2021-10-10

適応障害と診断されてからの記録③

適応障害と診断されてからの記録①

適応障害と診断されてからの記録②

休職開始〜一週間

仕事休みだができるだけいつも通りの時間に起きて生活するように努めた。会社外で連絡を取っていた友人や関係者メンタル的な理由会社休職したことを連絡した。心配するメッセージを色々ともらったが、中には「休みいいね旅行とか行くの?」とか、「休んでる間に何かするの?」というようなことを言われて「いや、休養するんで…」とへらへらと答えた。人と接する時はなるだけ元気に、なんでもないように振る舞っているから「休職しちゃった〜てへ☆」というノリで話すので、「全然大丈夫そうじゃん」という反応をされることもしばしばあった。

自分自身、これはサボりではないか、ほら、今元気にできているし、という気持ちがあった。ただ、そのように人と会った後はひどく疲れて、言われたことを頭の中で反芻し、暗い気持ち自分を責めるような気持ちになった。

できるだけ外に出たほうがいいと思っていたので、休職してすぐに近しい友人と会って飲みに行った。(まだアルコール提供されている時期だった。自分は薬を服用しているためノンアルコールだったが)病気の話をしたり、全然関係ない話をしたりして楽しく過ごしていたが、だんだん自分が何を話しているのかわからなくなってきて、頑張って冗談を言おうとするが何もいい話題が思い浮かばなくなった。途中トイレに行った時に鏡を見ると、目がげっそりとくぼんで、あまりにも顔色の悪い自分が映っていた。冗談を言いながら笑っているつもりだったが、実は全く笑えていなかったらしい。

休職をして日中どのように過ごしたかというと、まずは部屋の掃除をし、近所に出かけていった。

時間に縛られずにする散歩不思議気持ちだった。近所の歩道には花壇がきれいに整えられていて、様々な種類の花が植えられていることに気づいた。それなりの期間ここで暮らしていたのに全く気にしたことがなかった。近所を散歩しているだけなのに、知らない店があったり、以前あった店が新しくなったりしていて、何も見ずに生活していたんだと思った。公園のベンチに座ってぼーっとしていると30分や1時間はすぐに過ぎた。以前はそんな風にスマホも本も持たずにただぼーっとすることができなかった。空がきれいだなあと思ったり、犬の散歩ジョギングをしている人をみていろんな人がいるんだなあ、この中にももしかしたら同じように病気で苦しんでいる人もいたりするのかもなあなどと考えた。

積読していた本が大量にあるのでその中から適当に一冊選んで、出かけられる時はカフェに行って読書をした。ただ、自己啓発系の本(意識高い系なのでいっぱい持っている)を読むと頭痛と動悸がして読み進めることができなかったので、小説漫画を読むのに切り替えた。日常エッセイマンガを読み、思わずふふっと笑った時に、めちゃくちゃ久しぶりに笑った気がして、なんでこんな面白いものがあるのに、無理して、我慢して見ないようにしていたんだろうと思った。

映画館映画を観に行ったりもしたが2時間耐えることができずに映画を観ながら寝てしまった。

基本的には外に出かけても16時〜17時くらいには帰宅して、照明を暗くして部屋でゆっくり過ごした。蛍光灯の明るい光や、スマホは刺激が強すぎるのであまり見なくなった。大丈夫な時はNetflixとかでドラマ映画を観ていた。ちょうどエヴァンゲリオン映画が公開された時期だったので、今まで一度も見たことがなかったがシリーズを全部見ることにした。

日記を書き始めた。初日日記ノート2ページ分にわたりネガティブなことが書き連ねられていて、当時の自分いか絶望していたかということを思い出させる。

「やりたいことや目標があったのに、もうダメなのかもしれない。」と書いてあり、思った以上にメンタル壊して休職という事実に参っていたようだ。

あとは相変わらずTwitterはてななどで「適応障害」を検索しては自分と同じ境遇の人を探していた。どのくらいで復帰したのだろうかということをずっと調べていた。書かれていることに共感したり、通院が長引いてる人や休職を繰り返す人の話を読んで不安になったりしていた。

2回目の診察

一週間後、再診のためまた病院に。

「どうですか、休めましたか?」

はい、すぐに休職に入ることができました。」

「体調はどう?」

「まあ、いいような気がします。人に会ったりとかもしてみました」

「人に会ってんの?疲れるからまだあんまり会わないほうがいいですよ。とにかくのんびりしてくださいね

てっきり活動的にしたほうがいいのかと思っていたので人と会うなと言われて少し面食らった。どうしても、自分は軽症で、そんなに気を使うほどのものではないと思いたかった。食事は取れているかとか、睡眠はどうだ、薬は飲めているかなどを話して、10分ほどで診察は終わった。

もっと、何か特別カウンセリングとかをしてもらえるのかと思っていたのでこれで終わり?と拍子抜けした。(カウンセリングと診察は別ということをここで初めて知る)

休職して二週間が経ち、1ヶ月ではとても復帰できないということでさらに2ヶ月休養が必要診断書をもらう。

通院の日には毎回上司から状況伺いの連絡が来るのがきつかった。新たな診断書を提出して休職延長の手続きをしてもらった。

当時のツイートに「無理すれば働けないこともなさそう」と書いてあるが、今思い返してみるととても無理である泥酔した酔っ払いと一緒で、大丈夫じゃない時ほど人は大丈夫というものだ。

睡眠の話

うつ状態の時は睡眠問題が出ることが多いらしいが、眠れなくなる不眠だけではなく寝過ぎてしまう過眠なんかも症状の一つらしい。自分場合は寝付きは悪くないのだが、夜中2、3時間おきに目が覚める中途覚醒の症状が出ていた。休職する前からその傾向があったので、単に眠りが浅いタイプなんだと思っていたが、回復した今、朝まで一度も目覚めることなく眠れているのでやはり病気の症状の一つだったのだと思う。

あとは薬の副作用もあり、昼に異常に眠くなり、初期の頃はよく昼寝をしていた。ちょっと出かけて頭の中が情報過多になるとやはり同様に眠くなり、家に帰って眠った。眠くなったら寝ていい、昼寝もしていいと医者に言われていたのでその通りにした。

薬の話

気持ち落ち着けるための2種類の薬が処方され、朝昼晩と服用していた。

ただ、薬を飲み始めてから副作用でお通じが悪くなり、腹が苦しすぎて眠れないことがあった。あまりもつらかったので市販の下剤を飲んだところ、体重が1kg減るほど出た。そのことから、薬が怖くなって、インターネットで色々と調べて、抗うつ薬に対するネガティブ情報などを見つけ、飲まないほうがいいのではと勝手にやめてしまった。飲まなかった初日気持ちが落ち着かなくなり、手が震えて頭痛がした。それがまたさらに恐怖を煽り、こんな恐ろしいものを処方するなんてひどい医者だと思った。

自分は軽症だと思っているので、薬など飲まなくても大丈夫だという勝手思い込みもあった。

次の診察の時に薬を飲んでいないと話すと「えっ!」と驚かれ、薬は悪いものではなく、回復期間を短くするために必要から飲むようにと注意されてしまった。ひどい便秘になって苦しかたからやめたと話すと、服用量の調整と、整腸剤を処方してくれた。

整腸剤と、あとは自分でもヨーグルトを食べたりなど心がけて便秘はなんとか良くなった。お腹が苦しいかヨーグルトを食べよう、という風に思い当たるだけでも自分は生きようと、生活をよくしようという気持ちが湧いてきたんだということに気づいた。

休職して三週間が経っていた。

続く→ 適応障害と診断されてからの記録④

記事への反応 -
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