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2020-04-02

anond:20200402135754 anond:20200402212528 anond:20200402141409

いやいや9割は正しいか

じゃなきゃ疫学調査に使えないでしょ

PCRは感度低いと一緒に滅んで欲しい

けどこれを恥ずかしげもなく医師アカデミア所属ネット芸人が口にするからなぁ

2020-03-16

臨床検査技師が推察する新型コロナ検査数が増えない理由

twitter検査しているのは技師なんだ!って動画がバズりました。著作権問題はあるけど、あるあるが詰まってて面白かったです。臨床検査技師が少し注目されたので、公開されている情報を元に新型コロナウイルス検査キャパが増えたにも関わらず検査数があまり増えていない理由を主に「国がどうやって検査キャパ数を増やしたか」を中心に推察していきます

みなさんが思っている論点と違っててタイトルで釣ったと思われる方がいたらすみません

タイトルを「国が〜」とかにすると政治的意図があると思われそうだからやめました。


前提として全数把握をしない理由は、様々な先生方がおっしゃっている通りだと思っています現在、陽性者は軽症・重症にかかわらず原則入院措置がとられています。(病床数の都合で一部は違うみたい)軽症のコロナ患者感染症病床をとられてしまうと、空気感染するような麻疹結核などの感染力の強い感染症患者隔離できなくなってしまうことが危惧されます

まり身近には感じないかもしれませんが、結核患者数は年間1万5千人を超えており死亡率は20%弱(平成28年)です。麻疹に至ってはワクチンがあるにも関わらず未だにゼロにできていません。


この病床数の点については、この先新型コロナ感染者数がもっともっと増えてくれば、軽症患者は自宅隔離処置がとられると個人的には予想しています


さて、本題です。

ここでは以下の4点を踏まえて検査キャパ数に比較して検査数が伸びない訳を推察していきます

あくまでも私個人意見です。違ってたらすみません

1. 増田について

2. 国はどのようにして検査キャパ数を増やしたか

3. 保険適用でも検査できない?

4. PCR簡単か?

時間のない方は2と3だけでいいかも。


1. 増田について

臨床検査技師一般市中病院微生物検査に数年、病理検査に十数年いた中堅技師病理検査フラジャイルをご存知の方であればわかるかも。森井君と同じ仕事をしていました。ちなみに大学卒業研修はTaqManプロブリアルタイPCRを使った、ガン遺伝子定量身バレ防止でざっくりすぎ)。今は事情があって退職主婦をしています

現場で働いている人たちは守秘義務もあってなかなか発信しづらいし忙しいだろうから外にいる増田個人的見解をみなさんにお伝えします。


2. 国はどのようにして検査キャパを増やしたか

当初、新型コロナPCR国立感染症研究所マニュアルに基づき、一部の地方衛生研究所実施していたようですが、2月14日厚生労働省日本臨床検査技師会(日臨技:全国の臨床検査技師所属する団体)の理事長あてに協力要請を出しています。おそらく、ダイヤモンドプリンセス号の検体を大量に検査しなきゃいけなくなった頃なんじゃないだろうか。これに対し、関東圏に所属する技師が1日に数名〜10名ほど派遣されています

*1 新型コロナウイルスに関連した感染症対策における協力要請について

http://www.jamt.or.jp/information/tuuchi/asset/pdf/yosei-3.pdf

*2 派遣の状況

https://www.jamt.or.jp/covid-19/

派遣された技師がどこで何をしたかは把握できませんが、タイミング的には検体採取後のように思えるので新型コロナ検査に関わっていたものと予想されます


また、*1のPDFを読むと、2月17日には日本生検査所協会(全国の検査受託会社所属する団体)宛てに厚労省から検査協力の要請がなされています

ざっくり内容をみると、「検査試薬をお試し分だけ提供するから欲しい人は言ってね。検査できそうだったらどれくらいできそうか教えてね。」ということが書かれています

それに対し、SRLやBMLLSIといった大手をはじめ複数検査受託会社がうちはこれくらいやれますよと協力を表明したようです。

どの会社がどれくらいかはわからないけど。自社のホームページ公表している会社もあります


これにより1日に検査できる数を増やし検査可能件数が約7000件と見積もられたものと予想されます


ここまでがキャパが増えた経緯。

そして、ここから検査が増えない訳。


*1には協力要請とともに

感染者が増えてきたら、地方生検査所は疫学調査クラスター接触者追跡のための検査をするから診療必要検査検査受託会社検査お願いね。」といった意味にとれる文があります

まずこの文章から現在症状は無いし感染者との接触も明らかでないけれども不安から調べたいという人の窓口は無い、ということがわかります

ある程度検査を重ねて陽性例・陰性例が積み上がってきた中で、やっぱり海外渡航歴のある人や換気が不十分な部屋にいた集団、それらの濃厚接触者に陽性者が多いみたいだとわかってきた。だから保健所を通した地方生検査所は、濃厚接触者を中心に検査をしてクラスターを追っていきたいという意図がみてとれる。それを踏まえてtwitter検査拒否された人のツイートをみてみると地方生検査所は接触歴のない人の検査お断りしている可能性がある。

繰り返しになるけど、接触歴の明らかでない風邪っぽい人(=診療必要検査)は病院から検査受託会社検査に出すことを想定しているから。

実際はどうかわからないけど。


では、症状があるのに調べて貰えないのはなぜか?次に続きます


3. 保険適用でも検査できない?


症状のない人に対して病院では検査ができないのは皆さんご存知の通りです。保険診療対象にならないからです。なので上で述べたとおり、症状のない人の窓口は無いに等しいです。

では、症状があれば検査してもらえるのか。おそらく簡単には検査してもらえないと思っています。ここからはかなり個人的な推測が強くなります。訂正してくださる医師の方お待ちしています

*3 検査料の点数の取り扱いについて

http://www.hospital.or.jp/pdf/14_20200304_01.pdf

ここには、新型コロナPCR検査保険適用になった旨を通知する内容がかかれています

難しいことがたくさん書かれていますが、重要な部分をかいつまむと、「認可された検査施設で認可された試薬を使って検査してね。検査するときは明細書に検査必要だと判断した医学的根拠を書いてね。」という意味だと思います。(保険診療の但し書きはいつも解釈が難しいです)

まり医学的根拠のない人は簡単には検査してもらえないようなのです。

医学的根拠が具体的にどんなことをさすのか技師の私にはわかりません。すみません

しかしながら、日本環境感染学会から出ている医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド

*4 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第 2 版改訂版 (ver.2.1)

http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/COVID-19_taioguide2.1.pdf

を読むと、肺炎存在証明されないケースは感染リスクがなければ積極的検査すべき対象とは言えないと書かれています。(今のところ感染リスクがある人=濃厚接触者は保健所対応

また、新型コロナウイルス感染症に特異的な症状や所見がないと書かれていることからも、まずはコロナ以外の肺炎の除外が先になります

ということは、新型コロナ検査適応になる人は、胸部X線CT採血、喀痰培養(数日かかる)、迅速キットなどで細菌性・マイコプラズマインフルエンザなどなどによる肺炎が除外された原因のわからない肺炎にかかった人ということになるのではなかろうかと個人的には思うのです。おそらくあんまり多くない。

*5 市中肺炎入院症例の年齢別・重症度別原因微生物予後

http://www.jrs.or.jp/quicklink/journal/nopass_pdf/044120906j.pdf

*6 肺炎予防のために 知っておきたいこと

http://www.saitama-med.ac.jp/hospital/division/25respiratory_medicine/images/kanazawa02.pdf

診療方針については専門外なので検査から電カルをみてた経験から想像すみません。もしかしたら、いや別にもっと簡単コロナ検査出せるよと言われれば、あ、そうなんだ。って感じです。


あと、個人的には検査は適切な治療を行うための一つの手段だと思っています。今の状況をみていると、医療従事者側は患者治療目的なのに対して、患者側は新型コロナ検査を受けることが目的となってることによる混乱なのかなと思っています

国や病院側の方針患者目的果たしてくれるようなものでは今の所ないです。たぶん。しらんけど。


患者コロナかもと言い出すと病院にかかることすらもできなくなっていることも検査数が少ない原因の1つかもしれません。これは余談だけど、重症化しちゃったらコロナかどうか調べて貰えないことよりも、肺炎(もしくはそれ以外の病気)の治療をしてもらえないことの方が困るので、接触した覚えがなくて自宅療養してたけどつらいってなったら、保健所コロナかもって電話するより病院接触者じゃないことをきちんと伝えて周りに移さな対策をとりつつ普通に診察してもらって通常の検査受けた方がいいんじゃないだろうか?確率的にはコロナ以外の方が高いし、除外されればコロナ検査正規ルート?でたどり着く。のか???


実際どのくらいの検査が行われているのか、どのくらい増えているのか、は私が調べた範囲ではわかりませんでした。もしかしたらどこかにあるかも。先に書いた通り、病院からの検体は保健所を通さずに検査受託会社に回されるので、情報収集に時間がかかるのかも?


ちなみに、新型コロナ検査料は都道府県負担をするそうなので、PCR検査料の患者負担はないようです。他の検査処置料はかかるよ。

下のサイト解説が優しい。

*7 新型コロナウイルス検出のためのPCR検査3月6日から保険適用

https://gemmed.ghc-j.com/?p=32688


4. PCR簡単か?


上記理由から検査数が増えていないと思っているので、PCR簡単かそうでないかはあまり関係ないと思っていますが参考まで。

PCRにもいろいろあって、手順が簡易化されたものや細かい濃度調整や設定が必要ものがあります一般の市中病院内で行われているPCRは大体がメーカーがキット化した簡易的なものです。おそらく皆さんが想像してるのはこういうやつ?

*8 LAMP法を使った 結核迅速診断キット

https://jata.or.jp/rit/rj/339p11.pdf

正確にはLAMP法はPCR法とは異なります。ちょうどいいPCR資料が探せなかった。PCRはもうちょっと複雑になるけど院内でやれるPCRのざっくりしたイメージはこのくらい。リヴァイ班いなくてもできそう。うん。緊急度の高い結核PCR検査頻度の高い淋菌・クラミジアPCRあたりが実施されています

一方で、新型コロナのような新しい項目でキット化されていないもの検査頻度の低い項目は、採算性や精度管理などの点から多くの病院検査室では実施せず、検査受託会社外注されているのが現状です。


ではPCRの何が難しいのか?

国立感染症研究所ホームページ新型コロナウイルスPCRプロトコルが公開されています

*9 病原体検出マニュアル 2019-nCoV Ver.2.8

https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV20200304v2.pdf

キット化されていないというのはこういうことです。読むだけでしんどいです。

DNAに比べRNAの扱いはシビアです。すぐ壊れる。手順がすごく多くて扱う試薬も多い。機械自動でやってくれるのは7ページの3)の部分あるいは11ページの7)の部分。あぁ、疲れてきた。

手順や試薬が多いとミスが起こります。1で増田卒業研究PCRやっていたと書きましたが、例にもれずコンタミネーションを起こし、ある一定の時期からネガティブコントロールに弱い反応が出続けるという地獄をみました。

おそらくピペットチップを交換し忘れ、共通試薬ターゲットを混入させるとかいう超凡ミスやらかしたのだと思います

逆に共通試薬を入れ忘れれば全て陰性になってやり直し。ぴえん。

あとで原因がわかればまだましで、間違った結果を出してしまうと最悪です。しかもこんなに手間暇かけて一生懸命やっても感度はそんなに高くない。感染にも配慮しなきゃいけない。

このプロトコルをひたすらやっている姿を想像するとつらくなっちゃます

臨床検査技師であっても大学講義・実習でちょろっとやっただけの人がほとんどです。ご年配の技師の中にはPCR原理説明できない人もたくさんいます。本格的なPCRが精度よくできるのは研究所大学病院クラスの大きな病院研究熱心な一部の病院検査受託会社担当者くらいです。なので、いきなりマニュアル見てやってねと連れてこられても結構難しい。


検査受託会社がどうやって検査枠を増やしたのかはわからないけれど、検体検査資格を問わないので、もともと理学部卒とか農学部卒とかも多いし集めやすいのかも。(病院検査室は採血とか他の業務もあるし資格のない人を採用しているところは少ないです)


感度・特異度の高い簡易キットが開発されて検査する人の負担が少なくなるといいね



最後


ここまで読んでもらえると、ネットで騒がれている

病院検査室は忙しい、だから新型コロナ検査はしない。という状況ではない

ということはわかっていただけたかと思います

多くの検査検査受託会社が請け負うので、病院検査室が忙しいのはまた別問題

おそらく大変なのは検査対象でない患者対応に追われてる保健所と濃厚接触者の検体を受け入れてる地方生検査所とか。

検査数がみんなが思っているより少ないのは、あくま国内感染コントロール方針治療方針によるものである個人的には思います

もう少し気軽に検査出せるようになってもいいと思うけど。まあ外注だしすぐに結果わかるわけじゃないか微妙か。


ここまで言っといてばかすか検査されてたらウケる

急激に増えてきたのがわかったらしれっと消します。


検査はすでに増えてるのかもしれないし、言っていることが矛盾していたり、誤字脱字があったりするかもしれませんが、臨床検査技師なんてただの凡人ですし、わたしリヴァイ班でもありませんのでご容赦ください。

間違っていることがあればご指摘いただけると幸いです。

長々とまとまりのない文章を、ここまで読んでいただいた方、ありがとうございました。


症状あるのに仕事風邪なんかで休めない!

ていう人。いるよね。私もそうだった。

休むのが一番だけど、どうしてもいかないと死ぬときは、なるべく喋らない、距離とってしゃべる、食事時間ずらす、会社で共有してる電話PC自販機券売機食器・文具などなどは触らない、触ったら消毒か洗う。

くらいはしてもらえると少しは違うかも?

逆にそれらの共有物は汚染されてると思った方がいいです。

飛沫感染よりも手についたウイルスが目鼻口から入る接触感染の方が多いっていわれてるから目鼻口の周りを触るときには必ず手洗いしてね。

食事、化粧直し、間食、たばこの前とかちゃんと手洗ってる?

あと、すれ違っただけなら感染しないよ。

もつば顔に吹きかけられたらするかも。

それと咳したときにグーの手とかで受け止めるのはほんとやめてよそのウイルスコロナに限らず)の付いた手どーすんの?すぐ洗えんの?!

2020-03-13

検査の噂に対して疑問に思ったか

 新型コロナ検査重症しか検査してない。そんな話をネットではよく聞く。

 しかし、報道や、そもそも厚生省サイトですら陽性者の中に軽症者や無症状者もいるという結果があった。

 なぜなのか? 重症しかやってないと言われているではないか

 それを答えてくれる人は、少なくとも私が属しているコミニティはいなかった。

 

 だから調べてみた。

 厚生省国立感染症研究所サイトをまず読んだ。

 そこで国立感染症研究所に意義などや検査対象の大まかな指針のようなのが見て取れた。

 簡単にまとめると、今も治療ではなく、封じ込めのための『積極的疫学調査』という方法がとられてるらしい。

 そこでの優先度は 濃厚接触者かどうかが大事でそうでない場合はそこまで重要ではないということ。

 検査の優先度順をつけると

 1.濃厚接触者で重症な人 2.濃厚接触者で症状が現れた人 3.濃厚接触者で無症状な人 4.濃厚接触者ではない重症者の人

 このうち1および2が基本的検査対象で、それ以下は医者判断検査をしてもしなくてもいいという感じらしい。

 参考

 https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html

 https://www.niid.go.jp/niid/ja/others/9441-covid19-15.html

 ただ国としては倫理的問題なのか4をある程度優先してもいいと通達は出していた。

 参考

 https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/200302/lif20030200290003-n1.html

 そもそも濃厚接触者で重症者は最優先なので、わざわざこういうのであれば、4に対して言っていると考えるのが妥当だと思った。

 それと同時に基本的には検査しろと言っている1と2とは別に、優先すると言い方から3以上2以下(事実上の3番目)になると考えられるだろう。

 なるほど、こう順位をつけてから厚生省の結果を見れば、たしかに軽症や無症状の人が検査を受けることもうなづける。

 

 では、なぜこんな風な検査を送っているのだろう。

 ネットでは重症ケアを中心に医療崩壊を防ぐとしているが、本当にそうなのだろうか?

 これはある面に対しては正解であり、また他方では不正解である。それが結果であった。

 

 これは今のケアのためにしている検査ではない。将来のための検査である

 これはある程度、陽性反応から集団を割り出し、自重を促すことにより接触を減少させ、封じ込め、もしくは、感染する時期を遅くしようと試みている。そして未来医療崩壊を防ぐというものだった。 

 検査の正確さから見ても、偽陰性結構確率ででるのなら、ある程度の陽性発生から大まかな感染集団を把握するという意味有意義だということを理解した。

 参考は同じく上記国立感染症研究所の参考元である

 また厚生省サイトを見ても今の段階での医療崩壊は想定されておらず、この『積極的疫学調査』が不可能となるような断続的に患者が増えた場合において、重症者を優先するなどして医療崩壊を防ぐとなっていた。

 参考

 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

 少なくとも医療崩壊に関しては今ではないと取れた。

 

 いやいや、もう2月とは状況が変わってるだろと言われるかもしれないが3/6(実はこれを調べる切っ掛けである)でも同じ見解であるとのことだった。

 参考

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020030601388&g=soc

 

 間違って理解しているところもあるかもしれないが、以上である

 

 ここからはまったくの個人的な話である

 この調べもので、政府感染研のやりたいことがなんとなくわかったし、報道公表される数値やなにやらも一貫性が取れ矛盾がないように思っている。

 しかしながら、初めの方にいったようにこんなことを話してる人はまずいなかったし、実はちょっと他のところで言っては見たものの、ひとりふたりは反応するが大半はスルーだった。

 それにこの資料だって重症しか検査しないって言い張る人が、よく読めと出していたものも含まれている。よく読んでいたらそんな間違いは犯さないのでは?と思った。

 そもそも検査について批判する方も、擁護する方も、TVに出る専門家も、その専門家を叩くためにネットにいる医者専門家自称する人も、個人的感覚として、ほとんど読んでいないのではないか?そんな疑問がわいた。

 結局コロナにかこつけて、自分達の対抗グループを叩きたいだけ。そうとしか考えられなかった。それが気持ち悪かった。

 まあだから吐き出すために、どこかネットで長く書ける場所をさがしていたらここを見つけ書いたわけである

 場違いだったら申し訳ない。

 もしこれで、これからネットでなんか言われてるのをそのまま信じるのではなく、政府やなんかの公式資料を読んで自分で考えてみたい。そう思う人が増えてもらえたらうれしい。

 最後に、調べた結果、私自身は専門家の方のやり方を支持するし、がんばって欲しいとその言葉で締めくくりたいと思う。

2020-03-12

anond:20200312102327

戒厳令以外ないってことだよ。検査疫学調査ICU割り当てくらいの意味しかないようだしな。

2020-03-03

anond:20200303150630

欠けているのは、対策に関する説明なんだよ。

現在の状況認識
・その状況で取るべき対策根拠
・起こり得るリスク

この3つを最初説明しておかないと、

やれ場当たり的だ、リスク通りのことが起きて失敗だ

と言われる。

保健所での、積極的疫学調査一般市民検査妨害しているとニュースになったけど、

あれだって、事前に検査リソースの20%は積極的疫学調査に使います

みたいに、リソース配分の割合を示していれば、ちょっと検査数は減るけど仕方ないなって納得できるんだよ。


マスクの買い占めだって在庫は有りまーす とか言ってないで、

具体的に、今日1日で買われたマスクは200万個ですが、在庫は3500万個ございます

という数字を示して初めて安心する。


感染対策それ自体は、誰がやっても大差ない。

蔓延するときはするし、しない時は封じ込めに成功する。

そういう不確実な状況下で、如何に国民安心納得させられる情報提示できるか?が全て。

2020-03-02

積極的疫学調査の優先度。

積極的疫学調査観点からは、感染者との接触のあった人を優先して検査するのが当然。

必然的に、接触の無い軽症患者検査は後回しになる。

そりゃそうだ。

感染者との接触がある人から疫学リンクを辿り、誰が誰に何人感染させたのか調べたいのだから、当たり前である


一方、病院立場では、接触の有無よりも、重症度の高い人を優先して検査して欲しくなる。

肺炎治療では、呼吸困難になって窒息死する前に、原因を特定して適切な処置リソース配分や隔離レベル)をしてゆく必要がある。

コロナ陰性なら、引き続いて他の原因を同時並行で探り続けるのが医師仕事なので、

偽陰性確率が高い検査だとしても、積極的に受けさせたくなる。


そんな北海道に、感染研の人がやってきて積極的疫学調査を始めたら、

医師からの依頼の検査が行われにくくなるのは当たり前だし。

いくら感染研の偉い人が、「おれっちは別に検査をやめろとは言ってないぞ」とプレスリリースを出しても、

そもそも積極的疫学調査それ自体が、検査リソースを消費するために、医師から検査依頼がこなしにくくなる。



なんとなくだけど、ブラック企業が、

残業しろとは言っていない。

残業指示もだしていない。残業させる権限もない。

ただ、納期を守れとお願いしただけだ。

と言ってるのと同じ感じ。

2020-02-28

検査は不足もあるし、過剰要求もあるけど、なんか大臣答弁おかしくね

検査の過不足について

これは、気づいている人も多いけど、検査の不足が一部にある一方で、過剰に検査要求している人も多数いて、両方を分けて議論をして、両方とも改善しなければいけないという話。

検査不足については、高山義浩先生岩田健太郎教授プロレス相手)も「これまでの積極的疫学調査感染者の接触者を追跡する調査)の結果をみると、このウイルス感染力は必ずしも強くはありません。少なくとも、インフルエンザほどは強くない。」「私たちは封じ込められる可能性を捨てるべきではありません。」と語っている(https://www.facebook.com/100001305489071/posts/2716494688404021/)。封じ込めるためには、感染者を確定診断し、その濃厚接触者を追跡・隔離することが何より重要であるにも関わらず、死亡後に感染確認という例があったり、検査忌避に関する報道が多数あり、後述する検査キャパ改善が遅々としている点は問題であり、何としても改善すべき話である

現状において、風邪症状のみで濃厚接触者でもない人が検査を求めるのが害悪しかないという言説は、確かにその通りであり、啓蒙必要であると考えるが、良い記事があるのでリンクを紹介して省略する。(新型コロナ、なぜ希望者全員に検査をしないの?  感染管理専門家に聞きました/https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-sakamoto)

検査キャパについて

検査キャパについては、これが不足しているがゆえに検査不足があり、改善すべきと考える。積極的検査抑制不正告発が容易な日本社会においては、ほぼないと考えるが、検査キャパ不足が改善がなされないのは行政不作為であり、追及すべき段階と考える。(当初は、「武漢市への渡航歴」とか「武漢市への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状を有する人との接触」など検査対象に制約があって、それも問題であり別増田で指摘したりもしたけど、そこは改善した https://anond.hatelabo.jp/20200210110528

では、なぜ検査キャパが後述の大臣発言もあるのに増えないのか。この件は、1)受け手側の機器検査要員の限界、2)輸送手段限界 3)院側での梱包発送 という問題があり、全てクリアにならないと検査実施できないという3点があり、さらにはその限界を超えないように見通して、優先順位をつけ、検体受入れ可否も含めた調整も必要であること。

また、大きな要因として検体を量産していたダイヤモンドプリンセス号も含めて、検査需要があるエリアが偏っていて、稼働率が極端に低い都道府県と、極端に高い都道府県があることは容易に想像でき、日本全国での検査機器キャパを母数として稼働率を見ても、そうそう上がらない状況にあった可能性は高い。

特定病原体を含むかもしれない検体の輸送は、梱包受け渡しにせよ、輸送業者体制にしても厳格な決まりがあり、末尾にリンクを貼るが、そう簡単民間委託キャパを増やせず、結果として保健所職員などの自治体職員の人的リソースの枯渇もあると考えられるし、長距離輸送も困難を伴うことになる。この点は特例的な臨時許可業者検討したり、自衛隊災害出動をかけるべきと考える。

また、東京都愛知県内などの一部の保健所・衛生環境研究所では、人的リソース不足があるのは明白で、DMATでも自衛隊でも県庁職員でもいいし、その他大学教育者研究者技官でも良いので、応援人員の動員を検討すべきである

検査数についての追加疑惑

加藤厚労大臣は、国会答弁で18~23日の検査件数の内訳を明かし、その内容は18日996件 19日672件 20日656件 21日1594件 22日1166件 23日675件とのことである。この検査数はダイヤモンドプリンセス号、武漢帰国者チャーター便の搭乗者を含む可能性は高いが、両者ともにピークは超えている日程と考えられる。

一方で、「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省対応について」と題して、ほぼ日次で厚労省Web上で報告している文書によると、「2月25日18時時点までに疑似症サーベイランスおよび積極的疫学調査に基づき、計1,061件の検査実施。そのうち147例が陽性。」とある。同文書時点の国内感染者数は160名(含む無症状者・除くDP号とチャーター便帰国者)であり、陽性者数と国内感染者数に大きな乖離はないので、市中の検査においては、1,061件がほぼ国内検査全数であるように読める。

一番さかのぼれる「1月27日12現在 計14件」から約1カ月を経過して、1,061件しか検査してないという説明は、加藤大臣の答弁とも大きく乖離してており、どちらの数字が正しいかにより、検査不足の度合は大きく異なる。マスコミならびに野党各位は、「1日約3800件の検査可能説明していた」のになぜ「1日平均約900件」というピンボケな指摘をやめて、厚労省Web大臣答弁の数字差異こそ追及して欲しい。

なお、厚労省Web数字は一部韓国紙にも参照されていて、間違いがあるのならば国際的な誤解を解くためにも訂正が必要であり、一方で大臣答弁に虚偽や欺瞞があったとすると、実態として1カ月でわずか1000人ちょっとしか検査していないということであり、国家総力をあげて改善すべきであると考える。

加藤大臣答弁の数字について、1つ仮説を述べておく。厚労省が出している検体採取に関するガイドラインリンク末尾記載)によると、1人の患者から2検体「下気道由来検体(喀痰もしく䛿気管吸引液)」「鼻咽頭ぬぐい液」を検査することになっているが、それを2件とカウントし、同一患者からの経時的な検体も個別カウントアップして検査数としている可能性を指摘しておきたい。

他に検査数・陽性者数の差異として、DP号下船厚労省職員や検疫官を中心に、一部「疑似症サーベイランスおよび積極的疫学調査」のいずれにも該当しないものの、検査実施し、一部陽性となっているものがあることは予想される。

自宅待機要請検査について

「自宅待機しろって言うけど、家族への感染は許容しろってことか?」という発言も多い。これは一理ある。この観点から課題は2つあり、隔離場所の確保と、隔離に際して誰をどこへ隔離するかの優先順位付けの問題とに分かれる。この隔離優先順位付けのために、PCR検査もっとすべきという意見は一面では正しいが、以下の観点から現状では軽症者は避けるべきという話になる。

PCR検査キャパが限られていること

・(特に軽症者の)検査精度が低いこと

日本国内流行がそこまでではなく感染確率のものが低いこと

PCR検査をするために病院へ出かけることが感染リスクを高めること

家族への感染リスクは、現状ではそもそも感染確率が低いところから許容すべきではあるが、より流行が拡大した場合などは、もう一方の課題、「軽症の疑い者」の隔離場所の確保という観点も含めて対応すべきであろう。その場合インバウンド激減となっているホテルの一棟借り上げとかも想定されるが、その施設スタッフの防疫も考えると、むしろ「軽症の疑い者」の家族を、普通に宿泊客としてホテル等へ避難させ、当人を自宅隔離する方が簡便だと考えられる。

地場観光産業を救う意味にもなるし、補助金を積んで「軽症の疑い者」の同居者に感染リスク回避したい高齢者、基礎疾患がある高リスク者、もしくは受験生などがいる場合リスク回避する家族が、ホテル公立宿泊施設公営住宅の空き部屋などを比較安価に利用できるようにすれば良いと思う。自宅に要介護者がいるケースなどは、例外対応的な、病院未満の隔離先もあればなお良い。

そこまでの事態にならないといいんだけどね。以上。

情報ソース検査数について

貼ろうとしたらリンクが多すぎると投稿できないみたいなので、伸びたらトラバで貼ります

2020-02-25

コロナ対策基本方針

政府の指針というのは多くの人が思うよりも重い。官僚は必ずやる。

クラスター集団)が次のクラスター集団)を生み出すことを防止することが極めて重要であり、徹底した対策を講じていくべきである

これ重要。だからこそ会見でも専門家に喋らせる気満々だった。

このための法令ないし委員会ないし何かが必ず作られる。

この時期は、今後、国内患者数が大幅に増えた時に備え、重症対策を中心とした医療提供体制等の必要体制を整える準備期間にも当たる。

国立大学国立研究所などを中心に、体制準備のための基本方針が作られる。拠点病院の整備やそのための条件の設定など。

国や地方自治体医療関係者事業者、そして国民一丸となって、

政府の指示に従えと暗に行っている。こう言われて従わないのは基本的には国民のみで、それ以外は逆らえない。

感染拡大防止策で、まずは流行の早期終息を目指しつつ、患者の増加のスピード可能な限り抑制し、流行の規模を抑える。

重症者の発生を最小限に食い止めるべく万全を尽くす。

社会経済へのインパクトを最小限にとどめる。

目指す、可能な限り、万全を尽くす、最小限など、これらはつまり目標であって、結果が得られるかは問われていない。でも、これに沿った方針を作れ、ということ。

国民に対する正確で分かりやす情報提供や呼びかけを行い

このためのHPやらなんやらが作られる。もう既にある場合、それをより広めるための広報活動をする。

企業に対して発熱等の風邪症状が見られる職員等への休暇取得の勧奨、テレワークや時差出勤の推進等を強力に呼びかける。

強力に。これ大事。必ずやる。罰則を設けるかもしれないレベルでやる。(障害者雇用義務化したのと同じレベル

地域患者数が継続的に増えている状況では、入院を要する肺炎患者治療必要な確定診断のためのPC検査に移行しつつ、国内での流行状況等を把握するためのサーベイランスの仕組みを整備する。

PCRを全例にやる体制は作らないと明言。

積極的疫学調査や、濃厚接触者に対する健康観察は縮小し、広く外出自粛の協力を求める対応シフトする。

一方で、地域の状況に応じて、患者クラスター集団)への対応継続、強化する。

取捨選択を明言。

治療法・治療薬やワクチン、迅速診断用の簡易検査キットの開発等に取り組む。

アビガンなどの適応外薬剤を公知申請することを示唆

地域患者数が大幅に増えた状況では、外来での対応については、一般医療機関で、診療時間動線区分する等の感染対策を講じた上で、新型コロナウイルスへの感染を疑う患者を受け入れる

あわせて、重症者を多数受け入れる見込みの感染指定医機関から順に帰国者接触外来を段階的に縮小する。

一般医療へ移行。つまりコロナウイルスの専門的な対策はどこかでやめると明言。

医療機関における感染制御必要な物品を確保

資源流通制限を行う。

まずは厚生労働省がその考え方を示した上で

厚生労働省への強い圧力

2017-10-05

anond:20171005122734

腸内環境についてもう突っ込んでる人がいるから補足だけ

腸内細菌叢バランスと癌とか認知症とかその他もろもろの疾患の相関性についてはいろいろな疫学調査の結果が発表されてるよ

一笑に付すにはあまりにもメジャーになりつつある事実なんじゃないかな~

2017-01-19

早野龍五のアウトリーチとやらはどちらかと言うとニセ科学である

http://anond.hatelabo.jp/20170109214808 のつづき

増田マークダウンに対応してほしい…。書きづらい…。

はじめに

前回の記事を書いて、数日はセルクマ+netcraft3さんのブクマだけだったので、うーんはてなでもこういうの受けが悪いのかと思っていたのだけれど、久しぶりに見たら結構伸びていた。どうせ批判コメしか本質関係ない、放射能アレルギー的なもの)にあふれていると思ったが、意外や意外、肯定意見建設的な批判が大半で、まだまだ日本インターネッツも捨てたものではないななどと思ったりした。

その中でも、common批判と、その他目についたコメントに対する返信をしたい。

また、以下の返信については、あくまでもコメントに対する返信であって、コメントをした人に対する(人格攻撃のつもりは一切ない。そう見えたのなら私の文章力問題だし、そもそもミスリーディング文章を書いたのが問題だろうと言われたらそれまでである。すいません。

(これだけ書いても多分ある程度の人は攻撃されたと感じてしまうのだと思う。文章力のせいだろうか。ちょっと申し訳ない)

Disclaimer

この文章は、あくまでも彼の主張の問題をつくだけのものである福島安全かどうかというのは全く別の問題であり、ここではそれに関する議論は一切しない。

これでも噛みつかれそうなので一応書いておくが、別に私自身は特に何かを避けているとかはない。単に面倒だからだ。

と書いたら、id:reijikanさんから『「単に面倒だからだ」ということだけれども、早野さんはその面倒なことをやっている。』というコメントを頂いてなるほど書き方が悪かったなと思った。

単に(面倒くさくてw)一言で面倒と言ってしまった私が悪いのだが、これは後半でも書いているように、「私は私の責任でもって積極的には気にしない」という選択肢を取っているということである。したがって、例えば乳幼児の親が放射能汚染に敏感になっていることを批判することは私には決してできない。そもそも上で挙げた資料には、誤差すら書いてないので原理的に批判はできないのであるが…。

また、早野氏がどれだけ何をしていようと、(これも語弊を招くかもしれないが)私には一切関係ない。また、彼の行っているその「アウトリーチ活動」とやらは科学世界と一切関係のないものであるというのが先の文章の主張である

TOC

科学者政治をしてはいかんのか

これは一番星を集めていたid:IkaMaruさんやid:njamotaさん、また「牧野さん政治発言繰り返してるじゃん…」とのトラバなど、結構たくさん頂いた指摘である

結論から言うと、もちろん科学者政治をするのはまこと結構なことである有馬氏など、日本科学行政にも科学者あがりの人は実際に何人かいる。政治発言にしたって、牧野さんが政治発言tweetするのも結構だし、M川さんが天皇制に反対するのも結構だし、xxさんが毛沢東と会って公安監視下に置かれたのもどうぞお好きにやってもらえればいいとしか言えない。外国でも例えばロシアのサハロフさんなんかは大変有名である(こう書くと業界極左ばっかのようだが、まぁそんなことはない) 。

というかそもそもよく考えたら私のこの文章だって見ようによっては部分的には政治的であると言えなくもないかもしれない。

私が問題だと思うのは、「科学発言の皮をかぶった政治発言である。そりゃあ(直接面識もないのにこんなに例に出しまくって申し訳ないが)牧野さんが集団的自衛権に反対しているのを見て「あぁなるほど天文学的には日本国9条を保持すべきなのか」と思う奴はこの世にいないだろう。こんなのは誰がどう見たって個人思想信条発言したに過ぎないと思うわけである。翻って見るに早野さんが「躊躇なくイエス」「どこにもない」「自信を持って言える」「間違っている」と繰り返したらどうか。(あぁ、http://bzfd.it/2jkl8zc からコピペしてめまいがしてきた…。)これを見て政治的発言だと思うやつは相当ひねくれているか科学知識を持っているかのどちらかである

もっと別の例を出そうか。いわゆるニセ科学、例えばなんとか水やなんとか菌のたぐいであるが、これにはほぼ必ずと言っていいほど「~博士」「~名誉教授」の肩書を持った人のコメントが寄せられている、ような気がする。人は一般に、そのような肩書があれば科学的に中立発言としてそのコメントを見てしまうということの証左であろう。「水素水で若返りました(65歳男性)」とは発言の重さが違うのだ。

(どうでもいいが、改めて上の記事を読んでみたがこれは本当にとんでもない記事である。『その批判、一部は当たっているんですよね。「あなたたちは、全員を測ったわけではないでしょう」「安全な人だけ選別しているのではないか。きっとどこかで高い人がいる」という点は特に当たっている。その通りだと思いました。』なんてバイアスがあるって言われただけなのにあたかも「とんでもないいちゃもんつけられたのに真摯対応するワタクシ!」みたいな感じに読めるし(というか下の論文読むまでこの文章が何言ってるかわからなかった)、そもそも「思想を語っているわけじゃない」とまで断言している。早野さんはサイコパスなんじゃないだろうか。正直言って恐怖を覚えた。)

私も、早野さんが(65歳男性)として発言する、あるいは「これはあくまでも政治的発言ですが」と断って発言するならば一切何も言わない。どうぞ好きにやってくれればいい。しかし、「科学者」の肩書を使って「絶対」というような非常に強い政治的発言を繰り返すのは看過できない科学者として発言するならば科学言葉を使わなければならない。

以上のような早野さんの言動は、日本インターネット界にいわば「放射脳叩き」をもたらした。そのせいで、親が我が子を心配するといったような基本的権利ですら危機に瀕している。少なくとも今私がここに書くくらい、公の場で福島関連を言うことははばかられるようになってしまった。このような恐ろしい事実鑑みるに、やはり私には早野さんの政治スタンスを認めることはできない。

論文を読むべき、バズフィードだけ見るなよ

私が前の記事で言いたかったのはあくまでも「アウトリーチ」としてのあり方なので、論文には言及しなかった。もちろんなにか「動物のふしぎ」だとか「宇宙のふしぎ」みたいな啓蒙書に対して統計要求するのは流石にやりすぎであるしかし、福島のような問題に対しては、アウトリーチですらも科学立脚した発言でなければならないと私は思っている。なぜなら、目に見えない不安に対抗する術として人類が編み出した方法こそが科学に他ならないかである。まずは、自然100%はないことから理解しなければ中世から進まない。

ところでid:njamotaさんが挙げてくださった論文 https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjab/89/4/89_PJA8904B-01/_pdfせっかくだからとさっと見てみたが、どうやらこれはあくまでも生データをそのまま載せた論文であるようで、そこから先の議論はなかった。正直これで論文になるのかというのは私も少し驚いた(おそらく、やはり前回の予想通り、疫学調査では統計議論できるほど数がないからであろう。別に分野が違うから驚いただけで、ケチをつける意図はない)が、それ以前にそもそもSrに関してはmentionすらされていない。アンダーコントロール汚染水を垂れ流している以上、チェルノブイリ基準では問題ない、という結論で良いのかどうかはわからない。

(ただやっぱりFig.3, 5, 7にエラーバーがないのは絶対おかしいと思う。早野さんだって東大理物の学生実験でこんなグラフ見せられたら突き返すと思うよ…)

このレベル調査絶対安全という結論を導き出すのは、私には不可能である。ググったところこの論文聖典のように扱われているが、正直一体何がどうなっているんだ…という感じが拭えない。(しつこいが危ないと言っているわけではない。ただわからないと言っているだけである。)もっとも私は疫学など露とも知らないので、まあこれがどこまで確からいかconcludeすることはできないのだが、少なくともある種の統計分布仮定して有意性を出す、という(少なくとも私にとっての)conventionalな科学の枠内では捉えられなかった。有識者意見を聞きたい。

匿名で言うのはヤジにすぎない

おっしゃる通りだと思うが、私は牧野さんや押川さんほど社会的地位も無ければメンタルも強くないし、早野さんやそのゆかいな仲間たちほど厚顔無恥ではない。

おわりに

idコールしてごめんね。増田埋もれちゃうんで…。

あと日本語の読解間違ってたらすいません。やさしく教えてください。

他にも何かご意見感想あればブクマトラバで教えてね。

2017-01-09

早野龍五のやっていることは決して科学手続きではない

今日この記事 http://bzfd.it/2jkl8zcホッテントリに入っていたが、正直言って早野龍五氏の科学者としての良心を疑わざるを得ない内容であった。

ところがブコメを見ると一部を除いて賞賛で溢れかえっている。未だに日本科学リテラシーが低いことを痛感した。

ということで、彼の主張の何が科学方法論としておかしいのか、挙げてみたい。

Disclaimer

この文章は、あくまでも彼の主張の問題をつくだけのものである福島安全かどうかというのは全く別の問題であり、ここではそれに関する議論は一切しない。

これでも噛みつかれそうなので一応書いておくが、別に私自身は特に何かを避けているとかはない。単に面倒だからだ。

例えばSTAP細胞ときに、たとえSTAPが存在したとしてもゲル切り貼りなどをした小保方氏はguiltyであるという主張は広く受け入れられたが、全く同じことである

たとえ福島安全であっても(その可能性はSTAP細胞実在するよりは遥かにもっともらしいとは思うが)、早野氏の科学姿勢は適切ではない。

福島とSTAPを比べるなんて失礼極まりない!放射能乙!と思われた人は論理的思考法が向いていないと思うのでブラウザバックを推奨する)

何がおかしいか

簡潔に書くと

Sr問題

これはブコメでも幾つか指摘が見られた。Srと言うのは極めて厄介な核種で、崩壊時にβ線しかさない。

β線γ線と異なり荷電粒子線であるので、物質中では前方散乱により極めて速くエネルギーを失い、かんたんに遮蔽されてしまう。

外部被曝という点ではこれはよい性質であり、我々はSrの影響を気にする必要はない。

しかしながら内部被曝ではこれは極めて厄介である基本的にはCsことなり、正確に体内のSrの量を見積もることはできない。

さらに厄介なことに、Srアルカリ土類元素であり、Csことなり生体での半減期が極めて長いことが知られている。

また、体内での蓄積部位も異なるので、影響も異なるはずである。今までの疫学調査でもSrは直接測定できていないわけで、Csほど信用に足る基準値は設けられない。

したがって、特に過去摂取について、WBC内部被曝とは一切の関係がない。あたかWBC銀の弾丸であるかのように書くのは重大な欺瞞である

食品に対しても同様で、Srの蓄積は注意深く扱う必要がある。全量検査では図ることができないからだ。

Srはあまり飛散せず、炉中に多く残っていると言われていることから汚染水はどうなっているか不明である

一応心配になった方のために厚労省資料 http://bit.ly/2iZ4M2u を挙げておくが、殆ど資料では検出限界を下回っているようなので、サンプルでの安全性という点では問題ない。

しかし、保証されているのはそのレベルであって、全量検査銀の弾丸ではないということに留意されたい。

別にサンプルしか見てないかダメだと言っているわけではないよ)

正しく事実関係を伝えることが科学の基本姿勢である

こういうソースがあって、このうちこれ由来の放射線は全量検査でき、ここであるモデル仮定するとそれ以外の放射線についてもこの程度見積もれる、というのが正しい科学である

WBC!全量検査!安全!というのではなんの説明にもなっていない。

もちろん現地でそういう説明をしているのかもしれないが、すくなくともこのインターネット記事を見るだけでは非科学的な説明しか見当たらない。

統計問題

そもそも、科学は白黒つける方法論ではない。統計学に従って、確率xx%以上でyyである、ということをいう手法である

なぜならば、ものを測って何かを予言する際には、次の3つの誤差が必ず発生しうるであるからである。すなわち、「理論誤差」「系統誤差」「統計誤差」。

高校中学で習う科学では、理論誤差はないものとして扱うが、測定時の機械による系統誤差および個人誤差は必ず生じる。

確率事象を測定することはあまりいか統計誤差には馴染みがないかもしれないが、生物の授業などで習ったのではないか

また、現実サイエンス世界では理論誤差は極めて重要である。上のように限られた情報(例えばCsの量)から何か(例えばSrの量)を推定する場合、必ずモデルが入り、それに伴う誤差が生じるからだ。

科学世界でも最も統計に対して厳しいのは、早野氏の分野である素粒子原子核の分野である

例えばCERNで見つかったHiggs粒子は5σ(99.9999426697%)以上の確率存在すると確かめられてはじめて発見と相成った。

しかし、彼がいまだかつて福島問題統計議論したことがあるだろうか?

「xx人を検査しyyであったのでモデルzz仮定すれば福島事故のせいでww病にかかる人は10万人中aa±bbである」というのが正しい科学的な言い方である

もしaaが十分少なければ、「1 / bb = nだから、nσすなわちcc.cc%の確率10万人いても誰もww病にかからない」ということができる。

ではなぜこれをしないのか?

私は全く専門外なので知らないが、おそらく疫学調査などではサンプルが少なすぎる、あるいは理論誤差が大きすぎるため、このような統計処理がうまくできないのではないだろうか。

また、「3σすなわち99.7%で安全です!」と言われても多くの人はむしろ恐怖を覚えるだろう。誰も1000人のうちの3人にはなりたくない。

(本当は3σで安全からといって3人必ず病気になるわけではない。ただ科学的には「わからない」というだけである。誤解なきよう)

最後の点に関しては100%早野氏に原因があるわけではなく、日本人リテラシーの低さも問題ではあるが。

しかしだからといってこれは全く言い訳にならない。仮にも原子核物理学者を名乗っているならば、物理学者としての作法を通すべきである

科学というのはこのように、いわば「歯切れの悪い」ものである。だからこそ、「水素が溶けた水はアンチエイジング!」みたいに歯切れのいいニセ科学が跳梁跋扈するのだ。

科学者ニセ科学に対抗するためにはきちんと科学流儀を通さなければならない。「わかりやすい」白か黒かの主張は、むしろニセ科学に歩み寄るものではないか

市民安心させるのは科学者ではなく政治家役割である

早野氏を賞賛するコメントでよく見受けられるのは、彼はアウトリーチを通して市民安心を与えているから素晴らしいのだ、という主張である

上の記事を読んでも伝わるが、早野自身も、市民安心させるという点は意識していると思われる。

しかしながら、科学者役割あくまでも観測対象客観的に見つめ、客観的結論を出すことである。その結論を見て本人がどう行動する、あるいは行動すべきかというのは、本人、あるいは政治家が決めるべきことではないか

もちろん市民安心を与えようというのが偽善だとかいうつもりはない。しかし、あまり対象に近づきすぎてしまえば、科学としての客観性が失われてしまう。

上で述べたように、あくまでも科学にわかるのは、「cc.cc%以上の確率安全」ということだけである。そのことと「絶対安全」の間には、大きな溝がある。

政治家が情けなさすぎるのか早野氏が科学者としての役割を逸脱しているのか、あるいはその両方なのかはわからないが、いずれにせよ「100%安全」というのは、科学者言葉ではない。

これが行き過ぎれば、100%STAP細胞があると信じて実験事実を捻じ曲げた、小保方晴子が再び生まれることだってありえないとはいえない

おわりに

何度も言うように、私は福島安全かどうかについては何も言うつもりはないし、この文章は何も言っていない。

ただ言っているのは、早野氏の言動には科学者として疑問を持つものが多いということである

なお、もしかしたら「東大物理の偉い先生が言ってるんだから正しいんだよ!」と思う人もいるかもしれない。

補足までに書いておくが、物理研究者福島言及している人のうち、早野氏のように「絶対安全」を繰り返す人と、ここで述べたようなきちんとした科学手続きを取っている人はだいたい半分ずつくらいである。

後者の方としては、東大の押川氏や、神大牧野氏らが「よいアウトリーチ」をしていると思う。

2016-10-14

http://anond.hatelabo.jp/20161014144442

主人公は、若くて健康な家政婦。優しさも善意料理の腕もある感じ。

ある日から、周りの近しい大切な人が次々と病死してしまう。

最初はよく飲みに行く幼馴染、次に職場の後輩、次に雇い主の主人、、と。

どうしてこんなことに…と悲しみに打ちのめされて、途方に暮れる日々。

しかし、実は、自分自身がその人たちを病死に追い込んでいたことが、医師団による疫学調査から明るみになる。

良かれと思ってしていたことが、作った料理が、他者をとことんまで苦しめていた。

その事実を知って、主人公愕然とする。

が、しばらくして何事もなかったかのように、違う土地で今まで通りの良き家政婦のまま再び生活する。


…みたいな実話はあるよ。

腸チフスメアリー

http://ncode.syosetu.com/n6626c/46/

2016-06-24

名古屋市⼦宮頸がん予防接種調査問題点

http://anond.hatelabo.jp/20160622195716

http://anond.hatelabo.jp/20160319223736

なぜか名古屋調査問題点スルーされているのも気になる。

たとえばもともと接種者において月経異常や運動異常などが有意に増加しているが、詳細不明な「年齢補正」をすると接種ありの症状が消え、今度は接種なしに大量の症状があらわれる。

https://twitter.com/uchida_kawasaki/status/677899583662395392/photo/1

これは年齢補正問題があったかサンプルに大きなバイアスがあった可能性を示している。

また生データを開示するといいながら、今になっても開示していない。

これをこのまま疫学調査として依拠するのは無理があるだろう。

また症例報告を軽視しているように見えるが、症例報告はまれな疾患や副作用発見するにはむしろRCTよりも適している。

たとえばAIDS発見症例報告から始まっていることは忘れない方がいい。

2016-02-16

http://anond.hatelabo.jp/20160215232220

国立ガンセンター疫学調査によれば、昨年11月の時点で男性で90倍、女性で50倍なのをスクリーニング効果のせいにするってどう考えてもおかしいって

しかも早期発見しているだけと言いながらすごい勢いで増えて167人もなっているのにそれでも原因は被爆じゃないと目を背けるより、子供被爆させないように対策しないと

2014-11-07

http://anond.hatelabo.jp/20141107004847

これは上記の一名を見落としているのか、あるいは無視して良いと考えているのか、どちらなのだろうか。

あんたが自分で書いてるように、「もっとも、この人がたまたま複数回試験で症状が合致しただけの可能性も否定しきれない」から無視してよいと考えてるんじゃねえの。

あるいは、この一名はシックハウスだということなのかもしれない。

まあ38人って少なすぎるよな。もうちょっと何とかなんねえのか。水俣病くらい人数がいれば疫学調査で白黒つけられるんだろうが。

2014-05-14

http://anond.hatelabo.jp/20140513163404

疫学的には今回の放射性物質拡散健康被害は否定されてるデータが色々出てるはずですが。

疫学的に、なんで個々人についての体調不良はあるかもしれません。が、

それと放射性物質の関連性はない、というのが疫学調査の結果であり今の科学の結論です。

http://www.nikkei.com/article/DGXZZO50651160W3A110C1000000/

この記事が全てではないけれど逆に今回の放射性物質拡散健康被害と関連しているという

科学調査に基づくであろうちゃんとした記事を自分は見たことがありません。

なぜ貴方のような言説がまかり通るのかというと、病理というのは複雑な要因が重なり得るので

明確な否定がしにくいためだろうと思われます

そのため統計的な調査が必要なのですが、その結果としては現在関連性は否定されているのが現状だと思うのです。

それを覆すには同じく科学的調査に基づくデータと根拠が必要なはずなのですが、件の漫画

くそ過程を経ておらず個人の体験と憶測という根拠のない非科学的態度でもって

現在科学を否定していることに大いに問題があり、皆怒っているのです。

2012-09-11

今日池田信夫を考える

今日池田信夫が「TVタックル」に出演していた。

多くの人は、彼の発言が奇異に聞こえたかもしれない。

彼の考えている事は、いい意味でも悪い意味でも「感情を投げ捨て、全て理論で考えている」のであり、そういう意味でなかなか分かりにくい。

では、ちょっと、彼の頭の中を覗いてみれないだろうか?

例えば、番組内で「東日本大震災において、福島原発事故は、(被害が少ない)マイナー事故である」と発言した。

普通感情で言えば、とてもそのように思わないだろう。

番組内でも、その発言の直後、一斉に反撃にあっていた。

何故、彼はこのような発言をしたのであろうか。

東日本大震災での被害者は約1万6千名、行方不明者は3千名である

非常に多くの方が亡くなられた。

御存知の通り、この多くの原因は「津波である

一方、福島原発事故被害者の数はどうだろうか?

今回の事故で、直接被曝し致死量に至った住民はいない。

しかし、「避難して多くの人が犠牲になったではないか!」というご意見や「長期的被曝健康被害が出るではないか」というご指摘を頂くであろう。

前者については、彼もそのような被害者が居られる事は、理解している。

http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2012/07/600.php

ただ、彼はこの状況を「過剰避難による2次災害」と言っている。

これは「重篤な患者を移動させるリスクを伴ってまで、避難させる必要があったのか?」という事を言っている。

まり、「放射線量の高い現地に留まるリスクと、患者を移動させるリスクどちらが高いのか?」という問題を考える事になる。

これは後者の長期的な健康被害と同じで、「致死量に至らない放射線の被害や人体への影響はどうなのか?」という問題に直面する。

放射能のない世界」を望まれる声を聞いたりするが、放射能はこの地球上で生きている人間が全員ずっと浴びている。

人体が被曝する線源(放射能の源)は様々であるが、自然放射能と呼ばれ、地球上の誰でも平均で年間約2.4ミリシーベルト放射能を浴びている。

また、自然放射能の強さには、地域特性があり、非常に高い地域存在し、そこにも人が住んでいたりする。

例えば、インド ケララ州では年間1.8~35ミリシーベルトを体に受けてしまうし、イラン ラムサールにいたっては、年間0.6~149ミリシーベルト被曝してしまう。

では、このような地域では、放射能によって生命にどのような影響を受けているのであろうか?

放射能を沢山浴びているから、寿命が短いのであろうか?

放射能は、通常の「毒」のような化学物質ではなく、「エネルギーのかたまりである

このエネルギーを人体が浴びると、細胞内のDNAが傷つき異常な細胞生まれる。

この異常な細胞が増えると「ガン」と呼ばれる病気になる。

このようにして、被曝による大きな影響として、まず「ガンの発症」が挙げられる。

http://www.rerf.or.jp/general/qa/qa5.html

では、「ガンになるのは、全て放射能の影響か?」というと、そうではない。

DNAは、放射能による被曝以外でも傷つき、ガンを発症させる。

この原因となる物質が、いわゆる「発がん物質である

まり、世の中で、ある一定の方がガンでなくなるわけであるが、そこには放射能も含めた様々な要因が含まれている。

このような事を踏まえて、「自然放射能が高い地域でガンで亡くなる人が多いか?」という調査が行われている。

例えば、以下の様な研究成果が出ている。

http://criepi.denken.or.jp/research/topics/pdf/201110vol8.pdf

(P.5 高自然放射線地域住民の疫学調査

この論文では、平均14.4ミリシーベルトでは発がんリスクは見つからなかった、という結論に至っている。

これは一例であるが、低線量被曝(年間100ミリシーベルト以下)による明確な健康被害は見つかっていない状況である

気をつけなればいけないのが、「低線量で多くの被害が出る」と言っている論文は、なんらかの「仮定」に基づく「試算/シュミレーション」であって、実際にそれだけの人が被害に遇っている、という事実を述べているのではないという事である

今、問題にしているのは、どのような「仮定」が正しいのだろうか、という議論で、どんなシミュレーションでも、その「仮定」が間違っていれば、間違った結果になる。

そういう意味で、シュミレーションに関する研究結果は、冷静に読む必要がある。

元の問題に戻って、福島原発事故による被災地放射線量がどの程度か分かれば、上のような高自然放射線地域研究結果などと比較ができないだろうか?

ここに、線量の分布が公表されている。

http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2012/siryo11/siryo1.pdf

低線量被曝(年間100ミリシーベルト)では健康被害が無いとすると、既にこのレベルの高線量の地域から人々は退避しておられるので、今後、放射能で顕著な健康被害が出る可能性は非常に低く、長期的な健康被害は見つからない可能性が高い。

従って、事故の際に避難することによって失われた約600名の命が福島原発事故による犠牲という事になる。

また、この犠牲も、低線量被曝による影響(が極めて少ない事)を考慮する事によって、大幅に避難地域を縮小したり、長距離移動を避け屋内退避に留めることによって生きながらえれた人が多く居た可能性が高い。

これらの事を踏まえて、原発問題に多くの費用を投じるよりも、2万人の方が亡くなった津波の対策を効率良く進める方がより多くの命を救える、というのが池田信夫の言いたかった事ではないだろうか?

2011-12-12

トンデモNATROMの糖質制限叩き、糖尿病無知なNATROM

はてなブックマークで、NATROMという人が礼賛されて信者が集まっている。この人は、トンデモと他人をよく批判しているが、そういう批判をする人に限って自らのトンデモさを理解していないことがよくある。少しばかり見てみたら、NATROMが糖質制限無知なのに、(いや、そもそも、糖尿病自体にも無知だった)糖質制限叩きをしていたので載せておこう。

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20111108

NATROM 2011/11/11 12:46

程度にもよりますが、糖質制限食が糖尿病改善するというのは事実であろうと思います。では、どの程度の糖質制限食が一番いいのかは、疫学調査しなければわかりません。極端な糖質制限食がかえって体に悪いという報告もあります。なので、「主食をやめると健康になる」というタイトルは不適切であると考えます。十分なエビデンスがないのに、一般書で宣伝まがいの行為を行うことについては危惧を覚えます。「トンデモとは言えないが要注意」ぐらいの評価です

「程度にもよりますが、糖質制限食が糖尿病改善するというのは事実であろうと思います

ここからしてもうだめだ。糖質制限を批判する者たちでも、もうちょっとマシなことを言う。糖尿病高血糖によって合併症を招く。細小血管症は糖質による高血糖で悪化する。糖質制限食は、初期の段階の細小血管症を回復させることができる。改善するのは当たり前で、糖質ブドウ糖になって、それが血管障害を起こすのだから糖質制限批判でもう少しマシな者たちはこういう「糖質制限は細小血管症に効果はあるから糖尿病合併症効果はある。しかし、他に問題が含まれていないか?」と。NATROMは、糖質制限批判派の中でも非常にレベルが低い。カルト的なカロリー制限信者なのか?

「極端な糖質制限食がかえって体に悪いという報告もあります

これも非常に爆笑ものだ。糖尿病合併症が進行するのだから、それを食い止めないといけない。しかし、NATROMは細小血管症を改善させる糖質制限を叩くばかりだ。糖尿病のことを考えれば、まずは合併症を進行させないことだ。それの大前提があってから糖質制限は細小血管症に効果ありでも、他に問題があるのでは?と言うべきだが、NATROMは糖質制限叩きで身体に悪いという報告のことを載せている(脂質のこと→脂質栄養学会は何て言ってる?たんぱく質はとりすぎると身体に悪い→摂取上限を厚労省はどうしているのかな?)。それに、極端すぎると身体に悪いのは当たり前だろ。野菜が身体にいいからと、野菜ばかり極端に食べたら身体に悪くなる。言うならこれだな「食品交換表での糖質6割のカロリー制限食は糖尿病をどんどん悪化させますしかし、極端な糖質制限食では糖尿病以外に問題が出ることがあります」だな。それに、糖質制限ってあらゆる糖尿病患者全てに薦められると言っているわけじゃないんだよ。知らないのだろう。

少し考えてみようか。カロリー制限食でどれだけ合併症で、神経障害が起こり、失明し、壊疽している人がいるのか。糖尿病学会糖質6割というトンデモ理論をふりかざしてきた。NATROMは、あの食品交換表を信奉しているカルト的なカロリー制限信者なのか?糖質制限改善する合併症カロリー制限食で起こるのだから糖尿病で真っ先に批判するのならまずはカロリー制限食になるのだが。NATROMは順序が真逆になっている。こういうNATROMのような医師に当たると、細小血管症に進むカロリー制限を薦められてしまう。

「「主食をやめると健康になる」というタイトルは不適切であると考えます。十分なエビデンスがないのに、一般書で宣伝まがいの行為を行うことについては危惧を覚えます。「トンデモとは言えないが要注意」ぐらいの評価です

ここまでくると、あぁ、こいつは食品交換表信奉者のカロリー信者だなと分かる。糖尿病を考えると、「糖質たっぷりカロリー制限食がトンデモ」と言わないといけない。今までの糖尿病療法のカロリー制限は危惧どころじゃない。カロリー制限で悪化しまくりの合併症の例の大量の山を、もしかしてNATROMは知らないのか?食品交換表って、1日の献立例で白米を6杯も載せている。そんな量の糖質糖尿病患者に食べさせる食品交換表が正しいのか?

他にもNATROMは従来のカロリー制限から糖尿病を考え糖質制限叩きをしているが、そもそもNATROMは糖尿病学会がしてきた糖尿病療法が正しいと思っているわけか?君、久山町の例とか知っているか

NATROMさん糖尿病糖質制限の記事を書いてみなよ。NATROMさんは、面白い記事を書くのだろうなぁ。糖質制限を批判するなら、もっとしっかりと学んでからだな。ネットにある短い記事を読んだだけで、糖質制限を理解したと思うなよ。ネット糖質制限批判派の一見さんでも、もっとマシなことを言ってるんだから。ところで、様々な医学分野に精通しているNATROMさんは、糖尿病の人は1日にどのくらいの糖質をとったほうがいいと思う?

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090729#p1

付け加えておくと、ここに癌予防のことを書いているが、糖質制限で癌が改善するという意味は分かる?

そもそも、ただの一人のネット内科医が様々な医学分野に口出ししてトンデモと言いまくっている時点で、非常に胡散臭いわけだが。ただの一人の内科医の能力なんかたかが知れている。はてなブックマークで礼賛している者たちは、医者と聞けば様々な医学分野に精通していて、何でも知っていると思い込んでいるど素人の集まりなのか?


↓その極端の程度なんだな。極端ってのはね、1日の糖質量が1gとかそういうことだよ。野菜にも糖質があるから、それじゃ野菜も食べられないことになるからね。NATROMを見ると、1日の糖質量を20gにするなんてとんでもない!とかそういうレベルじゃないのか?20gが極端じゃなくて、1日の糖質量を1gとかにするのが、「極端な糖質制限食」だからな。

http://anond.hatelabo.jp/20111212194611

NATROMは「極端な糖質制限はよくないよ」って言ってるだけに思えるけど。

なんか受信してない?


↓その本の中でも言われているけど、他の糖質制限の本なの中でも言われている。糖質制限に向かないことを記述するのは、糖質制限の基本なんだけどね。糖質制限を批判する人たちは、基本的なことを何も知らないで批判してくるよね。

mujisoshina ”それに、糖質制限ってあらゆる糖尿病患者全てに薦められると言っているわけじゃないんだよ。知らないのだろう。” いや、それが「主食をやめると健康になる」の中で言われているかどうかが問題なのだろう。 2011/12/13

http://b.hatena.ne.jp/entry/anond.hatelabo.jp/20111212191013

2011-03-17

http://anond.hatelabo.jp/20110317161046

横だけど

そこのURLだと回答になってないんじゃないか

例えば

Aさん:ある日500mSV/h環境に1時間という状態を経験

Bさん:10mSV/h環境に1時間という状態を50日連続経験

という2人に差があるのか分からない。

この辺の答えを自分も探してみたのだが、見つからない。

長期継続被曝という事態があまりないので疫学調査自体がないんじゃなかろうか。

「1ヶ月くらいなら累積で考えていい、それ以降はX%引きで~」とかの目安はないんだろうか?

2010-05-24

[]【宮崎日日新聞】【連載企画】緊急リポート(下)

http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.phpより転載です

何人かの方がブックマークされていたhttp://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php?id=158&paging=8現在別の記事です

■事態悪化に焦燥感 専門家「初動防疫は妥当」

 感染疑い1例目の確認から10日目の29日、川南町で新たな感染疑いが確認されるなど、終わりが見えない口蹄疫問題。専門家は県の初動防疫の妥当性を認めるが、前回発生した10年前とは異なる要素が事態の悪化を招いている。あるJA職員は「ここまで出続けると20日からの防疫が機能しているのか。今となっては分からない」と焦燥感を漂わせる。

 都農町で1例目(後にO型感染確定)が確認された20日、県は国との協議を経て、発生農場から半径10キロ家畜の移動制限区域、同20キロを搬出制限区域に設定した。10年前の経験世界各国での事例から作成した県のマニュアルや、国の指針などに基づいた措置だ。鹿児島農学部獣医学科の岡本嘉六教授公衆衛生学)は「初動としては国際的に見ても妥当な防疫措置だった」と認める。

 前回は50キロの搬出制限区域も設けられたが、県内のある獣医師は「大きな網を掛けて(人員面などで)防疫を徹底できるのかという見方もある」と初動防疫の広域化には懐疑的だ。

    □   ■

 万全だったはずの県の初動防疫態勢。ただ、予想外の要素が浮上するなど、事態は当初の想定を上回る。

 県の疫学調査の対象となった都農町の別の農家では、3月31日に採取していた検体から感染疑いが判明した。移動制限開始の20日以上前からウイルスが侵入していた可能性を示しており、児湯地域での防疫措置が成功に終わるかは未知数だ。

 さらに、児湯地域えびの市感染疑いの関係について、国の疫学調査チーム長を務める動物衛生研究所津田知幸企画管理部長は、移動・搬出制限前に何らかの形でウイルスが同市へ運ばれた可能性を示唆。「疫学調査で牛や飼料の動きを追う中で分かった」と述べた。

 宮崎農学部後藤義孝教授獣医微生物学)は「県の(封じ込めの)方法や手順が間違っていたわけではない」とした上で、「制限の時期が遅すぎたのかどうかは今後検証すべき問題。その大前提としてえびの市と都農、川南町での感染疑いの因果関係を明らかにする必要がある」と指摘する。

    □   ■

 県畜産課幹部は「何としても初動防疫で撲滅し、前回(3例35頭)の規模で抑えたかった。伝染力が非常に強いウイルスということを実感し、非常に危機感を持っている」と落胆の色を隠せない。

 後藤教授はこれまでの海外の事例で、本県以上の牛や豚を殺処分している事例があることも踏まえ「今回が口蹄疫本来の姿だ」と語る。

 本県畜産業にかつてないつめ跡を残しつつある口蹄疫。県央部のある和牛繁殖農家(50)は「前回(の口蹄疫)や鳥インフルエンザ、飼料価格の高騰も乗り越えてきた。未来はあると信じたい。われわれは消毒などできることをするだけ。人事を尽くして天命を待つしかない」と祈るような声で話した。

2010-05-11

2000年自民党政権口蹄疫への対応と、民主党口蹄疫への対応を比

2ちゃんねるなどで見る意見だと、10年前の自民党口蹄疫対策はよかったらしい。というわけで、最初の発生日から時系列で、2000年自民党政権時の対応と、2010年民主党政権での対応とを並べてみた。

日数2000年自民党政権のときの口蹄疫への対策2010年民主党政権での口蹄疫への対策
- 4/9 都農町農家が通報、獣医師が「口蹄疫でない」と判断→1週間後に再検査(y)。
03/25 農水省宮崎県畜産課、口蹄疫感染の疑いを発表。県と農水省口蹄疫防疫対策本部を設置。半径20kmの家畜の移動を3週間制限。牛舎を消毒。半径50mを「警戒区域」に指定、交通を遮断。農家のまばらな地域(*)。4/20 宮崎県口蹄疫感染の疑いを発表。県は防疫対策本部を設置。立ち入り検査・半径20kmの家畜の移動制限を実施農林水産省牛肉輸出を一時停止、口蹄疫防疫対策本部(赤松農相が本部長)を設置。「牛豚疾病小委員会」を開き、協議。半径1km圏内の検査方針を示す。緊急対策会議で半径10km2地点、半径20km2地点で車両の消毒を決定(24時間体制)。農家が密集する都農町(*my)。
13/26 1例目の牛を殺処分。農家の申し出で近くの農場の牛3頭も処分。県内11カ所に消毒設備を設置。県内22カ所で24時間体制の検問実施宮崎県畜産関係者ら100人と対策会議4/21 川南町、防疫対策本部を設置。殺処分の穴から地下水で断念。宮崎県、新たに6頭感染疑い。続けて、疑い3例目。農家周辺の通行制限・消毒。民主党3議員東国原知事を訪問、県の対応の説明を受ける。「政務三役に伝える」と返答。続けて、川南町訪問、町長から予算措置の要望。自民党議員県庁訪問。
23/27 農水省、警戒区域内の全畜産農家を対象に抗体検査実施する方針。台湾産稲わらの検疫を強化。4/22 4例目2頭。宮崎銀行、緊急対策融資を26日から開始と発表。東国原知事都農町川南町を視察。県議会会派自民党、防疫措置の徹底を副知事に申し入れ。政策金融公庫が相談窓口を設置。
33/28 韓国牛肉輸入を暫定的に停止。台湾日本牛肉輸入を禁止。厚生省感染の疑いのある牛・豚の出荷はないとの安全情報4/23 農林水産省、1例目について口蹄疫感染断定、感染経路の調査。畜産農家えの経営維持資金の融資枠を20億から100億へ拡大と発表。赤松農相口蹄疫専門家チームの派遣方針を示す。宮崎県、新たに2頭疑い。畜産農家からの要請で、県は消毒ポイントを2点追加。日南市都城市も独自に消毒ポイント設置。
43/29 宮崎県、県農政水産部の人事異動を一部凍結。宮崎県家畜防疫対策本部、O型抗体と発表。4/24 宮崎県農道でなく国道を通るのが不便との声で消毒ポイントを2点追加。小林市、市内1480戸に消毒薬を配布。
53/30 発生農家から3km以内での採決検査獣医師による目視検査を終了。市町村助役会議で15000戸を対象に獣医臨床検査実施する方針を表明。獣医派遣農水省に要望。農水省中国産麦わらの輸入を当分の間禁止。4/25 7例目、牛4頭に感染の疑い。農場規模が大きく、725頭が殺処分により、殺処分数は計が1108頭。 宮崎県口蹄疫防疫対策本部の第2回会議対応協議農林水産省から6人、4府県から5人が家畜処分などの応援で宮崎入り。串間市、消毒ポイント1点設置。都城市消毒薬2600戸に配布。
63/31 宮崎県宮崎市と周辺の臨床検査で異常なしと発表。4/26 九州政局風評被害をまねく表示の是正指導。都城市、防疫対策本部を設置。宮崎県議会の全員協議会から自衛隊派遣の要望に、東国原知事「今後の発生を見て判断」と返答。
74/1 日南市口蹄疫防疫対策本部、安全性を訴える牛肉の試食会。4/27 東国原知事農林水産省赤松農相と会談し、予算確保を要望。赤松農相はできる限り支援する意向を表明、29日に疫学専門家チームの派遣家畜共催の掛け金支払い条件の緩和を農業共済組合要請東国原知事自民党谷垣総裁とも面会。谷垣総裁、28日の現地入りを表明。民主党高嶋幹事長とも面会。事業仕分け、農畜産業振興会の海外事務所全廃で独法守る。(m)
84/2 4/28 宮崎県、豚に感染に似た症状5頭。検査を待たず豚486頭を処分(以後すべて豚は、遺伝子検査の結果を待たず殺処分=陰性の可能性もある)。70km離れたえびの市。移動制限区域を拡大。区域内7地点で消毒開始。8~10例目で処分数は計2800頭超。宮崎県、33億円の緊急補正予算と245億円の融資枠を決定。第3回口蹄疫防疫対策本部を開催。谷垣総裁川南町JA尾鈴を視察し、政府の初動体制を批判。えびの市市民からの要請道路2カ所を通行止め日南市串間市、防疫対策本部を設置。宮崎県、6家畜生保健所に現地対策本部を設置。
94/3 宮崎県家畜防疫対策本部の調べで中国産麦わらが原因の疑いを発表。宮崎県畜産課、新たに9頭の感染の疑いを発表。農水省、移動制限の延長を県に伝達。4/29 農水省疫学調査チームが現地調査。宮崎県感染疑い牛2頭。農水省山田副大臣東国原知事宮崎県庁で意見交換し、知事予算措置を要望。
104/4 農水省、1例目のウィルス感染確認を発表、口蹄疫と断定。県畜産防疫対策本部、「飼料からの感染可能性低い」4/30 民間事業者で初の豚4頭感染の疑い。1429頭を処分。12例ふくめ計4300頭。宮崎県議会の各会派代表者会議で、連休中の県議2人の待機を決定。九州知事会、国の支援を求める緊急決議。赤松農相「対策は万全」と中南米に外遊(y)。
114/5 農水省、養豚農家への支援策をまとめる。(1) 子豚が増えすぎて処分する場合、一頭あたり5500円、出荷時期が遅れた成豚には1頭6000円を上限に支給する、(2) 焼却処分したら、さらに1頭につき最高2000円を補助する。5/1 宮崎県陸上自衛隊災害派遣要請。隊員約100人を出動し、川南町派遣宮崎県、豚1頭感染の疑い。3882頭を処分。JA での感染だったため、処分数が計8251頭に急増。松野官房副長官首相の指示でえびの市を訪問し、市長農協関係者から聞き取り。「鳩山首相に報告」。宮崎県風評被害防止のためのチラシとポスター配布。
124/6 宮崎県高城町、町長選に。農家選挙どころではない」。農水省、食肉流通業者への説明会。県か地区防疫対策本部、3km圏内の牛のうち1/3が陰性と発表。空気感染する力の弱いウィルスの可能性。5/2 農林水産省宮崎口蹄疫ウィルスアジアで発生と同種O型ウィルスと発表。自衛隊川南町で埋却作業を開始。
134/7 中国日本の食肉輸入禁止宮崎県、県内15000戸の和牛農家臨床検査をほぼ終了。大半は結果待ち。 宮崎県松形知事口蹄疫補償策は「国の対応待ち」。当面は県単独の補償策を打ち出さない意向を示す。定例記者会見で「国の支援の枠組みが決まっていない。国の支援が少ない部分は県単独で支援を考えていきたい」。県議会、全会一致で国への金融対策の要望とりまとめ。5/3 宮崎県、2農場で4頭が陽性反応。両農場41頭を処分。処分は計9015頭。
144/8 5/4 2農場で豚6頭に感染疑い。両農場の18757頭を殺処分。総数27772頭。宮崎県畜産関係車両の消毒地点18カ所のうち3カ所を変更。
154/9 高城町町長選。5/5 農場3カ所で豚13頭に感染疑い。宮崎県、4回目の対策本部会議県知事非常事態表現してよい深刻な事態」。殺処分の補助作業の補助員の募集を決定。防疫対策特命チームの設置を報告(河野副知事トップ)。
164/10 宮崎県畜産課、新たに16頭の感染疑いを発表。家畜の移動制限の延長。県議会、松形知事畜産農家支援の緊急要望書を提出。5/6 原口総務相口蹄疫対策の経費を「特別交付税として措置」。
174/11 5/7 宮崎県、12農場で感染疑い。計1907頭を殺処分。殺処分の総数44892頭(牛3101頭、豚41791頭)。平野官房長官自衛隊の追加出動要請」の考え示す。宮崎県、8カ所の農場で感染疑い。計14212頭を殺処分。総数が59104頭。1908年以降、国内最悪。農水省感染頭数・処分数は増えても、制限区域外に広がっていない」。東国原知事小沢幹事長宮崎市内で会談。知事経済支援や防疫対策の人員の確保や「密集地の防疫体制の検証」を要望。小沢政府に申し入れる」と応じる。
184/12 15日に予定していた「農林水産まつり」延期。宮崎県議会、全員協議会を開催。県の対策に不満が続出。知事は従来の見解を繰り返す(12日目の4月7日の欄を参照)5/8 宮崎県、農場6カ所で感染疑い(n)。7日発症と同じ管理者の農場を、発症はないが殺処分対象に追加(n)。殺処分の総数62426頭(豚57938頭、牛4488頭)(n)。家畜の異動制限を追加設定(n)。
194/13 移動制限の延長。5000頭分の血液検査の結果がまだのため。家畜市場の閉鎖も延長。EU口蹄疫対策として日本ワクチンを緊急提供すると発表。5/9 宮崎県、農場7カ所で感染疑い(n)。計1928頭を処分。総数64354頭(豚59607頭、牛4747頭)(n)。家畜の埋却が終わっていない場所が37カ所と防疫措置の遅れを懸念(n)。農林水産省研究機関ウィルス香港発生例と酷似との分析(n)。
204/14 農水省、10頭の感染確認を発表。県議会臨時議会で「農畜産環境対策調査特別委員会」など3つの特別委員会を設置。玉沢徳一郎農林水産大臣熊本市九州政局の報告会に出席。宮崎県、警戒地域からの地域外への移動禁止措置を延長。5/10 赤松農相東国原知事が会談し、獣医師の人員確保、被害農家への国支援拡大を要請(amn)。東国原知事赤松農相ブランド種牛の避難を求める(a)。農相、処分した農家への全額補償、県が補填した分は特別交付金で対応方針と現行制度改善を表明(amn)。獣医師派遣人員倍増(その時点で国と都道府県から計50人の獣医師が現地入り)、九州政局派遣も10人から100へ、国有地の提供の意向も示す(amn)。農業団体や自治体首長との意見交換も(amn)。記者会見で「川南町などの牛・豚をすべて処分すべき」との質問に、「健康家畜の処分は法的に認められない」と否定(n)。農相の宮崎県訪問は初めて。現地入りが遅いとの批判に「これまでも要望に対応している」と反論(an)。古川議員赤松大臣口論(an)。古川議員、待機室では静かな待機でパフォーマンス(m)。宮崎県、農場11カ所で感染疑いで計12498頭を処分(ny)。総数は76852頭(豚71121頭、牛5731頭)(n)。JA宮崎中央会、被害額110億円と試算(算定根拠は非公表)(m)。西都市、対策費を盛り込んだ補正予算1180万円。宮崎市議会で全員協議会、執行部から説明。
214/15 宮崎県議会、臨時本会議で国への要望決議。(1)激甚災害並みの対策を講じる(2)防疫態勢を確立する、など四項目。「口蹄疫まん延防止等に関する検討会」開催。農水省検査の遅れを謝罪。5/11 宮崎県、牛1頭感染疑い(nm)。29頭を殺処分。3カ所で5頭が感染疑い(any)。江藤議員衆院農林水産委員会赤松農水相に「外遊を見送るべきだった」と批判(a)。東国原知事川南町を訪問し、殺処分・埋却作業を初めて視察(amy)。宮崎県議会全員協議会、県に財政支援や心のケアなどの要望(ay)。東国原知事補正予算の考え表明(m)。中央畜産会からお見舞いとして300万円(a)。獣医師チームへのインタビュー注射器・薬剤足りぬ」(a)。農水省香港向けに豚肉の輸出再開を発表(m)。宮崎県警Twitter上で口蹄疫補助金に関する詐欺の書き込み確認と発表(y)。
224/16 家畜搬出制限を延長。農水省永竹審議官畜産関係者意見交換会で、JA組合長らから対策拡充の訴え。5/12 公明党の東副代表平野官房長官に1000億円規模の財政措置を要請(n)。宮崎県、2回目の緊急補正予算で2億円を編制、57億円の融資新設(mn)。東国原知事、県市町村口蹄疫対策の特別交付金による全額措置を原口総務相に要望(m)。JA中央宮崎金利負担の経営支援と見舞金発表(m)。
234/17 宮崎県、総額2億円の無利子融資などの緊急対策を発表。宮崎県串間市、独自の支援策をまとめる。5/13 18頭に感染疑いで、牛332頭と豚1125頭を殺処分(an)。赤松農相ブランドの種雄牛6頭を区域外に移動する特例措置を認める(an)。宮崎県ブランド牛の西都市への緊急避難(an)。種牛6頭の避難先、当初の予定地に県が未把握の畜産農家があり変更(m)。東国原知事民主党の「食の安全研究議員連盟口蹄疫勉強会に出席(a)。連盟参加の議員から農水省担当者に「大臣の指示通り保証金3日で出す努力を」と詰問(a)。都城市市民畜舎・農場に近づかないでとの啓発活動(a)。佐々木農水政務官衆院農林水産委員会で処分に16ha必要、一部確保と表明(m)。赤松農相委員会で予防的観点による殺処分は「現行法でできない」と発言(m)。
244/18 都城市、独自の救済策をまとめる。農民連、「口蹄疫110番」開設。5/14 5頭感染疑いで、牛109頭を殺処分(n)。総数80366頭(n)。
254/19 農水省、稲わらの自給態勢確立のための緊急対策会議の初会合。5/15 
264/20 農水省、半径50kmの移動制限の23日0時で解除を発表。宮崎市議会、県に防疫体制強化の要望書を提出。5/16 
274/21 宮崎県西都市議会畜産農家の救済のため総額4300万円の一般会計補正予算案を可決。5/17 
284/22 宮崎県、移動制限地域を10kmに縮小。農水省「今回発生した口蹄疫空気感染の可能性が低く、感染力が一般よりも弱い」とする調査報告(**)。5/18 
294/22-23 「太平洋・島サミット」で首相が初の宮崎入り。(27日目と28日目)5/19 
304/24 5/20 
304/25 農民連、県に支援策を要請農水省、2件のウィルスが同種と確認。新種O型/JPN/2000(**)。5/21 
314/26 宮崎県家畜移動制限2地区を解除。宮崎県観光課、宿泊キャンセル4200人と報告。5/22 
324/27 農水省畜産農家の救済のため130億円規模の対策を決定。5/23 
334/28 農水省、「安全宣言」は5月中旬の見通しを表明。5/24 
345/1 宮崎県中小企業対象に「口蹄疫緊急対策貸し付け」創設。5/25 
355/2 宮崎県、牛と豚の移動制限解除。5/26 
365/8 県家畜防疫対策本部、獣医師を介して感染の可能性を報告。宮崎県口蹄疫の第2次対策をまとめる。5/27 
375/10 宮崎県口蹄疫の終息を宣言。5/28 

使用した新聞記事データベースは「日経テレコン21」「聞蔵II」「毎日Newsパック」。どちらも「口蹄疫 宮崎」で検索して表示された記事による。

使用データベースに「ヨミダス歴史館」からの情報を追加 (2010.5.12)

(*) 読売新聞(2010.5.7 西部朝刊)で、前回の発生は農家のまばらな地域だったが、今回は密集する地域。豚が感染していた。1例目の発見が遅かったなどの専門家意見を紹介していたので、場所に関する情報だけ表内に。

掲載紙を記号で表記。(n)日本経済新聞、(a)朝日新聞、(m)毎日新聞、(y)読売新聞。使用データベースは上記のもの。記事内の日付をたよりに時系列上に配置。それぞれのデータベースで、日付の翌日にあたる記事を読んでもらえば確認可能。ただし、記事によって(これまでの経緯ふりかえりなど)は数日後に掲載の場合あり。(2010.5.13)

(**) O型/JPN/2000のウィルスが弱かったことは以下のWebサイトを参考に。

農研機構 http://www.naro.affrc.go.jp/top/seika/2002/niah/do025.html

「O/JPN/2000株は反芻動物、とくに乳牛、緬・山羊に対しては病原性が低く、ウイルス伝播も起こりにくいことが判明」

2010-05-10

宮崎口蹄疫時系列確認

宮崎県で発生している口蹄疫に関して、2ちゃんねるまとめサイトなどで見るまとめと、現実に対策にあたられている官僚の人のTwitterでのツイートをそれぞれ時系列にまとめてみました。一部、新聞記事で報道されている情報も追加(*の項目)。あと、ソースがないから信頼できないというコメントがあったので表の下に追記しました(5/13)。

日付まとめサイト等でよく見られる事態の進展とりあえず現実に進んでいた事態
4/20口蹄疫日本国内で発生。政府は小委員レベルのまま放置プレイCR検査での陽性なので、確定診断にうつる。疑似患畜の段階。当該農場の移動を自粛。輸出証明発行を止めさせる。*赤松農水相を本部長とする口蹄疫防疫対策本部を設置。*宮崎県東国原知事を本部長とする防疫対策本部を設置。
4/21政府から指示ないので現地で対応。消毒は現地の組合が準備したが不足。国は消毒薬を保持しない。県が持っているものを使い、購入したものは国が全額後払い。殺処分など蔓延防止措置は県知事法廷受託義務で、権限は県にある。すべて「家畜伝染病予防法」による。
同日2例目発生。消毒薬韓国に横流しして不足。2例目。PCR検査で陽性。宮崎県農水省連携して防疫措置を実施。1例目の農場のすべての飼養牛は殺処分・消却(これにより生じる補償は表の下を参照)。3例目。動物衛生研究所検査の結果、陽性を確認。国は消毒薬譲渡したことはない(上の欄参照)。
4/22農水副大臣現場の状況について今初めて聞いた」各県で防疫体制を強化。4例目。PCR検査で陽性のため疑似患畜と判断。*宮崎選出銀の外山斎・川村秀三郎・道休誠一郎の3議員赤松農水相に支援要請金融支援と風評被害に省を挙げて対策を取ると返答。
4/23 1例目についてELIZA検査の結果、O型と判明。宮崎口蹄疫に関連する対策について発表:低利融資家畜疾病経営維持資金)融資枠を20億から100億円へ。互助基金の実施。移動・搬出制限区域の農家への特別措置。
同日 5例目。PCR検査の結果、陽性。疑似患畜と判断。
4/25殺処分の対象が1000頭を突破過去100年で最悪の事態。約700頭の肥育経営で7例目。PCR検査で陽性と判定。
4/26 国から防疫専門家宮崎派遣し、助言と連絡調整。消毒作業の応援に九州政局職員も派遣。県の防疫作業を手伝うための他県からの応援獣医師も待機。
同日 疫学調査チームを送る準備。ただし蔓延防止のため、発生農場の防疫措置が終わった後でになる。発生原因はわからない。
4/27東国原知事赤松農水相谷垣自民党総裁に支援を要請 
4/28谷垣総裁宮崎を緊急訪問。政府にしたのに動かず。赤松農水相中南米に逃亡。鳩山首相は隣の熊本にいながら素通り。3例の追加確認。新たな移動制限地域を設定。熊本鹿児島県の一部も移動・搬出制限地域に。
4/29農水副大臣宮崎出張現場に入らず、生産者への面会もなし。疫学調査チームが現地入り。感染経路の究明に着手。11例目。PCR 検査で陽性を確認。陽性確認が続くうちは経営対策など次のステップへ移れない。
4/30谷垣総裁政府に対策要請を申し入れ。赤松農水相南米に逃亡。民主の仕分けで中央畜産会が仕分け。移動・搬出制限区域が拡大。朝の会見で口蹄疫の増加・発生地域拡大にともない畜産経営対策の見直しと追加対策を発表。子牛補給金制度等の登録月齢要件緩和等の対象を隣接県に拡大。搬出制限区域の生産者の養豚経営安定対策の積立金免除など。口蹄疫の発生でストップしていた香港への輸出手続きを再開できることに。
5/1自衛隊災害派遣要請をおこなう。総理は宮崎県スルー。制限区域が養豚の中核えびの市に拡大。防疫物資の不足が深刻化(韓国のせい)。13例目。PCR 検査要請確認。埋却作業のため、鳥インフルエンザ以来の自衛隊要請地域は、川南町えびの市だけに限定。川南町地区の続発を抑えるのが目標に。
5/1九州各県で飼料用輸入稲ワラ自主規制民主の主導や政策はいっさいなし。中国からの輸入稲わらは、口蹄疫が発生していない省の稲ワラを消毒施設で処理したものだけの輸入を認めている。
5/21例目のウィルスアジア地域確認されているのと近縁だと確認分離されたウィルス2010年韓国香港で分離されたものと近縁。だが、中国情報提供をしないので、韓国香港から直接来たと言えない。感染経路究明チームは調査を開始しているが、防疫対策が進まないと調査できない。蔓延防止のため。14例目と15例目を確認
5/2小沢東国原知事選挙協力要請に行くと発表。自民が対策本部。民主は何やってるの? 災害対策予備費母子加算に使っている。 *消毒薬ヨーロッパの輸入で時間がかかる。さらに輸入会社家畜の数で優先順位を割当て。(母子加算に使っているというデマに対して)それはない。家畜伝染病予防費という予算で、足りない場合予備費を使用。
5/3殺処分が9000頭を突破16例目と17例目。PCR検査で陽性を確認。他の都道府県にある牛豚飼養農場の緊急調査を実施し、全て陰性であることを確認
5/4殺処分27000頭。首相沖縄を訪問しても宮崎スルー農林水産大臣政務官デンマーク出張18例目と19例目を確認
5/51例目から70kmも離れたえびの市感染拡大。殺処分34000頭。20〜23例目を確認。制限区域内での発生が止まらない。続発しているが、拡大はしていない。発生は2カ所の半径3km以内。
5/6想像を絶する規模。「非常事態宣言も」国から25人超、他県から37人の獣医師派遣。殺処分には獣医師が必要だが、自衛隊の埋却能力に殺処分がおいつかないので。さらに追加派遣を各県と調整。
5/7パンデミック日本畜産オワタ新たに12例を確認5月確認された事例は4月20日以降の感染した可能性。つまり移動制限は奏功しているが、域内ではウィルスが動いている懸念。新たに8事例を確認
5/9原口大臣報道規制を認めた農水省プレスリリースで「現場での取材は本病のまん延を引き起こすおそれもあることから、厳に慎むよう御協力をお願いします。」と書いてある。(4/21の時点)

殺処分に対する手当金は、家畜の評価額の80%を国が支援。残りの20%は共済金から出る。県が支払う場合は特別交付税バックアップ家畜伝染病予防費という予算がある。足りない場合予備費を使用。また経営再開のために「互助事業」があり、1/2助成感染していないけど予防として自主的に処分した場合も「互助基金」がある。

追記:

表左側のタイトルを「2ちゃんねらーの見ている世界」と揶揄した表現になっていたものを改めました。はてなブックマークで指摘いただいたため。

また、まとめサイトで見られる表現について玉石混淆の「石」ばかり選んでいるとの指摘もいただきました。ただ、これらの表現タイトルで使われている、複数回登場する、同じく時系列のまとめで使われてコピペされているものだけを選びました。

新聞記事からの情報も追記していこうと思ったのですが、別に2000年2010年対応比較というのが(http://anond.hatelabo.jp/20100511231152新聞記事でまとめてあるので中止。

追追記:

ソースがないというコメントがあったので。Twitterでツイートされているのは農林水産省生産畜産畜産振興課草地整備推進室長 原田英男氏。口蹄疫に関するツイートは次のまとめで見られます。http://togetter.com/li/19383#favorite

右への反論を右にまとめていると思っている人もいましたが、ハム速などのまとめサイト時系列にしてあったり、その日によく書き込まれた文と、同じ日にツイートされたものを並べたものです(だから、タイトルも「時系列確認」)。この日に2ちゃんねるでこんなふうに書き込まれていたけど、同じ日に対策にあたっている人の1人はこんなことをツイートしてましたよという目で見てください。

2009-09-08

http://anond.hatelabo.jp/20090908011202

悪性新生物でも脳血管疾患でも心疾患でも、ついでにアルツハイマー認知症でも、疫学調査やると「緑黄色野菜リスク低下。魚介類でもリスク低下。肉食でリスク上昇」という結果ばかり出てしまうので。

ある特定のリスクは下がっても、他のリスクが上がってると思う。

動物性は悪、植物性は善

何ごともバランスでは?

これを極端にうたわれるから、元増田は金の臭いを感じるのだと思う。

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