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はてなキーワード: eVとは

2022-06-22

anond:20220622083528

EV信者、二言目にはEVトランスミッション無しで高速出せるとか言うけど、

常に電費計算しながら残航続距離と最寄りの高速充電器までの距離比べながら高速を時速80kmでトロトロ巡航して、

トラックや極端に遅い軽の後ろを耐え忍びながら移動してくとか、ガソリンスタンド寄る手間よりも遙かに面倒なことやれるの凄いよな。

しかも、それを1回の移動で2回も3回もやるんだろ。マゾ

anond:20220622083528

またEV信者さん嘘ばっかり。

誰が書いてるのか文体で分かりそうだよなw。

速度出せるけど、実際にその速度実用的に出せるかというと違うじゃん。

結局どのEV信者の試乗レポ見ても、加速はやみつきになるけど100km以上出すと電費急速に悪くなるから

常に電費計算して残航続距離計算しながら新東名とかの120km区間でも80km巡航で高速耐え忍んでるような移動ばっかりじゃん。

実際、そこら辺を問題視してるからこそ、ポルシェやら欧州メーカトランスミッション載せようとしてるんだろ。

欧州車にとって、長距離・高速移動できないと高級車乗るような層は満足してくれないわけだし。

テスラ日産リーフなんて、高速での電費を捨てた廉価版じゃん。

200km巡航なんて考えなくても、120km巡航に耐えられない時点で欧州・高級車以外でもすぐに不満溜まって変わるよ。

anond:20220620193239

おじさん、それ、いつの情報…?

知らないから教えてあげるけど、それが成り立つの超小型車モビリティクラスの低速EVだけだからな。

分かってて、嘯いてるのかもしれないけど。

速度だそうと思うと、重いから足回りやシャシボディを3倍くらいは強化しないとまずいし、モータは高速苦手だから結局ギアはいるし、重い故にトラックバスみたいな作りなるからコスト

質量あるEV無駄多過ぎなんだよ。



テスラモデル3の重量は1760 ~ 1850 kg。初期モデルには2速トランスミッションがあったけど今はない。それで普通に250km/hオーバーで走れる。重量が動力性能のハンデになってない。ほぼ同車格のトヨタ・カムリの重量は1550 ~ 1680 kgで、差は200kgBOMで見た原価は、元増田で書いたように、両者ほぼ肩を並べるところまで来ている。

日産リーフの重量は1520 ~ 1680 kg。速度は最新モデル最高速度が160km/h。もちろんトランスミッションはない。ひとまわり小さい日産ノートの重量は1190 ~ 1340 kgこちらも「足回りやシャシボディを3倍くらいは強化しないとまずい」なんて話にはなってない。

EVトランスミッション組み込むのは、200km/h以上での巡航を想定してる、ポルシェみたいなごく一部のパフォーマンスカーだけだよ。日本公道でそのスペックを使う機会はない。で、そういう車種になると総重量もICEとさほど差がなくなる。カイエンタイカン比べてみ。

2022-06-21

日本自動車メーカ全部死ぬ勢いで急成長中のテスラが大規模リストラ

EV信者さん曰く、日本自動車メーカトヨタ含め反EVでもうオワコン、数年以内に全部死ぬとか言ってるけど、

日本メーカー全部倒産させる勢いで急成長中のはずのテスラが大規模リストラとかおかしくない?

好調からこそ、下位10%を解雇する「10%ルール」とか抗弁する奴もいるけど、

それやったGE好調だったのは見せかけだけで、結局経営者の業績アピールリストラ事業分割に使われただけだからな。

テスラも、なんだかんだで巨大工場立ち上げすぎてる中、原材料価格高騰してて、うまく稼げなくなってるってのが本当のところでは?

https://jp.reuters.com/article/qatar-economy-forum-tesla-idJPKBN2O20GP

anond:20220621043440

文体Twitterで知らない人にノルウェーの事例を出してEV推進を押しつける人にそっくりなんだけど、こんなとこでもEVステマしないといけないの?

anond:20220621144558

EV関連のTwitterイキリアカウントTweetたことないの?

EVきじゃないの?もぐり?

EV日本が終わる

2016年テスラモデル3が発表された時、これは世界が変わるかもと予感した。

2019年VW電気自動車への全振りを発表し、トヨタがそれに意を唱えた時に、これは日本が終わるかもと予感した。

この頃からEVに関するニュースを漁り始めた。日本語だと碌な情報が無いか英語勉強も兼ねて。その結果、外資系企業転職することもできた。テスラの株を買った。


あれから3年。想像してたよりもはるかに早く、日本自動車産業は追い詰められている。テスラ株はさらに買い増していて、中国の新興メーカー株も仕込んでる。株式投資をすることで、EVシフト利益を得ることができる。未来は明るい。

あれから3年。テスラ株価は◯倍になり、含み益でモデル3も買った。時代の流れを読めた自分を褒めたい。嬉しくてたまらない。

未来は明るい。

anond:20220621134931

EV信者サプライヤーが量産設備作ってODMできるようになったと嘯いてるけど、ODMで成り立つのは高級車だけだからな。

実際、BMWトヨタも自社で量産するラインを作るとペイしないZ4やスープラみたいな高級スポーツカー外注してるだけだし。

ホンダは、ソニーと組んでそういう領域をやっていこうとするんだろうけど、トヨタ元町工場みたいにスポーツカー・量産車改造のスポーツグレードをセル生産することをやったことないと無理。

ホンダ工場なんて、量産車を大量に作って売れ残りの山を作るしか能が無いんだから

anond:20220621133514

テスラ以外のアメリカの新興EVメーカーEVモックさえ作れば投資が集まるからとりあえずEV一台作りましたというウェイウェイ系ベンチャー感がする

リセッション突入して生き残れるのはどれくらいいるのか

実際、早速どこか潰れたしな

anond:20220621134017

EV信者さんの攻撃性の強さはなんなの?

それを窘められても、自分議論好きだからとか惚けたこと言ってるし。

anond:20220620202330

バッテリーが重いという問題解決しない限り、道路アスファルトコンクリートへのダメージヤバいし、

重い分だけ自動車自体の作りも無駄が多い。

現状のバッテリーの重さのままのEVで航続距離を500km以上、メルセデスに至っては1000kmとか持たせようとしてるのは無駄だよ。

EV軽自動車だけでよい。

まともな軽自動車クラス量販車最初に出したの日産じゃん。

欧州中国も小型車がとか言ってる割に、言うだけで日産以外に人が死なないレベル安全性担保したEV出してるメーカ無いし。

anond:20220620232502

質量多いほど、エネルギー量は大きくなるって知ってる?

いくら配置自由度上がっても、重さが2倍になったら設計生産難易度上がるぞ。

EVバッテリーが重すぎなんだよ。

anond:20220620232502

またそういう嘘を。

テスラが上手くいったのはトヨタとの提携生産設備持ってたからであって、

他のEVメーカ設計力も無ければ生産力も無いぞ。

EV信者が褒めてるHyundaiも、既存メーカ日本車コピーで成長してからデザインシャシー含めて実力を付けてきた企業からな。

anond:20220621043440

ガソリンを入れに行く必要を挙げるEV乗りとEV信者の人多いけど、そんなにガソリン入れに行くための移動ってある?

毎日電コクタ繋ぐより、たまに給油する方が楽じゃね?空気点検窓拭き、洗車も一緒にできるし。

通常の移動で通り道ガソリンスタンドあると思うんだけど、なんで通り道スタンドで入れないの?

1円でも価格気にしてるの?それとも都心過ぎるのか・田舎過ぎて通り道スタンドないの?(※山奥で無い限り、地方の方がスタンド多そうだけど)

途中寄ると時間かかるからというのは無しな。そんな時間余裕持たずに車移動する奴、路地飛ばしてそうなDQN運転してそうだし、そもそも多少の渋滞考慮してない馬鹿じゃ無いよな?

最後可能性として考えられるのは、通常の移動でスタンドに寄るということができないADHDASD気質の人なのかな?

実際、スタンドに寄るのが手間というのは、マスク嫌いの人と言うことが似てて、そう言うタイプかな?と思ってるけどどう?

anond:20220620201747

好きな車がそうじゃなきゃ、売ることだけなんか考えねーよ。

ほんと、EV派は都合悪いことは隠して、答えたくないないことには答えないな。

AED男女論、EV憂国論と来て猫耳愛好論が来るはてブを見て思った

猫耳殺伐中和する力は相当なもんだなと

日産リーフを手放した話

EV話題になっているけど実際に乗ってる人の話が少ない。なのでここで5年間乗った日産リーフを手放した話をしよう。2017年発売の40kwhバッテリーを積んだモデル、現行型です。

普段運用

自宅のガレージに充電器をつけて自宅充電運用してます。これめちゃくちゃ便利です。家に帰ってコードを刺せば、翌朝にはフル充電にできる。ガソリンを入れに行く必要が全く無くなりますしかも深夜の電気代はガソリン代より大幅に安いので、家計にも有利です。今のようにガソリン代が高騰するとますます有利になりますオイル交換も必要なく、メンテナンス費用も抑えられます

バッテリー劣化

リーフスパイ確認したところ、現在電池容量は新車時と比べて91%でした。最初一年で5%、次の一年さらに3%、とちょっと心配な減り方だったけど、そこから劣化はほぼ止まりました。次のユーザーの手に渡っても、バッテリー交換は別に必要無さそうです。

距離移動

関東圏内観光地まで行楽に使う分には十分です。わかりやすくいうと、東京から箱根まで途中充電無しで行けるし、帰りにSAPAや日産ディーラーで30分間の休憩兼充電の時間を取れば自宅まで帰れます。仮に充電0で帰ってもガレージの充電器と繋げば次の日には満充電になってます

ただし長距離移動は苦手です。高速移動→急速充電→高速移動→急速充電をすると2回目の急速充電から出力がでない、電気が入っていかなくなります(熱ダレ)。東京大阪間、もしくはそれ以上の長距離を頻繁に走る方は、他の電気自動車を選んだ方がいいです。


手放す理由アリアへの乗り換えです。YouTuberEV life Japanさんによる検証だと、アリアなら急速充電を切り返して1000kmの連続走行可能なようです。リーフでは出来なかった遠出に挑戦してみたいですね。

日産リーフ、使い道は少し限定されますが、いい車ですよ。家に充電器を設置できて400km以上の遠出は滅多にしない、という人には自信を持ってお薦めできます

anond:20220620045356

不足してるのは日中ピーク電力で、基本的EVを充電する夜間は余ってるのよね。

しろ夜間にEVに充電して日中V2HとかV2Gとかで活用する方がピーク電力減らせる。

こういうのは国主導で進めるべきなんだけど、EVアンチ多い日本だと難しいよね。

EV化とか欧州がギャーギャー言ってるけど

タービン回さないと発電できない機関の方がずっと多いから何で発電すんだよって話じゃね。

風や水だと安定性がなくて出力も足りないんだろ。

太陽光はタービンなくても発電できるけど安定性も出力もないし、設置したらその土地ダメにしやすデメリットであるんだから救えない。

結局燃やしたり原子力でお湯沸かしたりしてタービン回すのが出力的に効率が良いってなるんだからEV化なんて最初から自然に優しくない。

タービン回さないで発電できる出力の効率の良い機関発明・普及させてからEV化どうのこうの言えって話だよな。

2022-06-20

anond:20220620114859

「衝突安全既存自動車メーカー技術的蓄積がないと無理!」って言うけど、テスラはその雄弁な反証だよね。あと、少なくとも欧米販売されてる中国EVやらは、全部日本のJNCAPよりずっと厳格なNCAPやEuro NCAP基準を満たしてるんだよ。

EVコンポーネントの配置自由度が高いから、衝突安全ICEよりずっと確保しやすい。ほんとミニ四駆だよ。

anond:20220620205143

テスラ利益率の1/2はディーラーレスダイレクト販売による低廉な販管費に、残り1/2はEV技術イノベーションに由来してる。だからテスラにはまだまだ値下げ余地があるんだけど、今の絶好調な売れ行きだったらわざわざ値下げをする意味がないから、してない。製造キャパが増えてモデル2が市場に出てきたら、そのときは本当にICEは終わると思う。たぶんモデル2は「助成金カマしたらICEゴルフより安いCセグEV」になる。

anond:20220620201004

LFPリサイクル可能性について

リサイクルに関しては、三元系だろうがLFPだろうが、「やればできる」技術ですよ。人間自然から取り出せるものを、高濃度な人工物のコンパウンドから取り出せないわけがない。湿式製錬でも乾式製錬でも、どうとでもできる。今「やれてない」のは、そこに何か未解決技術課題があるわけじゃなくて、新規採掘マテリアルより再利用マテリアルのほうが高くつく間は、リサイクルはペイしないから。それでもコバルトニッケルは回収が採算化するメドがついてきたから、レアメタル大手のUmicoreとかはLiBリサイクル事業積極的に拡大してる。

一方でLFPリサイクルに関しては、現時点ではエネルギー業界ではあまりポジティブ意見がないのは確かだけど、これも何か高い技術的なハードルがあるわけじゃない。鉄とリンの塊という、現在は低価値マテリアルリサイクルしても、業者は儲からいから、やってない。リサイクルをする経済合理性がないということです。こういう「中長期的には枯渇していくかもしれないけど、現時点では比較的入手が容易な資源」でリサイクルを廻すには、もっと価格が上がるか、新規採掘量を法的に規制するステップ必要になる。

以下の動画バッテリ持続性サミット質疑応答。「LFP電池リサイクルにも経済合理性は見込める」と言ってるけど、それは今ではない、LFPEV市場に増え、そのEV製品寿命が1ターン回り、リサイクルするLFPの量が増え、リサイクルの採算規模が確保できる頃に意味が出てくる、また(一度マテリアル化しての資源市場での再販ではなく)廃LFPの正極を直接リサイクルして再利用できるようになれば有望だ、というようなことを言っている。

https://www.youtube.com/watch?v=4MvSABcJ70k

それにね、増田は「リンが高騰してて大変だ」というけど、今の「高騰した」リン酸塩の取引価格が250円/kgぐらいでしょ。対するコバルト10000円/kg超え。やっぱりこの2つを「希少な資源」として同列に語るのはかなり無理がある。元増田は「「肥料じゃなくて電池にするから安くしてくれ」なんてできないんだよ」と言うけど、期待付加価値から考えれば、産業用途リン絶対農業用途リンに買い負けたりしない。もし農業リンコバルトに競るぐらいの希少資源になったら、その頃は世界慣行農業の仕組みは崩壊してるよ。

もうすでにリン鉱石の値段が上がり始めている現状で10年後のリサイクルの話をされても、、、って思うね。それこそ次世代電池が普及し始めてるかもしれなくない?



そうだよ。もし今後LFPがずっとEVバッテリ本命級のままで、リン電池への採用が困難になるほどの希少資源になれば、その時にはLFPリサイクルが実現する(そして、その時に走行しているLFPベースEVの台数を維持できる程度のLFP電池を、リサイクルから再製できる)。一方、リンが今のように肥料としてバンバン蕩尽できるぐらいの価格供給されるなら、LFPリサイクルは実現しない。さらに、もし将来、LFPよりも製造コストが低くて十分な性能を持つ次世代電池が普及し始めたら、やっぱりLFPリサイクルは実現しない。つまり、将来LFPリサイクルが実現しないとしたら、それは「LFPリサイクルしなくてもEV業界には問題いから」なんだよ。

これから電池技術

なお、自分LFPあくまで脱レアメタル化のためのひとつの通過点だと思っている(二次電池進化の「現時点での経由地」という書き方をした通り)。さらに高密度安価で持続性のある電池必要とされる限りは、新たな技術開拓され続ける。

電池技術の発展速度が、たとえば電子技術なんかに比べると比較的遅いというのは正しい指摘だけど(自分もこのエントリ https://anond.hatelabo.jp/20150504101626 の中でそれに言及したことがある)、その後6年間で電池業界が達成してきたことは、正直自分の予想を超えていた。やっぱり将来の基幹産業としてR&Dが廻り出すと、これまでとは技術進歩のペースが桁2つぐらい違ってくる。CATL、BYD、テスラみたいなとこは言わずもがなだし、NEDOだって日本研究機関だって企業だって色々やってる。

次世代EV電池上市が一番速そうなのはナトリウムイオン電池かな。CATLは2021年ラボレベル製品発表していて、2023年に量産化を予定している。ご承知の通り、CATLは狼少年みたいなことはしない会社なので、ある程度の目算はついているはず。

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01992/00001/

https://www.chemicaldaily.co.jp/%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E9%9B%BB%E6%B1%A0%E3%80%80%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E5%AE%9F%E8%A3%85%E8%BF%AB%E3%82%8B%E3%80%81%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%8C/

元増田ならこの他にもカリウム系、カルシウム系、Li-S、Al-S2などを始め、電池分野では多種多彩なトライアルがなされていること、そのうちいくつかは近年ブレイクスルーが起きて実用化までのロードマップが大幅に短縮されたことも知ってると思う。リン枯渇が全地球的な課題になるよりずっと前に、電池技術は大幅に進歩して、普及価格帯のEVでもICEを超える走行距離と必要充分な充電速度を達成できるよ。社会がそれを求めていれば、研究産業絶対にそのニーズに応える。自分はそのステップ日本研究者や企業が貢献してくれることを期待したいし、楽しみにしてる。

トヨタ戦略について

最後の、「でもちょっとでも日本自動車産業応援してくれると嬉しいな」については、自分はめちゃめちゃ日本自動車産業電池研究応援してるし、そう書いたつもりだよ。

ただ、トヨタのBEV戦略2030年に車種の1/3を、販売台数の1/3をBEVにする)は、今の地域別売上からするとかなり奇妙な方針で、額面通りに受け取るなら間違った戦略だと思う。あのトヨタの発表が出たときは、ネットでは「EVでもトヨタが勝つる!」「30車種すげえ」「EU勢ざまあw」みたいな反応が多かったけど、個人的には「えっ、そんだけ?」としか思えなかった。系列企業への配慮などで、あえて低めの発表をしてる可能性があるとすら思ってる。

なにが奇妙かといえば、トヨタというグローバル企業の売上構成から考えると、2030年に1/3をBEV化する程度じゃ全然売るタマが足りないはずなんだよね。トヨタ自動車販売台数は、2021年実績で、日本国内が140万台、海外が810万台。海外地域別に見ると、北米が270万台、欧州100万台、中国が200万台。よく「欧米以外の地域には、今後もICEHVニーズが根強くあるから…」と言う人がいるけど、トヨタの国別販売台数は、この北米欧州中国の3地域で輸出市場の70%、全生産量の60%を占めている。つまり発展途上国日本を足した「2030年頃にICEHVを売り続けられる地域」の市場規模は、今の販売先の40%しかない。

「4割の残余市場に向けて、全車種の2/3でICEHVを維持する」というのは、ポートフォリオ戦略としておかしいでしょ?

ちなみにホンダは「2030年に2/3をEV化」、GMは「2030年までに北米生産50%EV化」、フォードは「2030年までに40%をEV化」という構想。つまりトヨタは、ICE規制までまだだいぶ間があるアメリカGMフォードに比べてもEV化に対して慎重な(鈍重な?)動きになっている。

規制が始まるまではICEHVを売ればいい」という人もいるけど、一旦ICE規制禁止法制アナウンスされれば、その実施時期に5〜10年先行してICEHVの売れ行きは落ち始める。消費者は、一定期間乗った車を手放す時点(規制後)で、ICE中古車価格がガタ落ちしていることを予期するから。今の先進国での自動車買い換えサイクルは、日本で平均8.5年、米国も7.3年、欧州もっと長い。最近日本でも「これが最後に買う内燃車かな、次はEVだろうな」なんつって自動車を買う人が増えてるでしょ。海外もそう。

最近欧州ディーラーでは一種のdisclaimerも兼ねて「EVのほうが下取り価格は有利です」と言われることが増えたけど、今後は先進国のどこでもこの傾向が加速し、おそらく2026年あたりからEVか死か」の秒読みが始まる。そんな状況で、「2030年には、なんと全車種の1/3をBEVしまぁす!」みたいな悠長なことを言ってて、まともに戦えるのかな、何らかの思惑含みのフェイクであってほしいな、というのが今の自分トヨタに思ってることです。

追記

id:sgo2 さんのブコメにお返事。

id:sgo2 2030年時点でBEVが1.6〜26%という予測(https://s.response.jp/article/2017/10/11/300895.html )なので、1/3という数字でも十分前のめり。因みに現時点で欧州17%中国16%米国4.5% https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/05/613a9a4551b47453.html (本当に数字見んのな)

2022/06/21

この上の記事2017年時点のデロイトーマツ予測で、ドッグイヤーのこの業界では既に典拠にしないほうが良い内容です。なお2017年EVバッテリ平均価格が急低下した年で、これ以後コンサル各社はBEV普及ペースを大幅に上方修正しました。たとえばボスコンがつい最近(6/13)に出した予測はこんな感じです。

https://www.bcg.com/ja-jp/press/13june2022-electric-cars-are-finding-their-next-gear

図表では、2030年世界新車販売台数のうちBEVが40%、2035年には59%になってますね。米国欧州中国個別に見ると、さらに多い。上で書いた通り、トヨタ海外売上は北米欧州中国の3エリアで70%を占めてるんですけど、そのマーケットは今からわずか8年後にはこういう顔つきになっているということです。これ見てると、トヨタの「BEVラインナップは3割」戦略は相当ヤバいな〜って思いませんか。

自動車産業に特化した情報サイトマークラインズは、LMC Automotiveの調査引用して世界乗用車販売に占める各パワートレイン構成比推移予想を出していますこちらは2022年1月予測ですが、ボスコンよりやや保守的で、2030年のBEV比率は25%前後。ただしその3年後の2033年には40%を超えるシナリオです。

https://www.marklines.com/ja/forecast/index

2番目の記事引用されているIEAも、2030年に①現状政策シナリオでは世界販売台数の26%程度が、②持続的発展シナリオでは47%程度が、EV(BEV+PHEV)になると予測してます。なおBEVPHEV販売比率は現状7:3で、IEA予測では、2030年もだいたいこの比率が維持されるようです。

https://www.iea.org/data-and-statistics/charts/global-ev-sales-by-scenario-2020-2030

まり2017年時点では「最大でも26%」と推定されていたBEV販売比率が、今では「最低でも26%」(ただしPHEVも含む)になっているんです。この5年間のBEV販売台数の伸び方は、多くの業界関係者の予想をも大きく上回ってたということですね。我々消費者も、EVについて何か考えたり議論したりするのであれば、とにかく最新の情報をチェックして、細かく自分常識に当て舵をしないと、あっという間に現実に置いて行かれます。そういうスピード感のある業界から自分面白ウォッチしてるんですけどね。

anond:20220620202330

かにEV推してる人たちは何故か電池モーターの話しかしないよな

流石にEV推してる人たちも電池モーター以外はどうにもならんと解ってて言い合いになると負けるから敢えて無視してる?

有識者っぽい人たちはEVが次の自動車だってのは否定してないのか

anond:20220620201004増田anond:20220620114859増田EV自体否定してないっぽいのか

ただ素人たちが今騒いでいるようなことが本当に起きるのか懐疑的って感じか

Li-ion電池の値段が下がることに文句を言ってた増田追記です

anond:20220620011640

(6/21 1:15 追記

なんか元増田とかこの増田で「リン酸鉄系電池のせいでリンが枯渇する・枯渇が近づく」って言う内容を読み取ってる人がいるみたいだけど、そんなこと書いてないよ。元増田では追記で「枯渇が見えてる資源を使ってたら価格が下がっていくとは考えづらい」って書いたし、ここでは「問題消費量じゃない」って書いてるよ。書いてないことを読み取られても反論のしようがないからね。

追記終わり)

書き方が悪くてEVアンチだと思われている節があるんですが(ただこれは完全に私が悪いです。すみません)、あくまで現状の電池技術ではコモディティ化は難しいだろうということを資源という面から書いたつもりでした。いい加減なことを書いているとまで言われてしまったのは心外だったけどね。

以下は気になったブコメへのコメントです。

korilog 埋蔵量はその時点で経済的メリットの出る採掘量なので、採掘技術進歩価格の高騰で増える。自分子供の頃にはお前らが大人になる頃には石油が尽きるからなって言われてたけど、寧ろ尽きるまでの年数が伸びてる

そうだね。でも価格が上がってしまうとますますコモディティ化からは遠ざかるよね。

muchonov 電池技術開発の弾込めは日本含め世界中で高密度化とレアメタルフリー(=廉価化)を目指して突き進んでるので自分は楽観的。次世代Li系は概ねコバルトフリーだし、本命はほぼ無尽蔵のNa・K系。リンは→https://bit.ly/3b1rPGk

そうだね。でもね、リチウムイオン電池って30年前には実用化されてた(1991年ソニー)んですが、EVとして普及し始めたのはこの10年ほど。あくまタイムスケールを感じてもらうためにこの例を出したので、そのまま当てはめることはできないけど新しい電池を車用に実用化するとなったらそれなりに時間がかかるのは覚悟しておくべきだろうね。多分今のEVブームが盛り上がっている間(今のインフレ退治の後の景気後退が来るまで)には間に合わないだろうな。でも、多分EV一般的に普及させるのは全固体電池なり金属空気電池だろうなとも思うから投資は惜しまないでほしいなとも思うね。

リン酸鉄系について色々ブコメ増田があったんだけど anond:20220620101253   に答えるのが手っ取り早そうだから答えるね。

あのさあ、LFP電池が使うリンの量なんて、農業利用される莫大なリン量に比べたらタカが知れてるというか、はっきり言って誤差のレベルでしょ

そうだね。でもね、問題消費量じゃないんだ。リン酸塩の値段は今後も続くリン採掘によって上がっていく。「肥料じゃなくて電池にするから安くしてくれ」なんてできないんだよ。現にウクライナ侵攻後にFertilizer prices indexの値段は2倍になってるからこの影響は半年もしたら出始めると思うな。あとね、個人的心配してるのがこのあと天変地異なりでリンの値段がさらに急騰した場合安全保障名目中国政府梯子を外してくるんじゃないかということ(四川大地震の時に似たようなことが一回あったみたい)。リンレアメタルよりも大事な、人間にとって生きていくのに絶対必要元素なのでそれを電池に使い続けるのは政治的にも難しいと思うな。

そもそもLFP電池自体がNMC系のLiBに比べて長寿なうえに、最後までバッテリセル内に滞留してて100%リサイクルできるから

これは違うよ。調べてもらったらわかるけど二次電池の正極活物質リサイクルって実は難しくて、今やってる電池リサイクルって実は負極に使う銅箔など肝心の正極以外のものが多いんだ(実は三元系でもまだそんなにできてないんだ)。リサイクルビジネスになるかどうかを無視したとしてもリン酸鉄のリサイクルなんて今出回り始めたEVリサイクルをするわけだから10年後に軌道に乗るビジネスだよね。もうすでにリン鉱石の値段が上がり始めている現状で10年後のリサイクルの話をされても、、、って思うね。それこそ次世代電池が普及し始めてるかもしれなくない?

元増田みたいな主張に対して「EVオワタ論者が寄ってきてセンセーショナルになりがちな風潮はマジで吐き気がする」って思う人はむしろ増えると思うよ

これはその通りで、書き方がよろしくなかったと思っていますすみません。あと書き方が悪かったのは承知の上で言ってるけど自分EVアンチでもテスラアンチでもCATLアンチでもないです。CATLは本当に世界一電池メーカーだと思ってるしめちゃくちゃ期待してます

以下はその下の部分に対してのコメントです。




市場原理の話はまあ定性的理解できるんだけど、さっきのタイムスケールの例からもわかると思うけど電池進歩って半導体みたいに速くないんよ。レアメタル使わないのは結構なんだけど、それが使えなかったとしてもみんなEVなり蓄電池が欲しかったらレアメタルを使ってる電池を使わざるを得ない(後、電池の新技術って声高に宣伝される割に実際実用に耐えるのが出てくるのってそんなに多くないんだよね)。個人的なところを言うと新自由主義的な市場原理技術革新を説明するのは開発者ちゃんと儲かる仕組みを作ってからにしてほしいとおもうね。




自動車の電動化についてはおそらく業界の人はみんな避けられないと思ってるよ。でもね、100年ほどの自動車歴史を振り返ったらわかるんだけど先進技術がほぼ100%で不可逆的に普及するタイミングってほんとわかんないんだよね。100年前のアメリカの例で考えてみよう。

1900年代ー1920年代アメリカって蒸気、ガソリン電気自動車が鼎立していて、蒸気はPWRの面で、電気は航続距離の面で難があった。だから当時の人もこれからの主流はガソリンになるんだろうなって思ってて、実際ガソリン自動車会社創業ブームになって1900年代はアメリカ全土でおよそ300もの自動車会社存在したんだ。ガソリン車っていうのは既存自動車に比べて

という利点があった。だからたくさん参入してきたんだ。でもね、結局ガソリンエンジン車の普及とBig threeの隆盛が決定的になったのは自動車技術問題じゃなくて、世界恐慌とその頃にテキサスで大油田発見されてガソリンが安くなったからなんだ。その頃にはもうアメリカ全土にあったガソリン車に群がった中小企業世界恐慌でもう潰れてる。だからその後のアメリカ自動車市場は生き残ってたクライスラーGMFordの寡占になったんだよ。

 この例から見てもわかるんだけどね、みんなわかってるんだよ。次に来る技術は。でもそれが決定的に普及するのは外部的要因に依存することが多くて時期は本当に読めない。だからそこまで体力を温存するという戦略もできるし、むしろ自分でその変化を起こしてやろうという戦略もとれる。どちらが正解なのかは正直分からない。でもね、技術的な側面だけじゃなくて社会的な側面から見ても現状の技術でのリチウムイオン二次電池電池コモディティ化させるゲームチェンジャー足り得ないだろうというのが正直な感想になる(将来的にもないとは言ってないよ!あくまで今の技術ではという話)。ただしその答え合わせは10年後かもしれないし、もしかしたら30年後かもしれない。もしかしたら水素なりアンモニアゲームチェンジャーになるかもしれない。だから日本人としてはトヨタ戦略が正しいと思いたいけど、そうではないかもしれないとは思っています。でもちょっとでも日本自動車産業応援してくれると嬉しいな。

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