はてなキーワード: 性的指向とは
同性愛者の遺伝子を調べた結果、特定の遺伝子が同性愛行動に影響する割合は1%未満だという。
https://www.bbc.com/japanese/49520044.amp
性的指向は獲得性質らしい。どちらの性を愛するようになるのかは環境要因で変わる。ノンバイナリーのように特定の型にはまらないというのも、あり得る話。
戦国時代の大名の多くが両性愛者だったという話もある。社会生活において同性愛志向が必要な場合、多くの人間は習得できるということだろう。
同性婚に反対する保守派は、自分たちの子や孫が同性愛者になるのを恐れている。同性愛者が当たり前に生きていける社会になれば、同性愛指向を身につける人間も相応に増えると想像しているためだ。この危惧はもしかすると正しいのかもしれない。
牧場物語ライクのゲーム(Stardew Valleyとかきみのまちポルティアとか)で同性とも恋愛・結婚できるのはもう当たり前になったけど、主人公はプレイヤーによって性的指向が変わるのは良しとして、住民もそうなってしまうのがなんだか違和感がある。
主人公が男で落としたい住民が男だった場合、その瞬間(というかその周回?)ではその住民の性的指向に男性が含まれることになる。でも次の周回では、主人公の設定やプレイングによって住民の性的指向は変わってしまうかもしれないのだ。
個人的には、性的指向も人格を形成する重要な要素だから、ちゃんと「この住民は異性愛者、この住民は同性愛者、この住民は全性愛者」みたいに設定にして、それに拠って攻略できるかできないかが変わったほうがリアルだなあとは思う。でも実際の割合に即して設定したら、ゲームの規模では性的少数者の人はあまりに選択肢が少なくなりそうだ。
https://www.sankei.com/article/20240324-2PWOH4565RKCVKFLAV2GC5BQKQ/
確かに、内容はかなりアレなのだけど、ブコメを見ると、多くの人が「性自認」という概念を理解できているようで驚いた。
私は前に新書か何かで解説を読んだが、正直なところよくわからなかった。
そこで、性自認を理解した顔してる人たちも実はわかってないでしょと、わからせたい。
まず、性自認とは何か。先を読み進める前に一度自分の言葉で定義を考えてみてほしい。
多くの人は、「自分の性をどう認識しているか」という感じのことを考えたのではないか。
これは実際、一般的な説明でしばしば用いられる定義だと思う。少し大雑把すぎるかもしれないけれども、ここではこの定義を採用する。
まず「生物学的性別」と「性的指向」について思い出しておく。生物学的性別とはその名の通り遺伝子レベルでの性別で、性的指向とはどの性別を性的対象とする(もしくはしない)かである。ここで極めて重要な点だが、性自認は一般的な理解において、生物学的性別と性的指向とは独立にとりうるとされている。例えば、生物学的性別が男性で、性的指向が女性に向いている場合に、性自認は男性(ストレートの異性愛者)、女性(トランスジェンダーの同性愛者)の二つの場合がありうるということだ。
ここからが本題。性自認を生物学的性別や性的指向から切り離して定義することは、本当に可能だろうか(常に切り離せる必要はないが、独立に取りうるということは切り離せる場合があるということだ)。もし可能だとすれば、どのようにして自分の性自認を定めるのだろうか。例えば私の場合は、生物学的に男性で性的対象は女性だから、自分をストレートの男性と認識している。つまり、性自認として独立した認識があるわけではなく、単に演繹的に導いた結果だ。こう書くと、「トランスジェンダーのレズビアンである可能性を無意識下で排除したことこそが性自認が独立して存在しうる証左だ」という主張をする人もいるかもしれないが、しかしそのような排除は恐らく私がマジョリティの異性愛規範に染まっているからに過ぎない。要するに「常識」に盲目的に従ってしまっただけだ。もし誰かに「あなたはトランスジェンダーのレズビアンかもしれない」と言われたら、正直なところ私は反論する言葉を持たない(というか、区別する意味が分からないのでどっちでもいい)。まとめると、私にとって性自認というのは強いて答えようとすれば答えられるなんとなくの根拠しか持たないものだ。そして性自認という概念が個人の内的な経験によってのみ基礎づけられている以上、確固とした性自認の感覚を持たない私にはあやふやな理解しか持ち得ないのでないか。
そして私は、この事情はほとんどのストレートの人にとっても同じではないかと言いたい。自分がストレートの異性愛者かトランスジェンダーの同性愛者かを区別する確固とした根拠があるだろうか。念の為注意しておくと、そのような確固とした根拠があるはずがない、ということを言いたいのではない。トランスジェンダーの当事者にはそういった感覚(というよりも強い齟齬の感覚)があるということは知識としては知っており、それを否定するつもりはない。ただ私を含むマジョリティである、ストレートの人のほとんどは性自認という概念を捉えることができないことを認める必要があるのではないか。そして、もしよくわからないことを認めるのだとしたら、性自認を学校で教えることに対する反対意見に対し、知った顔で小馬鹿にした態度を取るのは、やめた方がいいのではないか(記事に対する批判自体を否定しているわけではない)。
そして最後に少し本音を言うと、このような個人の感覚のみに基礎を置く概念をもてはやすことはアイデンティティポリティクスの跋扈を許す危険な道なのではないか。
憲法は同性婚を想定していないまでは同意なんだけどその先が色々おかしいところあるような。
法というものは社会の中で生きているものだから解釈は変わっていくというのは法学の基礎だと思うんだけど。
社会情勢の変化により憲法解釈を変更すべきとのこと。まぁ分からなくもないが裁判所がそれを言うのはどうなんだろう。
例えば有名な尊属殺重罰規定の違憲判断について、最高裁は「社会情勢の変化」などは理由にせず、「目的に対する法定刑が重すぎる」ことを理由にしている。(社会情勢の変化に対応するのは立法府との判断だろうか)
と言っているけど、他の違憲判決は社会情勢の変化を取り込んだ判決はあるよね。
婚姻外の日本人男性と外国人女性の間に生まれた子供に日本国籍を認めるかで争われた最大判H20.6.4は法制定時には一定の合理性はあったけど社会通念、社会状況等の変化で時代遅れになっているとして、違憲判決を下している。
「国籍法3条1項の規定が設けられた当時の社会通念や社会的状況の下においては……一定の合理的関連性があったものということができる。しかしながら,その後,我が国における社会的,経済的環境等の変化に伴って,夫婦共同生活の在り方を含む家族生活や親子関係に関する意識も一様ではなくなってきており……社会通念及び社会的状況の変化に加えて,近年,我が国の国際化の進展に伴い国際的交流が増大することにより,日本国民である父と日本国民でない母との間に出生する子が増加しているところ……今日では必ずしも家族生活等の実態に適合するものということはできない。」
非嫡出子の法定相続分が嫡出子の半分であることが法の下の平等に反するかで争われた最大決H25.9.4では明確に昔は合憲であっても社会の変化で違憲に変わることがあると述べているよね。
「 最高裁平成3年(ク)第143号同7年7月5日大法廷決定・民集49巻7号1789頁は……その定めが立法府に与えられた合理的な裁量判断の限界を超えたものということはできないのであって,憲法14条1項に反するものとはいえないと判断した。
しかし,法律婚主義の下においても,嫡出子と嫡出でない子の法定相続分をどのように定めるかということについては……時代と共に変遷するものでもあるから,その定めの合理性については,個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法に照らして不断に検討され,吟味されなければならない。……婚姻,家族の形態が著しく多様化しており,これに伴い,婚姻,家族の在り方に対する国民の意識の多様化が大きく進んでいることが指摘されている。……当裁判所は,平成7年大法廷決定以来,結論としては本件規定を合憲とする判断を示してきたものであるが,平成7年大法廷決定において既に,嫡出でない子の立場を重視すべきであるとして5名の裁判官が反対意見を述べたほかに,婚姻,親子ないし家族形態とこれに対する国民の意識の変化,更には国際的環境の変化を指摘して,昭和22年民法改正当時の合理性が失われつつあるとの補足意見が述べられ,その後の小法廷判決及び小法廷決定においても,同旨の個別意見が繰り返し述べられてきた。特に,前掲最高裁平成15年3月31日第一小法廷判決以降の当審判例は,その補足意見の内容を考慮すれば,本件規定を合憲とする結論を辛うじて維持したものとみることができる。
……遅くともAの相続が開始した平成13年7月当時においては,立法府の裁量権を考慮しても,嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的な根拠は失われていたというべきである。 したがって,本件規定は,遅くとも平成13年7月当時において,憲法14条1項に違反していたものというべきである。」
ほかに医療技術の進歩で妊娠判断がやりやすくなったため、女性のみ再婚禁止期間が6か月あった民法規定を違憲とした最大判H27.12.16もあるよ。
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=85547
というわけで、札幌高裁の判決で社会情勢の変化を要素に入れても突飛な考えではないということだね。そういう法解釈の仕方は間違っているという考えはあると思うけど、最高裁が一顧だにしていない独自解釈ありがとうございます。解釈ですべてと変えられると成文の意味がなくなるという指摘は同意できるけど、ここで言うことかという問題だね。
元増田はゴリゴリの文理解釈主義者っぽいので条文は一意に解釈して解釈変更はできないという立場かもしれないけど、そうではないというのが現実なわけで
国立国会図書館「調査と情報―ISSUE BRIEF―」No.1257(2024. 2. 6)の特集がちょうど同性婚と日本国憲法でざっとまとまっているのでこれを読んでみるよ。
これまでの地裁判決では、次の点が確認できると指摘されている。①憲法第 24 条は、異性婚のみを保障範囲に含んでいるが、同性婚を禁止してはいないこと。②性的指向に基づく区別取扱いが合理的な区別か差別的な区別かが主たる争点であること。③憲法第 24 条(特に第 2 項)と憲法第 14 条第 1 項の議論が相互に重なり合っていること。④いずれの地裁判決も同性カップルの保護のために何らかの法整備を求めていること。③については、憲法の各条項間の関係をどのように整理するかが問題となると考えられる。④については、地裁段階とはいえ、うち 2 つが違憲、2 つが違憲状態とし、合憲とした 1 つも将来的な違憲の可能性を指摘したとして、「国に今後の対応を促したものといえる」とする評価もある。(強調は引用者)
は強く言い切れるほどの根拠あるのかな。この札幌高裁だけおかしいとまでは言えないよね。いや学説は違うんだと言いたいのかもしれないけど、地裁が禁止説を取っていないってのも尊重されるべきじゃないかとは思うよ、まあ最高裁じゃないのでそんな参考にすべきじゃないと言われたらまあその通りでもあるけど。なかなか通説はどうとか確認しにくいので言い切られると違うとは言いにくいのが困ったもので、ちょっと古いけど下の総論でもそこまで言っていないよねで留めておきます。
藤戸敬貴「同性カップルの法的保護をめぐる国内外の動向 : 2013年8月~2017年12月、同性婚を中心に」『レファレンス』₍2018.2₎
(翻訳記事)...ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙 〈全訳〉
https://note.com/wypcg332/n/n3ebb465bd5eb
これは労作だね。
トランス批判は宗教右翼云々というのが妄想で、実は大規模な医療過誤事件の可能性があるってことだ。
というかヤバいことやってるのがわかってて、口封じのためにノーディベートとかやってたんだろうな。
グレース・パウエルによれば、医薬的または外科的移行を行っている間、ジェンダー違和(GD)やうつ病の理由について誰にも全く聞かれたことはなかったという。彼女の性的指向について尋ねられたことも一度もなかった。彼女は過去の心理的トラウマについて一度も尋ねられなかったため、セラピストも医師も彼女が子供の頃に性的虐待を受けていたことを知らなかった。
「でも、もしこれがあなたの問題であるならば、治療法はひとつ。やるべきことはひとつであり、これがあなたを救う、と言われたのです」
"ジェンダー肯定モデル" の支持者たちは、その標準的な治療と自殺リスク低下との関連を示す研究を引用してきた。しかし、それらの研究には方法論的な欠陥があることが判明したり、完全な結論には至っていないと判断されている。ホルモン専門医の専門組織である内分泌学会誌に3年前に発表された、異性ホルモンの心理的影響に関する研究調査では、"自殺による死亡については、いかなる結論も導き出すことはできない" とされている。
昨年ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)への公開書簡の中で、9カ国21人の専門家は、この調査が "異性ホルモンによる移行(トランジション)が自殺予防に有効であることを示唆する信頼できるエビデンスはない" と考える理由の一つであると述べている。
⇨目から鱗だった。身近な人間がシスヘテロばかりだったので、その他の可能性を考慮したことがなかった。でも性的指向や性自認について聞くのって無理じゃない?カミングアウトの強要になりかねないし、なんとなく察していくことしかできないのかなって思った。どうしたらいいんだろう。
別に相手がデブマッチョのゲイ好きかどうかまで知る必要は無くて、自分がセクシャリティの対象かどうかだけを聞けばいいだけじゃん?
anond:20240305210310 これを書いた者です。
予想以上に構っていただけたこと、また示唆に富むコメントをたくさん頂戴したことが嬉しかったので、追記します。
性別: 女
その他:
・性的にやや潔癖な方だと思う(なので特筆するようなことじゃないかもしれないけど、交際人数≠性交渉の経験人数です)。肉体関係から始まる恋愛はしたことがないので、かなり抵抗感がある。
・友人はまあまあいるが、こういったことで悩んでいるのが周囲にバレると恥ずかしいため、この件に関しては特に言っていない。
恋愛経験: 経験がないという旨を本人の口から聞いた(取り立てて検証はしておらず、検証手段もないため、真偽不明)。
その他:
・大学院で同じ授業をとっていたため、そこで知り合った。
・研究室は私とは別のところ。
⇨おっしゃる通り!!!いつか腹を括らなきゃとは思ってるんだけど、自己愛からか傷つきたくないって思いが先行しちゃう。みんなこんな辛いこと乗り越えて、人に好意を伝えてたの?だとしたらすごすぎる。
(私は煮え切らないことをぐちゃぐちゃと書いている時点でだめです…)
⇨目から鱗だった。身近な人間がシスヘテロばかりだったので、その他の可能性を考慮したことがなかった。でも性的指向や性自認について聞くのって無理じゃない?カミングアウトの強要になりかねないし、なんとなく察していくことしかできないのかなって思った。どうしたらいいんだろう。
⇨大きい話だからいまいち実感は湧かないけど、言い得て妙だな、と。「ぬいペニ」という強い言葉を初めて知った時、酷い話だとは思いつつ、こういうことってありうるなと感じてしまう自分もいた。その上で、自身にもそれが適用されるかもしれないことがものすごくこわくなった。みなさんが指摘される通り、多分恋愛においては、言うか言うまいかみたいな葛藤って普通の段階なんだろう。友人からの好意の「露出」について、ある種加害性を持つものとして「ぬいペニ」という明確な名前が与えられたことで、そしてそれを知ってしまったことで、過度に怯えている側面はあると思う。
⇨不快に感じた方には申し訳なく思います。上記の通り、本人からそういった主旨の話を聞いていた。表現については、わざとキモさを狙って書いた面もあるし、重苦しい執着心が無意識に出ていたとも言えるかも。ただ決して相手を見下しているつもりはないし、私1人が心乱されている現状を踏まえると、見下すなんてできる立場にはないです。
受け身の恋愛ばかりしてきたのが全部裏目に出てるな、とつくづく感じる。これまでの報いを受けている感もある。色々な意味で、自分の未成熟な部分が、マイナスに作用しているのを目の当たりにするのは苦しい。
でも、実際会うってなって、服を新調したりちょっとメイク変えてみたりして、浮かれてる時間はやっぱり悪くないなと思う。一緒に遊ぶのは、もちろん最高に楽しい。子供っぽいことだけど、辛いのと楽しいのが一気にきて情緒がおかしくなりそうです。ずっとこんな調子。
ひとまず、今回は色々なご意見うかがえてとても勉強になりました。
とりあえず頑張って前に進んで(場合によっては綺麗に引き下がって)、後悔のないようにしたいな。