睡眠障害
- 眠りが浅く何度も目が覚めてしまう
- 夜色々考えてしまって眠れない
- 逆に1日に10 時間以上も寝てしまう、日中もずっと眠いなど、睡眠に何かしら支障が出る。
- 自分はスマートウォッチで睡眠の記録も取っているのだが当時は２、3時間おきに目が覚める日が続いていた。
朝起きられない
- 正確には、目は覚めているのだが起き上がることができない。
- 体がずっしり重い感じがあり、ただひたすら仕事したくないという気持ちがうずまく。
- 腹痛を伴うこともある。
胃痛
- 朝起きられないの項でも書いたが胃がキリキリと痛む。仕事を始める前、会議中などキリキリ痛んで押さえながらなんとか働いていることが多々あった。
胸のざわつき
- なんでもない時に胸のあたりがざわざわして落ち着かないことがよくあり、すごく不安な気持ちになった。
涙が出る
- 何もないのに不意に涙が出る、些細なことで異常に動揺してしまい泣いてしまう。
- 自分の場合は泣きながら仕事をしていた。在宅勤務なので、突然わーっと泣き叫び暴れることもあった。
暴力的になる
- 泣きながら壁を殴ったり、唐突に暴れたくなる衝動に駆られる。
- 夜寝る前に感情が抑えられなくなり、叫びながらベッドの横の壁を何度も殴った。
仕事が捗らない
- 思考能力が落ちているので今までできていたように仕事ができない。進捗が遅れる、単純作業しかできない。
自分を責める気持ちが強くなる
- 自分の場合は食欲は普通にあったのだが、いざ食事をとろうとすると「自分のようなこの世に何も生み出していない人間が食事なんか取って許されるのだろうか」という気持ちになった。
- あとは、職場で上司に注意をされたりすると「自分のことをダメな人間だと思っているんだ」と過剰に反応したり、同僚たちに対しても「優しくしてくれているけど内心では『無能早く辞めろ』って思っているんだ」と根拠のない被害妄想で自分をどんどん追い詰めていった。
今まで楽しんでいたことが楽しめない
- 美味しいものを食べて美味しいなあと思ったり、週末どこに行こうとか仕事が終わったら何しようとかを一切考えられなくなった。
- 仕事が終わるとすぐに横になり、次の日働くために眠った。週末も出かける気力がなく、気づけば昼までベッドの上にいて、夕方ごろにようやく起き上がることができるという状態だった。
- 適応障害と診断される前に、楽しみにしていた舞台を友人と観にいったが、全く心が動かなかった。（友人はいたく感動していた）
部屋が荒れる
- 掃除をする気力がないので部屋が荒れていく。
- 洗濯物や読んだ本、未開封の郵便物などが床に散乱していた。乾燥機付き洗濯機、食洗機を持っていたのでなんとか生活できていた。文明の力は素晴らしい。
希死念慮
- 「死にたい」とものすごくカジュアルに思うようになる。歩きながら頭の中で「死にたい、生きるの辛い、死にたい」と無限にループしていた。
- 橋の上などに立つとスゥーっと引き寄せられるような感覚になった。

療養中にやったこと

寝る
- 寝ている間に脳が修復されるらしいので、とにかく寝る。寝られない場合は医者に薬を処方してもらうのが良い。昼寝もほぼ毎日していた。
日記を書く
- 療養中に感じたこと、やったことなどを日々記録した。
- 長文でなくても、朝起きられたか、食事が取れたか、出かけたか、どんなことができたか、体調はどうかなどを記録しておくだけでも後から読み返して回復を感じることができる。
- 初期の頃は心がしんどかったので長文でこまめに書いていたが回復してからは書く頻度も下がり、内容も薄くなってきて、日記に頼らなくてもよくなったのを感じた。
ストレス源から離れる
- 仕事を休むのはもちろん、仕事を思い起こすようなものをできる限り遠ざける。
- 仕事に使っていたパソコンや本をしまい込んで見えないようにしたのは割と効果があったが、通院のたびに上司に報告しないといけないのはかなりきつかった。
- あと、初期に人に会うのもできれば避けたほうがいい。無理して元気なふりをして余計に疲れるし、些細なことでも傷つきやすくなっているので、どんなに仲が良くてもその後爪痕として残るようなことを言われかねない。
食事をとる
- 栄養のあるものを食べられれば良いが、とりあえず食べることが大事。
- 医者にカップ麺やデリバリーでいいからとりあえず食えと言われたのでその通りにした。
散歩
- 体調が良い時は朝に散歩をするようにした。できるだけ日光を浴びて、自然を眺めながらぼーっとした。朝の時間に出かけられてえらいと自分を褒めてやることで気持ちもだんだん上向いていった。
- あと、電車に乗るのも怖くなっていたので、徒歩30分くらいならどこでも歩いていった。
部屋の掃除
- 散らかった部屋を掃除して、掃除機をかけてクイックルワイパーで拭いたり、水回りなどを細かく掃除してみると気持ちがスッキリして少し前向きになれた。
スキンシップ
- スキンシップはストレスを和らげてくれるらしい、自分の場合は甥っ子と会える距離に住んでいるので、しょっちゅう遊びに行っては抱っこしたり一緒に遊んだりした。ペットやぬいぐるみでも効果があるらしいので家にあるぬいぐるみを抱いて寝るのでも良いと思う。
読書
- 長編小説をいくつか読んだ。カフェに本を持っていって読んでいると、とりあえず出かける理由になるし、フィクションの場合そちらの世界に没頭できるのがよかった。漫画もTSUTAYAで借りて何十冊も読んでいた。
- ビジネス書などの意識高い系の本は読みながら自分を責めてしまうので読むのをやめた。
映画、ドラマ鑑賞
- Netflixやアマプラで映画やシリーズもののドラマを見た。地上波のバラエティやニュースなんかは音がうるさく感じて観ることができなかったが、ドラマは割と療養初期から観ることができた。映画館に行くこともあったが、外に出かける気力がない時は、家でずっと観ていた。
創作活動
- 絵を描いたり、文章を書いたりした。家に余っていたノートに落書き程度に書くくらいだが、何かを生み出すという行為に安心することができ、ストレス解消になった。
ストレッチ、筋トレ、運動
- 元気な時はできるだけ体を動かすようにして、とりあえずYouTubeの宅トレ動画を見ながら朝3分ほどの軽いストレッチやヨガをするようにしていた。だんだん元気になってくると、筋トレしたり、ジョギングしたりできるようになってきて、それに伴って睡眠も取れるようになった。

療養中にしないほうがよかったこと

人に会う
- すでに書いたが、無理して人に会うと元気なふりをしてしまって余計に疲れる。理解のある人ばかりではないので、些細な言動に傷ついてしまい、のちの人間関係にも影響を及ぼしかねないのでやめたほうが良い。
難しい本を読む、勉強する
- 意識高い系の本を読んだり、適応障害に関する本を読んだりしたが、全く頭に入ってこないし、頭がぼんやりして頭痛すら感じることもあった。あとは資格の勉強などもやってみたが、全く捗らなかった。復職できるくらい元気になった時にリハビリがてらやるならいいかもしれないが、療養初期にやることではない。まずはとにかく休むことが大事。
SNS
- 一時期「適応障害」「復職　どのくらい」とかでひたすら検索していた。人それぞれだし、不安を煽るのでみないほうが良い。
医者の言うことを聞かない
- 「自分は大丈夫」と勝手に判断して薬を飲むのをやめたり、家でのんびりしていろと言われたのにしゃかりきに出かけたりしていた。案の定、疲れたり、抑うつ症状が悪化したりしたので医者の言うことは聞いたほうが良い。
医者以外の言うことを聞く
- 友人に「歩いたり体動かしたほうがいいよ」「無理してでも外に出ないとどんどんダメになるよ」と言われたのを気にしたり、インターネットで調べた信憑性の薄い記事を真に受けたりしたが余計に気持ちが落ち込んだり、体力的にしんどくなったりしたので、素人の言うことにあまり振り回されないほうがいい。
仕事のメールを見る
- 仕事に使っていたパソコンはしまっていたが、携帯で社用メールが見れるようになっていたので時々見てしまっていた。自分がいなくてもつつがなく業務が進行しているのを見て、自分はやはり必要のない人間なのだと落ち込みしくしく泣くこともあったので、仕事のことは忘れるべきである。

とにかく無理をすること、やりたくないことをやることは徹底的に避けて、療養に専念するのが良いと思う。

役に立った本、動画など

【本】

なんで私が適応障害！？　乃樹愛
- 心療内科にかかるより前に読んだ本。漫画なので1時間くらいでサラッと読むことができ、とりあえず心療内科に行ってみるかと思うきっかけになった。
マジメすぎて苦しい人たち　松﨑博光
- 適応障害について解説した本。そこまで難しい文章ではないが、初期に読むと頭がボワボワして読み切ることができなかった。周囲の人にとって欲しい行動についても書かれていたので、身近な人に渡して読んでもらった。
マンガうつ病九段 | 文春オンライン
- プロ棋士の先崎さんのうつ病体験談。このURLでは入院前までの話しか読めないが、入院中の感情の変化など共感できる部分が多かった。

【映画】

ツレがうつになりまして。
- 実は公開当時映画館でも観たことがあったがその頃はあまり響いてなかった。
- 改めて観ると、ツレがうつになってから取る行動や感情がわかりすぎた。料理してみるも上手にできないとか、すごく気分がいいとテンション上がった翌日悲しくなって布団の中でシクシク泣いていたりとか共感できすぎて堺雅人スゲェと思った。
新世紀エヴァンゲリオン
- 初めてアニメシリーズから通しで見て、映画館でも最終章を観た。ストーリー的にはあまりハマらなかったが心を病んでいく描写があまりにもリアルだった。

【YouTube、ブログ】

早稲田メンタルクリニック https://youtu.be/YUvY9HRBjt4
- YouTubeで色々な解説動画を出してくれている。特にこの動画は療養初期に何回も見た。
- 本当にこんな短期間で治るのだろうかと半信半疑だったが、ほぼこの動画で解説している通りの過程を経て回復していったので改めてすごいなと思っている。

ザ・きんにくTV https://www.youtube.com/channel/UCOUu8YlbaPz0W2TyFTZHvjA
- なかやまきんに君のYouTube。うるさすぎず、適度な運動を教えてくれるし、めちゃくちゃ肯定してくれる。
- 食生活も色々と参考にした。
適応障害と診断されまして…　vol.1 - 霏々
- 適応障害と診断されてからの記録を詳細に書いている。自分と時期が近かったこともあり勝手に仲間意識を感じていた。あまりにも詳細を書いてくれているため、読んでいて辛くなる部分もあるので今まさに療養中の人は引きずられないように注意。

周りの人へ

身近な人が適応障害になってしまった時の言動についてまとめる。

避けてほしいこと

過剰に反応する
- 「えっ、休職？！大丈夫なの？」とか、心配してくれるのはありがたいがあまりにも大病のように扱われるとやはり自分がおかしい人間だと思えてしまうので、過剰に反応せず、事実だけ聞いてほしい。
「病は気から」という
- 前述と矛盾するようだが「気の持ちようだ」「体動かせば治るだろ」などと言われると、自分がダメな人間だからこうなってしまったのだと余計に責める気持ちが強くなってしまう。その「気の持ちよう」ができなくなってしまう病気であることを理解してほしい。例えば両足を骨折して入院している人に対して「気合い入れれば歩けるよ！」と言っているようなものだ。まずはゆっくり休んで骨を治すことが重要なのだ。
休職を休暇ととらえる
- 「休めていいな〜俺も休みたいよ」「どっか旅行でもいくの？」「毎日暇じゃない？何してるの？」という質問をよくされるが、何かをする気力がないから「療養」をしているのであり、心身ともに健康で元気に働けるほうが良いに決まっている。サボりではないかと自分自身が一番気にしているので、休暇扱いはやめてほしい。
こまめに連絡する
- 心配してもらえるのはありがたいが、返信をするだけでも結構疲弊する。レスポンスが遅くても気長に待っていてほしい。

してくれると嬉しいこと

じゃあどうすればいいんだと思われると思うので、自分がしてもらって嬉しかったことをまとめる。

必ずよくなるよ、大丈夫だよ
- もう自分はダメかもしれないと言う気持ちがとても強かったので、この一言には本当に救われた。
- マンガうつ病九段にも医者が主人公に対して「必ずよくなります、大丈夫です」と言うシーンがある。
いつも通りに接する
- 過剰に反応したり、気を使いすぎず、いつも通りに接してほしい。
- 体力的に弱っている部分もあるので、早く帰ったりいつも通りのペースで行動できないことは理解してくれると嬉しい。