「γ線」を含む日記 RSS

はてなキーワード: γ線とは

2019-11-22

寝れない。寒い。それでスマホをいじっていたらこういう記事が流れてきた。

この宇宙の時空はスムーズなのかチャンキーなのか https://twitter.com/Kyukimasa/status/1197488567162789889

おれは化学系なのでこういう問題については口を出した事はない(我々の扱う領域ではほほ確実である)が、分析機器の精度が上がっていけば最終的には全部チャンクになるのが当然なのではないかという気がしてならない。

だってハイゼンベルグ不確定性原理によれば二つの物理量を同時に測定できないんだからそもそもスムーズであるという結論は出せないよね。というか一見スムーズであっても解像度を上げて尚スムーズであるという保証はないよね。

そう考えると冒頭の「この宇宙の時空はスムースなのかチャンキーなのか」という問いかけは、無意味で、「どの程度にチャンキーなのか」が問題となるのではないか

それに記事後半の「γ線バーストを拾うタイミングを厳密に計測する」、それも複数個所で、というのはそれが可能なら面白いかもしれないが実行してどのくらいのデータが得られるか、となるとかなり怪しいのではなかろうか。

ピーナッツバタースムースとチャンクなら簡単に見分けられるのに残念である

2019-10-06

anond:20191006003952

電磁波ってことはγ線なんだろうけど、核子の励起に1200℃(0.1eVくらい)ごときで足りるわけないんだよなあ…

2018-12-31

anond:20181231202418

普通にコード書いたけど、リアルタイムなら特にコード最適化してないプログラムinMBPでも N=2000位まではいけるっぽい。

cos()とsin()を大量に計算するだけなので、最適化すれば多分44.1Khzくらいまではレイテンシ1秒以内で計算できるんちゃうかな。

γ線かになると流石に不可能ってのは理解したが。(そのために高速フーリエ変換があるってのはわかった)

2017-01-09

早野龍五のやっていることは決して科学手続きではない

今日この記事 http://bzfd.it/2jkl8zcホッテントリに入っていたが、正直言って早野龍五氏の科学者としての良心を疑わざるを得ない内容であった。

ところがブコメを見ると一部を除いて賞賛で溢れかえっている。未だに日本科学リテラシーが低いことを痛感した。

ということで、彼の主張の何が科学方法論としておかしいのか、挙げてみたい。

Disclaimer

この文章は、あくまでも彼の主張の問題をつくだけのものである福島安全かどうかというのは全く別の問題であり、ここではそれに関する議論は一切しない。

これでも噛みつかれそうなので一応書いておくが、別に私自身は特に何かを避けているとかはない。単に面倒だからだ。

例えばSTAP細胞ときに、たとえSTAPが存在したとしてもゲル切り貼りなどをした小保方氏はguiltyであるという主張は広く受け入れられたが、全く同じことである

たとえ福島安全であっても(その可能性はSTAP細胞実在するよりは遥かにもっともらしいとは思うが)、早野氏の科学姿勢は適切ではない。

福島とSTAPを比べるなんて失礼極まりない!放射能乙!と思われた人は論理的思考法が向いていないと思うのでブラウザバックを推奨する)

何がおかしいか

簡潔に書くと

Sr問題

これはブコメでも幾つか指摘が見られた。Srと言うのは極めて厄介な核種で、崩壊時にβ線しかさない。

β線γ線と異なり荷電粒子線であるので、物質中では前方散乱により極めて速くエネルギーを失い、かんたんに遮蔽されてしまう。

外部被曝という点ではこれはよい性質であり、我々はSrの影響を気にする必要はない。

しかしながら内部被曝ではこれは極めて厄介である基本的にはCsことなり、正確に体内のSrの量を見積もることはできない。

さらに厄介なことに、Srアルカリ土類元素であり、Csことなり生体での半減期が極めて長いことが知られている。

また、体内での蓄積部位も異なるので、影響も異なるはずである。今までの疫学調査でもSrは直接測定できていないわけで、Csほど信用に足る基準値は設けられない。

したがって、特に過去摂取について、WBC内部被曝とは一切の関係がない。あたかWBC銀の弾丸であるかのように書くのは重大な欺瞞である

食品に対しても同様で、Srの蓄積は注意深く扱う必要がある。全量検査では図ることができないからだ。

Srはあまり飛散せず、炉中に多く残っていると言われていることから汚染水はどうなっているか不明である

一応心配になった方のために厚労省資料 http://bit.ly/2iZ4M2u を挙げておくが、殆ど資料では検出限界を下回っているようなので、サンプルでの安全性という点では問題ない。

しかし、保証されているのはそのレベルであって、全量検査銀の弾丸ではないということに留意されたい。

別にサンプルしか見てないかダメだと言っているわけではないよ)

正しく事実関係を伝えることが科学の基本姿勢である

こういうソースがあって、このうちこれ由来の放射線は全量検査でき、ここであるモデル仮定するとそれ以外の放射線についてもこの程度見積もれる、というのが正しい科学である

WBC!全量検査!安全!というのではなんの説明にもなっていない。

もちろん現地でそういう説明をしているのかもしれないが、すくなくともこのインターネット記事を見るだけでは非科学的な説明しか見当たらない。

統計問題

そもそも、科学は白黒つける方法論ではない。統計学に従って、確率xx%以上でyyである、ということをいう手法である

なぜならば、ものを測って何かを予言する際には、次の3つの誤差が必ず発生しうるであるからである。すなわち、「理論誤差」「系統誤差」「統計誤差」。

高校中学で習う科学では、理論誤差はないものとして扱うが、測定時の機械による系統誤差および個人誤差は必ず生じる。

確率事象を測定することはあまりいか統計誤差には馴染みがないかもしれないが、生物の授業などで習ったのではないか

また、現実サイエンス世界では理論誤差は極めて重要である。上のように限られた情報(例えばCsの量)から何か(例えばSrの量)を推定する場合、必ずモデルが入り、それに伴う誤差が生じるからだ。

科学世界でも最も統計に対して厳しいのは、早野氏の分野である素粒子原子核の分野である

例えばCERNで見つかったHiggs粒子は5σ(99.9999426697%)以上の確率存在すると確かめられてはじめて発見と相成った。

しかし、彼がいまだかつて福島問題統計議論したことがあるだろうか?

「xx人を検査しyyであったのでモデルzz仮定すれば福島事故のせいでww病にかかる人は10万人中aa±bbである」というのが正しい科学的な言い方である

もしaaが十分少なければ、「1 / bb = nだから、nσすなわちcc.cc%の確率10万人いても誰もww病にかからない」ということができる。

ではなぜこれをしないのか?

私は全く専門外なので知らないが、おそらく疫学調査などではサンプルが少なすぎる、あるいは理論誤差が大きすぎるため、このような統計処理がうまくできないのではないだろうか。

また、「3σすなわち99.7%で安全です!」と言われても多くの人はむしろ恐怖を覚えるだろう。誰も1000人のうちの3人にはなりたくない。

(本当は3σで安全からといって3人必ず病気になるわけではない。ただ科学的には「わからない」というだけである。誤解なきよう)

最後の点に関しては100%早野氏に原因があるわけではなく、日本人リテラシーの低さも問題ではあるが。

しかしだからといってこれは全く言い訳にならない。仮にも原子核物理学者を名乗っているならば、物理学者としての作法を通すべきである

科学というのはこのように、いわば「歯切れの悪い」ものである。だからこそ、「水素が溶けた水はアンチエイジング!」みたいに歯切れのいいニセ科学が跳梁跋扈するのだ。

科学者ニセ科学に対抗するためにはきちんと科学流儀を通さなければならない。「わかりやすい」白か黒かの主張は、むしろニセ科学に歩み寄るものではないか

市民安心させるのは科学者ではなく政治家役割である

早野氏を賞賛するコメントでよく見受けられるのは、彼はアウトリーチを通して市民安心を与えているから素晴らしいのだ、という主張である

上の記事を読んでも伝わるが、早野自身も、市民安心させるという点は意識していると思われる。

しかしながら、科学者役割あくまでも観測対象客観的に見つめ、客観的結論を出すことである。その結論を見て本人がどう行動する、あるいは行動すべきかというのは、本人、あるいは政治家が決めるべきことではないか

もちろん市民安心を与えようというのが偽善だとかいうつもりはない。しかし、あまり対象に近づきすぎてしまえば、科学としての客観性が失われてしまう。

上で述べたように、あくまでも科学にわかるのは、「cc.cc%以上の確率安全」ということだけである。そのことと「絶対安全」の間には、大きな溝がある。

政治家が情けなさすぎるのか早野氏が科学者としての役割を逸脱しているのか、あるいはその両方なのかはわからないが、いずれにせよ「100%安全」というのは、科学者言葉ではない。

これが行き過ぎれば、100%STAP細胞があると信じて実験事実を捻じ曲げた、小保方晴子が再び生まれることだってありえないとはいえない

おわりに

何度も言うように、私は福島安全かどうかについては何も言うつもりはないし、この文章は何も言っていない。

ただ言っているのは、早野氏の言動には科学者として疑問を持つものが多いということである

なお、もしかしたら「東大物理の偉い先生が言ってるんだから正しいんだよ!」と思う人もいるかもしれない。

補足までに書いておくが、物理研究者福島言及している人のうち、早野氏のように「絶対安全」を繰り返す人と、ここで述べたようなきちんとした科学手続きを取っている人はだいたい半分ずつくらいである。

後者の方としては、東大の押川氏や、神大牧野氏らが「よいアウトリーチ」をしていると思う。

2016-06-15

フクシマにおける反知性主義とはどういうことか

叩かれる覚悟で書くけれど、結論から言うとあらゆるもの絶対安全などないというのが科学帰結である

それを踏まえた上で、福島の人々を助けると思って農作物を食うのか食わないのかはあなた勝手だ。私はというと特に気にしていない。気にしても仕方がないかである

放射脳放射脳叩き

この国では、マイナスイオン水素水でわかるように、基本的科学的な知識というものが軽んじられてきた。

そのことの是非はともかく、知識の不足から来た両極端が、放射脳放射脳叩きである

放射脳はなぜ反知性主義なのか

放射脳といった時に定義がないのでまあよくわからないのだが、世の中には一部、「穢れ」の思想、あるいは小学生的な「**菌」のような考え方で、福島忌避する人々がいる。当然ながら自然科学というのは原因があって結果があるので、こんなものはただの信仰に過ぎない。

放射脳叩きは反知性主義

一方で、誰かが「福島農産物は怖い」とでも言おうものなら、憲兵のごとく飛んできて取り締まる人々もいる。これは、知性的な行いなのだろうか?

彼らが根拠としているのは、例えば全量検査の結果であったり、疫学的な調査であったりと様々であるようだ。しかし、そのどちらも、未だ安全結論付けるには、時期尚早である

もちろん私は安全でない、と言いたいわけではなく、単に「わかっていないのだ」ということを強調したい。「そんなことを言ったら福島で頑張っている農家のみなさんが可哀想だと思わないのか」と思われるかもしれないが、農家のみなさんが可哀想であるのと科学的な考え方は完全に別物であるあくまでも物事客観的に見るのが科学であるからだ。そこには可哀想だのなんだのといった主観は、残念ながら存在しない。「神が創りたもうた」地球世界の中心であってほしいが太陽の周りを回っているし、空気は透明だけれど分子が飛び交っている。全て同じことである

科学安全である結論付けられないのと同じくらい安全でないとも言えないので、以下の理由を見てあなた農作物を食うのは全く勝手である。大体が私自身そこまで気にしているわけではない。しかしそれは安全だと思っているからではなく、単に外食などをする以上、気にしても仕方がないから気にしていないのだ。

全量検査

確かに、全量検査Cs由来のガンマ線が出ていないのは、Cs含有量が少ないことを意味している。しかし、それで十分だろうか?

原発問題になる放射線と言われる粒子は、高エネルギー光子ガンマ線)、電子ベータ線)、アルファ粒子がメインである

この中でγ線は透過力が非常に高い。光子質量0なので、、止まれいかである。逆に、α、β線簡単に止まる。そのため、そもそもガンマ線以外の放射線は、全量検査できない。

さら問題なのが、簡単に止まるということはそれすなわち持っているエネルギーを全てある一点に与えるということである。これは、間違って食ってしまった時に非常に危ないということを意味する。

しかしそういうと、例えば放射性カリウムのように、自然界にだって放射性物質はあるじゃないか、と思われるかもしれない。

しかしこれも全く反論になっていない。原発事故で出てきた放射線は、自然界には存在しない核種である。長い進化の中で、生物がK40のような物質に対する抵抗性を獲得していったとしても不思議でない。例えば生体のうち危険場所にとどまらないようにするというような対策である。一方人工的にできた放射性物質は、化学挙動がそもそも異なるのだから、生体が対応できない可能性がある。

さら外部被曝に関しても、たとえば自然界にはそもそも線量の高い地域があることが知られているが、これも関係ない。そのような地域に長く住んでいた民族ならば、抵抗性を獲得できているかもしれないからだ。

疫学調査

はっきり言って、福島レベルに広範囲放射性物質を撒き散らしている(現在進行形!)事故人類史上はじめてである

もちろんチェルノブイリなどもあるだろうが、現在海洋流出や、初期対応さらヨーロッパ民族アジア民族など、異なる点が非常に多く、それらを根拠安全である結論付けるのがどこまでもっともらしいのかは全く不明である。むしろ、今回の福島事故が、疫学的に非常に重要サンプルなのだといったほうがしっくり来るだろう。

福島事故疫学調査ポジティブな結果が出ると門外漢がこぞって放射脳だのなんだのと叩いているが、これはまったくもって反知性主義の極みである。今まさに調査しているものの結果を知っているのは天のみである人間は、そこまで偉くない。。

我々はどうすべきなのか

私は政治家でも宗教家でもないので、我々がどうすべきなのかということに対する答えを持たない。

50年後に21世紀水俣病と言われているかもしれないし、単に一笑に付されているだけかもしれない。

大切なのは、我々一人一人が現状と科学限界を正しく知り、後悔のないように行動するということであろう。

その上で食べて応援するかどうかは個人の勝手である。何度も言うが、私は気にしてもどうしようもないので気にしていない。

追記

ちなみに任意反論反論できるので、私の主張に間違いがあると思われる方は根拠を添えてトラバして欲しい。もちろん本当に間違っていたら訂正しますよ。

(正確には福島というか、汚染地域と言ったほうが正しいのだけれど)

2015-02-08

使用済み核燃料他

以前、使用済み核燃料の処理のTV番組を見ていて、ガラス固化した後、容器に詰めて冷却し続ける、とかあった。

1本あたり結構な発熱量、具体的に何w位の発熱量かは失念。

ふと思ったんだよね。冷却するだけではもったいないのでは、と。

スターリングエンジンの熱源に利用出来ないのかなーとか。熱電対の熱源に利用出来ないのかなーとか。

エンジンに利用出来るほどの発熱量じゃないのかもしれないけど。

放射線もったいない。確かに危ないし、制御も難しい。

α線ヘリウム原子核で、空気とかで十分遮蔽可能だし、ヘリウムとして分離回収出来ないのかな。

β線γ線中性子線は今のところ思いつかない。

2013-10-26

http://anond.hatelabo.jp/20131026173910

最近話題の放射線とかでα線β線γ線を使ってるので、少なくとも2桁ではないと思うが。

お前がURL貼ったブログの読者が二桁って話だろ…

一般論を書かれたのに対して「今はこのブログ発言の話をしてるんだ、ちゃんと読め」って貼ったんだろ?なんでお前まで次の瞬間には忘れてんだよ

一般論の話を続けるとしても、お前それ本当に比較対象になる例だと思ったの?α線β線γ線を率いるリーダーなの?違うでしょ?

alpha特に含意のない数詞として使うならomegaまでは続くが、社会リーダーを表す意味であれば続かない(続いてもいいとこ「alphaに直接従う存在」を意味するbetaまで)

「一杯」も数詞であれば一杯二杯と続くが、たくさんという意味であれば続かない

同じ言葉でも意味が異なるなら使い方も変わって当然だっつーの

で、アルファブロガーalphaはこの動物学用語のalphaだってさっきから言ってるよな?

この場合辞書定義が載っているのは一番目か二番目までだから、そのへんに区切りを設ける動機はあるわけ

もちろんブログ界隈にこの概念がふさわしいかどうかは知らんし、所詮造語なのだからガンマブロガーと呼ぼうが何と呼ぼうが発明者の自由だし、本人がそこまで深く考えてなかった可能性も当然あるのだが、少なくとも一般論としては最初の数個だけ特別視してあと呼び方を変えるってのは別に珍しくないわけ

α、βテストがあってγテストがないのもそう

長男長女が漢数字じゃないのもたぶん相続関係のなんかで上の子供が重要だったころの名残だろう

http://anond.hatelabo.jp/20131026174222

一般的なのはお前みたいにアルファベータギリシャ文字だということ自体を知らないバカの中だけで、

お前本気でこんなレベルの相手を想定して戦ってたの?だとしたら失望だわ

俺は話が通じるかもと望みをかけて逐一説明してるってのに、お前はここまで低レベルな相手を想定しないと勝ち筋が見えないってことだよな?

「俺が正しい、だから反論してくるあいつは俺より馬鹿だ」と思い込むのはお前の悪い癖だが、これ自体は万人によくある心理かもしれない

でも義務教育すらおぼつかないレベルの途轍もなく馬鹿仮想敵ができてしまったら「いくらなんでもそこまでレベルが低かったら会話が成立してないよな」と気付いて破棄するんだよ普通

本当にそのレベルの相手としか戦う自信がないなら仕方ないが

http://anond.hatelabo.jp/20131026193737

放射線:α線β線γ線

αβγ paper

保険用語:http://www.pro-s.co.jp/insurance/glossary/az/post_1383.html

なんかのfilterの名前:http://ci.nii.ac.jp/naid/110003182641

数学的にα、β、を使った時にその次に使う文字:

http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/kou3/kai_keisuu_a.htm

いくらでもあるんだが、特に数学で使う時なんてあたりまえだよな?

最近話題の放射線なんていくらでも聞いたことあるよな?

え?まさか一つも聞いたことない???

http://anond.hatelabo.jp/20131026103750

え?

アルファベータ、サードで検索したら出てくるのがそれだけだった、って話なんだけど、馬鹿なの?

百万人くらいにしか通じない例を挙げて語っちゃったわー

どこの話?

アルファベータ、ガンマならいくらでもあるんだけど。

二桁なの?

最近話題の放射線とかでα線β線γ線を使ってるので、少なくとも2桁ではないと思うが。

お前の世界は一体どこなの?

2011-10-17

放射線中学・高校のカリキュラム

NHK クローズアップ現代の『どう教える”放射線”』にて、放射線に関する出張授業を取り扱っていた。

その中である中学校教師が

アルファ線ヘリウム原子核のこととは知らなかった(意訳)」とインタビューに答えていて、

「おいおい、教師が教える内容を知らなくてどうするよ!?」とツッコミをいれたくなったが、ふと考えた、

(あれ?中学理科原子核とか放射線って習ったっけ?もしかして、高校では?)と。

学習指導要領を見ると、案の定、中学ではあくまで「物質原子からなる」レベルの話しかしておらず、

高校になって

理科総合A「原子力に関連して,天然放射性同位体存在α線β線γ線の性質にも触れること。」

物理II「光や電子波動性と粒子性,原子原子核素粒子における現象を観察,実験などを通して探究し,量子的な考えなど基本的な概念原理法則を理解させる。」

と定めているに過ぎない。

いやいや、これまずくないか

高校生が通常のカリキュラムにおいて、放射線のことを学ぶ機会は理科総合Aか物理IIしかない。

なんと、物理Iでは原子核云々の話を行わないのだ!

自分が高校の時、1年は総合理科B(生物地学)が必須で、2年から文系理系に分かれ、理系科目は物理化学生物地学からの選択だった。

現在の一般的な高校も同様のシステムとすると、「理科総合Aを受けさせない高校に通っている、文系高校生または物理IIを選択しない理系高校生」は放射線に関して、中学生と同程度の知識しかない(=冒頭の教師みたいに原子核云々を知らない)ということだ。

うわあ、これじゃあ放射線に関するパニックが広がっても仕方ないわ。

放射能が染る」とか言っちゃう人が出るのも当然だわ。

だって、彼らは「放射線とは何か」を学校で習ってないんだもの

そりゃ何かの病原菌や毒と同じようなものと考えるだろう。

だって、彼らは「放射線とは何か」を知らないんだもの

からと言って、福島差別が許されるわけではないが。

2011-07-12

馬鹿どもにガイガーカウンターを与えるな!

拙者チキンなれば匿名にて。

昨晩も同じようなことをちょっと書いたが、反響は全くなかった。まあ、それはいい。

http://with-c.sakura.ne.jp/meguro_kodomo/?p=116である

今日twitterをチェックしたら(http://p.tl/vRZl)、「すばらしい」とか「拡散希望」とか(こんな情報拡散してどうするんだよ)。肯定的な評価ばかりで、タイトルにあるようなことを書いている奴はいいかった。それどころか「マトモな人間出会った♬素晴らしい事だ!」なんて書いてる奴もいる。馬鹿の癖にどこまで上から目線なんだよ。

この測定結果の何が問題なのか。まず有効数字が多すぎるが(3桁も取れるわけがない)、このことは測定グループ学生実験レベルの知識および経験が欠如していることを示唆している。「内部被曝ホットスポットを特定しました」などと書いているが、もともとの線量が小さい上にホットスポットとそれ以外の場所の差はごくわずかであり、「それ本当にホットスポットなの?測定誤差じゃねえの?」という疑いを持たざるを得ない。また、地表での測定線量を「内部被曝想定線量」と勝手定義しているが、乳児を砂場で遊ばせるならともかく、小学生は恒常的に地面をなめたり匍匐前進して地表の埃を吸入したりすることはないから、あまり意味のある定義ではない。そして、地表5cmにおける無遮蔽状態のガイガーカウンターの測定値を最大空間線量と称してμSv/h単位で発表しているが、これは非常に問題のある行為である。この値を外部被曝量の判断に使うべきではない。

他にもあるがきりがないので、いいところもあげておく。その妥当性はともかくサイトに測定手順が記述されているし、それによるとγ線測定の際はちゃんとアルミカバーをつけている。わざと突っ込みどころを用意する、いわゆる「釣り」ではないのだろう。

だが、善意の測定者にしてもデータの信頼性や解釈に疑問がある測定結果がtwitteで持ち上げられたり、他の学校に広げようという動きは非常に気に入らない。こういう連中に応対する先生方には本当にお気の毒としか言いようがない。

そんで「目黒こどもを守る会」のみなさんは除染かいって水かけてブラシでこすってるみたいだが、問題になるレベルの放射性降下物でも同じことするつもりなのか。それ単に広がっちゃうだけじゃねえか。次回は水+重曹グリセリン除染します、だってさ。セシウムを鍋の焦げ付きか何かと思っているのか。

2011-03-31

http://anond.hatelabo.jp/20110331145503

α線は紙一枚あれば余裕で防げる。

β線はおおよそ10mm程度のアルミ板で遮蔽する必要があり、γ線にいたっては50〜100mm程度の鉛を用意しないと防げない。

勿論そんなものを全身に纏って作業をするなんて不可能

そもそも作業服は放射線の遮蔽よりも放射性物質の付着を防止するのが主目的

放射性物質のべっとりついた作業服をいちいち除染して使うよりは使い捨てたほうが効率的でしょ。

2011-03-15

放射能放射性物質放射線がごっちゃになっているので整理

まずはメディアであまり語られない基礎知識から

放射線にはX線・γ線β線α線陽子線・中性子線・電子線とあり、

最も被害が大きいのは核分裂時に発生する中性子線。

中性子線の被害が大きくなる理由は他の放射線とは違い影響が残るから

中性子線は他の物質放射線を出す状態に変えてしまうため、

放射線が残留する状態となり被害が大きくなる。

ここから福島の話。

福島原発は制御棒が入っており臨界状態とはなっていないので、

放射能漏れといっても中性子線が出ていないので留まることは考えられないため

放射線自体は値が大きくても付近にいる人以外は気にすることではない。

ではどうして問題になっているのか?

原発の圧力抑制室が損傷して放射性物質大気中に出た可能性があるからだ。

圧力抑制室とは燃料棒を格納している圧力容器をさらに囲んでいる容器全体を指す。

水蒸気を保持する部分と水蒸気を冷却水に吹き込んで冷やす部分があり、

損傷があったのはこの冷却部分

ここから放射性物質漏れ可能性があるらしい

ここでの放射性物質とは、燃料棒から発生する物質(燃えカス)と

発電時に中性子線を浴びて放射線を出すようになった物質を指す。

前者が漏れ出るには、炉心融解が進み熱により圧力容器に穴があいた状態になっている必要がある。

この状態になると、まず圧力容器に封入された高熱の窒素漏れて、圧力抑制室の水と反応し水素爆発がおこる。

さらに圧力容器の損傷で燃料棒が水と触れてしまうと、水蒸気爆発を起こす連鎖反応が起き大惨事となる。

これは2号機の現状からは考えられない。

今回、外に出てしまったのは後者はないかと思われる。

2011-03-14

被曝についてのメモ

手元に放射線業務従事者の講習でもらった資料があるので、参考にしながら、平易な言葉でまとめてみる。

厳密性はついては妥協している部分があります

ことば


放射性物質からの距離について

放射性物質からはある量の放射線がでているが、距離の二乗(距離×距離)に比例して、放射線は弱くなる。

なぜなら、遠くなるにつれて、ある方向に飛んだ放射線の密度は小さくなるから

バームクーヘンを思いうかべて欲しい。内側の生地は外側の生地よりも小さいので、同じ面積でみると、よりたくさんの放射線を受けることになる。

 

したがって、放射性物質への対策としては、第一に「距離を取る」ということになる。

1km離れたところでは致命的な量の放射線を浴びるような場合でも、20km離れれば、放射線は1/400と大きく減るから

 

また、放射線は、長い距離をとぶにつれて、間にある物質とぶつかって減っていく。

たとえばα線は紙1枚でさえほとんど通りぬけられないしβ線は薄い金属板くらいのものがあれば止められるので、間に障害物があれば、どんどん減っていくことになる

γ線中性子線は、水や鉛やコンクリートなどといった吸収されやすい物質が大量になければ止めることができない)。

こういう意味でも、距離を取ることは重要になる。

 

放射性物質から近づいてくる

いくら放射性物質から離れても、放射性物質のほうから近づいてくることがある。

たとえば、核燃料にも使われているウランは固体なのでじっとしているのだが崩壊するうちにラドンという気体の放射性物質になる。

ウランが容器に密封されていなければ、こうした気体や微粒子になりやすい放射性物質がどんどん飛びでてくることになる。

たとえば、核燃料は被覆管で密封されているが、これが溶けると、そういうことが起きる。

 

このようにして放射性物質が飛びちった場合にも、発生源から距離を取ることが効果的。

おならは離れれば匂いもうすくなるように、大気で薄まって、とどく量が減るから

しかし、風下の方向にはよりたくさんの放射性物質が向かうから、風向きには注意しなければならない。

 

また、飛びちった放射性物質から距離をとるためには、屋内にこもって、外の空気を入れないようにするのが良い。

数mの距離を取れるだけでも効果的だし、壁がα線β線を吸収してくれる。

 

外部被曝と内部被曝について

外部被曝」とは、からだのそとにある放射性物質から放射線をうけることを指す。

対して、「内部被曝」は、放射性物質からだに取りこんでしまい、放射線からだの中から受けることを指す。

 

どちらも、対策としては、飛びちった放射性物質から距離をとること、近づけないこと、が大事。

 

特に外部被曝への対策としては、とにかく皮膚を外気にさらさない、ということがあげられる(花粉とは違うところ)。

なぜなら、放射性物質が皮膚につくと、紙一枚で防げるはずのα線が届いてしまう。α線は紙のかわりに皮膚と反応し、細胞を激しく傷つけてしまう。

また、放射性物質を取りのぞくために丁寧に洗い流さなければならなくなる。

 

また、内部被曝への対策は、とにかく吸いこまないこと。濡らしたハンカチなどを鼻や口に当ててフィルターにすると、少しはましになる。

内部被曝の最大の問題は、いちど体内にとりこんでしまうと取りだすことができないので、ずっと被曝が続くということ。

たとえば、放射能をもつヨウ素がとりこまれたときには、たくさんの普通ヨウ素をとりこんで、からだがゆっくりと放射性のヨウ素とおきかえてくれるのを待つしかない。

放射線単位について

吸収線量(単位Gy=グレイ

放射線を当てられたとき物質が吸収するエネルギー

実効線量(単位Svシーベルト

ヒトのからだは、部分ごとに、あるいは放射線の種類によって受ける影響が違う。

たとえば、α線は皮膚には強い影響をあたえるが、内臓に届くことはほとんどない、などの差が出てくる。

Gy(グレイ)は、こういう性質を考慮していないので、補正したのが、Sv(という単位)。

単位に注意!
  • Gy と Sv は違う!(原発事故においては全身被曝を考えるから、1Gy = 0.8〜1.0Sv
  • 1 Sv = 1,000 mSv = 1,000,000 μSv = 1,000,000,000 nSv (0.000001 Sv = 0.001 mSv = 1 μSv

以下はmSvで統一している。

ヒトに対する放射線の影響

大量の放射線を浴びるとどうなるか

下のような症状は、線量がこの程度に達すると確実に起きる(逆に言えば、達しないと起きない)。

  • 500 mSv …… リンパ球が減少する
  • 1,000 mSv …… 嘔吐をもよおす
  • 3,000 mSv …… 脱毛がおきる。3,000-4,000mSvの被曝で50%の人が死亡する。3,000mSv- で永久不妊が生じうる。
  • 5,000 mSv …… 白内障を生じる
  • 7,000 mSv100%死亡する。

対して、線量が多くても確実に起きるとは限らない、浴びた放射線の量に比例して起きる「確率」が増える症状がある。

こうした症状は、研究結果、少ない量でもだいたい放射線の量に比例して起きることが分かっている。

どれくらいなら浴びても大丈夫か?

大量に浴びるのは論外なので、少ない量でも起きる「確率的な」症状について考える。

  1. 交通事故による死亡は、0.01%くらいの「確率」。これを、社会的に許容される死亡率の基準とする。
  2. 放射線1,000mSv を浴びたときの、がんで死亡する「確率」は、1.65%。
  3. したがって、「平均して」1000/165 = 6mSv/年 以下、安全のため余分をみて 5mSv/年 以下くらいならば、十分に許容される「確率」となる。
  4. 放射線業務従事者は、「平均して」基準値の1/10程度の被曝をすることが分かっている。
  5. したがって、基準値を50 mSv/年にしておけば、十分に許容されるリスクとなる。

という考え方によって、基準値は定められている。

「50mSv/年なら浴びても大丈夫」という基準値ではない。

 

平均5mSv/年くらいなら浴びても「交通事故で死ぬ」確率くらい(知り合いにどれくらいいるだろうか?)。

遺伝的な影響

被曝2世の追跡調査によって、両親が 400 mSv 被曝していても、遺伝的影響は見られないことが分かっている。

予想より、ヒトは放射線の影響を受けにくい。

少々の被曝をしたからといって、これから子供をうむときに障害を気にする必要はない。

普段から浴びている放射線の量

など。

関東で観測された1μSv/時という数字は、ブラウン管を抱いている程度。

 
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