かさね、をひさしぶりに読み直した
当時紙で買って読んでたけど、引っ越しなどもあり全巻そろってない状態で最新刊だけ読む形で、いまいち理解しきれてなかった
展開早くて急にまとめてきた、みたいなレビューも読み、そうだなあとは思ってた
今回、電子書籍で買い直して通しで読み直して、前の巻の記憶がある状態でラストまで読み切って、ちゃんと腑に落ちたというかスッキリした
前は紙で連載と進行してゆっくり読んでたから場面場面は覚えててシーンのオチは部分的には知ってる、けど全体の流れとしての複雑なストーリーは追いきれなかったという感じ
あとでまとめ読みするというのは、連載中に新巻を待って少しずつ楽しみに読むことはまた違った魅力があるなあと思った
読み直して、ほんといいラストだなと
自分自身の醜い顔で舞台に立ち、ようやく本当の意味で自分を認めて生きていく…と思ったところで、ニナの母親に殺される
が単純に殺されたわけではない 舞台が成功して最高のイメージで死んで去るとか許せない、とニナの母親はかさねを刺し殺しつつ、顔と体の永久交換をする
これによってニナの母親の精神はかさねの身体とともに死に、かさねは老いたニナの母の身体で犯罪者として生きることになる
自分自分を奪われ、人々から忘れられていくというニナと同じ苦痛を味わい、身体は老いて、人里離れたところで静かに死を待つように暮らすかさね
諸々の伏線を全回収、物語中盤の被害者への罪もちゃんと報復され罰を受け、永久交換という話も母親世代ではトリックとして・最後に罰として使われ、なおかつその次があるような期待をもたせる、という感じで
いやーおもしろかった、という感じ