「女流名人」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 女流名人とは

2023-10-31

囲碁韓国移籍した後の仲邑菫を追う方法

もしひとたび海外移籍となれば、野球サッカーのようなメジャースポーツでもない囲碁であれば一昔前なら新聞テレビの気まぐれな報道で追うことしかできなかったことだろう。

しかネット時代のおかげでかなり簡単海外情報を追うことができるし、むしろ日本時代より詳細に追うことができるかもしれない

BadukTV(Youtube)

韓国公式囲碁チャンネルで、仲邑菫は韓国でも人気が高い棋士なので韓国棋士と仲邑菫の対局があるときはかなり優先的に放送されてきた

https://youtu.be/qJ9Wvbrj9gI?t=2363

今後もここを見てれば仲邑菫の対局を普通に追うことができる

仲邑菫の韓国表記は「나카무라 스미레」らしいので、これをコピペすれば韓国語で書かれた情報でも追うことができるだろう

JKGO(Youtube)

仲邑菫大好きおじさんが運営している非公式チャンネルで、

仲邑菫のライブ対局がある時は日本人向けにローカライズしてリアルタイム応援放送をしている

https://www.youtube.com/watch?v=n_QSb_GYfxM

また仲邑菫の棋譜解説動画も多い

仲邑菫の移籍ニュース報道より先に一番最初に耳にしたのもこのチャンネルだったので、JKGOおじさんを見ていれば最新の仲邑菫情報を一通りキャッチアップできる

清水しろー(X)

国内外含めて囲碁界の情報はこの人をフォローしておけばOKというくらい日本棋院公式より棋戦の情報が充実している

棋士ですら自分の棋戦のスケジュールをこの人をアテにしているとか

https://twitter.com/yoshiro_kaba/status/1718749243794669617

毫釐千里(ごうりせんり)

仲邑菫の戦績を網羅している

井山曲線を追いかけるチャートの推移に注目していきたい(ページ下部)

https://gorisenri.livedoor.blog/archives/nakamura-sumire-all.html

移籍3月から

2月までは残された対局を行い、女流棋聖戦の防衛戦最後となるらしい。

勝っても負けてもタイトル返上となるが、最後タイトルを奪われてサヨナラはカッコ悪いのでどうせなら勝って有終の美を飾ってもらいたいものである

一方で、挑戦する棋士には日本に残る棋士の意地を見せてほしい

挑戦者となる本命アジア大会にも出場していた上野姉妹藤沢里菜

次点で牛栄子、元祖女流グランドスラム謝依旻大穴ルックスに評判のある稲葉かりんに期待したい。

追記:牛VS謝は牛が勝ち、謝は敗退。稲葉も敗退した。)

11月2日には女流名人リーグが開幕し、久々に日本での対局となる。

NHK杯聞き手を務める星合志保と対決する。(追記https://i.imgur.com/P0253fj.jpg

直近2年の成績は2023年が2位(5勝1敗)、2022年が1位(6勝0敗・挑戦者

2023-02-19

囲碁・観る碁ガイド。これさえ見とけば囲碁界を楽しめる!

囲碁自体を打たなくても、これだけ知ってたら囲碁界楽しめるよという情報

棋風だけでなく事件キャラクターも含めて読み物として楽しめるように紹介しているので読んでね!

ルックス重視、おもしろさ重視向けの人も情報もあるから必ず最後まで目を通すこと

特に戦鷹さんのエピソードは笑える。読んで損なし、読むしかない。読まないと損する

3分で読み終わります。本当です

国際棋戦編

棋士日本のチームとなって団結して世界に挑むのは囲碁ならではの魅力だ

農心

日中韓、各国5人チームの勝ち抜き戦。

2022年に井山が4人勝ち抜きし日本を準優勝へ導く。実に16年ぶりに最下位から脱出する。

今年も井山が1勝し、かろうじて第3ラウンドへ進出し望みをつなぐ。

井山以外全敗で日本チームは残すは井山一人のみ。

(負けたら即終了の第3ラウンドは2月20日14時からYoutube配信

https://www.youtube.com/watch?v=oJ8Ay0O3PQE

中国甲級リーグ

甲乙丙の3部まである入れ替え制ありのリーグ戦。甲がトップリーグ

1部ごとに16チームほどあり、各チーム5~6人所属

麻雀Mリーグのように各チームにスポンサーがついているMリーグの規模がでかいバージョン

井山、一力などの日本棋士助っ人として招聘され参加している。

これも日本棋士が戦う場合Youtube配信している。

韓国KBリーグ

中国甲級リーグ韓国版。

NPBのセパのように2リーグ制で手段リーグと爛柯リーグに分かれている。

今年から海外勢として日本台湾のチームを受け入れるようになり、日本日本棋院チームとして参加。

トップ棋士ではないメンバー8人を派遣しているが苦戦している。

棋士

井山裕太(33) 本因坊王座碁聖

日本囲碁界最強の男。二度の七冠。タイトル獲得71期。

5歳で父が買ってきたテレビゲーム囲碁を覚える。

院生リーグで46連勝を含む71勝8敗という圧倒的な成績で入段。

漫画でもそんな設定にしないような生年月日が同日の女流将棋棋士ドラマチックな結婚をするも離婚。その後再婚

世界戦でも活躍日本囲碁界を牽引する存在

一力遼(25) 棋聖

井山と並ぶ強さ。NHK杯2連覇など早碁では井山を圧倒する実績。

河北新報御曹司で、高身長(184cm)、高学歴早稲田)、高収入の天に何ブツも与えられてしまった男。

メンタル面に課題があり、劣勢になるとあからさまにソワソワしだして囲碁界一わかりやすタイプポーカーフェイス真逆

強いのに井山にはめっぽうよわく対戦成績は惨憺たるものになっている。

一力がタイトルを取ったのを記念して白松がモナカが「囲碁よろしく」というお菓子を発売。

羽生結弦引退した今、宮城県は全力で一力遼をプッシュすべし。

芝野虎丸(23) 名人

最年少三冠ポーカーフェイスで何事にも動じない。

名前個性的だが、龍之介という名前の兄(囲碁棋士)がいる。

余正麒(27)

通称あまるくん。関西棋院ホープ

現在関西棋院棋士タイトルホルダーはいないが、後述の三大リーグすべてに在籍する余くんが関西棋院悲願のタイトル獲得最右翼である

基本的にめちゃ強いが大一番に弱く、幾度もタイトル挑戦者になるも1勝しかしたことがない。

高尾紳路(46)

通称高尾山ネット限定)。平成時代タイトルを四分していた平成四天王の一人。

実力は揺るぎないが、脱力感と自虐面白く人気。解説中は終局時間を気にしてすぐ帰りたがる。

師匠藤沢秀行ゆずりか、酒と競馬を好む無頼派

碁は厚いが高尾山の上辺は薄くなってきている。

藤沢里菜(24) 女流本因坊女流名人

伝説破天荒棋士藤沢秀行の孫。女流棋士最強。

女性初の三大リーグ入りにもっとも近い人。2022年本因坊リーグまであと1勝まで迫るも敗退しリーグ入りを逃す。

囲碁以外ではおっちょこちょいで、対局後スリッパのまま靴に履き替えず帰ろうとする。

他にもちょっとだけやばいエピソードが多数。

https://twitter.com/shiho_hoshiai/status/1548313653530611712

上野愛咲美(21) 立葵

ドワンゴのN高出身

棋風は通称ハンマーパンチ相手大石をまとめて殺すという物騒でダイナミックな碁を打つ。

対局の前にかならず縄跳びを777回飛ぶというルーティンがある。

男女混合棋戦で2年連続優勝。ニックネームあさりんご。

仲邑菫(13) 女流棋聖

若手ホープ。13歳で上野愛咲美を破り最年少女タイトルホルダーに。

囲碁は陣地を取るゲームなのにあえて地を取らない独特の宇宙流の棋風で人々を魅了する。

相手を睨むその鋭い眼光にはスミレーザーと名付けられた。

ニックネームすみれもん。

名探偵コナンが好きで藤沢里菜とは名探偵コナン仲間。

2月19日15時30分〜Eテレでこれまでの歩みを振り返る番組放送

普及棋士

柳澤理志 六段

Youtubeでわかりやす解説問題集

名古屋アイドルを初段にするプロジェクトあみーご囲碁」もYoutubeにて進行中。

飛田早紀 二段

Youtube囲碁作戦や考え方を言葉にし対局を実況。

囲碁で何やってるかわからない人はこの人を見ておけばなんとなくわかってくる。

レジェンド棋士

趙治勲(66)

この人の解説面白さの右に出るものはなし。

治勲が出てきたら囲碁解説ではなく独演場になってしまう。

NHK杯では自分お茶が空になると、秒読みのお姉さんのお茶をぶんどってしま事件も。

今はこんな感じだが本当はすごい人。7歳で来日すると11歳でプロへ。その後タイトルを75期獲得。

杉内寿子(95)

御年95歳でなお勝利を重ねる囲碁界最年長のレジェンド

なお最年長記録は夫の故・杉内雅男の97歳1ヶ月。

呉清源(1914-2014)

中国神童天才棋士と噂されていた呉清源読売新聞日本に連れてきて嘱託棋士に。

日本棋士との打ち込み碁を連載し人気となる。日本棋士たちをことごとく打ち込んだ。

同じくレジェンドの木谷實と開発した新布石はそれまでの囲碁常識を全く新たにした。

世界棋士

シン・ジンソ(韓国・22)

人類最強の男。藤井聡太囲碁版みたいな強さ。2位以下をレーティングで突き放す圧倒的な世界1位棋士

韓国英才枠で棋士に。

柯潔(中国・25)

中国ナンバーワンだった人。シソンヌ長谷川に似ている。ビリビリ動画でよく配信している。

楊鼎新(世界10位)が最近勝ちまくっている李軒豪(世界2位)にAI疑惑をかけた際に自分もそう思っていたと乗っかってしまう。

証拠不十分で嫌疑を訴えた楊鼎新は半年の対局停止処分に。

戦鷹(中国・27)

ビリビリ配信によるリスナーとの指導碁でまさか敗戦

視聴者からここで実力不足を叩かれてるから見ろとネット掲示板に誘導され、あまりの叩かれように涙。

その不甲斐なさにシャンチートップ棋士の王天一から「窓際棋手」と呼ばれてしまう始末。

しかしこの号泣話題を呼んで一躍人気者に。

https://twitter.com/YennyYoung/status/1613032395548016641

https://twitter.com/YennyYoung/status/1612991737093316614

チェ・ジョン(韓国・26)

韓国女流ナンバーワン。男女混合の世界棋戦で女性初の準優勝。

その際に男性棋士大石を撲殺して圧勝相手を泣かせてしま

https://youtu.be/brIz3fg2miY?t=16117

黒嘉嘉(台湾28

モデル顔負けのルックス台湾ではKIRINCMなどにも登用されている。

日本でも囲碁番組に多数出演。

Youtubeもやってる

ルックス重視で見たい人編

男性棋士

鈴木伸二(32)、大西竜平(22)、アンティ・トルマネン(33)、張栩(43)、許家元(25)

その他情報求む!

女性棋士

日本安田明夏(20)、稲葉かりん(23)、三島響(20)、吉原由香里(49)、万波佳奈(39)

中国→於之瑩(25)

韓国→呉侑珍(24)、金京垠()、許瑞玹(20)、曺承亞(24)

台湾→黒嘉嘉(28)、俞俐均(23)

藤沢里菜による呉侑珍紹介ツイート

https://twitter.com/rinafujisawa/status/1261598201410289669

JKGO氏による日中韓棋士紹介動画

https://www.youtube.com/watch?v=8-jZROF8kjQ

おもしろさ重視で見たい人編

大淵浩太郎妖怪見学坊主

https://twitter.com/Q3pdPrgL5SDiDhi/status/1626707152994959360

林漢傑

https://twitter.com/kankan551515/status/1626780508217839620

国内棋戦編

棋聖

序列1位の棋戦。賞金4500万。

S~Cまでのリーグがあり、上位と下位が入れ替え。

リーグ優勝者ステップラダートーナメント進出挑戦者を決定するため、下位リーグからの逆転挑戦もある夢のある棋戦。

名人

賞金3100万。9人リーグ。5人入れ替え。

本因坊

賞金2800万。8人リーグ。4人入れ替え。

最後の跡目本因坊である本因坊秀哉がその地位日本棋院に譲って創設された最も歴史のある棋戦。

上記3つのタイトルは2日制。リーグ戦があり、序列の高い大三冠と呼ばれる棋戦。

この3つのリーグへの在籍は黄金椅子と呼ばれ棋士の憧れとなっている。

3つ全てに在籍したらめちゃ強い。

この他に王座天元碁聖十段という1日制の小四冠と呼ばれる棋戦がある。

情報収集編

囲碁界の情報はこの4人さえ追っていればOK

Twitter
清水善郎@yoshiro_kaba

棋戦や棋士情報充実

棋士もこの人の情報をあてにして自分の対局日程を知る始末(それでいいのか?)

毫釐千里⚫️ごうりせんり⚪️@gorisenri

棋戦やレーティング情報充実

安静@YennyYoung

中国囲碁界の情報はこの人を追っていればOK

中国囲碁棋士配信話題ゴシップも教えてくれる

Youtube
JKGO

ちゃん大好きおじさん。菫ちゃんの碁をメインに解説している。

中韓棋士にも詳しい。

ちゃん以外に辛辣

追記ルックス枠に張栩を追加。ルックス枠というより普通にまだまだトップ棋士から逆に思いつかなかった

2022-07-09

女流棋士日本将棋連盟の男たちが強く推して実現した

一方、将棋界は、その策は取らずに女流棋士と言う、別リーグを作ることにして、そちらで女性採用することにした。

anond:20220706175540

女流棋士制度成立の経緯

1960年代女性教室の開催や女流名人戦(現在女流アマ名人戦)の創設などを踏まえて、その当時の日本将棋連盟副会長であった大山康晴は、かねてより女流棋士存在によって普及面を充実させるという考えのもとで女流棋士制度確立を強く提唱し[4]、当初は反対も多かったが[5]、その後大山原田泰夫などの尽力で、1974年連盟棋士会における満場一致の決議により、女流棋士制度正式に発足した[5]。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E6%B5%81%E6%A3%8B%E5%A3%AB_(%E5%B0%86%E6%A3%8B)

俺の勝手イメージでは

棋士が少なすぎて勝てない!

棋士主体となって女限定制度を作って活動露出創造して女棋士需要と人気を盛り上げよう!

って女主体で女が活躍できるように男女別の新カテゴリを作ったと思ってたわ。

プロ棋士から逃げてんなーと思ってたけどプロ棋士たちからの温情っぽかったんだな。

anond:20220706175540

女流名人伊藤沙恵だし、現清麗は加藤桃子だし、賢しらにテキトー書くのって迷惑なんだよね

2021-04-14

松山選手日本人初のメジャー制覇」は間違いではない

樋口久子や渋野日向子が勝ったのは"女子"メジャー大会であってメジャー大会ではない

これは将棋女流名人が決してただの「名人」と呼ばれないのと同じだ

そもそも一般男子大会と言われてるPGAツアー性別制限はない

女子ツアー男子が参加することは出来ないが逆は男子と同じ条件さえ満たせば参加可能だしいくつか例もある

過去天才少女として大きく取り上げられたミシェル・ウィーアマ時代からマスターズ出場が目標公言しており

優勝者マスターズ出場資格が与えられるPGAツアー試合に参加したこともある

女子メジャーメジャー大会といっしょくたにして既に勝っているなどというのは

しろメジャーを目指す女子選手努力を踏みにじる女性差別的な物言いである

2020-12-06

将棋符号思考するプロ棋士

 将棋って指したことありますか?

 将棋楽しいボードゲームで、基本的に殴り合いのオフェンスゲームです。仮にチェスディフェンスゲームで、お互いに防御の構えを組み換えながら敵側の綻びを見つけ出すゲームだとすれば、将棋は蟻の一穴をこじ開け落城させるオフェンスゲームと言ってもいいでしょう。

 チェス競技人口が一説には5億人とも言われる中、将棋競技人口は一千万人程度とガラパゴス様相を呈していますが、明らかにゲームとしてのバランスではチェスに勝っていますチェス公式戦においては先手勝率が40%程度、後手勝率が30%、引き分けが30%程度なのに対して、将棋の先手勝率50%程度、後手勝率は48%、そして引き分け千日手)の確率は2%前後であり、引き分け可能性がチェスに対してずっと少なく、そして先手と後手の勝率拮抗し合っているため将棋ボードゲームとして極めて高い完成度を誇るゲームと言えるのです。

 更に付け加えると、ダメ筋(明らかにダメな手)を含めた、ありとあらゆる手の組み合わせ(ありとあらゆる進行の総数)を計算すると、チェス10120乗程度なのに対して、将棋10の220乗程度ということですからゲームとしての奥深さも将棋チェスを上回っています。因みに、宇宙存在する原子の総数が10の70乗程度ということなので、如何に将棋というゲームが奥深いかは言うべくもありません。つまり、ある部分において将棋というゲーム宇宙それ自体より『深い』のです。


 僕は腕前としてはアマチュア初段程度で、つまりアマチュアが目指すべき差し当たっての目標点にいます。やはりアマチュア二段以上を目指すとなるとかなり強烈な努力必要になってくる印象です。アマチュア初段は将棋普段嗜んでいる人間の中で、上位25%前後の層を指しているとお考え下さい。

 将棋の道は極めて長いです。そして険しいです。詳しくはこの「将棋名人とはどのくらい強いものなのか:https://ncode.syosetu.com/n5490eb/」という素晴らしい記事をご覧になって頂ければよいかと思います。(この記事の作者様と私は同一人物ではありません)

 将棋プロになるためには奨励会という育成機関を通過する必要があります。この奨励会は入会すると6級からスタートとなるのですが、これはアマチュアで言うところの四段以上の腕前に相当すると言われていますしかも、この奨励会に入会するのは小学生中学生少年少女です。つまり大の大人血の滲むような努力をしてようやく到達できる地点に、ある程度の凝縮された努力によって遥かに短い時間で到達できる人々、つまり天才たちだけがこのスタートラインに立つことができるということです。

 さて、当然奨励会員になったところでプロになったわけではなく、プロになれるのは奨励会三段リーグ突破して四段の資格を得た者だけで、年間に四人しか輩出されない仕組みとなっています。更に、四段になった後もプロとしてのグラデーション存在しており、そこには才能の差という影がいつまでも付き纏います

 才能のあるプロ、つまりそんな天才の中の天才は、将棋を指す際にどのように思考しているものなのでしょうか?

脳内将棋

 先に紹介させてもらった記事では、天才達の中でもグラデーション存在しており、将棋トップに立てるのは本当に一握りの人間であることが述べられていました。

 つまりトッププロとは、仮に将棋人口1000万人だとすれば上位0.0001%人間のことです。すなわち、トップの十人、それが実質的日本トッププロ達です。

 羽生善治藤井聡太渡辺明豊島将之永瀬拓矢らがそうです。将棋を指す者達は彼らのことを畏怖の目で見つめ、時折プロが招かれるイベントなどで間近に見る際には、化け物や、宇宙人。あるいはこの世の理を超越したもの意味する視線が、彼らには注がれることとなります

 さて、これらのプロ達に必要ものは何なのでしょう?

 つまりは才能とは一体何なのかという話になるのですが、脳内将棋盤というのがポイントになってきます

 人は、数理的思考能力、つまりIQが140を超えると立体的なイメージをあらゆる角度から検証できるようになるという話があります人間のある種の知的能力と、立体的な像を脳裏に生み出す能力には深い繋がりがあるということなのです。つまり、才能のある将棋指しは脳の中に将棋盤を作り出すことができ、これによってどんな時でも(つまり実際の将棋盤がなくても)脳裏において将棋情報を扱うことができるようになるほか、将棋に関する凝縮した思考を連綿と行うことができるようになるということなのです。勿論、プロもこの「脳内将棋盤」を持っており、彼らの脳内将棋盤にはそれぞれのバリエーションがあることも有名です。

 以下コピペ

羽生四冠

「4分割(5×5中央重複)の部分図が高速で行ったり来たり。盤全体は1度には浮かばない、負荷が大きい。盤面は白、線は黒。駒は外形が無く黒の一字彫り。アマ二、三段くらいになった10歳ごろからこんな風。」

森内九段

「立体的でリアルな榧盤に柘植の駒。

盤駒のみの思い浮かべる事はほとんど無く背景も付随。対局中は当時の対戦相手や対局場の雰囲気まで再生普段は自室の背景に板盤。」

加藤九段

「盤は黄色で1一が右上に固定されている全体図で、線は無い。楷書文字1字だけが駒として自動的に動く。」

渡辺二冠

「ダークグレーの空間に、字の書かれていない黒に近い灰色の駒が浮かんでいるだけだが、どちらのどの駒かは分かる。」

佐藤(康)九段

「黒くぼやけた盤面のどこか一部だけが見えている。駒はゴニョゴニョ、あるか無いかからないまま何かある感じ。」

里見女流名人

「盤も背景も黒く、線の無い盤全体に文字の無い黒っぽい駒がモニョモニョ。」

 (出典:AERA No.38増大号'12.9.17天才たちの「脳内パネル」』)

 さてトッププロどころかアマチュア4~5段の人々にはこの脳内将棋盤が基本的に備わっていると言われています。つまり、この脳内将棋盤は確かに、ある程度将棋の強さ(棋力)の指標となるのです。しかし、トップの人々に関してその指標ピタリと当てはまるかというと、疑問だと言わざるを得ません。脳内将棋盤というもの将棋の猛者にとって当たり前のアイテムかつ大前提アイテムであるため、最上位層の人々の能力を測る尺度としては些か信頼性に欠けるということなのです。というか、一応奨励会三段(アマチュアではなくプロ基準の三段)ともなれば、既に常人を超越して人間卒業レベルに至っているので、やはりその中にいる更なる化け物達を推し量るには、脳内将棋盤の有無のみならず別の尺度を用いる必要があります

脳内将棋盤が「ない」。

 つまり、その二者。単なる化け物と、化け物の中の化け物を辨別する際に必要なのは脳内将棋盤が「ない」ということなのです。

 頭の中で将棋盤が無く、視覚的なイメージに頼ることな思考できる人々が、化け物の中の化け物にはいるということなのです。

 例えば、常人は次のように考えます

 「最初の一手……まず、角の斜め前の歩を前に一つ進めるだろ。すると、後手の相手も同じように角の斜め前の歩を一つ進める。だとしたら俺は飛車先の歩を一つ前に突いて、相手も突き返して……横歩取りの筋に合流しそうだ」などなど。
 つまり常人基本的画像、目の前にある将棋盤の視覚的なイメージを用いて思考しており、そのイメージを介さずには将棋を指すことができないのです。ある意味では脳内将棋盤の存在も、視覚的な情報に基づいているという点においてはその思考の延長線上にあると言っていいでしょう。そう、人は基本的将棋を考える際には視覚的なイメージ媒介とするしかないのです。

 しかし、プロの一部にはそのような思考法は――視覚的なイメージを介した思考は――あくまで「補助的なものに過ぎない」と証言する者もいます藤井聡太増田康宏、羽生善治などがそれらの棋士です。

 では彼らはどのように思考しているのでしょうか。

 そう、符号によって思考しているのです。

 将棋符号とは、数字文字によって駒の動きを表したものです。いわば駒の「番地」とも言われるもので、次の記事が参考になると思います

https://book.mynavi.jp/shogi/detail/id=77758

 例えば、少し前に書いた横歩取りの定跡だと以下のような記述になります。76歩、34歩、26歩、84歩、25歩、85歩、78金、32金……。このような記述の仕方は江戸時代以降から共通であり、いわゆる将棋の対戦の記録である棋譜」は古くは数百年前のものが記されています。古い文献において、盤面は視覚的に、絵図を用いて記述されることはなく、符号を使って記述されているのです。

 いちいち絵図で盤面を描き残すよりも、文字で表した方がずっと労力は少ないですからね。

符号思考する

 以下の記述あくまで本人らの証言を参考に記しているものであり、彼らの思考追体験したものでは当然ないのですが、つまり彼らの思考は以下のものになります

 先程書いた将棋符号が、将棋に関する思考を始めた瞬間にズラズラズラ~~~っと文字列で浮かぶのです。

 そう、これがトップ棋士達の思考なのです!

 「ズラズラズラ~~~っ」って……、と自分文章表現力の稚拙さに絶望しそうになるのですが、そう言い表すほかない。そう、真のトッププロにおいては、文字によって思考が行われるのです。そこに画像の介在する余地は、僅かにしかない。羽生善治曰く、「思考基本的符号で行って、その後、ある程度局面を読み終わった後に、自分思考確認するために思考画像に起こす、という作業はありますが、基本的画像思考することはありません」とのことでした。

 先に書いた通り、画像物事を表すというのは、文字列で表すよりも遥かに手間が掛かります。つまり、脳の処理を要します。

 となれば、より情報量の少ない符号によって思考するということが、より高速な思考法として適しているということなのです。

 ある意味、それは楽譜における音符の存在と似ているでしょう。というか、そのものかもしれません。音楽というものは体系化され楽譜という共有形式を持つ以前は、完全に口伝であり、人々が歌い継ぐことによってしか継承を行うことができませんでした。しかしそれが数学的・音楽的に体系化され、楽譜の形を取ることになると、そのような継承の際に起こり得る障害はほぼ完全に撤廃されることとなります。そしてこれらの音符を読むことで、人々はそのメロディー脳裏に想起することができるようになりました。将棋棋士もまた、それと同じ知的処理を行っていると言ってもいいかもしれません。

 つまり、ドミソ、の音符が並んでいるのを見て、タララ~、という和音脳裏に浮かぶのと同じように、将棋トッププロたちは符号によって将棋の盤面を把握することができるのです。これは、将棋のある程度の才能がある人々には必須能力ですし、実際に高位のプロ棋士トップアマチュアは、棋譜を一目見ただけで盤面の進行をまざまざと思い浮かべることができると言われています

 とは言え、そのことと「思考符号を用いる」ことはやはり一線を画していると言ってもいいでしょう。

 勿論、理屈としては分かるのです。我々が音楽継承する際に楽譜を用いたように、あるいは将棋の対局を語り継ぐために符号によって棋譜を残したように、それらの音符や符号といった記号には意味圧縮することができ、効率的情報伝達を行うことができるのだと。

 勿論、理屈としては分かります。とは言え、それらの記号を使って後世へと情報を伝達することと、それらの記号を用いた思考を正確に効率的実践することとは、また別問題です。

おわりに

符号さえ「ない」。(藤井聡太場合

 というわけで、画像媒介にした思考文字列を媒介にした思考とでは、効率において文字列による思考に軍配が上がるということでした。プロ棋士らによる思考抽象化が極限にまで達すると、本来立体的な駒やそれらの視覚イメージを用いずして思考することが不可能であったはずのボードゲームも、文字列を介した思考によって再現されてしまう、ということなのでした。実に、これは驚くべき異常性であり、そして、個人的には文化として、そして娯楽として、このような常軌を逸した営みを次代へと継承していかなければならないと感じます

 さて、ところで常軌を逸していると言えば、藤井聡太二冠の名前はもはや語るべくもなく有名ですよね。彼のインタビュー記事は相当数発表されていますから、彼の語る様々な内容について把握している方も多いかも知れません。

 その中でも異質のインタビューと言えば、2020年の夏に発表された、小説家白鳥士郎氏によるインタビューでしょう。https://originalnews.nico/139502

――棋士はどなたも『脳内将棋盤』を持っておられます。でも藤井先生は、あまり盤面を思い浮かべておられる感じではないと、以前、記事で拝見したのですが。

はい

――では、対局中はどんな感じで考えらおられるのですか? 棋譜思考している?

「ん……それは、自分でもよくわからないというか。んー…………」

――盤は思い浮かべない?

「まあ、盤は(対局中は)目の前にあるわけですので」

――詰将棋を解くときなどはどうです?

詰将棋は読みだけなので、盤面を思い浮かべるという感じでは……」

――えっ? ……私のような素人だと、詰将棋を解くときこそ将棋盤を思い浮かべるというか……むしろ手元に盤駒を置いていないと解けないくらいなんですけど……。

 将棋プロ世界は腹の探り合いであり、自らの能力本質である思考方法」について簡単に詳らかにすることは、本来無いことと言ってもいいかもしれません。とは言え、これまで語ったようにそれらをはっきりと述べる棋士の人々がいらっしゃるのもまた事実です。そして、このインタビューにおいて行われた藤井二冠の発言もまた、棋士思考の一環を覗くことのできる重要な機会であるように思われます

 さて、ここで述べられているのは、そもそも思考する際に「なにもない」ということです。

 全くの虚無、というわけではないにせよ、少なくとも目の前に分かりやすい形で示すことのできる思考は、存在しないということなのです。

 以下のインタビューで彼は次のように語っていますhttps://shuchi.php.co.jp/voice/detail/3394?p=1

――藤井四段は、将棋の場面を図面で考えるのか、棋譜で考えるのか、どちらのタイプですか。

 聡太 : 基本的に、符号で考えて、最後図面に直して、その局面の形勢判断をしています

 彼は基本的にはこれまで述べたように、「符号」を使って思考するのですが。しかしある種の詰将棋などにおいてはそのような符号さえ必要にしないということでした。

 このような、実際の目視確認脳内将棋盤(符号による棋譜理解)→符号による思考符号さえない思考という構図を単純なステップアップの過程として語ることはできないとは思うのですが、しかし、将棋というゲームについて思考する際に、その思考が極限まで達した人は何かしらの深淵へと、虚無への道を辿っているような、そんな感触を覚えてしまうのは僕だけなのでしょうか。


 さて、というわけで、トップ棋士たちの、良い意味での思考の異常性について語りました。現在12/6午後五時三十分ですが、僕がこの世の隅っこでこの文章を書いている間、世間の大舞台では羽生善治九段豊島将之竜王二冠のタイトル戦第五局が、行われている最中です。

2018-12-05

女性男性庇護してもらってる存在だってのを自覚してるの?

女性専用車両なんてものを作ってもらったり、レディースデイなんてものを作ってもらったり、お膳立てして貰える。

挙げ句になんでもかんでもセクハラだとかいって告発してきたり、やれ生理から配慮しろとか言ったり、出産するから休みたいだの育児休暇だの取得したいだの言ってきたり、でも男性と同等以上の権利要求するのは当然だと思ってる。

そこまでしてもらってもスポーツでも学業でも男性ガチンコで張り合えないものから、やれ女流名人だーとか、女性男性トーナメント分けるべきだーとか、論理的おかしくないか

論理的おかしくないか

いい加減に女性男性は違うもので、生物的に弱い存在から庇護してもらう対象だってのを自覚してほしい。

2018-08-11

里見女流名人男性4連勝ならず ってニュース

ジェンダーだのフェミだの色々な面倒臭い人達が色々うるさそうな昨今に、よくこんな視点ニュースにするねぇ。

どうでもいいっちゃどうでもいいんだけど、この見出しを見て違和感を覚えるくらいには俺も訓練されてきたのかね。

 
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん