はてなキーワード: Mastodonとは
盛り上がるわけがない
元増田も言ってる「個人に帰属するべき」という考え方がMastodonで基礎的な考え方になっているならMeTooやKuTooを訴えても「好きにすりゃ良いじゃん」と返されて議論が起きる前に終了してしまう
更にMeTooやKuTooへ積極的なヤツが「男がそういう社会にしたのならば男も協力するべき」と続けても「その通りだよキミの意見に賛同する」と返されて議論にすらならないんだよ
Twitterで何であそこまで大きな話題になったのかと言えば反論する者が居たからでしょ?
分散SNSでは反論する者がゼロとは言わないが物凄く少ないのでTwitterほど盛り上がれない。盛り上がらないというか盛り上がれない。
Mastodonというか分散SNSネットワークにネトウヨが居ないわけじゃない。
単にほぼすべての分散SNSネットワークユーザが「そういう人も居るよね。他人に強制しなければ好きな思想持ってても良いんじゃない?」と認識しているだけ。
Mastodonに居るネトウヨですらそう思っているためTwitterでいうネトウヨvs疑似リベラルみたいな対立は生まれにくい。
この問題は「そういう人も居るよね。他人に強制しなければ好きな思想持ってても良いんじゃない?」という根幹が揺れる問題のため分散SNSネットワーク全体で沸騰している。
まぁ言ってみれば「ユダヤ教を強制排斥したGab絶対許さないマン」が分散SNSネットワークへ登場して「Gabを強制排斥したらGabと同じやんマン」が反論対立している状態。
「特定の集団を強制排斥したナチは許されないけどナチを強制排斥することは許される」みたいな現代西洋自由主義の矛盾が分散SNSネットワークで可視化され炎上してるんだよ。
MastodonはAGPLで開発されており、AGPLに則れば誰しもが自由に参入し使用することができるということは前回のエントリで言及させてもらった。
つまりコレはMastodonへ接続するいわゆるクライアントアプリケーションを作成する自由も認められていることとなる。
そのMastodonクライアントアプリケーションの1つとしてiOS向けに提供されている「Mast」という実装が存在する。
Mast - App Store
MastはiOSでは比較的高品質なMastodonクライアントアプリケーションとして知られ、多くのMastodonユーザから支持されている。
App Store上では¥600で提供されている有償ソフトウェアだが、ソースコードはGPLv3ライセンスの元にGitHubで公開されているので誰しもがMastを自由に使用することができるというフリーソフトウェア運動の一環として非常に好ましい姿勢であると見られてきた。
ShihabM/Mast - GitHub
GNUを代表格に自由を重んじるフリーソフトウェア運動へ関わるFLOSSなユーザはMastには¥600を支払う価値があるとし、景気よく¥600を支払ってMastを利用した。
GitHubからソースコードをcloneし、Xcodeでプロジェクトを作成、コンパイル&ビルド、iOS端末実機で動かすなんてことは¥600支払った(女性かも知れないが)彼らのスキルからすると簡単すぎる手順であり、何なら自動化すらできるだろう。
スタバでMacbookを用いて1回ドヤリングするよりも彼らはMastの理念に感銘しMastに¥600を支払うことへ価値を見出したのだ。
そんなMastの製作者Shihab MehboobはGab問題で揺れるMastodonの創始者Eugen Rochkoの提言へ賛同しMastへ禁じ手たるアップデートをしてしまった。
Mastを購入したユーザに同意せずMastを起動するたびにMastodonサーバへ対してユーザに無断でGabをドメインブロックするシステムコールを送信するアップデートを施したのである。
つまりどういうことか?と言えばMastは¥600で購入するマルウェアと化したのだ。
百歩譲ればMastがスタンドアロンな機能としてGabとの通信が不可能になるアップデートを施すのならまだ擁護のしようはある。
しかし、今回のMastのアップデートは無断でMastodonサーバへGabをドメインブロックするシステムコールを送信してしまっているのだ。他人のサーバを無断で操作してしまっているのだ。
このMastの振る舞いは情報技術者へ問えば100人が100人とも「マルウェア的振る舞いであることは疑いようがない」と言うだろう。
しかも¥600支払っているのである。別に¥600が惜しいわけではない。フリーソフトウェア運動としてShihab Mehboobの生活の足しになればと思って多くの者は¥600を支払ったのである。
¥600支払ったユーザへ対して明確すぎるShihab Mehboobの背信行為が今回大炎上しているというわけだ。
勘違いしてならないのは、この件は別に北米の極右が集うとされるGabを擁護するためフリーソフトウェア運動を標榜する者たちが声を荒げているわけではないということだ。
GNU宣言を読めば理解できるように、フリーソフトウェア運動はコンピュータの制御権は個別のユーザへ対して帰属するべきということを一貫して主張しているだけなのである。
Gabのブロックは個別のユーザの価値観で決定されるべきであって、AGPLを冠するMastodonの創始者Eugen RochkoやGPLを冠するMastの製作者Shihab Mehboobが強制すべきではないと主張しているのだ。
Eugen RochkoやShihab Mehboobが歩もうとしているのは疑いようもなく言論統制への道であり、それはリベラリズムが憎む道でありGabが歩んでいる道でもある。
だからこそ今回のMastのアップデートは許されるべきではないとされ、Eugen RochkoやShihab Mehboobはフリーソフトウェア運動を標榜する者たちから反論が起きている。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
---|---|---|---|---|
00 | 94 | 9388 | 99.9 | 42 |
01 | 53 | 4104 | 77.4 | 28 |
02 | 39 | 7795 | 199.9 | 58 |
03 | 19 | 1862 | 98.0 | 32 |
04 | 5 | 959 | 191.8 | 88 |
05 | 9 | 7634 | 848.2 | 56 |
06 | 31 | 3506 | 113.1 | 42 |
07 | 33 | 2955 | 89.5 | 44 |
08 | 50 | 4743 | 94.9 | 54 |
09 | 59 | 6358 | 107.8 | 51 |
10 | 131 | 11289 | 86.2 | 32 |
11 | 51 | 7056 | 138.4 | 52 |
12 | 58 | 3435 | 59.2 | 37 |
13 | 82 | 14369 | 175.2 | 56.5 |
14 | 56 | 4439 | 79.3 | 49.5 |
15 | 65 | 6229 | 95.8 | 39 |
16 | 71 | 5354 | 75.4 | 39 |
17 | 60 | 5962 | 99.4 | 45 |
18 | 81 | 9101 | 112.4 | 40 |
19 | 73 | 6839 | 93.7 | 45 |
20 | 114 | 7816 | 68.6 | 30 |
21 | 149 | 9734 | 65.3 | 34 |
22 | 130 | 12108 | 93.1 | 41 |
23 | 95 | 10023 | 105.5 | 36 |
1日 | 1608 | 163058 | 101.4 | 40 |
フリーソフトウェア運動(3), プッチンプリン(7), 2段階認証(4), Gab(3), 7月5日(3), レトロゲー(4), アジャコング(4), 社会党(3), 下道(3), 7月1日(3), 創始者(3), プリン(13), 職業差別(17), 自民(24), パスワード(11), リセット(8), 選挙(32), 民主(7), 野党(24), 増税(13), 街中(6), 投票(24), 与党(8), 民主党(6), 自民党(18), セキュリティ(6), 政権(15), 消費税(18), 家事(29), 年金(16), 甘い(14), お母さん(11)
■忘れないであろう入社後の違和感を絶対に忘れたくない。 /20190706101915(21), ■オッサンの事笑える年齢じゃないでしょう? /20190705162211(19), ■お前ら選挙いく? /20190705213734(9), ■子どもは家事をするもの /20190706112432(9), ■誤解する病名 /20190706074324(9), ■増田やブクマカのRPGにありそうなステータス /20190705121803(8), ■40代おばさんと別れる方法求む /20190705154222(8), ■Mastodon創始者とGabの対立が本格化 /20190706150428(7), ■スマフォの待ち受け画面って変えるもんなの? /20190706200741(7), ■役立たずの無能が使い方次第で超有能な力を発揮する /20190706231735(7), ■セックスみたいな菓子 /20190705162349(6), ■おっさんになると最近のゲームやアニメがつらくなる現象について /20190705121642(6), ■ /20190702193539(5), ■ /20190706101247(5), ■なんで野球部って無駄に叫ぶの? /20190706125117(5), ■誕生日 /20190706072008(5), ■男は甘いもの食ったら恥ずかしいみたいな風潮なんなの? /20190706135911(5), ■なんで異世界に行ったはずなのに登場人物の名前がヨーロッパ風なのか /20190706121948(5), ■おっさんが使う「。。。」の起源ってなに? /20190706212201(5), ■ /20190704235137(4), ■飲み友達がほしい /20190706225113(4), ■セックスみたいな蟹 /20190706181852(4), ■子供の汗の臭いがひどい /20190706125226(4), ■自殺って /20190706092938(4), ■忘れられた○○って魅力的じゃない? /20190706064129(4), ■資産運用って面白いの? /20190705113320(4), ■会社でメモ取りたいのに取れない /20190706213441(4), ■誰も選挙についての疑問に答えてくれない /20190706165806(4), ■電気グルーヴにおけるピエール瀧の存在意義 /20190706023921(4), ■批判→「おまえ出来るの?」 /20190706205045(4), ■ファーストブクマカの人手不足 /20190705195248(4)
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いや居たとしてもフリーソフトウェア運動の連中がAGPLを冠するMastodonが特定の集団のみを排除するのは正しくないとして創始者にダメ出しを突きつけるのは正論だぞ
創始者がMastodonをAGPLと定めたのならAGPLに則ってMastodonは運用されなきゃならないんだから
これを想定してなかった創始者の落ち度だよ
北米経済第一主義のトランプを支持するような北米の右翼が集う言論の自由を謳うGabがMastodonを使うようになり、Mastodon創始者はそれに反対しようとしたが、フリーソフトウェア運動を支持する連中が創始者の判断は宜しくないと言ってるわけか
日本ではほぼ注目されていない言論の自由論争「GabによるMastodon参入問題」がついに本格化した。
Gabはこれまで北米のオルタナ右翼の巣窟と化し、ユダヤ教礼拝所襲撃の予告へ使われた結果、AppleやGoogleのプラットフォームやWebサーバー関連企業から締め出されるという問題を起こしていた。
「言論の自由」は尊いが、極右SNS「Gab」の存続は許されない
https://wired.jp/2018/11/02/gab-offline-free-speech-alt-right/
これらの締め出しによりGabはフォークすることが自由であるコピーレフトなAGPLライセンスで提供されるMastodonへ参入を表明するという施策を打ち出す。
それへ対してMastodon創始者のEugen Rochkoは不快感を示しMastodonコミュニティーとして声明を発表した。
Statement on Gab's fork of Mastodon
https://blog.joinmastodon.org/2019/07/statement-on-gabs-fork-of-mastodon/
しかしこのEugen Rochkoによる声明は一部に誤りがある。
Most servers in the fediverse are already blocking the Gab domains
分散SNSサーバーが形成するFediberseネットワークの殆どのサーバーはGabをブロックしていないのである。
そもそもGabがMastodonをフォークすることが判明した際、まずEugen RochkoはMastodon自体へGabをブロックする機能を追加しようとした。
しかし、これはAGPLライセンスの元で提供されている自由なMastodonには相応しくない判断としてMastodonコミュニティーはEugen Rochkoの提案を棄却した。
GabをブロックするかどうかはMastodonを含んだ各々の分散SNSサーバー管理者が判断すべきことであり、既にMastodonにはドメインブロックの仕組みがあるので、各々の分散SNSサーバー管理者の判断でGabをブロックすべきだと反論されてしまったのだ。
Eugen Rochkoはこの反論を渋々了承し、今度は「MastodonクライアントアプリへGabをブロックする仕組みを導入しよう」とMastodonクライアントアプリ製作者たちへ対して提案した。
これもまた前述したAGPLの兼ね合いの反論が起きたが、一部のMastodonクライアントアプリ製作者は協調しGabをドメインブロックした。
そして実際にMastodonフォークのGabがデプロイされていることを確認したEugen RochkoがMastodonコミュニティーとして出した声明が前述の「Statement on Gab's fork of Mastodon」である。
誤りがあると指摘した部分もそうであるが、Mastodonコミュニティー全体はこの声明に同意していない。
Eugen RochkoはGabを憎むあまりAGPLとしては踏み込みすぎた発言を繰り返しており、度々非難されているのだ。
各々で違うルールが運用されている分散SNSサーバーが形成するFediverseネットワークには統一したルールはなく、当然ながら統一した意思というのも存在しない。
コピーレフトなAGPLライセンスのMastodonをフォークしたGabはFediverseネットワークへ自由に参入することが認められているし、Fediverseネットワークで(現地法令に違反しない限りは)自由な発言も認められている。
Eugen RochkoがGabへ対して不快感を示すのは非常に理解できるが、Eugen RochkoがしようとするGabへの対策がMastodonを含んだ分散SNSの自由を脅かすものになってしまっているのが問題である。
MastodonとGabの問題は「自由を守るため自由を脅かす可能性がある」というリベラリズムにとって非常に興味深い現象に発展している。
要約するとTwitterで問題視されていることをMastodonみたいな分散SNSは仕組みで解決しようとしてるってことか
CW然り、FSNW然り、誰かを傷付けるかも知れない投稿を自重して隠すことができる機能があり、それを展開するか否かは閲覧しようとするユーザーの責任となる
更にはカジュアルにブロックやミュート、ドメインブロック、垢BANがされる文化は例えCWやFSNWがあろうともユーザーひとりひとりが自分の発言に責任を持つようになるわけだな
分散SNSは複数のサーバーが形成するネットワークこそがSNSであり、複数のサーバーがSNSを形成しているため統一的なルールは定めることができない
ルールはサーバー毎に運用されており、それが前提にあるため他のサーバーのルールは尊重しなければならないし、他のサーバーのルールを尊重しているからこそ自分のサーバーのルールも分散SNSは尊重してくれるということか
Twitterではそれが難しいと
今のTwitter民には分散SNSが何なのか理解する頭が無いから簡単にはMastodonとか普及しないだろうな
インターネットに詳しいはずのはてな民ですらTwitterみたいなヤツとしか理解してないんだからTwitter民に理解できるはずがない
取り敢えずmstdn.jpを使っておけば良いと思う
MastodonにはTwitterが過去持ってた機能のUserStreamsに該当するlocal Timelineがあるから、mstdn.jpで「音楽趣味なんだけどそれにあったMastodonインスタンスある?」とか「ガジェット好きなんだけど良いMastodonサーバーある?」とかある程度の情報を載せて質問すると、mstdn.jpのユーザーの誰かが丁寧に教えてくれると思うぞ
mstdn.jpの性質として2ちゃんねるでいうところのラウンジ板とか初心者の質問板のような役割を持っている
自身でMastodonインスタンスを運営したい場合もmstdn.jpで質問をすると既にインスタンスを運営している管理者を紹介してくれたり、インスタンス管理者自身がリプライしてくるはずだから質問すると良い
そうなのかMastodonほかと繋がらなくても良いのか
あーそうか増田が理解してないMastodonの機能の1つに「Mastodonは他のMastodonと繋がることが必須であるわけではない」って部分があると思うぞ
暴言がなくなるって話ではないだろ
暴言を吐く自由はあるが、それをするとTwitterよりもブロックやミュート、BANされる可能性が高いって話だろう
そしてそれが嫌なら自分でMastodon運営しろって話であり、それがあってもドメインブロックされるので注意しろよってことだ
分散SNSはオープンなものだから分散SNSの機能を内包するWebサービスが現れるたびに人が増えるって特性があるんだよ。
俺は元増田のように他の分散SNSに詳しいそうな感じではなくMastodonしか知らないけれど、Mastodonの雰囲気ってTwitter黎明期のそれだよ。
Twitter黎明期はプログラミングとかに詳しい人が次々とTwitter運営へ何かを提案したり、より良いTwitterクライアントを開発していった。
Twitterの環境がどんどん良くなり人がものすごく増えた。
そこへ目を付けたのがマスコミだ。人の多くいるところは基本的に金が生まれるから。これは増田の言うとおり。
現在のMastodon、おそらくは分散SNS全体も、その雰囲気はTwitter黎明期のような感じだ。
プログラマーが多くて、そのソフトはインターネットに公開されており、プログラマーはバグや改善をプログラミングコードとして提案ができてしまう。
分散SNSは日々新たな問題が想定され、観測され、新機能が追加され、問題は解決される。
Mastodonや他の分散SNSは人が増えてもきっとTwitterのようにはならない。いくら人が増えても扇動を目的としたマスコミが参入しにくいんだ。
理由はマスコミがあまりにも民衆を扇動するような記事を配信し続け、実際に民衆が扇動されているとMastodonサーバーの管理者が判断したら、おそらく大手マスコミであれそのアカウントは管理者によってBANされる。扇動を更に煽るユーザーもろともBANされる。
Twitterではこのようなことはあり得ないだろうし、もし起きたとしたら大騒動になると思う。でもMastodonではそれが起きてしまう土壌がある。元増田が言うようにカジュアルにBANできる空気感がMastodonにはあるから。
Mastodonでも大手マスコミアカウントがBANされたら大きな話題となるだろう。それと同時に飛んでくるのは大手マスコミへ対する嘲笑のはず。
嘲笑の理由は実にシンプルなもので「あまりにもやり過ぎたね。ここはTwitterじゃないのに」というもの。
Mastodonは元増田が言うようにカジュアルにブロックやミュートが行われるけど、それと同じくらい気軽にサーバー管理者によるアカウントBANも行われる。その基準は各々のサーバー管理者によって違ってTwitterのように画一的に判断されるわけではない。
マスコミはセーフラインの判断が付きにくく、それでもマスコミが物凄く人の増えた分散SNSが諦めきれないのであれば、マスコミ自身がMastodonなどの分散SNSサーバーを持つことになると思う。
しかしマスコミが自社でMastodonをはじめても、各々のサーバー管理者によるドメインブロックという選択肢がまだある。
おそらくは将来的に分散SNSへは右や左へ偏った大きなサーバーが現れる(小さいサーバーなら既にある)。
そんなサーバーが現れたら多くの分散SNSサーバー管理者はドメインブロックするだろう。Twitterの悪夢を見たくないがために。
扇動するマスコミのサーバーと繋がってくれるサーバーはそんな偏ったサーバーくらいなものになると思う。勝手にそっちで政治論争やってろと多くの分散SNSサーバー管理者は考えるだろう。
上記のnoteを読み、感銘を受けたので分散SNSを中心に活動するユーザ達が今どのように分散SNSと付き合っているかMastodonを例にして記す。
悪を発見した者たちは自身の言動が正義として疑わず執拗なまでに発見した悪を追い詰める。
どう解釈してもその者たちは正義の味方【ヒーロー】ではない。悪を徹底的に追い詰める悪の敵【ダークヒーロー】である。
我々が幼少期に憧れたアンパンマンや仮面ライダーやウルトラマン、セーラームーン、プリキュアetc...などが取るような言動では決してない。
はてな匿名ダイアリーを利用するようなユーザは分散SNSをよく知っているだろう。ただしそれはおそらく誤解を多く含んだ理解だ。
分散SNSの多くはオープンな形で開発されており、情報技術者やギークの多くはオープンな技術を好む傾向がある。
だからこそ分散SNSに集うユーザは情報技術者やギークが多いのだ……これが既に間違いである。
確かに分散SNSにはその傾向はある。しかしながら分散SNSを使うようになった者は「Twitterに疲れた」という理由を持っていることが多いのだ。
いっときの、いわゆる「Twitterアカウント凍結祭り」が切っ掛けだったとは言え、分散SNSへ定着したユーザの大半は分散SNSに心の安寧を得ている。
悪の敵が跋扈するTwitterと比較して分散SNSは明らかに悪の敵の数が少ないのだ。何故だろうか?
その解答の1つとして、そもそも分散SNSには「Contents Warning(CW)」機能と「Not Safe For Work(NSFW)」機能がある。
CW機能は日本語へ意訳すると「テキスト閲覧注意」のための機能だ。CW機能を使うと指定した範囲のテキストが隠蔽され、他のユーザはそれを読むときは能動的に操作して隠蔽を展開する必要がある。
NSFW機能は日本語へ意訳すると「画像閲覧注意」のための機能だ。NSFW機能を使うとCW機能と同様に投稿画像は隠蔽され、他のユーザはそれを見るときは能動的に操作して隠蔽を展開する必要がある。
これらの機能の存在は大きな意識を各々のユーザへ与えてくれる。それは「アナタの言動によって心を痛める人が居るかも知れない」というもの。
分散SNSユーザはこれらの機能があるため先ず投稿へひと呼吸置く傾向がある。もちろん「この投稿はCW(NSFW)を使うべきかな?」というひと呼吸だ。
別にこれらは強制的なルールでもなく分散SNSが村社会的に暗黙のルールとして絶対となっているわけではない。しかし分散SNSのユーザはひと呼吸置く。
なぜならTwitterの現状があるからだ。Twitterが反面教師になっているのだ。Twitterユーザのように自分がなりたくないのだ。
もちろんTwitterのようなマイクロブログ型SNSは気軽につぶやけるというのが美点だ。しかし自分の気軽さは他者の気軽さではない可能性は十分にある。それを分散SNSユーザはよく知っている。Twitterを見てきたから。
少なくとも戸田真琴さんが例に挙げた凄惨な画像は分散SNSだとNSFWになったことだろう。そしてNSFWになっていない凄惨な画像は共有ボタンを押すことへ躊躇がなされただろう。
更に分散SNSは、戸田真琴さんは少々否定気味だったが、Twitterよりもカジュアルにブロックやミュートが行われる文化がある。
これは前述した「アナタの言動によって心を痛める人が居るかも知れない」の裏返しだ。自身の心の安寧を守るためブロックやミュートをして見えないようにするという自由が価値観として分散SNSユーザ全体で共有されている。
この件についてはPixivが運営する絵描きが集うMastodonサーバのPawooが、外国のMastodonサーバから連携拒否(ドメインブロック)されたことに関して、Pawoo側のユーザが外国Mastodonサーバのその決断を称賛したことにも現れている。
外国のMastodonサーバではPawooの絵描きが投稿する一部のイラストが問題視されていた。性的なイラストは見たくない、性的な対象として描くのはおかしいという価値観が外国のMastodonサーバで起き、その外国のMastodonサーバはPawooとの連携を切る決断をした。
Pawooのユーザたちはそれへ対して「住み分けは大事」と言ったのだ。自分たちが生み出す作品への「無理解」へ対して怒るでもなく悲しむでもなく、Pawooのユーザたちは外国のMastodonサーバの決断へ「理解」を示した。
分散SNSはMastodonを含む分散SNSサーバ同士が相互に接続しあってSNSとしての体を作り出している。
分散SNSを知る人々がこの辺りに誤解を持つことが多いが、Mastodon=分散SNSではない。
こう言うと少し詳しい人は「知ってるよ分散SNSってMastodonの他にGNU SocialやFriendicaとか色んな種類があるんだろ?」というが、それ間違いである。
MastodonはMastodon=分散SNSサーバだ。GNU SocialもGNU Social=分散SNSサーバ、FriendicaもFriendica=分散SNSサーバだ。
分散SNSとは分散SNSサーバ同士が相互に接続しあって形成するネットワークそのものを指す。
すなわちMastodonは種別として分散SNS対応SNSということになり、だからこそ非常に誤解されやすい。SNSが2回出てくるためよくわからないことになっている。
Pawooがなぜ外国Mastodonサーバから連携拒否されたことを受け入れられたのか?
そもそも分散SNSにはルールが無いからである。分散SNSは分散SNSサーバ同士が相互に接続しあって形成するネットワークそのものを指すのであれば、ルールを作るのは非常に難しい。
ルールを作りたいのであれば、ルールは分散SNSサーバ毎に決めなければならない。というかそれ以外にルールを定める方法がない。
つまり、だからこそ外国MastodonサーバのルールとPawooのルールは違うものなのだ。そしてPawooのユーザは外国Mastodonサーバが独自のルールを運用する自由を認めたのだ。Pawooには好きに絵を描く自由があり、アナタたちには絵を見ない自由があると。
そして外国のMastodonサーバはPawooのユーザが自由に絵を描いていることを制限しようとはしていない。外国のMastodonサーバのユーザたちは絵を描く自由を認めて居るのだ。
分散SNSのネットワークには非実在青少年のような問題は無い。外国のMastodonサーバにはあるかも知れない。しかしPawooには無いのだ。双方のルールの違いを認めあっているからこそ分散SNSのネットワークにはそういった問題が存在しないと言えるのだ。
無理だろう。TwitterはTwitterのルールという1つの価値観しかないのだから。
例え今後TwitterにCWが導入されようがNSFWが導入されようがTwitterではたった1つのTwitterルールに則らなければならないのだ。Twitterのネットワークではルールの違いは認められていない。
SNSでの自分の価値観、他者の価値観を両立しようと思えば分散SNSというのは間違いなく現状ではTwitterよりもより良い解決策を示していると言える。
分散SNSでは自分自身が分散SNSサーバの管理者になり、自分自身が分散SNSサーバのルールを作る側に回ることすら可能なのだから。
戸田真琴さんが分散SNSサーバ、例えば戸田真琴さんが自分自身のためのMastodonを立ち上げれば、そのMastodon内でのルールは戸田真琴さんである。
他の分散SNSサーバは戸田真琴さんの価値観を「ルールの違い」として認識して、戸田真琴さんが特定の分散SNSユーザをブロックしようがミュートしようが、特定の分散SNSとの連携を切ろうが、すべてはルールの違いであり、他の分散SNSは戸田真琴さんのMastodon内でのルールの行使を受け入れる。
例えば戸田真琴さんが自身のMastodon内で傍若無人に振る舞い絶対権力者として君臨していることを誰かが非難したとしよう。戸田真琴さんが法令に違反していないのであれば他の分散SNSサーバ管理者たちは戸田真琴さんを全力で擁護する。戸田真琴さんのMastodonでは戸田真琴さん自身がルールなのだと。
もちろん分散SNSとはいえ倫理はあるし戸田真琴さんが自身のMastodon内とは言え暴言を吐きまくれば非難する人が現れ、その非難は多くの人が理解を示すだろう。
しかし、戸田真琴さんのMastodon内での暴言を止める権利は誰にもない。戸田真琴さんの暴言が気に食わなければ戸田真琴さんのアカウントをブロックするかミュートするか、戸田真琴さんのMastodonとの連携を切ることが分散SNSとして正しいやり方なのだ。
分散SNSは個人個人が違うこと、コミュニティー毎にルールがあることを前提で成り立っており、だからこそブロックやミュート、ドメインブロックがカジュアルに行われ、それらがカジュアルに行われるという認識があるからこそ言動の前にひと呼吸置くという文化がある。
これこそが2ちゃんねるやmixiやFacebookやTwitterを経て、SNSで心の安寧を得るための現在想定できる最も良い方法なのだ。
インターネットを日常的に利用する諸氏はMastodonというマイクロブログサービスを知っているだろう。
ある程度のITの知識を持った者ならば自身でマイクロブログサービスを始められるオープンソースなソフトウェアだ。
2017年当時学生だったハンドルネームnullkalがmstdn.jpというドメインを取得しMastodonサーバーを開設したことによって日本で注目を浴びた。
しかし、本質ではない。一部の真実を表現しているので誤りでは決してないが、本質かと言われれば決してそうではないと返せる。
Mastodon(と分散SNS)という言葉と存在を知る多くの人々が本質を理解できていなかったため「劣化Twitter」などと評価せざる得なかった。
そして、不幸なことにMastodonが話題となった当初、それを報じるインターネットメディアもまたMastodonの本質を理解できていなかったので、Mastodonに関する記事を読んだ多くの人々の評価がMastodonへアカウントを作らずとも「劣化Twitter」として固定されてしまった。
私の友人はMastodonを指してこう言った。
「Mastodonって不人気だけど何故かプログラマーな人が多いよね」
おかしな話だ。コンピュータやインターネットの技術に詳しく専門分野に関しての審美眼には信頼のあるプログラマーが何故か不人気なものへクールさを見出していると言うのだから。
そこでこのエントリでは、日本語情報も多いMastodonを例にして分散SNSの本質を解説しつつ、何故プログラマーが分散SNSへクールさを見出しているのかを語っていこうと思う。
2007年、インターネット上に「OpenMicroBlogging」と呼ばれる通信プロトコルが登場した。
OpenMicroBloggingは分散SNSで使われることを想定した通信プロトコルで、OpenMicroBlogging実装SNSとして「Identi.ca」が開設される。
Facebookは2004年設立、Twitterは2006年設立であり、Facebook設立からわずか3年後、Twitter設立からわずか1年後に分散SNSが登場したことになる。
オープンなSNSでよく語られるのは「中央集権SNSへのアンチテーゼ」だ。
これらの表現は悪いわけでない、悪いわけでないが分散SNSの理解へ誤解を生む。
誤解を生む理由は「わかりやすい」のだ。「自身のサービス内で強権を奮うFacebook運営やTwitter運営へNOを突きつけよう!」「我々の手にオープンなSNSを!」といういかにもな正義は非常にわかりやすい。
だからこそ一部でこの表現が支持されてしまい声たからかに叫ばれ、多くの人々の分散SNSの本質的な理解を妨げた。
インターネットを長らく観測してきたお歴々はご存知だろうが、そもそも「ユーザー自身が管理者となり自分自身のルールを運用できるオープンなSNSは分散SNS登場以前から存在している」のだ。
日本国内であればmixiクローンSNSとして「OpenPNE」などがFLOSSコミュニティでは非常に有名だ。
では、これまでのオープンなSNSと分散SNSは何が違うのか?
分散SNSは大前提として通信プロトコルありきで開発されている点が違うのだ。
思い出して欲しい。Identi.caの前にOpenMicroBloggingが作られていることを。
後に整理されてIdenti.caは「GNU Social」と、OpenMicroBloggingは「OStatus」と呼ばれるようになるが、Mastodonもまた通信プロトコルありきで開発されており、MastodonがありきとしたのがそのOStatusなのだ。
OStatusのベースであるOpenMicroBloggingは設計が古いため、現在ではOStatusの事実上の後継であるモダンな設計のActivityPubへ差し替えられるという大きな変化はあったが基本は変わらず、MastodonはActivityPubありきで開発されている。
多くの人々はSNSと言えばTwitterやFacebookやInstagramなどを想像してしまい、分散SNSと言われるとMastodonやGNU Socialを連想してしまう。
はっきりと言おう、この認識自体が根本的に最初の誤解であるのだ。
分散SNSは通信プロトコルありきで開発されており、ActivityPubなどの通信プロトコルによってSNSサーバー同士が相互接続し形成されている。
このネットワークそのものが分散SNSだ。Mastodonは分散SNSを形成するSNSサーバーでしかない。
すなわちMastodonは分散SNS方式SNS、分散SNS型SNSなどと表現したほうがより正確な意味を持たせられるのだ。
ただこれは情報技術に詳しいはずの技術者でさえ誤解しやすい部分であり、よりわかりやすく説明するためにActivityPubなどで形成されるネットワークのことを「Fediverse Network」と表現することが多くなっている。
つまり「Mastodon ≒ 分散SNS」「Fediverse Network = 分散SNS」という図式が成り立つ。
Mastodonはやろうと思えばFediverse Networkに接続しないこともできるということを理解しておかなければならない。
ActivityPubなどの通信プロトコルによってSNSサーバー同士が相互接続することにより形成されるネットワーク(= Fediverse Network)そのものが分散SNSであると言った。
それを知るためにはFediverse Networkの特性を知らなければならない。
Fediverse Networkを形成するActivityPubを現在は様々なSNSがサポートしている。
代表例を挙げればマイクロブログサービス型の「Mastodon」「GNU Social」「Pleroma」「Misskey」「microblog.pub」、Facebookのような名鑑名簿型の「Friendica」「Hubzilla」、写真投稿型の「PixelFed」、動画投稿型の「PeerTube」、電子掲示板型の「Prismo」などがActivityPubをサポートしている。
ここで疑問を投げかけてみよう。
もし、何らかの理由でMastodonの開発が停止し、この世から完全にMastodonサーバーが消滅した場合、Fediverse Networkはどうなるか?
答えは簡単だ「Fediverse Networkは維持されたまま」である。
単にこの世からMastodonが消え失せるだけであってActivityPubが形成するFediverse Networkへ対応しているのはGNU SocialやFriendicaなど他にも多数あるのだ。
Mastodonが使えないのであればGNU Socialを使えば良いというような形式のネットワークをインターネット老人会のお歴々はよくご存知で、おそらくこう表現するのではないか。
GMailが使えないのであればYahoo!Mailを使えば良い。それと全く同じだ。
そうつまり、分散SNSの本質それは「SNSの形態を取った次世代のE-Mail」なのである。
分散SNSの本質はSNSの形態を取った次世代のE-Mailであるからこそ「Twitterの代替」や「中央集権SNSへのアンチテーゼ」などという言説は分散SNSの本質を表現できているとは言えないのだ
TwitterはE-Mail Networkのような特性を持っておらず、E-Mail NetWorkはそもそも分散されている(E-Mail NetWorkはそのように設計されたから)。
ましてや、そもそもシステムの根本から違うので「劣化Twitter」という言説もまた分散SNSの本質などではない。分散SNSはTwitterクローンですらないのだから。
分散SNSの本質はSNSの形態を取った次世代のE-Mailであるからこそ、そのアカウント数はE-Mailと同様にゆっくりと増え続ける。
過去の日本ではユーザーが望む望まない、ユーザーが使う使わないへ関係なくDoCoMo携帯電話のiモードへ加入するだけでE-Mailアカウントが付いてきた。
分散SNSのアカウントはそのようにして増える。今後登場するであろう人気WebサービスがActivityPubをサポートしているとユーザーは意識せずともFediverse Networkへアクセスできてしまうのだ。
分散SNSの本質はSNSの形態を取った次世代のE-Mailであるからこそ、プログラマーたちにとってクールなのだ。
現在、GMailアカウントがどのように使われているか?を少し考えるだけで、SNSの形態を取った次世代のE-Mailである分散SNSがどれだけ刺激的で新しいインスピレーションを生み出してくれるかが理解できるだろう。