機械学習スクールに通わせていただくことになりました。実務にもすぐ使えそうなのでとても楽しみにしています汎用性のある技術習得することで自身市場価値高まるのではないかと期待しています。ただ軌道にのってもプログラミングがそこそこ使えるようになるまでには少なくとも3-4年かかるのかなあと思っています見積もり甘いでしょうか。そのころには40手前。難しい分野と認識しており、自身能力的に凡庸レベルしか体得できないないし挫折する可能性もあります

さて、冒頭に書いた収入を目指すための選択肢としては①現在会社出世する、②現在データアナリストとしての実力を磨き海外に挑戦、③国内他社へ転職、④起業、⑤副収入先を作るでしょうか。

②は給与が高いアメリカを想定していますしかし、技術力もないし英語もネック。シンガポールでなら何も不便なかったけれども、英語母国語の国で渡り合っていくには非常に厳しいと感じています。(TOEIC970) 1on1ならアメリカ相手でも何時間でも会話できますが、相手が2人以上になると格段に難易度が上がる。。。幼子が2人いる上、海外に挑戦するには年齢もそろそろネックだなあと。シンガポールなら給与的にも実現可能性的にも良いのかもしれません。それ以外ではプログラミングスキルと実績を上げて①か③、というのがある意味王道でしょうか。

そもそも日本におけるデータサイエンティスト給与レンジはこれからの5年10年でどれくらい伸びるでしょうか?アメリカではジュニアレベルで6桁スタートで、チームリーダーなら中央値35万ドルだそうです。夢がある。

https://www.kdnuggets.com/2019/02/data-scientists-expensive-hire.html

一方、次の記事によれば日本では40台で655万程度。信頼性不明ですが現在自身給与から考えるとあまり伸びしろは期待できないように感じてしまます

https://heikinnenshu.jp/it/datascientist.html

少しでも増やすために、雇われ以外の副業も考えてはいますがなんとなく踏み出せていない状況です。まとまってない文章すみません

2018-12-29

仕事を探しています 29歳 韓国大学Ph.D取得予定 電気

お疲れ様です。

東京仕事をしたいです。どのように探せばいいか教授ください。

はてなーの知恵を貸してください。

日本仕事してたとき記事こちら

私はこんな人

年齢:29歳 (2018年12月29日現在)

専攻:電気工学

経歴:2014年3月 日本大学院修士を取得

   2014年4月 日本電気メーカー入社

   2016年2月 退職

   2016年3月 韓国大学院博士課程に入学

   2020年2月 博士号取得&卒業見込み

どこにいるの:韓国(2018/12/29現在)

できること

蓄電池電気自動車を使った電力需給の調整アルゴリズムシステム理論構築、理論実装

・電力の需要予測

スマートメーター変電所等で得られる電力量データの解析、傾向分析問題提起

教科書にあるような電気工学知識

英語toeicスコアは2年前で860だか880くらい)

matlab

典型的日本大手電気メーカーの働き方に対する理解

海外を含めた断続的な出張

できないこと

Python, C++, Java, Ruby

韓国

電気主任技術者の資格なし

教育実績なし

長時間労働(月残業は多くて50時間まで)

希望

・勤務地が東京

本人コメント

・出来ないこと書いてたらいくらでも書けるからやめました。

リクナビネクストとかのサイトで中途で仕事を探せばいいかと思いました。

 しかし、学歴が見込みだと入れられない問題

・もし仕事が見つからなかったら以前勤めていた会社にまた入れて下さいと

 お願いしに行きます(できれば避けたい)

・どのようなCVの書き方が効果的かご存知の方、参考リンクを頂けると嬉しいです

2018-07-07

anond:20180707095723

話題をそらしたと思ってんのか、ホントにどうしようもないバカだな・・・

需要云々はもう一方の投稿のほうでお前が言い出したことだし、

コスト削減を目的にするなら需要予測は当然だろ

お前のバカポイントはあとはそうだな、

時間で終わる死刑執行の部分だけ自動化しても拘置所職員はほかの仕事もあるからコスト削減にはならん、むしろシステム開発運用コストが増える、とか

目的コスト削減から便利だからに変わってるぞ、とかいくつかあるし

これ以上バカに付き合うのもばかばかしいからここらで見限らせてもらうけど、

それでもお前が本気で画期的提案だと思ってるなら法務大臣ホンダに直接連絡するべきだな

本気で思ってるならするはずだよな、しないならバカな考えだってことを自分で認めることになるから

2018-06-16

動物病院台所事情

最初から開業意識すること

動物のお医者さんで食べていくのは厳しい。

人生お金じゃない、と大学生社会人一年目の時は思っても、現実直視すれば9割の人は考えを変える。

もしあなた動物のお医者さんを志すならば、動物病院経営する必要がある。

動物病院世界終身雇用制度ほとんどないと言っていいからだ。

人の病院はと違い、数人でやってる個人事業主だ。

人の病院で例えれば、民家を改装した町医者みたいなものだ。

数年は動物病院薄給で働き、その後開業するというのが動物病院ビジネス常識だ。

動物病院も飽和状態で、新規開業が難しくなってきた昨今だと、生涯勤め人獣医でいいという人も増えてきて、その流れをうけてかなり長く雇うところも出てきている。

ただし、動物病院であっても飽和状態で潰れるくらいのご時世で、高給が得られるとは期待しないほうがいい。

サラリーマンのように給料が上がり続けるというわけじゃなく、(今じゃサラリーマン年功序列でもないが)、サラリーマンよりも昇給は打ち止め時期は早い。

次章で書くが、とにかくも、サラリーマンと変わらぬ賃金のまま、開業資金の数千万を、20代30代のうちに用意しなければいけない。

「家が貧乏から国立しか、それも奨学金も使って」

という人は、諦めたほうがいい。

開業には初期投資がかなりかかる

開業出来たところで、動物病院経営は難しい。

まず考えてほしい。

小児科病院が儲からないというが、その理屈がそのまま当てはまる。

人語が通じないので、処置をするために機嫌をとったり力づく取り押さえる必要があり、薬も中途半端な量で開封するからロスも大きい。

それを、人間診療報酬の半分、よくて7掛けくらいでやらないといけない。

そのうえ、内科外科皮膚科泌尿器科も全部やるわけで、器具を揃える初期投資がかかり、薬を買いそろえても使用期限切れで捨てねばならない。

初期投資の話が出たが、もちろん馬鹿にならない。

ラーメン屋開業なんかとは額が違う。

初期投資に数千万かかる。

まず土地

動物しか病気動物電車バスで運ぶというのはかなり難しいので、駐車場がないとかなり不利だ。

必然的に、そこそこの広さがいる。

かといって、あまり田舎でもまずい。

建物特殊性がある。

普通テナントや民家からだと、それなりの改造が必要だ。

例えばレントゲンを使う以上、鉛を打ち付けなければいけない。

経営にのせるコツ

もし、動物病院が(人間の)病院よりも有利な点があるとしたら、一度顧客になれば定期的にお金を落としてくれるということだろう。

毎年の予防接種フィラリアの予防薬、爪切り、低塩食や低脂肪食の缶詰etc...

人間の老人医療と似てる。

ルーチンにのせられるということは、ミスも起きにくくなり、需要予測がつくということは廃棄ロスもなくなるということだ。

1000頭が毎年2万ずつ落としてくれれば2000万、毎年5万落としてくれれば5000万、右から左に薬を流すだけで売り上げが確保できる。

決して、悪いことじゃない。世の中の商売ほとんどは商品右から左に流すだけでお金を稼ぐ。

ヒトの医療も含めてだが、病院が難しいのは全てがイレギュラー仕事からだ。

起こりえるイレギュラーの全てを想定して、器具消耗品も常に用意するのは不可能だ。

器具消耗品なんてむしろ安い。

一番は、人材だ。

あらゆる知識経験を詰め込むことが現実的に可能か?24時間のうち何時間働かせることが出来るか?

とにもかくにも、ルーチンにのせ、ありきたりの仕事比率を増やすことが経営の鍵だ。

通常の診療はこの定期収入を得るための撒き餌にすぎない。

大掛かりな手術をしたところで、あそこの獣医は高い、高いのに治らない、そう言われるだけだ。

一生に数回行わない手術のためのトレーニング、機材のメンテナンス費、そのための器具、それにかかる全ての費用の数パーセントしか回収できない。

避妊去勢キモ

さて、どうやって顧客を得るかだが、まずは避妊去勢いかにこなすかと言っていい。

避妊手術、去勢手術の数で損益が決まる。

もちろん、避妊手術、去勢手術は最もありきたりな手術で、ミスも少なく値段設定自体でそれを収入源にすることも出来る。

ただ、それよりなにより、顧客の囲い込みという点で優秀だ。

こういってはなんだが、ほとんどの人はペットは買いたいがペットお金を使いたくない。

中には、ペットを溺愛し、ペットに服を買ったり玩具を買ったりすることに生きがいを見出す人もいるが、最初からそんな人はいない。

ペットお金を使いたくはないといっても、動物病院に世話にならなくちゃいけない最初の関門が、避妊去勢だ。

狂犬病予防接種なんかは、都心部を除いて集合接種なんかもしてもらえるが、避妊手術去勢手術ばかりは、動物病院専売特許だ。

一度顧客になってくれれば、次の年からはよっぽどがないかぎり予防接種も全て同じ動物病院だ。

から避妊手術去勢手術は値引き競争、原価ギリギリだ。

あとは、接客

とにかく印象良く。

最善を尽くしたけれどダメだった、という演技でもいいから、死んだら泣くくらいの情熱をみせておけ。

本当にプロなら、前述のあらゆる事態を想定してあらゆる投資(器具機材)を行っておくのが名医なのだろうが、設備はないが動物思いというのが客にウケるし、経営にもプラスだ。

治すことよりも、動物に寄り添うことが大事だ。

器具機材は最低限プラスアルファでいい。

知識のあるなしも、獣医同士での優劣はあっても、少なくとも客以上なら大丈夫だ。

いや、俺は動物を救いたい!高度医療をしたい!というならば

困った相談ではあるが、一番は動物病院10件くらい持つことだろう。

1件の病院で5年に1件の病気であっても、10件も経営していれば年に2件はその病気出会うことになる。

診療数を増やすことにより、よく出会病気になれば、系列病院のどこかに、そのために薬を、器具を、人材を用意することが出来る。

そんなことが出来る病院は稀なので、実際は皮膚病に強い病院整形外科に強い病院という風にすみ分けている場合が多い。

割りに合わない高度医療を各病院ちょっとずつ負担して、困ったとき助け合い

仲良くやるには、自滅しない投資額を見極めるには、バランス感覚必要だ。

追記

公務員獣医になりたいなら別だ。

愛媛県獣医学部新設でも話題になったが、たしか公衆衛生分野での獣医は足りない。

公衆衛生分野というのは、ざっくり言えば食肉検査員(コンベア流れる肉を監視してる仕事)と狂犬病予防員(野良犬捕獲の陣頭指揮)が獣医師じゃないといけないとされるものだ。

もしも、どうしても公務員獣医になりたいという人がいれば、別のエントリーを書く。

2018-01-20

マンションへの電子ブレーカー電子遮断機)の導入について

問題になった節電器(電圧を落として節約しようという問題の方が多すぎでさすがに廃れた方)ではなく電子ブレーカー提案があった。

電子ブレーカー(の商法)というのは、要は

というもの機械式(熱動式とか電磁式)ブレーカは信頼性が高いが動作時間マージン必要なので存在する規定だが、これを利用して合法的に盗電(他に表現のしようがない)しようという隙間的なもの

反対したいのだが「でも合法なんでしょ?」「業者への支払いがあってもお得でしょ?」「結局、安全性も損なわれないのでは?」となってしまいそうでいい反対方法を思いつかない。しょうがないので、いずれ誰かが拾ってきちんとこの電子ブレーカー商法ストップしていってくれることを願い、その文面だけダンプしておく。

この提案について

提案は定格以上の領域遮断機を日々使おうという内容です。わかりやすく言えば、体重90.5kgだが毎日一瞬乗るだけなので36kg用の踏み台を使おう、という話です。

遮断時間規定は「最悪でも何秒・何分以内に切れるよう製造しなくてはならない」という規定であり、短時間であれば定格上限を高くする・保証するという意味ではありません。規定時間の間であれば切らずに利用させるための規定ですらないのです。

さらに、電子遮断機本来機械的機構をなくし瞬時の遮断を行うための製品です。これを逆用して規定時間ギリギリまで遮断しないように調整するのは違法・規格違反ではありませんが、安全性意図的に落とす行為であり、それを工場などではなくマンション居住者のような一般消費者提案することに業者管理会社への疑問を感じております

また従来より、現管理会社には当マンション資産を他業者事業利用に供しようという姿勢が見られます提案自体合理的に見えますが、長期的には当マンション居住者が外部事業者事業用に資産を供出し続ける構造固定化されるのではないか心配しております。このこともあり、現管理会社の各種提案にそのまま賛同することができません。

短期間で入れ替わるマンション理事会は住人側が十分な知識時間を持った状態運営し続けることは難しく、不合理な状況になった時、それに気づき、改めるのは困難です。このため、うまくいった場合メリットを追うのではなく、管理組合活動が低調・機能していない場合デメリット固定化しないような、安全側に倒した運営・総会提案をお願いいたします。

電子ブレーカーとは何か

さて、当製品電子ブレーカー)の本質は、電力会社から合法的な盗電となります

従来型のブレーカー物理現象を利用して遮断するため信頼性もっとも高く、かつ耐用年数も非常に長いのですが、遮断時間制御が外部環境に左右されやすいため遮断までの時間マージンを取った設計必要です。このため「最悪でも何秒・何分で切れる」という最大遮断時間規定がある訳です。

電子式は信頼性に劣り、定期交換が必要となりますが、遮断処理自体は一瞬で、しかも切るタイミングソフトウェア制御可能です。これを利用して、従来型ブレーカーのために規定された時間マージンの間は給電を続けるように作られたのが、今回業者販売している電子ブレーカーです。

安全性について言えば、万が一、本当に事故などで過電流が生じた場合、一瞬で切る機能をあえて無効にしている訳で、望ましくありません。規格が定めるのは最悪値ですから、おそらく従来型のブレーカーと比べてもかなり長く過電流を流し続け、従って問題を起こした機械などが動作し続ける可能性があります

合法・規格範囲内ではありますが、最後の防壁として安全性担保するブレーカー意味、また、この選択理事理事長として取られる意味をご理解頂き、住民に十分周知の上で決定されることを希望いたします。

電子ブレーカー業界について

最後に、これら電子ブレーカー存在できる理由は、電力会社の料金制度と各機器にそれぞれ安全装置が付いていることによります

まず、電気料金が完全従量課金で、契約容量によって基本料金部分が異なることがなければ、本来はこういった装置間の特性差をついて電力供給を行なってしま装置存在余地はありません。

電力会社としては需要予測のため契約容量という形での申告があった方が望ましいのかもしれませんが、これを料金の多寡と関連づけたため、ブレーカー安全性を削るこの商法に登場余地を与えています

また、安全性について言えば、エレベーター機械駐車場といった各設備にもそれぞれ安全装置がまずついています。主開閉装置安全性をあえて落とすという提案をするということは、それが問題になる可能性が低いと電子ブレーカー販売製造元は踏んでいるからです。

いずれも、他人・他社の生産物を盗み、また、安全性確保の努力ただ乗りする行為です。これら電子ブレーカー製造販売元は法的にどうあれ、取引相手として信頼できるか、そして自らが取引を行いたい相手であるか、自問ください。

電子ブレーカー商法について

補足ですが、電子ブレーカー商法は一時期悪質業者が多く出現し、社会問題となりました。その手口としては

などとなります。総会投票で導入となった場合も、提案業者上記にあたらないか理事会として責任をもって確認下さい。

2017-06-18

それでは計算いたしませう(続・アマゾンの「バックオーダー発注」廃

前回記事こちら。

【再掲】■アマゾンの「バックオーダー発注廃止は、正味戦争宣戦布告である

https://anond.hatelabo.jp/20170601214849

いよいよアマゾンのバックオーダー発注廃止が迫ってきた。

ここまでに集まってきた情報を集約し、どう対応するのが出版社にとって得策なのかを考えたい。前回同様、「僕と契約してe託出版社になってよ」と囁く声に揺れている人に向けてこれを書く。出版社が死に絶えた先に本の未来があると信じる人は、そう行動すればいい。私はそれに賛同しないし、その人たちのために論考を書く気もない。

5月から出版社に向けて五月雨式にアマゾンから説明会」の案内が送られている。内容はここ数年繰り返されてきたのと同じ取次流通への悪口雑言と、「このままでは貴社の流通が危ない! さあe託契約を! 6月中なら特別条件で!」というものだ。

目新しい情報といえば、日販在庫率が出版社の規模によって違う、つまり、「あなたたち中小差別されていますよ」という煽りだ。しかし、先般日経新聞に出ていたアマゾン負担による集荷構想は、小規模出版社には適用されないという。なんのことはない。アマゾンだって差別をやっているのだ。説明会の案内が来ない出版社には特別条件も提示されないし、説明会に参加することも許されない。質問しても答えも来ない。

日販はここに至っても、対応についてなんら説明を始めていない(大手にはしているのかもしれないが)。この沈黙組織としての老朽化を実感させる。なので筆者としては、ことさら日販擁護するつもりもない。ただ、説明会でのアマゾンの弁によれば、今春にヤマト運輸と期を一にして、日販も条件改定交渉を切り出したとのことだ。アマゾンから執拗に「在庫の拡充」を求められ、その原資を求めたのだろう。本件において日販は、愚鈍ではあるが邪悪ではない。むしろ、これまで一般書店そっちのけで利益の低いアマゾン優遇してきた不正な状況を改善しようとしたと言える。

業界紙新文化』5月25日号記事アマゾンジャパン、「日販バックオーダー発注」停止の真意バイスプレジデント村井良二氏、事業企画本部長・種茂正彦氏に聞く」でも、日販在庫要望を繰り返したことは明言されている。

この記事で可笑しいのは、アマゾンが40万点やら200万点やらのアイテムについて「精度の高い需要予測を持っていて、その数量の在庫を持つよう日販に求めたが、応じてもらっていない」と不満を述べているところだ。この主張こそが、アマゾンが求めているものが読者の利益でも流通の速度や確実さでもないことを裏付けている。

それだけ確度の高い予想をもっているのであれば、現在在庫を3~4倍増し、6~8週間の需要予測分を仕入れ在庫すればいい。調達日数は8-10日くらいなのだから需要スパイクほとんどがそこで吸収でき、欠品率は80%以上向上するだろう。アマゾンは「ロングテール」を誇っているのだから、たとえ予測が大きく外れても、100週間くらいのうちにはあらかた消化できる。もちろん経費はかかる。しか駅前ロードサイドの一等地に店舗を構える書店にくらべれば、はるかコストリスクも低い。しかし、その在庫経費を日販に求めようとする。お門違いとしか言いようがない。

から、前回に言ったとおり、アマゾンが求めているのは経費の負担であり、流通改善などではない。これは正味戦争なのだ。(前回のエントリで「正味戦争」という言葉を知らない業界人が多いことを思い知らされた。61年の雑誌戦争、69年のブック戦争総称して正味戦争と呼ぶ。書店による一斉販売拒否などの実力行使を含む激しい闘争であったが、当事者間で情報が共有されオープンな話し合いがもたれただけ、今回の戦争より公正であった。)

さて、戦争の状況を概説したい。アマゾン提示している中小出版社への「特別条件」は65%である個別交渉で時限ながら68%を獲得した社もあり、前述のとおりオープンな条件ではない。アマゾンは各方面で為される「条件切り下げ」の指摘を気にかけているようで、「全アイテム登録・週5日の出荷回答・2か所(+1か所になる場合あり)への納品」の3条件が遵守されるかぎり、この条件を「変えるつもりはない」と語っている。

しかし、条件が遵守されているか判断権はアマゾンが握っているし、「変えるつもりはない」というトークを明文条項に盛り込んで契約できた社はない。なによりe託契約は「完全なる合意」を条項に謳っており、個別の覚書や担当者との口約束等は意味をなさないとされている。

これらの条件を「6月末日までですよ」と決断に期限をかけ、「もうこの条件は出ませんよ。います契約を!」とテレビショッピングのようにプレゼンしているのがアマゾン説明会である。まともなBtoB商売センスではない。

これは商売正味の話だ。だから検討する人は正味の損得を計算するのが最初にやることだ。しかし、この件についてあちこちから相談を持ちかけられるが、自分計算をしている人があまりに少ない。

週5回2~3か所に宅配便で出荷する経費は、送料・梱包手数料・資材費を計算するとかなり大きな割合を占める。60%掛に切り下げられたときに、実正味いくらになるのか。それはアマゾンでのカゴ落ち失注を防ぐ(e託で防げるとも限らないが)ことで割にあうのか。宅配便の追加納品先が突然鳥栖に切り替えられても大丈夫か。冷静に計算してみることが必要だろう。

アマゾンでの失注は、100%が失われる売り上げではない。そのうち、切実な需要の分は、他の身銭を切って在庫をもっていたり、迅速な調達努力していたりする書店にまわるのだ。アマゾン在庫調達に不熱心な書店である事実が広まれば、その率はますます高まるだろう。

当方ではエクセル計算シートでそれらの要素を試算し、パラメータが変わるごとの得失がわかるようにした。より汎用性の高いもの改善でき次第、近日中に本項への追加として公開することにしたい。大して複雑な計算ではないが、自力での計算方法に自信がもてない方は、それまで決断を待ってはどうだろうか。

なお、匿名性の高いspreadsheetの公開方法募集中である

記事ライセンスについて「CC BY 4.0」を宣言します。転載・再配布・翻案自由します。また、はてなによって本記事がまた消去された場合は元記事の掲示が無意味になりますが、その場合もどなたかが再掲載してくださることを希望します。

2017-06-01

【再掲】■アマゾンの「バックオーダー発注廃止は、正味戦争の宣戦

元増田です。なぜか消えてしまってオダミツオさんとかに心配していただいているみたいなんで再掲します。

まあ、私が元増田かどうかも、どうでもいいじゃないですか。「CC BY 4.0」宣言しているんだし。

5/20の再掲が字数オーバーだったのかもしれませんし、捨てアドアカウントとられたのを、はてなさんが怒っているのかも。

とりあえずキャッシュからテキストを復元します。

結論

 アマゾンの「バックオーダー発注」廃止は、流通改善名目を借りた正味戦争の宣戦布告である。この戦争に敗北し、多くの出版社個別直接取引(e託)に応じてアマゾンのみに特恵条件を与えることは、破壊的な状況をもたらす。

 また、直接取引をしたところで流通改善するという保証はない。アマゾン依存度が上がるほどに、苛烈な「ご提案」に逆らえない状態となる。

 在庫ステータス管理の問題は、業界が抱えつづける課題ではあるが、このアマゾンの施策とはほぼ関係ない。

 長くなってしまったので、結論を先に書いた。これに納得できた人は、この先は読まなくてもいい。そうでない人、「僕と契約してe託出版社になってよ」と囁く声に揺れている人に向けてこれを書く。

 その提案書には、いくつもの重要な点が省かれているからだ。

取引正味の現状

 現在、出版業界の正味標準は以下のようになっている。

 出版社から取次への引渡 69%(-2~+10数%)

 取次から書店への引渡  77%(-5~+数%)

 一般に、老舗ほどよい条件を持っている。(大手がすごくいいというわけでもなく、特に正味が高いのは法学・医学などの高額専門書出版社である

 正味以外にも新興出版社は上記条件のほかに歩戻し(新刊委託手数料)を支払い、新刊の代金支払いは納入の7か月後、さらに3か月から1年の支払い保留を課されるケースもある。

 一方で、老舗出版社は新刊でも搬入翌月に代金の半額の内払いを受けるなど有利な取引条件を有している。

 かつては出版社ごとの正味の違いは書店への卸正味に反映されていたが、取次間の書店獲得競争の結果「一本正味」が増えている。その結果、老舗出版社の高額商品を卸すと取次が赤字になるという「逆ザヤ」も生じている。

 大手出版社が取次の株式を保有しているという背景もあり、こうした取引条件が改定されることはめったにない。

 アマゾン直接取引(e託)は、これを年会費9000円、正味60%の直接取引に一本化しようという提案である

https://www.amazon.co.jp/gp/seller-account/mm-product-page.html?topic=201463220

 ある意味で平等に見えるが、背面では個別に違った取引条件が出版社に持ちかけられている。漏れ聞いたところでは66%の提示までは確認したし、中堅以上からはそれ以上の条件で取引しているという示唆も受けた。

 しかし公式以外の取引条件はあくまで特約であり、アマゾンの提示する「条件」が守られなかったと判断された場合は一方的に破棄される。また、契約書をよく読んだ人は、その条件が数年間の時限であることに気づいたはずだ。

 アマゾンはこれまで(おそらく)73%くらいで仕入れていた本を、60%で仕入れるようにしたい。まずのところ、「取次に在庫を置いてもらえていない本」から。いきなり60%と言っても受け入れてもらえないから、短期的には優遇条件や集荷などのエサを出す。

 これが今回の提案の一番の眼目である

なぜこのタイミングで言ってきたのか

 アマゾンアフィリエイトにしてもマーケットプレイスにしても、市場占有率が上がるにつれ、取引条件を何度も改定してきた。取次からの卸を「73%」と推察したのも、天秤をかけられている取次がギリギリ呑めるラインを推察しての話だ。日本上陸時の大阪屋との取引正味が75%で、そこからコンマ5%刻みで4回、計2%下げただろうというのが筆者の読みである。取次のアマゾンに対する態度が「あんな条件では積極的には欲しくない」に年々変わってきたというのが傍証となっている。

 それにしても今回の「バックオーダー発注廃止」は急で乱暴な施策に見える。通告メールの文面にも焦りが垣間見え、「3月期の利益が取次対応の遅れによる売り逃しで毀損された」からだと主張している。

 3月は新刊が多く、セット搬入等も含めラインは輻輳する。アマゾン日販の蜜月が終わり、日販が「こんな粗利のところに便宜を図っていられない」と気づいたのもあるかもしれないが、今日に始まったことではない。

 より説得的な答えは、「配送料の値上げにより利益が圧迫されるので、別途利益を上げる見込みを立てて早急に本社に報告しないと、日本法人評価が下がるから」だろう。

 アマゾンは、租税回避や配送・資材・仕分の業者を徹底して継続的に買い叩くことに不断の努力を払い、設備投資の源泉を得てきた。そうした抜け道は徐々に塞がれてきたが、その間に無視できないシェアを得た。その買い叩きの対象が、いよいよ本格的に出版社にまわってきたということだ。

アマゾンで品切が頻発する理由

 さて、「話題になった本がアマゾンに行ったら品切になっていた」が、なぜ頻発するかの考察に移る。

 アマゾンの発注の仕組みは以下の記事に詳しい。

アマゾンのバックオーダー発注の件について小零細出版社が考えるべきこと

 このバックオーダーの発生してからのこれまでの流れについては、以下の5年前の記事が(ちょっと出版社が鈍すぎだが)おおむね正しい。そして、この流れは一般書店も変わらない。

amazonの本の補充はなぜ遅いのか

 精力的な書店は、発注を出版社に直接行ない入庫処理も迅速なので、出版社に在庫があるもののバックオーダー後の入荷はアマゾンより4営業日以上早い。

 このバックオーダー発注を7月1日から「取次を介してやらない。e託しない出版社の取次に在庫のない商品は扱いを中止する」というのが今回の通告である

 そして、高島氏の言うように在庫状態を開示して搬入を早くしても、問題は解決されない。

 ベンダーセントラル(VC)でチェックするとわかるのだが、アマゾンの発注は間歇的になされる。たとえば、週に10冊需要のある本は、2か月に1度、100冊の注文が来る。

 その冊数の在庫を日販が準備していなければ、大阪屋栗田の在庫を見に行って、それでなければ翌日繰り返す。そんなことをされたところで、それに対応して発注される可能性のある品目を網羅的に取次が在庫することは不可能である日販にしてみれば、その照会は大阪屋栗田で充足されたかもしれず、明日発注されるかもわからないのに、その数を即仕入れろというのも無理な話だ。

 なぜコンスタントに補充をやらないのかという疑問が起こるだろう。在庫が少ないタイミングで受注の波が来たら、アマゾンにしても機会損失になるからだ。

 しかし、実際にこの十数年、定番書であっても同じアイテムの「バックオーダー発注」の短冊が数週間に一度、同じ日に何枚も「市川13,6,4、小田原9,5,2、堺20,7、鳥栖6,5,2」というようにまわってきて、その前後でアマゾンで品切になり、回復まで10日間というような事態が繰り返されてきた。

 ベンダーセントラルを見ると、受注は多少の波はあれどコンスタントであり、アマゾン自身の「需要予測」もおおむね頷ける値になっている。しかし、発注だけがすさまじく間歇的なのだ

 最初倉庫の入荷オペレーションのためかと考えていた。しかし、倉庫が各地に増えた現在では、各倉庫の発注時期をずらせば、品切を回避できるはず。アマゾンの優秀な人たちがそれに気づかないはずはないが、折に触れてその点は提案してきた。

「発注時期を倉庫毎にずらせませんか」「バックオーダーの発注を版元に直接送りませんか」

 しかし、そのたびに返ってくる返事は「当社独自の計算にもとづき、在庫量・発注時期は最適なかたちでおこなわれています」「流通にご不満がある場合は、e託契約をご検討ください」だった。

 いま筆者が持っている仮説は2つ。

倉庫ごとに時期をずらすと、北海道の発注が佐賀に飛ぶような高コスト事例が頻発しかねないので、各倉庫の在庫を平準化したい」

「在庫についてつねに不安定にすることで、出版社と取次に対して取引カードにしている」

 それが穿ちすぎであるにしても、アマゾンの在庫が過小であり、それを解消する意思がないのはあきらかだ。

過少な在庫量と倉庫の人手、発注遅延、そして入荷時期への過大な要求

アマゾンの在庫が過小だ」と指摘すると、返ってくるのは「市川小田原川崎に、あんなに巨大な倉庫を持っているのに、あれ以上投資しろというのは無理」という反応だ。

 しかし、あの倉庫流通のためのスペースが大きく、書籍以外のものも大量に扱っている。書籍の在庫量が売上に対してひどく少ないのは、厳然たる事実である

 業界紙新文化』 の2017年1月12日号に成毛眞氏がアマゾンキャッシュフローについて述べている(以下リンク小田光雄氏の要約)。

http://d.hatena.ne.jp/OdaMitsuo/20170201/1485874803]

 それによれば、顧客から代金を回収し、納入業者たちに支払う期間のキャッシュコンバージョンサイクルはマイナス18・86日だという。仕入は月締め翌月払いの平均45日サイクルとみて、顧客回収サイクルはどんなに短くみても10日あるだろうから、平均在庫期間は17日、年間在庫回転数21強ということになる。この値は、筆者が複数出版社から確認しているVC上の在庫/売上比とも整合する。

 これは、書店としては驚異的な値で、駅売り雑誌スタンドかと見紛うばかり。ちょっと話題になるだけで「品切御免」となるのも、致し方ないことだ。

 話題の週刊文春が売り切れだからとスタンドを責める人は、まあどうかしている。アマゾンは、そういう在庫量でやっていくことを選択しているということだ。

 そして、取次から入荷後に出荷可能になるまでの期日も遅い。通常の書店でも、入荷後に配架担当者がいなくて1~2日寝る場合はあるが、アマゾンは入荷から出荷まで3日寝るのがデフォルトである。これは、現場の人員と設備を慢性的に不足させて、100%以上の稼働率を維持しているからだろう。そのため、繁忙期や天候不良時には業務さらに停滞する。

 アマゾンの発注判断は遅い。判断に人間を介さないため、需要が急激に伸びた場合にもその要因がパブリシティなのか、ネットのバズりなのか、その需要はいつまで続くのかという読みを外部情報に求めることをしていない。したがって、自サイトでの顧客の行動を見て、「売り逃し」が続いてから発注を増やすという行動になる。

 この入荷遅れと発注遅延という行動様式は、e託を導入しても基本的に解決しない。

「いま寄越せすぐ寄越せ、寄越さないならペナルティだ」とクレームする先が、取次から出版社になるだけである

 在庫ステータス22(重版中)のものも、アマゾンは同様の行動様式で発注する。即出荷できないものは発注せず、11になったら最前列に割り込ませろと言う。割り込ませなかったら、特恵条件は破棄される。

新刊については改善しつつある

 問題がここ1年で飛躍的に改善したのが新刊である。新刊については、情報が出てから発売までに時間があるので、アマゾンの遅い発注判断でも、じゅうぶんな量の入手が可能になる。そのうえ、アマゾンも「新刊の追っかけ発注は入手しにくい」ということを学習したのか、発注量も多くなった。

 新刊委託配本をしない出版社でも、取次とコミュニケーションを密にとれば発売即品切れを回避しやすくなった。

 とはいえ、発注タイミングはやはり遅い。「発売前重版」になるような本がアマゾンで入手できず、一般書店には平積みになるようなことは多い。それは、書店としてのアマゾンの能力が低いということの証左だ。発売4週間前に発注しても入手できない個人書店の事情とは問題のレベルが違う。

現在のアマゾン情報弱者相手の草刈場

 一方で、アマゾンの利用はどんどん広がっているし、検索順位は高い。話題書をスマホで検索して即注文しようとすると、アマゾントップに出てきて「2~3週間後出荷」となっている。そういうときに出てくるのが転売業者だ。

 マーケットプレイスで3倍程度の価格をつけ、「希少品につきプレミアム価格です」と説明している。そして、その業者のページを見ると、数十万点の出品物がある。もちろん商品仕入れているわけではない。受注があってから、honto紀伊國屋ヨドバシに発注し、届いたもの転送するのだ。

 商品登録から値付けまですべてbotを活用した、「他の書店を探すのが面倒な人」から無知税を搾り取るためのビジネスモデルである

 転売業者も栄枯盛衰が激しいが、いまは「ブックマーケティング」や「メディアフロント」が勢いがあるようだ。関心ある人は探してみてほしい。

 彼らの最大利益を追求する商魂や、ネガティブコメントを即流しにかかる熱意など、学ぶところは多い。

 トップ企業であるということは、いちばん情報に疎い人がやってくる場だということでもある。だからアマゾン偏愛する利用者は他の書店利用者より平均的に無知で、流行に流されやすく、堪え性がない。したがって配送関係でトラブルを起こすことも多い。発送に時間がかかれば、カジュアルキャンセルしてくる。この層を相手にするのはコストがかかる。だから、アマゾンはそのコスト負担を要求しているのである

 そういう人へ売り伸ばすのは商売の勘所でもある。

 だから、アマゾン提案に乗るという判断もありうるだろう。

どこまでやればいいのか

 アマゾンの要求は単純だ。「扱ってほしければ情報を出せ。情報を出したらカネを出せ。カネを出したらもっと出せ」ということだ。

 出版社ディスカバー21の干場社長の証言がある。2014年10月のものだ。

>https://newspicks.com/news/654047>

「これまでは大型パブや広告がある場合、前持って出版社の方で手動で在庫を増やすように指示できたのですが、10月1日より、今後、全てそれまでの平均売り上げによる自動補充にするという通知が10月を過ぎてからただ1通ポーンと送られてきました。

それが嫌なら、去年からアマゾン出版社に持ちかけているパートナー契約を結べと。つまり年間600万円以上の契約料を払えと。

それはアマゾンによる一方的評価基準により価格が決まるもので、売り上げに準じたものではない。今回の処置は、パートナー契約を結ばない出版社への締め付けとも受け取れます。」

<<

 この書きぶりからすると、ディスカバー21はおそらくe託を利用しているのだろう。というか、取次を利用せず書店直接取引するのが、柳原書店破綻以降の同社のスタンスである。「在庫を増やすように指示」などが出来たところからすると、導入当初はあるていど優遇されていたようだ。

 しかし、依存度が高くなったとみると掌を返す。大変合理的な行動だ。e託の正味60%もいつまでも固定されるとも限らない。

 こうした「パートナー契約」によってサイト内の表示順序も左右されているのが現在の状況だ。

都合が悪くなったら出口があるのか?

「e託で条件が切り下げられたら、取次取引に戻せばいい」。そういう意見もあるだろう。

「みんながそうやったあと、取次は数年後も残っているのか」という問題はまず措く。

 それにしても、アマゾン裏切り者を許さない。海外での事例は、反目した出版社商品に対して注文ボタンの撤去や検索結果への非表示など、アマゾンが自社サイトの優位性を最大限に活用した実力行使を辞さず、読者の利益を損ねることをものともしないことを我々に教えてくれる。

「e託やってたんだけどさ、不利になってきたからやめたよ。e託しなくてもそんなに不都合ないよ」などと公言する出版社の存在が、アマゾン戦略にとってどれだけ目障りかを考えてみよう。個別取引の合理性などかなぐり捨てて「アマゾンから離れた出版社は倒産した」という事例をつくりにくることは覚悟しなければならない。

 複数出版社でこの問題を訴えようにも「e託契約」も「パートナー契約」も、すべて明細は秘密保持契約(NDA)の向こう側にあり、その訴訟リスク情報共有と連帯を阻む。今回、筆者が匿名で書かざるを得ないのもそのためだ。

 現在でもアマゾンは不定期にポイント付与率の上げ下げを実施している。対抗馬のhontoもっと派手にポイントをバラまいているので、日本の出版界はそれを非難することもできない。

 現在のe託では販売価格の主導権は出版社にあるが、市場を更に占有したところで契約更改は再販廃止が条件となり、「プロモーション」「正味下げ」「値下げ」の3点セットの「ご提案」がつぎつぎに舞い込むことになるだろう。

 アマゾンで買えばほかより安いとなれば、消費者はなお雪崩を打ち、発言力はさら高まる

 電子書籍では、入金額分配契約出版社の場合、「アマゾンで本を買うと、他の手段より著者への支払いが少ない」という事態は、すでに起きている。これから紙の本にも普及してくる可能性が高い。

 アマゾン1社を優遇するなら、出版社縮小均衡の果てに「アマゾン制作部門の下請け」となる道を選ぶしかなくなるだろう。

 もうひとつの解は、アマゾンの条件を呑むのなら、その条件をオープンにし、他の書店にも同様の扱いをするということではないだろうか。60%条件ならば書店を起こせる人は多くなる。1社独占になりさえしなければ、安すぎる正味だとは思わない。本の価格は上がるだろうが、この正味戦争に建設的な出口を探すとすれば、そういう方向しかない気もする。

アマゾン破壊イノベーター

 アマゾンがやっていることは、「すべてのお客様のために」ある。アマゾンが考えるお客様希望は「手軽で安価な入手」だ。だから、「手軽で安価」な入手に協力する者は優先するし、それに協力しない者を悪く見せるために努力をいとわない。

「ほかの書店はともかくアマゾンで品切れするなんて」「売っていないなんて」という読者と著者の態度が、それを後押しする。

「業界が絶望相転移するときエネルギーを利益に変えている」と言ってもいい。

 だから、折りに触れ現れ、「僕と契約してe託出版社になってよ」と囁くあの提案書を追いかけまわして、「そいつの言うことに耳を貸さないで!」と叫ぶ。

 あなたが、すべての絶望希望に変える奇跡の道を見つけるまでは、契約してはいけない。

2017.5.20--追記

思いのほかたくさんの反響をいただきました。

ありがとうございます

匿名の身ですので、本記事は「CC BY 4.0」転載・再配布・翻案自由とします。

とだけ宣言しに舞い戻ってきたのですが、せっかくなのでもう少し蛇足を。

取次の擁護ウザい。

→擁護していない。取次が硬直的な差別取引で出版社が新しく出てくる芽を潰していることは既述の通り。

資本主義消費者利益なので残当

→まっぱだかの資本主義が野蛮で不合理な結果をもたらしてきたということくらいは、10代のうちに学んでおこう。消費者利益もエシカルでなければ持続可能にならない。いいかパンツくらい穿け。見ているこっちが恥ずかしい。

独禁法と公取は仕事するべき。

アマゾンは公取と密接に連絡を取って、アウトにならないギリギリの線を見極めて活動している。そして、紙の本はもちろん、電子書籍においてさえアマゾンは圧倒的な独占を未だ手にしてはいないので、公取は様子見。まあ、ケータイ相手のコミック商売をしている国内勢がまだ大きいかなのだが。

パトレイバー後藤隊長みたいな言いかたになるけど、役所が動くのは常に手遅れで犠牲が多数出てからだし、そうでなくてはならない。文化的公害のおそれには予防原則を持ち込むべきではない。

国内勢力を糾合して対抗するべき。

→それこそ公取の出番になる。出版界は笛吹けど踊らない者が多様にいるからこそ、自由でいられる場。そのメリットを手放すのは下策。テーマは変わるが、軽減税率ほしさに政府に嘆願する業界団体は恥を知れ。おまえら出版界全体を代表してなんかいない。業界が一丸になどなったらあっという間に規制され、規制団体天下りを送り込まれる。

流通改善しないで吠えるな。正面から戦え。

流通改善している。アマゾンで入手できるような本なら、たいがいの書店でさほど待たずに注文できる。アマゾンが1週間以上になっているならば、多くのケースで書店コンビニのほうが早い。というか、ド田舎以外で入手を急ぐならまずはhonto withでチェックするべき。

書店で取り寄せできないと書店のせい、アマゾンで取り寄せできないと出版社のせいにする読者をネット上で散見するが、実際は逆。アマゾン出版社に連絡をする労すら惜しむ。

とはいえ、取り寄せを渋ったり、TONETSやNOCSの在庫情報の見方を教育されていなくて「この本は取り寄せできません」とウソをついたりする書店員も、たしかにいる

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googleから拾ったキャッシュここで切れてます。

なんて書いたんだっけ。

「。社員に流通教育もできない書店はつぶれればいいのに。」までは確かなんだけど。

ラストガンジーの糸車と塩の行進にからめてなんか書いた記憶がある。だれかとっといてくれてないかなあ。

今日のところはここまでで。

2017.6.18 続きを書きました。

それでは計算いたしませう

https://anond.hatelabo.jp/20170618203827

 
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