はてなキーワード: 無人島とは
1.粘土でできた羊
思うに、人類にとって幸福なことは、ばらばらに与えられた情報をひとつにまとめることができないということだ。
それはたとえば、象について何でも知っている人が、象使いについては何も知らないというように。
ぼくは、こういったどうでもいいことの大半をデレク・フリントフィールドの小説から学んだ。
デレク・フリントフィールドが書いたのは、たとえばこんな話だった。
ある男が毎夜、悪夢にうなされていた。
男は悪夢で見たものをモデルに、粘土像を作った。それは羊に似た何かだった。
彼は、その意味を知りたくて粘土でできた羊を、ある考古学者のもとへ持っていった。
考古学者はそれを見てとてもおどろいた。彼はアフリカで、ある部族につたわる伝説を研究していたとき、現地の老人からこの世でいちばん恐ろしいものとして聞かされていたのが、《粘土でできた羊》の話だったからだ。
その数日後、考古学者は突然心臓が止まって死んでしまう。それがこの小説の結末だ。
これで、デレク・フリントフィールドの作品としては、まともなほうなのだ。
この小説家は、母親の死を知らされると、チェ・ゲバラの肖像写真を抱いてビルから飛び降りてしまった。
やれやれ。
1973年のこと。
そのうちスパゲッティについて、とてもくわしくなっていた。
いいかげんゆでるのにもあきた頃、Kのバーへビールを飲みに行った。
「聞きたいね」ぼくは答えた。
ぼくはスパゲッティについてはとてもくわしかったが、スパゲッティモンスターについては何も知らなかったのだ。
「ふむふむ」
「その団体の人たちは、近所の人たちをさらってきてはひどい方法で殺していました」
「それはひどいね」
「それで、警察が出動して、ピストルをばんばん撃って、信者はみんな逮捕されたんだけど、その時、狂信者の一人が大事そうに抱えていたふしぎな金属でできた彫像を、警察は押収したの」
「彫像?」
「ふうん、で」
「これでこの話はおしまい」
「えっ」
「おしまいなの」
「ふうむ、その、スパゲッティモンスターって、《粘土でできた羊》みたいなものかな?」
ぼくがたずねると女の子はきょとんとしていた。
もちろん女の子は《粘土でできた羊》のことなど何も知っちゃいないのだった。
やれやれ。
3.船が沈む話
ある日、くだらないパーティに出席することになった。
それはとても退屈なパーティで、ぼくは退屈していた。
ある男が話しかけてきた。
「船が沈む話をしてやろうか」
「ああ、聞きたいね」
ぼくは退屈していたのでどんな話でもよかった。
「あるところにノルウェー人の船員がいた」
「ふむ、ノルウェー人ね」
「彼は船に乗って南太平洋を旅していたんだが、ある時、海図に載ってない無人島を見つけた。つまり海底から隆起した新しい島なんだな」
「ふむふむ」
「船員たちはその島を調べるために上陸した。するとそこには非ユークリッド的な建築があった」
「ううむ」
「その建築は神殿のようなもので、大きな扉があった。船員たちが近づいて行くと、扉が開いてそこから恐ろしい怪物くるとぅーが姿を見せた。船員たちは皆あっというまに怪物に食い殺されてしまったが、スウェーデン人の船員一人だけは、何とか船まで逃げ帰り、島を脱出することができた。だが怪物は海まで追ってきた。そこでスウェーデン人は船を反転させ怪物にぶつけた。とぅくるーは沈んでゆき、船も沈んだ。スウェーデン人はボートで脱出し漂流することになった。その間、彼はくとぅるーの夢を見つづけ、救助されシドニーの病院に収容されたときには、すっかり気が狂っていたんだ」
「その、くとぅるーってどんなやつなの?」
「何でもいいんだよ。何なら、《粘土でできた羊》でもね」
「えっ、……」
「それでな、そのノルウェー人の船員は、故郷のノルウェーの森に帰って、そこで井戸を掘りながら死んだそうだ」
「ん、ノルウェー人なの?」
「そうだよ」
「生き残った一人はスウェーデン人じゃなかった?」
「……どっちだっていいんだよ。何ならデンマークの王子ってことにしてもいい」
「あ、そう」
「じゃあ、こんどはデンマークの王子がスパゲッティモンスターと闘う話をしてやろうか」
「もう、いいよ」
ぼくがそう答えると、男はその場からはなれて、どこかへ行ってしまった。
ぼくは家に帰ると、南佳孝の「スローなブギにしてくれ」をかけながらビールを飲んだ。
そしてその日11本目のタバコに火をつけた。
吐き出した煙が流れて消えていくのを、ぼくはぼんやりながめていた。
ジャンルという程の横の繋がりはないのですが。
今年の冬にコミックマーケットという有名な同人誌即売会があるのですが、一応書く事は書きます。
この件はまた詳しく後述しますが、コミケに関する批判は余りにも少ないです。
私は最近、5ちゃんねるの同人板を見る事にハマっています。只、そこの記事はオタク叩き(とも取れる言動)もあり、万人にはとても勧められない書き込みもあります。
『男向けや男オタが嫌い』スレには、ツイッターレディース、まなざし村と思われる、または近い書き込みもあります。
かと言って、私はオタク文化が大好きだった身として、これだけは書きたい。
コミケへの違和感、それを中々言い出せない人に、この記事を贈ります。
https://togetter.com/li/1144990
私がオタク文化に疑問を持ち始めたのは、真木よう子氏に対して、「コミケの掟を分かっていない」という人がいた事です。
連合赤軍、ナマモノ赤軍(確かな根拠なくナマモノジャンルをやめさせようとする人々。ディズニー自警団と酷似している)のそれと、変わらないからです。
更に言うと、真木よう子氏が「コミケを止めるまで」追い込むのは、スマイリーキクチ中傷被害事件の加害者とメンタリティが変わらない。
先のTogetterまとめでもありますが、「コミケは何かあっただけで潰れる」とあります。
果たして本当にそうでしょうか?
あの殺人事件を起こした革マル派や中核派、もっと言えばアルカイダやタリバンですら、潰れてはいません。
もしコミケが潰れたとしても、『コミケ』は無くなるかもしれませんが、アンダーグラウンドでも何でも何らかの形で『同人誌即売会』は残るでしょう。
先の例で言えば、イスラム過激派が無くなっていないように。
都が建物を貸してくれないのなら、資本家に頼み込む、自分達で作るなど手法はいくらでもあります。
何なら「ビルを丸ごと借り切る」、「無人島の仮設テントで同人誌即売会」もアリかもしれません。
そんな表現者が多い様に感じる。
そこに疑問を覚えます。
ある表現者は言いました。
「表現規制の問題と、現行法下で無修正エロをばら撒く事は話が別」と。
つまり、一部のオタクは、コミックマーケットにおける検閲は「検閲ではない」と言い張っている可能性がある、という事です。
考えてみてください。
「オタク」を「中国国民」に変え、「コミックマーケット」を「中国」に変えると、凄くおかしなことになる。
完全に国の意向に従っているも当然ですよね。
コミケは元々日本漫画大会へのカウンターカルチャーとして生まれたのに、今は国家の検閲に加担しており、それを「存続のため」と目を瞑る。
ミドリ十字は、加熱製剤が安全だと知っていても、厚生省の言う通り、非加熱製剤をずっと輸入し、HIVに多くの人が感染した。
私達はこの問題に問題意識を持つべきです。「存続出来なくなる!」と騒ぐだけでは何も解決しません。
そしてこれは、韓国でもアメリカでもフランスでもやっている事です。
私は「元」オタクでした。
正直そう思います。
コミケへの批判が少ない件ですが、個人的にはオタク叩き、差別的言説以外で(私はリバタリアンなので、ヘイトスピーチ含む差別的言説の規制には反対です)、コミケへの批判を少なくとも見た事がありません。
本当に少ないんです。
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Criticism_of_Apple_Inc.
上の記事はApple社への批判ですが、かなりしっかりとまとめられています。
只の一企業であるApple社と、コミケを並べる事はおかしいだろう、そう思う向きもあるかもしれません。
然し、大企業ですら批判があるのですから、巨大化していったコミケが批判されるのは時間の問題かもしれません。
私はコミケにはぶっちゃけ参加した事は無いのですが(すみません、参加する予定もありません)、これを機に、内部で変えていく必要があるのではないのでしょうか。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/183876
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.okinawatimes.co.jp/articles/-/183876
id:h1roto 基地を沖縄に押し付けるなって気持ちは分かるけど、東アジアの地理を考えれば沖縄の軍事力は間違いなく必要。だからこそこういう事件には胸が痛む。
id:tyatya_moon アメリカに保護されている状況化では、いくら反対って言っても辺野古しかないと思うんだが。それとも中国や北がせめてこないって本気で思っているんだろうか。南シナ海を見てもらえればわかると思うが・・・。
id:marilyn-yasu 現在の対中戦略上基地は沖縄付近でないと意味をなさない。九州にあっても効果は薄い。沖縄付近であればどっかの大きな無人島でも埋め立てて基地を作れば問題はないが。現状容易なのが辺野古移設の住宅街上の飛行禁止
id:bkios 本土で引き取れとか言ってる馬鹿は論理の矛盾に気付いてないのかな?そもそも地理的に重要拠点という位置付けなのにそんなに遠くに持ってけるわけないだろ。本当に現実見えてないんだな。
id:tetora2 辺野古に移転しないからこうなる。沖縄は地政学的に基地を外す事が出来ないのだから現実的に話し合うべき。または北朝鮮中国ロシアと話し合って素晴らしいと自賛する憲法9条を採用してもらってこい。
id:noaim 本土にとか言う気持ちは分からんでもないけど、沖縄は地理的に米軍基地か自衛隊基地か中国軍基地かはたまた琉球王国軍基地が、住人の意志に関わらず必ず存在することになる場所だと思うわけですが、そこんとこどう?
id:sakuya_little 本土に基地移せって連中は「本土に基地があっても防衛力が落ちないほど強力な兵器を作れ」って要求だと理解していいの?
id:hinail 基地反対派ってそこから基地をなくしてその後どうするかという話を全くしないよね、撤退させるとどうなるかということすら話さない。
どーでも良かったら黙ってればいいのに
id:akikonian 米軍基地をなくすのはいいんだけど、南方の防衛どうすんの?
id:mr_yasai 国防考えたら沖縄から基地をなくすのが不可能だとみんなわかってるくせに。
id:Captain_Thule 沖縄から米軍がいなくなったら数時間後には中国に占拠されてそうなんでねえ 落とし所をどこにするのやら
id:kyoumoe 自衛隊を日本国軍として戦争もバリバリする武闘派集団にして米軍の代わりに沖縄に配置したらいいんじゃないの、それで本当に戦争起きても知らんけど
id:osakana110 いーよいーよ、辺野古移転に反対するならば、もう米軍基地は全部本土に移して人民解放軍に沖縄を引き渡そうや。 沖縄は第二列島線に入っとるし、後で泣いて助けてくれ言っても知らんで
沖縄市役所に隣接して嘉手納基地があってその南方7km程度に普天間基地、そして更に南方約8kmが那覇市。そして普天間基地は宜野湾から反対側東岸まで約5kmという狭い地域の中央付近に配置する。
後から住んだも何も元々が狭い町なんだから人口が増えても当然だし学校ができるのも当たり前。完全に島が分断されるのに、だいたい何km離れて住めばいいの?
id:ivory105 基地があるから仕事があるって面もあるでしょ。勝手に住み着いて何言ってるの?他に引っ越そう
id:homarara 基地の周囲に街作って滑走路の先に小学校建てりゃ、遅かれ早かれこうなるだろうさ。むしろ望み通りの展開だろ。
id:ninosan この人達わざわざ普天間基地のそばに住み始めて文句言ってんだよね?毎回書いているんだけど特段反論もないし、もはや「ゴネ得連中なんだな」としか思っていない。
id:July1st2017 小学校の設立は基地が出来てからだいぶ後な なんでそこに立てたの?とは聞いたらダメなの?
id:nozipperar これは基地より学校が後に出来てるからなあ なんであんなウルサイ所に作ったのか 自治体は何を考えて許可したんだ?
君たちの町に移転してもらえよ。海兵隊はどこにいても最適な活動を約束された組織。別に沖縄にいなくて彼らのパフォーマンスが落ちることは無いよ。
id:saga_glico こういう事態を避けるために,辺野古に移そうって話じゃなかったっけ
id:zakusun だからさあ、普天間を少なくとも今より安全な辺野古へ移設しようって話を反対したのは、どこのどいつだよ。言い分はわかるがこうなった責任もある。全部じゃないけど。あと本土に落ちるのは無問題って基地外かよ。
id:nickpoet55 こういう問題で本土に移転させろと言う人は解決する気ないな?
id:daikin ゼロリスク狂信者ってつくづく馬鹿だなと思う。普天間と辺野古じゃ危険度が全然違うだろうに。あいつら感情論で物言う上に声でかいからほんと害悪。
何故か沖縄以外で基地問題が無いとか思ってそうだし、車のほうが危険とか脳みそ壊れてそうだし。
id:mimoriman ごめん、また落下物?ふーんって疑ってる自分がいる。また子どものいる施設だし
id:toratsugumi 左方面、人間の盾大好きだもんな、子供を人質にするのはどうかと思うが。ちなみに俺んちの上、横田・厚木・習志野の航空ルートだから一日中固定翼・回転翼取り混ぜて賑やかだけど気にしとらんぞ。負担とかバカなの?
id:tettekete37564 あれこれ本当に事実なの?この辺狼少年多すぎてもう
id:GreenTopTube 子供の安全を考えるなら、もっとも子供を加害している凶器である自動車への規制、取り締まり、罰則、乱用抑制の為の課税強化が大勢の子供を守る。http://greentoptube.hatenablog.com/ ノルウェーの首都はマイカー禁止を推進。
いちいちやり方で衝突したりするのがよくない
ディスカバリーチャンネルで初対面の裸の男女で無人島サバイバルする番組あるけど
主導権争いする回は見てて苦しい
そういうもんだ
郵便局員が辞めてしまったことでニュースの鹿児島県三島村のことなんだけど、調べれば調べるほど不思議で意味の分からない自治体に思えてくる。
三島村は、竹島、硫黄島、黒島の三つの有人島と他の無人島で構成された自治体で、合計人口は300人ちょい。それぞれの人口は80人から120人くらいでおおよそ横並び。今回ニュースになったのはそのうち竹島の簡易郵便局の嘱託職員。
そして村役場が鹿児島市内にある。謎だ。一応Wikiには「いずれかの島に役場を置くより、県都であり生活圏である鹿児島市に置いていた方が、国や県との折衝がやりやすく、また住民にしても、各種申請が行いやすい」とある。んだが、役場の職員は全員鹿児島市民で、村長選挙の投票権もないとか、どうなんだ。
よくわからんのだが、その理屈が通るならば、三島村郵便局も鹿児島市内に設置すれば問題ないのではなかろうか? 「村外に役場があったほうが各種申請が行いやすい」なんて詭弁が通るのであれば、「村外に郵便局があったほうが各種手続きがしやすい」と思う。「村内唯一の金融機関が!」とか喚いたところで村内唯一の行政機関を手放してるんだから説得力まるでない。
郵便法も確認したけれど、「あまねくサービスを」っていうのは、どうも市町村単位が想定されているみたいだ。ってことは、三つの島に郵便局は一つで良いはずだ。もっともそれが横並びの地元プライドでは許されないので、村役場は本土に置かざるを得なかったふうなのだが、だとすると郵便局がそうでも問題はなかろう。
調べれば調べるほど不思議な島だ。消防署もないんだし。他の行政が撤退しているのに、民営化された郵便局だけが徹底抗戦をする意味がよくわからない。
けど今はどんどん減らされてるし、地方の公共事業は今でも無駄だと批判されてるだろ?
仕事が減って、インフラも整備されないならそりゃ田舎に残る人は減るさ
ふるさと納税も一時期盛り上がったけど富裕層の節税に利用されてるからと規模縮小されちゃったしな
だから税金を投入するしかないが、田舎の予算なんて大した規模じゃないから当てになるのは国の事業だ
だがそういうのは都会の人間からすると無駄な税金の使い方になる
都会の人間は田舎に都会の人間が収めた税金を使うのはアンフェアだと言うが、金持ってる都会の方が圧倒的に有利な立場だ
富裕層から貧困層への再配分は必要だと言いながら都会から田舎への再配分は不要だと言うのはおかしい
貧困層への再配分を進めれば所得の低い田舎への配分が増えるのが道理だからな
でもそれは嫌なんだろ
都会に集まった富を都会だけで循環させる方向にシフトするならそりゃ田舎は衰退するわ
ただまあこういう流れになるのは仕方ないんだろうし、今更どうこうなるとも思ってないよ
田舎が切り捨てられるのは既定路線で、もうどうにもならないというのは田舎に行けば行くほど実感できる
ただな、ただ切り捨てるだけじゃ問題は解決しないってことは忘れないで欲しい
田舎の衰退は農業や漁業といった一次産業の衰退と現状では不可分だ
それに山間部に人が住まない様になれば治水などの面でも影響が出る可能性もある
切り捨てるなら切り捨てるで問題は出てくるもんだ
それに対する対策ちゃんと国はやってるか?
そういったことに対する投資さえ無駄な税金利用と批判しちゃうんじゃないか?
俺が一番不信に思ってるのはそこなんだよ
グルメ漫画ですら5話に1話はモブとか準レギュラーが出てきて色々と話の筋に絡んでくる。
世界が滅んでる系の作品ですら、昔そこにどういう人が居てどうのこうのって話がしょっちゅう出てくる。
無人島に突然流されたので頑張って生き残りましょうみたいなゲームだと最後まで誰とも合わずに進んだりはする。
あとはただひたすらモンスター撃ったり切ったりするだけのゲームもだけど、これはそもそも物語がほとんどない。
世の中に有る物語は、人間同士の繋がりばかり描かれすぎてるように思うが、それは現実がそうだからなんだろうな。
通学時間が二時間ちょい、一つ県を跨ぐほど遠かったため、電車の中ですることを探していた。
スマホがまだない時代で、ネットオタクとしてはあの今でいうガラケーのちまちましたのでネットを見ることが耐えれず、本を読んでいた。
そんなときに、ふと大学の近くの本屋さんで雑誌を立ち読みした。
それが、まんがタイムきららキャラットのひだまりスケッチ、ゆのっちが屋上でひとりごちる回だ。
「これは、僕の知っている四コマ漫画とは違う、なにかだ」と思い、その場で雑誌を買い、
気づくと、きらら三誌、本誌、MAX、キャラットを購読し、単行本も後ろのKRの通し番号を100までは全て買っていたし、
もちろん、そうやって数をこなすことで、きららが特別変異的に生まれたわけではなく、
ももせたまみとか、あずまきよひことか、胡桃ちのとか、書ききれないぐらいの数多の四コマ漫画の先にきららがあることも理解して、
まんがタイムきららミラクが創刊され、
そこに掲載された桜Trickの一話に、また人生観を揺るがされた。
「他の娘たちとは絶対しないことをしようよ」から始まった、そんな物語が、単行本も込みでついに完結した。
結局、働き出してから、強く感じている
「お前は男だ」という圧力。
いやもう、そんなこと言ってたら、来週には三十歳になるんだから、
そろそろいい加減、そらそうだよって話なのかもだけど、
未だに自分が男性であることへのしっくりこなささに、もやもやが募る。
こう、話が通じれるように書けないんだけど、
「僕」がただ一人無人島にいるなら、きっとそれは感じないんだよね。
「僕」と「僕を知らない人たち」といても、それは感じない。
「僕」と「僕を知っている人たち」との間にあり、かつそれが
「お前は男だ」という圧力。
これなんだと思う。
0、1、ではっきり線を引けるわけじゃなくて、
向かい合っている僕と他人の、僕から見ると45メートル、他人から見ると55メートルぐらいの、位置にあって
これから、逃れたい、
もしかすると、それだけの気持ちで百合作品を読み続けているのかもしれなくて、
そんな、自分勝手な気持ちに、こんなにも面白い漫画を押し込めてしまう、
どうして、いつも、自分がこうなってしまうのか、わからなくて、
難しいね。
桜Trickは明確に終わった。
廃校までの三年間というテーマを見事に描き切って、登場人物たちの気持ちも、それなりにけりがついている。
それでも、まだ読者の僕の気持ちは終わっていない。
自分のことを好きになりそうにない、自分が作中にいてもきっと歯牙にもかけられない、そんな存在になりたくて、
この誰かから感じる「お前は男だ」という気持ちへの不快感を和らげている。
もし仮に、このキャラクタたちが僕の目の前にいたら、そんな圧力をかけないような気がして。
でも、きっと、そんなわけはなくて、
なぜなら結局、この気持ちは、他人が発しているものでは決してなく、
自分が産んで、自分が苦しんでいる、ただの自家中毒にすぎなくて、
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/56806_56907.html
私の肉慾も、あの海の暗いうねりにまかれたい。あの波にうたれて、くぐりたいと思った。私は海をだきしめて、私の肉慾がみたされてくればよいと思った。私は肉慾の小ささが悲しかった。