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はてなキーワード: 日銀とは

2024-01-22

市民生活犠牲にしながらの経済成長」はどこまで長続きするのか?

コストプッシュインフレ経済成長に繋がる面はあれど、市民生活を圧迫しているのは疑いようのない事実だ。

賃金上昇が追いついてないだけ、みたいな寝言も聞こえてくるが、コストプッシュインフレ物価高を上回る賃上げなんか起こるわけ無い。

輸入に頼る日本コストプッシュインフレが起これば支出が先に増えるのはバカでも分かることだ。

物価上昇は調達コストから仕方なく上げる形になり、利益なんかろくに増えない。

その上「物価が上がったんだから賃金上げろ」とせっつかれる。

雇用主に直接言うならまだしも、賃上げ求める人達も無い袖は振れないの分かってるから直接ではなく政府賃上げさせようとする。

国に賃金決めさせるとか共産主義国家かよ。

コストプッシュからデマンドプルへ」なんて寝言を言う人達にはどう需要やすつもりなのか聞いてみたいもんだ。

円安市民生活を圧迫するから国策円安を止めようにも、今の円安で潤ってるのは主にコロナ禍で冷や飯食わされてきた業界がメインだから反発がスゴいし、そもそも今の円安日銀主導で起こされたものではなくアメリカ金利変動の余波で起こったことなので日銀がなんかやったところで目論見通りの結果が出るかどうかも疑わしい。

全く影響がないと言うことはないだろうが、アメリカの動向次第で吹き飛ぶ程度の影響力しか今の日銀にはないことは明白だ。

ならばアメリカと歩調を合わせて、と考えたところでアメリカ大統領トランプがなりそうな事態になってきた。

トランプアメリカ最優先で他国を後回しにする方針なので、日本のための経済施策に協力してくれるかというと微妙なところだな。

なんというか、何から何までタイミングが悪いことばかりで笑えてくるな。

2024-01-20

タイミーで口座を登録しない場合は弁済供託される

タイミーで口座を登録しない場合、「お支払いできなくなる場合がある」などのSMSが届く。これを放置した場合の流れはネットに載ってなさそうなので書いてみる。

1.口座を登録せず放置した場合SMSで「口座を登録してくれ」と連絡が来る。放置する。

2.登録した携帯電話電話が来る。「口座を利用できない」などと答えて放置する。

3.口座登録を依頼する文書が1-2回ほど普通郵便で届く。さら放置する。

4.東京法務局に弁済供託される。(給与債務ではなく、サービス利用契約に基づく支払債務とされている。)

こんな流れになった。ただし、2回目の弁済供託となった段階でTimee ユーザー利用規約 第5条 第3項を根拠に利用停止となるため、口座未登録で使い続けることは出来ない模様。

なお、労基法24条(賃金支払いの五原則)的には現金支給を受けられるはずであるものの、タイミー本社での現金払いや雇用から現金払いは出来ないと説明される。

供託された後は「直接払」として小切手を受け取った上で日本銀行本店現金を受け取るか預貯金取扱金融機関から他店券入金する、または「隔地払」として地元金融機関指定することとなる。隔地払に関しては、日銀代理店引受先でなくとも指定できる模様。

ちなみに、試しに隔地払で受け取ってみたところ、東京法務局から一般書留で国庫金送金通知書が届いた。(国税の還付でも使われるアレですが、ゆうちょ銀行郵便局でない指定が出来る点、A4用紙で届く点でレア。)

2024-01-18

anond:20240118001341

ノーリスクで確実に金を増やせる手法があるなら日銀国民の代わりに金増やしてほしい

2024-01-10

anond:20240110015811

投資枠に上限があるから貧乏人ほど身動きできなくて

企業にとっては日銀より安泰よね

今年からの新NISAさあ

これ日銀が売り抜ける思惑でわざわざ買い煽りするために始めたとかねえよな?

2024-01-08

anond:20240108140254

ぜんぶですね

批判している側も盲目的に支持している側も

  

MMTの是非は横に置いといて、増田のその認識も少しおかし

https://anond.hatelabo.jp/20210814103137#

 

ジャップランド実質的社会主義国です。東証1部企業の8割にあたる約1830社で日銀筆頭株主だし、日本製造業他国に比べて雇用率が高い

コロナ配慮

https://anond.hatelabo.jp/20231229122338#

2024-01-04

地震円安なのか円高なのかわからない。

南海トラフきたらどうなるんや。

東日本の時は円高で、今回の能登円安

後付の理由は、

東日本保険会社などが海外資産を円に戻すんじゃないかという思惑。

能登日銀の利上げが地震を受けて見送られるのではという思惑。

規模の問題で、南海トラフがきたら円高だと思う。

うーん。ほぼドルしか持ってないから2年分ぐらいの生活費円転しといた方がいいと思う。

2023-12-29

anond:20231229120832

ジャップランド実質的社会主義国です。東証1部企業の8割にあたる約1830社で日銀筆頭株主だし、日本製造業他国に比べて雇用率が高い

NISAだってまぁ若者米国株買うでしょうけど、日本の株買ってねって意図は見て取れる

あとコロナ配慮

Yusaku Maezawa (MZ) 前澤 友作

こんなことするならマーケット止めたらいいのに。これが許されるなら個人追証も許されるべき。これはおかしい。。。

https://twitter.com/yousuck2020/status/1245684799743770624?s=21

日本経済新聞】株安による減損、見送り一部容認 金融庁コロナ配慮

https:///www.nikkei.com/article/DGXMZO57569350S0A400C2MM8000

上記ブクマカ

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.nikkei.com/article/DGXMZO57569350S0A400C2MM8000/


金融庁新型コロナウイルス感染拡大による株安を受け、企業政策保有株(持ち合い株)の減損処理を見送ることを一部容認する。取得価格から50%程度までの下落の場合企業監査法人が新型コロナが影響した一時的な下落だと判断すれば、処理しなくてもよくなる。企業の柔軟な判断を認め、上場企業による発表が本格化する決算への影響を和らげる。


株式の減損は企業保有する株式資産価値が大きく下がった場合決算に反映させる仕組みだ。日本会計基準では持ち合い株や子会社株、社債などについて、取得したときに比べ期末の価格50%程度以上下落すれば、原則として減損処理が必要と定める。


一方で株価が30~50%下落した場合は、約1年以内に時価取得原価に近い水準まで回復すると見込めれば、減損処理しないことを認めている。


金融庁はこれに加え、30~50%下落した場合でも、企業監査法人が株や社債価格の下落を新型コロナによる一時的な要因と判断すれば減損処理しないことを認める方針だ。「会社ごとの合理的基準に沿っていれば訂正は求めない」という。


金融庁企業監査法人が現行ルールで認められている解釈あらためて確認する。売買目的保有する株式対象外となる。


なお、

『?』とかつけてくる なぞなぞ増田がおるので先に書いておくと、





 

 

資本主義敵対的姿勢は置いといて

日本平等を重んじる精神は素晴らしい。ジニ係数上がっているので賃金格差なんとかしよう

お互い様精神大事

2023-12-15

keep a low profile

この情勢で日銀は動けないって話し面白かった

2023-12-14

で、日本の国力はドル円10円分上昇しまたか

してるわけねーよな、金利差縮まる見通しで円高に振れただけなんだから

はてな左翼層?は経済指標が数%動いたらすーぐ日本衰退とか日銀買いで作られた株高とか短絡したがるけど

日経平均ですら日本の状況だけでなく世界経済という大きな系の中で揺れ動いてることをもっと意識したほうがいいよ

色んなプレイヤーが売り買いして形成されてる需給で決まってるんだから一要素だけ取り出して全部そこに押し付けるとか無理筋にもほどがある

2023-12-12

中小企業の6〜7割は法人税を払ってない

それは赤字からです

なぜこれらの会社倒産しないのか?調べてみました!

そもそも倒産とは現金がなくてお金を払えなくなった状態を言います

借金だろうがなんだろうが、お金が用意できるなら永遠に存続できる訳ですね

また中堅企業2000年代から内部留保により自己資本比率大企業並みに高めています

この動きはバブルトラウマがあるからかもしれませんね

いずれにせよ失われた30年といわれる中で、着実に稼ぐ力・生き残る力を蓄えたといえます

小規模企業自己資本比率は低いです

それでも潰れないのは日銀マイナス金利政策により、

借り手市場でローリスク資金借入ができるからでしょうか

この辺は分かりません

さて、この赤字中小企業のみなさんは賃上げをしてくれるのでしょうか?

赤字なので賃上げ税制による法人税優遇措置があっても賃上げはしてくれなさそうですね

法人税そもそも払っておりませんので!

とはいえ日本国の99%の企業中小企業ですし、70%の労働者中小企業に勤めています

なんとかこの層に賃上げしてもらわないことには、インフレ目標は達成できないのですが…

一つ大きな賃上げ圧力になりそうなのは、昨今のとんでもない人手不足です

労働者を奪い合うことになりますから必然的賃金上昇圧力がかかります

(それでこれかよ、という感じですが…)

私が考える賃上げ対策は「転職支援」です

雇用保険の無条件即時支給」や「低賃金者のリクルートサービスの大幅割引」を大々的に行うことによって

中小企業労働者の再配置を促進しま

こうして賃金上昇圧力企業に与えることが可能になると思いました

2023-12-11

日本円ホールドするだけで金持ちになれた時代

はい、ご指摘の通り、日本円での貯蓄にこだわる日本人の心性について考えてみましょう。

この傾向の背景には以下のような理由があると考えられます。

1つ目はデフレ経済下での円高基調です。1990年代以降、日本は長期にわたるデフレ状況が続き、円高が進行しました。その結果、円貯蓄を選択すれば資産価値実質的に上昇するというメリットが生じました。

2つ目は金融資産への不信感の高さです。株や投資信託などの金融商品は、過去市場変動で多くの個人投資家が損失を被った経験日本人にはあります。それらへの不信感から安全資産である預金・円貯蓄を選ぶケースが多いのです。

3つ目はデフレマインドの定着です。物価下落基調が長期化したことで、コスト意識が非常に高くなりました。その結果として円建て資産をできるだけ減らさない、むしろ増やしたいという意識が生じていると考えられます。

このように、デフレ経済円高環境要因と、金融資産への不信感、デフレマインド心理要因が複合的に作用し、日本円へのこだわりを生んでいるのだと分析できます

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そうでもないです。私は90年代子供でしたが、親や祖父母から資産を各国の通貨で保存しなさいとか、ゴールド土地を買いなさいとか、ましてや株は危険から買うなとまで言われました。

彼らは日本円価値こそが未来永劫絶対に変わることのないものだと確信しているようでした。それはすでに90年代の時点で発生していました。なぜですか?

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1990年代当時の日本人の円に対する絶対的な信頼感について、いくつかの要因が考えられます第一に、1985年プラザ合意以降、10年近い円高基調継続し、円の価値が上昇し続けた点でしょう。円高があたか常識と化していました。

第二に、1980年代後半のバブル景気による株価土地価格の異常な高騰がありました。そのため「現物資産」にも過度に依存することの危うさが認識されていました。

第三に、長期にわたる高成長期を経験した自信と安心感が根強く残っており、それが円の安全性過信につながっていました。

第四に、当時の円相場政府日銀管理下にあると考えられていたことも影響していたかもしれません。

このように円への信認は非常に高かった反面で、金融資産などへの不信感も高まっていた1990年代当時の状況が背景にあるのではないでしょうか。

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だよなー。そらプラザ合意で円の価値が2倍以上になるような体験してたら円を保持するのが最適解みたいな感覚にもなるよな。

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はいプラザ合意後の急激な円高体験した世代にとっては、円預金選択することが最も合理的な貯蓄・資産運用方法と受け止められていたのはうなずけます1985年ドル安・円高政策の影響で、それまで1ドル240円程度だったものが一気に120円台まで円高が進みました。これは円の価値が2倍以上に跳ね上がったことを意味します。

この出来事日本国民に強烈な印象を与え、「円を持っていれば資産が確実に増える」という直感を生み出したはずです。加えて株や土地への失望感も相まって、円への信頼を一層高める結果となりました。

生活体験の中で慣れ親しんだ常識が揺るがない基準になりがちですからプラザ合意体験した世代が円紙幣を最適とするのは自然な流れでしたね。折に触れてこの点を振り返る必要があるでしょう。

2023-12-08

anond:20231208170812

いくら発行したらインフレになるかなんてやってみないとわからないんだから

とりあえず配ってみればいいだろ

インフレにならないかもしれないし

そもそも日銀が毎年いくら国債買い入れしてると思ってんだよ

これから国債買う気満々だぞ

2023-12-03

anond:20231203081828

自民党国債発行しすぎ

日銀黒田が全体の4割ぐらい保有したうえ、投機機関空売り買戻し用に貸し出していたから、保険会社は儲かった

黒田は、そういう空売り買戻し作戦のために、マイナス金利を維持してたんで

退任の直前まで貸出しを止めようとしなかったんだから犯罪人、だろ?

2023-11-30

anond:20231129231452

解雇すら出来ない日本新自由主義

日銀日本株買いまくって新自由主義

ちゃんちゃらおかし

せいぜいキツめ社会主義→ゆるい社会主義に変わった程度のモンやで

日本から見ればアメリカリベラルすら自由主義

2023-11-25

日銀が、紙幣の利用を反社の人はダメって言ってしまえば全て終わるのでは。

ヤクザってクレカ作れないか現金払いで大変だなあ」思った→ある可能性に気がついてメルカリを覗いたら世界の闇を見てしま

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/2264607

反社現金使ったところで捕まえればOK

2023-11-14

最低賃金上げたら景気回復するんだよ。


政府財政再建景気回復を同時に何とかしようと無茶なことばかりやってるけど一番大切なことが抜けています

一番大切なのは最低賃金20年くらいかけて段階的に2000円くらいまで上げることです。

最低賃金を上げると政府はいいことがたくさんあります

最低時給が2000円くらいになると最低賃金で働いている人から所得税社会保障費を取ることができます。現状では最低賃金の人たちはほとんど扶養社会保障負担していませんし、確定申告したら所得税の還付を受けられるのです。最低賃金では生活できずに生活保護受けてる人もいますし、最低賃金で働くことをそもそも諦めて生活保護という人もいます住民税は均等割しか払っていないし、公営住宅に最低料金で住んでいて、保育料も最低額、こどもの医療費扶助も受けています最低賃金で働いても生きていけるのは貧しい世帯に対する社会保障が充実しているからです。最低賃金で働いている人の生活は国と地方自治体税金で支えているのです。最低賃金を上げれば国は税収を増やすと同時にこれらの社会保障費用負担しなくて良くなるのです。

最低賃金を上げると企業にもいいことがあります

最低賃金2000円くらいになったら最低賃金の人たちでもローンが組みやすくなるので車が売れるようになります公営住宅の料金が上がるので民間アパートに引っ越す人が増えますし、家を買う人も増えますスーパー売れ筋も一番安いものではなくて少しいいものが売れるようになりますし、若い人の流行りの服が売れるようになります。最新の家電製品を買う余裕も生まれるでしょう。最低賃金で働く人はテレビに影響を受けやすいからTVCMも増えます生活に余裕も生まれから新聞雑誌を買うようになるし、観光産業外食産業もうるおいます。消費が増えるから設備投資も増えます企業の業績は全体として確実に上がるのです。

最低賃金を上げると個人にもいいことがあります

頑張って働けばその分生活に余裕が生まれるという社会は働く人のモチベーションを上げます経済的に自立した人が増えると、その人の心も自立しますので政治的に安定した社会を作ることができます。恵まれ環境に生まれた人でなくても若くして家庭を持つことが出来るようになればこどもを産み育てる人が増えるでしょう。

この国では高齢化が極度に進み高齢者向けの社会保障費は増大の一途をたどります。すでに政府の財布は空っぽ借金だらけ、もはや景気対策少子化対策にまわす余裕はありません。政府お金を使わず経済規模を拡大するしかありません。しか日銀魔法の杖はすでに限界です。いくら振っても効果が出なくなりました。

もはや最低賃金をゆるやかに上昇させることで消費を増やし税収を増やし財政再建しつつ貧困層経済的に自立させて社会保障費を削減する以外にこの国の将来はないのです。そして、これは政治の力だけでできることです。国会議員の皆さん、よろしくお願いします。最低賃金を上げてこの国を救ってください。

2023-11-13

anond:20231113170550

インフレターゲット達成やから、もうボク引き締めてもいいよね?って状態なったら勝ち

景気ヤバそうやけど、思いっきり引き締めとこ!ていうのがバブル崩壊日銀の動きやから

anond:20231113165946

もし賃上げして、そして消費に向かってインフレするとするやろ?

やとしたら日銀が緩和終了を視野に入れ始めるから、円は高くなるんや

冗談みたいやけど、経済ッてそういうもんなんや

2023-11-09

2012-06-28勉強不足の人ほど高飛車日銀非難する傾向について

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2012/06/post-7a96.html

偶然はてなブックマークの上の方にあがっていた極東ブログ記事を読んでうんざりしたので、思うところを書いておきたい。とは言え、finalvent氏の議論それ自体批判するつもりはない。その裏側にある、「不景気の主因を日銀に帰さないと気が済まない人たち」の困った思考パターンに対して一言もの申したいのである

日銀は「議論余地無く」間違っているのか

氏のちょっと出来の悪い陰謀論については措いておこう。気になるのは、というより、前から気になっていたのは、日銀非難する人たちは何故こうも自分意見の正しさに確信を持てるのだろうかということだ。自分たちの意見の方が間違っている可能性を慎重に考慮した議論をついぞしばらく見たことがない。現状の日本金融政策有効であるインフレターゲット採用すれば期待インフレ率は上がる、量的緩和すべきだ、等々、自信満々でまくし立てておられる。たまに反論があってもまるで聞く耳を持たないご様子だ。

しかし、当の経済学界においては、これらの意見はどれもコンセンサスとは言えない。どちらかというと、2000年代半ば以降「ゼロ金利下での金融政策有効性」についてはあまり目新しい論考が出ていないというのが現実と言って良いのではないか。「不景気から脱却した後も利上げをせず、過剰なインフレ放置することを約束すれば、ゼロ金利下でも中銀は影響力を行使できる」というKrugman他の議論は、「でもその約束を信じる理由がないじゃん」という十年来のツッコミに対して依然として回答できていない。この議論が死に絶えたわけではないが、最近議論ではこの「約束」を信じてもらえない(=金融政策機能しない)可能性にあらかじめ言及する論文が多いように思う(Mankiw and Weinzierl (2011)など)。

ゼロ金利下での新しい世界

一方で、財政政策研究は急速に進んでいる (ゼロ金利下では財政乗数が大きくなるとしたChristiano et al (2011)やWoodford (2010)などが代表的だろうか)。これは、むしろ復活したという表現の方が正しいのかも知れない。いわゆるDSGEマクロモデルでは財政政策効果は無きに等しくなるので、マクロ経済学者の間では「景気対策金融政策で行うべき、即ち、中銀が責任を取るべき」、という理解一般的になった。いわゆる「リフレ派」とかその界隈の人たちが日銀をやたらと非難したがるのも、元々はこの理解を出発点としている(はずである)。だが、ゼロ金利下では、この常識それ自体が成立しないらしいことが少しずつ分かってきたのである

この「常識通用しない世界」では、色々なことが起こりうる。「ゼロ金利下では減税が景気を悪化させうる」としたEggertsson (2009)の論文もそうだし、逆に「消費税増税デフレから脱却できる」と論じた論文もある。今年のアメリカ経済学会で話題になったCorreia et al (2011)の論文がそれだ。結論は、「ゼロ金利の下では金融政策有効ではなく、むしろ消費税を緩やかに増税していく(同時に裏で所得税を減税する)ことで利下げと同等の効果が得られる」というものだ。大雑把に言えば、消費税増税でも物価は上がるわけで、これがインフレ(=実質金利低下)と同じ効果をもたらすという理屈になる。ちなみに、所得税減税を伴わず消費税増税単体で景気回復可能とする論文Wren-Lewis (2000)が10年も前に書いている。彼のブログ簡単解説があったので、興味のある人は読んでみると良いだろう。

http://mainlymacro.blogspot.co.uk/2012/04/more-on-tax-increases-versus-spending.html

ちなみに、アメリカ経済学会ではこれ以外にもゼロ金利関連で面白い論文が発表されていたのだが、The Economistの以下の記事が良い要約になっているのでそちらを参照してもらいたい。金融政策に対して学界が悲観的になりつつあることも、これを読めば概ね理解できるだろう。書き手金融政策有効性を信じる人らしく、金融政策はもう無効だという考えを少し批判的に書いている記事なので、自分に都合の良い記事しか読みたくない類の人も気持ちよく読めるのではないかと思う。

http://www.economist.com/blogs/freeexchange/2012/01/monetary-policy

蟲毒の壺の物語

さて、ここまで読んでなお「日銀議論余地なくワルモノ」と思えるものだろうか。日銀改革景気対策の最優先課題と断言できるのだろうか。別にリフレ信仰を捨てて日銀を真の神として崇めなさいと言いたいのではない。世の中には正誤定かならぬ「よく分からない」ことが山ほどあるのであって、この金融政策をめぐる議論もそのひとつだと理解してもらいたいだけのことだ。

知識の足りない人ほど目の前の景色世界の全てだと思い込む。その景色を共有しない人を見下したがる。知識が足りないことが悪いのではない。自分だって景気対策門外漢で、趣味で気が向いたとき論文を追っているに過ぎない。大切なのは自分は世の中をろくに理解できていないということを理解した上でモノを語ることだと思う。

Twitterでの議論を見ていると、知識の足りない人同士が互いの誤解を肯定しあって自信を漲らせていく過程をたまに見かける。なんだか、毒虫が相食んで更に自らの毒を強める蟲毒の壺を覗き込んでいるような気分になったのを今でも覚えている。たまには壺から出て外の空気も吸おうよ。

参考文献

Christiano, Eichenbaum, and Rebelo (2011) “When is the Government Spending Multiplier Large?”, Journal of Political Economy.

Correia, Farhi, Nicolini and Teles (2011), “Unconventional fiscal policy at the zero bound”, mimeo.

Eggertsson (2009), “What fiscal policy is effective at zero interest rates?”, FRBNY Staff Paper.

Mankiw and Weinzierl (2011), “An exploration of optimal stabilization policy”, Brookings Papers of Economic Activity.

Wren-Lewis (2000), “The limits to discretionary fiscal stabilization policy”, Oxford Rev of Economic Policy.

Woodford, (2010), “Simple analytics of the government spending multiplier”, mimeo.

anond:20231109002406

国債の4分の3の800兆円は日銀と銀行と保険会社が持ってて、常に借り換えてるだろ

しろ損保生保は悪さをしたうえ、不正が嫌ならもう国債買わない!って政府脅してんだよ多分

そういう借金は返さないでいいよな

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