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はてなキーワード: パレート最適とは

2024-11-22

経済政策は、本質的に「誰にとっての利益なのか」が関係する

例えば「良いデフレ」を目指し、さらに「自由貿易推進」をすると仮定する。

この場合債権者とすでに雇用されていて解雇心配のない者が得をするが、債務者雇用を得ることが難しい者にとっては厳しい状況になる。

トリクルダウン」は、まさにこのような状況に対して使われる言葉だろう。

まり失業したり借金があるような「負け組」に対して、適切な補償を与えるように考えることである

トリクルダウン」のほうが「自己責任論」よりはだいぶ優しいと思うが、そもそも政府パレート最適性や補償原理考慮するインセンティブ存在するのか。

インフレとは、一部の負け組にとっては得するが、大多数の一般市民は損をする。

2024-11-18

経済理論多様性適用範囲

経済理論妥当性を議論する際、多くの場合特定理論が想定する前提条件が、ある国の経済状況に適合するかどうかという問題帰着する。

例えば、新古典派経済学説明力は、特定の条件下でのみ発揮される。

この認識は、経済理論に関する投稿への反論検証する過程で、教科書学術論文記事を精査することで得られる。

経済理論多様性適用範囲

経済学には、リフレ派やMMT派のような一部の「間違った」モデル例外を除き、多様な「正しい」モデル存在する。

これらのモデルは、それぞれ異なる経済状況や前提条件に基づいて構築されており、特定の状況下での経済現象説明するのに適している。

この事実に直面することで、経済理論の複雑さと自身知識限界認識できる。

デフレインフレ論争の本質

デフレインフレの良し悪し論」も同様の文脈理解する必要がある。

デフレが有利になる経済主体がいる一方で、インフレから利益を得る主体存在する。

このような状況下では、個別立場から自分に有利だからこうすべき」と主張しても、単なる多数決論理に陥ってしまう。

マクロ視点重要

したがって、このような問題に対しては、日本全体の利益という観点から分析を行うことが不可欠だ。

マクロ経済的な視点を持つことで、個別の利害を超えた、より包括的政策判断可能になる。

ただし、パレート最適性や功利主義を持ち出すことには一定の注意が必要である

2024-09-26

仕返しは良くないとか道徳的じゃないとか思ってるアホンダラが多過ぎる

ゲーム理論においてパレート最適の為にはしっぺ返し戦略有効であることが判明している

世の中皆がウインウインになるために仕返ししましょう


最大多数の最大幸福、それは独特的行為です

2024-09-02

[] 多様体を用いた厚生経済学の基本定理

ファースト・ウェルフェア定理

ファースト・ウェルフェア定理は、競争均衡がパレート最適であることを主張する定理である多様体を用いて定式化する。

定義:

多様体 M 上の消費集合 X_i ⊆ M と生産集合 Y_i ⊆ M を持つエージェント i の集合 I があるとする。エージェント i の効用関数 u_i : X_i → ℝ は上半連続(上半連続多様体意味で)であり、全ての x ∈ X_i に対して局所非飽和性が成り立つと仮定する。

消費可能集合と生産可能集合は以下のように定義される連結多様体の部分集合とする:

X = ∏_{i ∈ I} X_i, Y = ∏_{i ∈ I} Y_i

局所座標系を用いて、これらは連結な実多様体として考えられる。

定理 (ファースト・ウェルフェア定理):

競争均衡 (p*, x*) が与えられると、全てのエージェント i に対して次が成り立つ場合、その点 (p*, x*) はパレート最適である

∇u_i(x_i*) · p* = 0

ここで、p* は価格ベクトルであり、∇u_i は多様体上の勾配ベクトルである

セカンド・ウェルフェア定理

セカンド・ウェルフェア定理は、任意パレート最適な配分が適切な初期財産の再配分のもとで競争均衡経済に達成可能であることを主張する。

定義:

多様体 M 上の消費集合 X_i ⊆ M と生産集合 Y_i ⊆ M を持つエージェント i の集合 I があるとする。エージェント i の効用関数 u_i : X_i → ℝ は全ての x ∈ X_i に対して上半連続であり、局所非飽和性が成り立つとする。

定理 (セカンド・ウェルフェア定理):

任意パレート最適配分 (x_i*)_{i ∈ I} に対して、ある価格ベクトル p* が存在し、そのもとで (p*, x_i*) が競争均衡である

∃ p* ∈ ℝⁿ \ {0} such that ∇u_i(x_i*) · p* = 0

ここで、再配分は適切に選ばれた初期財産の設定によって行われる。

この定理証明には、エージェントの一次資源制約と市場クリアリング条件に関する詳細な解析が必要である。それらは複雑な多様体幾何学性質を用いて示される。

まとめ

厚生経済学の基本定理多様体フレームワーク抽象化したが、具体的な応用や証明にはさらに専門的な知識数学技術が求められる。これにより、経済理論の理解抽象代数微分幾何視点からも深まる。

2024-09-01

anond:20240830123905

ナッシュ均衡パレート最適ではない」

(個々が自分が最も得をする行動すると,全体では損な結果になる状況を指す.例えば「世界中で軍備を放棄すれば戦争もなくなり,軍事費節約できるけど,抜け駆けされると困るので,誰も軍備を放棄できない状況」とか)

2024-08-26

anond:20240825192940

既得権固定化するたけだろ。バカか?

そもそもパレート最適は「誰かの効用(満足)を犠牲にしなければ、他の誰かの効用を高めることができない状態」を言ってるのであって「誰かが犠牲にならないようにするため」のものではない。入門書から読んでこい。

2024-08-25

パレート最適性について

パレート最適とは、誰かを犠牲にしないと誰も利益にならない均衡であり、誰かを犠牲にすることではない

からこの均衡を目指して状態が推移する

どう推移すべきかと言うと、パレート改善というのがある

これは誰も犠牲にならずに一人以上が満足度を上げることを言う

ただ実際の問題ではパレート改善が難しいので補償解決する

まり利益を得た人が損を被った人に補償する

これを補償原理という

まり経済政策とはこういった道徳性に基づかねばならないと理解しなければ、単なる好き嫌い政策を決めることになってしま

個人が「こういう政策をすべき」と言うときはその個人利益しか基づいていないので鵜呑みにせず、ちゃんパレート改善補償を考えるべきであろう

anond:20240825192940

仮に不効率だとしても、現時点で社会保障に手厚く配分されてるのを改善する際に人は死ぬんだよ

パレート最適概念からしても元増田が正しいよ

anond:20240825192836

またエアプ?

パレート最適についてお前は何も理解してないだろw

anond:20240825192836

違うよ

パレート最適ってのは誰かが犠牲にならないようにするんだよ

anond:20240825191841

パレート最適実現するために老人は死ね

ってアカデミアは主張してるの?

ごく少数の異端児ならいるかもしれんが

2024-08-08

[] 幾何学的に厚生経済学の基本定理説明

厚生経済学の基本定理多様体言葉で定式化することにより、経済的効率性と市場均衡の概念幾何学的に表現することができる。以下にその試みを示す。

概要

厚生経済学の第1基本定理は、「完全競争市場において、すべての市場均衡はパレート効率である」というものである。これを多様体言葉表現する。

多様体による定式化

1. 消費者選択空間

消費者選択空間多様体 𝑀 とする。ここで、各点 𝑥 ∈ 𝑀 は異なる消費バンドルを表す。消費者効用関数は、𝑈: 𝑀 → ℝ として定義され、多様体上で滑らかな関数とする。

2. 生産者技術空間

生産者技術集合を多様体 𝑁 とし、各点 𝑦 ∈ 𝑁 が異なる生産計画を示す。生産技術は、技術制約関数 𝑇: 𝑁 → ℝⁿ により記述される。

3. 市場均衡

市場均衡は、消費者生産者選択整合する点として、多様体 𝑀 × 𝑁 上の点 (𝑥*, 𝑦*) により表される。この点は、需要供給が一致し、価格ベクトル 𝑝 により支持される。

4. パレート効率

パレート効率性は、選択空間 𝑀 と技術空間 𝑁 上の接ベクトル場により定義される。具体的には、任意改善方向が存在しないことを意味し、接ベクトル場がゼロとなる点 (𝑥*, 𝑦*) がパレート最適である

定理多様体による表現

厚生経済学の第1基本定理多様体言葉表現すると、以下のようになる:

 

定理: 多様体 𝑀 × 𝑁 上の市場均衡点 (𝑥*, 𝑦*) は、接ベクトル場がゼロとなる点であり、パレート効率である

 

この定式化により、厚生経済学の基本定理幾何学的に理解することが可能になる。

市場均衡がパレート効率性を持つことは、選択空間技術空間の接ベクトル場の観点から改善余地がないことを示している。

appendix: 概念graphviz表現

digraph WelfareEconomics {
    node [shape=ellipse];

    // Nodes for main concepts
    M [label="選択空間 (M)"];
    N [label="技術空間 (N)"];
    Utility [label="効用関数 (U)"];
    TechConstraint [label="技術制約 (T)"];
    MarketEquilibrium [label="市場均衡"];
    ParetoEfficiency [label="パレート効率性"];
    Cohomology [label="コホモロジー条件"];

    // Edges to show relationships
    M -> Utility [label="スカラー場"];
    N -> TechConstraint [label="技術写像"];
    M -> MarketEquilibrium;
    N -> MarketEquilibrium;
    MarketEquilibrium -> ParetoEfficiency [label="接ベクトル場"];
    MarketEquilibrium -> Cohomology [label="整合保証"];
    ParetoEfficiency -> Cohomology [label="ホモトピー同値"];
}
|<	

2024-07-23

[] ミクロ経済学概要

1. 一般均衡モデル

経済を I 個の財・サービス、J 人の消費者、F 社の企業から成るとする。

1.1 消費者最適化問題

消費者 j ∈ {1, ..., J} の問題は以下のように定式化される:

 

max Uⱼ(xⱼ)

s.t. p · xⱼ ≤ wⱼ + Σ(f=1 to F) θⱼᶠπᶠ

 

ここで、

Uⱼ: 消費者 j の効用関数(強い単調性、強い凸性を仮定

xⱼ = (x₁ⱼ, ..., xᵢⱼ): 消費ベクトル

p = (p₁, ..., pᵢ): 価格ベクトル

wⱼ: 初期賦存

θⱼᶠ: 消費者 j の企業 f への所有権シェア

πᶠ: 企業 f の利潤

 

一階条件(Kuhn-Tucker条件):

∂Uⱼ/∂xᵢⱼ ≤ λⱼpᵢ, xᵢⱼ ≥ 0, xᵢⱼ(∂Uⱼ/∂xᵢⱼ - λⱼpᵢ) = 0 ∀i ∈ I

λⱼ(wⱼ + Σ(f=1 to F) θⱼᶠπᶠ - p · xⱼ) = 0, λⱼ ≥ 0

 

ここで、λⱼ はラグランジュ乗数。

1.2 企業最適化問題

企業 f ∈ {1, ..., F} の問題

 

max πᶠ = p · yᶠ

s.t. yᶠ ∈ Yᶠ

 

ここで、

yᶠ = (y₁ᶠ, ..., yᵢᶠ): 生産ベクトル(正は産出、負は投入)

Yᶠ: 企業 f の生産可能集合(閉凸集合と仮定

 

一階条件(利潤最大化条件):

p · y ≤ p · yᶠ ∀y ∈ Yᶠ

1.3 市場均衡条件

市場清算条件:

Σ(j=1 to J) xᵢⱼ = Σ(f=1 to F) yᵢᶠ + Σ(j=1 to J) wᵢⱼ ∀i ∈ I

 

ここで、wᵢⱼ は消費者 j の財 i の初期賦存量。

 

ワルラス法則

p · (Σ(j=1 to J) xⱼ - Σ(f=1 to F) yᶠ - Σ(j=1 to J) wⱼ) = 0

 

2. 一般均衡存在証明(概略)

1. 価格単体を定義:Δ = {p ∈ ℝ₊ᴵ | Σ(i=1 to I) pᵢ = 1}

2. 超過需要関数 z(p) を定義

3. z(p) の連続性を証明

4. 予算制約とワルラス法則より、p · z(p) = 0 ∀p ∈ Δ を示す

5. 境界条件:pᵢ → 0 ⇒ zᵢ(p) → +∞ を証明

6. Kakutani の不動点定理適用し、z(p*) = 0 となる p* ∈ Δ の存在を示す

3. パレート最適性の数学的特徴付け

社会的厚生関数 W = W(U₁(x₁), ..., Uⱼ(xⱼ)) を最大化する問題を考える:

 

max W(U₁(x₁), ..., Uⱼ(xⱼ))

s.t. Σ(j=1 to J) xⱼ = Σ(f=1 to F) yᶠ + Σ(j=1 to J) wⱼ

yᶠ ∈ Yᶠ ∀f ∈ F

 

一階条件:

W/∂Uⱼ · ∂Uⱼ/∂xᵢⱼ = μpᵢ ∀i ∈ I, ∀j ∈ J

p = ∇yᶠπᶠ(yᶠ) ∀f ∈ F

 

ここで、μ はラグランジュ乗数、∇yᶠπᶠ(yᶠ) は利潤関数の勾配ベクトル

 

これらの条件は、消費の効率性、生産効率性、そして消費と生産効率性を同時に表現している。

4. 厚生経済学の基本定理

第一基本定理:完全競争市場均衡はパレート最適である

証明には、均衡条件とパレート最適性の条件の同値性を示す。

 

第二基本定理任意パレート最適資源配分は、適切な初期賦存の再分配の下で、競争均衡として実現可能である

証明には、分離超平面定理を用いる。

2024-07-17

[] 5行で分かる忙しい人のためのミクロ経済学概要

ミクロ経済学は、一般には企業消費者という経済単位を考え、市場相互作用分析する。

分析方法として、1)最適化, 2)均衡分析 という方法を用いる。

企業行動のモデル化では、目的関数利潤最大化で、制約条件は技術市場である消費者行動では、目的関数効用であり、制約は予算である

経済の均衡とは、経済単位の行動全てが相容れるものであるとき分析ということである。均衡の分析は、不均衡状態分析よりもはるかに単純である

均衡状態限定し、さら最適化問題を解くときに、実行可能領域で行動を変えて目的さらに追求できる経済単位存在しない状態パレート最適性)の分析を行うことになる。

2024-06-11

正規分布の端に生まれ

アドラーの本を途中まで読んだ.

これによると,精神疾患など生きるのに役立たない道に陥るものには,幼少期から共通感覚コモンセンス)を獲得できていないという特徴があるらしい.

そして共通感覚を獲得できなかった子供いじめられたり問題行動を起こしたりする.

この共通感覚は家庭において保護者から学ぶらしい.つまり保護者共通感覚を有していなければその子供も共通感覚を獲得することが困難で,大人になってから苦しむのだ.


なぜこの世界では誰でも子供を持つことが許されるのだろうか.ペットですらちゃんと育てられないなら飼うなと批判されるのに.

あるいはせめて,誰でも子供を作る自由があるのなら,どんな子供自分で死んでいい自由を認めるべきではないか


ここまで書いて村田沙耶香消滅世界という小説を思い出した.

この物語では,子供は生まれたらすぐに親から引き離されて専門の施設集団的に育てられるというユートピアが描かれている.

作中ではこのユートピアを明示的には否定肯定もしていないが,画一的に育てられた子供個性がなく皆同じような表情をするという描写が描かれている.


個性なくしたら死んでるのと一緒だよ」

偉大なベーシストである山田リョウ氏は言っている.

消滅世界で描かれたシステムは本当にユートピアなのだろうか.


だが,本当に個性必要なのだろうか.

共通感覚を有しない"悪い個性"を持つことは決して本人のためにはならない.

個性を持つことが良いとされるのは,個々の親が独立して子供を育てる現在社会におけるナッシュ均衡にすぎないのではないか

消滅世界システムのように全員が同じ教育を受け,共通感覚を有していることこそがパレート最適なのではないだろうか.


あるいは,個性個体差環境が変化した際に種全体が生き延びるのに有利だと説明される.

だが,これは明らかにほとんどの平均から外れた個性を持つ個体にとっては酷な話だ.当然ながら平均から外れた個体殆ど環境適応できず苦しむからだ.

上のような理論を唱える者は,「お前らのような珍獣が居た方が俺/私の遺伝子が残る可能性が高まるから生きろ.そして苦しめ」と言っているのに他ならない.

現代社会第二次世界大戦前の全体主義反省し,個人幸福を最大化しようとしたのではなかったか所詮それは,正規分布の真ん中あたりにいるマジョリティ自己満足に過ぎなかったのか.

そもそも人類環境変化を生き抜くのに,遺伝子多様性必要なのだろうか.

多数のサイコロをばらまいて確率論的に変化に打ち勝とうとするその他大勢の生き物とは違って,人類は理性を持って変化を予測し,技術環境を変えて乗り越えることができるのではないだろうか.

現に人類技術天然痘という感染症を撲滅させた.


だが,とき個性天才を生み出し,その天才技術を飛躍的に進歩させる.

こういった天才を生むために正規分布の端のほうの人間も,その殆どは苦しむ運命にあるとはいえ大人になるまで生きていなければいけないのかもしれない.これによって,苦しむ未来天才に生きる希望を与えることができるから

本当にそうだろうか.電球発明のように一人の天才の発想が大きな一歩を生み出した時代とは違って,現代科学進歩過去技術を積み重ねて積み重ねて演繹的に導き出された進歩ではないか

いや,そうでもないか.私も理系大学院研究の真似事をしたことがある.今でも科学最先端では天才の発想が不可欠だ.そしてそういう人は共通感覚を有していない人が多い.少なくともそう見える.

まり現代においても正規分布の端にいる,共通感覚を有しない,遺伝子的耐用性を持った人間を生きさせることは必要なのかもしれない.


私は天才ではない.だが,共通感覚を獲得することができず,苦しんでいる.正規分布中央に行けなかった人間の中の,一握りの天才を除くその他多数の中のひとりだ.

この苦しみを終わらせるには死ぬしかない.

私の意識死ぬことがのみが正解だと確信している.だが,私の無意識が生きることを声高に主張している.そのせいで私はまだ生きていてこの文章を書いている.

理性で動く私は,なんとかして自分死ぬことが論理的に正しいのだと結論付けたい.だが,今日も失敗した.

誰か私を助けてくれ.お前はもう開放されて良いのだと背中を押してほしい.

2024-03-01

[] 仮説: 日本人思考を要する善悪問題が苦手

Youtube外国人が「日本で財布を落としたらどうなるか」を検証していた。

想像通り、検証対象となった市民50人全員が落とし主の外国人に財布を返したのである

これを見て「日本人は素晴らしいなぁ」と思ったわけだが、少し気になることがあった。

例えば「単に賃上げするだけでは名目しか上がらず、実質賃金はむしろ低下するかもしれない」といった問題に対し「物価に追いつく賃上げを」などと無意味なことをやっているのは、「労働者に高い賃金を払うのが善だ」という単純な発想に基づいているからでは?

あるいはウクライナロシア問題で、「ウクライナ武器供与して反転攻勢を!」などと言うのは、ロシアが悪でウクライナが善だから、善に勝って欲しいという単純な発想に基づいているからでは?

経済政治法律問題は、残念ながら「共感」に基づくほど間違った判断を下しやすいと言われることがある。

誰かが殺人犯と言われた時、論理的証拠を提出するべき時に「私は家族が殺されたのが憎い!だから被疑者死ぬべきだ!」と言って、被疑者冤罪可能性を考慮に入れずに報道され、その結果、報道への共感によって取り返しのつかない冤罪に容易に繋がったとしたら?袴田事件だってそうだろう。

経済もっと複雑だ。経済には事実判断価値判断区別必要だが、ミクロ経済学が取り扱っているのは概ね事実判断と言われる。無差別曲線ゲーム理論事実判断である

それに対し価値判断とは「なにをすべきであるか」という問題のことだ。日本が国として何をすべきか、という話をしているときに、特定集団だけを贔屓にするわけにはいかない。

例えばパレート最適性について考慮し、誰かが損をする場合補償を与える方法を考えなければならない。

それを「私たち税金を一体何に使っているんだ!」という感情論補償原理を無に帰することは、典型的日本人がまさに陥りがちなことだろう。

補償税金の正しい使い方であるから自分利益にならないという理由だけでは正しいことは言えない。

ひろゆき氏が「政治家にはサイコパス必要なんですよ」と言っていたが、それは「共感能力ではなく、論理によって判断することのできる人間必要である」という意味だと私は思う。

まあ、こいつもこいつで、補償のことを話さずに「ハンコ業界を滅ぼして効率化を!」などと言いそうな雰囲気から感情論であることに違いはないが、論理には前提知識がある程度必要であるということでもある。

基礎知識のある人であれば、貨幣供給量が増えれば貨幣価値が低下すると考えるだろう。しか知識のない感情派は、「お金が多いほどいい」「通貨発行権を駆使すればいい」と言い始め、貨幣価値が低下しないという前提のもとで国家経済悪化させようとする。

経済名目値ではなく、実質値を向上させるにはどうするか。その議論のためには確かな情報知識必要であるはずだが、短絡的な善悪を持ち出すことによって「物価高に追いつく賃上げを」などと、スタグフレーションがなんであるかも知らずに言い始めるわけである

かに小学生でもわかるような善悪問題において正しい行動をするのは日本人の良い点だと言える。外国では「見られていなければ悪事を行ってもいい」と言わんばかりの連中が巣食っているからだ。

しか経済政治法律。そういった「高度な知識を伴わなければ善悪判断を間違えるだろう」というシナリオで、日本人は落第点を取る可能性が高い。

経済であればミクロ経済学マクロ経済学教科書知識ぐらいは必要であるが、日本人は哲学にも疎く、相対主義蔓延るので、「経済論はたくさんあるし、どれもが正しいことを言っているに違いない」と言う相対主義的な認識を持っている可能性が高い。

結局、短絡的な善悪観でミツバチの巣をつついたような行動しかしないのが、他の国の人にもバレているだろう。

しかにそれはそれで社会秩序の維持にはなっているから、良いことかもしれない。

しか経済政治などにおいては別だ。正しい知識に基づいた善というのは、正しい内容を選んで勉強をする努力必要なのである。どの論も平等だと相対主義的に考えている連中が、パヨク理論に陶酔し、発狂しているのを見たか

2024-02-04

anond:20240204033204

農家にしがみつくよりも他業種へ転職したほうが明らかに

つーかさお前のパレート最適って現状維持以外になんか解法あるの?

変化させることに対して「変化することに抵抗感がある人がいる」って強弁したらなんでもOKじゃん

馬鹿なの?

anond:20240204025652

俺が言ってるのは国民幸福パレート最適性の話ね

関税撤廃して、輸出産業利益を増加させてた人たちに課税して、その分を農業者の直接補助金にすればパレート改善になるんだよ

今の農業問題は、関税撤廃に反対する農業者がいることなんだよね

から農業利権反対!」なんてのは経済学的にはズレてるってこと

anond:20240204024533

補助金の仕組みわかってる?

厚生経済学ではパレート最適性っていって、1人以上が満足できて誰も損をしないならその施策が良しとされる

実際にはそういうことがないから、損を被る人に補償を与える形で対応するのが厚生経済学で言われていること

経済ってのは別に利益だけを最大化したいんじゃなくて、国民全員が幸せになるのが目的なんだよ

農家国民であることを忘れるな

2024-01-30

プラスマイナス岩橋さんの鬱っぽさは司法制度への絶望が原因だと思う

あくま勝手想像という前提で読んで欲しいのと、法知識素人で間違っている箇所はあると思うのでご了承下さい。

(内情全く知らない狂人便所の落書きです。

昨今の離婚ニュースの中で、プラスマイナス岩橋さん・ネルソンズ和田さんの気落ちが印象的だった。

岩橋さんは「二度と法の元の関係性は作らない」と述べ、和田さんは「芸人を辞めようか迷った」と述べていた。

お二人とも詳細は語っていないが、おそらく以下3つの理由により苦しんだのではないか想像した。

一方的な母方の親権獲得が認められてしまたこ

母親が面倒を見ていたか母親親権を持つ」という理論が現状の日本では認められてしまっており、為すすべもなく子供を取られてしまった可能性が高い。

世界的に見て非常に時代遅れな考え方であり、諸外国では大抵共同親権となる。

大黒柱で働いていた間に実家に戻りそのまま離婚されるといったケースでも、

「連れ去り」とならずに「現状維持すべき」という判断で連れ去った側が親権を持つと認められてしまう。

婚姻費用養育費が非常に高額になること

子供2人で元妻が収入0・年収を1000万とすると、養育費算定表から20万ほどの支払いとなる。

https://www.courts.go.jp/vc-files/courts/file5/youiku-3.pdf

この支払いは法的拘束力を持つものであり、子が成人するまで支払う必要がある(なお成人が18歳になった現在でも20歳までと判定されることが多い)

また、金額育児必要金額で決まるのではなく、夫と妻の収入差で決まることも大きい。

子供の為と頭で理解してはいても、おそらく月1回程度しか会うこともできない状況で、十数年支払いが強制される未来が確定することの絶望は計り知れないだろう。

この法律離婚時に知ることで、専業主婦としてしまたこと、法律婚としたことを後悔して苦しむことになったのではないだろうか。

③法の下、元妻が合理的で(本人視点で)人道的に厳しい要求をすること

一度は愛した元妻から、法の元①②の要求をされたら誰だって絶望するだろう。

念の為、今の日本で①②の要求をすることは全くの合法であり、法的に何も間違っていないことは言及しておく。

ただ、これが合法であることが本人にとって、また絶望になる。

思うこと

囚人のジレンマでいうところの「協調裏切りモデル」があるが、今の日本制度だと一馬力-専業主婦家庭の場合裏切りリスク親権婚姻費用養育費)が非常に高く、裏切られた場合に働き盛りの男性絶望して鬱になったり、自殺したり、無敵の人となるのは想像に難くないと思う。

専業主婦側の行動が「裏切り」で定まる以上(専門的にはナッシュ均衡状態)、ルールが変わらないとどうしようもない。

リスクを恐れて結婚出産を避ける人が増えるのも当たり前だと思う。

本内容に対して、個人で出来ることは少ない。

養育費を払っている人を肯定し励ますことや、共同親権運動・親子連れ去り反対運動支援することくらいだろうか。

ミツカン福原愛騒動など)

司法政治に関わる方は是非、諸外国と同様にな共同親権制度の発足、夫婦の差額ではなく必要金額としての養育費算定表の作成女性収入向上などにより、バツイチ男性自殺を減らせるように進めて欲しい。

家庭を持つこと自体幸せなことだし、日本人が増えることは社会全体としてパレート最適になることなので、徐々に法律文化が変わっていくと嬉しい。

#まあお二人はアルファしまパートナーはできると思う。

2023-11-25

anond:20231125032921

適材適所概念は良いね

成果に対する努力ではなく成果が出る場所を探す努力をするべきだ

積極的に諦めて次をあたるべきだしもっと離職するべきだ

流動性があってこそパレート最適は達成される

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