はてなキーワード: 佐藤とは
『映画やドラマを観て「わかんなかった」という感想が増えた理由』という記事について、
どうせ現代ビジネスで書くようなライターにとって対岸の火事だから無責任なこと書いてんだろうなと思って読み始めたら、
エウレカセブンの脚本家・佐藤大氏がインタビューに答えてて驚いた。
自分は熱心とまで言うほどじゃないけど新作映画が出たら劇場に行く程度にはエウレカのファンで、
特にANEMONEは面白かったから割とハイエボ3にも期待してたんだけど、このインタビューにはかなり腹が立った。
エウレカってTV版は名作と言われてる割にポケ虹やAOは冷ややかな目で見られていて(なおこの2作に佐藤氏は関わっていない)、
それって端的に言えば分かりにくい上に面白くないからなワケじゃん。
”『多少おもしろくなくなってもいいから、わかりやすくしてくれ』というオーダーなら、筋が通っているので聞きますけど”とか言ってて、
「良し悪しが分からん客に合わせてレベルを下げます」って言い放ってるかのような傲慢さを感じたのよ。
ANEMONEは細部はなんだかよく分からんが展開はTV版とのオーバーラップも込みでエモい!みたいな作品で、
とにかくTV版からついてきてくれるファンに対してレベルを落とさずに難解だけど面白いものを作ろうっていう時代に逆行する矜持があるものと思ってたのに、
それが実は細部の良し悪しじゃ客は評価不能だからとにかくラストのエモさの一点突破でなんとかしようっていう技巧的な発想で作られたんじゃないかって疑念が湧いてきた。
仮に後者だとしたらこんな視聴者を馬鹿にした態度で作ってたのかってめちゃくちゃ腹立つんだよな。
エウレカなんてポストエヴァで難解な作品を作っとけば売れた難解さバブル時代の寵児じゃねーか。
そうやってチヤホヤされてたのが時代向きが変わってウケなくなったら客が幼稚化しただの泣き言言いやがって。
”もしリテラシーの低い視聴者が『逃げ恥』の背景にあるテーマを十分に汲み取れなかったとしても、排除された気分にはなりません。ドラマはちゃんと楽しめる。そういうふうに、脚本が書かれているんです”
と言って、作品の作り方自体を変えなきゃいけないというようなことを言ってるんだけど、
TV版は名作と言われてる割にはハイエボが全然一般ウケしてないエウレカの脚本家がそれ言う?みたいな気持ちになった。
こうなるとリテラシーの低い視聴者を排除された気持ちにせずにドラマを楽しめるように作っているであろうハイエボ3EUREKAがどんな作品になってるか楽しみだね。
ANEMONE同様にラストのエモさで一点突破する作品だったら、EUREKAだけじゃなくANEMONEまで見る目変わっちゃうわ。
しかもそれがまたまた一般ウケせずに固定ファンだけが語る作品になってたら目も当てられん・・・・・・。
いや、そういう邪念をもって映画館に行くことになるのが一番悲しいよね。もう純粋に作品を楽しもうって気持ちでEUREKAを見れないことが。
憤懣やるかたない。作り手側が客を評価するようなことは言わないでくれ。
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・前年度借金28で圧倒的最下位だったにも拘わらず、2位巨人と2ゲーム差の3位
・楽天から移籍した近藤さん(防1.02)と今野さん(防4.15)の使い勝手がヤバい
・巨人から移籍した田口さんのQS率(71.43%)が異常。とうとう神宮でも好投しはじめる。ツイッターではファンと交流もし燕ファンを虜にする。無事、スワローズ名誉生え抜きに
・奥川さんが1試合毎に成長してヤバい(5月の防御率2.25、被打率.233、whip1.08)
・古田臨時コーチらのおかげで、捕手中村さん・古賀さんのリード・フィールディングが覚醒
・オスナ・ミンゴ・サイスニード、まだまだ本調子じゃないが十分役に立っている。夏場にアジャストして調子を上げていく事が約束されている
・山田村上以外、全ポジションで競争があり試合を重ねながら成長している
・エース金久保さん(防1.69)、阪神佐藤との熱い新人王対決
・勝ち継投が盤石。近藤さん(防1.02)・マクガフ(防1.42)・清水昇さん(防2.60)・石山さん
・ビハインドや敗戦処理も今野さん・坂本さん・杉山さん・吉田大喜さんで大崩れしなさそう
・サニ・ブラウンに勝った男に勝った男並木さん(くりぃむ上田晋也似)、脚が早すぎてファインプレーや好走塁連発
・元山さん、才能がありそう
・結婚した松本友さん、OPS.983で代打の切り札へ。しかも足が速いので代走としても使えるユーティリティっぷり
・二軍投手コーチがお花ニキ・小野寺さんなので、木澤・山野・大西がいつ覚醒してもおかしくない
・ベンチの雰囲気がいい(ミンゴ卵かけジャパニーズパワー事件、オスナベルト破壊打法事件、村上先輩事件)
サイエンス誌があぶり出す「医学研究不正大国」ニッポン 撤回論文数上位10人の半数は日本人
https://news.yahoo.co.jp/byline/enokieisuke/20180822-00094058/
>>「死んでも論文は生き残る」、「他の科学者の時間を盗み、研究方法の選択や、治験の選択に影響を与える」という。
>>佐藤氏の疑義を追及したアヴェンル氏らの膨大な労力のみならず、
結局佐藤の気まぐれ、遊び心のおかげで、
浦沢直樹のMONSTERみたいに最後結局逃げ出すのかと思ったら捕まったままだったから意外だった
あと全体もあわせて総括するなら、アクションメインで人間・亜人ドラマが減ったのは残念だったな
せっかく面白い性質もった人間なんだから、寄生獣アンソロみたいに、バトル以外でいろんな亜人の生活というかお話が見たかったな
B級アクションと死なない性質つかったのばっかで食傷気味だったから
結局佐藤一派とのバトルってだけの二元論になってそれ以外の掘り下げが少なかったのも物足りなかった
勢いと画力で読ませた感じ
無料公開されてたので読んだ
平日のリミット24時間前に無料公開知ったから間に合うかなと思ったけどぎりぎり読み終えた
時系列は本編の裏側で、主人公は寄生されてないけど若干サイコパスっぽく見える普通の少年
時系列が原作の裏側、主人公キャラ設定が原作と逆、それからパラサイト側の描写が多い
もともと作者は寄生獣のアンソロにかいててそっちだと人間社会にとけこんで長生きしたパラサイトの話かいててそっちはよかった
あと今回のリバーシでも番外編でたまにアンソロっぽい短編が入る
原作となんとかつじつまあわせつつオリジナル要素だそうとして失敗してる感じ
本編の時系列を知ってるといろいろと進みが遅くてかなりダレやすい
毎々お世話になっております。
↑でメールがスタートするおなじみの企業にいるが、古い書類を見ると面白い。
当社グループは初代だか3代目だかの社長が「書類に漢字で人名を書いていては業務が遅れる」と言い出し、ある一定の役職者以上はカタカナ二文字にするというルールを作ったらしい。
佐藤だとサト、田中だとタナ。同じ名字が二人いたら、下の名前の一文字を取る。鈴木一郎と鈴木善幸がいたら、スズイとスズゼという三文字表記となる。
さらに細かいことを言うと、役員未満はカタカナのあとに部署名の略号がつく。情報システムにいる佐藤さんならサト情。
この二文字略号も色々エピソードがあるらしく、何年か前にはクズという役員がいたとか。役員に向かっていきなり「クズ」と宛先を書いてメールを始めるのだから、下で働く者にとっては痛快だったかもしれない。余談だがコンプライアンス本部に吽野課長という人がいたとかいないとか、都市伝説めいた話もある。
本題なんだが、「様」や「部長」等の敬称を、上記カタカナをマルで囲うことで表すんだ。
コレ自体は業務効率化を図る良いルールだと思うんだよ。手書きの時代なら。
ただ古い書類を見ていると、手書きの書類も、マルが定規で書いてあったりするんだ。お前それ、どう考えても業務効率化という趣旨に逆行しているだろ、と。
おまけにワープロだかWord黎明期には、なんとかしてマルの中にカタカナを収めようとして悪戦苦闘した後が見られる。さっきの例でいえば、サトやタナなどは、まだ何とかマルで囲めている。しかし、「スズイ」とか三文字になるとマルが歪んでたりして、一文字の半分がはみ出ていたりして、もう目も当てられない。どうせWordで「図の挿入」→マルがなかなか上手く動かない・・・とかを繰り返していたのだろう。まったく時間の無駄だ。
後年、マルの代わりに「()」で良いという新ルールができたらしく、平成中頃からは(サト)(タナ)(スズイ)という表記に変わるのだが、もはや手書きの消えた今、このカタカナルールを維持する必要はあるのだろうか。
というわけで、とあるルールが規則化された趣旨が徐々に忘れ去られ、形式だけが生き残り、みんながそれに盲従している・・というのは校則に限らず、社会のいたるところにあるのかもな、と思った。知らんけど。
九月二日
一郎と五年生の耕一とは、丁度午后ごご二時に授業がすみましたので、いつものように教室の掃除そうじをして、それから二人一緒いっしょに学校の門を出ましたが、その時二人の頭の中は、昨日の変な子供で一杯いっぱいになっていました。そこで二人はもう一度、あの青山の栗の木まで行って見ようと相談しました。二人は鞄をきちんと背負い、川を渡わたって丘おかをぐんぐん登って行きました。
ところがどうです。丘の途中とちゅうの小さな段を一つ越こえて、ひょっと上の栗の木を見ますと、たしかにあの赤髪の鼠色のマントを着た変な子が草に足を投げ出して、だまって空を見上げているのです。今日こそ全く間違まちがいありません。たけにぐさは栗の木の左の方でかすかにゆれ、栗の木のかげは黒く草の上に落ちています。
その黒い影かげは変な子のマントの上にもかかっているのでした。二人はそこで胸をどきどきさせて、まるで風のようにかけ上りました。その子は大きな目をして、じっと二人を見ていましたが、逃にげようともしなければ笑いもしませんでした。小さな唇くちびるを強そうにきっと結んだまま、黙だまって二人のかけ上って来るのを見ていました。
二人はやっとその子の前まで来ました。けれどもあんまり息がはあはあしてすぐには何も云えませんでした。耕一などはあんまりもどかしいもんですから空へ向いて、
「ホッホウ。」と叫んで早く息を吐はいてしまおうとしました。するとその子が口を曲げて一寸ちょっと笑いました。
一郎がまだはあはあ云いながら、切れ切れに叫びました。
「汝うなぁ誰たれだ。何だ汝うなぁ。」
するとその子は落ちついて、まるで大人のようにしっかり答えました。
「風野又三郎。」
「どこの人だ、ロシヤ人か。」
するとその子は空を向いて、はあはあはあはあ笑い出しました。その声はまるで鹿しかの笛のようでした。それからやっとまじめになって、
「ああ風の又三郎だ。」一郎と耕一とは思わず叫んで顔を見合せました。
「だからそう云ったじゃないか。」又三郎は少し怒おこったようにマントからとがった小さな手を出して、草を一本むしってぷいっと投げつけながら云いました。
「そんだらあっちこっち飛んで歩くな。」一郎がたずねました。
「うん。」
「面白いか。」と耕一が言いました。すると風の又三郎は又笑い出して空を見ました。
「うん面白い。」
「昨日何なして逃げた。」
「逃げたんじゃないや。昨日は二百十日だい。本当なら兄さんたちと一緒にずうっと北の方へ行ってるんだ。」
「何なして行かなかった。」
「兄さんが呼びに来なかったからさ。」
「何て云う、汝うなの兄あい※[#小書き平仮名な、82-14]は。」
「風野又三郎。きまってるじゃないか。」又三郎は又機嫌きげんを悪くしました。
「あ、判わかった。うなの兄※[#小書き平仮名な、82-16]も風野又三郎、うなぃのお父さんも風野又三郎、うなぃの叔父おじさんも風野又三郎だな。」と耕一が言いました。
「そうそう。そうだよ。僕ぼくはどこへでも行くんだよ。」
「うん。」
「岩手山へも行ったが。」
「岩手山から今来たんじゃないか。ゆうべは岩手山の谷へ泊とまったんだよ。」
「いいなぁ、おらも風になるたぃなぁ。」
すると風の又三郎はよろこんだの何のって、顔をまるでりんごのようにかがやくばかり赤くしながら、いきなり立ってきりきりきりっと二三べんかかとで廻まわりました。鼠色のマントがまるでギラギラする白光りに見えました。それから又三郎は座って話し出しました。
「面白かったぞ。今朝のはなし聞かせようか、そら、僕は昨日の朝ここに居たろう。」
「あったりまえさ、あったりまえ。」又三郎は口を曲げて耕一を馬鹿ばかにしたような顔をしました。
「そう僕のはなしへ口を入れないで黙っておいで。ね、そら、昨日の朝、僕はここから北の方へ行ったんだ。途中で六十五回もいねむりをしたんだ。」
「何なしてそんなにひるねした?」
「仕方ないさ。僕たちが起きてはね廻っていようたって、行くところがなくなればあるけないじゃないか。あるけなくなりゃ、いねむりだい。きまってらぁ。」
「歩けないたって立つが座ねまるかして目をさましていればいい。」
「うるさいねえ、いねむりたって僕がねむるんじゃないんだよ。お前たちがそう云うんじゃないか。お前たちは僕らのじっと立ったり座ったりしているのを、風がねむると云うんじゃないか。僕はわざとお前たちにわかるように云ってるんだよ。うるさいねえ。もう僕、行っちまうぞ。黙って聞くんだ。ね、そら、僕は途中で六十五回いねむりをして、その間考えたり笑ったりして、夜中の一時に岩手山の丁度三合目についたろう。あすこの小屋にはもう人が居ないねえ。僕は小屋のまわりを一ぺんぐるっとまわったんだよ。そしてまっくろな地面をじっと見おろしていたら何だか足もとがふらふらするんだ。見ると谷の底がだいぶ空あいてるんだ。僕らは、もう、少しでも、空いているところを見たらすぐ走って行かないといけないんだからね、僕はどんどん下りて行ったんだ。谷底はいいねえ。僕は三本の白樺しらかばの木のかげへはいってじっとしずかにしていたんだ。朝までお星さまを数えたりいろいろこれからの面白いことを考えたりしていたんだ。あすこの谷底はいいねえ。そんなにしずかじゃないんだけれど。それは僕の前にまっ黒な崖がけがあってねえ、そこから一晩中ころころかさかさ石かけや火山灰のかたまったのやが崩くずれて落ちて来るんだ。けれどもじっとその音を聞いてるとね、なかなか面白いんだよ。そして今朝少し明るくなるとその崖がまるで火が燃えているようにまっ赤なんだろう。そうそう、まだ明るくならないうちにね、谷の上の方をまっ赤な火がちらちらちらちら通って行くんだ。楢ならの木や樺の木が火にすかし出されてまるで烏瓜からすうりの燈籠とうろうのように見えたぜ。」
「そうだ。おら去年烏瓜の燈火あかし拵こさえた。そして縁側えんがわへ吊つるして置いたら風吹いて落ちた。」と耕一が言いました。
「僕お前の烏瓜の燈籠を見たよ。あいつは奇麗きれいだったねい、だから僕がいきなり衝つき当って落してやったんだ。」
「うわぁい。」
耕一はただ一言云ってそれから何ともいえない変な顔をしました。
又三郎はおかしくておかしくてまるで咽喉のどを波のようにして一生けん命空の方に向いて笑っていましたがやっとこらえて泪なみだを拭ふきながら申しました。
「僕失敬したよ。僕そのかわり今度いいものを持って来てあげるよ。お前※[#小書き平仮名ん、85-9]とこへね、きれいなはこやなぎの木を五本持って行ってあげるよ。いいだろう。」
耕一はやっと怒るのをやめました。そこで又三郎は又お話をつづけました。
「ね、その谷の上を行く人たちはね、みんな白いきものを着て一番はじめの人はたいまつを待っていただろう。僕すぐもう行って見たくて行って見たくて仕方なかったんだ。けれどどうしてもまだ歩けないんだろう、そしたらね、そのうちに東が少し白くなって鳥がなき出したろう。ね、あすこにはやぶうぐいすや岩燕いわつばめやいろいろ居るんだ。鳥がチッチクチッチクなき出したろう。もう僕は早く谷から飛び出したくて飛び出したくて仕方なかったんだよ。すると丁度いいことにはね、いつの間にか上の方が大へん空あいてるんだ。さあ僕はひらっと飛びあがった。そしてピゥ、ただ一足でさっきの白いきものの人たちのとこまで行った。その人たちはね一列になってつつじやなんかの生えた石からをのぼっているだろう。そのたいまつはもうみじかくなって消えそうなんだ。僕がマントをフゥとやって通ったら火がぽっぽっと青くうごいてね、とうとう消えてしまったよ。ほんとうはもう消えてもよかったんだ。東が琥珀こはくのようになって大きなとかげの形の雲が沢山たくさん浮うかんでいた。
『あ、とうとう消けだ。』と誰たれかが叫んでいた。おかしいのはねえ、列のまん中ごろに一人の少し年老としとった人が居たんだ。その人がね、年を老って大儀たいぎなもんだから前をのぼって行く若い人のシャツのはじにね、一寸ちょっととりついたんだよ。するとその若い人が怒ってね、
『引っ張るなったら、先刻さっきたがらいで処とこさ来るづどいっつも引っ張らが。』と叫さけんだ。みんなどっと笑ったね。僕も笑ったねえ。そして又一あしでもう頂上に来ていたんだ。それからあの昔むかしの火口のあとにはいって僕は二時間ねむった。ほんとうにねむったのさ。するとね、ガヤガヤ云うだろう、見るとさっきの人たちがやっと登って来たんだ。みんなで火口のふちの三十三の石ぼとけにね、バラリバラリとお米を投げつけてね、もうみんな早く頂上へ行こうと競争なんだ。向うの方ではまるで泣いたばかりのような群青ぐんじょうの山脈や杉すぎごけの丘のようなきれいな山にまっ白な雲が所々かかっているだろう。すぐ下にはお苗代なわしろや御釜おかま火口湖がまっ蒼さおに光って白樺しらかばの林の中に見えるんだ。面白かったねい。みんなぐんぐんぐんぐん走っているんだ。すると頂上までの処にも一つ坂があるだろう。あすこをのぼるとき又さっきの年老としよりがね、前の若い人のシャツを引っぱったんだ。怒っていたねえ。それでも頂上に着いてしまうとそのとし老よりがガラスの瓶びんを出してちいさなちいさなコップについでそれをそのぷんぷん怒っている若い人に持って行って笑って拝むまねをして出したんだよ。すると若い人もね、急に笑い出してしまってコップを押おし戻もどしていたよ。そしておしまいとうとうのんだろうかねえ。僕はもう丁度こっちへ来ないといけなかったもんだからホウと一つ叫んで岩手山の頂上からはなれてしまったんだ。どうだ面白いだろう。」
「面白いな。ホウ。」と耕一が答えました。
「又三郎さん。お前まいはまだここらに居るのか。」一郎がたずねました。
又三郎はじっと空を見ていましたが
「そうだねえ。もう五六日は居るだろう。歩いたってあんまり遠くへは行かないだろう。それでももう九日たつと二百二十日だからね。その日は、事によると僕はタスカロラ海床かいしょうのすっかり北のはじまで行っちまうかも知れないぜ。今日もこれから一寸向うまで行くんだ。僕たちお友達になろうかねえ。」
「はじめから友だちだ。」一郎が少し顔を赤くしながら云いました。
「あした僕は又どっかであうよ。学校から帰る時もし僕がここに居たようならすぐおいで。ね。みんなも連れて来ていいんだよ。僕はいくらでもいいこと知ってんだよ。えらいだろう。あ、もう行くんだ。さよなら。」
又三郎は立ちあがってマントをひろげたと思うとフィウと音がしてもう形が見えませんでした。
一郎と耕一とは、あした又あうのを楽しみに、丘を下っておうちに帰りました。
九月三日
その次の日は九月三日でした。昼すぎになってから一郎は大きな声で云いいました。
「おう、又三郎は昨日又また来たぞ。今日も来るかも知れないぞ。又三郎の話聞きたいものは一緒いっしょにあべ。」
残っていた十人の子供らがよろこんで、
「わぁっ」と叫びました。
そしてもう早くもみんなが丘おかにかけ上ったのでした。ところが又三郎は来ていないのです。みんなは声をそろえて叫びました。
それでも、又三郎は一向来ませんでした。
「風どうと吹いて来こ、豆呉けら風どうと吹いで来こ。」
空には今日も青光りが一杯いっぱいに漲みなぎり、白いまばゆい雲が大きな環わになって、しずかにめぐるばかりです。みんなは又叫びました。
又三郎は来ないで、却かえってみんな見上げた青空に、小さな小さなすき通った渦巻うずまきが、みずすましの様に、ツイツイと、上ったり下ったりするばかりです。みんなは又叫びました。
それでも又三郎はやっぱり来ませんでした。
ただ一疋ぴきの鷹たかが銀色の羽をひるがえして、空の青光を咽喉一杯に呑のみながら、東の方へ飛んで行くばかりです。みんなは又叫びました。
その時です。あのすきとおる沓くつとマントがギラッと白く光って、風の又三郎は顔をまっ赤に熱ほてらせて、はあはあしながらみんなの前の草の中に立ちました。
「ほう、又三郎、待っていたぞ。」
みんなはてんでに叫びました。又三郎はマントのかくしから、うすい黄色のはんけちを出して、額の汗あせを拭きながら申しました。
「僕ね、もっと早く来るつもりだったんだよ。ところがあんまりさっき高いところへ行きすぎたもんだから、お前達の来たのがわかっていても、すぐ来られなかったんだよ。それは僕は高いところまで行って、そら、あすこに白い雲が環になって光っているんだろう。僕はあのまん中をつきぬけてもっと上に行ったんだ。そして叔父おじさんに挨拶あいさつして来たんだ。僕の叔父さんなんか偉えらいぜ。今日だってもう三十里から歩いているんだ。僕にも一緒に行こうって云ったけれどもね、僕なんかまだ行かなくてもいいんだよ。」
「僕の叔父さんかい。叔父さんはね、今度ずうっと高いところをまっすぐに北へすすんでいるんだ。
叔父さんのマントなんか、まるで冷えてしまっているよ。小さな小さな氷のかけらがさらさらぶっかかるんだもの、そのかけらはここから見えやしないよ」
「去年は今よりもう少し早かったろう。面白おもしろかったねえ。九州からまるで一飛びに馳かけて馳けてまっすぐに東京へ来たろう。そしたら丁度僕は保久大将の家を通りかかったんだ。僕はね、あの人を前にも知っているんだよ。だから面白くて家の中をのぞきこんだんだ。障子が二枚はずれてね『すっかり嵐あらしになった』とつぶやきながら障子を立てたんだ。僕はそこから走って庭へでた。あすこにはざくろの木がたくさんあるねえ。若い大工がかなづちを腰こしにはさんで、尤もっともらしい顔をして庭の塀へいや屋根を見廻みまわっていたがね、本当はやっこさん、僕たちの馳けまわるのが大変面白かったようだよ。唇くちびるがぴくぴくして、いかにもうれしいのを、無理にまじめになって歩きまわっていたらしかったんだ。
そして落ちたざくろを一つ拾って噛かじったろう、さあ僕はおかしくて笑ったね、そこで僕は、屋敷やしきの塀に沿って一寸戻ったんだ。それから俄にわかに叫んで大工の頭の上をかけ抜ぬけたねえ。
甘いざくろも吹き飛ばせ
酸すっぱいざくろも吹き飛ばせ
ホラね、ざくろの実がばたばた落ちた。大工はあわてたような変なかたちをしてるんだ。僕はもう笑って笑って走った。
電信ばしらの針金を一本切ったぜ、それからその晩、夜どおし馳けてここまで来たんだ。
ここを通ったのは丁度あけがただった。その時僕は、あの高洞山たかぼらやまのまっ黒な蛇紋岩じゃもんがんに、一つかみの雲を叩たたきつけて行ったんだ。そしてその日の晩方にはもう僕は海の上にいたんだ。海と云ったって見えはしない。もう僕はゆっくり歩いていたからね。霧きりが一杯に
サイエンス誌があぶり出す「医学研究不正大国」ニッポン Scienceによると研究不正の世界トップ10の半分は日本人研究者だった
https://news.yahoo.co.jp/byline/enokieisuke/20180822-00094058/
>>「死んでも論文は生き残る」、「他の科学者の時間を盗み、研究方法の選択や、治験の選択に影響を与える」という。
>>佐藤氏の疑義を追及したアヴェンル氏らの膨大な労力のみならず、佐藤氏の論文を引用し作成された治療指針が無駄になり、
うわあ
人類の文明の足を意図的に引っ張っている日本人って地球の敵だな
日本は亡んだ方がいい