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はてなキーワード: シャーデンフロイデとは

2024-03-01

anond:20240301090030

死ぬべきでないのに死んでった奴らの明日を奪って生きてるって考えると

一種信仰論理的でないが、この思考によりシャーデンフロイデを感得できる。賢い増田

2024-01-30

ネット炎上に対する綺麗ごとが溢れてるけどさあ

現実には人間には本能的にシャーデンフロイデというものが備わっている

他人の不幸は蜜の味」という感覚のことだ

科学的に、誰もが持つ本能ということになっているらしい

個体での生存力が弱かった人類が、群れの統率を乱さないために備わった本能という説があるよ

から社会的成功者権力や富を持つ者などが失敗すると面白がってしまうのは自然ことなんだ

他人恋愛修羅場を見てワクワクするのも同じ

万博オリンピックの準備が上手くいか政治家馬鹿にして喜ぶのも同じ

松本人志が責められるのもそう

美人が殺されると週刊誌は3割増しで売れるそうだが、それも同じこと

テレビ番組を作れる立場人間もその対象だろう

から他人スキャンダルや失脚って人には最高の娯楽なんだよ

その本能的な娯楽はよろしくいから自制しろ、といくらネットで求めたって、集団の行動が変わるとはどうしても思えないんだよね

それがダメなのは理性的な人はもう理解しているのは当然だけど、そういうひとりひとりの意識だけで本能封殺することなんて可能だと思う?

あり得なくない?

もっと実効的な策を考える方がよほどマシで、「お前ら今までの炎上から何を学んだんだ(俺だけは違う)」みたいな言説をいくら増やしたところで無力だよ

そういう記事に表向きの賛同はするけど、なんだかあまりに"ただ正しいだけ"で、絶対に非現実であろう提言をして満足してる人を見ると、かえって滑稽に思えてしま

本当の意味対策をするなら、エログロ画像投稿SNSが凍結されるように、シャーデンフロイデ的な投稿AIが感知すれば警告が出るようにするのもひとつだろう

映倫とかジャロみたいなところが、シャーデンフロイデ助長するようなスキャンダラス報道マスコミがした時に、是正勧告をする仕組みもひとつだろう

逆に言えば、人としての本能的娯楽から起きる言動に対しては、勧告と、破れば著しい不利益を与えない限り、改善することはあり得ないだろう

そろそろ、あの人を責めるな、犯人探しをやめろ、自殺に追い込んだのもお前らのせいだ、みたいな、バカみたいな正論イキリに飽き飽きしてきたわ

もっと意味のあることしようぜ

2024-01-21

これから伸びるシャーデンフロイデ

やっぱ北欧じゃない?

 

こういうやつ

スウェーデンギャング間抗争が急増 加害者の低年齢化の背景とは

https://www.afpbb.com/articles/-/3495774

2024-01-18

恋人SNSを見続ける

自分は振られた方。

恋人SNSヲチって「あー散々人をバカにして見下してたのにまだ結婚できてないんですね」ってやるのが快感になってる。

皆もそういうのない?シャーデンフロイデってやつ。

こっちの幸せ投稿にたまに反応してるのは「自分の手から離れて幸せになったんだね、良かったね」って上から目線なんだろうな。正直めちゃくちゃ気持ち悪いけど自分気持ち悪いのでお互い様か。

2023-12-31

世間による裁判ごっこ問題

文春砲、ガーシー、私人逮捕

こういうのが流行ったのはひとえにSNS動画サイトの普及によるものだが

公的司法ではない問題についてもっと語って欲しい

 

弁護士不在により、やってないことまで言われる

事実確認するものがおらず、水掛け論になる(そもそも外野はそれを望んでいる)

量刑が雑、主に有名度と仕事の質に依存する

シャーデンフロイデ、珍しさ、面白基準で盛り上がる。エンタメ消費されている

 

日本では少ないけど他国では自殺者も多数出てる

これ系は韓国が本場だな

 

メディア自己正当化しがちだが

司法の方を感覚に合わせるべきで、本来別にメディアがやるものではない

スキャンダルが儲かるからやってるだけ

 

日本特有問題は、清廉潔白以外認めない人が多いことだろう(最近アメリカもそうだけど)

これは日本特殊とも言える低犯罪率による

2023-12-26

シャーデンフロイデ結構強い方なんだけどざまあ系は全然楽しめないんだよな……

現実人間はなるべく不幸になってほしいけどフィクション登場人物はなるべくみんな幸福になってほしい

2023-09-13

シャーデンフロイデ 他人の不幸が嬉しい感情

知識人ジャンルYouTuber が「有名人スキャンダルが気になるのは当たり前なんです。それはシャーデンフロイデから!」みたいなことを言ってた。

他人の不幸が嬉しい感情シャーデンフロイデという名前を付けてるだけだからトートロジー有名人スキャンダル謝罪会見を開くのが嬉しいのになんの説明正当化もされてないんじゃ?と思った。

2023-06-23

潜水艇難民転覆報道量の違いで人命の軽重が

と言ってるひとが居るけど

犬が人を噛んでもニュースにならないが、人が犬に噛みつくのはニュースになるように

毎日のように難民船が難破して死んでいく日常ニュース

富豪深海4000mの閉鎖空間じわじわと死へのカウントダウンが行われている非日常シャーデンフロイデ

どっちがニュースバリューがあるかというと

あきらかに動物ほっこり動画でも流していてほしいな

2023-04-12

敵はキモオタネトウヨミソジニー差別主義者で低学歴で低知能で無職貧乏インセル弱者男性陰謀論

タイトルのように敵を1つの複合的な最低人間の枠に放り込むのって何か名前があるの?

他人の不幸を喜ぶことをメシウマシャーデンフロイデと呼ぶような感じで

2023-03-12

anond:20230308234232

その「良い」は「気持ちいい(色、形状が心地いい)」「ンギモッヂィイイ(生理的快感)」「気持ちが洗い流されてスッキリカタルシス)」「メシウマシャーデンフロイデ)」「面白い知的好奇心をくすぐられる)」「レベチ(感嘆)」などいろんな種類があるよね。どれ?

2022-11-01

anond:20221101023525

こういった匿名サービスのおかげで自分の中のシャーデンフロイデ増長していくからやめたいのにやめれない

2022-09-11

anond:20220910170153

内心何かあるんだろうなと「思う/思わない」のレベルの話はもういいわ。本質はそこじゃないんだよ。

それより「なぜそれを知らたいと思ったのか」を掘り下げてくれ。

別にそう思ってもほっとけばいい。でもそのことを増田に書いて主張したくなる理由は何?

近所の犬がオスだった、と気づいてもわざわざ誰かに知らせないだろ?

要するに

「お前ら内心見下されてるぞ。だから表向きは容認されててもお前の評価は下がってるぞ」

「周囲から評価が下がってることを知らせたからショックを受けてるに違いない」

他人がショックを受けてるのを見て俺は気持ちいい!ストレス解消!」

という事だろ?

まり単なるシャーデンフロイデ

2022-08-23

前澤さんが無一文なるところは見てみたいよね?

前澤さんって他人から強烈に嫌われるキャラとかじゃないから無一文になったとしてもザマーミロとか思うこともないんだろうけれど、なんかスッカラカンになるところ見てみたいんだよな。

シャーデンフロイデとか、そういうのともちょっと違う感じ。

まあ他人の不幸を興味本位で起こってほしいと願うんだから悪意であることには変わりがないんだけど。

なんだろ?この感覚。うまく説明できない。

2022-01-18

anond:20220115052605

世間に大きく「知られる」事が抑止力になるのは、セクハラでは重要な事かもしれないですね。

痴漢が悔しがってるのを想像すると激しくシャーデンフロイデって感じ。

受験生が実力を出して入試に挑めますように。

2021-12-17

赤松健自民党から出馬することへのお気持ち表明

ラブひな世代そもそも若者じゃないだろ!

赤松健は「非党派的にマンガ表現規制に反対する人」としては最も政治的な力を持っていた。その力の源泉は何よりも「党派いか中立である民間人であるところに負っていたと思う。

いっぽう山田太郎は「表現規制反対を国会で訴える議員であることに存在価値があった。議員でなければ彼はさほど著名とはいえない実業家であり、彼の力の源泉は議員であることそのものにある。

したがって、山田自民党に入ったのは、まあわかる。彼は票田とするオタク界においては「余所者」だからだ。彼は赤松竹宮惠子のように有名作品の著者であるわけでもなければ、本人が熱心なオタクであるようにも見えない。彼は「村の声を聞き、代弁してくれる国会議員」ではあっても「村の名士」ではない。彼がオタク村において有力者として扱われるためには国会議員であり続ける必要があり、そのために最も手っ取り早い手段自民党への入党なのだろう。

それに比べて、赤松は人気漫画家としての知名度と人望を持ち、長年政界へのロビイングをやってきた「村の名士」だ。国会議員でなくともその声には重みがあるし、あくまで「村の利害」の代弁に徹し、党派的でないからこそどちらの陣営とも話をすることができた。オリジナル笑顔で駆け抜けられた。言うまでもなく、「党派的に中立であること」は山田が持ち得ない政治的資源である国会議員である以上はいずれかの党派所属することになってしまうのだから

しかし、今回赤松自民党議員候補になることを選んだ。それは「党派的ではないこと」という彼の政治的資源を自ら捨て去ろうとする行為だ。政治に目覚めたばかりのトキメキ弾けそうなのかもしれないが、安直にすぎる行動だと思う。アンチ自民党オタク大勢いる。彼らは『ラブひな』や『魔法先生ネギま!』の作者の話には耳を傾けるかもしれないが、自民党国会議員言葉に耳を傾けることはないだろう。つまり表現規制反対派は「どちらの陣営とも話ができる村の名士」を1人失ったことになる。かくいう増田アンチ自民党オタクなので、残念ながら赤松には投票できない。

だが一方で、近年、フェミニズムに基づく表現規制を訴える人びとが急激に共産党立憲民主党に根を張り、ついには先日の衆院選共産党が「社会的合意」に基づく表現規制示唆するに至った。言うまでもなく、到底受け入れられる政策ではない。これらの勢力の伸長が赤松に旗幟を鮮明にすることを選ばせたのだとしたら、支持できないにせよ非難もできないかなぁとは思う。ひょっとすると涙隠した笑顔に気づいてほしいのかもしれない。

それにしても、吉良よし子に1票を投じたオタクとして、彼女あんな主張をするのは本当に残念でならなかった。池内さおりの落選シャーデンフロイデ朗報だったが、彼女代表される路線は今後とも共産党の中枢に残り続けるのだろう。彼女たちのような勢力が実権を持っている限り、共産党への投票選択肢に入らない。一票ごとドキドキ色づくこの選挙未来地図になるのだから

立憲民主党については、共産党のような上意下達型の政党ではなく、また本来意味でのリベラリストもそれなりに多いので、選挙区では是々非々対応することになると思う。自分選挙区に立った立民の候補表現規制にもオタク蔑視にも与していないならその候補に票を投じるくらいの信頼は置いている。積極的オタク向けアピールしろとは思わない(もちろん、してくれるに越したことはないけれど)。表現規制に賛成せず、オタク侮蔑するようなことを選挙民に見えるところで言わないでいてくれればそれでいい。出会い系サイトを使って辞任したどこぞの知事も、温泉むすめ関係での雑な発言などオタク侮蔑するようなことさえ言わないのなら支持してもいいのだが、世間ではああいうことを言うと支持者が倍増したりするのだろうか。

しかしそうなると、仮に自分選挙区が与野党一騎打ちの構図になり、自民候補赤松のようなオタク親和的表現規制反対派で、立民(or共産)の候補池内のような限界フェミだったとしたら、投票先に迷うだろうと思う。公文書隠滅統計改竄五輪の誘致、災害対策における無能っぷり、人権条項を削ったやべー改憲案、いつまでも選択夫婦別姓同性婚に反対し続ける固陋さ、そういった諸点を鑑みるとどう考えても自民党への投票なんてできないのだが、しかし他方で表現規制推進派の限界フェミにも投票できるわけがないので、仮にそうなったら白票でも入れる以外に道はなさそうだ。幸いにして、増田選挙区の立民候補はまともな人のようなので、安心して投票しているが。政策の先へJumpしたら受け止めてくれるかな?

長々と書いたけど、特にオチとかはない。お気持ち表明なので。まあ、赤松候補には頑張ってほしい。

2021-11-16

anond:20211116103238

「払うべき税金を払ってなかっただけ」「いままで懐に入れてたのがズルい」「とっとと納めればいいのに」などと言い捨てる給与所得者の方々は、自分たちがどれだけ企業雇用という枠組で収入を守られ、分業化という仕組みで雑務役務から解放され楽をできているかという自覚がないのだと思います。それはそれで、とてもめでたいことでもあるのですけど、自分とは違う働き方をしている人達が「大変だ」と声を上げているそのときに、シャーデンフロイデを浮かべながら冷徹コメントをするのか、自分には直感にわからない「なぜ大変なのか」という事情相手目線に立って考えてみるのかという態度の違いには、その人の徳が出ると思いますね。

アホクサ

お前らフリーランスは、都合のいい時だけ「社畜m9(^Д^)プギャー」とやって

都合悪くなると、「企業に守られてない弱者の俺たち」とやる

正直言って

通るか!こんなもん!!

所詮サラリーマンにはインボイス制度導入の機微理解できないな

…というのはいささか煽りが入った言い方だけど、個人事業主インボイス制度導入について悲鳴上げてるのに対して、給与所得者らしき人達による「払うべき税金を払ってなかっただけ」「いままで懐に入れてたのがズルい」「とっとと納めればいいのに」的な、非常にクール(笑)コメントをあちこちで目にして、これが多くの給与所得者の感覚なんだろうな、彼らには個人事業主という働き方の本質がわかってないんだろうな、と思いました。

自分会社勤めで、売上や仕入の税込・税別処理は経理に丸投げしてるからインボイス制度導入が個人事業主業務をどれぐらい圧迫するかわからない」ということについては、まあ理解できなくもないんですよね。「これお願いしまーす」っつって伝票上げたり領収書出したりしてるだけなんだからインボイス制度導入で今までと何が変わるのか、バックオフィスでどういう負担増が発生してくるのか、実感がない。これはまあ致し方ないことだとは思いますよ(甘ちゃんだなとは思うけどね)。

それよりずっと根深問題は、クールコメントをしてる方々の「労働サービス価格決定の仕組み」に対する感度の低さ、鈍感さなんですね。

免税事業者とはどういう人達

そもそも、免税事業者というのは「課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者」です。それを本業生業にしていて、年商が1000万円以下というのは、つまり原材料仕入があまり発生せず、主には自分自身の労働を売ってる人です。たとえば:

クリエイティブライターイラストレーター写真家など)

・開発(エンジニアなど)

・加工(材料仕入販売をしない中間工業者など)

建設材料仕入をしない一人親方・手間職人など)

みたいに、何もないところから自分自身でコンテンツプログラムを創り出したり、原材料の加工プロセスのみに関わって、それを元請やエンドユーザーにとっての顧客価値に変えるような、「付加価値の大半を自分自身で生み出している仕事」です。それから名前が売れているトップクラス人達を除けば(そういう人達そもそも年商1000万円以下ではない)、他の人といくらでも替えが効く「代替可能労働」です。さら基本的に「下請職種」です。このような、付加価値型・下請型・代替可能型の個人事業主のことを、以下では総称して「フリーランス」と呼びましょう。

フリーランス業務単価はどうやって決まるのか

フリーランス仕事---「付加価値の大半を自分で生み出す、他と代替可能な下請職種」---の特徴って、何だかわかりますか? それは、その労働サービス価格が、労働市場を通して動的に均衡・決定されるということです。もう少し簡単に言うと、売り手も買い手も自由に値付けができて、それによって業界の平均的な「相場感」が決まっている、ということです。

実はこれってフリーランス個人事業主に限ったことじゃないんですけど、給与所得者(特に正規労働者)は、自分労働サービス価格市場で動的に均衡・決定される感覚ほとんどないでしょ? 「就活」という入口で頑張って自分を売り込んで、あとはその企業の中で勝手だんだん給与が上がっていくわけですからね(転職という機会でそれを意識する人がいるぐらいかな)。

でも、フリーランスはそうじゃないんです。自分生活必要な(あるいはよりよい生活のために期待する)収入を踏まえて、毎日仕事の単価(クリエイティブなら作業時間、開発なら人日、加工・建設なら人工(にんく)という単位がある)を決めて、元請に請求するんですね。

いっぽう元請にとっては、そうした労働の大半は他のフリーランスでも代替可能ものなので、作業品質が同等なら、高単価の仕入先は避けて低単価の仕入先を選ぶことになる。こういう形で市場の均衡が起き、それぞれの業界の「相場」が形成されているわけです。

仮に、土日休+夏季冬季GW休暇あり(年間休日120日)のフリーランスを考えてみましょうか。稼働日は245日なので、1人日=4万円の値付けをしてやっと1000万円に届きます。実際には通年で4万円/日が出るような職種ほとんどないので、現状ではフリーランスほとんどが免税事業者の枠内に収まっていることを皆さんも納得できるでしょう。

フリーランス益税は「丸儲け」ではない

さて、フリーランス労働単価が、その労働の需給バランスによって決定されているとき、免税事業者請求する仮受消費税(=益税)はどういう扱いになるでしょうか。給与所得から見ると、財やサービスの単価というのは単独で値付けされるもので、消費税の処理はその枠外で行われるものだと感じられるでしょう。だから適正な労働対価がα円なら「α円のものを売って、0.1α円の消費税請求して、それが免税になるなら、0.1α円ぶん丸儲けじゃないか」と見える。

でも、実態はそうじゃないんですね。フリーランスは、あくまで「仕事をして得られるトータルなキャッシュイン」を元に自らの原価感や期待単価を決めるわけです。そのトータルなキャッシュインには、当然「制度的に納税免除されている仮受消費税」も入っています益税分があること前提での生活設計であり、単価設定なんです。

さて、同業種の全てのフリーランスがこのような方針で自らの労働単価を値付けして、元請と取引をした場合市場価格はどうなるでしょうか? フリーランス側の実質的キャッシュインという観点からみて「α円」という単価が需給的に均衡した労働単価だとすると、「α円の値付けをして、0.1α円の消費税請求して、0.1α円ぶん丸儲け」しているわけではなく、「0.91α円の値付けをして、0.09α円の消費税請求して、トータルでα円の収入」に均衡するんです。「税別α円ください」と請求したら、「僕は税込α円でいいですよ」「私なら税別0.91α円でやります!」という他のフリーランス仕事を取られちゃうから

フリーランスは「別に得してなかったのに、損する2択」を迫られている

このような動的な価格決定のメカニズムが、毎日自分労働単価を意識することがない給与所得者には、ぜんぜん見えていないんですよね。そもそも給与労働者の賃金には強い「下方硬直性」(下がりにくい)がありますよね。労働基準法によって企業側が合理的事由なしの不利益変更をできないことと、制度的に「最低賃金」というラインが引かれていることが、その主たる原因です。

一方で、フリーランス業務単価には強い「上方硬直性」(上がりにくい)があります労働基準法も最低賃金関係ありませんし、そもそも下請職種なので、仕入を行う元請の方が「取引上の優越的地位」にあり、言い値を通しやすいんです。元請側が「そんなに高いなら、次からもっと安い他の人に頼みますよ」という時に、翌月のキャッシュフローを気にして暮らすフリーランス側は「へっ、そんな仕事こっちから願い下げでい!」とは言いにくい。単価が安くても、安定して仕事がもらえる元請は離したくないという心理も働きます。日々月々の売上を、自分自身の稼働によってコツコツ積み上げる不安定な業種なので、まず「売上を確保する」ということが最優先になるんです。

元請側の「取引上の優越的地位の濫用」は、建設業種では建設業法で、その他の職種では下請法規制されていますしか今回のインボイス制度導入に伴って、元請が免税事業者に①適格請求書発行事業者になるか、②免税事業者のまま税抜請求に切り替えるかの2択を迫ることは、取引上の優越的地位の濫用にはあたりません。なんせ国が「こうしろ」と言ってることを忠実に守ってるだけなんですから。だからフリーランスにとっては、①適格請求書発行事業者になり、益税分のキャッシュインを失い、経費処理関連のコストシステム更新費用とか新たな経理作業とか)が嵩むことを受け入れるか、②免税事業者のままでいて、益税分のキャッシュインを失い、材料仕入や経費に伴う支払消費税はそのまま支払い続けるか、という、どのみち今よりも現金収支が1割前後目減りする2択になります

理論的には、こうした外部環境の変化を受けてフリーランス労働価格の再均衡が起こってもよいのですが、先にも述べたようにフリーランス労働価格には上方硬直性があるため、そのサービス労働市場における労働単価が、益税喪失分による需給のバランス変化を反映して新たな価格で再均衡するまでには、かなりの期間がかかります。そしてその期間中に、少なからフリーランスがまともに生活できなくなり、廃業転職してしまうでしょう。今まで益税分も込みでカツカツの暮らしをしていた人達(いっぱいいます)は、インボイス制度導入によって、もう「カツカツで暮らす」ことすらできなくなるからです。

特に加工・建設職種では高齢化が進み、いつ引退するか迷っていた世代の方々が多くいます。その方達は今回のインボイス制度導入を契機に、次々と引退していくでしょう。そもそも「あと何年働けるかなあ」という人達が、これまで益税で得ていたキャッシュインが目減りするのに、コストをかけて経理システムを変え、新しい税処理を覚えなければならない、という状況で仕事を続けると考えるほうがおかしいわけで。

市場再均衡には時間がかかるし、フリーランス収入水準は元には戻らない

ちなみにインボイス制度導入には6年間の段階的経過措置 https://www.nichizeiren.or.jp/wp-content/uploads/invoice/invoice15b.pdf がありますが、この経過措置あくまで「元請側が」免税事業者との取引における消費税額を部分的に控除可能なだけです。来年10月以降の3年間は免税事業者から仕入額の20%分の消費税を控除できなくなり(=仕入額の2%相当額が完全に手出しのコストになり)、2026年10月から50%2029年10月から100%が控除不能になります。これは、今まで国が取っていなかったことで、元請とフリーランス(と最終消費者)の間で均衡的に配分されていた益税相当額の課税コストを誰がどれぐらい負担するのか、というゲームであり、このゲームにおいては、元請側が圧倒的に有利なのです。市場が再均衡しても、そのときフリーランス実質的業務単価は、インボイス制度導入前より確実に低くなっているでしょう。

「払うべき税金を払ってなかっただけ」「いままで懐に入れてたのがズルい」「とっとと納めればいいのに」などと言い捨てる給与所得者の方々は、自分たちがどれだけ企業雇用という枠組で収入を守られ、分業化という仕組みで雑務役務から解放され楽をできているかという自覚がないのだと思います。それはそれで、とてもめでたいことでもあるのですけど、自分とは違う働き方をしている人達が「大変だ」と声を上げているそのときに、シャーデンフロイデを浮かべながら冷徹コメントをするのか、自分には直感にわからない「なぜ大変なのか」という事情相手目線に立って考えてみるのかという態度の違いには、その人の徳が出ると思いますね。

2021-05-12

ますからまなんだ、よこもじ

あと、なんかあった気がする。

勉強になるが、日常会話じゃ出てこないよね。

普段の半径5メートル交遊範囲が、そのレベルからかー

って思ったけど。

...友達いなかったわ。  

異世界生物よりパーティー解雇物の方が読者を承認してくれる

異世界転生ものってあるでしょ。あれは、現実世界ではうだつが上がらない平凡なあるいは平凡以下の人間が、異世界では圧倒的な能力を発揮して無双できるというのが基本構造。「いまの自分能力無双できる」パターンも「転生時に新たな能力を獲得して無双できる」パターンもあるけど、これって所詮別世界の話なんだよね。日々の生活で、周囲の人達から自分が期待するような承認が得られないことに不満を感じたり鬱屈してる読者からすれば、無敵になった主人公活躍を通して一定カタルシスは得られるけど、どこかに虚しさも伴う。なんせ異世界に行っちゃった時点で最初から圧倒的にすごい人なので、『見返す』とか『ざまあ』みたいなスカッと感が演出できない。すごい人がすごいことをしてみせて、知らない人達に感心されたりビビられたりしたって、それは予定調和でしょ。

その点、パーティー解雇物っていうのはいいよ。なんせ、解雇される前もされた後も、主人公は同じ世界にいるでしょ。パーティーから「役立たず」「無能」と嘲笑され侮蔑されてた自分が、実際に放逐されてみると、そのパーティーではあらゆる物事がうまくいかなくなる。一方で、主人公は、同じ能力を持ったまま、それを認めてくれる新たな仲間たちと協力してどんどん成功する。この流れの中で、前のパーティーの仲間たちに「実はあいつは縁の下の力持ちだったんだ、今まで貢献を正当に評価しなくてすまんかった…」と悔やませシークエンス描写できる。追いすがってきて「もう一度パーティーに戻ってくれ」と懇願する彼らに、主人公は「もう遅い」と言い放つ。この流れには『いま自分が実際に担っている仕事の真価をわからずに自分を侮ったり虐げたり嗤ったりしてるやつらを、見返したり、痛い目に遭わせたり、反省させたりする』という、異世界生物にはない強烈なスカッと感がある。侮蔑と屈服の落差がでかい。もうシャーデンフロイデが出まくりよ。

しかもこっちは、現実生活での憂さも多少なりとも晴らしてくれるじゃん。ただファンタジー世界無双するんじゃなくて、自分が日々やっている、他人にはなかなか顧みられない仕事活動が、実はすごく価値があって、自分がその気になったらお前らは大変なことになるんだぞ、という密やかな夢想快楽に浸らせてくれる。しかパーティー解雇物だと、新たな仲間たちの方は主人公の真の能力に圧倒されて「主人公さんすごい…抱いて…」ってなっちゃうわけで、ここで異世界生物カタルシスもきっちり提供してくれる。だから異世界生物よりもパーティー解雇物のほうが、読者をより深く承認し、より強い『スカッと感』を与えてくれる、上位互換版の物語類型なんだと思うよ。「読む麻薬」としての作用さらに激烈になっただけだとも言えるけど、まあいいじゃないの、近代小説というのはもともとそういう性質があって、だから登場当時から保守派批判されてきたんだもん。

anond:20210512100850

2021-02-22

anond:20210222120637

シャーデンフロイデって知ってる?

他人の不幸でメシウマって感じる感覚ことなんだけど、そういう感じにエロプラスした感じなんじゃないかな。

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