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2022-12-04

スタイリッシュ桃太郎

【超ぷろろーぐ】

昔むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山んばにしばかれに、おばあさんは河童逢い引きに行きました。

おばあさんが川で洗濯しながら河童を待っていると、川の上流から、1.26mの少し大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。

おばあさんはこのサイズの桃は美味しくないことを知っていましたので、川の下流の方に消えゆく桃を横目で見ながら洗濯を続けました。

おばあさんが揉み洗いを終え、木の枝に洗濯物を干していると、川の上流の方から、2.16mの大きな桃がこんぶらどこんぶらどと流れてきました。

おばあさんは川に背を向けて洗濯物を干していたため、この桃の存在気づきませんでした。桃は哀愁を漂わせながら流れていきました。

おばあさんが洗濯物を終えて河童を待っていると、川の上流の方から、6.12mのとても大きな桃がどぶらんこどぶらんこと流れてきました。

ここまで大きな桃はおばあさんも見たことがありません。おじいさんに見せてあげようと思い、その巨大な桃を持って帰ることにしました。

おばあさんは荒れ狂う波に負けそうになりながらも懸命に手足を動かし、濁流に立ち向かいました。その姿はまるで水上シャチ。あっという間に桃に辿り着きました。桃を抱えて泳ぐことは困難だなと考えたおばあさんは、桃にそっと手を添え、そのまま一思いに真っ二つに叩き割りました。すると中からは2.16mの桃が出てきましたので、おばあさんはその桃を抱えたまま岸辺に戻りました。6.12mの桃の残骸は、寂しそうに川の下流へぶらぶらと流されていきました。

岸について一息ついたおばあさんは、無我夢中だったのもありますが、6.12mの桃を割ってしまたことを恥じ、おじいさんに申し訳なく思いました。ですが、2.16mの桃も珍しいことは確かなのでそのまま持って帰ることにしました。

おばあさんが頭に洗濯物を乗せ、2.16mの桃を左手で抱えながら帰宅すると、おじいさんが笑顔で迎えてくれました。

「ばあさんお帰り。飯を炊こうかや?風呂を沸かせようかや?それともま る た?」

切り倒した木の幹を笑顔で見せつけてくるおじいさんの衣服刃物で切られたあとがたくさん付いていましたので、今日のおじいさんは山んばとたくさんハッスルしたのだなあとおばあさんは思いました。

丸太なんてどうでも良いですからおじいさん、これを見てください」

「わしの成果どうでもいいで片付けられた」

おばあさんが2.16mの桃をドスンと床に置くと、おじいさんはたちまち目を輝かせました。

「ここまで大きな桃は見たことがない。きっと神様の御使いが入っているに違いない」

いうなりおじいさんは木を切り倒すのに使っている斧を2.16mの桃に振り下ろしました。10100年の間、毎日木を一振りで切り倒してきたおじいさんの斧の腕前は、もはやその対象が木でないものでも全く同じパフォーマンスを発揮することが可能。おじいさんの斧は桃の頂点から尻の中心までを寸分違わず、一直線に両断しました。

から吹き出る果汁。その中に一際輝く小さな物体が、産声をあげていました。なんということでしょう、中には赤ん坊が入っていたのです!

「おお、ばあさんや、御使いが入っておったぞ!」

赤ん坊を見るのなんて何年ぶりでしょう。そうだ、この子私たちの子供として育てませんか?」

「御使いを育てるのってバチが当たりそうなんじゃが」

「そうですね、この子名前桃太郎なんてどうでしょう

「ねえばあさん。わしの話聞いて?」

こうしておばあさんにより赤ん坊桃太郎と名付けられ、大切に育てられることになりました。

【超ほんぺん】

それから3年が経ち、赤ん坊だった桃太郎は細マッチョ美青年に成長していました。赤ん坊にしては育ちが早すぎるのではないかとおじいさんは言いましたが、桃栗3年柿8年という言葉があるのを知っていたおばあさんは特に何も思いませんでした。この家でのおじいさんの発言権は無いに等しいのです。

さて、近頃隣村では鬼が出るという話を河童からおばあさんは聞きました。この話をすれば正義感の強い桃太郎は鬼を駆逐しに野を超え山を越え海を越えてしまうでしょう。人の噂も75日という言葉を知っていたおばあさんは、75日も経過すれば誰かが鬼を退治してくれるだろうと思って放っておきました。いつだって親は子供が大切なのです。

75日後、隣村が滅びたという話を聞いたおばあさんは、朝の食事におじいさんの好物であるお雑煮作りましたお雑煮主食に、隣村滅亡のニュースをおかずに。完璧献立だとおばあさんは確信しました。

朝食中、おじいさんが餅をのどにつまらせて三途の川に足を踏み入れたそうですが、特に問題はありませんでした。おじいさんが何教徒なのかは誰も知りません。

正義感が強くて愛と勇気が友だちである桃太郎が、邪智暴虐を尽くす鬼の話を聞いてじっとしていられる筈もありません。朝食後に桃太郎はおばあさんに鬼を退治しに行く旨を伝えます

「おばあさん、僕は今から鬼をこらしめてきます

「まあ待ちなさい、桃太郎

「おばあさん、鉄は熱いうちに打てと言うではありませんか」

「待ちなさい、桃太郎あなたの好物のきびだんごを作ってあげますから、あと1日待ちなさい」

「そうですね、おばあさん。刀をしっかり研がなくては鬼退治どころではありません。今日は一日刀を研いで、明日の早朝に家を出ようと思います

「わかりました。桃太郎忘れ物をしないように気をつけるのですよ」

「わかりました、おばあさん」

「……なあばあさんや、どうして桃太郎はわしに対して何も言ってくれないんじゃろうか」

「おじいさんはいつも通り仕事をしてればいいのですよ。これは私たち家族問題ですので」

「わし家族としてカウントされてないの?わしはおばあさんにとっての何なの?」

「私は今日桃太郎にきびだんごを作ってあげなければいけませんので、自分洗濯自分でお願いしますね」

「わしの服もついでに洗ってくれてよくない?」

「わかりました。川に流しておくので海に流れる前に取りに行ってくださいね

自分でやるわ」

おばあさんは桃太郎に6.21mのきびだんごを4つこしらえてあげました。これにはきびだんごが好物の桃太郎も、1日かけて研がれた刀も大喜びです。桃太郎は喜びの感情を抑えられずに庭へ飛び出して小躍りし、刀も嬉しそうに鞘をガシャンガシャンと鳴らしています

桃太郎、いってらっしゃい。転ばないように気をつけるのですよ」

ありがとうございます、おばあさん。鬼が生まれたことを後悔するようにこらしめてきます

「鬼がかわいそうだから程々にしてやっておくれ。鬼にも何かしら事情があるんじゃろう」

ありがとうございます、おじいさん。痛みを感じないように速やかに地獄へ帰還させることにします」

「ねえ、わしの話聞いてた?」

こうして桃太郎迷子の鬼を故郷へ導くために、午前8時に家を出て、きびだんごを転がしながら鬼が住むという鬼ヶ島へと走っていきました。

桃太郎の家から鬼ヶ島への道のりは12.00km、直線距離は約6.00kmです。桃太郎は時速3kmで歩くことができるため、鬼ヶ島舗装された道を通って行く場合は片道4時間程かかるでしょう。それだと往復時間と鬼を退治する時間を合わせて、計8時間半程かかってしまます。これだと寄り道をして遊ぶ時間ほとんど取れないと考えた桃太郎は、鬼ヶ島まで木をなぎ倒しながら直線で進むことにしました。これだと往復時間は4時間です。遊ぶ時間は十分に取れるでしょう。

さて、桃太郎が4つのきびだんごを転がして森の中を進んでいると、急に背後から犬が現れました。

こんにちは桃太郎!美味しそうなきびだんごだね!1つ僕にも分けて貰えないかな?」

桃太郎はこれを快諾し、1つのきびだんごに犬をねじ込みました。初対面でタメ口しかも人に食べ物をねだるような犬畜生のしっぽは嬉しそうにブンブン揺れているので、とても喜んでいるのでしょう。犬畜生は立派ないぬだんごに進化したのです。

桃太郎が3つのきびだんごと1つのいぬだんごを転がして木を薙ぎ倒していると、急に目の前に猿が立ちはだかりました。

桃太郎アニキ、」

目の前に何が立ちはだかろうと、桃太郎は止まりません。桃太郎には鬼を倒した後に遊ぶというとても大切な計画があるのです。

そんなわけで桃太郎きびだんごに猿を巻き込みながら進みました。猿が何を言おうとしていたのか少し気になりましたが、そんな小さいことは鬼退治という大義の前では無意味に等しいのです。桃太郎はすぐに猿のことを忘れました。

桃太郎が2つのきびだんごと1つのいぬだんごと1つのさるだんごを転がして海を渡っていると、空から雉がとても大きな声で話しかけてきました。

桃太郎さん!!!私の話を聞いてください!!!!」

「なんでしょうか。私は今鬼退治で忙しいのですが」

「私もその鬼退治にお供しま!!!!私は奴らに友を殺されたため、奴らに復讐したくて仕方がないのです!!!!ケーーーーン!!!!!!!」

「それは可哀想に。どれ、少し降りてきてください。共に鬼ヶ島へ行きましょう」

案の定復讐心に身を焦がす焼き鳥きびだんごに巻き込まれました。

今ここに、いぬだんご、さるだんご、きじだんごという3種の神器が揃った今、もはや恐れるものは何も無いと、桃太郎鬼ヶ島きびだんごを向けます

世にも恐ろしい鬼が住まうという島は、桃太郎の来訪を拒むように雷を轟かせていました。

桃太郎鬼ヶ島上陸した頃、鬼ヶ島では宴が開かれていました。人間から奪い取った食料が、賞味期限一日前であることが判明したからです。賞味期限がすぎた食べ物を出すと「腹を壊す」などと若い鬼が騒ぎ、賞味期限がすぎた食べ物を捨てると「食品ロスだ」などと老いた鬼が喚くため、今日消費することでしか食事当番の鬼の未来はないのです。食事当番の鬼はボイコットしてやろうかと思いましたが、そうするとほかの鬼からフルボッコにされて食材にされる未来が見えたので、大人しく料理作りました

さて、鬼が豪勢な食事を囲んでいると、海の方からごろんごろんと巨大な玉が4つ転がってきました。

いえ、よくよく見るとそれは玉ではありません。

あるものは犬のしっぽのようなものが飛び出ていて、あるものは猿のものと思わしき赤い尻が見え、あるものは鳥の羽を生やしていました。

そしてその3つの生命の輝きと1つのきびだんごを転がしている神の御使い、あるいは人間が、今こそ鬼に滅びをもたらさんと凄まじいスピード宴会の席に突っ込んでいきました。

たくさんの鬼が、1人、また1人ときびだんごに巻き込まれていきます。そして鬼ヶ島の表面全てをきびだんごが通過した頃には、鬼ヶ島には桃太郎ときびだんご――おにだんごを除いて、人っ子1人いなくなりました。ついでに海もなくなりました。これで海面上昇に悩まされる国も大喜びすることでしょう。

鬼ヶ島は壊滅した!ミッションコンプリート!おばあさんの家に戻ろう!

桃太郎は再び4つのきびだんごのようなものを転がして、元来た道を帰っていきました。

後に残されたのは、草木だけでなく海すらも1滴残さず蹂躙された、今日まで鬼ヶ島と呼ばれていた陸の孤島だけでした。

【超えぴろーぐ】

帰りに春画即売会に立ち寄ってきびだんごのようなものと両手いっぱいに抱えられるほどの春画を交換した桃太郎はほくほく顔で帰路を辿りました。

桃太郎が家の扉を叩くと、お婆さんと山んばが笑顔で出迎えてくれました。山んばの手には鞭が握られており、奥の部屋には縄で縛られたおじいさんがいました。

桃太郎は抱えていた春画を畳の上に並べました。おばあさんは桃太郎感謝を述べながらNTRモノを持っていきました。山んばはSMモノを数冊抜き取った後奥の部屋へと戻りました。おじいさんがあまりにも騒がしかったので、桃太郎百合春画を投げ込んで襖を閉じました。

桃太郎がどの春画から読もうか悩んでいると、縁側から河童と1.26kmの桃が家に上がってきました。

河童は言いました。

「僕ら、実は結婚することになったんですッパ」

これを聞いた桃太郎は大いに喜んで2人の結婚を祝いました。おばあさんも笑顔祝辞言葉を述べました。

「では結婚祝いを渡さないといけませんね」

「いえいえ、お構いなくッパ。おばあさんからは沢山のものをいつも貰っているではありませんかッパ」

「この玉手箱と大きい葛龍、どちらが欲しいですか?」

「本当にいらないです」

「あ、じゃあここにある春画から好きなのを持っていってもいいですよ。後で私にも読ませて貰いますが」

「それはいただきますッパ」

桃太郎結婚祝いは秒で受け取ることにした河童と1.26kmの桃は触手陵辱モノの春画を持っていきました。2人の性的嗜好は似通っているようなので、これは熟年カップルになれるだろうと桃太郎笑顔になりました。さりげなく河童を2.16kmの桃に寝盗られたおばあさんはとても興奮していました。きっと今晩はお楽しみになることでしょう。

こうして日本一美味しい鬼退治は終わりました。鬼は食べ物のために村を滅ぼしました。しかしその鬼も桃太郎正義の前にあっけなく滅ぼされました。鬼退治の翌日には春画と交換されたきびだんごは誰かに食されています桃太郎一行が所持している春画も、毎日おいしく頂かれることでしょう。

世界は食べることを中心に回っているのです。それを忘れて食べ物を粗末にすると、あなたきびだんごにされてしまうかもしれませんよ。

めでたしめでたしおしまい

2022-11-21

山月記現代

山月記

頭脳明晰大企業勤めをしてた友人がいきなり作家になると言って仕事をやめたが、一作も書き上げられずに失踪した。数年後、たまたま見かけた底辺Vtuberが友人だと気づいた」

と例えたツイートhttps://twitter.com/u68854731/status/1593781437031157761流行ってるみたいだけど

全然違うでしょう


頭脳明晰大企業勤めをしてた」

大企業努めではなくてエリート官僚だよ

しか所詮は保身しか考えない閣僚政治家たちの小間使いであることに萎えてきた、って感じ


「いきなり作家になると言って仕事をやめた」

これは違う、文学史に名を残したかったんだ

「下吏となって長く膝ひざを俗悪な大官の前に屈するよりは、詩家としての名を死後百年に遺のこそうとした」と書かれている通り、

政治家に尽くしても空しいだけなので、それよりも自分自身の名を残せる生き方をしたかった、ってこと

今の時代詩人になっても名は多分残らないので、例えるならば純文学作家になるかもしれない

作家と言っても決してベストセラー作家になって一発当てて大金ゲット!とか思っていたわけではない



「一作も書き上げられず」

これは全然違って、例えるなれば「芥川賞ノミネートされたけど受賞を逃した」くらい

それどころか三島由紀夫賞にも引っかからなかった

いまそこそこに評価されるくらいなら十分だけど、歴史に名を残すレベルからは程遠かった、ってこと


失踪した。数年後、たまたま見かけた底辺Vtuberが」

ここが一番ダメ

流れとしては作家を諦めて一度公務員に戻ってるんだよ

ところが前は国家エリート官僚だったのが、今度は現地採用職員とか、地方公務員で戻っている感じ

その状況にプライドが耐えきれなくなって、こじらせて人じゃないものになってしまった、ということ

その人じゃないものというのが今で言えばvtuberとかじゃなくて、ネット論客とか、駅でぶつかりおじさんとか、悪質クレーマーとか、その手の類かと思う

歴史に名を残すだけの能力自分にあったわけではないことに気付いたのに、少しでも今より良い作品を生み出せるよう努力するでもなく、今活躍している商業作家俗物批判し、エリート官僚政治家犬畜生と呼び、今の自分の状況を認められず社会を恨んで大暴れしている、こじらせたやばい人になってしまったんだ

で、今日も駅で上等なスーツ着てるおっさんジュースでもかけてやろうと思って近づいたら、それがかつての親友だった

一瞬、我に返って自分語りをしたあと、最後に書いた小説原稿(文芸誌に載せれるか載せれないかレベル)を友に託し、俺はもう戻れないんだと言って雑踏に消えていった

そんな話なんだよ

簡潔にまとめるなら、

エリート官僚だった友人が文学史に名を刻みたいと言って仕事をやめたが、芥川賞を取れずに断筆し、その後は地元の駅やネットでの過激言動ヤバイ人として有名になってしまった」

あたりかな

2022-10-18

人間が見ている前ではこわくて登れないフリして絶対自分では階段を登らずにだっこして連れてってもらうのに

人間がいないと踏むと普通に自分階段を登る小型犬バカなんだか賢いんだかわからない

家族全員居間にいるのにさっき一緒に居間にいたお前が2階にいるのは自力で登った以外にありえないんだよ犬畜生

2022-10-11

anond:20221011004504

どんなゴミの子供身籠ってもはてなーは無条件に祝福を強要するのに

犬畜生買う程度で覚悟を問うてくるの何なん

2022-06-19

anond:20220617220841

また、分からないのが『まん◯』などと蔑称で呼びつつもその蔑称で呼ぶ人間性交したい人間気持ちだ。

なんで自分が蔑んでいる対象セックスしたいの? 犬畜生セックスしたいのか? 『自分セックスする(またはしたい)女性』と『それ以外のまん◯』で分けて認識しているのか?

これ本当に女の発想だな

セックスを心の触れあいか何かだと思ってるんだろうけど、男にとって射精は排泄と同じだから射精して気持ちよければ射精する対象人格は問わない

トイレは清潔でさえあればよくて、トイレ人格的な高潔さなんて誰も求めないだろ?

2022-06-17

女性性器俗称で呼ぶ諸氏へ

なぜ女性性器俗称で呼ぶのか詳細にその理由きっかけを教えてください。

 

 

ネットには(せめてネットだけだと思いたい)女性蔑称として性器俗称を用いている人間がいる。

女性を蔑む人間がいるのはまあ分かる。

学校職場家族……人生出会った女性なんやかんやあったのかもしれないし、なかったのかもしれない。まあなんやかんやあったのだろう。おぎゃあと生まれ母親を見て「まん◯」とは呼ばないだろうし。

なんやかんやなくても腹が減ったりくさくさしているときに苛立ちを向ける対象として手近だったり、まあ結局なんやかんやあったんだろう。なにがあったんだよ?

 

また、分からないのが『まん◯』などと蔑称で呼びつつもその蔑称で呼ぶ人間性交したい人間気持ちだ。

なんで自分が蔑んでいる対象セックスしたいの? 犬畜生セックスしたいのか? 『自分セックスする(またはしたい)女性』と『それ以外のまん◯』で分けて認識しているのか? それならまあ分かる。しかし、そうじゃないことを言っている文章も見かける(それを書いた人間無意識では選別しているのかもしれないが)。

以前「暫く自慰をしないと木の穴にいつもと違う感慨を覚える」みたいなことを言っている人間を見たが、セックスに飢えていたりまた逆の場合でもセックスに脳の容量を使っているとなんでもかんでも穴として認識するのか? 喋ったり動いたりするテンガくらいの認識なのか? しかしそうだとしても自分が使う物を蔑む気持ちが分からない。いや、貶めるつもりすらなく『女性=性欲を満たす道具(同じ人間ではない)』くらいの認識なのか?

いや、もしかして蔑称認識女性蔑視も無意識にすらなく、単に鹿を鹿、馬を馬と呼ぶ感覚なのか? それならあなたあなたの同僚の男性は『ちん◯』なの?

 

「俺は女を馬鹿にしているのを認める。だからヤらせろ まん○」(要約)

数日前にこのようなことを言っている増田を見た(「まん○」「マン○」で検索をかけたが元記事を見つけられなかった)。男性(として振る舞っている人間)がこういうこと言っているのって流してしまうくらいありふれているが、女性が同じようなことを言っているのはあまり見かけないか不思議に思った。それともどこかでは散々言われているのだろうか。

 

追伸 犬は好きです。

2021-12-04

anond:20211204001643

人間犬畜生はやっぱり異なる存在から

まともな人はそこに線を引く。

2021-10-17

犬畜生という言葉の音の響きが好き

「にも劣る」と合わせたときバランスも良い

ただ、わんちゃん好きなので実際に使うことはない

2021-07-24

文化人が嬉々としてオリンピックに協力してるの頭悪すぎ問題

第二次世界大戦中に美術音楽など文化芸術戦意高揚に散々利用されたよな

戦後前衛芸術全般が、大衆を突き放すような難解な表現に傾いていったのは、

文化芸術が戦中のように政治的イデオロギーに利用されるのはけしからんという反省があったはずだよな

典型的な例としてはナチ御用達作曲家としてのワーグナーで、

ワーグナー勇壮かつ陶酔的な音楽は、ナチドイツプロパガンダに大いに利用された

第二次世界大戦後にクラシック前衛派がリズムメロディもよくわからん、何回聞いても覚えられないわけわかめな曲を作っていったのも、

ワーグナー的な陶酔に対するアンチ表現だった

ところで日本の現状を省みると、戦中に逆戻りしたかのような

大衆迎合的な、全体主義的な表現を、オリンピックで無邪気に繰り広げていた

あっ、こいつらって自分たちが携わってる表現歴史とか何も知らないんだと虚しくなったよ

結局のところ、金と権威のためなら、ホイホイ尻尾ふってオリンピック大衆扇動やりたがるような

プライド歴史に対する自覚もない犬畜生のような人間日本文化人なんだな

2021-07-04

anond:20210704031723

自虐風自慢うざ。勉強して国立大学入学したあんたが頑張っていないっていうんなら、高校中退の俺なんて犬畜生以下の外道悪人

2021-05-20

anond:20210520171514

かなりよくあることらしいよ

動かない飼い主の様子を探るために顔をペロペロ

あれ、つか肉じゃね?これ

柔らかくてうめえwww

これが犬畜生思考

2021-04-27

犬畜生他人の家に向かって射精する癖が抜けないな

ただまあ、犬畜生をはりつけには出来るな

俺がしなくても犬畜生は365日24時間張り付いてきてうぜえんだが

よーしよしよし犬畜生

いいこだ

困った

犬畜生が言うことをきかなくなってきた

2021-04-26

anond:20210426150508

君ねえ

言ってて恥ずかしいと思わないのかい

そりゃアイドルお金払ってくれてる限りお客様なんだから相手にしてくれるし

猫も餌やってる間は相手してくれるでしょうよ

人間と付き合えることさえできないか犬畜生しか付き合えないってどんだけ恥ずかしいこと言ってるか理解できる?

来世は大好きな刀剣なんたらみたいな乙女ゲー主人公に生まれ変われると信じてハラキリキメるしかないんじゃない?

社会他人逆恨みするだけの他害的なうんこ製造機として虚無のような余生を過ごすよりかはよっぽどいいでしょうよ

2021-04-03

盲導犬ポリコレってどうなってんの?

視覚障害者の大切なパートナーに対して外野文句を言うな 受け入れろ
・犬を幼少期から調教して吠えることすらできなくし、労働従事させるのは虐待

これどっちにつくべきなんだ

やっぱ、さすがに人間様の方が犬畜生より偉いよな?

犬をこき使って何が悪いねん、って話でいいんだよな?(あるいは、こき使ってないことにするか)

2021-03-22

シグナ

「ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  さそりの赤眼あかめが 見えたころ、

  四時から今朝けさも やって来た。

  遠野とおのの盆地ぼんちは まっくらで、

  つめたい水の 声ばかり。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  凍こごえた砂利じゃりに 湯ゆげを吐はき、

  火花を闇やみに まきながら、

  蛇紋岩サアペンテインの 崖がけに来て、

  やっと東が 燃もえだした。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  鳥がなきだし 木は光り、

  青々川は ながれたが、

  丘おかもはざまも いちめんに、

  まぶしい霜しもを 載のせていた。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  やっぱりかけると あったかだ、

  僕ぼくはほうほう 汗あせが出る。

  もう七、八里り はせたいな、

  今日も一日 霜ぐもり。

 ガタンタン、ギー、シュウシュウ

 軽便鉄道けいべんてつどうの東からの一番列車れっしゃが少しあわてたように、こう歌いながらやって来てとまりました。機関車きかんしゃの下からは、力のない湯ゆげが逃にげ出して行き、ほそ長いおかしな形の煙突えんとつからは青いけむりが、ほんの少うし立ちました。

 そこで軽便鉄道づきの電信柱でんしんばしらどもは、やっと安心あんしんしたように、ぶんぶんとうなり、シグナルの柱はかたんと白い腕木うできを上げました。このまっすぐなシグナルの柱は、シグナレスでした。

 シグナレスはほっと小さなため息いきをついて空を見上げました。空にはうすい雲が縞しまになっていっぱいに充みち、それはつめたい白光しろびかりを凍こおった地面じめんに降ふらせながら、しずかに東に流ながれていたのです。

 シグナレスはじっとその雲の行ゆく方えをながめました。それからやさしい腕木を思い切りそっちの方へ延のばしながら、ほんのかすかにひとりごとを言いいました。

「今朝けさは伯母おばさんたちもきっとこっちの方を見ていらっしゃるわ」

 シグナレスはいつまでもいつまでも、そっちに気をとられておりました。

カタン

 うしろの方のしずかな空で、いきなり音がしましたのでシグナレスは急いそいでそっちをふり向むきました。ずうっと積つまれた黒い枕木まくらぎの向こうに、あの立派りっぱな本線ほんせんのシグナル柱ばしらが、今はるかの南から、かがやく白けむりをあげてやって来る列車れっしゃを迎むかえるために、その上の硬かたい腕うでを下げたところでした。

お早う今朝は暖あたたかですね」本線のシグナル柱は、キチンと兵隊へいたいのように立ちながら、いやにまじめくさってあいさつしました。

お早うございますシグナレスはふし目になって、声を落おとして答こたえました。

「若わかさま、いけません。これからあんものにやたらに声を、おかけなさらないようにねがいます」本線のシグナルに夜電気を送おくる太ふとい電信柱でんしんばしらがさももったいぶって申もうしました。

 本線のシグナルはきまり悪わるそうに、もじもじしてだまってしまいました。気の弱いシグナレスはまるでもう消きえてしまうか飛とんでしまうかしたいと思いました。けれどもどうにもしかたがありませんでしたから、やっぱりじっと立っていたのです。

 雲の縞しまは薄うすい琥珀こはくの板いたのようにうるみ、かすかなかすかな日光が降ふって来ましたので、本線シグナルつきの電信柱はうれしがって、向こうの野原のはらを行く小さな荷馬車にばしゃを見ながら低ひくい調子ちょうしはずれの歌をやりました。

「ゴゴン、ゴーゴー、

 うすいから

 酒さけが降ふりだす、

 酒の中から

 霜しもがながれる。

 ゴゴン、ゴーゴー、

 ゴゴン、ゴーゴー、

 霜がとければ、

 つちはまっくろ。

 馬はふんごみ

 人もぺちゃぺちゃ。

 ゴゴン、ゴーゴー」

 それからもっともっとつづけざまに、わけのわからないことを歌いました。

 その間に本線ほんせんのシグナル柱ばしらが、そっと西風にたのんでこう言いいました。

「どうか気にかけないでください。こいつはもうまるで野蛮やばんなんです。礼式れいしきも何も知らないのです。実際じっさい私はいつでも困こまってるんですよ」

 軽便鉄道けいべんてつどうのシグナレスは、まるでどぎまぎしてうつむきながら低ひくく、

「あら、そんなことございませんわ」と言いいましたがなにぶん風下かざしもでしたから本線ほんせんのシグナルまで聞こえませんでした。

「許ゆるしてくださるんですか。本当を言ったら、僕ぼくなんかあなたに怒おこられたら生きているかいもないんですからね」

あらあら、そんなこと」軽便鉄道の木でつくったシグナレスは、まるで困こまったというように肩かたをすぼめましたが、実じつはその少しうつむいた顔は、うれしさにぽっと白光しろびかりを出していました。

シグナレスさん、どうかまじめで聞いてください。僕あなたのためなら、次つぎの十時の汽車が来る時腕うでを下げないで、じっとがんばり通してでも見せますよ」わずかばかりヒュウヒュウ言いっていた風が、この時ぴたりとやみました。

「あら、そんな事こといけませんわ」

「もちろんいけないですよ。汽車が来る時、腕を下げないでがんばるなんて、そんなことあなたのためにも僕のためにもならないから僕はやりはしませんよ。けれどもそんなことでもしようと言いうんです。僕あなたくらい大事だいじなもの世界中かいじゅうないんです。どうか僕を愛あいしてください」

 シグナレスは、じっと下の方を見て黙だまって立っていました。本線シグナルつきのせいの低ひくい電信柱でんしんばしらは、まだでたらめの歌をやっています

「ゴゴンゴーゴー、

 やまのいわやで、

 熊くまが火をたき、

 あまりけむくて、

 ほらを逃にげ出す。ゴゴンゴー、

 田螺にしはのろのろ。

 うう、田螺はのろのろ。

 田螺のしゃっぽは、

 羅紗ラシャの上等じょうとう、ゴゴンゴーゴー」

 本線ほんせんのシグナルはせっかちでしたから、シグナレスの返事へんじのないのに、まるであわててしまいました。

シグナレスさん、あなたはお返事をしてくださらないんですか。ああ僕ぼくはもうまるでくらやみだ。目の前がまるでまっ黒な淵ふちのようだ。ああ雷かみなりが落おちて来て、一ぺんに僕のからだをくだけ。足もとから噴火ふんかが起おこって、僕を空の遠くにほうりなげろ。もうなにもかもみんなおしまいだ。雷が落ちて来て一ぺんに僕のからだを砕くだけ。足もと……」

「いや若様わかさま、雷が参まいりました節せつは手前てまえ一身いっしんにおんわざわいをちょうだいいたします。どうかご安心あんしんをねがいとう存ぞんじます

 シグナルつきの電信柱でんしんばしらが、いつかでたらめの歌をやめて、頭の上のはりがねの槍やりをぴんと立てながら眼めをパチパチさせていました。

「えい。お前なんか何を言いうんだ。僕ぼくはそれどこじゃないんだ」

「それはまたどうしたことでござりまする。ちょっとやつがれまでお申もうし聞きけになりとう存ぞんじます

「いいよ、お前はだまっておいで」

 シグナルは高く叫さけびました。しかシグナルも、もうだまってしまいました。雲がだんだん薄うすくなって柔やわらかな陽ひが射さして参まいりました。

 五日の月が、西の山脈さんみゃくの上の黒い横雲よこぐもから、もう一ぺん顔を出して、山に沈しずむ前のほんのしばらくを、鈍にぶい鉛なまりのような光で、そこらをいっぱいにしました。冬がれの木や、つみ重かさねられた黒い枕木まくらぎはもちろんのこと、電信柱でんしんばしらまでみんな眠ねむってしまいました。遠くの遠くの風の音か水の音がごうと鳴るだけです。

「ああ、僕ぼくはもう生きてるかいもないんだ。汽車が来るたびに腕うでを下げたり、青い眼鏡めがねをかけたりいったいなんのためにこんなことをするんだ。もうなんにもおもしろくない。ああ死しのう。けれどもどうして死ぬ。やっぱり雷かみなり噴火ふんかだ」

 本線ほんせんのシグナルは、今夜も眠ねむられませんでした。非常ひじょうなはんもんでした。けれどもそれはシグナルばかりではありません。枕木の向こうに青白くしょんぼり立って、赤い火をかかげている軽便鉄道けいべんてつどうのシグナル、すなわちシグナレスとても全まったくそのとおりでした。

「ああ、シグナルさんもあんまりだわ、あたしが言いえないでお返事へんじもできないのを、すぐあんなに怒おこっておしまいになるなんて。あたしもう何もかもみんなおしまいだわ。おお神様かみさまシグナルさんに雷かみなりを落おとす時、いっしょに私にもお落としくださいませ」

 こう言いって、しきりに星空に祈いのっているのでした。ところがその声が、かすかにシグナルの耳にはいりました。シグナルはぎょっとしたように胸むねを張はって、しばらく考えていましたが、やがてガタガタふるえだしました。

 ふるえながら言いました。

シグナレスさん。あなたは何なにを祈っておられますか」

「あたし存ぞんじませんわ」シグナレスは声を落として答えました。

シグナレスさん、それはあんまりひどいお言葉ことばでしょう。僕ぼくはもう今すぐでもお雷らいさんにつぶされて、または噴火ふんかを足もとから引っぱり出して、またはいさぎよく風に倒たおされて、またはノア洪水こうずいをひっかぶって、死しんでしまおうと言うんですよ。それだのに、あなたはちっとも同情どうじょうしてくださらないんですか」

「あら、その噴火洪水こうずいを。あたしのお祈りはそれよ」シグナレスは思い切って言いました。シグナルはもううれしくて、うれしくて、なおさらガタガタガタガタふるえました。

 その赤い眼鏡めがねもゆれたのです。

シグナレスさん、なぜあなたは死ななけぁならないんですか。ね。僕ぼくへお話しください。ね。僕へお話しください。きっと、僕はそのいけないやつを追おっぱらってしまますから、いったいどうしたんですね」

だってあなたあんなにお怒おこりなさるんですもの

「ふふん。ああ、そのことですか。ふん。いいえ。そのことならばご心配しんぱいありません。大丈夫だいじょうぶです。僕ちっとも怒ってなんかいしませんからね。僕、もうあなたのためなら、眼鏡めがねをみんな取とられて、腕うでをみんなひっぱなされて、それから沼ぬまの底そこへたたき込こまれたって、あなたをうらみはしませんよ」

「あら、ほんとう。うれしいわ」

「だから僕を愛あいしてください。さあ僕を愛するって言いってください」

 五日のお月さまは、この時雲と山の端はとのちょうどまん中にいました。シグナルはもうまるで顔色を変かえて灰色はいいろの幽霊ゆうれいみたいになって言いました。

「またあなたはだまってしまったんですね。やっぱり僕がきらいなんでしょう。もういいや、どうせ僕なんか噴火ふんかか洪水こうずいかかにやられるにきまってるんだ」

「あら、ちがいますわ」

「そんならどうですどうです、どうです」

「あたし、もう大昔おおむかしかあなたのことばかり考えていましたわ」

「本当ですか、本当ですか、本当ですか」

「ええ」

「そんならいいでしょう。結婚けっこんの約束くそくをしてください」

「でも」

「でもなんですか、僕ぼくたちは春になったらつばめにたのんで、みんなにも知らせて結婚けっこんの式しきをあげましょう。どうか約束くそくしてください」

だってあたしはこんなつまらないんですわ」

「わかってますよ。僕にはそのつまらないところが尊とうといんです」

 すると、さあ、シグナレスはあらんかぎりの勇気ゆうきを出して言いい出しました。

「でもあなたは金でできてるでしょう。新式でしょう。赤青眼鏡あかあおめがねを二組みも持もっていらっしゃるわ、夜も電燈でんとうでしょう。あたしは夜だってランプですわ、眼鏡もただ一つきり、それに木ですわ」

「わかってますよ。だから僕はすきなんです」

「あら、ほんとう。うれしいわ。あたしお約束くそくするわ」

「え、ありがとう、うれしいなあ、僕もお約束しますよ。あなたはきっと、私の未来みらいの妻つまだ」

「ええ、そうよ、あたし決けっして変かわらないわ」

結婚指環エンゲージリングをあげますよ、そら、ね、あすこの四つならんだ青い星ね」

「ええ」

「あのいちばん下の脚あしもとに小さな環わが見えるでしょう、環状星雲フィッシュマウスネビュラですよ。あの光の環ね、あれを受うけ取とってください。僕のまごころです」

「ええ。ありがとういただきますわ」

「ワッハッハ。大笑おおわらいだ。うまくやってやがるぜ」

 突然とつぜん向むこうのまっ黒な倉庫そうこが、空にもはばかるような声でどなりました。二人はまるでしんとなってしまいました。

 ところが倉庫がまた言いいました。

「いや心配しんぱいしなさんな。この事ことは決けっしてほかへはもらしませんぞ。わしがしっかりのみ込こみました」

 その時です、お月さまがカブンと山へおはいりになって、あたりがポカッと、うすぐらくなったのは。

 今は風があんまり強いので電信柱でんしんばしらどもは、本線ほんせんの方も、軽便鉄道けいべんてつどうの方もまるで気が気でなく、ぐうん ぐうん ひゅうひゅう と独楽こまのようにうなっておりました。それでも空はまっ青さおに晴れていました。

 本線シグナルつきの太ふとっちょの電信柱も、もうでたらめの歌をやるどころの話ではありません。できるだけからだをちぢめて眼めを細ほそくして、ひとなみに、ブウウ、ブウウとうなってごまかしておりました。

 シグナレスはこの時、東のぐらぐらするくらい強い青びかりの中を、びっこをひくようにして走って行く雲を見ておりましたが、それからチラッとシグナルの方を見ました。シグナルは、今日巡査じゅんさのようにしゃんと立っていましたが、風が強くて太っちょの電柱でんちゅうに聞こえないのをいいことにして、シグナレスに話しかけました。

「どうもひどい風ですね。あなた頭がほてって痛いたみはしませんか。どうも僕ぼくは少しくらくらしますね。いろいろお話しまからあなたただ頭をふってうなずいてだけいてください。どうせお返事へんじをしたって僕ぼくのところへ届とどきはしませんからそれから僕の話でおもしろくないことがあったら横よこの方に頭を振ふってください。これは、本当は、ヨーロッパの方のやり方なんですよ。向むこうでは、僕たちのように仲なかのいいものがほかの人に知れないようにお話をする時は、みんなこうするんですよ。僕それを向こうの雑誌ざっしで見たんです。ね、あの倉庫そうこのやつめ、おかしなやつですね、いきなり僕たちの話してるところへ口を出して、引き受うけたのなんのって言いうんですものあいつはずいぶん太ふとってますね、今日も眼めをパチパチやらかしますよ、僕のあなたに物を言ってるのはわかっていても、何を言ってるのか風でいっこう聞こえないんですよ、けれども全体ぜんたい、あなたに聞こえてるんですか、聞こえてるなら頭を振ってください、ええそう、聞こえるでしょうね。僕たち早く結婚けっこんしたいもんですね、早く春になれぁいいんですね、僕のところのぶっきりこに少しも知らせないでおきましょう。そしておいて、いきなり、ウヘン! ああ風でのどがぜいぜいする。ああひどい。ちょっとお話をやめますよ。僕のどが痛いたくなったんです。わかりましたか、じゃちょっとさようなら

 それからシグナルは、ううううと言いながら眼をぱちぱちさせて、しばらくの間だまっていました。

 シグナレスもおとなしく、シグナルののどのなおるのを待まっていました。電信柱でんしんばしらどもはブンブンゴンゴンと鳴り、風はひゅうひゅうとやりました。

 シグナルはつばをのみこんだり、ええ、ええとせきばらいをしたりしていましたが、やっとのどの痛いたいのがなおったらしく、もう一ぺんシグナレスに話しかけました。けれどもこの時は、風がまるで熊くまのように吼ほえ、まわりの電信柱でんしんばしらどもは、山いっぱいの蜂はちの巣すをいっぺんにこわしでもしたように、ぐゎんぐゎんとうなっていましたので、せっかくのその声も、半分ばかりしかシグナレスに届とどきませんでした。

「ね、僕ぼくはもうあなたのためなら、次つぎの汽車の来る時、がんばって腕うでを下げないことでも、なんでもするんですからね、わかったでしょう。あなたもそのくらいの決心けっしんはあるでしょうね。あなたはほんとうに美うつくしいんです、ね、世界かいの中うちにだっておれたちの仲間なかまはいくらもあるんでしょう。その半分はまあ女の人でしょうがねえ、その中であなたはいちばん美しいんです。もっともほかの女の人僕よく知らないんですけれどね、きっとそうだと思うんですよ、どうです聞こえますか。僕たちのまわりにいるやつはみんなばかですね、のろまですね、僕のとこのぶっきりこが僕が何をあなたに言ってるのかと思って、そらごらんなさい、一生けん命めい、目をパチパチやってますよ、こいつときたら全まったくチョークよりも形がわるいんですからね、そら、こんどはあんなに口を曲まげていますよ。あきれたばかですねえ、僕の話聞こえますか、僕の……」

「若わかさま、さっきから何をべちゃべちゃ言いっていらっしゃるのです。しかシグナレス風情ふぜいと、いったい何をにやけていらっしゃるんです」

 いきなり本線ほんせんシグナルつきの電信柱でんしんばしらが、むしゃくしゃまぎれに、ごうごうの音の中を途方とほうもない声でどなったもんですからシグナルはもちろんシグナレスも、まっ青さおになってぴたっとこっちへ曲げていたからだを、まっすぐに直なおしました。

「若わかさま、さあおっしゃい。役目やくめとして承うけたまわらなければなりません」

 シグナルは、やっと元気を取り直なおしました。そしてどうせ風のために何を言いっても同じことなのをいいことにして、

「ばか、僕ぼくはシグナレスさんと結婚けっこんして幸福こうふくになって、それからお前にチョークのお嫁よめさんをくれてやるよ」と、こうまじめな顔で言ったのでした。その声は風下かざしものシグナレスにはすぐ聞こえましたので、シグナレスはこわいながら思わず笑わらってしまいました。さあそれを見た本線ほんせんシグナルつきの電信柱の怒おこりようと言ったらありません。さっそくブルブルッとふるえあがり、青白く逆上のぼせてしまい唇くちびるをきっとかみながらすぐひどく手をまわして、すなわち一ぺん東京まで手をまわして風下かざしもにいる軽便鉄道けいべんてつどうの電信柱に、シグナルとシグナレス対話たいわがいったいなんだったか、今シグナレスが笑ったことは、どんなことだったかたずねてやりました。

 ああ、シグナルは一生の失策しっさくをしたのでした。シグナレスよりも少し風下にすてきに耳のいい長い長い電信柱がいて、知らん顔をしてすまして空の方を見ながらさっきからの話をみんな聞いていたのです。そこでさっそく、それを東京を経へて本線シグナルつきの電信柱に返事へんじをしてやりました。本線ほんせんシグナルつきの電信柱でんしんばしらはキリキリ歯はがみをしながら聞いていましたが、すっかり聞いてしまうと、さあ、まるでばかのようになってどなりました。

くそっ、えいっ。いまいましい。あんまりだ。犬畜生いぬちくしょうあんまりだ。犬畜生、ええ、若わかさま、わたしだって男ですぜ。こんなにひどくばかにされてだまっているとお考えですか。結婚けっこんだなんてやれるならやってごらんなさい。電信柱の仲間なかまはもうみんな反対はんたいです。シグナル柱の人たちだって鉄道長てつどうちょうの命令めいれいにそむけるもんですか。そして鉄道長はわたし叔父おじですぜ。結婚なりなんなりやってごらんなさい。えい、犬畜生いぬちくしょうめ、えい」

 本線シグナルつきの電信柱は、すぐ四方電報でんぽうをかけました。それからしばらく顔色を変かえて、みんなの返事へんじをきいていました。確たしかにみんなから反対はんたいの約束くそくをもらったらしいのでした。それからきっと叔父のその鉄道長とかにもうまく頼たのんだにちがいありません。シグナルもシグナレスも、あまりのことに今さらカンとしてあきれていました。本線シグナルつきの電信柱は、すっかり反対の準備じゅんびができると、こんどは急きゅうに泣なき声で言いいました。

「あああ、八年の間、夜ひる寝ねないでめんどうを見てやってそのお礼れいがこれか。ああ情なさけない、もう世の中はみだれてしまった。ああもうおしまいだ。なさけない、メリケン国のエジソンさまもこのあさましい世界かいをお見すてなされたか。オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー」

 風はますます吹ふきつのり、西の空が変へんに白くぼんやりなって、どうもあやしいと思っているうちに、チラチラチラチラとうとう雪がやって参まいりました。

 シグナルは力を落おとして青白く立ち、そっとよこ眼めでやさしいシグナレスの方を見ました。シグナレスはしくしく泣なきながら、ちょうどやって来る二時の汽車を迎むかえるためにしょんぼりと腕うでをさげ、そのいじらしいなで肩がたはかすかにかすかにふるえておりました。空では風がフイウ、涙なみだを知らない電信柱どもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。

 さあ今度こんどは夜ですよ。Permalink | 記事への反応(0) | 22:29

2021-03-10

シン・エヴァ秘密(重大なネタバレあり)

公開から三日、はてぶ見てるだけでも様々な感想が、アニメカテゴリからはみ出すぐらい飛び交っていて楽しく読ませてもらっている。

だけど、一つだけ誰もあまり気にしていないように見えて自分にはどうしても納得できない点がある。

それはシンジの復活具合、というか変貌ぶりだ。

冒頭からかつてないほどの壊れっぷりだった彼が、チョーカーを見ただけでロッパーしてしま状態だった彼が、ゆっくりと第三村生活の中で回復していく話なのはもちろん分かる。

だが、そのあとヴィレの面々の信頼を勝ち取り、初号機に乗りゲンドウと対峙し、各登場人物を救う碇シンジの変貌ぶりは、ちょっと心の傷が回復したなどという生易しいものではない。復活しすぎて別人格になってませんか?

少なくとも自分はかつて見たことがない碇シンジだ。とんでもない極限状態の中、落ち込むこともなく激昂することもなく自らの考えを伝え、どこまでも冷静に他人を思いやって適切な判断を下していく。

圧倒的に大人だ。控えめに言って悟ってる。これじゃまるで別人だろ。これは別人です。ストーリーとしてつながっていないのだ。いくら作劇の都合だからといってやりすぎだ。

そうぶつくさ思いながらインフィニティの如くホッテントリを埋め尽くしたエヴァ感想群を徘徊していて、突然気がついた。

日本?の物語様式美としてひとつだけ、男子が一生のうち一回だけ、一日いや一瞬で全人格換装できる儀式存在することを。

やりやがった。

そっくりさん最後LCLか?LCLメタファーなのか?

それともアスカマリの寄り道のときか?どっちだよ?まさか両方か同時にか犬畜生

劇中ではっきりと描写されていないのが悔やまれるが間違いない。庵野に聞いてみろ。あの手のアニメ主人公人格変異を起こす理由はそれ以外にないのだから

2021-02-05

施設育ち天涯孤独

荒れてた時期はやれ努力不足だ自己責任だと非難され

どうにか最低限の職と生活を築き上げれば次は弱者配慮しろ

お前は運が良かった俺より酷い環境で育った奴はたくさんいるだの

イライラする知らねぇよそんなの

特に「俺より酷い状況の人間は沢山いる」ってやつ だから何だよ

その時あの時代の俺がしんどかったんだよ

人の数だけ地獄がある 勝手比較するなクソが

真っ当とは言えない育ち方して

未だに他人コンプレックス抱えてる余裕無し底辺の俺が

俺みたいな人間を減らすために!なんて理由

他人に優しくしようなんて思えるはずないだろちょっとは考えろや

いやいるのかもしれないが少なくともその心は俺に無い

挙句コロナ?大切な他人を守るために自粛しましょう?

俺がどう野垂れ死のうがお前らに関係ないのと同じで

お前の大事誰かさんがどう死のうが興味無いしどうでもいい

感染したら家にいるさそりゃ 自覚症状あるのに外出るバカいるか

けどな「他人を守る為」の自粛はしない

いくら非難されようがそう思うし全て本心

ところで俺のボロアパート前 ヨボヨボ婆さんが毎朝犬の散歩してる

途中婆さんは必ず花壇の石に座り犬は足元で一休みしてからどっか行く

まともになろうと家借りて働き始めた頃からいるので流石に覚えた

飼主死んだら犬の世話って誰がするんだ?

家族いるのかもしれんがウン年間あの婆さん以外見たことねぇぞ

犬は犬でこないだ文字通り道草食ってたが

もし婆さんが家でポックリしたら餓死するよな?

犬が何食うか知らんが人は食わねぇと思うしよ 多分

俺は犬畜生のために自粛するよ

2021-02-02

anond:20210202093655

人を噛まないようにしつけてから外に出せよ

犬畜生監督できねえなら家に閉じ込めてろ

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