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2021-02-12

必読書コピペマジレスしてみる・海外文学編(2)

(1)はこちら。anond:20210212080317

キャロル不思議の国のアリス

好き。ただし、当時の人にしかからないパロディジョークが多く、というかこの本を通じてしか残っていないのもあるので、純粋に笑えるかどうかはわからない。とはいえ、わからないなりにナンセンスさは楽しく(「ぽっぺん先生シリーズにも引き継がれている)、トーベ・ヤンソンなどいろいろな人の挿絵も楽しめるし、こじらせ文学少年文学少女とも仲良くなれるかもしれない。大学時代読書サークルは楽しかったなあ。

ドストエフスキー悪霊

ドストエフスキー小説基本的に頭がおかしい。ドストエフスキー自身ギャンブル依存症ユダヤ人嫌いのヤバいやつだし。

登場人物基本的自己主張が激しくて感情に溺れやすく、数段落数ページにまたがって独白する。プライド無駄に高くて空想癖がひどく、思い込みが激しくて人の話を聞いちゃおらず、愛されていないのに愛を語る。そしてそんな奴らが大好きだ。

ぜひとも増田ロシア文学沼に落としたいのだが、いかんせん「悪霊」を含む五大長編から挑戦するのはハードルがあまりにも高いので、「永遠の夫」か「賭博者」か「地下室の手記」か「白夜からおすすめロシア文学はいいぞ。

ところで、高校時代の友人曰く「ドストエフスキーにはまるのは自己愛自己嫌悪の衝突を必死プライドで支える人間、言い換えるとモテない」とのこと。ひどい。

チェーホフ桜の園

こっちはスマートなほうのロシア文学一家が没落して家や土地を売らないといけないのに、家の経済状態をわかっておらず(認めず)すぐに物乞い金貨を上げちゃう現実の見えていないお母さんのキャラが強烈。ギトギト描写するドストエフスキーに対し、勘所をびしりと抑えるチェーホフ

実家のお母さんと(特にお金関係で)うまくいっていない人におすすめ

チェスタトンブラウン神父童心

未読。怪作「木曜日だった男」は読んだんだが。ミステリはあまり読んでいないのでそのうち読む。

プルースト失われた時を求めて

誰もが冒頭のマドレーヌの香りから想起されるママンとの思い出についてしか語らず、たぶんみんなちゃんと読んでないかなのだが、実は無職マザコン自分の性の目覚め(野外オナニーを含む)やソープ通いや失恋の思い出について延々と語っている話で、何度語り手に向かって「働け!」と言いたくなったことか。

しかし、実のところ登場人物の九割がLGBTという当時としては非常に先進的な小説で、さらに当時炎上していたドレフュス事件という両陣営を真っ二つに分断した冤罪事件ネタにもしているので(今でいえばMeTooやBLMに相当する)、実は差別反差別についていろいろ語っている増田たちにすごく刺さる内容だと思う。俺差別してないし~、あいつは〇〇人だけどいいやつだよ~、的な態度もぐさりとやられている。最高でしかない。

ちなみに、金に苦労しないボンボンがうだうだ恋愛で悩む小説が好きになったのはこの本のせい。「アレクサンドリア四重奏」とかね。

カフカ審判

不条理ギャグすれすれで訳もわからずひどい目に合う小説。いきなりこの小説チャレンジするのはしんどいので、まずは「変身」か岩波文庫短編集を読んで、カフカのノリが気に入ったら読むといいんじゃないかな。

読んでいるとカフカがお父さんのことめちゃくちゃ苦手だったってのがびりびり伝わってきて気の毒(カフカは線の細い文学青年、父は叩き上げビジネスマン想像できるでしょ?)。お父さんとの関係がこじれている人におすすめ

魯迅『阿Q正伝』

最高のダメ人間小説精神勝利法なることばはどこかで聞いたことがあるんじゃないだろうか。作者は当時の中国人意識の低さを批判したつもりらしいが、万人に刺さる内容。

ちなみに自分ダメ人間、情けないやつ、どうしようもないやつが大好きなので「指輪物語」のゴクリ(ゴラム)だとか、「沈黙」のキチジローだとかが大好きです。

ジョイスユリシーズ

さえないおっさんが妻の浮気を知りながら一日中ダブリンの町をウロウロするだけの寝取られ小説で(途中で女の子スカートをのぞいて野外オナニーもする)、このリストの前に出てきた「オデュッセイア」のパロディでもある。

これだけだと何が面白いのかよくわからないのだが、実は当時の反英的な機運の高まっているアイルランド空気活写している。それだけではなく小説の様々な実験手法の見本市みたいになっており、和訳もすごい。たとえばある章では英文学の様々な文体歴史順に真似て英文学の発展をパロるのだけれど、和訳ではその章は祝詞に始まって漢文になり、漱石芥川文体を経て現代小説になるという離れ業で訳している。これがもっと無茶苦茶になると「フィネガンズウェイク」になるのだけれど、すでに言語の体をなしていないのでまだ読めてない。

上記説明ドン引きしないでください。「ダブリン市民」をお勧めします。

トーマス・マン魔の山

結核療養サナトリウム小説北杜夫ファンの間で有名な「ねーんげん的」の元ネタ。あらゆる知識を山のサナトリウムで吸収した主人公運命いかに! 「ノルウェイの森」で主人公京都山中精神病院にこの本を持っていくのは村上春樹なりのジョークか。

ただし、やっぱり長いので美少年萌えな「ヴェニスに死す」か陰キャの悲哀「トニオ・クレーゲル」にまずチャレンジするのがおすすめ

はまったら「ブッデンブローク家の人々」や「ファウストゥス博士」を読もう。

ザミャーミン『われら』

洗脳エンドのディストピア小説なんだけど、増田で「一九八四年」が古いと言われてしまうんだったらこれはどうなるんだろ。読むんだったら他の「すばらしい新世界」とか「ハーモニー」とかと読み比べて、ディストピア概念現実社会の変化に合わせてどんな風に発展してきたからを考えながら読むと面白いのかも。

ムージル特性のない男』

未読。長すぎる。

セリーヌ『夜の果ての旅』

未読。

フォークナーアブサロム、アブサロム!

文学サークルの友人に勧められて読んだんだけど、とんでもない小説だった。あらすじとしては、野望に取りつかれた南部人種差別主義者自分帝国を作るために理想女性結婚するが、その女性黒人の血が混じっていたために離婚して別の女性結婚することから始まる、二つの家系因縁なのだが、時系列しっちゃかめっちゃかなのでとにかくその男の妄念とその子孫の不幸ばかりがじりじりと迫ってくる。あまりにもすごかったのでフォークナーの他の作品は読めておらず、黒人差別を扱った小説も怖くて読めていない。

ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』

未読。

サルトル嘔吐

読んだがよくわからなかった。うつ状態ときには時間の経過さえも苦痛で、それを救ってくれるのは音楽だけだ、的な話だったか。とにかく本を読み漁っていたころ、新潮文庫サルトル短篇集を意味も分からず読んでいたのを思い出す。わけもわからないままヌーベルヴァーグを観ていた頃だ。さっき出てきた高校時代の友人曰く「フランス映画のあらすじはセックスして車で逃げて殺されるだけだ」とのことだが、起承転結還元できない小説を楽しむようになったのはこの頃からだった。

ジュネ『泥棒日記

未読。

ベケットゴドーを待ちながら

短いのですぐ読める。ゴドーはいまだに再臨しないキリストアレゴリーだという説もあるが、実際のところはよくわからない。意味の分からない話だけど、僕らの人生結構意味不明だよね、みたいな感じか。

ロブ=グリエ嫉妬

未読。「消しゴム」は数年前に読んだが理解できなかった。

デュラス『モデラートカンタービレ

未読。「愛人」は読んだが記憶のかなた。まだ幼くて没落する富裕層とその爛れた愛を十分に楽しめなかった。

どうでもいいが自分が年上萌えに目覚めたのは「海辺のカフカ」のおねショタシーンです。

レム『ソラリスの陽のもとに』

レムの作品の中では一番好き。たとえ出てくる科学技術描写が古くなっても(SFだとこういうことはよくある)、理解できない対象として立ちふさがるソラリスという惑星描写は古びない。

SFは考えうるあらゆる可能性を検討し、人類の達成しうることや宇宙の中での意味について想像力の境界をどこまでも遠くまで広げていく文学だ。中には人類がろくでもない理由で滅亡してしまったり、人間など取るに足りないという悲観的なヴィジョンに至ってしまったりするものであるが、それでさえ美しい。なぜなら、想像力がヒトという種の肉体に縛られまいと羽ばたいた結果なのだから

最近SFをろくに読んでいないが、元気が出たらまた読みたいものだ。

ガルシアマルケス百年の孤独

初めて読んだラテンアメリカ文学。起こりえないことが起こり、名前がややこしいので誰が誰だかすぐに混同され、しかもそのすべてが意図的である。混乱してもとにかく読み進めてほしい。目の前で起きる不可解な出来事をまずは楽しもう。

慣れてきたら、これが不条理しか言いようのない南米歴史の縮図だとかそんなことを考えてみるのもいいかもしれない。この本のおかげでボルヘスに、バルガスリョサに、ドノソに出会うことができた。

一説によるとこの本が文庫化されるとき世界の終末が近づくという本の一つ(未確認情報)。新潮社がなぜか頑なにハードカバーしかさない。ちなみに「薔薇の名前」にもそうした風説がある。

ラシュディ『真夜中の子どもたち』

インド独立の瞬間に生まれ子供たちが全員テレパシーの使い手だった! こんな話があの岩波文庫に収録されるんだから世の中わからない。

主人公は裕福な家で育つが、じつはそれは出産時の取り違えによるものであり、誤って貧しいほうで育ってしまった子供復讐にやってくる。それも、真夜中の子どもたち全員を巻き込む恐ろしい方法で。

インドパキスタンの分裂、人口抑制政策、そういったインド歴史ちょっと頭の隅っこに入れておくと面白いが、昼ドラ的な入れ替わりの悲劇の要素のあるSFとして娯楽的に読める。権力を持った強い女性に対する嫌悪感がほんのりあるのが難点か。

ちなみに、「悪魔の詩」も読んだが、(亡くなった訳者には本当に申し訳ないが)こっちのほうが面白かった。あれは当時のイギリスポップカルチャーがわかっていないと理解が難しい。

ブレイクブレイク詩集

独自神話的なヴィジョンで有名らしいんだが、邦訳あったっけ?

ベルダーリンヘルダーリン詩集

未読。

ボードレール悪の華

卒業旅行パリに持って行った。たぶん時期的には最高だったと思う。とにかく血だとか死だとか堕落だとか退廃だとかそういうのに惹かれる人生の時期というのがあり、まさにそのときに読めたのは幸せだった。もっとも、所詮自分はそれらを安全から眺めていただけだったが。

ランボーランボー詩集

同じく卒業旅行パリに持って行った。残念ながらフランス語はわからないのだが、フランスサンドイッチは最高だった。当時はまだピュアだったのでキャバレーフレンチカンカンは見に行っていない。

エリオット荒地

未読。

マヤコフスキーマヤコフスキー詩集

未読。

ツェランツェラン詩集

未読。詩をあまり読んでいなくて申し訳ない。

バフチンドストエフスキー詩学

ドストエフスキー作品カーニバル的、つまり一斉にいろんな出来事が起きてしっちゃかめっちゃかになって、日常価値観が転倒する、みたいな内容。確かにドストエフスキー作品爆弾抱えた人間が一か所に集まってその爆弾が一斉に大爆発、的な内容が多い。

ただ、これ以上のことは覚えていない。実はあまり文芸批評は読まない。

ブランショ文学空間

未読。

以上

疲れたので続編をやるかは不明日本文学哲学思想海外文学ほど読んでないし。まとめてみて、遠ざかっていた文学に久しぶりに手を伸ばしたくなった。

皆様も良い読書ライフを。

 
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