はてなキーワード: Hpvとは
「女性は控えめにして自分の意志で動いちゃだめだ。特に性的な面においては。」って考えの人が多数いるってことですわ。
仕事とかの、経済的社会的にはリベラルな人でも、性的なところに関しては女性が自分で判断して動くことを嫌う人ってのもいるから性質が悪い。
HPVワクチンとか、経口避妊薬(ピル)を嫌悪し執拗に反対する人も同じ根っ子を持っているのが深刻だなあっていつも思うんだけどね。
そういう人たちにとっては、女性が性的に自立的な行動をとって、結果として一部の人が性犯罪にあったり性感染症にかかって死ぬのは、天罰だぐらいに思ってる。
単にあらゆる自由には責任が伴うって話に過ぎないんだけど、性的なことに関してだけは保守的な人は、そういうことを許さず、結果、被害者に自分を責めさせるような風潮を作ってるってことだね。
さて、後篇である。サブタイトルに「捏造行為が発覚」とはなんとも穏やかではない。
後篇の内容は、池田氏の発言の検証とマウス実験に対する批判が主である。
マウス実験についての指摘内容は、これまた私の指摘と同じなので割愛する。
またそれとは別に、発表資料内で示された図とグラフ(資料ページ59: 自己抗体の沈着の写真とグラフ)はチャンピオンデータによるものではないか、との疑問も呈されている。
確かに、写真は1種類でグラフにエラーバーが無い点からも、疑問を抱くのは妥当であろう。
そして村中氏がその詳細について調べるため、実験を担当したA氏を探し出して取材したところ驚くべき証言が得られた、というところで記事は終わっている。
あとは月刊Wedge7月号を読んでくれという、「続きは映画館で!」的な終わり方であり、少々拍子抜けだ。
その過激なサブタイトルにも関わらず、後篇の記事中では「捏造行為が発覚」していない。
せいぜいチャンピオンデータの使用が示唆されたくらいだが、これも疑義どまりで、とても「発覚」とは言えない。
そもそも、チャンピオンデータの使用は「捏造」と異なる形態の研究不正である(不正と見なされない場合すらある)。
「捏造」はデータそのものをでっちあげる行為であるため、「チャンピオンデータ」のような都合よく選別したデータを示す行為とは明確に区別されるのだ。
このような乏しい情報でもって「捏造が発覚」というような非常に強い表現をするのは、控えめに言ってもやりすぎであろう。
Web記事だけでは片手落ちなので、Wedge本誌の記事についても解説していこう。ええそうです。買いました(\500)。
本文4ページ中、1.5ページは後篇の内容とほぼ同じであったが、Web版を読んでない人には序文として必要であろうから、とやかくは言うまい。
この記事の目玉は、A氏への取材で得た実験内容の詳細および池田氏の捏造行為についてである。
A氏の証言をまとめると
(1) マウス実験はごく初期段階の試験的なもので、使ったマウスも3~5匹程度であった
(2) HPVワクチン以外の血清で緑色蛍光を呈した写真も存在したが、発表資料には採用されなかった
(3) 資料中のグラフ、写真は1匹のマウス(N=1)からのチャンピオンデータであった
(4) 自己抗体が沈着した写真はワクチン接種個体の血清を正常マウスの脳切片に添加して蛍光染色し、撮影したものであった
(5) 自己抗体がワクチン接種個体の脳に沈着していた証拠はない
(6) 血清をとったマウスに接種したワクチンの量は50ul (濃度は不明だがヒト換算で通常接種の100倍以上らしい)
これらの証言を読んでわかるように、A氏の証言を全面的に受け入れたとしても、研究不正に該当しそうな行為はチャンピオンデータを用いた点だけであり、「捏造行為」の存在は見出せない。
村中氏は、証言(2)に対して「重大な捏造である」と断じていたが、チャンピオンデータのみを示す行為が「捏造」でないことは前述の通りである。
また、証言(4)と(5)に対しては、ワクチン接種個体の脳に自己抗体が沈着していたかのようにミスリードしていたという点が批判されていたが、これもまた「捏造」ではない。
つまり、Web版とWedge本誌の記事を通して、池田氏らが「捏造行為」をしたという根拠は一切示されていないことになる。
さらに、記事の最終ページでは池田氏の学長選挙エピソードやその上昇志向といった人格面の描写が過半を占め、最後の結びは以下のような文章であった。
それぞれの立場と動機から捏造に手を染める研究者たち――これが国費を投じた薬害研究班の実態だ。
子宮頸がん罹患リスクを負ったワクチン未接種の少女たちとワクチンに人生を奪われたと苦しむ少女たちの未来は、こんな大人たちの手に委ねられている。
これらの批判、ともすれば中傷は、池田氏らの名誉を著しく傷つけるものであり看過し難い。
捏造というのは、科学者に対する批判としては極めてインパクトの大きい言葉であり、軽々に投げかけて良いものではないのだ。
私は元増田で池田氏らの発表および発言内容を「言い過ぎ」と評したが、村中氏の方が「言い過ぎ」度合いでははるかに上である。
過激で煽情的な表現は、耳目を集める上では有利かもしれないが、それは科学的な議論、批判をするうえではノイズにしかならない。
村中氏の取材や批判の内容そのものは概ね適切であり、あえて過激な言い方をせずとも十分に説得力と訴求力があるはずだ。
Wedge本誌の記事で中核となっているのは明らかにA氏であった。
村中氏の記事によれば、A氏は以下のような来歴を持つ人物のようだ。
であれば、信州大学産科婦人科学教室のメンバーからA氏の正体がわかるかもしれない。
上は現在(2016年6月)公開されているリスト、下がInternet Archiveというサイト(WEB魚拓の凄い版と思ってくれれば良い)に保存されていた2015年10月のメンバーリストである。
信州大学 産婦人科学教室 ― スタッフ紹介(2016年6月現在)
http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/chair/i-sanfu/about/post_9.html
これらをみると、2015年10月時点で産婦人科学教室に所属している准教授は存在しない。
そのため、A氏が産婦人科学教室に配属されたのは少なくとも2015年10月以降であると考えられる。
しかし、村中氏によるとA氏は2016年4月に転出しているとのことだが、配属からわずか6カ月ほどで転出というのは少し速すぎるように思う。医学系ならそうでもないのだろうか?
さらに、2015年10月より後に教室に配属されたとして、そこから翌年3月の発表までにマウス実験を終わらせるのは少々厳しいのではなかろうか。
もちろん、取材源の秘匿等の理由で記事中には偽の来歴を記していた可能性もあるし、村中氏がこんな嘘をつくメリットも思い浮かばない。
個人的には実在しているように思うが、非実在でも驚かないといった程度に私は認識している。
氏の連載を通して読んでの批評を述べるとすれば、「客観的事実に基づく批判はまっとうであるが、それ以外の部分が煽情的に過ぎる。対立する話者の悪魔化をおこなうべきではない」といったところか。
HLA型にまつわる遺伝子頻度と保有率の取り違え、マウス実験がヒトには適用できない点、チャンピオンデータだけを提示する行為などに対する批判などは妥当なものであった。
しかし、池田氏らの行為について悪意的にとらえ過ぎているきらいがあり、人格面での批判も目につく。
また、池田氏らがマスコミを利用して何かを企んでいる、というような論調が全篇にわたって存在している(タイトルからして「利用される日本の科学報道」である)。
その帰結としてなのか、「捏造」という科学者にとって極めて強力な(したがって非常に強い証拠が必要な)批判を無根拠に突きつけるといった行為にまで及んでいる。
(恐らくこれは村中氏が認識していた「捏造」の定義が間違っていたことに起因するが、それにしても杜撰である)
氏の精力的な取材と情報発信は、HPVワクチンに関して薬害説に傾きがちなマスコミ報道において、貴重なカウンターパートとなっている。
なればこそ、冷静で客観的な表現を心掛けることで、より良き論評ができるのではないだろうか。
願わくは、煽情的な表現は避け、客観的かつ冷静な筆調でもって語っていただきたいところである。
なぜか池田氏らを擁護するような内容になってしまったが、私はそもそも彼らの見解について批判的である。
元増田もそういう意図で書いたし、HPVワクチンの積極的な接種勧奨の再開を望んでいる。
しかしながら、元増田でも述べたとおり、評価すべきところはその立ち位置に関わらず評価すべきであるとも考えている。
村中璃子氏に対しては極めて批判的に論じてしまったが、総評でも書いたとおり、氏の活動は褒むべきものである。
HPVワクチン問題について多くのマスコミはセンセーショナルな薬害説に傾いた立場を取ることが多く、そういった状況で村中氏のような立場から論じてくれるジャーナリストの存在は重要だ。
村中氏については、その立場を応援させていただくとともに、穏当な表現でもって議論してくださることを願ってやまない。
以上、もし間違いや事実誤認等の不備があれば指摘していただけるとありがたい。
この記事の元増田にあたる「HPVワクチンの副反応に関する3/16の発表に関して」を投稿してから早3ヶ月が経過した(Oh...)。
この3ヶ月で、池田氏の症例報告(*1)はパブリッシュされ、村中璃子氏による池田氏の発表を対象とした一連の記事は完結を迎えた。
この追記記事では、池田氏の症例報告、一部ブコメへの返答、村中氏の記事に対する批評を主としておこなう。
なお、字数オーバーしてしまったため、前後編に分けて投稿する。
3/16時点ではIn pressであった氏らの症例報告について批判をおこなう。
Abe et al. (2016) Monoarthropathy or Polyarthritis in Adolescent Japanese Girls Who Received Immunization with the Human Papillomavirus Vaccine. Case Reports in Clinical Medicine, 5, 109-114.
http://www.scirp.org/journal/PaperInformation.aspx?PaperID=64855
この症例報告はHPVワクチン接種後に単関節炎または多関節炎を発症した2人の日本人少女についての報告である。
細かい内容は各自に読んでいただくとして、この報告の問題点を端的に表すのは以下の一文である。
4. Conclusion
日本語に訳せば「結論:HPVワクチンは、稀に関節病変を引き起こすかもしれない」といった感じか。
元増田でも指摘したが、疫学的に調査しなければワクチンと疾患の因果関係は明らかにできない。
それにもかかわらず、たった2人の症例報告でこのような結論に達するというのは、どう考えても言い過ぎである。
文章自体は弱い表現(may occasionally)を使っているが、疫学的にはHPVワクチンと各疾患の関連は概ね否定されているため、結果として強い表現になっており、極めて不適切な結論であると言わざるを得ない。
ROYGB http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201510/0008513286.shtml のような重い症状の人が未接種者にもいるのかどうかが知りたいところ。
まず前提として、HPVワクチンの接種によって各疾患の発症リスクは上昇しないというエビデンスが存在する。
これは元増田で示しており、コメントを下さった方もそれは承知していると思われる。
したがって、上記のブクマコメントは「HPVワクチンの接種によって、自然に罹患した疾患が重症化するリスクが上昇するのではないか?」という意見だと受け取らせていただいた。
名古屋市の調査結果(*2)を見ていただくとわかるが、「物覚えが悪くなった」「普通に歩けなくなった」「杖や⾞いすが必要になった」等の症状の頻度は接種者と非接種者の間で差がなかった。
また、複合性局所疼痛症候群(CRPS)などの疾患においては記憶障害や運動障害が症状に含まれることが知られており (*3)、HPVワクチン接種者に特有の症状というのは今のところ見つかっていない。
よって、HPVワクチン接種による疾患の重症化リスクの上昇は恐らくないものと結論付けても良いだろう。
重症化リスクに着目した論文が見当たらなかったため少々歯切れは悪いが、これで疑問への回答となっただろうか?
もし納得いただけたなら幸いである。
子宮頸がんワクチンと遺伝子 池田班のミスリード ― 利用される日本の科学報道(前篇)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6418
これらの記事は主に、HPVワクチン副反応とHLA型が関連しているという主張および池田氏の発言について批判している。
指摘の内容は基本的に私の書いたものとほぼ同じであり、これについては特に付け加えることもない。
ただ、私がスルーしてしまった点として、鹿児島大のデータで示されている有意差について実際に計算すると有意にならないということが示されている。
試してみると、確かにFisher’s Exactでもカイ二乗でもP<0.001にはならず、なぜ資料ではこんな値が出されていたのか、大いに疑問である。
実は有意水準ではなくP値の方を1/10してしまったなんてことは......まあ流石に無いだろう。
(後編へ続く)
*1 Abe, R. , Kinoshita, T. , Hineno, A. and Ikeda, S. (2016) Monoarthropathy or Polyarthritis in Adolescent Japanese Girls Who Received Immunization with the Human Papillomavirus Vaccine. Case Reports in Clinical Medicine, 5, 109-114.
http://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/cmsfiles/contents/0000073/73419/sokuhou.pdf
*3 Schwartzman, R. (2012) Systemic Complications of Complex Regional Pain Syndrome. Neuroscience & Medicine, 3, 225-242.
この前のノックアウトマウスや遺伝子型の研究について、Twitterやはてな等でボコボコに叩かれていたが、ああいうのは専門医でなくても「おかしい」と強く言えるものなんだろうか?
自己免疫疾患について詳しいであろうリウマチ専門医とか膠原病科の医師の意見をまず聞いてみたいのだが、例の研究をボコボコに叩いている人たちは内科医とか産婦人科医とか精神科医とか小児科医とか、あるいは感染症に詳しい医師だったりで、自己免疫疾患を専門としているような医師の意見が見当たらない。
自分が見落としているだけだろうか(自己免疫疾患を専門領域としている医師自体少ないだろうし)。
個人的な経験から、「医師は自分の専門外の分野については表面的な理解しかしていない」という偏見のようなものがあるので、あまり専門外の人たちが強い態度でワクチンの副反応について否定的に論じているのを見ると、どこまで信じていいものか迷ってしまう。
HPVワクチンで脳障害が!というニュースが話題を集めている。
マスコミ各社で大体の論調は同じだが、最もブクマ数が多そうなのは以下の記事である。
子宮頸がんワクチン副反応「脳に障害」 国研究班発表 (TBS系JNN)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160317-00000008-jnn-soci
まず言っておくとすれば、マスコミの記事は強くミスリードを誘うものであるという点だ。
詳しくは後述するが、元の資料では「脳に障害」が起こったとは書かれておらず、またそれがワクチンの副反応であるという根拠も書かれていない。
ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状に関する厚生労働科学研究事業成果発表会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000116636.html
子宮頸がんワクチン接種後の神経障害に関する治療法の確立と情報提供についての研究 池田修一氏 発表資料(PDF:23,903KB)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000116634.pdf
以下ではこの資料を元に今回の発表の内容について解説していく。
なお、特に注釈がない場合、HPVワクチンという単語はサーバリックスとガーダシルの双方を指すものとして扱う。
本資料は3部分に分割できる。
信州大学を受診した123名の患者の中から、HPVワクチンの副反応が否定できない98例についてその症状を詳しく見て報告した、というものである。
主な病態としては、末梢性交感神経障害(起立性調節障害{OH、POTS}、複合性局所疼痛症候群{CRPS})、
高次脳機能障害(学習障害、過睡眠、奇異な麻痺)、自己免疫疾患の併発(RA、SLE他)が挙げられている。
なお、自己免疫疾患の併発については根拠が弱く、資料中でも疑問符付きで述べられていたことを付け加えておく。
また、HPVワクチンの副反応が否定された(他疾患と判断された)25例についても、
一部の疾患(てんかん、SLE、若年性関節リウマチ)はHPVワクチンに関連しているかもしれないと仄めかしている。
個々の患者のデータ自体は、それが副反応で有るにせよ無いにせよ有用なものであり、患者の救済・治療の観点からも重要である。
しかしながら問題点もあり、その最たるものが「副反応が否定できない」が途中で根拠なく「副反応」にすり替わっていることであろう。
この研究はControl(非接種群)と比較をおこなっておらず、各症状が接種者に特有なのか、接種者で発症頻度が高いのか等は分からないのにも関わらずだ。
さらに、他疾患との関連については、論文(*1)を引用してHPVワクチンでは自己免疫疾患や横断性脊髄炎の発生リスクがあると述べているが、
その論文では「他のワクチンと比べて発症頻度は高くない」と結論付けられているため、誤読か意図的なミスリードが疑われる。
症例報告で自己免疫疾患の併発が示唆されたことに関連付けてなのか、患者のHLA型を鹿児島大と信州大で調査したという内容である。
その結果、HLA-DPB1*0501の頻度が一般的な日本人の頻度より高かったと述べられている。
鹿児島大のデータ(n=19)ではDPB1*0501の頻度(恐らく保有率)が84%、
これに2名を追加したデータ(n=21)では保有率が85.7%、遺伝子頻度が57.1%であった。
Controlの遺伝子頻度は40.7%であり、患者側で有意に高かったようだ(P<0.001)。
信州大のデータ(n=14)では、DPB1*0501の保有率が71%、遺伝子頻度が46%であった。
Controlの遺伝子頻度は38.4%で、記述がないことから、恐らく有意差は無かったと思われる。
上記で保有率と遺伝子頻度を強調表示したが、それはこの2つが混同して語られているからだ。
ごく単純に説明すると、保有率の方はヘテロ接合でもホモ接合でも保有者1名として(つまり個体単位で)計算するが、
遺伝子頻度は遺伝子プール内の対立遺伝子の頻度で計算するため、ヘテロ/ホモ接合の割合によって保有率と遺伝子頻度は異なる値を示すことになる。
鹿児島大のデータを例に出すと、患者21名のうちDPB1*0501のホモ接合が6名、ヘテロ接合が12名であり、
保有率は(6+12)/21=85.7%なのに対し、遺伝子頻度は(6×2+12×1)/42=57.1%となる。
マスコミ各社の記事で見られた「8割で同じ型を保有」というのは保有率のことであろうが、
それと比較している一般的な日本人のHLA型は遺伝子頻度で示されている。
したがって、異なる指標を比較していることになり、これは印象操作以外にほとんど意味のない行為と言える。
遺伝子頻度で見れば、一般的な日本人のDPB1*0501の頻度は38.4~40.7%で、患者群が46~57.1%となり、それほど高いようには思われない
(少なくとも、「普通は4割なのに患者は8割!超高いじゃん!」というマスコミ報道よりは)。
また、健康な日本人(Control)のDPB1*0501遺伝子頻度が55% (*2) や64% (*3)の論文も存在している。
一応、鹿児島大のデータでは患者側で有意に頻度が高いという結果(10遺伝子座も調べてる割に有意水準が少し高いように思われるのだが)
が得られたことから、DPB1*0501が副反応"疑い"の症状と関連している可能性は否定できない(実際にワクチンの副反応かは別として)。
自己免疫疾患を生じ易いNF-κBp50欠損マウスに、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチン、HPVワクチン(サーバリックス)、
PBS(Control)を注射した結果、サーバリックス接種群のみ海馬に自己抗体の沈着が見られた。
また、(恐らく)サーバリックス接種群でのみ末梢神経に病変が見られた。
マスコミ(少なくともTBSの)記事で「脳に障害」とされたのはこの海馬への自己抗体の沈着である。
しかし、あくまで沈着していただけであり、これによって脳に障害が起こったとは少なくとも資料中では全く述べられていない。
しかもこれはマウス実験であり、ただちにヒトの脳に適用できるものでもない。
「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけ、脳の海馬・記憶の中枢に異常な抗体が沈着。海馬(記憶の中枢)の機能を障害していそうだ」(国の研究班の代表 信州大学 池田修一医学部長) (太字・下線は引用者による)
の2行後には
「明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打った後、こういう脳障害を訴えている患者の共通した客観的所見が提示できている」(国の研究班の代表 信州大学 池田修一医学部長) (太字・下線は引用者による)
と、推測から断定への鮮やかな飛躍が見られる。
これがマスコミの誘導や切り貼りによるものか、御本人の認識なのかは不明だが、どちらにせよ不注意な発言であろう。
また、話の流れ的にも「少女たちに何が起きているのでしょうか。」からマウス実験の内容に飛ぶのはおかしくはないだろうか。
どちらかと言えば症例報告の話((1)の内容)につなげる方が自然に思えるのだが。
さらに、マウスに接種されたのはHPVワクチンのうちサーバリックスのみであり、もう一方のガーダシルは用いられていないのは疑問である。
HPVワクチンを主眼に据えている以上、ガーダシルで実験をしていないというのは考えにくいのだが、何か理由があるのだろうか。
個々の内容(症例報告、HLA型の調査、マウス実験)はいずれもまっとうなものであり、特に今回の症例報告は患者の治療を進める上でとても有用であろう。
しかしながら、各症例をHPVワクチンの副反応であると根拠なく断言し、HLA調査では「ワクチン副反応の予防法の確立」等、
マウス実験でも「神経障害の機序の解明」等のHPVワクチンによる副反応を自明とした表現が目立つ。
プレゼン資料で少し強めのことを言ってしまうというのはよくあることだが、それにしてもこれらは言い過ぎなように思われる。
薄弱な根拠でHPVワクチンの害を喧伝することは、患者救済という観点から見ても決して適切な方法ではない。
願わくは、不用意な発言は避け、研究内容に相応の穏当な表現でもって語っていただきたいところである。
今回のニュースのブクマでよく見かけたのが「WHOの安全声明は間違っていたのか」「ワクチン擁護者はどんな言い訳をするのか」等のコメントである。
ここまで読んでいただいた方なら分かっているとは思うが、池田氏の発表からは各症状がHPVワクチンの副反応であるとは言えない。
それを言うには、ワクチン接種者と非接種者を比較して、各症状の頻度が接種者で高いことを明らかにする必要があるのだ。
WHOの安全声明(*4,5)は、HPVワクチン接種者と非接種者では自己免疫疾患等の発症率に有意な差は無いという疫学的な調査の結果に基づいてなされている。
調査対象の疾患のなかには池田氏らの症例報告にもあるPOTSやCRPS等も含まれており、そのリスクも接種者と非接種者で差は無かった。
これらは日本国外での調査であるが、国内においても名古屋市の約3万人の調査(*6)では、接種の有無による疾患リスクの増加はほとんどないことが示されている。
また、池田氏の発表資料と同じページに載っている牛田氏の発表資料(*7)も必見である。
その主な内容は、器質的な原因に由来しない疼痛への対応や治療、ケアに関するものであるが、
子供の起立性調節障害や慢性疼痛といったHPVワクチンの副作用として疑われている症状が、もともと一定の頻度で存在していたことも示唆している。
以上より、今回の池田氏らによる研究発表は、HPVワクチンの安全性について既存の評価を覆すものではないということがお分かりいただけたと思う。
この文章が、報道を聞いて不安になった方や情報の齟齬で混乱している方の助けになれれば幸いである。
なお、批判的に扱ってはいるが、池田氏らの研究の内容自体は素晴らしいものである(特に症例報告)ことは重ねて申し上げておく。
もし間違いや事実誤認等の不備があれば指摘していただけるとありがたい。
さて、この文を書き終えたところで、既にこのニュースについて言及したブログを見つけてしまった。
以下二つとも、有益な情報が多々含まれているため、本増田よりこれらを読んだ方が良いかも知れない。
HPVワクチン 接種後体調変化の報道 と その周辺 2016年3月 (感染症診療の原則)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/7279d93d6ce526b5ed61b40d8a7a01b8
*1 Slade et al. (2009) Postlicensure safety surveillance for quadrivalent human papillomavirus recombinant vaccine. JAMA, 302, 750-757.
*2 Onuma et al. (1994) Association of HLA-DPB1*0501 with early-onset Graves' disease in Japanese. Hum. Immunol., 39, 195-201.
*3 Matsushita et al. (2009) Association of the HLA-DPB1*0501 allele with anti-aquaporin-4 antibody positivity in Japanese patients with idiopathic central nervous system demyelinating disorders. Tissue Antigens,73, 171-176.
*4 Global Advisory Committee on Vaccine Safety Statement on the continued safety of HPV vaccination (12 March 2014)
http://www.who.int/vaccine_safety/committee/topics/hpv/GACVS_Statement_HPV_12_Mar_2014.pdf
*5 Global Advisory Committee on Vaccine safety Statement on Safety of HPV vaccines (17 December 2015)
http://www.who.int/vaccine_safety/committee/GACVS_HPV_statement_17Dec2015.pdf
http://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/cmsfiles/contents/0000073/73419/sokuhou.pdf
*7 慢性の痛み診療・教育の基盤となるシステム構築に関する研究 牛田享宏氏 発表資料(PDF:3,890KB)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000116635.pdf
私が風俗嬢になったのは2年前。
高校卒業してすぐにキャバ嬢になったが、当時ハマっていたバンドマンの追っかけと贅沢な生活の両立ができるほどには稼げず、もっとお金が欲しいと思って風俗を始めた。
異変を感じたのは2月の初めのことで、アソコに何かできものがあるなと思って、怖くなって病院に行ったらコンジローマだった。進行はひどくないそうだが膣内にできものがあるということで大きい病院を紹介された。
病院の帰りに、行ってはいけないのはわかっていたけどなんとなく献血に行った。その日はなんともなく献血できたが、今日血液センターから連絡が来た。B型肝炎。なんだか忘れたけど肝臓の数値も悪いらしい。
クラミジアや淋病みたいなありふれた病気なら何度もかかったけど、流石に血液検査に引っかかったりガン化する可能性のある病気だったので今回はショックだった。梅毒やHIVじゃなくてまだ良かったとは思うけど、治療には時間がかかるしこれから一生献血もできない。
S着とはいえ大衆店で1日に10人近くの客を捌いているので、誰から移されたのかもわからない。
2年間も風俗やって少なく見積もっても1000万以上は稼いだはずなのに、ホストや過食嘔吐や買い物に全部使って貯金はゼロ。年明け前にキャバクラも始めたけれど、肝炎となればそれも辞めなきゃいけないかもしれない。
やっとホスト通いもやめてこれから貯金しようと思ってたところなのに、人生ってうまくいかないものだね。
唯一の救いは学業を辞めなかったことなので、残り2年間真面目に勉強するべきなのかな。でも今更普通のアルバイトなんか出来る気がしないけど。
風俗やってる女の子も風俗行ってる男性も、性病には気をつけて。吉原では梅毒も流行ってるらしいし、本当に病気になったら洒落にならないよ。
http://anond.hatelabo.jp/20151007113507
もともと骨の弱い子は、組体操をやらなかったとしても同じ境遇になっていたと思いますよ。
たまたま、ワクチンを打った時に特殊な病気が発症したというだけで、
もともとそうういう病気になる子はワクチンを打たなくても同じ症状になっていたと思いますよ。
こういう主張に対しては、大量の統計データで、ワクチンと副作用の因果関係、
組体操と骨折事故の因果関係を調べ上げないと、科学的には証明できないのだけど、
実際のところは「嫌だけど交際中(婚姻中)にそういったところへ行かなければ許容」
(ただし性病検査には絶対行けよ、HIVやHPVやクラミジアうつしたらぶち殺すぞ)
という寛容な女が多数派なんじゃないかと思うけどね。