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はてなキーワード: 診療報酬とは

2024-03-26

anond:20240326233134

それで「通院精神療法(30分未満)」を算定してたら診療報酬詐取にあたるのでタレこむといい

2024-03-19

予言日本ではこれから数年間の間に最大約500万人が追加で死亡する

 内田樹が触れているように、日本は「立ち帰るべき初期設定」(注1)がない国である。立ち返るべき初期設定がないということは、現行のルール自発的に、外部からイベントなしに、変更しにくいということでもある。何かがおかしいと感じられていても「平穏である限り、そのルールは維持される。仮にその「平穏」がル・グウィンの書いた「理想都市オメラス」のような平穏であってもだ。「立ち返るべき初期設定」がないから、そのルールの良しあしを判断できないのだ。官僚機構は、自らに課せられたルールを忠実に守る。それが官僚機構の役目だからだ。官僚機構自発的な変革は期待できないし、期待してはいけない。期待するとすれば、政治家国民の、そして、外部からイベントになる。

 さて、ルール再考きっかけとなる、外部からイベントの一つが、「人の死」であるブラック企業対策きっかけになったのは、高橋まつりさんの死だったし、統一教会対策に動き出したのは安倍晋三元首相の死がきっかけだった。でも、この2つはもともと国民の側にある程度の不満が溜まっていたからこそ、一人の死でここまで動いた。では、もし、国民政治の側が致命的な選択肢を選んでいるにもかかわらず、その致命さに気づいておらず、不満も持っていなかったら?

参考になるのは、前世紀において、日本アジアに対して行った侵略戦争である日中戦争開始当時、そのことを間違っていると考えた国民は少数派だった。みずから選択肢が誤っていると判断して無条件降伏するまで、多くの人が亡くなった。特に戦争末期になって戦没者の数は急激に増える。全戦没者のうち9割を占めると言われる。最終的に、東京大空襲沖縄戦ソ連の侵攻、原爆投下にいたる。死者は軍人軍属民間人合わせて240万人〜310万人とも言われる。当時の総人口を7500万人とすると、3.2〜4.1%にあたる。それだけの犠牲者が出た段階で、ようやく政府終戦決断した。

 さて、今現在日本は、戦時下にある。それはCOVID-19との戦争である。互いに殺し殺されるという関係では、戦争公衆衛生もたいして変わりがない。違うのは、ウイルスには意志戦争遂行責任者もない点である歴史は繰り返さないが韻を踏むという。すでにその兆候は見えている。

 

 ・責任者の不在

  5類の意向により、政府感染対策民間に丸投げし、積極的感染対策を取らなくなった。

  一方、民間民間で、上の指示がない限り積極的感染防止対策を行わない。結果、誰が責任者かわからないまま、だらだらと戦争は続いている。

 ・初期段階は現場努力で上手く行く

  すくなくとも、戦争が始まってからの数年間の動きは素晴らしかった。しかし、それらは、現場民間努力によるものであり、長続きはしなかった。

 ・戦争相手の実力を甘く見積もる

  中国米国の実力を見誤ったように、コロナウイルスの実力を甘く見積もる。「ただの風邪」という言説はその最たるものであるしかし、実際にはコロナウイルスは想定よりも厄介なウイルスである心臓疾患や認知障害をはじめとする様々な疾患を引き起こし感染性も高く、免疫逃避性も高い。繰り返し感染するごとに、後遺症発症する確率もあがってゆく。

 ・戦争に対して不足する自リソース

  脱マスク診療報酬の削減、ワクチン任意接種化で、全数把握の取り止め、無料検査事業の終了、患者の届け出の把握など、わざと自らのリソースを削減する。

    

 これらの結果、戦争開始当初は、現場の奮闘と戦術でうまくいくが、戦略の無さとリソースの不足でやがて負ける。いくら指揮命令系統を強化しても意味がない。負ける理由戦略の不足であり、決断の不足であり、思想の欠如であり、「立ち帰るべき初期設定」の欠如だからだ。幸か不幸か、戦争相手ウイルスであり、どこかに大本営があるわけではない。現場で戦う個々人に対し、リソースを潤沢に供給し、支援し、戦い続けられば、少なくとも五分五分には持ち込めるだろう。マスクを着用させ、手洗いを励行させ、ワクチンを接種させ、その代金を支援し、発熱外来コロナ病床を提供する医療機関資金面支援し、ワクチン製造し、備蓄し、抗原検査キットを配布させれば戦い続けることはできるであろう。しかし、緊縮財政の名のもとにそのリソースを絞ってしまった。

 おそらく、前戦争におけるミッドウェー海戦に相当するものは、コロナウイルス感染症の5類移行である。あれをきっかけに潮目が変わった。明らかに社会コロナウイルス感染症は警戒しなくて良いというメッセージと受け取った。テレビでは、「コロナ明け」という単語が飛び交い、マスクをつけなくなり、飲み会に繰り出し、満員電車は復活し、学校では積極的に脱マスクが推進されている。ウイルスは弱毒化どころか、ますますその凶悪性質が明らかになっているというのに。

やがて、免疫が弱体化して感染症が蔓延し、または、再感染でロングCOVIDが蔓延し、人がバタバタ死に始め、国民おかしいと気づくまでこの状況は変わらないであろう。どのくらいの人が死ぬだろうか。前大戦では総人口の3.2〜4.1%であったことを思い出してほしい。2024年現在日本人口を1億2000万人とすると、死者数は、384〜492万人に及ぶ。そこまでの死者を出して、ようやく国民政府は、自らの選択肢が間違っていると気づくであろう。

 筆者は、この予言が当たらないことを祈るのみである

 

注1 内田樹,『日本辺境論』,新潮新書,p24

2024-02-29

anond:20240229123701

待遇に不満があったら根回しで何とかしてると思う

そのための医師会

こうならないように、恩恵与えたりしてコントロールしてるのでは?


厚生省さん、ちょーっと定員絞ってもらっていいっすか?w

うーん、じゃあこれ、ここの診療報酬見直すからさ、頼むよ~地方の民がうるさいのよw

まーしゃーないっすねw今回だけっすよw


みたいな感じで。しらんけど

2024-02-16

anond:20240216191744

精神科で最も基本となるであろう「通院精神療法(30分未満)」が年間4779万8340件実施されてることを踏まえて考えてみよう。

認知療法認知行動療法医師及び看護師が共同して行う場合)」が年間290件。

認知療法認知行動療法医師による場合)」が年間37272件。

この時点でいか認知行動療法が普及していないかが分かる。

ごくまれ臨床心理士公認心理師認知療法認知行動療法を行って保険適用させているクリニックがあるが、それは診療報酬詐取にあたる。

ちなみに統合失調症に対しての認知療法認知行動療法保険適用である

https://clinicalsup.jp/jpoc/shinryou.aspx?file=ika_2_8_1/i003-2.html

認知療法認知行動療法については、医師による場合と、医師看護師が共同して行う場合にの保険適用される現実的には多忙医師時間のかかる認知行動療法実施するのは難しい状況であり、心理療法の専門的訓練を受けている心理師が認知行動療法実施しても報酬がないという状況では、国民認知行動療法提供することは困難である

公認心理師における認知行動療法教育研修

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjbct/46/2/46_19-010/_pdf/-char/ja

2024-02-08

anond:20240208202150

あのね、診察時間が5分未満だと「通院精神療法(30分未満)」330点(3300円)が算定できなくなるから普通精神科医は5分以上は診察するの。7〜8分というのはごく平均的な診察時間

仮に5分未満で「通院精神療法(30分未満)」を算定してたら診療報酬詐欺にあたる。

それからね、精神科医は神ではなく俗な部分も感情もある一人の人間

あなた33歳だよね? 医師偶像化・神格化するのは1020代前半までにしとこう。

精神科の主治医が神で、精神科なんか1分診察のところが多いのに、毎回7〜8分も診察してくれるんだ。


なんの事情説明するつもりなのかは知らないけど、医師診断書には嘘は書けない。書いてはいけない。

本当は調子が良いにも関わらず実際よりも重く書いてもらえる(虚偽の診断書を書いてもらえる)と期待してるみたいだけど、それは患者にとっても医師にとっても望ましくないことなので、やめようね。

もちろん嘘をついて調子が悪いかのような演技するのもやめようね。それは詐病にあたるよ。

事情説明したら、いい感じの診断書を書いてくれると思う。

2024-02-01

anond:20240201133709

知らんけど、医療事務診療報酬点数の項目を入力したりしてレセプト作成したりしてるんじゃね?

2024-01-23

性格の悪い婆さんに処方する薬は何か

クエチアピンか抑肝散だろうと思ったが、診療報酬上、暫定的につけた病名がICD-10 情緒不安定パーソナリティ障害DSM-5 境界性パーソナリティ障害)なのでクエチアピンは処方できないはず(だよね?)。

ということは抑肝散だろうか。

関連記事

https://anond.hatelabo.jp/20240123163552

2024-01-20

anond:20240120232706

もらわない

眼科医者なので、病気でない客は診療報酬が低いので適当される可能性が高い

適当したら客を逃す可能性があるメガネ屋の方が検査が入念なのは何カ所か行ってみるとわかる

2024-01-19

anond:20240119153359

医者理由をつけてがめつく診療報酬上げようとしてるけど、むしろ歯医者報酬の安さの方が異常。根管治療とか給料かなり低く設定してないと完全に赤字になってるはず。

2023-12-26

医者弁護士オワコンって、ようやく気付いた?

弁護士はローができて人数増えたか競争激しくなって

医者高齢化できびしくなったか診療報酬下るし

いやー、難関資格とっても大変だねー

2023-12-05

医師会医師会ってうるせーな!ってやつ。

なんかこのタイトルやつが結構ブクマついてて自分も読んだ。

まぁ書いてあることはわかった。同じ看護師として共感できる内容だった。

でも自分場合は元は一般企業に勤めてから看護師になったのでどうしても同意できかねる部分もあった。

診療報酬マイナス改定しょうがない部分だと思う。

大体病院ってなにも経営努力をしない。の割には補助金くれくれって市町村にいってる。身を切る覚悟ない。

そりゃあ努力している病院もあるだろう。でも大半がコロナ補助金どうした?とんでもない額もらったのに内部留保に回ってる団体あるよな?どことは言わないけど。

地方病院赤字で潰れるって叫んでるけど本当に?

じゃあなぜボーナスがいまだにでてるの?

なぜ必要もない医療機器の導入したりするの?

ボーナスを出さなかったら人が辞めるので。。。じゃねーよ。

新しい医療機器を導入して新しい患者さんを。。。じゃねーよ。

赤字なら人員の整理も必要だし来るかどうかもわからないものをいれるんじゃなくて営業活動しろよ。

なんかここら辺が医療業界ずれてる。

赤字になっているのはもうそれは体質が太りまくった結果であって診療報酬下げなくても結果潰れる。早いかいかの違い。

大体どこかの病院赤字で市にこのままじゃ存続が危ういので助けてくださいってしてたよな?

なぁもう看護師さん大変でかわいそう!って言ってないでリアルに目を向けよう。

赤字ボーナスだして助けてくださいっておかしくね?

診療報酬も適正な価格にしていこうや。

2023-12-02

Colabo批判をしていた沖縄介護業者、1千万不正受け取り発覚

ここの代表Youtubeで顔出ししてColabo叩いてたけど、Colaboがいまだ不正見つかってない中で批判側がやらかしてるという


自宅訪問しない「訪問看護」 要件を満たさず不正報酬1000万円か 沖縄中城村の「キララ

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1263968

弱者金もうけ」憤る元利用者 わずか5分の訪問看護 多額の診療報酬得た疑い 障がい者に「お金をあげるから協力して」 自宅に訪問せず事業所内で実施

https://news.yahoo.co.jp/articles/4040a0d4bcca9d4bd972f5548285632f00784646

慈善フェミ団体が真っ黒なんてのが本当だったら面白いし乗りたいんだよ

でも主張してる側が証拠出してくれないじゃん

信じさせてくれよ

2023-11-27

雑な医者叩きに思うこと

自分医師なので当事者で、以下、ポジショントークの要素があることは否めない。

医療費が嵩んで国が転覆しそうだから診療報酬を下げます。」これは、仕方ないかなと思う。自分だってもうこれ以上社保険料おさめたくないし。

ただその理由として挙げられてることは本当に実態としてそうなのか?開業医儲けすぎっていう印象をつくって、憎悪を煽ることで世論誘導を楽にしたいっていうある意味「雑な仕事」なんじゃないの?と強く思う。

そして、まんまと煽られているようにみえる、いわゆる「現役世代」のSNS投稿がそこそこ増えましたね。まぁ煽られてしまうのは仕方ない。官僚は優秀ですね。

どうも30-40代くらいの現役世代は、実感としてもっている社会保険料負担のきつさ(きついですよね…)と、このタイミング財務省の出してきたちょうどいいテンプレート(「開業医儲けすぎ!」)と、コロナで溜まった医師への反感(偉そうにご高説をのたまう医師がたしかに目立っていたように思うのでこれは同業ながら残念だった)から、このビッグウェーブに乗っているような印象をうける。

特に40代前後氷河期世代で、厳しい20代30代を才覚と運で生き残ってきた方々は、そもそも高齢者医療福祉の手厚さに思うところがあり(憎むべき世代間格差として)、かつ、年代的に自分自身病院の世話になることはかなり少なく、その親世代もまだ本格的な介護必要な状況になっていない人も多いだろうから、直接にも間接にも社会保険制度恩恵を実感していない、できていないんだよね。だからこそ舌鋒鋭くなる。

高齢者医療に使う金はもったいないというのは総論としてはそのとおりだなと思えるけど、各論ではとても難しい。誰かに言われて決めることでは本来はないんだよね。

では、あなたの親はどうする?30年40年後のあなた自身はどうする?ということを、具体的に考えることが、「現役世代」のこの問題への正しい向き合い方だと思うよ。

向き合わなかった政治家のせいで、そんなこと言ってられる時間はなくなっちゃったけどね…

2023-11-24

anond:20231124103426

診療報酬を減らしたい」訳ではなく「社会保障給付費の増加を抑制したい」(持続可能でないと思っている)んだよな。それに対する回答を考えなければいけない。

anond:20231124104623

医療費削減って言うより、今までの診療報酬改定薬価調剤などドラスチックに下げ続けて、なんで診療報酬だけは上げり続けているのかという話

いまさら薬がない!て騒いでてあほらしい

anond:20231124024413

から診療報酬削られたくなかったら、医師会ロビー活動してないで、厚労省に働きかけて高齢者医療効率化のための旗を振れよなって話な。医クラが最近ギャオギャオうるさいけど、抵抗する方向が間違ってんだよ。

医師会医師会ってうるせーよ!おめーら!

病院コロナ禍以降もうほぼ赤字冬のボーナス減らしたり新しい人事評価基準導入して昇給しぶったりしてて医療職は虫の息だよ!!!

開業医は確かに儲けすぎだがいくらなんでも診療報酬いじられたらその虫の息にとどめさんすだよ!わかれよタコ

あのなーそもそも文句言ってるお前らはさ今のお前の地元がどんな状況かわかってか?!ケアマネいねー!介護士いねー!なぜかptだけは溢れかえってやがる!病院赤字で潰れかかってる!あの手この手支出抑制しようものなら医療者不足で潰れる!お前らが年取ったときにもうどこも入院させてくれねーんだぞ!!!

もうじき建て替えラッシュもくるんだよ!どこに建て替える資金もってる病院あるんだ!!!あるわけねーから統合か潰れる!はいこれでまた入院できる病院がへったね!!タコ

しかもなー!お前ら!医者働き方改革もはじまってきてより地方病院なんか医者不足加速してるんだぞ!

もうまじで赤字人材不足かどっちで潰れるかわからねーチキンレースしてんだぞ!

だいたい診療報酬下げたとして医者給料減らすと思うか?!病院経営してんのは医者なんだぞ?!自分給料は確保してその下の給料を減らすだぞ?!てことは誰が1番下がるって1番多い看護師給料下げるんだよ!!!

そんな給料も減って文句いわれ、暴力振るわれ、汚物まみれになる仕事だれがやるんだよ?!おめーらやるか?!やらねーだろ?!

最近ではよー!大卒看護師看護師として働かず一般企業いくんだぞ?!もう看護師っていう職業が憧れからとりあえず資格だけは持っておこう。っていう認識になってきてんだよ!

医者医者研修医終わるまでとんでもねー時間かかるしそのとんでもねー時間つかったあげく低賃金じゃやってられねーだろーが!!!

からなんとしてでも診療報酬はあげてくれねーと地方死ぬんだよ!おめーらの未来がなくなるんだよ!!!!!!!!!

2023-11-23

anond:20231123134527

医クラが医者高齢者3割負担に反対してないとかごちゃごちゃ言い訳してるけど、とりあえず診療報酬下げ圧をかけて、医師会厚労省自発的に自浄作用示してもらわないことには、話が進まないのよね。

2023-11-09

本当に健康保険制度を無くせば良いのか 

仕組みに問題はないのか 高齢者病院に行きすぎてしま理由海外と比した

日本病院診療所民間が多いため、売り上げ・利益必要で、患者という顧客継続開拓し続けなければなりません。治療して治ったら終わりではなく、たとえそれが加齢現象で、治るようなものではなくても、「病気」として診察したり、診療報酬が多く発生するような処置をし続けたりする医療機関存在します。治っていて、何ともなくても「また来週、来てください」と言われれば、行かざるを得ないでしょう。

 高血圧基準を「収縮時140mmHg」と変更することによって、「高血圧症」の人を多く生み出したのが典型的ですが、民間医療機関が、患者という顧客を生み出し続けなければならない以上、そのマーケティング営業行為に乗せられている、病院通いの高齢者が減ることはないはずです。

 諸外国に比べて突出して多い、日本高齢者病院通いはこうしてみると、日本医療制度に関する構造問題、すなわち改革の遅れに根本的な原因があるのだろうと思います。 

自分給料が上がらず、仕事がキツいのを嘆くのはわかるけど、それは健康保険制度のせいなのか大いに疑問なんですが

2023-11-05

anond:20231105103853

頭の中でこんな感じのことを考えているお医者さんは別に珍しくもない。

書いているのは設定通りとすれば若い先生とお見受けするが、若い医療従事者が働きはじめて救急外来出会った生◯やその他のクレーマタイプの患者に怒りを覚えて、稚拙自己責任論を振り回した文句を書き連ねて炎上してしまうのはもはや年中行事だ。しばらくするとみんな落ち着いてくるが、心の中には自己責任論の延長線にある考え方を秘めた野良リバタリアンみたいなのが医者には多い。

玉木氏の問いである「国民皆保険制度を維持したままコストを持続可能にするにはどうしたらいいか?」という質問に真面目に答える時点で、これはリベラル路線に乗っかっている。玉木氏の術中に嵌っているといえなくもないが、答えているのは国民皆保険制度は維持したほうがよいと考えている真面目でやさしいリベラル先生たちなのだ。この増田のように「知るかよ、国民皆保険制度の方を壊しちまえばいいだろ」と考えているリバタリアン医者もたくさんいる。

なんか勘違いしている人も多いのだが、国民皆保険制度はとてもとても国民保護している制度だ。医者収入の出処が公金で、安定しているように見えるので医者のためにあると思っているかもしれないが、実際は反対である。もちろん国民皆保険が一部の医者競争から保護している面は否定できない。しか国民皆保険制度競争から保護のかわりに医療から値付けの権利を奪って公定価格を定めている。この公定価格をなんと呼んでいるかというと診療報酬である保険から支払われるので報酬別に間違ってはいないのだが、全体にかかった医療費の何分の一は自己負担しているので、患者からしてもこれは公定価格といっていい。報酬という言葉に引っ張られる形で今回の玉木氏のように診療報酬医者収入というミスリードを敢えてする人があとを立たないのも以前からだ。玉木氏のポストにみんなが突っ込む形で何度も説明されているが、診療報酬保険診療をした上で病院が受け取る対価なので、製薬メーカーへも医療機器メーカーへも、医者以外の病院では働くすべての人の給料の原資が診療報酬だ。

医療費の値付けの本質は「命が惜しけりゃ金を出せ」である。なのでうっかりするとすぐに青天井になる。公定価格のない医療費がいくらかかるのかの典型例がもちろんアメリカだ。医者の間では「医者になるならアメリカ患者になるなら日本」が定説である。そりゃ働くんなら値付けができる側に回ったほうがいいに決まってるだろ。医療を受ける側に回るなら公定価格があったほうがいいに決まっている、ジョン・ロールズ無知のヴェールかぶるまでもない。

先に述べたように医者はどちらかというとリバタリアンに傾きやすい。ずっと恵まれ環境一生懸命勉強してきて、エリート意識を持っている人も多い。だから今の日本医療制度の枠内でも「自分ががんばって能力を高めたのにそれが自分収入に跳ね返らないのはおかしい」という感覚潜在的に持っている人も多い。「俺たちも能力を高めるために競争するから、お前たちも受ける医療レベルにあわせて対価を払え」という態度に医者全体がなってしまうと、困るのは患者の方である

東大文系を出た人たちは医者蛇蝎のごとく嫌っている。霞が関の中には今の制度を維持したまま、医者警察官消防署員のようにしたいと願っている勢力が強いような印象を受ける。東大も出てないのに自分たち官僚より確実に稼げるようになれる人がいることを許せないのだ。そうなると医療がどうなるのかは想像がつかないが、今よりも金はかからなくなっても荒廃していくのではないかと思われる。では医者はその方向を選ぶかというと多分そうはならない。そうなるかわりに今の制度に少しずつ自費で受ける部分が混ざっていくことを容認するだろうと思う。混合診療というやつだ。歯医者でやっているのと同じ、保険で治すと銀歯、自費なら白い歯、というやつ。お金のない人は保険医療しかしない公立公的病院へ、お金がある人は民間病院プラスアルファお金を払って優先的に受けたい医療をどうぞ、となる。その社会では医者同士に競争生まれる。たぶん医者はこの状態をわりとあっさり受け入れる。若い人ほどあっさりと。今の時点でこの混合診療導入に一番反対しているの誰だか知ってる?みんなが既得権益保護団体として忌み嫌っている医師会ですよ。

医者同士が競争するようになって、年取った開業医がついていけなくなって没落していく様が展開されるとみんなは喜ぶだろう。しかしそれが一巡して医者同士が切磋琢磨して、提供できる医療の質を高めて、なおかつそれに自分たちの納得のいくような値付けができるようになる頃には、保険証一枚でどこにでもかかれた時代はとっくに過去のものになり、お金のない人はすっかり縮んだ保険診療の枠内で提供される医療お金がないからと建て替えもされない古い建物病院研修医から受けることになる。とても良い先生にあたったと喜んでいたら、その医者は来月にはあなたの払うお金ではかかれない立派な病院に異動しているかもしれない。そしてそんな時代が来ることに実は多くの医者は心の痛みを感じない。医者はわりとあっさり自由競争バンザイ派に染まっていくからだ。その心象風景を描いたのがこの増田なのである

覚えておいてほしいのはみんなからみてあまりにも非効率的なこの医療制度が、WHO評価する世界もっともすぐれた医療制度ということだ。しかしながらどういうわけだか中で働く人にも、受診する側も不満タラタラなのがこの制度なのである

anond:20231105231243

市場経済が上手く機能するには色々と条件があるんだけど、医療のように患者医師の間で知識に大きな非対称性のある分野、あるいは健康のように不可逆性の高いものに関する分野、または小分けにできない(手術を細切れにして依頼する医師を選べないとか)で一山いくらでの取引となる分野、などは市場が上手く機能しないということがよく示されてきた分野となる。つまり国民皆保険制度のような介入がないと社会的に厚生が悪化する分野でもあるということである国民皆保険制度健康のように不可逆性が高くかつ一山で取引するものに対して医師の独占力による価格釣り上げを防ぐといったことに加えて、単にお金だけの話ではなく、標準診療というものを作ることで専門知識の無い患者がそれ故の損害を受けることを防ぐ役割も担っている。そして、市場経済が上手く機能しない分野では価格を含めて政府が決めるというのはよくあることだ。電力しか交通しかり。貸し金の金利だってそうだ。逆に、政府が何にも介入しなければそれがフェアだろう、誰から文句を言われる筋合いのない自然価格だ、とはならない。

そもそも医師の数が医学部の定員という政策によって規制されているのだから医療価格をどのように弄ったところで医師患者の間での富の分け方が変わるだけで、医療による社会的負担というものは大きくは変わってこない。つい、医療費という金額ベースで考えてしまいがちだが、経済全体での話のような場合は金は単なる潤滑油に過ぎず、人や物といった実物がどう配分されるかで見ないとならない。すると、国民皆保険制度廃止によって医学部が定員割れするくらい医師という職業の魅力が損なわれるのでもないのであれば、限りある労働力のうち医師にとられる数は変わらない。つまり医療による負担がこれから増えていくということの解決には殆ど繋がらない。たとえば医療費を節約して子育て支援に回そうといったことは実質的にほぼ不可能なのである。子育に従事する労働力が湧いてくるわけでもないのだから

なのでポジティブ効果は乏しく問題点は多い、国民皆保険制度廃止なんてなされることはないだろうし、薬価は今後少しは上がるかも知れないが診療報酬は下げられていく形での対応がなされるだろうね。それこそ玉木の言うように医師会は大反発するだろうけど、所詮規制される側。政治力いつまでもどうこうなるものでもない。

anond:20231105103853

2023-11-04

勤務医開業医にムカつかないの?

単純に疑問で誰か教えて欲しい。

診療報酬を下げる話題が出たら、開業医でも儲けている奴は一握りで勤務医過酷労働環境みたいな話が出てるけど、だとしたらそれを是正すれば良さそうだけど、そんな話は出ずにそもそもを潰そうという話になるのはなぜ?

2023-11-03

医師も女が増えたから食えない仕事の仲間入りしそう

女が増えると賃金待遇がかなり悪くなるっていうのはある意味常識だけど、財務省資料見ると、診療報酬減らすぞ!開業医減らすぞ!と書いてあり、医師もついにその時が来たかという感はある

ちなみにその先に待っているのは医療崩壊である

先生になり手がいなくなった、教育崩壊をした理由の大きな要因は女を急に増やしすぎたことにあるが、これは現場人間しか知られてない

案外、現時点ではピンチと騒がれてはいるが、女を増やすことが難しい建設業とかの方が、働く人は高給が得られ、継続的産業になるんじゃね?と思ってる

anond:20231103084847

医者含む雇われの医療従事者は、割に合わない待遇やりがい搾取責任感で耐えてる面もあるから、無遠慮に診療報酬下げれば良いなどと放言すれば、そりゃ叩かれるだろ。

老人の自己負担増や保険適用見直し、軽微な医療行為自由化によるコストダウン医学部新設による地方医療の強化、などはやるべき。それで結果的給与水準が下がる可能性があるから医師会が対抗するだろう。その点について医師特に圧力をかけてくる開業医を叩くのはありだが、雑に診療報酬下げろはあかんでしょ。

2023-10-25

日本医療系の限界

といっても病院の外の話メイン。

ここ数年、医薬品会社不祥事ボロボロ出てるけど、

海外発祥ルール準拠言葉通りにやろうとすると、

めちゃめちゃ厳しいしお金も人もかかり過ぎて対応しきれないってところだと思う。

この辺り、海外はどこまでやってるのか厚労省関係各所わかってるんだろうか。

書き方は悪いけど匙加減ってのがあるだろう。

あと、明確なトップダウン構造強要するから

日本製造業がやってきたボトムアップ真逆になるところも向かい風。

お金も人もかけなきゃいけないかコストは膨れ上がるのに、

それを薬の価格に反映させることはできない。

薬価厚労省が決めているからね。

しか普通の薬は年々薬価改定という名の値下げを強要される。

新薬が出ても売れれば高すぎると大幅値下げを強要されるのはハーボニーなどで実証済み。

昔に比べて技術必要で高い薬が増えているし、

日本高齢化が進んでいるから、

保険制度を取り入れているか医療費が嵩んでいくのは明白なのに、

病院診療報酬を上げたり、仲介する卸業者を生かしたりで薬価さらに叩かれる。

不採算になった薬を止めようとしても厚労省はひどく反発してなかなか止められない。

そこでまたお金がかさみ、新薬の開発費を削らざるを得ない。

海外と違って薬価改定などがあって新薬を作り続けないといけない、

実質自転車操業日本医薬品会社はがんじがらめってわけだ。

医薬品会社から見ればこうなるけど、

病院診療報酬の低さ、高い人件費、求められる機材の高騰もあって補助金頼りの経営余儀なくされてる。

業者補助金頼りの病院から薬価よりも大幅に低い売値を要求されて厳しい。

薬価患者が買う時の値段だから医薬品会社→卸業者病院薬局と売られる時には薬価よりも低い値段になることは明らかだよね?

でも医薬品会社→卸業者よりも卸業者病院薬局の方が安い値段をつけざるを得ない状況もあるそうで、

業者収入源は医薬品会社の代わりに広報しましただの、医薬品会社相談した時の相談料だのになっているようだ。

(この辺間違ってたらごめんなさい)

こんな感じで、割とどこも厳しい。

現状のままだと将来は確実に詰んでると思う。

せめて高齢者自己負担を5割にするとかして、

薬価改定をなくしていかないと、

日本医薬品会社から新薬が出なくなるし、

こんな美味しくない市場海外メーカーは薬を売ってくれなくなる。

欧州米国とならんで日本独自臨床試験要求してるから海外からしたら無駄コストがかかるのも厳しいところだろう。

逆に、T社みたいに日本に縛られることなく、他の医薬品会社も外に出ていくなんてこともあったりするかもしれないね

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