はてなキーワード: 洋画とは
少し前の話だが、ロジャー・ムーアが亡くなったニュースを職場で知り、帰宅後に古い洋画が好きな夫にそのことを伝えようとしたのだが、映画に疎い私はそのとき「007の人が亡くなった」という程度のことしか記憶しておらず、そこから勘違いして「ショーン・コネリーが亡くなった」と言ってしまったことがあった
夫は少し怪訝な顔をして「ショーン・コネリー?本当に亡くなったの?」と尋ね直してきた
夫がこういう聞き方をしてくるときはだいたい私の勘違いであることが多いので、私は途端に不安になり「どうだろう、違ったかもしれない」と答えると、夫は「ふーん、まあ、後で調べてみるわ」と流された
そしてその日の夜、寝る前に「やっぱり亡くなったのはショーン・コネリーじゃなくてロジャー・ムーアだったよ」とスマホのニュース画面を見せて、それっきり夫はとくに何も言わなかった
他にも、私が車を運転するとき間違ったルートに進もうとしても「あれ、その交差点って直進じゃない?」などと一言言うだけで、そのまま私の進むに任せ、ようやくルートが間違ってることに私が気づいても「じゃあ、引き返そうか」と軽く促すだけだ
実家では、というか私の両親は夫とは全く違っていた
私が何か勘違いしたことを言うと即座に訂正され、もっときちんと調べてから言え、曖昧なことを言うな、昔からお前は…と、軽く一、二分はお説教が返ってきていた
車の運転のときも、カーナビの案内よりも一ブロック早く左折しようものなら大変なことになっていた
「そっちじゃない」「ウインカーあげるな」「カーナビをちゃんと見ろ」…怒鳴り声の二重奏だ
芸能人っていうか、声優以外が吹き替えやると必ず叩かれるよな。「プロの声優を使え」とか。判を押したように。その作品も見ずに。
で、そんなにダメか?ダメな作品は何個あるんだ?10か?20か?こういう質問をすると、大体帰ってくる返事(作品)はお決まりだよな。シンプソンズとか。あとなんだ?ジャッキー・チェンの「80デイズ」か?イクサー3でも例に挙げるか?
実のところ、ひどい作品って少数じゃねーのか?
で、それをネットの声のデカいやつらが脊髄反射&定型行動的に叩いてるだけなんじゃないのか?
この話題でよく俎上に上がるジブリのキャスティングも、はっきり言って全然大丈夫なレベルだろ。
「声優を使え」っつーのは要するに、「自分が知ってる人が出てるのが見たい」だけなんじゃないのか?だとするなら、芸能人出演を望むのと全く同じ目線だよな。
最近の芸能人というか、アイドルや芸人って、演技上手いだろ。こんなこと言うと、また「声優はプロなんだから」と言い出す奴がいるけどさ。どうなんだ?テレビや舞台で毎日のように「演じている」人って、声優養成所出ていくつかのアニメやゲームに出てる人に比べて経験値は圧倒的に高いんじゃないのか?個人的に、芸人全然OKなんだけど。だって上手いもの。声の張りもあるし。しかも吹き替えの場合、演出や脚本の出来は保証されてる(ことが多い)。だから多少の演技の粗は気にならなくなるのも大きい。演出と脚本と知名度と人前に出る経験とある程度の演技力があれば、それは「プロの声優」に並ぶんじゃないのか?
なんでこんなことを書いたかというと、さっきピクサーの「Mr.インクレディブル」を見たんだよ。古い映画だけど。ピクサー作品はこれだけは見てなかったから、見てみようと思って。
ピクサーとディズニーだけは吹き替えで見る、と決めてたから、これも吹き替えで。
で、これがもう、めちゃくちゃ面白かったのよ。もう最高だった。なんで今まで見てないのか自分を殴りたくなった。これ大好き。
「スーパーヒーロー物かぁ…」って、当時はスルーしてたんだけど、大失敗だった。これを読んでる、同じく敬遠した人にもぜひ見てもらいたい。これは愛おしい。
これはヒーロー物じゃなくて、夫婦物だった。奥さんが旦那の浮気をうっすらと疑う時の仕草が最高。仕草っていうか、旦那の浮気を疑い始めるときって、怒りじゃなくて戸惑いと不安が先に来るんだよね。あのシーンはもうすっごい心に来た。ラストのクライマックスで、街が大変なことになってるのに運転席の旦那と助手席の奥さんが道順について言い争いをして後部座席で子供がゲンナリするところとか、(懐かしの?)夫婦あるあるネタが自然に演出・演技されてて素晴らしかった。お姉ちゃんと弟も、語彙が乏しくてアレなんだがもうマジで姉弟ってこんな感じだよなって。スーパーヒーロー物で、それぞれ明確な能力が振り分けられてるのに、「こいつはこういうキャラ」って明確に記号化されてないのがよかったのかなと思った。いわば、アニメ的なキャラ付けが薄いともいえる。だからお姉ちゃんのティーン感が際立つし、奥さんの奥さん感&オカン感がすっとなじむ。最後の最後エピローグのあのシーンなんてまさに「普通の家族」なのに、叫んでる台詞がインクレディブルなのでめちゃくちゃ面白い。あのシーンだけでも何度も繰り返してみちゃう。今も流してる。最高。
で、この作品、エンドロールで初めて知ったんだけど、「プロの声優」はメインキャスティングにはいないんだよね。それでこれだけ面白い。これだけの演技を見られる。それで十分なんじゃないか?芸能人?俳優?アイドル?芸人?いいじゃん。すげぇじゃん。面白いじゃん。彼らを使った「ひどい映画」が10個、20個しか挙がらないんなら、それで全然行けるじゃん。それ以外は文句がないか、いい吹き替えってことでしょ?
「この世界の片隅に」のすずさんを演じられる声優は誰かいるのか?っつー話だよ。のんは駄目だったのか?よかっただろ?ならそれでいいじゃん。
なんかどうも、こういう声優非声優の話で噴きあがってるのを見ると、冒頭にも書いた「脊髄反射&定型行動」っていうネット民のお決まりのパターンなんじゃねーかと思う。
そんなこと無いぞ!と反論したくなるが
思いつく良作邦画タイトルが、どれもこれも映画館の大スクリーンと音響で視聴せずとも、自宅でレンタルやネット配信で見れば十分に楽しめる作品ばかりだった。
去年は邦画が豊作で、10本以上面白い作品を見たけれども、映画館で見て本当に良かったと思ったのはシンゴジラだけだった。
納得。しかもこの手の邦画を馬鹿にするネット住人は自分の好きなものには甘い。
1点目の安直なコンセプトの量産なんてオタクが大好きな特撮ヒーローものとか最たるものなのにオタク視聴者は今日のエピソードは良かった、面白かったと作品の個性や違いを強弁する。なのに邦画の違いは見分けられないメクラ。
2点目の原作モノの有り無しの話なんて例えば80年代の名作映画と呼ばれてるものだって原作モノ多いけど、それらを絶賛してる映画オタクがどれだけ原作を読んでるのかと。実写邦画じゃないけど俺なんてドラえもんのアニメ映画に子供の頃から「つまらないなぁ」とがっかりしてたからね。原作漫画のほうが面白すぎたから(ドラえもん映画はアニメと原作漫画の同時並行制作だけど)。今の原作モノ批判の連中は「大勢の人がクソだといってるから俺もマウントとってボコボコにしたい」という快感にはまってるだけだよな。
http://anond.hatelabo.jp/20170505131553
日本に限らずどこの国でも、その国で売り出し中の俳優、女優をキャスティングした飽き飽きするストーリーの映画はたくさんある。
たくさんあるけどもちろん輸出はされない。他所の国では売れないからね。
ここで言う「洋画」は別の国でも十分採算が取れるだけの力を持った上澄みであり、「邦画」は上から下までひっくるめた全体で、
そりゃ「邦画」に勝ち目はないわな。
映画好きの女子大生を主人公にした、安田剛助先生の『私と彼女のお泊り映画』という漫画があります。僕の大好きな作品です。
この漫画の最新話の一部が2ちゃんねるに抜粋掲載されて、そのスレッドがまとめブログにまとめられたことでちょっとした話題になりました。
映画通の男「邦画はクソ。黒澤映画だけは認める」 女さん「はぁー(クソデカイため息) 論破してやるわ」
【映画】なんだよこの漫画www【注意】 : 2chコピペ保存道場
よくいる「ちょっとオタク入ってるめんどくさい大学生」がここまで見事に再現されるとはwwwww : 無題のドキュメント
この男子大学生が登場する回は実は僕もあまり好きではなくて、というのも、彼のキャラクターが如何にもな“ステレオタイプの自称映画通”すぎるからです。
主人公・小春の最後のセリフ「あなたが好きなのは『映画』じゃなくって『映画が好きな自分』じゃない??」を言わせるためにでっち上げられたキャラクターで、所謂邦画ファンの仮想敵でしかありません。
そういうのを言い負かす啓蒙的な作風はこの漫画に求めるところではありませんでしたし、そもそもこんな事言う自称映画通なんて今どき存在しないだろうと思っていたのですが……
というか、少し引きました。
8名前:名無しさん 2017/04/26(水) 21:36:48.05 ID:M9GbgbRG0
言う女に同意できるわけ無いだろう
別に男が悪いとは思えないのだが
69名前:名無しさん 2017/04/26(水) 21:56:57.52 ID:nt7/WWjT0
265 名前:/名無しさん[1-30].jpg[sage] 投稿日:2017/04/26(水) 22:34:42.86 ID:naDWyRswp
言ってることは間違ってないな
クソみたいな映画を絶賛するアホ女多すぎ
もちろん、邦画に対して肯定的な意見も多くあるのですが、ネット上とはいえこんなアホみたいな大学生に同調する人間が多くいることに驚きました。
そしてここからが本題です。
思えば確かに、ここ最近のネット上での邦画叩きは目に余るものがあるなと感じていました。
個人的に、その流れは三池崇史監督の『テラフォーマーズ』が公開されてから加速していったように感じられます。
漫画原作の映画が増えてきている昨今、『テラフォーマーズ』の出来が芳しくなかったという風説を受けたオタク達が挙って“漫画原作の映画は叩いていいモノ”、そこから派生して“邦画は叩いていいモノ”という風潮を作りあげているのではないでしょうか。
漫画作品が映画化されるという報せが届く度に、2ちゃんねるやTwitterのようなSNS上で、まるで親の敵に出会ったかのごとく、批判の嵐が巻き起こります。続いてビジュアル、予告編が公開されると、その勢いは更に加速していきます。やれ再現度が低いだの、コスプレ大会だの、ダサいだの安っぽいだの。
批判有りきのバイアスを掛けて見れば、正当な評価などできようはずはありません。公開前の作品に対してそこまで否定的なことを書き続けるのは最早ネガティブキャンペーンの一種でしょう。しかもそこから「だから邦画は糞だ」みたいな論調に持っていくのだからもう目も当てられません。
そんな差別主義者、邦画レイシスト達に、僕はモノ申したい。観もしない映画を批判するんじゃないと。邦画は、あなた達の批判オナニーのおかずじゃあ無いんだと。
はじめにことわっておくと、僕自身は別にそれほど邦画が好きというわけでもありません。映画はよく観ますが、圧倒的に洋画のほうが多いです。
こんな記事を書いておいて何を言うのかと思うかもしれませんが、重要なのは映画そのものが好きだということです。日本に住んでいる以上、邦画も映画興行の一角です。邦画の衰退は、日本映画興行全体の衰退につながります。
邦画レイシスト達を批判するのは、邦画を擁護したいというよりは、日本の映画を取り巻く環境に対する悪影響を危惧してのことです。
さて、ネット上で同意の声が聞かれる、「お泊り映画」の大学生の主張ですが、彼が邦画をショボいとする根拠として
の二点をあげています。明らかに、ろくに邦画を見ていない人間らしい的外れな批判ですが、彼はこれが真理だと言っています。
先に言ったように、このキャラクターは小春の最後のセリフを引き出すために設定された馬鹿な仮想敵で、そもそも発言に正当性なんてあるはずはありません。しかし、一部の邦画レイシストは彼同様これが真理だと思っているようです。
わざわざ間違った発言をあえてしているキャラクターの間違いを指摘するのは野暮というものですが、こちらもあえて、彼が如何に的外れは批判をしているのか示しましょう。
まずは、ケータイ小説ばかりのイメージ。といっても、『世界の中心で、愛をさけぶ』がケータイ小説原作でないのは言わずもがな、今日日ケータイ小説なんて名前も聞かなくなった死語同然のワードで、恋空がブームになったのももう随分前です。病気で殺しとけばいいと思っているような邦画といえば、最近だと『バースデーカード』や『四月は君の嘘』、あとは事故死ですが『Orange』あたりもそのイメージでしょうか。なんにせよ、ここ最近ではそれ程多くないように感じられます。
なので、男のイメージを前時代的と断ずることは容易です。ただ、安直なコンセプトという意味では確かに現状邦画の一角を占める存在が有ります。
現在公開中の『PとJK』や『ひるなかの流星』をはじめ、少し遡るだけでも『今日のキラくん』や『オオカミ少女と黒王子』や『溺れるナイフ』や『ヒロイン失格』など、枚挙に暇がありません。加えて、『ハルチカ』や『リライフ』や『君と100回目の恋』など、本来少女漫画が原作ではない映画も、そのイメージに取り込まれています。
しかも、このたぐいの映画はヒロインとその相手役に現在売り出し中の俳優/女優を起用して話題作りをしているので、二点目のアイドル性重視のキャスティングにも引っかかってきます。つまりこの一角は、彼の批判を真向から受けるゾーンということになります。
正直に言うと僕自身、この辺りに対しては公開される度に「またか」という気持ちにもなりますし、違いもよくわかっていません。だって観てないから。
確かに、この一角は邦画の一側面では有りますが、無論これが全体を体現しているわけではありません。マーケティングが大々的だからそのように感じてしまうだけです。
逆に言うと、観ていないからこそそれらの映画がショボいのかどうか判断はできません。
例えば『ひるなかの流星』はレビューサイト「KINENOTE」で67人の平均点73.4点との評価がくだされています。鑑賞人数は少ないですが、キネ旬が運営するサイトなのでそれなりの映画ボンクラ達が集まっているはずなので、この評価はなかなかのものだと思われます。どれも同じように見えても中身が違うのは当然で、玉石混交する中にはちゃんと面白い映画があってもおかしくはないのです。
つまり、コンセプトの安直さがそのまま映画のショボさに繋がるかというとそんなことはないということです。
この程、マイケル・ベイ監督が『トランスフォーマー』シリーズの量産体制に入り、既に14本分もの脚本が仕上がっているという報道がありました。14本って、相当な量ですよ。『トランスフォーマー』は作れば売れるが約束されているからここまで攻撃的な体制が取れるのです。これこそコンセプトの安直さの極みでは無いでしょうか。そして、『トランスフォーマー』シリーズ一本一本がショボい映画ではないことは皆さんご存知のはず。
あとは、マーベルスタジオも自社のコミック原作の映画をどんどん量産していますよね。2020年までの上映計画が既に確立されている。これも当然、作れば売れるが約束されているからです。そして、こちらのクオリティに関しても周知の通り。
少女漫画原作の邦画群もまた作れば売れるが約束されているコンセプトだから量産されているわけですが、それを以って製作が手抜きだと断ずるのは浅はかにも程が有ります。
実際に観てみると、本当にどれも同じような映画に観えるのかもしれません。しかし観てない以上、その一点で批判するには感情に寄りすぎているのではないでしょうか。
それに何より、そういった映画群が対象にしているのは女子中高生です。それが邦画全体であろうはずはありません。安直なコンセプトもアイドル性重視のキャスティングも、それが対象にするのが女子中高生だから効果的なのです。邦画を批判して悦に入ってるような、オタクや中年男性なんて端から対象にしていません。
なのにそれを論ってショボいだの言ってるのは大人げないの一言につきます。
ケータイ小説のような、今で言うなら少女漫画原作のような映画だけが邦画じゃあありません。そんなことを言っている人は、マスメディアの宣伝にしかアンテナを張っていないと自白しているようなものです。映画に対する関心が薄い、芸能ニュースだけをみて映画情報を仕入れている気になっている人間に、邦画全体を批判する権利なんてありません。恥を知ってください。
先程も言ったとおり、僕自身はそれほど邦画を観るわけではありません。昨今よく漫画の実写化失敗例として挙げられる『テラフォーマーズ』も『進撃の巨人』も観ていません。なぜなら興味が無いから。
両作品とも、アニメは観ていました。特に巨人は、現在放送中の第二期も毎週楽しみにしています。大好きな作品です。しかし映画は、特に興味がわきませんでした。
そもそも映画は、テレビ番組や雑誌掲載の漫画とは違い、観るかどうかの判断の多くは観る側に委ねられます。だって、わざわざ映画館に足を運んで、1800円のチケットを買わないと観れないのだから。
ザッピングしていて目にとまることも、とりあえずで録画することも、買っている雑誌をパラ見して視界に入ることもないのです。テレビなんか比じゃないほどに「嫌なら見るな」が成立するコンテンツなんです。
漫画が原作の映画が公開されて、それがひどい出来だったか原作ファンが憤る。これは理解できます。その作品が好きで、その作品の新たな一面が見られるのだと期待に胸を膨らまして劇場に足を運び、目にしたものが原作を踏みにじるような駄作だったなら、それは批判してしかるべきでしょう。また、はじめからバイアスをかけて劇場に臨み、批判箇所をピックアップしながら鑑賞し、帰ってネットにそれを書き連ねる。僕自身はあまり理解できない楽しみ方ですが、それも正当なことでしょう。なぜなら能動的に足を運んでお金を払って鑑賞しているのですから。
しかし、そうでない人間はなんなのか。ビジュアルや予告編が、それどころか実写化の報せが出ただけでクソ認定してメタクソに叩き、果ては邦画の体制までもバッシングする邦画レイシストはなんなのか。原作のファンで、実写化した姿など見たくないというのなら、見なければいい。最初から期待が持てないのなら、無視すればいい。原作が好きだからというペラッペラの免罪符を掲げても、その実やりたいことは何かを批判して快感を得ることでしかないのではないでしょうか。確かに上映期間中はテレビでもCMが流れたり芸能ニュースを席捲することもあるでしょう。でもそんなのは、上映期間中のほんの一ヶ月程度と、それ以前の宣伝期間の、正味二ヶ月程度のものです。それさえすぎれば、余程のものでもない限り、もう目にすることはなくなります。
例えば『銀の匙』や『男子高校生の日常』や『ひぐらしのなく頃に』が実写映画化されたことを覚えている人が果たしてどれくらい居るでしょう。どれもアニメ化もされた大人気作品ばかりですが、映画の方はまず話題に上がりません。その程度のものなのです。
無視していればそのうち過ぎ去っていくのをわざわざ叩くのは、原作愛でもなんでもありません。批判して快感を得たいだけのただのオナニーです。漫画原作映画は、邦画は、邦画レイシストのおかずでは決してありません。
『テラフォーマーズ』も『進撃の巨人』も僕は観ていません。なので両作品に対して言及することは出来ません。便乗している人間はともかく、観た上で批判している人たちの意見は正当なんだろうなと思います。
しかし僕も、漫画実写化の中でも悪名高いあの作品は観ました。そうです、『デビルマン』と『キャシャーン』です。
『デビルマン』は、今でも漫画実写化の際に名前を挙げて「だから実写化は糞だ」という批判につなげる格好の材料となっています。2004年の公開にも関わらず未だに話題性を持続している、ある種伝説的な作品です。
これ一作で邦画批判につなげるのは短絡的に過ぎますが、実際この映画がそびえ立つ糞なのは事実です。僕自身観た作品なので遠慮なく言います。本当に酷いです。苦行かと思えるほどに。評判の悪い映画はあまり積極的に観ようとしない質なので、自分の中ではクソ映画の極北として君臨している作品です。
しかし『デビルマン』は本当に極端な例です。漫画実写化が全てこのレベルなら邦画批判も已む無しと思いますが、このレベルのクソはなかなかひり出せるものではありません。納豆が臭いからという理由で日本料理全体を批判するのはお門違いというものです。というのも、『デビルマン』と同年に公開され、クソ実写化の双璧と並び称される『キャシャーン』が、蓋を開けてみると実はそれほど酷いものでもないからです。
確かに手放しで褒められる作品ではないのですが、少なくとも『デビルマン』に比べると兆倍面白いですし、見応えがあります。PV畑出身の紀里谷和明らしく映像面のこだわりは強く、サイバーパンク的意匠が凝らされたディストピア風美術を日本で展開する舞台は一見の価値が有ります。アニメ原作であることを意識して、アニメーションを取り入れた演出がなされていたのも斬新でした。実写用にブラッシュアップされたキャシャーンのデザインもかっこ良く、今のアメコミ映画の隆盛に先駆けていたとすら思えます。クライマックスで明かされるダークヒーロー然としたキャシャーンの背景も、賛否は別れる気はしますがテーマに重みが出て興味深いです。主演の伊勢谷友介や悪役のブライキング・ボスを演じる唐沢寿明の怪演を始め、キャスト陣も申し分ありません。冗長な展開や説明的且つ啓蒙的すぎるセリフ回しが鼻につくことはあっても、『キャシャーン』は『デビルマン』と並んで語られるような作品では断じてありません。そもそも『キャシャーン』への批判は、設定改変によってキャシャーンのヒーロー像を歪められたことに対するファンの憤りからくるもので、映画そのもののクオリティとは別の由来です。
しかし、漫画実写化の際に『デビルマン』と『キャシャーン』の名前を挙げて批判している人間が居ます。彼らはまず間違いなく『キャシャーン』を観ていません。邦画レイシスト達の共通理解として“『キャシャーン』は叩いていいモノ”があるからの現状なのです。このことからも、邦画レイシストが如何に短絡的で、感覚的に邦画を批判しているかがわかります。彼らは邦画を観ていません。イメージと伝聞でしかものを語れないのです。
近年、僕が観た邦画の中で面白かったと感じた作品をいくつかあげます。(一応、アニメは除きます)
・『ちはやふる 上の句・下の句』
・『アイアムアヒーロー』
・『寄生獣』
・『シンゴジラ』
・『残穢』
・『日本で一番悪い奴ら』
・『SCOOP!』
・『クリーピー』
どれも大々的に宣伝された大作映画ばかりで、映画通が好むミニシアター系とかじゃありません。更に上の三つは漫画原作です。どれも実に面白い邦画でした。これらよりつまらない洋画をいくつも挙げることが出来ます。
映画が好きな人間であれば、意図的に避けようとしない限り邦画を観ることもあると思います。そのどれもが全く琴線に触れない人間など本当に居るのでしょうか。漫画を原作にしていても面白い作品はたくさんあります。邦画全体となれば尚更です。
本当に観ていれば、やたらと批判なんて出来ないはずです。それは、自分の感性も批判することになるのですから。実際、邦画それ自体が肌に合わないという人もなかにはいるのでしょう。しかし、SNSで邦画叩きをしている人間が皆そうなのでしょうか。おそらくそんなことはないでしょう。多くは叩きたいから叩く、邦画は叩いていいモノだから叩く、と思考停止している人間なのではないでしょうか。
自分はモノを見ないで感情的に対象を批判する、欠片の理性も持ち合わせないような人間ですと自白して、恥ずかしくはないのでしょうか。
僕もまたこうして、邦画レイシストなんてアホなネーミングの仮想敵を作って、一方的に批判を飛ばして悦に入っているだけの人間です。さっきも言ったとおり、邦画そのものに対して特別な思い入れはありません。
しかし、こうして文章にして発信することで、仮想敵だと思われた邦画レイシストが食らいついて、話題になってくれることを密かに望んでいます。
映画は好きです。邦画にも好きな作品がいっぱいあります。『銀魂』や『トーキョーグール』や『鋼の錬金術』等、観に行こうと思っている漫画原作の映画もあります。自分の好きなモノを理由もなく批判する人間は当然不愉快です。何よりも僕の映画ライフのために、そんな不快な人間が一人でも考えを改めてくれることを願っています。
そっか
この人はこういう声じゃなきゃみたいな拘り強いと思ってたんだけどそうでもないのかもね。