はてなキーワード: タイムマシンとは
2020年東京オリンピックは、大盛況で幕を閉じた。
開催国の日本はメダルラッシュに沸き、経済も上向いて最高の一年となった。
そんな明るい未来を予感させる年が終わり、翌年の2021年初頭、冷や水を浴びせるがごとく、凶悪なウイルスが人類を襲った。
突然変異を起こしたこの病原体は、例年の流行とは一線を画し、高い感染力と致死性を備えた最悪のウイルスだった。
この年、新型インフルエンザによる死者は世界人口の3割に達し、各国は大混乱に陥った。
しかもウイルスは毎年変異を繰り返し、有効打と期待されたワクチンさえも効果は限定的だった。
翌年以降も猛威を振るい続け、どの国も例外なくインフラや経済基盤に大きな打撃を受けた。
人類は衰退の一途を辿った。
労働人口が激減する穴を埋めるべく、積極的な投資が行われ、技術革新が起きた。
AIのおかげで高い精度の未来予測が可能となり、遺伝子操作の分野でも大きな成果があった。
何よりもタイムマシン理論の構築は、人類の知性のみでは到達不可能だったと言われている。
一部では目覚ましい科学の発達を見せながらも、人類滅亡は目前に控えていた。
新型インフルエンザウイルスの蔓延により生産性は激減し、深刻な食料不足になっていた。
それを引き金に各地で紛争が勃発。
もしも新型インフルエンザが発生した2021年の前の年、2020年に毒性の低いウイルスが流行していたら?
感染対策が十分に行われた翌年、新型インフルエンザは感染を拡大することができずに消滅する、というシミュレーションをはじき出した。
試作品のタイムマシンは、人間のような大きな質量を運ぶことができなかったが、微小な病原体であれば、過去へ送り込むことが可能であった。
遺伝子操作で新型インフルエンザウイルスのRNAを組み込むことにより、感染力だけが強く毒性の弱いウイルスが作成された。
遺伝子を組み込む毒性の弱いウイルスには、風邪の原因としても有名なコロナウイルスが選択された。
タイムマシンは、2020年へ、遺伝子操作したコロナウイルスを送りだした。
人類が袋小路に迷い込むことなく、より良い未来をつかみ取ることを願って。
◇◇◇◇
2020年初頭、突如発生した新型コロナウイルスはいくつかの国でパンデミックを引き起こした。
大きな犠牲を払いつつも、各国は隔離政策を打ち出し、少しずつではあるが封じ込めることに成功した。
翌年の2021年、新型インフルエンザが爆発的に広がるはずであったが、高熱を出した患者はすぐに隔離、他者へ感染することなく、人知れず消滅した。
こうして、新型インフルエンザが人類を追い詰める未来は消え、新型コロナで混乱する世界線へと改変された。
新型コロナは、新型インフルエンザを知らない人類にとっては大きな痛手となったもの、数年のうちに克服された。
この新型コロナ騒動で、一人負けの様相を呈した国が日本だった。
新型インフルエンザよりも一年早く発生した新型コロナのせいで、東京オリンピックは中止となった。
期待していた五輪特需も無くなり経済が衰退。日本はみるみるうちに失速していった。
そんな日本が打開策として打ち出したのが、かつての栄光、科学技術立国日本の復活であった。
とは言え、一度失われた物を手に入れるのは容易なことではない。
場当たり的な政策を繰り返し、国内外の失笑を買うことが多かった。
それは空間に不思議な亀裂があるという、今までに発見されていない現象だった。
実のところ、この亀裂はタイムマシンが新型コロナウイルスを送り出した際に生じたものだった。
タイムマシンが過去に物質を送るのはピッチャーがキャッチャーへ向けてボールを投げるのに似ている。
時空とはピッチャーとキャッチャーの間にある障子のようなもので、途中を通る時、空間に亀裂が入る。
2030年から2020年の間には新型コロナウイルスが通過した亀裂が発生しており、日本の研究チームが偶然にもそれを発見したのであった。
新型インフルエンザ世界線ではAIの発達によりパラダイムシフトが発生したが、AIが未発達な新型コロナ世界線ではあり得ない。
しかし、何もないところから考えを飛躍させるのは無理であっても、観測できる事象があれば、類推は可能だった。
落ちぶれた日本には他にできることもないので、この研究に力を注いだ。
ピッチャーが投げたボールの途中の軌道を観測すれば、それがどこから発生し、どこへ向けたものなのか推測できる。
時間的に連続した亀裂を観測することで、これが2030年から2020年へと微小な何かを送りつけた結果であると仮説が立てられた。
この仮説には様々な飛躍があり、突っ込みどころも多かったが、偶然にも正鵠を射ていた。
そして2020年という終着点は、日本にとって忌々しい年だった。
新型コロナは未来から「悪意によって」送りつけられたウイルスである。
そう結論づけた日本はこの過去へ向けたボールを撃ち落とすことにした。
ピッチャーが2030年から2020年へ投げたボールの軌道上にいる今、そこへ大きなエネルギーをぶつけ、ウイルスのような小さな物体を消滅させることは、それほど難しいことではなかった。
これが他の国の発見であれば、もう少し慎重な対応をしたかもしれない。
2030年から2020年へめがけて送られた新型コロナウイルスは、こうして途中で破壊された。
2020年に新型コロナが感染爆発を起こさなくなったことで、2021年に新型インフルエンザが大流行した。
新型コロナ世界線は消滅し、再び新型インフルエンザ世界線へと戻った。
こうして世界は2020年から2030年の間で、新型インフルエンザ世界線と新型コロナ世界線を繰り返すこととなった。
人類は2つのウイルスに繰り返しパンデミックされる監獄へ囚われた。
◇◇◇◇
この様子を興味深く観察する、高次の存在があった。
彼は驚きと興奮を持ってこの事態を観察していた。
文明が未発達で精神的にも未成熟な地球の生命体が、まさか時間を操る術を身につけるとは想像していなかったのだ。
ただ、感心はしたものの、地獄絵図をループするだけの人類にはすぐに飽きた。
宇宙全体を見渡せば、地球よりも優れた生命体は数多く存在した。
そう判断した後の彼の行動は速かった。
奇しくもその日、日本では何度目かの東京オリンピック開会式が開かれていた。
オリンピック開会式の段階では、新型インフルエンザウイルスも発生していなかった。
聖火台に火を灯す、オリンピックを象徴する儀式の始まる瞬間。その時はやってきた。
100万度を超える高温のプラズマが電子レンジよろしく地球をチンした。
こうして人類は終わりを迎えた。
この時、ループを繰り返した東京オリンピックは10回目の開催だった。
ごりんじゅう。
ご臨終。
お後がよろしいようで。
社会学→平等平等うるさいくせに自分たちが視点の不平等を抱えていることにはダンマリ。
簡単に言えば「端的な客観性など社会学には存在しない」ということです。
主観を捨てきれない奴らが平等平等うるさいせいで、「贔屓されやすい弱者」だけが社会学によって救われ、「気が付いてもらいにくい弱者」は社会学の研究の対象となりにくく、救ってもらいにくいという、新たな不平等が社会学のせいで生まれています。
よって社会学こそ不平等の根源であり、社会問題で有り、消えるべきです。
法学→権利のためのテロリズム!とかいう思想が法学の基礎の部分にあるのが最高に気持ち悪いですね。
気持ち悪いって僕が考える理由は、これもまた社会学と同じで、「不平等の根源」だからです。
権利のために闘え!とかいう幼い思想では、権利のために闘う力が残っている弱者だけが救われ、権利のために闘う体力すらない「真の弱者」は見捨てられるわけです。
ただ、どうも競馬もパワプロもアイドルも通ってこなかったオタクなので、それ以外のゲームを探している。
適当にグーグルに頼んでも、最初だけ触ってあと飽きるんだよな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3面くらいまではやったな。
一周クリアまでやった。
・原神はガチャやるとこまでやった。
やってて(そういやまだゼルダクリアしてねーや)って思ってスイッチ起動してる。
ただ、難易度高くてゲーム用コントローラー(スマホ用)買わざるを得なかった。
ニ周はクリアした。
・クトゥルフと夢の階段もハマったけど、クリアはしなかったな。クリアあるのかアレ?
そこそこはまった。
・skyも好きだったけど、久々に起動したら(何するんだっけ?)ってなって辞めてしまった。
・grimvalor良かったな。
クリアした。
めっちゃ楽しみにしてたのに何なん?
・alter ego良かったな。
一周した。
・florence良すぎ。
あれはマジでいい。やれ!
・ダンジョンメーカーも一時期ハマったな。
でも久々に起動したらUIがごちゃごちゃしてて別物になってた。
でも、やっぱり明確に終わりのないゲームって飽きない?
・cat:crash arena turboはすげーハマってた。
あれだけはダラダラと続けていたな。でも課金するまでじゃなかったなぁ。
・ウィズローグ何で終わったん?
・lunino cityいいぞ。
・monument vallayすき。
・時空の旅も好きだったな。
・hookも良かった。
・魔女の泉も良かった。中学生くらいのときにやってたらアイールディと結婚したいとか言ってたはず。
・chameleon runもすげー難易度上がるところまではやったんだぜ?何であんなに難しくするの?
とりあえず今グーグルプレイ辿ったら(あれ?こんなゲームやったっけ?記憶ないわ)ってのがぞろぞろあった。そのなかで印象的だったものを上げた。
リネージュ2Mもすごい取り上げられ方してたから気になってダウンロードしてみたけど、始まってから何もしないでレベル20くらいになって(何だこれ?)ってなったくらい語彙力低下した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そうよ。なにもスマホで楽しむのはゲームだけじゃないよな。今まで時間取れなくて読めなかったなろう小説とか読めばいいよな。と思って積読してたやつ消化する。方向音痴がどんどん迷宮の奥に進むやつめっちゃおもろい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
反応ないよな…そりゃ…って思ってたらブクマ少しついたから返事返す
Tavern Rumble ・まじかよ。全然知らないゲーム投げてきやがって。しかもすげー良さそうじゃん。ありがとう。マジ感謝。
人形巨大兵器に転生・面白そうだな。じゃあ暇なときにコレも追加して読んでみるわ。ありがとな。
イローナモバイル・これめっっちゃ期待したんだけど最初触った感じ、普通のスマホゲーみたいで止めちゃった。途中から面白くなるのかな
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なんかけっこうブクマくれたのね。
family islandやガーデンスケイプとか、ぶつ森系は触りだけでどうも止まってしまうのよなぁ。falloutの拠点制作も、とりあえず攻められないようにタレットガンガン置いて放置してたし。
ARK:Survival Evolvedもアーリーアクセス時に買ったけど、拠点整備しないといけないっていうのでやってない。Valheimも拠点系だと思ってて手を出すの躊躇してる。
音ゲーはmusedash買うかどうするかめちゃくちゃ迷ってる。でもグルーブコースター買って10面くらい進んで止まったからもしかしたら自分には合わないのかも…。音ゲーやるなら今持ってる楽器鳴らせよ!って自分の中の誰かが言うからかな。
Imbroglio気になったけどiosか。アップルは楽器もゲームも豊富でいいよな。アップルアーケードのあのフィギュアを動かすみたいなゲームめちゃやりたい。
って思ったらなんか良さげのゲーム出てきたんだけど。
とりあえず欲しい物リストに入れておこう。
猫将棋癒やされるな。
どうぶつしょうぎはすげー単純で良かったぜ。
派生でオストルっていうボードゲームもなかなかよかった。いや、アレ派生か?まぁいいや。
ズィーマ?って思って調べたら、タイムマシンの仕送りアドベンチャーやったわwwwシュールだったなw
その流れでLifelineってメッセージゲームやり始めたんだった。今思い出したわ。
どうぶつタワーバトルは流行りに乗り遅れた感あってやってない。俺にキャッキャ楽しめる友達がいたら一緒に「このありえない積み方www」とかスクショ撮って笑い合ってたんだろうな。クヤシイ
ゴーストトリックはやったわ。
たしかipod touch持ってたときだったかds持ってたときだったか。面白かったよね。
nizっていうかwizardryやりたさにアレコレダンジョン探索系入れまくったし、それこそ女神転生やら世界樹やらPCでもそういったゲームやりまくったからなぁ。コレはどのダンジョンゲームにも無い!ってものが出たらやりたいなとは思ってる。
逆転裁判もやったよ。でも流石に続きすぎじゃない?最初はめちゃくちゃ面白くて興奮したのに。裁判ゲームなんて凄く画期的だったし!
方向音痴のやつはこれ
https://ncode.syosetu.com/n7361gs/
名もなき猫(nameless cat)はアイワナ系かぁ。pcでレインワールドとCeleste、VVVVVV持ってるな。でもアクション系苦手なんよ。結局
アクションは死にゲーをじっくり(勘弁してくれ…)ってなりながら人間性が削られるので、ダクソ系で十分。
魔法使いの約束は乙女ゲーか!?あー。確かに乙女ゲーは未経験だな。女性向けの漫画は読むんだけどなぁ。何でかゲームはやらんかったなぁ。
メギド確か2面に進むところで止まったんだよな。何が俺に刺さらなかったのかなぁ。
7年後に待ってるやったよ。クリアしたよ。DLC買うか迷った。でもちょっとdlc高くない???
でもこの間映画になるとかならないとか中国市場に出したら赤字だったとかの記事読んで(dlc買ってやるか…へへっ)って思ったけど全体的に高くないかい?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Tavern Rumble やった。
英語かぁ。未知のゲームでワクワクするものだったら頑張って翻訳作業しながらやるんだけど、スラスパ系だからなぁ。まものローグがゲームキャスト激推してたからそっち気になるなぁ。でもレビューでは賛否両論だから、好きな人は好きって感じなんだろうなぁ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
何か色々な人が見てくれたのね。ありがとね。
全然知らないゲーム教えてくれて(あ、やっぱり他人からおすすめ貰うのいいな)って思ったわ。
それと、(コメントなんて読まねーよな)とか思ってたけどいざ書かれたら全部読んでる自分がいたわ。バズり記事やツイートでもほぼ読んでるんじゃないのか?って思った。だからごく一部の批判や悪口みたいなのにも反応してしまうんだな。とかゲーム全然関係ないことふと思った。
タイムマシンで敗戦後の日本に飛び、サンフランシスコ平和条約の成立を阻止する
評価軸の置き方としてはたぶん同じ
名作がロリコンなはずがあるか?
なんかこうタイムマシンが出てきたりして、タイムスリップして恋愛要素があったりしてヒロインが複数いて、こうシュタゲみたいな?
とにかく名作なんだよ。
いいか。
ロリコンだったら「12歳の姿で待っていろ」っていうはずだろ?
まあ9歳児に対して恋愛感情を抱く時点でもう人間としてヤバイんだが……。
いやだが待ってくれ、肉体目当てじゃないんだ。
ロリコンってのは肉体目当てだろ?
肉体目当てじゃないってことはロリコンじゃないんだ
まずメインヒロインぽかった大人の姉ちゃんは色々あって寝取られるし、ソイツを許す度量は主人公にはない。
そんで途中でできた未来の人妻だが……恩人の人妻を寝取ったらいよいよこの作品が単なるNTRマニア向けのポルノになっちまう。
もしも家政婦ロボットがメイドロボだったら、これはもう間違いなくメイドロボと結婚だ。
これが出来たら話がスムーズだったんだがなあ……。
マルチエンディングならぬマルチENDってか……はは……ときメモはともかく東鳩なんてもう皆覚えてねーか……斜め2ミリふんふふふふーーん
つまりだ。
『夏への扉』はエロゲだとかギャルゲーだとかじゃなくて、サイエンスフィクションなんだ。
そうなると作品のテーマはサイエンス的な想像力であって、スケベな好奇心を満たすことじゃないんだよ。
年端も行かぬ幼女の肉体や感情の揺れ動きなんてのはこの作品においてはオマケなんだ。
ぶっちゃけ最後に出てきたヒロインなんて単に主人公が勝利したことを演出するためのトロフィーだ。
トロフィーワイフなんだ。
そしてそこに真実の愛を演出するために12年+コールドスリープという縛りを設けたんだな。
まったくもって……クソだな……。
主人公大勝利エンドのために子供から恋愛をする権利を取りあげるなんて。
正直、主人公がロリコンで12歳の姿でコールドスリープしてろといって未来の世界でロリ婚するのとどっちがマシか分かりっこねえわ。
なんだこれ……駄作だわ。
そもそも俺が『夏への扉』の肩を持ったのはSF界の名作だからだ。
名作がロリコンじゃあSFクラスタであることで他の文学クラスタにマウント取ってる身としては都合が悪いんでな。
でも、今さっき気づいたんだが、『夏への扉』って別に名作じゃないんじゃねえか?
シュタゲみたいだって話をしたが、そんな作品腐るほどあるし、そもそもそれって『タイムマシン』のパチモンの域を出てねえってことじゃねえか。
それこそ家政婦ロボがメイドロボだったりしたら、カルチャー界におけるちょっとした発明だと言えただろうが、結局コイツは単にタイムマシンで行って帰ってきただけ。
未来の世界では車を作っては壊して増田の、金が安くなりましたよだの、大した想像力の働かせ方もしてねえ。
それこそ時をかける少女レベルのマクガフィン的なタイムトラベルでしかねえわけだ。
これ、名作か?
父は奇妙な人間だった。TV鑑定団に骨董品を出すと言ってはスーパーマーケットの皿を買って来たり、タバコを買ってくると言っては駄菓子のハッカタバコを買ってくるという人だった。その天然ぶりと珍妙さは折り紙付きであり、近所からも道端の湿ったコケ類の如き柔らかな中傷を浴びた。
ある時父は失踪した。まるで真冬の嵐に巻かれた雪景色の向こう側に消えるようにいなくなった父であったが、家族からも不思議と心配されることはなかった。母は変わり者の父のことだからきっとどこかで生きている、とのんきな様子でせんべいを頬張り、そうした様子で何年も過ごした。母がせんべいのことすら忘れる頃になると俺も成人になったのだが、どうにも父のことは今すぐそこにいるように感じられて仕方がない様子だった。そのように語る俺ですら、父が死んだという認識はない。父の失踪はまるで都市伝説のみたく脈々と受け継がれてゆくようにも感じられた。
ある日のことだ、こつ然と消えた父が庭に立っていた。それも推定年齢は4,50歳ほどでしかない。せんべいを忘れる年齢どころではない。彼はいきなり奇妙なことを口走った。
「タイムカプセルになりたいと思って」
そういって息を切らす父は、庭の一角を指した。そこには卵型の器と接続されたパイプが地中に没している。それらは複雑に絡まりながらも各々が支え合い、一本の太いチューブとして機能しているようだった。
父の話はいつもどおり単純なものだ。タイムカプセルにいろいろなものを入れたら、思い出とともに風化せずに出てくるものだ。父たる私もタイムカプセルに入ればそうなるに違いない、と。
彼の話自体はいいだろう。実際にはまるで良くないのだが、父のことだから許容しよう。しかし現実的には風化どころか、母の加齢を考えればありえない年齢で目の前に姿を現している。大切な部分がすっ飛んだ俺の質問に父は笑顔で答えた。
「いやあ、それでも結構風化しちゃったねえ」
以降、父は自分の野望をまくし立て、地球がテラフォーミングされる日まで待つ、という辻褄の合わない台詞を残して再び原理がよくわからない機械に入っていった。それ以降再び父はいなくなり、母は数年後に安らかな顔で他界した。そうして家を受け継いだ俺の目の前に桜の木が映り込んだ。それは父が埋まっているはずのタイムカプセルから伸びているようだった。桜の樹の下には死体は埋まっていない。奇特な父親が何年も埋まっている。あるいは父は桜になって喋りだすのだろうか。そよ風とともに花びらが鼻先をかすめた。