はてなキーワード: 江戸川乱歩とは
いわゆる「2018年東海道新幹線車内殺傷事件」で、検察は被告に無期懲役を求刑した。世間の憤りは大きいわけだが、検察側は被告が若いこととその人格障害を考慮して、このような求刑となったらしい。
私とカミサンは死刑反対派である。こう言うと「何を甘っちょろいことを。テメエの親族や配偶者が殺されても同じこと言えるのか」とか言われそうなのだが、私とカミサンは、
と考えているだけのことである。率直に言うと「死刑などでは足らない」のだ。そして「悔いと苦しみを以て」償わせるためには社会的コストが発生してもやむなし、というわけだ。
とは言うものの、こういう事件、しかも「無期懲役狙い」なんて話を聞くとさすがにムカムカしてくるわけだが、こういうときにカミサンが決まって主張するのである。「だからさ、地雷除去刑だよ」と。
地雷除去刑とは何か。この刑に処された者に最低限の教育を施し、たとえばカンボジアやスーダンのような、地雷で人々が苦しんでいる地域に派遣し、厳重な管理の下、地雷除去に従事させる。当然、事故が発生するかもしれない。その際には万全の手当てを施し、治癒したところで現場に復帰させる。腕や脚を吹き飛ばされようが、極端な話、江戸川乱歩の『芋虫』のような状況に陥ったとしても、躄って動かさせ、口を使わせて除去に従事させる。そこから逃れさせない。
逃げ出そうとしたり、自殺だとばかりに地雷原に踏み込もうとする受刑者もいるだろう。しかし、対人地雷は人を殺さないように作られている。そして彼らに「引退」はない。万が一彼らが死に仰せたとしても、少なくともいくつかの地雷は除去できるのだ。人柱としては少しは役に立つだろう。
中には、覚悟を決めて、有能な地雷除去のプロフェッショナルになる者も現れるだろう。現地の人々から尊敬を受ける者も出てくるかもしれない。しかし、彼らが現場から解放されることはない。もし天寿を全うしたいなら、地雷を除去し続けて生き残るしか術はないのだ。それができるなら、受刑者をただ execute することよりも、その命の価値というものが活かされるだろう。受刑者も命の価値を思い知ることだろう。
江戸川乱歩で例えると陰獣かな
うおー詳しい増田だ!そうそう、ゾロリ以外にズッコケがあったはずなんだけど読んでないので思い出せなかった
自身に照らし合わせて思い出してみれば
小学校のころはルパン(ポプラ社のアレ)、海外SF、ノンフィクションを主に読んでた
祖父の家にあった辞書みたいな少年少女文学大全の青い鳥やくるみ割り人形の幻想的な描写、
秘密の花園や小公子のハッピーで優しい物語に感動したものだった
江戸川乱歩の少年探偵団は何冊か読んだが全部犯人が二十面相なのでガッカリした
逆に大人向けな読み物じだわ。二十歳過ぎてから面白さが分かった
中二の時に図書室にあった美しい表紙絵に惹かれて
スニーカー文庫の某ギャグファンタジー小説を読んで大変にショックだった
面白くて楽しいというのを第一に物語を書いていいんだ!みたいな…
そういや小-中学校のころにコバルト文庫の少女小説読んでたくせにな
これも大変ショックを受けた
そっからは筒井康隆、山田風太郎、大槻ケンヂ、平山夢明と分かりやすい路線まっしぐらじゃよフォフォフォ…
二銭銅貨を読んだ。
物語というものを読む機会が少なく、最後に読んだのも学生のときの授業中の気がする。しかし、何か退屈であり、お手軽に驚きという体験がしたかった。そこで、とりあえず有名な推理小説でも読んでようと思い、読んでみた。
江戸川乱歩がいつに生きていた人なのかは知らないが、たいへん読みやすい。私の知識料不足から、数回辞書を引いたが、この物語だけなのか分からないが難解な言葉もなかった。一点、強いて気になったのは、「のみならず〜悪い気はしないものである。」。これは、「悪い気はしなかった」とかではないと、誰が悪い気をしていないのか分からないのではない気がするものである。まあ、些細な問題である。
さて、内容であるが、実際騙された。けれども、ふーんという感じだ。他の作品が読みたいとかなく、なんともない感情である。
謎解きが始まる前に、自分でもどんなトリックが行われたのかを考えたのだが、何も思いつかなかった。それで読み進めると、考えたところで分かるトリックではなく、推理小説とは考えさせるものではないのだなと思った。まあ、この話の場合はトリックなんてどうでもいいからかもしれないが。
30才になってしまった。
つくづく思う。若さがもたらすエネルギーはすごい。10代の頃を思い返すと、とても正気だったとは思えない。
誕生日の記念に自分の人生をざっと振り返ってみたい。長くなるか、すぐに終るか、それは書いてみないとわからない。
2年前からイーストヴィレッジのセントマークスで仲間達とバーをやっている。大抵はヒップホップがかかっている。客層は黒人、日本人、ヒスパニック。
日本酒がメインのバーにするはずだったが、すぐにうやむやになってしまった。夏はフレンチスタイルのパナシェがよく売れる。地元の人がこれを読んだら、もう場所を特定できてしまうと思う。
大儲けとはいえないが、店はそれなりに繁盛している。僕はほぼ毎日カウンターかDJブースにいる。ちなみに趣味はボディビルで、アマチュアの大会で2回ほど入賞したことがある。
まさか自分がこんな生活を送るようになるとは思わなかった。中学生の頃は、江戸川乱歩と京極夏彦に傾倒していた。将来は図書館司書になるつもりだった。顔は青白く、ひどい猫背だった。ある女性との出会いが僕を大きく変えた。
そうだ、あの子について書こう。
最初に彼女と遭遇したのは、高校に入ってまもない頃だった。校庭と校舎をつなぐ階段の途中ですれ違った。彼女はジャージ姿だった。背が高く、涼しげな目が印象的だった。かっこいい人だと思った。一瞬だけ目が合い、僕はあわてて逸らした。
当時の僕は最低だった。勉強も出来ないし、スポーツも苦手。しかもクラスではパシリだった。どういう経緯でパシリになったのか、まったく思い出せない。梅雨の訪れのように自然な成り行きだった。
僕をパシリに任命したのはNというクラスメートで、彼は教室内の権力を一手に握っていた。髪を金色に染め、足首に蛇のタトゥーをいれていた。15才の僕にとって、蛇のタトゥーはかなりの脅威だった。
昼休みになると、僕はNを含む数人分のパンとジュースを買いに行かされた。金を渡され、学校の近くのコンビニまで走らされる。帰りが遅かったり、品切れだったりすると怒鳴られる。そういう時はヘラヘラ笑いながら謝った。歯向かう勇気はなかった。そんなことをすればさらに面倒なことになるのは目に見えていた。
いじめられていないだけマシだ、パシリに甘んじてるのもひとつの戦略だ、そう自分に言い聞かせていた。
ある日、いつものようにパンとジュースを買って裏門から教室に戻ろうとした時、また彼女とすれ違った。相変わらずクールな表情。今度は制服姿だ。ジャージの時より断然かっこいい。ネクタイをゆるく結び、黒いチョーカーをつけていた。目が合う。すぐに逸らす。前と同じだ。
僕はすっかり彼女に魅了されてしまった。教室に戻るのが遅れて、Nに尻を蹴られた。いつも通りヘラヘラ笑いながら謝った。
それからも広場や廊下で何度か彼女を見かけた。一人だったり、何人かと一緒だったりした。彼女は常にクールだった。それにどんどん美しくなっていくようだった。どうしても視線が吸い寄せられてしまう。そのくせ目が合いそうになると、僕はすぐに逸らした。
彼女のことをもっと知りたいと思った。気を抜くとすぐに彼女のことが頭に浮かんだ。できれば話してみたい。でも僕ごときにそんな資格は無い。きっと冷たくあしらわれて終わりだろう。遠くから眺めているのがちょうどいい気がした。
なんだか出来損ないの私小説みたいになってきた。こんなことが書きたかったんだっけ? まぁいいか。もう少し続けてみよう。
30才になった今、少年時代の気持ちを思い返すのはとてもむずかしい。あの頃は恋と憧れの区別もついていなかった。おまけに僕は根っからの小心者だった。彼女の目を見つめ返す勇気もなかった。世界は恐怖に満ちていた。蛇のタトゥーが恐怖のシンボルだった。
1学期の最後の日に転機が訪れた。大げさじゃなく、あれが人生の転機だった。
よく晴れた日の朝。バスターミナルに夏の光が溢れていた。まぶしくて時刻表の文字が見えなかった。僕はいつものように通学のために市営バスに乗り、2人掛けのシートに座った。本当は電車の方が早いのだが、僕は満員電車が嫌いだった。それにバスなら座れるし、仮眠も取れる。僕は窓に頭をあずけて目を閉じた。
発車する寸前に誰かが隣に座った。僕は目を閉じたまま腰をずらしてスペースを空けた。香水の匂いが鼻をくすぐった。
ふと隣を見ると、彼女が座っていた。目が合った。今度は逸らすことができなかった。彼女がにっこり微笑んだのだ。彼女は気さくに話しかけてきた。
校内でよく僕のことを見かけると彼女は言った。その時の驚きをどう表現すればいいだろう。うまく言葉にできない。
さらに彼女は僕の頭を指して「髪切ればいいのに」と言った。たしかに僕の髪は無造作だった。でもそんなに長いわけでもなかった。わけがわからなかった。彼女が僕の髪型を気にかけるなんて。
彼女はひとつ上の2年生だった。ふだんは電車で通学しているが、初めてバスに乗ってみたという。色々なことを話した。幸福なひとときだった。なぜだろう、初めて喋るのに僕はとてもリラックスしていた。きっと彼女のおかげだと思う。人を安心させる力があるのだ。
車窓から見える景色がいつもと違った。こんなにきれいな街並みは見たことが無かった。行き先を間違えたのだろうか。ふたりであてのない旅に出るのか。落ち着け。そんなはずはない。もういちど景色を確認してみる。いつもの道だ。たまに彼女の肘が僕の脇腹に触れた。スカートから伸びるすらりとした足が目の前にあった。目眩がした。
特に印象に残っているのは、彼女が小学生の時に"あること"で日本一になったという話だ。でもそれが何なのか、頑なに言おうとしないのだ。絶対に笑うから教えたくないという。それでも僕が粘り続けると、ようやく白状した。それは「一輪車」だった。
一輪車駅伝の全国大会というものがあり、彼女はジュニアの部で最終走者を務めた。その時に日本一になったらしい。僕はそんな競技があることすら知らなかった。
あまりに想定外だったので、どう反応すればいいかわからなかった。でもこれだけは言える。彼女が恥ずかしそうに「一輪車」とつぶやき、はにかんだ瞬間、僕は本当に恋に落ちた。
彼女は一輪車で燃え尽きて、中学から一切スポーツをやらなくなった。部活に入らないのも体育を休みがちなのも、すべて「一輪車で燃え尽きたから」。ずいぶん勝手な理屈だ。なんだか笑えた。そんなことを真顔で語る彼女がたまらなくチャーミングに見えた。だいぶイメージが変わった。
会話が途切れると彼女はバッグからイヤホンを取り出して、片方を自分の耳に差し、もう片方を僕の耳に差した。ヒップホップが流れてきた。ジェイZだった。いちばん好きなアーティストだと教えてくれた。
僕はジェイZを知らなかった。そもそもヒップホップをあまり聴いたことがなかった。素晴らしいと思った。リリックなんてひとつもわからなかったが、極上のラブソングだった。本当はドラッグの売人についてラップしていたのかもしれない。でも僕にとってはラブソングだった。
あの日のバスは僕を新しい世界へと導く特別な乗り物だった。バスを降りて、校門で彼女と手を振って別れた瞬間から、あらゆる景色が違って見えた。すべてが輝いていた。空は広くなり、緑は深さを増していた。
次に彼女と目が合った時は必ず微笑み返そう。蛇のタトゥーはただのファッションだ。この世界はちっとも怖い場所じゃない。
新しい世界の始まりは、夏休みの始まりでもあった。僕は16才になった。(14年前の今日だ!)人生が一気に加速した。そう、書きたかったのはここから先の話だ。ようやく佳境に入れそうだ。やっと辿り着いた。
僕は髪を切った。坊主にした。そして体を鍛え始めた。近所の区民センターのトレーニングルームで筋トレに励んだ。それから英語の勉強に没頭した。図書館の自習室で閉館まで英語と格闘した。単語、熟語、文法、構文、長文読解。最初は暗号のように見えていた文字の羅列が、だんだんと意味を紡ぐようになっていった。
英語と筋トレ。なぜこの2つに邁進したのか。理由は至ってシンプルだ。ジェイZになろうと思ったのだ。彼女がいちばん好きなジェイZだ。
①僕がジェイZになる
②彼女は僕に夢中になる
できれば夏休みの間にジェイZに変身したかったが、さすがにそれは現実的では無かった。でもとにかくやれるところまでやろうと思った。僕は筋トレと英語に励み、ジェイZの曲を聴きまくり、真似しまくった。日差しの強い日には近所の川べりで体を焼いた。
夏休みが終わった時、僕の見た目はジェイZにはほど遠かった。当然だ。そう簡単に変われるわけがない。日焼けして、少しだけ健康的になっただけだった。でも内面は違った。ヒップホップマインドが根付いていた。誇りがあり、野心があった。闘争心に溢れていた。
僕はパシリを断った。特に勇気を振り絞ったという感覚もない。単純に時間がもったいなかった。昼休みは英文のリーディングに充てたかった。誰かのパンやジュースを買いに行ってる暇はない。
パシリを断ると、彼らは一瞬どよめいた。こいつマジかよ、という顔をした。Nが笑いながら尻を蹴ってきたので、笑いながら蹴り返した。教室全体がざわついた。Nはそこで引き下がった。
それからしばらくの間、 嫌がらせが続いた。机や椅子が倒された。黒板には僕を揶揄する言葉が書かれた。でも相手にしている暇はなかった。早くジェイZにならなければ。僕は黙って机を立て直し、Nをにらみつけながら微笑んで見せた。Nの表情にわずかな怯えが走るのを僕は見逃さなかった。
筋トレ、英語、ラップ、筋トレ、英語、ラップ。その繰り返しだった。僕は少しずつ、でも着実に変わっていった。あの日からいちども彼女と会っていなかった。校内でも見かけなかった。でも焦ってはいけない。どうせ会うなら完全にジェイZになってからの方が良い。
そんなある日、柔道の授業でNと乱取りをすることになった。たまたま順番が当たってしまったのだ。組み合ってすぐにわかった。こいつは全然強くない。いつも余裕ぶった笑みを浮かべてるが、体はペラペラだ。とんだハッタリ野郎だ。絶対に勝てる。
Nが薄ら笑いを浮かべながら、足でドンと床を踏んで挑発してきた。腹の底から猛烈な怒りがこみ上げてきた。なぜこんなやつのパシリをしていたのだろう。さっさとぶちのめすべきではなかったのか?
僕はNを払い腰で倒して、裸締めにした。Nはすぐにタップしたらしいが、僕はまるで気付かなかった。先生があわてて引き離した。Nは気絶しかけていた。僕は先生にこっぴどく叱られたが、その日から誰も嫌がらせをしなくなった。勝ったのだ。
でも連戦連勝というわけにはいかない。ヒップホップの神様は残酷だ。僕は恋に敗れた。いや、勝負すら出来なかった。なんと彼女は夏休みの間に引っ越していたのだ。僕はそれをずいぶんあとになってから知った。
彼女とは二度と会えなかった。筋肉と英語とヒップホップだけが残った。なんのための努力だったんだろう。せっかく坊主にして、体つきも変わってきたというのに。仮装パーティーで会場を間違えた男みたいだ。マヌケ過ぎる。しかし、そんなマヌケな彷徨の果てに今の僕がいる。
高校を卒業して、さらに英語を極めるために外語大に入った。それからNYに留学して、今の仕事仲間と知り合い、色々あって現在に至る。仲間達はみんなヒップホップを愛している。それだけが共通点だ。すべてのスタートがあの日のバスの中にある。
ずいぶん長くなってしまった。まさかこんな長文になるとは思わなかった。そろそろ止めよう。
僕は今でも週に3回は筋トレをしている。当時よりずっと効果的なトレーニング方法も身に付けた。知識も格段に増えた。でも本当に必要なのは、あの頃のような闇雲な熱意だ。
30才になってしまった。
僕は小説を読むのは好きなのだが文章を読むのはあまり好きではないという、どうしようもない性質を持っている。
酷いときは最初の一行を読んだだけで本を放り出すこともある。なにか事件が起こる前にだらだらとまえがきのようなものが続くともう読む気が失せてしまうのだ。
なので冒頭ではさっさと本題に入って、その世界に引きずり込んでほしいと常々思っている。
特に気合を入れて臨む長編と違い、軽い気持ちで読み始める短編ではその傾向が強い。
そこでちょっと気になったので短編小説の書き出しをまとめてみた。
筒井康隆 傷ついたのは誰の心
中上健次 赫髪
三島由紀夫 雨のなかの噴水
小島信夫 馬
庄野潤三 蟹
安部公房 家
安岡章太郎 愛玩
丸谷才一 贈り物
他にもタイプはあるのだが主だったところはこんなもんだろう。
こうしてまとめてみると僕は【状況描写型】が好きなようだ。
この小説は明るい話なのか、暗い話なのか、どういったテーマなのか、いったいどこへ向かっているのかを早々と提示してくれるのはものぐさにとってはありがたい。