はてなキーワード: 白夜行とは
https://anond.hatelabo.jp/20240609080433
毎年、お歳暮の時期に、母が私にも送ってくれるんですよ。
でもまずは、甘辛いタレで穴子丼。
2~3日放置するだけ。
簡単でおいしいよ。
ついでに、最近ハマってる白和え二品
白和えが好きで好きで好きで。何でも和えたくなる。
前にこじゃれた日本料理やさんで、フルーツの白和えを頂いたよ。
意外な組み合わせなのに、とっても美味しかった。
白和え、万能!
1
ごはん---
次の「Piece」は、来年1月13日発売のベツコミ2月号掲載です。
(なんのことやら。)
武田鉄也さん、すごいな!
仕事中アシさんが。。。
「あ~!分かった!なんか、、‘アルフィー‘に似た名前だよね!?」
に、似てないよ!「ア」しか合ってないよ!
あー。うん?似てる似てる。かも。
2011121422340000.jpg 2011121422330000.jpg
すごく寒い日に、あったかいモノ食べに行ってぽかぽかした後に、
内臓系、大好き。
近頃、レバ刺しに飢えてるよ。
取りあえず、免許の住所変更に、とっとと行かないとー!
(行きそびれてる。。)
1
お仕事---
に、行ってきましたよー。13日ですけど。
よく分かんないけど、どうもありがとう。
「維村さんって、どんな人。。?男の人。。?」と素で聞いたら、
冷笑されました。
まだ原稿残ってたので、「酒は呑むなよ!!」とのアシスタントさんの
言いつけを守って、良い子の時間に帰りましたよー。
どうしよう!!
1
日記---
「クリスマスに、、、!!思いっきりクリスマスにしてください、、!!」
と、注文してみたら。。
わー。派手。
私、色々雑だからな。見習わないと。
「銀のぶどう」のかぼちゃタルトとか、「パリ セヴェイユ」の、、
これ、もっちもちで美味しいんですよ!全力でおススメ。
「Piece」7巻の発売日を、はっきり決まったらお知らせしますね~!
と言っておきながら、明記してないことに今気付きました。
多分、12月26日発売です!!(多分て)
表紙は「比呂くん」ですよ。
1
日記---
つぶやいたら、アシスタントさんが「私、持ってますよ~貸しますよ~」と
言ってくれた。わ~!嬉しい。ありがとう~!
「子供の頃、学研まんが人物日本史の`紫式部`がすっごい好きだったんだ~私」と
続いてつぶやいてみたら、「私、それも持ってますよ~貸しますよ~」って。
えっ。まじで!?
しょ、初版1981年なんですけど、なんで持ってんの?書店か!!
コレですよ~
見よ!この年季の入った品を、、!貴重
親が唯一すすんで買ってくれた漫画が、この「まんが人物日本史」と
「まんが日本の歴史」だけだったんですよね。
ストーリー漫画の代わりに愛読してまして。
なかでもこの「紫式部」がね、絵柄も含め、とっても少女マンガっぽくて
大好きだったんですよ。
再び巡り会えるとは、、!感無量。
才媛であるが故に?愛され下手な式部に、超泣ける。
しかし、何でも口に出してみるもんですね。
うっかり転がり込んで来たりするもんですね。
(試しに、口に出しておこう)
1
本・映画---
友人の友人のライブ。
ごめんよー、アシちゃん。
お酒は、飲まずに帰ったよ。(得意げ)
キャラメルとか、マカロン型のチョコとか、クルミの形のキャンドルとか。
メルシーです
はじめて読んだミステリ……?は中学生の頃に読んだ白夜行だった(ミステリじゃないかも)
ミステリは推理をしないで読む派だけど、たまにトリックにあれ?って思い浮かぶ事があるけど大体外れる
作者である阿津川辰海の高校の女先輩がこんな小説をお前が書いてる事が気持ち悪いと言ったのは正しいし、群を抜いた物凄く頭の良い作者が書いた小説とも思えない(他のミステリ作家の作風の方が余程スマートで知的に見える)けど、取り敢えず量だけはあってちゃんと読める事は読めるので買って後悔はない
蒼海館以外は凡作
犯人がまあまあ分かりやすいけど全部一定以上の質があり個人的に一番面白かったのは魔眼。逆に屍人荘が一番好きじゃない。
ミステリにありがちな物語軽視ではなく単純に小説として質が高い
でも他のシリーズは読んでない
屍人荘の殺人シリーズ、メルヘン殺しシリーズとこの作品は凄い勢いで読み進めたぐらい面白かった
このシリーズの作者が死んだのを知らずに読んでいた
一番好きなシリーズなだけに本当に残念だ……
イライラしそうなレベルのクソしょうもない会話とロジカルな作風とグロさが相まって独特な雰囲気ある
探偵役より脇役の方が大体賢くて推理出来るミステリって他にある?シリーズ全部好き
同じシリーズだからいつものノリだなって部分多いのに作品の雰囲気が全然異なるから凄い
最初の数ページで読み辛すぎて脱落しそうになった
トリックは死体が分割されていて明らかに持ち去られてる時点で偽装かな?って普通疑うし実際その通りだった
ただ推理にノイズが凄まじく多いので、俺のようなゆとりには古い作品は辛いなって感じる
あと何かカマホモっぽい
硝子の塔の殺人
あいつ多分絶対やるためにバイアグラ持ってきてるし多分コンドームも持ってそうなのもそういう事って話
でも他のこの本読んだ奴もそうだと思う
その可能性は既に考えた
今の所読んだ小説の中でもっともロジカルに話が展開してるように感じる
というかこれオタク向けじゃねえ?俺のようなにわか向けじゃなくね?
変な家
でも不動産の間取り図で推理してくのは俺のような推理しないでミステリを読む人間でも思わずやってしまったから素晴らしい仕組み
殺戮に至る病
ラストも行為として物理的に出来る出来ないかで言えば出来るのかもしれないが、なんだかなあ
おまけ
死亡遊戯で飯を食う4巻
例の脚本家による原作改変は全般的に不評なのかもしれないが、それは改変の仕方が良くなかったからで、
世の中には改変によって原作超えを果たしたドラマもたくさんある。
その意味で個人的に、神改変を連発する脚本家だとあがめてるのが森下佳子だ。
【白夜行】
原作で内心の見えないモンスターとして描かれていた主役たちの内面を徹底的に描いた傑作ドラマだ。
原作者(東野圭吾)は改変が気に入らなかったようだが、俺は逆に原作の方に物足りなさを感じるようになってしまったくらい、
主役たちの心理状態の変遷には納得感があった。安っぽい紋切り型の美談にしているわけでもない。
原作では単なる敵対関係だった刑事を武田鉄矢が演じたが、彼と主役たちの間に生まれた悲しい絆の物語は見事。
【JIN】
原作漫画は良くも悪くも「大河ドラマ」で、話のスケールは大きいが平板で発散するだけの展開に感じ、没入しきれなさが残る作品だった。
ドラマ版は設定をうまく整理し、全てを視聴者の没入できる近距離にギュッと圧縮した。
主役(大沢たかお)の性格をいじり、江戸時代に適応しきれない現代人という要素を強めたことで、共感できるドラマ性を一気に強めた。
本作が当時の覇権ドラマとなったことは覚えている人も多いと思う。
ドラマ以前に原作漫画を知る人は少なかったと思うが、「よくこの原作を感動ドラマにできたな!」という別の感動が生まれるくらいのギャップがある。
綾瀬はるか演じる主人公の性格は原作漫画以上に漫画的に強調されているが、その分、漫画的仮面が剥がれていくクライマックスシーンが、視聴者の心を激しく揺さぶる効果を生んでいる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あとセカチューとかもあったな。あれは観てない。今の大奥はどうだろうか。
ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』(ハヤカワNF文庫)読め。人生の質がグッと上がるぞ。
国内小説なら佐藤正午『身の上話』がおもしろかった。また、東野圭吾にはハズレがない。未読なら『白夜行』だな。
海外小説ならブッツァーティ『タタール人の砂漠』(岩波文庫)が印象的だった。ぼんやりしているうちに人生は取り返しがつかないという話が美しい文章で書かれている。
新書だったら原田隆之『入門 犯罪心理学』(ちくま新書)。がやがやとあることないこと騒いでるワイドショーが馬鹿みたいに思えるようになる。
あと、小川さやか『「その日暮らし」の人類学』(光文社新書)は傑作。将来に悲観して不安になってないか? 大切なのは「今」ただそれだけだ、ということが類稀なる文才で書かれたルポタージュ。
ただ飽きっぽいだけか。
これからどうして行こうか。
他の人は何を目標に行きているのだろうか?
この閉塞感を打破したいと思って、去年は色々と挑戦してみた。
→海で開放感を味わって満足
・水泳
→泳げなかったけど、クロールが出来るようになって満足
→色んな温泉に入れて満足
・彼女を作る
→イチャイチャ出来て満足
・筋トレ
→良い体になって満足
・仕事
・投資
→そこそこ順調で満足
・サウナ
・ひげのレーザー脱毛
→朝めっちゃ楽になって満足
・整体
→猫背が治って満足
・Netflix、Amazon、dアニメでドラマ、映画、アニメを一杯見る
→ばらかもん、ブレーキングバッド、ネイキッド、白夜行など良い作品を見れて満足
・部屋の壁の種類を変えた
振り返って見ると充実した1年を送ってきたと思えるが、マンネリ感がある。
これからどうすれば良いだろうか?
ペットを飼う?
結婚とか?
自分の進んで行く方向を定められず、現状の気持ちを吐き出すために増田に投稿してみた。
書いていて気付いたけど、自分は何かをずっと大切にするということが出来ない人間なのかもしれない。
何か手に入れたら欲しかったものの輝きが色あせて、すぐに次のものに向かってしまう。
手に入らないものが大切で、手の中にあるものは大切でなくなってしまう。
目標を叶えなければ良かったのかな。
http://anond.hatelabo.jp/20160715120436
貴様の好き嫌いから増田に伝わる独自の推理小説検索アルゴリズムによって、
完璧かつスウィートに貴様の趣味嗜好にそって完全オリジナルのベストミステリリストを生成したぞ。
ありがたくよむべし。
【国内】
5 宮部みゆき 火車 1992
12 連城三紀彦 戻り川心中 1980
16 泡坂妻夫 亜愛一郎の狼狽 1978
17 北村薫 空飛ぶ馬 1989
21 島田荘司 斜め屋敷の犯罪 1982
22 有栖川有栖 双頭の悪魔 1992
26 原尞 私が殺した少女 1989
27 江戸川乱歩 孤島の鬼 1929
28 高木彬光 人形はなぜ殺される 1955
29 髙村薫 レディ・ジョーカー 1997
33 鮎川哲也 りら荘事件 1968
35 江戸川乱歩 陰獣 1928
36 歌野晶午 葉桜の季節に君を想うということ 2003
38 泡坂妻夫 11枚のとらんぷ 1976
42 岡本綺堂 半七捕物帳 1917
43 桐野夏生 OUT 1997
44 皆川博子 死の泉 1997
45 大沢在昌 毒猿 新宿鮫II 1991
46 船戸与一 山猫の夏 1984
49 京極夏彦 絡新婦の理 1996
50 馳星周 不夜城 1996
51 島田荘司 奇想、天を動かす 1989
53 髙村薫 マークスの山 1993
56 島田荘司 異邦の騎士 1988
58 船戸与一 猛き箱舟 1987
59 小泉喜美子 弁護側の証人 1963
60 宮部みゆき 理由 1996
61 真保裕一 奪取 1994
62 三津田信三 首無の如き祟るもの 2007
63 麻耶雄嵩 夏と冬の奏鳴曲 1993
64 森博嗣 すべてがFになる 1996
65 大沢在昌 新宿鮫 1990
66 貴志祐介 黒い家 1997
68 泡坂妻夫 しあわせの書 1987
69 久生十蘭 魔都 1948
70 西澤保彦 七回死んだ男 1995
73 伊坂幸太郎 アヒルと鴨のコインロッカー 2003
74 乾くるみ イニシエーション・ラブ 2004
77 仁木悦子 猫は知っていた 1957
79 土屋隆夫 危険な童話 1961
80 我孫子武丸 殺戮にいたる病 1992
85 逢坂剛 カディスの赤い星 1986
86 連城三紀彦 夜よ鼠たちのために 1983
88 高木彬光 白昼の死角 1959
89 志水辰夫 背いて故郷 1985
90 山田風太郎 明治断頭台 1979
92 赤江瀑 オイディプスの刃 1974
93 貫井徳郎 慟哭 1993
95 有栖川有栖 孤島パズル 1989
96 都筑道夫 なめくじに聞いてみろ 1968
97 逢坂剛 百舌の叫ぶ夜 1986
98 岡嶋二人 99%の誘拐 1988
99 宮部みゆき 龍は眠る 1991
100 鮎川哲也 黒い白鳥 1959
【国外】
1 アガサ・クリスティ そして誰もいなくなった 1939
2 エラリー・クイーン Yの悲劇 1933
3 アーサー・コナン・ドイル シャーロック・ホームズの冒険 1892
4 ウィリアム・アイリッシュ 幻の女 1942
6 レイモンド・チャンドラー 長いお別れ / ロング・グッドバイ 1954
10 ジョン・ディクスン・カー 火刑法廷 1937
12 スティーグ・ラーソン 〈ミレニアム〉三部作 2005
13 アイラ・レヴィン 死の接吻 1953
14 エラリー・クイーン Xの悲劇 1932
15 ロス・マクドナルド さむけ 1964
16 ジョン・ディクスン・カー 三つの棺 1935
17 フレデリック・フォーサイス ジャッカルの日 1971
19 ジャック・ヒギンズ 鷲は舞い降りた 1975
20 アントニイ・バークリー 毒入りチョコレート事件 1929
21 ローレンス・ブロック 八百万の死にざま 1982
22 ジェフリー・ディーヴァー ボーン・コレクター 1998
24 クリスチアナ・ブランド ジェゼベルの死 1949
26 ジェイムズ・P・ホーガン 星を継ぐもの 1977
27 ジェイムズ・エルロイ ホワイト・ジャズ 1992
28 ガストン・ルルー 黄色い部屋の謎 1907
31 アントニイ・バークリー 試行錯誤 1937
33 F・W・クロフツ 樽 1920
34 エドガー・アラン・ポー モルグ街の殺人 1841
35 ディック・フランシス 興奮 1965
37 ジョン・ディクスン・カー 皇帝のかぎ煙草入れ 1942
38 ダシール・ハメット 血の収穫 / 赤い収穫 1929
39 ジョセフィン・テイ 時の娘 1951
41 セバスチアン・ジャプリゾ シンデレラの罠 1962
43 R・D・ウィングフィールド クリスマスのフロスト 1984
44 カーター・ディクスン ユダの窓 1938
45 ドロシー・L・セイヤーズ ナイン・テイラーズ 1934
46 ディック・フランシス 利腕 1979
47 アーサー・コナン・ドイル バスカヴィル家の犬 1902
48 イーデン・フィルポッツ 赤毛のレドメイン家 1922
49 アントニイ・バークリー ジャンピング・ジェニイ 1933
53 カトリーヌ・アルレー わらの女 1956
54 スティーヴン・ハンター 極大射程 1993
55 ジェイムズ・エルロイ ブラック・ダリア 1987
57 ロス・マクドナルド ウィチャリー家の女 1961
58 キャロル・オコンネル クリスマスに少女は還る 1998
59 アントニイ・バークリー 第二の銃声 1930
60 ジェイムズ・エルロイ ビッグ・ノーウェア 1988
61 スティーヴン・キング ミザリー 1987
63 ウィリアム・L・デアンドリア(英語版) ホッグ連続殺人 1979
64 ロアルド・ダール あなたに似た人 1953
65 R・D・ウィングフィールド フロスト日和 1987
66 アイザック・アシモフ 黒後家蜘蛛の会 1980
67 ウィルキー・コリンズ 月長石 1868
68 ハリイ・ケメルマン(英語版) 九マイルは遠すぎる 1947
69 ダン・ブラウン ダ・ヴィンチ・コード 2003
70 アリステア・マクリーン 女王陛下のユリシーズ号 1955
71 トレヴェニアン シブミ 1979
72 ロバート・ゴダード 千尋の闇 1986
73 ジェフリー・ディーヴァー ウォッチメイカー 2006
75 ロバート・R・マキャモン 少年時代 1991
76 シャーロット・アームストロング(英語版) 毒薬の小壜 1956
78 エラリー・クイーン 九尾の猫 1949
79 レイモンド・チャンドラー さらば愛しき女よ / さよなら、愛しい人 1940
80 コリン・デクスター キドリントンから消えた娘 1976
81 セオドア・ローザック フリッカー、あるいは映画の魔 1991
82 サラ・ウォーターズ 荊の城 2002
83 ジョージ・P・ペレケーノス 俺たちの日 1996
86 G・K・チェスタトン 詩人と狂人たち 1929
87 ドン・ウィンズロウ 犬の力 2005
88 サラ・ウォーターズ 半身 1999
90 エラリー・クイーン 災厄の町 1942
91 デズモンド・バグリィ 高い砦 1965
92 モーリス・ルブラン 奇岩城 1909
93 ロバート・B・パーカー 初秋 1980
94 トマス・H・クック 緋色の記憶 1996
95 ジェフリー・アーチャー 百万ドルをとり返せ! 1976
96 アーサー・コナン・ドイル 緋色の研究 1887
97 ドナルド・E・ウェストレイク ホット・ロック 1970
98 リチャード・ニーリィ 心ひき裂かれて 1976
99 アガサ・クリスティ ナイルに死す 1937
100 アイザック・アシモフ 鋼鉄都市
――閉幕(カーテンフォール)。
Cinemascapeでもみんなのシネマレビューでも酷評であったため、あまり期待はしていなかったが、割と楽しめた。
魅力的な作品であるが、酷評も納得の問題点が散見されたため、それらを論じつつ、それでもみんな『渇き。』観た方がいいよ!!ということを論じたい。
以下、ネタバレなし。
まずあらすじを書く。大まかに言うとこの映画は、主人公の娘加奈子に魅入られた2人の男が、その魅力と狂気に狂わされていく過程を描いた話である。
1人目の男、藤島(役所広司)は、加奈子の父親である。藤島は勤めていた警察を辞めた上、加奈子の母親と離婚し、自堕落な生活を送っている。ある日別れた妻桐子から連絡があり、曰く加奈子が覚せい剤を部屋に遺して失踪したという。藤島は加奈子の行方を追う過程で、加奈子が周囲の人間を魅了し、売春グループに引きずり込んでいたことを知り、闇社会の抗争に巻き込まれていく。
2人目の男、「ボク」は、加奈子のクラスメイトである。学校でいじめられている自分を影で救ってくれる加奈子に想いを寄せており、加奈子はこの想いを利用して「ボク」を売春グループに引きずり込んでしまう。心身ともにボロボロとなった「ボク」は、加奈子への変わらぬ想いを抱きながら、加奈子に復讐を果たそうとする。
この映画は、この2人の男の視点を通して、加奈子は今どこにいるのか、加奈子はなぜ闇社会の抗争の中心となっているのか、売春グループの目的は何か、といった謎を解明していくものである。
演出で特徴的なのが、上映時間のほとんどが、藤島が暴力を振るうシーンと、加奈子がその魅力を振りまくシーンで占められている点である。藤島は関係者に暴力を振るい、罵声を浴びせ、時にはレイプしながら謎を解き明かしていく。一方加奈子は周囲の人間をその美貌と言動で魅了し、闇の社会に引きずり込んでいく。
その上で、この映画が酷評されている点をまとめると、以下のようになる。
(1) 結末まで観ても話がよく分からない
この批判は非常にもっともな指摘で、この映画は全部が万事、藤島の暴力と加奈子の魅力だけで語られるものであるから、言葉による説明がほとんどなされない。そのため、加奈子、ヤクザ、不良グループのそれぞれの狙いがどう交錯しているのか非常に分かりにくくなっている。おそらく監督の狙いとしても、この辺は説明する気がなさそうな感じ。
ただまぁこの点はネットで解説記事がいくらでも上がっているので、そこを読んでいただければ解決できるのでご容赦いただきたい。筆者は映画の途中、暴力シーンの連続に飽きてきたところで解説記事を読んで大体の構造を把握してしまった。結果的にそれで良かったと思う。
この批判もごもっともなところで、観客は2時間ずっと登場人物各人の暴力を見せ付けられることになる。殴る蹴る、ナイフで刺す、銃を撃つ、車で轢く、レイプする、建物の屋上から突き落とす、プールに沈めて出てこれないようにする、耳を切り取る、顔に傷を付ける、腹をかっさばいて内臓を踏みつける等々等々、さまざまな趣向を凝らしてくるが、その都度緊張を強いられるため、観てる側はひどく疲れてしまう。
観客は、よく分からん話を2時間も見せ付けられた挙句、暴力シーンの連続に散々痛い思いまですることになる。そうしてほうほうの体で家に帰った(またはDVDを取り出した)後、考える。「一体あの映画は何を言いたかったんだろう?」と。観客としては大変な思いをさせられたのだから、観終わったあとに心に残る、人生の糧になるような教訓を得たいと感じるものである。
しかしこの映画に主題なんてない。監督は、徹底した暴力シーンと加奈子の魅力を描きたかっただけで、そんなものクソ喰らえと思っているに違いないのである(断定)。映画に主題を求める人は、ここで躓いてしまうかもしれない。
(4) 結末(加奈子の在り処)に納得がいかない
この映画では、加奈子の居場所がきちんと明確に示される。しかしそれが、なんというか、えー、そんな端役に、えー?という感じなのだ(ネタバレに配慮した表現)。これはもう上記瑕疵が許せる筆者でもあまり納得がいかなかった、というかもうちょいふさわしい結末があったような・・・。
そんな感じで、酷評ポイントの多い本作であるが、それでも筆者がこの映画を愛してやまないのは以下の理由による。
これである。監督の前作『告白』もそうであるが、監督は謎めいた女の子を撮らせるとめちゃくちゃうまい。周囲を魅了して悪の道に引きずり込む女性といえば東野圭吾の『白夜行』が想起されるが、映画版でこれを演じた堀北真希は、「かわいいけど、そこまで魅了されるほどではないよな」、という感じであった。しかし本作では加奈子を演じた小松菜奈の美貌を監督の映像技術でさらにパワーアップし、そのミステリアスな振る舞い、言動により聖少女っぷりを炸裂させている。これだけで名作ポイントはうなぎのぼりである。
(2) 暴力シーンが痛快
批判の対象にもなっている暴力シーン。観てて疲れるのは確かなのであるが、非常に痛快である。やはり人間、緊張と緩和により快楽を得る生き物であると桂枝雀師匠もおっしゃっておりますし、突き抜けた暴力シーンの連続はこれを得られる点で非常に快楽的なものなのです。
どうでもいいけど耳を切り取るのは『レザボアドッグス』で、オダギリジョーとの決闘は『太陽を盗んだ男』のオマージュなのか?と思っておるのですがどうなんでしょう、詳しい人教えてください。
よく分からん話というのは考察する楽しみがあるわけで、本作の場合原作を読めばこれが解明できるという点で、考察の楽しみを手軽に味わえるものとなっております。ネットには丁寧に原作をまとめた記事もあるしね。
そんなわけで、女子高生だいすき!暴力シーン最高!考察たのしい!という方は楽しめるんじゃないかと思いますので、ぜひご覧になるといいと思います。そしてできたら感想とか増田に書いて欲しいな!読むよ!