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はてなキーワード: オールジャンルとは

2018-05-15

百合豚クソオス界隈の女と女百合絵師の話

 ※これはフィクションです。実在人物団体、界隈などとは一切関係ありません。

 そのひとが描く、すらりと伸びた手足が好きだった。

 何にも染まらない白い肌が同じように白い肌と重なっている。草原の中に佇む、少年とも少女もつかないその姿は確かに静止画としてそこから動かない筈なのに、きっと誰にも捕まえられない。吹き抜ける風のように自由で追いかけても追いかけてもすり抜けていくだろうから

尊い

 そんな私の口から零れたのは、たったそれだけ。ツイッターで回ってきた、その美しすぎるイラストについて、私はそれ以上語る言葉を持たなかった。

 いや、持てなかった、と言うべきだろう。私のような語彙力のない人間がありふれた陳腐言葉で褒めちぎっても何にもならない。

 だからただ「尊い」とそれだけ言っていればいいのだ、そうだそうだ、それが正解だ。

 残念なのは、一回しかふぁぼが出来ないこと。見た瞬間に無意識に1回ふぁぼって、見入って息をするのを忘れて、それからやっと呼吸を再開した時に手癖でもう一度ハートマークを押したら、ふぁぼが解除されてしまった。正直あと億万回押したい。ツイッター仕様変えられないの?

 これだからツイッターはなんて思いながら、絵についてるツイートに目をやった。

『久しぶりにオリジナルのこたちかいたたのしい』

 なるほど、確かにたことないキャラだと思ったけど、やっぱりオリジナルだったんだ。そして”久しぶり”という言葉から察するに、普段二次創作をやっている人のようだ。

 ツイ主のアイコンは、知らない2頭身の金髪女の子キャライラストだ。アカウント名は@noanoa_hc、スクリーンネームはNoa。

 初めて見る人だ。世の中にはまだまだ私の知らない素晴らしい絵師さんがいるんだなぁと思いながらその人のプロフィールページに飛んだ。

 固定ツイートを見てぎょっとした。

 女の子女の子キスをしているイラストだった。一人はアイコンにもなっている金髪ロングの女の子、もう一人の子茶髪ポニーテールだ。

 オリジナル中世的で絵画的でもあった雰囲気とは全く印象が違う。女の子らしさを凝縮したふわふわキラキラした世界。可愛らしい色合い。

 でも確かに絵柄は同じだった。すらりとした手足のタッチは同じ。間違いなくどちらもNoaさんが描いたものだということは分かる。

 そうかそうか。なんだ、その、普段百合?をやってる人、なんだ。え、それってどういうこと?

 っていうか百合って男向けのだよね?そういえば時々BLとか少女漫画作家さんが百合描いてるの見かけるけど、正直仕事として依頼されたからだよね。好き好んで男のために消費されるようなものを作る女なんていないでしょ。

 だったら何?このひとは一体何なの?bio見る限り商業作家さんではなさそう。お仕事用別アカウントもないみたいだし。趣味百合をやってる女のひと、ってこと?

 何のために?……百合二次創作って売れるのかな?

 ああ、そうだ、きっとそうだ。それを収入源にして本当にやりたいオリジナルやってるひとなんだ。なんかそれってすごい。女を消費したがる男を食い物にして自分の好きなことの肥やしにしてるってことだよね。格好いいな。

 私は男子の絡みを主食にしているし、可愛い受けより美人男前な受けが好きだから、こういういかにも”かわいい”を強調したイラストを見ていると少し居心地が悪い。だけどやっぱり絵柄自体は好みだから不思議とずっと見ていられた。もうフォローするしかなかった。

 Noaさんのツイート頻度はそんなに高くなかった。2~3日に一回つぶやけばいい方。おはようとか疲れたとかの一言だけだったり、突然おいしそうな飯画を上げたり、内容はまぁ普通だ。口調は結構乱暴な感じだけど、名前からしても多分女のひとだろう。あんなに繊細で美しくて尊いイラストを描ける人が男であるはずがないと思う。

 そんな普通ツイートに混じって、週に1回平日(後にそれが毎週水曜日であることに気付く)に何かのアニメの実況をしているらしいことも分かった。

 最初は何のアニメなのかよく分からなかったけど、ツイートがやけに熱いなと思っていたら、その日のうちにワンドロを上げたりすることも多くて、例の固定ツイートにしている女の子達が出てくるアニメのようだった。

 イラストはワンドロにも関わらず、毎回クオリティが高くて、知らないアニメだけどNoaさんのは別だ。即座にハートマークを押して、でも少し考えてそれを取り消した。

内容が内容だから自分フォロワーさんにこんなのが回ったら絶対迷惑になる。みんな百合の耐性ないもんね。

 だから私はNoaさんを追うためだけのアカウントを作り、改めてフォローし直した。ふぁぼ欄がNoaさんのイラストツイートで埋まっていくのが嬉しかった。

 Noaさんは週末には時々オリジナル絵も上げてくれた。キャラは私が初めて見た時のものと同じだったりそうじゃなかったり。とにかくもうNoaさんの絵が全部好きだった。

 というかNoaさんのことを好きになっていた。低めのテンションからジャンル話題に食いつくときギャップが最高だし、普段砕けた乱暴な口調も格好良い。何か自カプについて考察みたいなことをツイートして界隈からのふぁぼリツをかっさらっていったかと思えば、オリジナルの儚げなイラストで私達を殺しにくる。

 ツイート頻度が高くないことは重々承知の上で、それでも今日は呟いているかどうかと、毎日のようにアカウントを見にいった。

 そうしていると段々話しているジャンルの内容が気になってきた。気になりすぎて動画サイトで探して、アニメを前クールから全部追った。

 正直そこまで私には刺さらないアニメで、男同士でやればいいのにと何回も思ったけど、ツイートの中身がスラスラ分かるようになったのは本当に良かった。

 TLを読解出来るようになると、それまで見えていなかった色々なものが見えてくる。

 ジャンルの界隈の人でいつもNoaさんの考察空リプしてる人、それに丁寧に対応するNoaさん。時には長めの議論に発展することもあるけど、いつもNoaさんが綺麗に論破してしまう。

 そして、Noaさんをしきりにご飯に誘ってくるのはいつも同じアイコンだった。休日の度に何度も何度も図々しい。でもNoaさんは優しいからその誘いに乗ってあげていた。

 TLに流れてくる二人分のスイーツ画に吐き気がした。Noaさんはお前のSNS映えのための道具じゃないんだぞ。

 無事に現行クールの話数に追いついた私は、水曜日にはリアルタイム視聴もするようになった。Noaさんの実況を見ながら見アニメは格別だ。離れているのに、お互い顔も本名も知らない関係なのに、一緒の時を過ごしている感じがする。

 そして、見ているうちに私はある思いが日に日に強くなっているのに気が付いた。

 Noaさんの自カプ、BLじゃない?と。

 女王様系の金髪ロングと、従者的な幼馴染の茶髪ポニーテールBLじゃ王道中の王道関係性じゃない?断然金髪が受け。大人っぽいのに可愛いところもあって女王様美人受け、最高じゃん。茶髪の方は幼馴染だからってこともあって、金髪傍若無人な振る舞いを上手いこと扱っていて、なんかちょっと熟年夫婦感があるんだよね。もしこの二人が男の子だったら私の好みどストライクだ。本当になんで男同士じゃないんだろう。もったいなさ過ぎる。

 いよいよ私は我慢が出来なくなって、その思いをNoaさんのマシュマロにしたためた。Noaさんが私の考えをどう思うのかが知りたくなった。

 メッセージを送った瞬間は正直冷や汗が出た。これまでイラスト好きですとか応援してますとかそんなことしか送ったことはなくて、CPについて聞くなんて初めてだったから。

 百合ことなんか全然からないけど、やっぱり男体化って話題はよくなかっただろうか。でもでもNoaさんの普段発言じゃ、金髪茶髪に付いて嫁とか夫だとかい言葉だってよく出てくるし、彼氏面とかも頻繁に言ってるし。それにオリジナルの時はどちらかというと少女より少年っぽさの方が強調されたりもする。”男キャラ”についてそこまで拒否感はないはず。いやでも。そんな考えが頭の中をグルグル巡って、やっぱり送らなければよかったとさえ思った時、それは起こった。

『男体化!その手があったかー!ありがとうございます!!』

 TLに現れたその文字列を見た瞬間、私の体温は5度くらい上がったんじゃないかと思う。

 その後Noaさんは続けざまに男体化について3ツイートくらいのツリー形成して思いの丈を語った。もちろんマシュマロのお返事含め、それらは全部スクショした。

 Noaさんが、あのNoaさんが、私の意見を拾って、それに賛同、私と同じように萌えてくれたのだ。

 自分性癖にとことん刺さるBLを読んだ時くらい嬉しかった。嬉しすぎて文字通り部屋の床をゴロゴロ転がり回ってしまった。

 数時間後に男体化イラストが上げられた時には確実に一度心臓が止まったと思う。

 これだと思った。二人の少年はばっちりNoaさんの絵柄にハマっていた。そうなのだ、これが金髪女王改め王子茶髪従者の真の姿だ。彼らはその女性性を捨てることで、真に美しい姿に、概念にまで昇華したのだ。

 その後もNoaさんは度々男体化イラストをUPしてくれた。それに触発されて界隈の他の絵師が同じように描き始めたけどやっぱり全然だめ。Noaさんじゃないと、”少年”のリアルな質感は描けない。絶対に。やっぱりNoaさんは男同士を描くために生まれてきたんだと思う。これまでの百合をやってきたのは金髪王子茶髪従者に出会うための布石だったんだ。私はそう確信してさえいた。

 自ジャンルオンリーイベントサークル参加募集が始まったのはちょうどそんな頃だった。Noaさんがサークルカットと共に『新刊男体化漫画やります』とツイートした時は、見間違いじゃないか5度見くらいした。

 大好きなNoaさんが、他でもない私が布教した大好きな男体化カプで新刊を出すのだ。信じられない思いだった。というかこんなにいいことばかり続いていいのか?とさえ思った。

 そして、一番重要なことはイベントに行けばNoaさんに会うことが出来るということだった。一体どんな人なんだろう。いや素敵な人に違いないとはもちろん思っているけど。これまで飯画や上げられる写真には本人は全く映り込んでいなくて、顔もそうだが服装雰囲気なども一切分からなかった。でも、会えるのだ。せっかくの機会、Noaさんと自カプについて話がしたい。

 そのためにも私はもう一度アニメを隈なく見返した。金髪王子茶髪従者についてやれるだけ考察を重ね、解像度を上げることに専念した。

 いよいよイベント当日。

 一般入場が開始された瞬間に私はまっすぐNoaさんのスペースを目指した。15分前にTLをチェックした限りでは設営完了とのこと。新刊表紙の茶髪従者にお姫様抱っこされている金髪王子を目印に人の波をかき分けて進んだ。

 パンフレットとスペース番号を何度も見比べながら場所を確かめる。ああ、私Noaさんに会うんだ。そう思うと心臓はがなり立て、喉はカラカラに乾いてくる。歩みを進めながらも深呼吸してごくんと唾を飲み込んだ。

 スペースには大きな列こそ出来ていなかったものの、既に5~6人並んでいた。開始直後にってすごくない?やっぱりNoaさんって人気作家なんだ。

新刊1冊500円になります

 声の主の方を視線で辿って息を飲んだ。めちゃくちゃ美しいひとがそこにいたからだ。可愛い、ではなく、キレイなどでは足りず最早「美しい」という言葉しかさない顔の造形だ。

 身長は170cm近くあるだろうか、きれいめのジャケットクロップデニムカジュアルダウンしている姿が様になりすぎている。

 耳が見えるくらいの明るい色のショートカットの髪が、さらさらと額の上で揺れていた。

 一見して男か女か分からなかった。どっちと言われても信じることが出来そうだ。確かなのはその人が美しいということ。

 そしてそのひとの胸元に名札がついているのに気が付いた。

 ”Noaだょ”

 崩した文字だけど、確かにそう書かれている。Noaさんだ。Noaさんなのだ、この人が。この美しいひとが。

 聞こえてくる「ありがとうございました」の声は見た目の印象よりも少し高め。それに何より名札から下をよくよく見ていると、柔らかそうな身体つきが見て取れた。Noaさんは女のひとだ。メンズライクだけど確かに女のひと。男装カフェかにいても不思議じゃないタイプの。私だってあんな風に顔が良かったら男装コスだってしてみたいと思ったことが1度や2度くらいある。もちろん鏡を見てすぐに諦めたけど。

 Noaさんは私の理想のひとだった。あんな風になりたかったと思えるひとだった。最高のイラストが描けて、TLでも人気者でその上顔やスタイルまで美しくて格好いいなんて。すべてが私の理想通りだ。こんな素敵なことがあってもいいのだろうか、本当に。

 私はの緊張はいよいよピークに達し、息が上手く出来なくなってきた。

 無情にもNoaさんの客さばきは高速で一気に私の番になってしまう。

「あ、あの、しんかん1部、くださひっ……」

 噛んでしまった。

 やばい恥ずかしい。一気に顔に血が上ってくるのが分かる。今すぐにでも逃げ去りたい。そんな私を気にも留めずにNoaさんは新刊1冊ですね、と私の震える手から500円玉を受け取った。

 何をしているのだ。こんなことで怯んでどうするのだ。何のためにここへ来たのか、何のために夜通しアニメを見返したのかも分からなくなってしまう。

 私はNoaさんのから新刊を受け取ると、「あの」と切り出した。

「あの、実は私、Noaさんに最初マシュマロで男体化よくないですか?って言った者なんです……!」

 よかった。今度は噛まずにちゃんと言えた。少しだけほっとする。

「そうなんですか!?えー、ありがとうございますー」

 Noaさんは目を見開いて驚いて、すぐさまぱぁっと明るい笑顔を浮かべる。

「うわー、じゃあこの新刊出せたのもあなたのおかげじゃないですかー。えー」

「いえいえそんな全然です!あの、やっぱ二人の関係ちょっと少年的というか、男体化すると無垢な感じがめちゃくちゃ出るというか、それがNoaさんの絵柄に合うんじゃないかってずっと思ってて」

 やばいなと思いながらも一気に捲し立ててしまった。やばいな、Noaさん引いてるかな。ちらりと顔を見ると、Noaさんは先程から変わらずニコニコとした笑顔のままだった。

「いやぁ嬉しいなー。マシュマロもらった時私もその手があったかー!って思って興奮しちゃって。ほんと”少年”って儚げな感じがこの二人っぽくもあっていいですよね」

 なんてことだろう。私が思い描いたような展開が繰り広げられている。本当に夢かもしれない。それなら覚めて欲しくないけど。

 そう思っていると、隣のスペースの人がNoaさんに声を掛けた。

「るかちゃーん、今ソラリよんさんからラインきて、今日打ち上げ来れるかって言ってっけど、参加でいいよねー?」

「ん?ああだいじょぶー」

「りょ~!」

 背中である長い髪を綺麗に巻いたその女は、Noaさんの返答を聞くが早いかキラキラしたネイルの指先ですぐさま返事を打ち始めた。

 なんだこの女。やけにNoaさんに馴れ馴れしくないか?あのNoaさんだぞ?分かってる?

 隣のスペース誰だったかな、ほとんどNoaさんしか見てなかったからよく覚えてない。でもお品書きポスター新刊表紙に見覚えがあった。

 こいつ、毎週末NoaさんをSNS映えの餌食ににしているクソ女じゃないか。いつもこんな風に馴れ馴れしくNoaさんに絡んでるんだ。最悪。胸の中にモヤモヤした感情がくすぶり始める。

 でも同時にそれが正しくない感情であることも私には分かっていた。だって私はオフラインのNoaさんのこと、ほとんど何も知らないのだ。隣のクソ女の方がずっとずっとNoaさんを分かってる。他にも打ち上げの連絡をしてきたソラリよんか誰か知らないけどそういうやつとか、打ち上げに来る他のメンバーなんかの方がよっぽどNoaさんを知っているはずなのだ

 それでも、それだけで私がこの人たちに負けていると思いたくなかった。私はそんなみんなから慕われている神絵師同人作家Noaさんに布教してそれをNoaさんも気に入って新刊まで出したのだ。それをさせたのは、間違いなくこの私。

 気が付いたらNoaさんが再び私の方を見ていた。

「そうだ、よかったらあなた打ち上げ来ませんか?」

「え!?

 いきなりのことにひっくり返ったような声が出てしまった。

「あ、お時間あればいいんですけど」

「えと、ぜんぜん、全然大丈夫です」

「よかった!男体化のこともっとお話しましょ」

 Noaさんは白い歯を見せながらニカッと笑った。笑顔があまりにも眩しすぎる。Noaさんはクソ女の方を振り返る。

「ねー、もりーぬさん、打ち上げもう一人追加でいいー?えーっと」

 そしてもう一度私の方を振り返って聞いた。

「すいません、お名前、教えて頂けますか?」

「あ、双樹、です」

「りょーかいです。もりーぬさーん、”そうじゅ”さん、追加で。そ、1人。あ、そうじゅさん終わったら連絡するんでライン教えてもらえません?」

 それが私がNoaさんと”繋がった”瞬間だった。

 Noaさんのスペースを後にして、会場をぼんやり歩く。正直百合がメインのジャンルから男体化で本まで出しているサークルは少なかった。打ち上げの時にNoaさんと話すネタになるだろうと買い込みたかったが、Noaさんに触発されて突発で出したコピー本みたいなのが数冊だけしかなかった。それでも収穫は収穫だ。

 どこかでご飯食べて戦利品に目を通して、打ち上げの連絡を待つとしよう。

 Noaさんのスペースは会場のだいぶ奥だったか入口まで地味に距離がある。それにまだ一般入場が始まって30分も経っていないわけで、色んな列が進路を阻み、色んなスペースに向かう人が色んな方向を目指して進むに進めなくなって新たな混雑を生んでいる。ぼーっとしていたら人の波に攫われてしまいそうだ。

 そういえば今までBLオンリーオールジャンルには参加したことがあったけど、百合がメインなのは初めてだ。どこもかしこ女の子イラストポスターやらなんやらが目につく。そしてそんな会場にいるひとの8割くらいは男性なのだった。確かに女性はいるし、サークルで参加している人には女性が多いようには思うけど、客はみんな男性だ。こういう男女比のところに初めて来たから余計にそう思うのかもしれないけど。やっぱり百合男性向けなんだ。男女もの男性向けほど直球のエロじゃないにしても、キレイ理想女の子女の子世界ってやっぱり男の考えた理想郷で、男のための消費物に他ならない。

 よかった、Noaさんが男体化をやるようになって。あの美しいひとが、例え売れるからってこれ以上男のための消費物を作り続けるなんてもったいなさ過ぎる。、

 そういえばさっきNoaさんのスペースに来てたのもほとんど男の人だった。男体化でもちゃんと買ってくれるってことはやっぱりNoaさんの画力漫画の上手さだよね。

 いや、待てよ。もしかしてNoaさんガチ恋勢なんじゃないの?だってあれだけ美しいひとなんだし、それもない話ではない。だって元々百合が好きなのに男体化の本を買うなんてありえない。絶対あいつら内容なんて見てないんだ。ああやっぱり男って最悪。Noaさんもこのまま男体化続けて、早くBLにきたらいいのに。

 人込みの中、男がこっちにぶつかってくる度に聞こえるように舌打ちしてやりながら、私は何とか会場を出た。

 連絡を受けて、打ち上げ会場となる居酒屋に集合より少し早い時間に到着した。既に店の前でNoaさんとクソ女、それからいかにもな感じの男オタクが2人いた。Noaさんはすぐに私に気付いてくれて、私をそこにいた人達に紹介してくれた。一通り自己紹介が終わるとクソ女が男達に身内的な話題を振って私以外の4人で話し出した。何これ居辛ら過ぎる。私が死んだ魚のような顔になってもクソ女と男共は全く気付いていないようだった。最悪。

 するとNoaさんが、急にこちらを向いた。私は慌てて生き返った顔に戻る。ヤバイ、見られたかな。Noaさんはこちらを見てにっこり笑うと、クソ女と男共に「そろそろ時間だし先はいっとこ」と言った。流石Noaさん。きっと私を気遣ってこう言ってくれたんだ。まだ来ていない人が2~3人いるらしかったが、その人達にはクソ女が連絡することになり、私達は店の中に入った。

 ビール乾杯した後、早速みんなアニメ今日イベントの話をしたり、戦利品について語り始めたりする。

 席順は奥からクソ女、Noaさん、私。そして向かい側に男が二人。男のうち1人は赤髪紫髪姉妹が自カプらしくてその話をNoaさんに振ってくる。

「82話のお姉ちゃんの妹への眼差しがやっぱりすべてを表してるんすよ」

「あれはね。流石に言い逃れ出来ない」

「っていうかソラリよんさんの新刊が、全部やってくれたからなー」

「空白の8時間!!」

「いやまじで空白の8時間ってなにっていう」

 そんな会話が次々と展開されていく。なにこれ。っていうか赤髪紫髪カップリングって何で人気あるのか不思議なんだけど何で?今日イベントでも島が出来て

2018-03-24

下ネタ・疑問)二次元オンリーな人は最近どうしてるの?

全盛期の選択肢

エロゲ

エロアニメ

エロ漫画

エロ同人

 

最近の動向

エロゲ ↓

エロアニメ ↓

エロラスト ↑

エロ漫画 →

エロ同人 →

 

ゲームアニメが下火感すごいけど皆どうしてるんだろう

俺はオールジャンルいけるから下火でも大丈夫なんだけど

2018-01-14

お化粧は武装って確かにそうだけど、ちゃんとメイクして個性的な服(コムデギャルソンとか)を着ていても

女性経験に乏しそうな男から普通の男、そこそこ遊んでた男オールジャンルに言い寄られたか

好きな服を着て好きなメイクをしていても中身…自尊感情が低いとなんの意味もないんだなって実感した。

どうやったら自尊感情を高められるんだろうって模索してる。

https://anond.hatelabo.jp/20180113163358

2017-12-21

増田のいいところ

それは、オールジャンルなところだと思う。

何がいいって、エアリプほとんど刺さらない。

誰かの愚痴も、悪口も、全部「遠い国の誰か」のことにしか見えない。

お願いだからジャンル増田とか作らないでくれよ、と思う。

そこもSNSみたいにエゴサして病んで死ぬ未来しか見えないから……。

2017-12-20

anond:20171220163617

この意見同意だな。

簡潔に言うなら外に出て最寄りのVRZone行ってこい。


金と時間あんだろ? 検索して近くの飯屋でも狙いを付けつつ、交通費と移動時間は気にせずモチベ上げてから行くんだぞ?

んで、おねーちゃんに焦らされながら説明されて10分前後で1000円超のゲーム代が高いかどうか考え込めw

結局さ、詳細に読む気はしないけどオールジャンルやって新しい体験したいっつわれても、もうねぇワケじゃん。

飽きたならやめるのも一手。暫くしてやりたくならなければ、自分にとってはその程度の趣味しかなかったって事だよ。

飽きた理由が分かってるなら、それがゲーム自体の要素なのか、ゲーム外なのか、自分自身問題なのか整理してみるのもいいかもしれないな。

最後のは他人には絶対解決できないし、いくら名作を勧めてもどうにもならない。

砂漠の水の一滴は飽食した人間甘露に勝る、とでも言うべきかね…。

2017-05-21

ライトノベルレーベルノベルゼロ」の異世界転生禁止についてその背景を説明する

以下の記事が発端となってノベルゼロのことが多少の話題になっている。

ラノベコンテストで「異世界転生NG」の縛り広がる ネット民「これは朗報」と歓迎 | キャリコネニュース

だが、どうも事情をよく知らないまま反応している人が多いようだ。

かくいう私も浅学非才の身ではあるが、せめて最低限の解説をしておきたい。

ノベルゼロは「30代男性向け」を標榜し「硬派」な作品志向しているライトノベルレーベルである

レーベルコンセプトは、「大人生き様」です。

強大な敵に対し強く在りたい。逆境を打開したい。

社会に抗い、誰にも恥じない生き様を見せたい――。

大人の男であれば誰もが求める「逆転感」を持つ痛快な物語を描き、提供する。

「格好いい大人生き様」をレーベルの唯一のテーマ矜持します。

大人の男で硬派気取りかよ…」といった話は措いて、このようにコンセプトのはっきりしたレーベルが、コンセプトに応じたコンテストを開催しただけである、ということは念頭に置いていただきたい。

また、ノベルゼロ編集担当していると思われるメディアファクトリーは、少年向けのラノベレーベルMF文庫J)やWeb小説書籍化単行本レーベルMFブックス)も抱えており、ノベルゼロのコンセプトはそれらとの住み分けの結果にすぎない。

話の対象安易に拡大して「そっかーライトノベル業界も異世界転生に飽き飽きしてるのかー」などと言えるようなものではない。

新人賞」ではなく「コンテスト」であり「異世界転生以外」はお題にすぎない

NOVEL 0がついにコンテストを開催します! 成人男性主人公にした、「今の大人が読みたい!」と思う小説を広く募集いたします! 題材は「異世界転生」以外であればなんでもあり! 時代舞台も内容もオールジャンルOKです!

https://kakuyomu.jp/contests/novel0_contest

新人賞」であれば、そのレギュレーションレーベル精神性を表しているとみなされることも多いが、「コンテスト」ならばその限りではなく、むしろ募集ジャンル制限はつきものである

また、「大人が読みたい小説を成人男性・異世界転生以外に限定してしまうのはいかがなものか」という声もあるが、今回の募集内容はあくまでこのコンテストに限ったものだと受け取ったほうがよい。

たとえば今後、ノベルゼロから世界転生ファンタジー刊行されたとしても、私は驚かない(ちなみに転生でない異世界ファンタジーは創刊当初から刊行されている)。

さらに付け加えれば、ノベルゼロにはこれまで「新人賞」がなかったので、「異世界転生がたくさん応募されてきたか制限したのだろう」といったもの邪推である

カクヨム」「なろう」との共催であるが故に「異世界転生」を禁止するということ

今回の「大人が読みたいエンタメ小説コンテスト」はカクヨムとの共催、以前に「異世界転生禁止」したことで話題になった文学フリマ短編小説賞は「小説家になろう」との共催である

小説投稿サイト内で開催されるコンテストは近年増えているが、それらは「既に投稿されている作品コンテスト用のタグを付けるだけで応募完了」という形式であることが多い。

そのため、ある程度の制限を設けなければ、そのサイト流行しているジャンル――たとえば異世界転生系――に偏ってしまうことは否めないだろう。

また繰り返しになるが、これらは「場」となるノベルゼロ文学フリマのコンセプトに応じて募集の内容を変えているだけであり、決して「業界全体の傾向」として語ることができるような話ではない。

実際、異世界転生ありのコンテストも、やはり多く開催されているのである

ラノベ業界は異世界転生を禁止しなければならないほどの状況にはない

ライトノベルレーベル現在でも異世界転生以外の作品を潤沢に供給している。

https://dengekibunko.jp/newreleases/

http://www.fujimishobo.co.jp/novel/fantasia.php

http://sneakerbunko.jp/release/index.php

また新人賞受賞作品も異世界転生に偏っているわけではない。

http://dengekitaisho.jp/special/

http://fantasiataisho-sp.com

http://sneakerbunko.jp/special/rookieaward2017win/index.php

そもそもから、何かが流行するたびに新人賞にそのフォロワーが大挙してやってくる、といった話はよくされるものであり、そうした際にもわざわざ規約禁止するようなことにはなっていない。

結論

世界転生に飽き飽きしているというなら、あん記事に乗っかって文句を垂れるだけでなく、異世界転生以外のラノベを買え! たくさん出てるから

「異世界転生」への偏見についても反論たかったが、果てしなく脱線していくのでここで筆を置く。

2016-12-18

トンデモ本を薦めてくる陰謀論おっさんがうざい。陰毛論脳は水素水でも飲んでろ

ここ最近読書会に参加しはじめた。

読んできた本(オールジャンルで何でもいい)を、グループに分かれてプレゼンし話し合う、みたいなのを定期的にやっている読書会

この読書会には、毎回陰謀論トンデモ系の本(ユダヤ世界を牛耳っているとか、ヒトラーの正体が実はどうこうとか)をプレゼンしてるおっさんがいて、この会の中ではキャラのたっている人のようだった(他の参加者から聞いた)。

そのときは、「ああ、ネタでこういう本を紹介して、自分キャラづけをしてる人なんだな」と思った。

で、今回、初めてこの陰謀論おっさんと同じグループになった。

陰謀論おっさんは、ある朝鮮起源説の本を持ってきて、その本に書いてあるという、やれナントカが実は朝鮮起源だ、ナントカ朝鮮起源だ、ってプレゼンしはじめるわけ。

私は陰謀論(とかデマ)には何の興味もないので、このおっさんの話は面白くなく、退屈だった。

で、陰謀論おっさんは、本に載ってる、前方後円墳と当時の朝鮮の壺の写真コピーを見せて、「古墳朝鮮の壺が同じ形をしている、だから天皇起源朝鮮にある!」って言うの。

そりゃ前方後円墳も壺も、▽の下に〇つけただけの簡単な形だから、偶然似ることくらいあるだろって吹き出しそうになった。

そのおっさんの話がひと段落して、私が意見を言う順番になったので、

「まぁ、本としては面白いと思いますけどね。ただ、学術的には何の根拠もないこじつけですよね。こういう説への批判本もたくさんありますし。まぁ、本としては面白いですよね」

と、私が感じたままの感想(一応、面白い説ですよね、とは言ったのでフォローのつもりだった)を言った。

すると陰謀論おっさんの眼つきが変わり、こう言った。

「そういう批判的な意見を言うのはどうかと思うんだよね。これは本を紹介する会であって、ディベートとは違うでしょ。僕は、そういう批判的な意見を言われて読書会に来なくなった人を何人かみてるから、そういう批判的な意見を言うのははよくないと思う」

そのときに私は思った。「あ、この人ネタでやってるんじゃなくて、ガチ陰謀論信じてる人なんだ!」

いい歳こいて陰謀論みたいなのを信じている人を私は初めて見たので、ウゲェ…と思った。

私は陰謀論が嫌いだ。疑似科学も嫌いだ。ついでにスピリチュアルも嫌いだ。そしてそれを「信じている人」がそれ以上に嫌いだ。ネタ面白半分に信じてるフリをしているのならまだいいが、ガチで信じている人は、安易にわかやす面白い方にとびついているだけの、学術的、哲学的な知性と態度の欠けた人間であると思うからだ。

陰謀論脳の頭弱い奴は、水素水でも飲んでろ」と内心思ったが、

読書会ディベートとは違うから批判意見を言うとカドが立つ」という意見はわからなくはない。

批判されて読書会に来なくなるのも、不本意な事だと私も思う。まぁ、本を批判された程度で来なくなる、というのはそもそも向いてないのだともいえるけど。

しかし、私はこういう「ただのデマ」をニコニコ笑ってじっと聞いていられるほど大人ではない。

たとえば『水素水効用』なんて本をプレゼンされたら、即座に「水素水なんて飲んでるんですかぁ?H2OにHがつくとか中学化学やってないんですかぁ?」くらいの皮肉絶対言うだろう。

陰謀論疑似科学だけでない。百田尚樹小林よしりんみたいなネトウヨ丸出しの本(嫌いなので読んだことないからしらんけど)をプレゼンする人がいたら、「この程度の本に感化されてるんですかぁ?」と軽蔑した口調で揶揄してしまうに違いない。

そしてそれを口にだしたら、場を険悪なムードにした私が悪者扱いされるだろう。

とにかく私は、こういう類の本を薦めてくる人にげんなりするのだ。

今度もし、またこの陰謀論おっさんと同じグループになったら、また陰謀論トンデモ本を薦められその話を聞かなければならないと思うと、うんざりする。

そんなことを考えると、楽しみだった読書会の楽しみが半減した感じがする。

陰謀論おっさんは、水素水飲んで消滅してほしい。

あとついでに言っておくが、このおっさん朝鮮起源説よりナチス関係陰謀論がすきなので、チョンではないだろう。

からチョンが~とか意味不明かつ不快コメントをする奴が出ないように、あらかじめ言っておく。

2016-11-24

艦これ二次創作の動向分析

半年ほど前、ブラウザゲーム艦隊これくしょん」(以下「艦これ」) の人気動向について、

  ・艦これ権利を持つ版元が直接関与する公式関連

  ・ファンが中心となって活動する二次創作関連

の双方の観点から分析を行った。

その際は大雑把にいえば「公式関連の人気は今だ根強く、二次創作関連の人気はやや下落気味の傾向が見られる」という公式二次創作の人気の乖離について言及したが、今回二次創作関連に焦点を絞って改めてその動向を調査したところ、艦これ」における二次創作活動規模は明確に縮小しているという事実が明らかとなった。

最近公式関連の動向やコミックマーケットの動向を見ていると、この結論に疑問を呈する方は多いのではないかと推測する。

前回の報告では二次創作人気の下落について明言を避けたが、今回はその点も含めて何故このような結論に至ったかについて、調査によって得られた数字を元に出来る限り客観的に述べていこうと思う。


大前提としての注意事項

本稿を読み進めるにあたっては、まず大前提として以下の点を必ず理解いただきたい。

  ・あくまで「艦これ」の二次創作の動向に関する分析であり、公式関連の人気とは直接的には関係しないこと 重要

  ・出来る限り、調査で得られた数字という客観的かつ定量的指標をもとに説明するように努めていること

  ・しかしながら人間が書いている以上、常に何らかのバイアスがかかっている惧れはあること ← とても重要

  ・比較対象として他ジャンルの動向を示すことがあるが、あくま特定の条件下での比較であり、対立を煽る意図はないこと


艦これ二次創作の規模縮小を"明確に"述べるに至った判断基準

本稿を読み進めている方の最も気になっている点がこの判断基準ではないかと考える。

これは次節から述べる各指標調査結果から総合的に判断したものであり

  ・短期間のゆらぎを除いて上昇基調に反転した指標がないこと

  ・下落継続期間が相当の長期に亘っていること (約2年間)

  ・下落後の安定期というものが未だ現れず今なお下落基調が続いていること

の3点が核となっている。

以上の点について、次節から指標の動向を定量的に述べていく。


下げ止まらない二次創作コミュニティでの投稿数・閲覧数

二次創作活動を行うためには、それを行うための「場」が必要となる。

特に艦これ」の場合サービス開始とともにインターネット上で爆発的に人気を博した経緯から二次創作活動においてもインターネット上のコミュニティがそういった「場」の大きな一角を占めている。

まず初めに、それらの中でも特に影響力の強いいくつかのコミュニティについてその動向を述べる。


pixivにおける「艦これ二次創作の動向

以前も述べたとおり、二次創作においてpixiv投稿数とサークル数の間には強い相関があり、pixiv二次創作活動において今なお大きな影響力を持っている。

投稿数の推移は、


○週間平均投稿数:

 ・2014年10月12月:3,632枚

 ・2015年1月3月 :4,111枚 (最大値:5,214枚 2/16週)

 ・2015年4月6月 :3,762枚

 ・2015年7月9月 :3,558枚

 ・2015年10月12月:3,091枚

 ・2016年1月3月 :3,357枚

 ・2016年4月6月 :3,064枚

 ・2016年7月9月 :3,002枚

 ・2016年10月11月:2,435枚 (最小値:2,004枚 10/17週) ※集計中


で、約2年間一貫して下落トレンドが続いており、下げ止まる気配は一向に見られない。

2015年2016年ともに特に10月投稿数が落ち込む傾向にあるが、中でも去年10月は初めて週間投稿数が2,500枚を切り、今年は2,000枚を割り込む寸前まで減少した。

pixiv自体利用者数の減少ということも考えられるが、2014年の段階でほぼ同規模であった東方Project投稿数をバックグラウンド値として比較すると


○【参考:東方】週間平均投稿数:

 ・2014年10月12月:3,712

 ・2015年1月3月 :3,662枚

 ・2015年4月6月 :3,918枚 (最大値:5,130枚 5/3週)

 ・2015年7月9月 :3,635枚

 ・2015年10月12月:3,733枚 (最小値:3,037枚 12/3週)

 ・2016年1月3月 :3,651枚

 ・2016年4月6月 :3,719枚

 ・2016年7月9月 :3,520

 ・2016年10月11月:3,420枚 ※集計中


とこちらは極めて安定的な推移を見せていることが分かる。

その他、比較的長期のジャンルであるアイドルマスター」や普遍的な「オリジナル」「創作」などのタグでも投稿数は安定的に推移しており、pixivから投稿者の大幅な流出が起こったとは考えにくく、pixivにおける「艦これ」の二次創作は底の見えない規模縮小が続いていると判断せざるを得ない。


指標としてはやや劣る閲覧数は、以前も述べたように2015年6月初頭にpixiv側での集計仕様に変更があり、その前後での単純比較及び他ジャンルとの絶対数比較が困難となる。

そのため仕様変更以降のみを検討するが、2015年8月には週平均で3,000万近い閲覧数があったのが、2016年1月には2,700万まで低下し、同年6月には約2,400万に、直近の10月には約1,700万まで落ち込んでいる。

ただし、2016年10月以降の閲覧数が大幅に落ち込んでいるのは、すでにTwitter匿名掲示板で指摘されているとおり、2016年9月4日からpixivの閲覧仕様変更により閲覧中心のユーザーが離れたことが原因であると推測される。

(他のジャンルでも直前の3ヶ月と比較して約25%閲覧数が減少している)

しかしながらその要因を考慮した上でもなお艦これ作品の閲覧数が減少傾向にあることは、長期トレンドの推移からも間違いない。


ニコニコ動画/静画の傾向

ニコニコ動画には、2016年10月現在で週平均約300~350程度の艦これ動画投稿されている。

これは2016年3月頃の投稿数と同程度であり、一見すると投稿数の減少は収まったかのように見える。

しかしながらその内訳を見ていくと、「MMD艦これ」に代表される二次創作作品割合が低下してきており、艦これ二次創作作品実数は未だ減少し続けているのが実態となっている。

直近の11月公式関連の本編ゲームイベントなどもあり投稿数が約800前後と大幅に増えているが、その増加分はほぼ全てがゲーム内ボイスの転載といったゲーム本編関係動画となっており、二次創作の増加の気配は見られないのが現状である


ニコニコ静画の動向もpixivのそれに近い状態であり、艦これ二次創作作品投稿数減少に歯止めがかからない。

2016年1月3月の段階では週間平均で約1,500枚の投稿数があったにも関わらず、同11月では約950枚とついに1,000枚の大台を割り込んでしまった。

未だ投稿数の底が見えないこともあり、減少傾向は今後も続くものと推測される。


Twitterの動向

最近よく耳にするのが「二次創作活動の場はpixivニコニコ動画からTwitterに移っているのではないか」という疑問である

Twitterはその仕様上、二次創作に限った検索投稿されたイラストの全数調査という手法が困難であるが、昨年末から試験的にいくつかのキーワード指標を設定してTwitter上での二次創作活動推移の定点観測を試みた。

結果的には設定した全ての指標で減少、あるいは横ばいという傾向が見られたが、これらは公式関連の動向による攪乱を受けてしま懸念を完全には排除することができず、今しばらくの検討必要であると考えている。

その中でも比較安定的指標と考えられる艦これ版深夜の真剣お絵描き60分一本勝負」(いわゆる艦これワンドロ) の動向を示すと、日毎の変動はやや大きいものの、昨年末調査開始の時点で日平均約220枚程度の投稿があったものが直近1ヶ月では約140枚前後まで減少している。

このような減少傾向はpixivニコニコ動画といった旧来のコミュニティの動向と大差なく、結果を総合的に判断すると、現段階ではpixivなどからTwitter活動の場が移ったと解釈するのはいささか困難であると言わざるを得ない。


集約化の進む「艦これ同人誌即売会

前回に引き続き「艦これ」が関係する同人誌即売会の動向を調査した。

いくつかのイベントを例に直近の動向を調査すると


 ・コミックトレジャー(オールジャンル):381(第25回)→372(第26回)→319(第27回)→361(第28回)

 ・蒲田鎮守府:243(第2回)→59(第3回)→以降開催なし

 ・海ゆかば:133(第3回)→47(第4回)→54(第5回)

 ・西海ノ暁:50(第5回)→63(第6回)→33(第7回)→55(第8回)→56(第9回)→14(第10回) ※第9回は併催の艦これオンリーを加えると114サークル

 ・駆逐してやる!~なのです:65(第4回)→32(第5回)→16(第6回)→46(第7回)→34(第8回)→17(第9回)→27(第10回)

 ・我、夜戦に突入す!:375(第2回)→312(第3回)→287(第4回)→115(第5回) ※第5回は併催イベント共々募集規模が小さい

 ・砲雷撃戦!よーい(東京):1010(2015年9月開催)→686(16年1月開催)→945(5月開催)→834(9月開催)


となっており、各イベントとも多少の増減はあるものの規模は比較固定化してきたように見える。

その一方で「蒲田鎮守府」「鎮守府に着任しました!」「艦娘まりんふぇすた」など、休止した即売会も規模の大小を問わず多く存在しており、即売会の統廃合が急速に進んでいることが伺える。

特に艦これ同人誌即売が群雄割拠した2014年比較して2016年個別開催数が約半数までに落ち込んでいることを踏まえると、現在継続して開催している即売会が規模を維持できているのは、集約化による影響が大きいと考えられる。


即売会の規模について簡単に触れておくと、現在継続して開催されている即売会には、最大規模の「砲雷撃戦」の他、「我、夜戦に突入す!」「西海ノ暁」「駆逐してやる!~なのです」「絶対海域」などが存在するが、「砲雷撃戦」と「我、夜戦に突入す!」を除けば全て参加サークル100未満の小規模即売会となっている。

比較的小規模なまま推移しているのは、おそらくは艦これ即売会基本的に他ジャンルとの併催で行われることが多く艦これ単独での規模が抑えられがちになる点、キャラクターオンリー即売会などが発達せず即売会同士の差別化が多分に地理的要因に起因している点が原因ではないかと推測している。

このような要因によって艦これ同人誌即売会を取り巻く環境は今なお厳しく、集約化はこれからも間違いなく進んでいくものと考えられる。


サークル当選数」が隠すコミケの動向

最後コミックマーケットにおける艦これ二次創作サークル数の推移を見て行きたい。

2013年冬のC85以来、コミケにおける艦これ二次創作サークル数は常に増加してきた。

今冬のC91では艦これサークル数は2153サークルとなっており、前回を91サークル上回った。


しかしながら、コミケは参加申し込みが他の即売会比較して圧倒的に多いため抽選制を取っており、基本的落選がなく申し込み数=当選数となるオンリー即売会のように「(当選)サークル数」の推移を見ただけでは傾向を掴むことはできない。

そこで、艦これ専用のジャンルコードが設けられたC87以降の艦これジャンルの (当選数, 申し込み数, 当選率 [当選数/申し込み数]) を確認すると


 ・C87=(1840, 2295, 80.17%)

 ・C88=(1846, 2230, 82.78%)

 ・C89=(2062, 2425, 85.03%)

 ・C90=(2062, 2360, 87.37%)

 ・C91=(2153, 2364, 91.07%)


となっており、当選サークル数が毎回増えているのは当選率が毎回上昇しているためで、申し込み数のピークはC89であったことが判明した。

特にC91ではC90と申し込み数がほとんど変わっていないにも関わらず当選率が3.7%上昇しており、結果的過去最大のサークル規模を達成する直接の原因となった。

これだけの規模のジャンル当選率が9割りを越えることは非常に珍しい。 (コミケでの規模が第2位の「東方」は (1582, 1780, 86.87%)、同第3位の「アイドルマスター」で (1231, 1428, 86.20%) 、また「東方」が今回の艦これと同程度の当選数だったとき当選率は C85=(2246, 2848, 78.86%))

この原因はおそらく同ホールに配置された他ジャンルとの兼ね合いでの端数調整に起因するものと考えられるが、より規模の小さなジャンルに端数分を振らなかったことにはやや疑問を覚える。(無論、艦これファンとしては当選サークル数の増加は嬉しいことではあるが)

これまでの分析では、集約化によって減少した艦これオンリー即売会の穴を埋めるようにコミケへの参加者の集中が起こっているものと考えられていたが、検証結果を見る限りでは実体としては「コミケへの集約化は思ったほど進んでいない」あるいは「集約化は進んだがそれ以上のペースで艦これサークルが減少している」のいずれかが起こっているものと考えられる。

いずれにせよ、コミケ以外の場における強い二次創作の減少傾向が存在することからも、今後のコミケにおける艦これの動向は決して明るいものではないと予想される。


艦これ二次創作の今後

以上から艦これ二次創作を取り巻く現在環境は非常に厳しく、今後も現在の傾向が続いていくことになると予想される。

ジャンルの動向を見ても、ここ半年からガルパン」の二次創作が爆発的な人気を博しており (6月のSDFスペシャル9月の砲雷撃戦に参加した方は、併催のガルパンオンリー即売会にむしろ艦これ以上の人数が集まっていたことに気付いたことと思う)、加えて東方の人気が再び戻ってきたという話も最近はよく耳にし、アイドルマスターも未だ徐々に規模を拡大しつつある。

今後、仮に二次創作が再び増加に転じることがあるとすれば、それは公式関連の劇場版が多くのファンから好評を得た場合である

というのも、書籍映像作品二次創作に繋がるような要素を多く含み得るものであり、また過去にも賛否割れアニメの放映後に実際に二次創作活動が最盛期を迎えたという実績もあるためだ。

公式関連の人気が今だ根強いことは、この記事を書いている今ちょうど話題になっている百貨店三越」とのコラボ商品を求めて多くのファン店舗に集結したことなからも伺える。

そして、コラボグッズと映像作品、どちらがより二次創作に影響を与えるかということを考えると、物語性の強い映像作品に軍配が上がることは簡単に予想できる。

しかしながら、以前に実施したコラボと内容の近いなか卯コラボローソンコラボ第2段がやや不発気味だったことを考えると、同じ映像作品であるアニメ放映後の劇場版にどれほどのインパクトがあるか、それによって二次創作人気の下落は底を見せるか、反転後の上昇はどの程度まで達するか、などが重要となってくる。


長々と検証を述べたが、艦これ二次創作の規模は明確に縮小しているという現実を知った上で、その事実に抗って跳ね返すくらい活発な二次創作活動が今後増えてくることを期待している。


(了)

2016-10-12

http://anond.hatelabo.jp/20161012171247

専門家玄人が目利きの知見を語るような面白い記事は内容が高度orニッチで、

それを楽しめる素養を持つ人が少ないせいでホットエントリになりづらい。

逆にはてなブロガーオモコロのように、平凡な人が平凡なことを語る記事

誰にでも理解できるし共感やすいのでホットエントリになりやすい。

はてなのようなオールジャンルコミュニティは、専門分野や実力を持たない凡人ほど

人気者になれる場所であり、面白い記事出会える場所ではない。

面白い記事を読みたければ、自分の専門分野に沿って能動的に探すしかないだろう。

 

はてな価値ブコメ集合知であり、利用者の数が多いほど集合知の精度向上が期待できるので、

利用者の増加に大いに貢献している点ではてなブロガーオモコロには感謝すべきではないだろうか。

2016-08-16

http://anond.hatelabo.jp/20160815195207

女性向けは完全にその通り。

ここ数年、周囲もその傾向が顕著でびっくりするほど。コミケにこだわるのはBBAばかり。もしくは再録本を出す機会。

盆暮れ正月の忙しい時期にイベント行くより、オンリー、もしくは女性向けオールジャンルイベントのほうが落選もないかサークル数も多い。

たぶんコミケ女性向けは今後もどんどん縮小していくと思う。ジャンルの移り変わりも激しいから、半年から決められないし。

企業に行きたいから申し込むかなあ、程度の気持ち

2016-08-15

同人誌即売会としてのコミケ役割を終えつつあるのではないか

コミケ、というかオールジャンル即売会というもの役割が急速に縮小しつつあるように見えます

インターネットによって情報流通効率化した結果
オンリーの側も進歩した

というようなことがあると思います。結果として同人誌を読みたい/頒布したいというときにはコミケよりもジャンルオンリーのほうが重要性は高いですし、最初から当選率が低いコミケには申し込まなかったりだとか通っても新刊用意しないだとかそういう傾向が強まってきています女性向けのほうが男性向けよりもこの傾向は先行していますが、徐々に男性向けもそんなふうになってきています

なんか寂しいような感じもしますが、これも進歩なんでしょうね。

2016-07-05

同人のしいです

少し前からオタクアカウントのほうに、同人やめました系の記事がいくつかRTされてくる。

当方オタク歴はそれなりに長く、どちらかといえば一人で考察妄想を繰り返しのめり込む内向き型。キャラに対してキャーキャー言ったり、流行ネットスラングを羅列するような交流は苦手なので、RTされてきた記事を読んで、うんうんそこは昔のほうがよかったよね、と思うこともある。

しか記事を書かれた方々との状況はまったく逆だ。

近頃はまったジャンルにて、私はようやく同人活動イベント醍醐味みたいなものが分かってきて、今とても楽しい

過去色々なジャンルにはまったものの、今まではネット上で見たり書いたり、昔からオタク友達に話を聞いてもらうくらいで満足していた。

twitter交流しよう、オンリーに行ってみよう、自分でも本作ってみようか、というところまで手を出すほどになった作品はこれが初めてだ。

なんでなのか?ちょっと振り返り5点。


1.時間に余裕のある生活

ハマるのと同時期くらいに生活環境が変わり、時間に余裕ができた。これが一番大きいかも。元々面倒くさがりなので、寸暇を惜しんでまではきっとここまでやってない。忙殺されて余暇ほとんどなかった時期にハマっていた別ジャンルは、それはそれで生きる支えになったものだが、交流創作にかけられる時間は少なく、落書きで欲求を消化するのみだった。

学生時代サイトにこもってたので、オフ活動もっと早く興味持ってたら違ってたかも。


2.ジャンルの懐の広さ

ハマったのは息が長くファンの多い作品で、ファンの年齢も傾向も幅広い。キャラ萌えしてる人からひたすら原作考察する人まで色々。流行のピークは過ぎて久しく、今や大手さんの解釈公式扱いされているような風潮は薄いし、個々の解釈否定されにくい気がする。が、これは体感なので単に私が鈍感なだけかも。

もちろん作品自体の素晴らしさが第一にある。それに加えてこの界隈の自由雰囲気がいいなと思う。


3.厳選した交流がうまくいってる

そういう雰囲気に浸かってると、同士さんたちの詳しい活動や語りを追いたいという欲求がわいてくる。

そこで主にtwitterを利用するわけだけど、様々なファンがいるのと自身が万人ウケするタイプではないので、交流する際には特別注意をはらう。元々アカウントを取ったのは同士さんアカの鑑賞兼独り言用だぞ、それが第一だぞと常に言い聞かせる。それを曲げて交流しまくれば承認欲求が加速して本来やりたい創作考察ができなくなる。だからいくらいいねRTがほしいと思っても決めた期間以外鍵は開けないし、フォローフォロワー関係には気持ち悪いぐらい用心する。最近のやめました系記事にもSNS疲れがよく言及されてるし、対人関係が原因で作品を好きでいられなくなるみたいな本末転倒事態絶対に避けたいので、慎重すぎるくらい慎重に。

結構経ったがまだそれなりに守れている…と思うし、この前提があるからこそ色々割り切ることができているんだと思う。

具体的な自分ルールもまとめてたんだけど、すごい長くなってしまったのでカット

で、いろんな自分ルールを遵守しつつ厳選したTLは、自分と波長の合う人たちと情報アカ程度で構成され、とても穏やか。交流相手を絞ることで私のような面倒くさがりでも続けることができ、時々リプをし合ったり、タグ系の遊びを一緒にやったりしてくれる存在ができた。そしてその信頼できる方々のご好意により、イベントオフ会に足を運ぶきっかけをいただいた。


4.即売会初心者の私でも行ける落ち着いた雰囲気イベント

年齢層が幅広いためか、息が長いからか、他と比べ空気がゆったりしているように感じた。(といってもこれまで全ジャンル合わせて片手で数えるほどしか参加したことがないんだけど)

一番安心したのが、エロの公開度が低いこと。前にハマっていたジャンルもそれなりの規模・年数で、以前オールジャンルの際にそのエリアに立ち寄ってみたのだが、カッコイ男性キャラがたいへん色っぽい感じになってる大きいポスターがたくさん並んでいていたたまれず、なんかもう本を買うどころではなかった。エロは全く、BLほとんど嗜まない者なので、あの空間は耐えられなかった…

今回もそんなだったらどうしよう、とドキドキしながら参加してみたところ、主流はBLR指定ものも多数あるが、過激な掲示はさほど目に付かなかったので安心した。男女CPコメディ傾向の作品もそれなりにあり、買い物も楽しめた。サークルの皆さんは、うろうろと挙動不審な私にもよかったら見ていってください、とやさしく声をかけてくれた。またネットで見知っていた方や、既刊を拝読させていただいた方に感想を伝えたり、少しお話をしたりもできた。作家さんとのお話ってこんな普通にできるんだ、これが話に聞くイベント醍醐味か…!!と感動してしまった。(今まで買い物の会話以外交わしたことがなかった)見れば他にも立ち話をしている人たちは結構いる。このジャンルはいわゆる古き良き(?)即売会の姿が面影を残しているのかもしれない。いやしらんけど。

そしてイベントでこんなに居心地がよかったのは初めてで自分でも驚いている。今まで一般だと落ち着け場所がなくて何となく居づらかったのだが、今回はそういうこともなく。また行きたいと思った。


5.創作意欲を支えてくれる人々の存在

自身二次創作は、基本的自己満足だ。いいねブクマなどはもちろんうれしいが、それを得るためだけの創作はしないのだと心に決めている。なので本をつくりたい!となったのも最初は「皆さんの本素敵だな。私もここまでのめり込んだ作品は初めてだから、記念に自分なりの解釈をこういう形にしてみたいな」というのがきっかけだった。

どこへ出す予定もなく書き始めたのだが、少しその話をした際に思いがけず、ほしい、見てみたいというお声をいただいた。

ものすごいエネルギーを与えられた気分だった。この自己満足の塊を、まさか楽しみにしてくれている人がいるなんて!

さらに、4のイベントお話させていただいた方にも「本は出されないんですか」とお言葉をいただいた。嬉しすぎた。本を作るというのは大変な作業で、もし本当に一人きりで進めていたら、延び延びになって結局頓挫、みたいなことになりかねないなと思った。ここまでに散々他人主体をおかない的なことを書いておきながらなんだけど、それでもやっぱり、こういう身に余る挑戦をするときには、3で得た信じられる人の言葉の力を少しお借りしてもいいかな、と思った。


以上が、今私が同人活動のしい!となっている要因と考える。

自己分析のつもりが途中から感想文みたいになってしまった。分けて書こうかとも思ったけど、その良い思い出とかもひっくるめて要因だし、まあいいや。

今のジャンルじゃなくても、これまでもこういう体験ができる機会はあったのかもしれない。

でもこの引きこもりで、心配性で、人見知りな私をここまで連れ出してくれたのは、いろんなタイミングの重なり、そして魅力的な作品と素敵なファンの皆様だろうと思う。

この出会い感謝したい。そして原稿がんばります

2016-06-12

http://anond.hatelabo.jp/20160404011536

コミケ艦これサークル数推移とオンリーイベントイベント数推移が逆行するのは何故か?

それは逆行しているのではなく、コミケの推移がオンリーイベントの推移に追いついていないかである

一般的ジャンルの勢いの変化が早く現れるのはオンリーイベントのほうであるコミケに比べて年あたりの回数も多く、申込からイベントまでの期間が短く、サークル側の意欲が現れやすいためだ。また細かなオンリーイベントジャンルに影響されるのではなくキャラクターに影響されやすいことにも注意が必要である

一方、コミケ場合は年2回であること、一般参加者が圧倒的に多いことからオンリーイベント側が衰退してもコミケではそこそこの規模を維持し続けることが多い。オールジャンルの動向に比べ、コミケジャンルの動向はゆるやかと考えるのが妥当だろう。というわけで、コミケにおけるジャンルの隆盛と衰退はだいたい1年半から2年くらいのスパンで見ることをおすすめする。

2016-04-04

二極化が進む「艦これ」人気の動向分析 その②

(その①の続き)

http://anond.hatelabo.jp/20160404011015

二次創作関連の動向

同人サークル数の推移

二次創作の変動を分析する上で、まずは同人誌即売会(以下、同人イベント)のサークル数の推移を取り上げる。


2015年に開催された同人イベントの参加サークル調査したところ、艦これ活動する総サークル数(2015年に一度でもジャンル艦これ」で同人イベントに参加した個別サークルの総数)は約4100サークルであり、男性向け単独ジャンルとしては東方Projectの約5700(※)に次ぐ規模となっている。

(※)東方Project個別サークル総数の計算には、夏コミ及び冬コミを含めていない(一部で手入力作業が発生するため、コミケ艦これだけでも集計が大変で、労力が続かなかった……)。また、東方季奏宴や東方駿河祭など一部集計できなかったイベントなどもあり、東方個別サークル総数はおよそ1000~1500程度上乗せされるもの推定される。

この数字2014年集計の約4300サークルと大差ないことから艦これ活動するサークル数はすでに安定期に達したことが読み取れる。


また、各地の同人イベント艦これサークル数の推移を確認したところ、こちらは2014年調査から引き続き艦これサークルは減少傾向にあることが分かった。

2014年後半~2016年初頭にかけて開催されたイベントをいくつか取りあげてみても


 ・コミックトレジャー(オールジャンル):381(第25回)→372(第26回)→319(第27回)

 ・西海ノ暁:50(第5回)→63(第6回)→33(第7回)

 ・蒲田鎮守府:243(第2回)→59(第3回)

 ・海ゆかば:133(第3回)→47(第4回)

 ・駆逐してやる!~なのです:65(第4回)→32(第5回)→16(第6回)

 ・我、夜戦に突入す!:375(第2回)→312(第3回)

 ・砲雷撃戦!よーい(東京):1010(2015年9月開催)→686(16年1月開催)→945(5月開催予定)


となっており、単独オンリーイベントでも、また比較的強いとされたオールジャンルイベントでもその傾向は変わっていないことが分かった。

直近の傾向では、「神戸かわさき造船これくしょん」が唯一第1回開催から継続して拡大し、最大オンリーの砲雷撃戦に次ぐ規模となっているほか、5/8開催の「砲雷撃戦」もサークル数はやや減少傾向にあるものの900サークル規模に回復している。

その一方で、比較的健闘していると思われていた「艦娘まりんふぇすた」が今年3月の第3回開催を最後に閉幕となったほか、北方棲姫オンリー「ほっぽこれくしょん」がわずか4サークルでの開催となるなど即売会によっては落差が激しく、大規模イベントへの集約化が今後進む可能性は高い。(神戸や砲雷撃戦の傾向から、もしかするとすでに進みつつある可能性もある)


これらは、コミケ艦これサークル数推移とは逆行する動向であり、コミケにおける艦これの盛況からすれば直感的には理解しづらい。


ただし、コミケにおいてもC88(2015年夏コミ)で艦これの申し込み数が一度減少した(当選率が上がったため、サークル自体わずかに増加した)こともあることから、今後の推移は単純に予測できない。

また、個別即売会の参加サークル数が減少する一方、コミケサークル数は一応の増加を見せていることからコミケへの集約が進んでいるとも考えられるが、同様の理由でまだ考察に耐えるだけの情報は不足していると言わざるを得ない。


pixivの推移

次に、pixivの動向を検証していく。

収集していた投稿数の推移を確認すると、月ごとに変動があるとはいえ、


○週間平均投稿

 ・2014年下期:3,650枚

 ・2015年上期:4,031枚 (アニメ放映時期)

 ・2015年下期:3,339枚

 ・2016年3月まで:3,396枚


と減少傾向が続いていることが判明した。

特に特筆すべきイベントの少なかった2015年9月11月は週間平均投稿数が3,000枚を下回っており、その中でも10月の第4週はついに2,500枚を割り込んでしまった。

pixivにおいてはほぼ同規模であった東方Project投稿数が年間を通して今なお週間平均3,500枚以上あることと比較すると、2014年から続く弱含みの傾向は一貫して続いていると考えられる。

また、この傾向は前述の同人サークル数の推移とも一致し、加えてpixiv投稿数とサークル数の間には比較的強い相関があることから二次創作における創作者の層は次第に薄くなりつつあると推察される。


閲覧数については、2015年6月6日以降に閲覧数に何らかの上方修正がかかったため、それ以前のデータとは単純な比較が困難である

それ以降のデータでは、8月第2週(コミケ開催週)の週累計3,000万閲覧をピークに緩やかに減少を続け、現在はほぼ横ばいとなっている。

pixiv1000user」などの固定タグ登録作品も減少傾向にあることから特定作品に閲覧が集中しているというよりは、全体的な傾向と言える。


pixivにおいては、艦これ投稿数、閲覧数ともに、何らかのイベント(コミケなど)に沿って増加する傾向にあるが、年月を追うごとにイベント時も平時も段階的に減少している傾向にある。(平時投稿数を比較すると分かりやすい)

また、キャラクター鹿島」の登場により一時期二次創作が活発になったが、pixivの動向を分析をする限りでは、実体としては既存キャラクターの人気が爆発的に「鹿島」に移ったに過ぎず、投稿数や閲覧数の大幅な増加は見られなかった。


ニコニコ動画/静画の傾向

集計していた投稿数を分析したところ、「ニコニコ動画」の投稿数も減少傾向にあった。

2014年10月時点での投稿数は週平均で約500作品あり、アニメの放映された2015年2月には一時1,200作品を越える投稿があった。

しかしながらその後は一貫して減少を続け、2016年3月現在では約300作品に留まり2014年の最小値を30%以上下回っている状態が続く。

ニコニコ動画比較的人気の高い東方が約1,000(※)、アイドルマスターが約800(※※)、刀剣乱舞が約400であることと比較すると、規模は比較的小さくなってしまった。

(※)「ゆっくり」は東方派生作品であるが「ゆっくり実況」は集計に含めていない、また同じく派生作品であるクッキー☆」に関しては異論も強いようなのでここでは集計に含めていない

(※※)シリーズごとにタグもあるようだが「アイドルマスタータグのみを集計


特徴的な傾向としては、投稿作品のうち実に6割以上がMMD作品となっていることが挙げられる。(ニコニコ動画でのMMD作品東方刀剣乱舞に目が行きがちだが、実はそれらのMMD作品よりも艦これMMD作品週間投稿数の方が多い)

このことから、未だ一定数の創作層がニコニコ動画に残留していることが読み取れるが、pixivと違って2015年は外的要因による投稿数の大きな変動も少なかったことから現在の傾向はこれからも続いていくと思われる。


閲覧数に関しても、現在は週間で1万再生を越える動画は平均10作品で、投稿数と同じような減少傾向を示している。

唯一考察が困難な点が、これらの傾向とは裏腹に[艦これ]タグPV数が未だ上位に存在していることである

(http://www8328ue.sakura.ne.jp/index.php)

本来的にはタグPV数と検索後に出てくるであろう艦これ動画閲覧数は正の相関関係もつはずだと思われるが、実際にはそのような関係は読み取れない。

タグPV数の算出方法を熟知しているわけではないので考察は控えるが、一見するとタグ検索だけを行って動画を閲覧しないという不可思議事態が起こっているように見え、腑に落ちない結果に思える。(どなたか詳しい方がおられれば、ご意見いただきたい)

以上から艦これ二次創作において、ニコニコ動画という場は主流から外れてしまった感が強い。



艦これの独擅場と言われた「ニコニコ静画」は、若干切り崩しが進んだ感はあるものの、閲覧数ランキングにおいては今なお強い勢力を保っている。

その一方で、投稿数はpixivと同様に下落傾向にあり、投稿者と閲覧者で乖離が進んでいるようにも思える。

これは、コミュニティの特徴として、ニコニコ静画作品のものよりも投稿者自身に人気がつく傾向にあることに由来していると考えられる。

実際にランキングの上位の作品を見てみると、見覚えのある常連投稿者作品であることがほとんどである。(艦これに関しては、およそ5人の投稿者ランキング上位が占められていると言っても過言ではない)

やや特殊コミュニティではあるが、「ニコニコ静画」の傾向もこのまま大きな変動はないものと考えられる。


匿名掲示板などの動向

人気の推移を分析する上で、匿名掲示板の動向は指標としてはいささか不適切であると考える。

匿名掲示板はそのコミュニティごとに作品の扱いが大きく異なり、一概の分析が非常に困難であると言わざるを得ない。


例えば、おーぷん2ちゃんねるでは艦これ関連の話題比較的抵抗なく取り扱われ、ブラウザゲーム板などは艦これに関するスレが大部分を占めている。

旧来の2ちゃんねるでも比較的似たような傾向であるが、一部で(詳細は述べないが、様々な理由により)従来ファンだった層がいわゆるアンチに転化してしまったという特殊事情を抱えるスレも少なくない数あり、分析にあたっての取り扱いを一層困難なものにしている。

また、ふたばちゃんねるは更に事情が複雑で、複数ある「虹裏」の中には艦これ話題を扱うのが非常に困難な場所存在する。(これも詳細は述べないが、様々な理由によるものである)

ふたばちゃんねるには艦これ話題を専門に扱う「艦これ板」も存在し、特定話題を専用に扱う専門板の中では最大の規模を誇っているが、近年はやや人数の減少傾向が見られる。

ふたばちゃんねるでは、算出方法不明であるが、現在その板を見ている人数が目安として表示され、イベント時を除く平時で、艦これ板のピーク時間帯の人数は板設立当初で400人規模、昨年の夏ごろでおよそ350人程度であり、現在は300人程度となっている。

同じくふたばちゃんねるで東方話題を扱う東方裏板では昨年のうちに人数が150人程度から200人程度まで増加しており、一方で刀剣乱舞板は10人を下回っていることに鑑みれば、やはりそれぞれのコミュニティ性格というものが強く表れてしまうことが分かる。


以上のような理由で、人気の動向を分析するにあたり、匿名掲示板などの分析は行わないこととした。


また、Twitterに関しては、未だ定量的分析する手段確立されておらず、今回も分析から除外した。

艦これ」は結局人気なのか?

長くなってしまったが、以上の結果をまとめると、次のような事実が浮かび上がってくる。


 公式関連の人気は今なお強い。

 二次創作関連の人気は停滞気味で、下落傾向が見られる。

 公式関連でも書籍は縮小気味で、二次創作と似たような推移となっている。

 Vita版やコラボグッズなど、新規性の高いものには人気が集中する


まり

大きく分けて、公式関連と二次創作関連で人気の二極化が進んでいる

ということになる。

これは意外な結果だ。

かつては「公式関連は展開が遅い」「グッズの絵柄が既存のもの新規性がない」「二次創作好調が続いている」と言われていたが、現在の状況を分析した限りでは、むしろ公式関連に人気が集中している。


このような傾向になった理由考察してみると、主因はここ最近公式関連の矢継ぎ早な展開にあるように思われる。

Vita版やアーケード版の発表、更にはコラボグッズの展開など、ここ最近公式関連の発表が相次いでおり、にわかに活気づいているという印象を受けた方は多いと思われる。

ここで重要なことは新規性である

上述の分析結果を見るに、いずれも人気なのはVita版やアーケードオーケストラコンサートなどの、艦これにこれまでなかった新規性の高い出来事が中心となっており、人気となったコラボグッズも、従前の公式グッズとは違い、新規に描き下ろされた絵を使用したものであった。

一方で同じ公式関連でも書籍が下落傾向にあるのは、書籍のものが「前の巻の続き」という継続性の強いものであって、2015年新規展開による目新しさというものがなかったためではないかと思われる。


また、二次創作関連は上記の分析結果を総合する限りでは、2014年末~2015年初頭にかけてのアニメ放映時期がピークであったと推察される。

稀に2013年末をピークと見る分析もあるようだが、これはこの時期に艦これ二次創作が爆発的に増え、増加量、言い換えれば勢いがすさまじかったとこによるものだろう。

実数ベースに見れば、最大値は2014年末~2015年初頭で、いくつかのピークを形成しつつも段階的に縮小しているというのが現在の状況だ。

かつては艦これ二次創作は乏しい公式展開を各々が補完しようとしたために流行したとも言われたが、これが事実であるとすれば、公式関連の矢継ぎ早な作品供給が見られる現在の状況で徐々に二次創作から公式作品へ人気の再移行が進むことは一定程度理解できなくもない。


しかしながら、主因はむしろ二次創作人気の高い作品が競合していることにあると考えている。

かつて東方Project二次創作を席巻した際は、二次創作にいおいて東方に変わる有力な作品というものが少なかった。

現在はその東方Projectが尚健在であり(一部増加傾向が見られるという報告すらある)、「アイドルマスター」も未だ強く、比較的新しい作品としては「ラブライブ」が驚異的な強さを誇る。

即売会の状況を見ても、東方Project博麗神社例大祭(春:4000サークル規模、秋:1500サークル規模)、東方紅楼夢(2000サークル)、東方名華祭(400サークル)、北⑨州東方祭(400サークル)など大規模な即売会が毎年開催され、ラブライブ単独即売会で500サークルを集める規模に成長した。(これは艦これ即売会番手の「神戸かわさきこれくしょん」よりも規模が大きい)

他にも「グランブルーファンタジー」の即売会である騎空祭が一定成功を収めたり、女性向けでは「刀剣乱舞」がコミケで1600サークル単独即売会で5000サークルを越えたりと、二次創作の人気は競合状態にある。

様々なジャンルを掛け持ちするサークルも多いが、その分各ジャンルにつぎ込める労力は分散することになるため、競合が多いほど各ジャンルの規模が頭打ちになりやすいことは容易に想像できると思う。

個別創作活動に影響が出るため詳細は伏せるが、集計したサークル数のデータ分析していると、艦これから東方Projectアイドルマスターラブライブ、おそらく女性を中心に刀剣乱舞への移動も見られ、一部には艦これから流出が超過となっているジャンル存在し、艦これ二次創作関連の縮小が続く要因になっている惧れもある。


まとめ

以上をまとめると、大雑把に公式関連は増加、二次創作関連は減少」ということになる。

また、公式関連の人気と二次創作の人気は必ずしも一致しないという原則再確認できた。(仮にこれが成り立たないとすれば、今ごろ世の中は「パズドラ」の二次創作だらけである)

そして、最も重要なことは艦これの人気を議論する上で、人によって見ている指標が異なっていることを認識しなければならないということだ。

ある人は公式関連の動向を見て人気を議論し、また別の人は二次創作関連の動向を見て議論している ―― このようなことが起こっているからこそ、冒頭に述べたようにファンの間でも認識の差が生まれるのではないだろうか。

艦これはピークをすぎた」という発言は、必ずしもいわゆるアンチによる発言とは限らない。

一方で「艦これは人気絶頂」という発言も、盲目的なファンを装った荒らし発言とは限らない。

これらは「対象としているもの」の違いで両立し得ることが、この分析結果から理解できたのではないかと思う。

また、いわゆるアンチ荒らしなどは、このような一見したギャップを突いてきて、議論を混乱させようとしてくる惧れもある。

正確な知見をもつことがこのような荒らし排除に繋がり、「艦これ」の発展に繋がっていくと信じている。


(了)

2016-03-15

初音ミク

通常のアーティストだと、その人やバンドで曲調が分かれるので、

「好きなアーティストバンド)」=ジャンルになる。

しかし、初音ミクは歌っているだけであり、ジャンルは多岐に渡る。

音楽として)初音ミクが好きだという人は、

ものすごくオールジャンル音楽好きな人だと思う。

まあ、演歌フォークは少ないが、ロックテクノポップス

ジャズクラシックラップだなんだと色々ある。

2016-01-01

http://anond.hatelabo.jp/20151229141439

元増田だけど、観測範囲問題の可能性が大きいのは分かっているのだけれども、それでも疑問なのは

例えば漫画のマイ・ベスト記事場合は以下の記事のように、

2015年漫画ベスト50 - From The Inside

http://minesweeper96.hatenablog.com/entry/2015/12/31/180519

2015年1月1日から2015年12月29日までに商業流通単行本刊行された新作」という条件だけでジャンルわず少年漫画から萌え漫画劇画系、日常系ストーリー漫画と、掲載誌も作者も構わずにまとめられるのに、歌の場合ジャンルベストアーティストベストはあれどオールジャンルマイ・ベスト記事全然みかけない気がするのだのよね。

2015-10-19

俺専用メモ秋季例大祭2014

19 名前名無しさん@1周年[] 投稿日:2015/10/19(月) 11:04:37.27 ID:nLk7kzKc0

明日秋季例大祭だが

カタログに去年のデータが載ってたので貼っとく

秋季例大祭

14年11月24日(月・祝)

場所 東京ビッグサイト東456ホール 

天候 快晴

イベント来場者 16000人

サークルスペース数 1600SP

公式生放送 

来場者数 3621人 

コメント数 7306人

ユーザー生放送 

来場者数 45020人 

コメント数 38779人

生放送ってどんな企画あるんだろ

企業スペースでやってるプレイ動画を流したりするやつかな?


27 名前名無しさん@1周年[sage] 投稿日:2015/10/19(月) 11:08:23.50 ID:0QV4ShAX0

東方は第1作目が1996年


東方Project」でコミケに参加するサークル数の推移

2003年:冬) 7

2004年:夏) 50

2004年:冬) 98

2005年:夏) 229

2005年:冬) 232

2006年:夏) 366

2006年:冬) 574

2007年:夏) 558

2007年:冬) 793

2008年:夏) 885

2008年:冬) 1310

コミケで人気ジャンルになってからでも10年くらいは経ってるな


38 名前名無しさん@1周年[sage] 投稿日:2015/10/19(月) 11:23:46.64 ID:kbtiw1uh0

秋季例大祭カタログ内にあるクローズアップ例大祭って記事

7000件近くの回答を集めたアンケートの集計があるな

年代別だと10代・20代ダントツだと

他にも1万円以上使う参加者が70%超えている結果が書いてあるね

5月例大祭参加者が5万超えてるから

少なくとも3億の金が回ってるという...


41 名前名無しさん@1周年[sage] 投稿日:2015/10/19(月) 11:29:25.73 ID:JfBQMkF70

例大祭併催はオンリー不振艦これにはプラスなんじゃないの

まあ 艦これ東方がそういう集まりですって言ってるようなもんになるけど


43 名前名無しさん@1周年[] 投稿日:2015/10/19(月) 11:30:17.99 ID:MW8+GfZ20

去年に秋季例大祭と併催したコミックnext惨状を見る限り

直接例大祭に出向くような層は他のジャンルに無関心or併催のオールジャンルイベントは眼中に無い可能性があるんだよな

あいつ等nextより偶然重なってた豆腐イベントの方に御執心だったしさ

昨日のイベントも十代が多かったらしいし艦これと客層が重なってるのかは疑問だ


46 名前名無しさん@1周年[sage] 投稿日:2015/10/19(月) 11:41:05.28 ID:EYyiGx6A0

今年の春例大祭で色んなアンケートやってたけどコミケ等の東方以外のイベントにも行くか

という質問に対して行くと答えたのは3割位で、6割の人はコミケにも行かないそうだ

それに東方ほどハマった作品は無く、他の作品には疎いという人も少なくないから

タダゲの艦これをやる程度はそれなりにいるだろうけど客層という意味では被ってないと思う

2015-09-10

同人における「儲け主義」と言う言葉サークルを殺す

海鮮から同人誌を作る側になって数年たった。

メジャーカップリングで本をだしたこともあるが、今はマイナーカプで細々と活動をしているけれど、SNSでの疲れも感じていないし同人趣味として快適に楽しんでいるほうだと思う。

 

数年前に友人(以下A子とする)から「私も同人誌作ってみたい」と相談を受けた。

今まで海鮮で「作るの楽しそうだなぁと思うけど、私には作れないよ」と言っていたA子が、別ジャンルではあったけれど「同人誌作ってみたい」と思うような出会いがあったことがとても嬉しくて、あれやこれやとできる範囲相談にのった。

もともとA子が文章を書いているのは知っていたけれど、旬ジャンルで人気があったこと、またカップリングが人気であったこともあるのだろう。支部でA子の書いた小説ランキングに入った。「A子さんの書くお話がとても好きですって言ってもらえたんだ」と話すA子はとても嬉しそうだったし、創作意欲にも溢れていた。たった数人の感想が「同人誌作ってみようかな」と思ったきっかけの一つだったらしい。

 

 

ちょうどよく初のオンリーが開催されることも決まり、A子にサークルカット描き方、申し込み方。拙い知識ながらにフリーソフトならこれがいいとか色々教えつつ、無事サークル参加を申し込んだA子は数ヵ月後イベント文庫サイズ同人誌を出した。

もともと30部ほどの小部数ではあったけれど、ありがたいことに完売したらしい。イベント後「色々ありがとうイベントすごく楽しかった!!」と報告してくれたA子は本当に楽しそうだった。

私自身に友達が少ないこともあり、『A子が同人誌を作る側に回になるなら、印刷所や紙の話が一緒にできる』と現金な考えた方ではあったが、以降も私はA子の相談にのりつづけた。

 

 

さすが旬ジャンル、人気カップリングイベントの回数がとても多い。A子はそれからイベントへ何度か申し込み、私が1からすべてを教えなくても一人で、もしくはジャンルの友人たちと楽しくやっているようだった。

そんなA子がある日「相談があるんだけど」と持ちかけてきた。内容を聞けば「同人誌価格設定について」だった。

 

詳しく話を聞けばこうだ。

 

文庫サイズで値段を吊り上げるなんて儲け主義だ

・A5サイズなら二段組にして文字数もっと入ってる。その分同じ内容であったってページ数を抑えられて安く頒布できるだろう

 

このような意見をどこでだか知らんが見てしまったらしい。

 

私自身が漫画というフィールドにいるせいで文庫新書の段組、文字数に関してはまったく知識が無かった。

ただ30部を刷ったA子に最初価格相談をされたときに「そこそこ冊数すれるなら3分の2を売れば印刷費回収ぐらいで設定してる人も多い」「(印刷費を値段を教えてもらった上で)ただ今回は30部だから印刷費割る冊数でいいんじゃないか」「黒字がでるのであればスペース代、交通費ぐらい回収もありだろう」とこのようなことを伝えていた。

個人的意見としては趣味として長く続けていく気があるなら「印刷費の回収」「スペース代」「交通費」の回収は許されると思っているし、A子のような小部数でも「全部売れて印刷費回収」ぐらいの値段設定は許されると思っている。それがどんなに一冊単価が上がろうともだ。)

 

A子の相談を聞いて私は言った。

同人誌は買う、買わないの自由がある」「どんなに安くてもくそみたいな内容ならいらんだろう」「そんな安く頒布しろっていうお客様意見は気にするな」「A子が文庫サイズが好きだと思ったならそれでいいと思う」「同人趣味で好きだからやるもんだ」と。

A子が私の意見に対して本当にどう思っていたのかは不明だが、それでも「そうだよね、気にしすぎちゃいけないよね」と次のイベント文庫サイズで本をだした。値段も「印刷費割る冊数」だったらしい。

 

しかしぱたりとA子がジャンルで本をだすのをやめた。

会って話せばカップリングについては熱く語っていたし、支部にも投稿している。SNSも楽しんでいるようだったし、私生活が忙しいという話も無かったので思い切ってこちらから話を聞いてみた。

 

A子は沈んだ顔でぽつりと「なんか、価格設定に疲れちゃった」と呟いた。

 

 

A子のいるジャンルは人気ジャンルだが、カップリングは新しいキャラのものだった。A子が最初に参加したイベントは、上記にも書いたとおり、初のオンリーイベント。その次に参加したのは初のカップリングオンリー。次は最初オンリーの2、その次はカップリングオンリーの2。そういうジャンルカップリングだった。

その界隈での価格相場がまだ決まっていない空気は、サークル初心者ながらに感じていたそうだ。

小説本で文庫新書でだすサークル結構いたそうだが、みんな手探りで価格を決めているところはあったらしい。

 

A子が仲良くなったサークルに、小説サークルで中堅。イベントでは結構な列を作る人(以下Bさんとする)がいたそうだ。

小説サークルからこそ、そして新しいカップリングで界隈が確立していないからこそ、その人は壁でも誕生日席でもないだけで、確立されてしまえばそのレベルだろうと、支部のブックマーク作品の質を見て私も感じた。

 

その人の本が新書サイズ250P越え、オフセットフルカラーカバー付き、箔押し、で800円だった。

 

これが安いと思うのか高いと思うのかは個人の判断によるだろうけれど、私は「それを大手がやったら死ぬな」とぼんやり思った。

A子が何度目かのイベントで130P、オンデマカバー付きで本を出したとき一冊が850円だったからだ。

これも実は原価割れしている値段だったらしい。

 

Bさんのイベント頒布価格は界隈で相当な悲鳴が上がったらしい。

それはそうだろう。Bさんの装丁ボリュームをそんな価格頒布されれば「その部数を刷れない側はしんどい」だろう、と本を作る側として思う。

イベント以降A子の周りで「Bさんのあれはつらい」「Bさんの安すぎる」「Bさんきっついわ」と声があがってしまったのをA子は聞いてしまったらしい。

Bさんと仲のよかったA子は悩んだ末にBさんにやんわりと伝えた。「Bさんー!あの価格安すぎるよー!他のサークルから悲鳴あがってたよー!次からもうちょっと取ってもいいんじゃないかな!」的なことをだ。

相場が決まっていないのだから相場のために「上乗せ」をするのがとても難しい状況だったとは思う。けれど、オールジャンルイベントで同じカップリング、中堅小説サークルの本が新書サイズ(170P程だったらしい)を1500円で頒布していたサークルがあった。

(これが安い、とは決して思わない。このサークル主は素行が悪かったらしく界隈で嫌われてはいたそうだが、価格設定については本当に勇気がある設定だと思う。この価格にすれば書き手死ぬことはないだろう。儲け主義、とたたかれる可能性があるなかで、このサークルさんはとても勇気ある値段設定にしていたと個人的には感じる)

 

A子からやんわりと言われたBさんは「あーやっぱそっかー!少し安いかなぁ!実は原価ぎりぎりなんだよねぇ。通販すると高くなっちゃうから申し訳なくて!次からはもう少し相場見てみるよー!」と言ってくれたそうだ。

 

けれど、Bさんがそれ以降のイベントで値段を上げることはなかったらしい。

 

それどころか中堅サークルたちがこぞってBさんの値段に合わせてきた。最初に1500円で頒布していたサークルもだ。

中堅サークルは顔の広いBさんに相談する→Bさんの価格設定が広まる→A子を含む小部数サークル相場のために毎回原価割れ

という最悪の図式ができあがってしまったらしい。

 

さらにそこに海鮮が悪気無く追い討ちをかける。

A子がイベントで言われたそうだ。「Bさんのサークルはあのページ数であの値段なのに、どうして高いんですか?」と。

これについてはどうしてA子が聞かれたのか。名前も知らない海鮮に怒りが募るが、ただの不運でしかない。

ただA子はこれでぽっきりと心が折れたらしい。

 

A子がリアルタイムで悩んでいるとき相談されていたら「新書文庫サイズじゃなくてA5にしてみたら?」とも言えたけれど、A子はもうやめてしまったあとだ。

 

Bさんは、海鮮にとってとても良心的なサークルだろう。そしてBさん自身が海鮮のことを考えるとてもいい人なのだろう。

ボリュームがあって、装丁が綺麗で、値段が安い。それでもきっとノベルティが出せるほどの黒字がでる。

 

けれどA子や、A子の周りの小部数サークルたちは原価割れ相場価格頒布していても、価格の高い、装丁が貧相なサークルなのだ

装丁が豪華であったって、赤字サークルなのだ

 

 

この件で、いかに壁サークルが一冊に上乗せしていて、相場をよく見て値段設定をしているのか思い知った。

税金的な問題もあるだろう。ノベルティ対策をして、そのためにノベルティの作業時間も増える。それでも、相場を守るのは「小部数サークルを殺さないためだ」と思った。それが全てではないだろうが、それも含まれているだろう。

海鮮だったときは安く頒布してくれるサークルさんは本当にありがたかった。けれど、今自分が作る側になって。そしてA子を見て、Bさんを話を聞いて。なにより最悪の循環を見て思う。

 

安すぎる頒布価格サークルを殺すのだ。Bさんの海鮮に対する優しさはA子を含む小部数サークルを殺してしまった。

 

「儲け主義」が正解だとは思わない。そして二次創作同人をするうえで儲けることに対しては賛否があるだろう。

けれど、「価格を上乗せする勇気」はジャンルにとってとても大事なことだと思う。

そして人の作った同人誌に「儲け主義だ」と言うやつは滅びよ、と思う。

 

海鮮を優先するか、A子のような小部数の弱小サークルを優先するか、は人によって価値観が違うだろう。

Bさんにとって、A子やその他サークルの声よりも、ノベルティ製作する時間、何より海鮮から思われる自分の印象を優先したに過ぎない。

どちらが正解、などは無いと思う。個人の判断だ。

ただ私は、できるのであれば作り手を優先したい。だって自分カップリングが増えたら嬉しいからだ。

 

このたび2chで価格設定に悩んでいる書き込みを偶然読んで、

そして次のイベントでA子が別ジャンルではあるがまた同人誌を作ったことが嬉しかったので書き込んでみた。

 

 

あなた同人誌価格は、本当にジャンル相場ですか。

海鮮への配慮が小部数サークルを殺していませんか。

 

 

2015-07-10

クラブへ初めて行ってみた

友人がDJをするというので初めてクラブというものに行ってみた。

割りと楽しめたし知らない世界も見ることができて興味深かったが

いくつか気になることがあったので箇条書きにしてみる。

ちなみに、一応オールジャンルと謳っていたが

DJは大概いわゆるオタ系の人なのでアニソンゲームの曲とかもちょいちょい流れた。

煙草の煙が辛かった

これは地味にきつかった。DJ自身も吸いながらプレイするのね。

(なんか今調べたらアニクラとかではフロア禁煙とかもあるっぽい)

長丁場の割に途中退場ができない

開催時間が15時~22時前まであったけど、飯を食いにとかで外に出れないシステムだった。

結果として友人の出番が終わった後に連れと会場を後にした。

立ちっぱなしで足がきつかった

ハコ的に椅子は多い方(らしい)が、それでも人が多くなると必然的に立つことが多くなって

途中から結構しんどかった。(これは俺の体力の無さも原因)

これが、今回行ったイベント特有なのかクラブイベント一般に言えることかどうかは分からない。

この辺がどうにかなれば、今後もちょくちょく通いたいかなぁ、と思った。

(「これ我慢できないようじゃクラブ行くのに向いていないわ」とか言われるかもしれないけど)

2015-06-13

"成長の限界"に達した「艦これ同人界隈のこれから

先日当落が発表された今夏の夏コミC88において、艦隊これくしょん略称艦これサークル数が大方の予想を大きく裏切って前同維持の1846サークルに留まる事態となった。

艦これ同人サークル数は、ゲームサービスが開始して以来、常に明確な増加の一途にあった。

それが、種々のコンテンツにおける"最大の華"であるアニメ化をもってしてもほとんど増加を維持することができなくなったことに鑑みれば、艦これ同人界隈はついに最盛期を越えて「秋」の時代突入したと言える。

約2年で成長の限界に達した艦これ同人界隈は今後どうなって行くのか、これまでの傾向を分析しつつ今後について言及してみたい。

尚、本稿は艦これやその他の作品並びにそれらのファンを煽ったり貶したりするものではないことを先に述べておく。

本稿を読み進める方は、あくまで冷静に数字とその結果を見ていただければ幸いである。


C88当落発表までの艦これ同人界隈の状況

序文で「大方の予想を大きく裏切って」と述べた通り、C88の当落発表まで、Twitterや各種掲示板艦これコミュニティでは「C88では艦これサークル数が2000を超える」ことがほぼ確実視されていた。

読者の方の中にも、漠然とそう思っていた方は多いのではないかと思う。

そのような意見が支配的だった理由を精査してみると、主に以下の2つの要素が根拠として挙げられていることが分かった。


艦これ同人サークル数の一貫した増加傾向

まずは、これまでのコミケにおける艦これ同人サークル数の変遷を見ることにしよう。


  ・C85(2013年冬):(1136) ※註1)

  ・C862014年夏):1498 [+362:前同131.9%]

  ・C872014年冬):1840 [+342:前同122.8%]

 ※註1)C85時点では「301:艦これ」というジャンルコード存在しないため、有志が計測した実測値となり誤差が含まれ


このように艦これ同人サークル数は毎回約350サークルという極めて高い増加率を誇っていたことが分かる。

(尚、C84の締め切りは2013年2月であったが、艦これゲーム本編の提供開始が2013年4月であるため、C84に艦これサークル存在しない)


アニメ版艦これの放映

また、2015年年始からアニメ版艦これの放映が始まり結果的賛否割れものの大変な盛り上がりを見せていた。

前述したように、ゲーム小説漫画原作とする作品において、アニメ化は一般にコンテンツ最大の盛り上がりを見せる場となる。

この傾向は、例えば最近ではアイドルマスター系列作品ラブライブ進撃の巨人などの作品でも明らかである

比較的誰でも簡単に確認することができて、かつこの傾向が顕著に表れる指標としては、pixiv大百科の各作品タグ掲載されている毎日の閲覧数を示したグラフが分かりやすい)

アニメが華と言われる理由はいくつかあるが、本分析テーマである二次創作同人に限れば「お金を払ったり特別装置を用意したりせずとも、TVで見るだけで手軽にその作品世界に触れることができ、新規のファンが増える」「声や映像によってキャラクター所作性格イメージやすくなる」という点が大きい。


上述の①及び②のような状況を見て、C88の1846サークル [+6:前同100.1%]という壊滅的な成長率を予想するのはほとんど不可能であろう。

特に②の要素は、他作品の当時の傾向に鑑みれば、本来であれば艦これ同人界隈に大きなプラス寄与をもたらしたはずである

では、何故サークル数は頭打ちになってしまったのか。


アニメ化は失敗だったのか?

C88での艦これサークル大幅躍進を確信する声がほとんどだった一方で、ごく少数ではあるがアニメの出来が良くなかったため、C88ではサークル艦これから離れるのではないかという意見もあった。

確かに、艦これアニメに関しては、一部の作画問題シナリオの迷走などで賛否が大幅に割れいたことは否定できない。

賛否割れた例としては、加賀の弓の構え方、赤城の食べていた大盛りカレー描写如月轟沈提督吹雪採用した理由など、激論が繰り広げられていたのを覚えている方は多いのではないかと思う)

これはニコニコ動画での放送アンケートの結果からも見て取ることができ、特に3話及び9話以降で顕著である


しかしながら、アニメ艦これ同人サークル数に負の影響を与えたという考え方には否定的にならざるを得ない。

その理由の一つが、C88の参加申し込み期限問題である

C88の参加申し込み期限は、郵送が2/4(水)、オンラインが2/12(木)であった。

艦これアニメ放映開始が、一番早いところで1/7(水)深夜であったため、C88の申し込み締め切りまでに4話あるいは5話まで放送されていたことになる。

アニメの前半期で大きく評価割れた回は3話の如月轟沈の回のみであり、1~2話及び4話以降はしばらく相対的評価の高い回が続いたため、サークル数の伸びをここまで抑え込むほどの壊滅的な影響があったとは考えにくい。(則ち、9話以降の影響は申し込み期限の時点では現れない)

もう一つの理由として、堅調なアニメDVDBDの売り上げが挙げられる。

あれほどまでに賛否割れたにも関わらず、アニメBlu-ray Discの売り上げは初巻で2万枚に達するほどの売り上げを見せている。

もちろん、BDの売り上げが艦これ同人界隈の盛衰をそのまま反映する指標であるとは思わない。

また、全巻同時予約かつ予約キャンセルを受け付けない前提で別途特典を付けるなどの一部の販売方法の影響も少なからずあるかもしれない。

しかしながら、それでもなお2万枚という販売数は昨今のアニメBDの中でもかなりの上位に位置しているものであり、それだけアニメ否定的でないファンがいるということであり、言い換えれば艦これファンの絶対数自体がまだ多いということに他ならない。

また、後述するが、同人界隈の動向を調べる上で相関性の高いpixivニコニコ動画投稿数等も、アニメ放映中に増加していたことも付け加えておきたい。

以上を考慮すると、アニメがC88のサークル数増加に負の影響を与えたとは言えないと結論付けるべきである


pixivニコニコ動画同人誌即売会などの分析

では、同人界隈と相関性の高いpixivニコニコ動画投稿数や実際の同人誌即売会サークル数はどのように変化していたのだろうか。

同人界隈の各種分析を行っているありらいおん氏の所見では、「2周年を迎えた艦これ二次創作は、pixivニコ動とも現在も拡大を続けていますアニメ放送後も、今のところ艦これ二次創作投稿が目に見えて減衰するような様子はありません。(中略)これからの1年も艦これでは活気のある二次創作活動が続くでしょう。」と結論付けていた。

文章は以下のASCIIからありらいおん氏の記事より引用

http://ascii.jp/elem/000/001/001/1001334/

しかしながら細かく数字を見ていくと、実際には2月をピークに緩やかに減少を続けていたことが分かり、特に記事掲載後には一部の指標で前年の極小値を下回る数字が現れていることが分かった。

言い換えれば、兆候はすでに現れていたということに他ならない。


まずはpixiv投稿数の変動を見てみよう。

pixiv同人サークルが多く利用している投稿サイトであり、そこでの作品投稿数と即売会でのサークル数の間には強い相関関係が見られる。


 【月ごとの週平均投稿数】

  ・ 9月:3653

  ・10月:3266

  ・11月:3287

  ・12月:3997

  ・ 1月:4089

  ・ 2月:4516

  ・ 3月:4423

  ・ 4月:4001

  ・ 5月:3790

  ・ 6月:3672 (6月のみ2週目まで)


上記の調査結果から艦これは昨年10月に極小値を示したあと、アニメ化の影響を受けて急回復し、今年2月にピークを迎え、その後緩やかに減少していることが分かる。

6月現在投稿規模は昨年9月とほぼ同程度であり、アニメ化によるプラスの影響は全くなくなってしまったと言ってよい。

ここで注目したいのは、C88の申し込み期限であった2月投稿数が極大値(実際には過去最大値)を示していることである

C87の申し込み期限は8/21であったが、投稿数が当時の2割増しの状態でなおC88の申し込み数はほとんど増えなかったことになる。


また、相関は劣るが閲覧数ベースで見た場合


 【月ごとの週平均閲覧数:単位は×100万】

  ・ 9月:13.15

  ・10月12.32

  ・11月12.04

  ・12月:13.98

  ・ 1月:14.92

  ・ 2月:15.61

  ・ 3月:15.57

  ・ 4月:13.84

  ・ 5月:13.02

  ・ 6月11.80 (6月のみ2週目まで)


となり、著しく減少していることが分かる。

特に6月はまだ全体平均が出せないとは言え、11月の極小値を下回る結果が出始めていることは驚きに値する。

pixivの傾向を見れば創作者、閲覧者ともに艦これ離れが進み始めていることが明らかになりつつある。


ニコニコ動画も伸び悩む。

投稿数を見ると、やはり2月の週平均投稿1200を境に下降の一途をたどり、現在は週平均500未満まで落ち込んでいる。

これは昨年10月~今年1月平均値とほぼ同じで、やはりアニメ化による効果は消滅したと考えて良い。

閲覧数もアニメ最盛期に週平均約13,500あったことと比較すると、現在の約8800という数字はあまりに寂しい。

これもやはりアニメ化以前の極小値である昨年10月数字とほぼ同じである


最後に、コミケ以外の同人誌即売会の状況を見ていきたい。

オールジャンルイベントではない、艦これのみを対象としたいわゆるオンリー即売会が振るわないという話を耳にしたことはあったが、実際にサークル数の増減を検証してみると、


  ・駆逐してやる!なのです!4:41(-4:前同93%)

  ・蒲田鎮守府3:59(-389:前同13%)

  ・(舞鶴)砲雷撃戦!よーい!16:106(-23:前同86%) ※註2)

  ・艦娘まりんふぇすた3:70(-28:前同75%)

  ・海ゆかば3:133(-74:前同64%)

  ・艦これtheフェスタ:25(-11:前同69%)

  ・我、夜戦に突入す!2有明:367(-52:前同77%)

 ※註2)「砲雷撃戦」は開催地ごとに規模が全く異なるため、同じ開催地のもの比較


と軒並み前同を割り込む事態となっており、増加したのは


  ・西海ノ暁5:145(+81:前同179%)

  ・駆逐してやる!~なのです!4:65(+6:前同110%)


など、わずかであったため、そのような話は強ち間違いではないことが判明した。

参加するサークル数が万遍なく減少しているということは、それだけ艦これ同人サークルが少なくなっていることに他ならず、コミケの参加サークル頭打ちになっている傾向にも合致する。

無論、艦これオンリーイベント比較的多く開催されているためサークルが参加するイベントを選りすぐって見かけ上分散しているという可能性もあるが、昨年と比較して開催されるオンリー即売会の数自体も減少しており、疑問が残る。


では、オールジャンルイベントではどのような傾向にあるのか。

コミケと同様に、艦これはその他のオールジャンルイベントでもサークル数が伸び続けていた。

しかしながら、実際に直近のイベント検証してみると、どうやらすでに頭打ち兆候は見えていたことが明らかとなった。


  ・コミックトレジャー:381(-34:前同91%)

  ・コミック1:736(-107:前同87%

  ・SDFスペシャル109(-36:前同75%) 


直近の同人誌即売会の状況を分析する限りでは、C88での艦これサークル数の頭打ちはむしろ予想されてしかるべきものだった可能性が高い。


今後の艦これ同人界隈を取り巻く環境

上述の各種指標が示す通り、艦これ二次創作の勢力が昨年最も低下した時期と同程度まで落ち込んでいて、尚且つ今もなお減少を続けていることを考慮すると、艦これ同人界隈はすでに成熟期を越えてその先へと足を踏み込んだ地点に達したというべきであろう。

アニメ化を経てその隆盛を維持することが困難であった理由考察するのは容易ではないが、敢えてその愚を犯して私見を述べるならば、艦これのものの手軽さゆえに訪れた結末なのではないかと思う。

艦これが多くの人に支持された一番の理由はやはり片手間で遊べる手軽さであると思う。

しかしながら、それ故にシンプルデザインは大幅な要素の追加を許さず、システムの改良やシナリオの設定・追加などの大幅な改定が行われることはほとんどなかった。

加えて国産艦で追加できる艦は最早ほとんど残されておらず(「信濃」を除けばほとんどが駆逐艦のみ)、海外艦に活路を見出そうと試みているものの、必ずしもユーザー好意的に受け取られているわけではない。(「ローマ」「リットリオ」などは残念ながらあまり芳しい評価を得られなかった)

イベントや改二、大型建造、キャラクターボイスの追加などで拡大・維持してきた人気を、ついに保てなくなる線まで達してしまったのではないだろうか。

言い換えれば、大変失礼な言い回しであることは承知の上で敢えて使うが、作品としての寿命が近づいているということになる。

再びC88に目を向ければ、半ば公式同人サークルであるC2機関落選していることも興味深い。

個別当落をあれこれと詮索するのは良くないことだが、同規模の「東方Project」で言えば「上海アリス幻樂団」が落選するに等しい事態であり、今後の動向に注目が集まるのは必至である


以上を踏まえると、今後艦これ同人サークル数が増えるというのはなかなか厳しい想定になると結論せざるを得ない。

これ以降もVita版やアーケード版の発売はあるが、アニメ以上のインパクトファクターになるとは考えにくい。

それというのも、艦これは先述の通りその手軽さがユーザーに受け入れられた大きな要素であり、専用のゲーム機必要とするVita版、衰退著しいゲームセンターに設置される大型のアーケード版などはむしろその流れに逆行するもので、一時的話題性はあるにしても、アニメほどの起爆剤には決してなり得ないからである


各々の創作者に迷惑をかけかねないため詳細は敢えて省くが、すでに一部では「ポスト艦これ」を探る動きも出始めている。

これらは間違いなく即売会サークル数にも影響してくることだろう。

すでにコミケサークル数が減り始めている東方Project場合は、しかしながら各地のオンリー即売会がなおも堅調で、特に博麗神社例大祭の参加人数が一転して増加に転じるなど一部ではむしろ復調の兆しすらも見られるが、これはひとえに東方ファンが10年以上にわたって積み重ねてきた"基礎体力"とも言うべき根強い人気に下支えされての結果である

近年のコンテンツ消費サイクルの激しい中、2年もの同人人気を拡大し続けた艦これではあるが、そのような理由で「単に規模が似ているから」と今後の艦これ同人界隈の行方東方Projectの現状をもとに比較することは困難である

成熟期のその先に到達した艦これ同人界隈が今後どうなるか、厳しい結果が予想されるが、見届けていきたい。

2015-03-18

艦これのワンドロ騒ぎに乗じて東方のワンドロの騒ぎが蒸し返されたけどここで「乗っ取り」という大雑把な単語が使われていたのでもう少し詳しい経緯を書くことにした

「深夜の真剣お絵描き60分一本勝負」はオールジャンルタグだったけど紆余曲折のうちに東方絵描きしかまらないような状態になっていった

まり黙認のルールとして東方お絵かきタグになっていた

また「深夜の真剣お絵描き60分一本勝負」というタグが付いた絵を自動収集するサイトがあった

乗っとり騒ぎを起こした新しい管理人はおそらくこの収拾サイトを目当てに騒ぎを起こしただがその手口が

艦これの絵を書いてる人間に「「深夜の真剣お絵描き60分一本勝負」」タグ艦これタグを付けて絵を投稿してくれとそれまでの利用者相談もせず呼びかけたというものであり

このタグ独断艦これの絵だけ増やしてそのまま流行ジャンルの勢いで押し切ろうというものである

まりオールジャンルタグに現行の利用者無視して艦これの絵だけを増やそうとしたわけである

結局文句が集中したので今艦これが使っているワンドロのタグが新しく立ち上げられこの話は終わったのだが

管理人やその取り巻き最後まで絵をかけない無産が文句を言ってる、絵が増えてまともな人は喜んでる、と主張しており

特に絵描き意見を優先した態度は今回の騒ぎが大きくなった一因とも考えられる

2014-06-23

新聞

毎日新聞の全ページに目を通すようにしてるんだけど新聞てすげーわ。

ネットニュースとかよりも情報がまとまってるんだよな。

興味のない分野の話も無理やり目に飛び込んでくるから嫌でも視野広がるし。

たとえばヤフーニュースとかグノシーとかってネットの人に刺さるニュースだけ選んでんじゃん?

でも新聞オールジャンルなんだよね。

ジジイ系の話ばっかなんだけど、ジジイ視点からニュースがみれるというか。

ネットニュースばっかだと偏っちゃうんだよね。

居酒屋とかで話しててもネットだけの人って分かるもん。

なんつーか自分の興味ある分野には超詳しいんだけど、他のジャンルに応用できてない感じがする。

いま30だけどこの年で新聞のスゴさ知れてラッキーなのかも。

40とか50で気づいても遅いかもしんないからなー

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