はてなキーワード: 暖かいとは
いちばん付き合いの長い友達や知り合いとの会話って、どんな感じなのかな?
「こんなことがあった」と「悩んでいる」増田を読むと、
「気にするような内容に思えない、逆に相手は好意的に言ってないかな?」
印象がまるで逆になってて、増田さんは悩んでいたり怒ってるのを読むことがあって。
人それぞれで感性が違うのは判るのだけど、不安になったり、嫌な時は
いっそその対象の人に「どういう意味ですか?」って聞いたら悩まないでいい事だったり
それどころか逆に褒められていたり、気遣いの言葉だったりする可能性があるようにも感じます。
人づきあいが苦手なのは、苦手意識から、好意的な人や、普通の会話まで
自分に対してプレッシャーをかけているって考え過ぎてしまっている部分が見えるとき、
それを言うと、なんだか逆に増田さんは、安心してくれるより逆で、
こういう解釈もありますよ、そんなに気にすることでしょうか。逆に暖かい言葉では?などという提案のはずが
(一応増田さんの落ち込みがちな気持ちを少しでも、違う視点から解釈出る手助けになればと書いているのに)
「そんなのこうに決まってる!」というマウントと解釈したりされて、めちゃめちゃ傷ついたりすることがあります。
もうだから落ち込みがちな人に、こういう考え方もないですか?という提案は辞めようとおもうのに
また書いてしまった。
増田さんのお気に召さない「気にすることないですよ、良くありますよ、むしろ良い言葉ですよ」などはもう
言わないようにしないとって、キツイ返事をみるたびに心に誓うけれど、
なんでも「そうだね、酷いやつだ」などの増田さんの気持ちには沿えればいいんだけど、迎合できるような部分がない時は無理。
誰かを強く憎むと、なにかいいことでもあるのかな。
思い出す。
強く押しすぎて、
向こうの終端に勢い良くぶつかり、
弾みでその子が地面に叩きつけられた。
「やべえっ」と急いで駆け寄ったが、
その子は泣かなかった。
ぐっと涙をこらえていた。
強い子だなあと思った。
上の事を思い出して「やっぱり強い子だったんだな」と思った。
そのショックで配送車ごとバックレた。
自分も死のうと思ったが、
祖母の事も思い出した。
そう考えてた。
祖母は女学校に通っていて、結婚するまで農作業は経験しなかったそうだ。
慣れない仕事だし、ヒルが脚に張り付いて血を吸うのが嫌だった。
何度か実家に逃げ戻ったが、その度に義父(私の曽祖父)が優しく迎えに来た。
この曽祖父は、昔聞いた話では競輪にのめり込んで借金を作ったらしい。
ろくでもない人だったんだろうなと思っていた。
が、今回の話で印象が変わった。
父は曽祖父に懐いていたというし。
そして、押しも押されぬ(訂正: 「押しも押されもせぬ」)オフクロといった風格の祖母が、
嫁いだばかりの頃は何度も逃げ出していたということに驚いた。
親戚の青年に話を戻す。
「周りに相談していれば」「いったん逃げていれば」
などと簡単には言えない。
だが…。
地面に叩きつけられても涙をこらえていたあの強さが、
いさぎよすぎる早まった行動に結びついたのでは、と感じる。
恥ずかしくて情けない体験談は、やはり人前では話せない。
だが、ここなら書ける。
その前に、ここに失敗談を書き残したい。
「死にたい…」と口にしただけで
「開き直ってもいいかもよ」と
助言してくれるようになるかもしれない。
そんな未来のために、
たくさんのコメント、ありがとうございます。
感情に任せて投稿した後、後悔したり疲れ果てたりで、しばらくこのページを開くことができませんでした。
祖母が私に話した時点では、曽祖父はもちろん祖父も亡くなっていました。
この話は、私が職の定着に失敗し続けていた時期に、祖母と私の2人だけの場で話してくれたことです。
そのような状況で嫁ぎ先に遠慮して、本当は強引に連れ戻されたのに「優しく迎えに来てくれた」と嘘をつく必要はないと思います。
また、私がその場で「ひいじいさんは競輪で借金を作ったって、昔、聞いたことがあったから、ろくでもない人なんだと思ってた」と言うと、祖母が「そんなことないよー。優しい人でね。あんたの父さんもよく懐いてて、じいさんが死んだ時はワンワン泣いてたもの」と話してくれたので、やはり、強引な感じで連れ戻したのではないと私は思います。
ただ、曽祖父が迎えに来た反面、祖父は夫として家の長男としての立場のため迎えには来なかったそうで、「ああ、昔の社会はそういうものだったのか」とは感じました。
その青年は私よりも背が高く、体つきも良く、身びいき抜きでイケメンでした。
しかしどうしても、彼の死について、とやかく言いたくなります。
自分の能力を過大評価したり、目標を高く設定したり、「こうしなければ」と自ら重荷を背負うことは、誰にでもあると思います。
私は今でもそうですが、長い引きこもり期間と心療内科への通院を経て、ようやく自分のペースを掴んできたと思います。
そして自分の若い頃を振り返ってみると、能力のないくせに自信過剰で、何でも真に受けて深刻に捉えてしまう人間だったと感じます。
暴走して職場に迷惑をかけて、辞めて、死のうとして、それを何度も繰り返して、ようやく「根本の価値観に無理があった」と気づきました。
嫁いだばかりの頃は何度も逃げていた祖母は、結婚2年目に子供が生まれてからは落ち着いたそうです。
それは、祖母が農作業に慣れて体を鍛えて強くなったおかげもあるでしょう。
ただ、私の想像ですが、1番の理由は祖母なりのペースを掴んだおかげではないかと思います。
私が小さかった頃、盆暮れ正月に帰省するほかに春に田植えを手伝うこともありました。
その時の祖母は、よく休憩を呼びかけていました。
もちろん歳のせいもあるのでしょう。
しかし、急がず焦らず、しかしたゆまずに働き続けるあの姿勢が、祖母がたどりついたマイペースだったのではないかと、今、そう考えています。
私の父についても話します。
私はそのおかげでこの歳でも自室に引きこもっていられるのですが、昔はその働きぶりを真に受けて真似しようとして、調子を崩すことがありました。
ただ、ずっと働き通しに見える父も、時折休憩したり、ふらっと散歩に出かけたり、洗車したり、夜には酒を飲んだり、夜中まで仕事した時は遅く起きたりして、極端に疲れないように気をつけているそうです。
私と違って立派に働いている兄も、つらい時は酒を飲むと言っていました。
私の周りの人々の「無理のないマイペースな生き方」を思い出すと、あの子はマイペースを掴む前に亡くなってしまったのではないかと、そう考えてしまいます。
借金を抱えた段階ではどうしようもなかったとしても、経営状況が悪くなり始めた時、出店する前、大学を中退する前などに、彼が悩みを打ち明けやすい環境を整えられなかったのかと考えてしまいます。
心を病んだ私のような人間が親戚にいるのに、なぜ私はその方面での支援ができなかったのかと悔やまれます。
…ただ私は、調子がいい時は無職のくせにお節介を焼きたがって、のめり込みすぎて疲れ果てることがよくあるので、どこまで役に立てたのかは分かりませんが。
上のような事情があり、「親戚の連絡を密にして再発防止を!」などの分不相応な行動を起こすのは控えて、ウェブの力を信じて、この話が誰かの役に立つことを願って投稿しました。
批判的なコメントもいただきましたが、「確かに、自分の思い込みが強すぎる」とうなずくことも多く、自分の手綱を引くことができました。
また、「押しも押されぬ」が誤用だとは知らず、びっくりしました。 ( ×「押しも押されぬ」→○「押しも押されもせぬ[=しない]」 | ことば(放送用語) - 放送現場の疑問・視聴者の疑問 | NHK放送文化研究所 )
朝、いつものように電車に乗って会社に向かっていたんだが、4駅目を過ぎたあたりで、急に激しい便意に襲われた。
何が悪かったのか。昨日の中華居酒屋でしこたま飲んだ紹興酒が悪かったのか、帰ってから食べた押し寿司が古かったのか、わからないが、便意とも、腹痛ともつかないものに意識全体が奪われて、寒気がするくらいだった。
これくらいはマイペンライ、会社のウォシュレット付きトイレでいつものように快便すればすべて丸く収まる、と思っていたのもつかの間、やはりこのまま我慢するにはあまりにも強い、これは便意なのだと確信した。いますぐ出したい、出さなければ腹が壊れる、というか、もう勝手に限界のところまで下がってきている、何かが、という状態だった。
次の駅でホームをダッシュしてトイレに駆け込むしかない、というようにエマージェンシープランを変更して、降りる決意を固めたのはいい。
だが、ドアの傍に立っている大学生らしい男の背負っているホモランドセルで、入り口全体がふさがれている。
電車が止まったのはいい。降りようとして自分が動き始めたのはいい。だが、やっぱりホモランドセルが邪魔になっているせいで、降りる人の流れに加わって自分も降りることはできなかった。
再び動き始めた電車の中で、義憤ども諦めともつかない気持ちを味わっているうちに、尻のあたりがなにか生暖かくなってくるのが感じられた。
暖かさは意外に気持ちよかったが、そうも言ってられない状況になった。自分でもそれとわかるほど臭いがする。でも動くことはできない。
腿と膝のあいだを通って、生暖かい液体が降りてくるのを感じる。
次の駅で電車が止まったところで、すいません、すいませんと繰り返して、ホモランドセルを手でのけながら、やっとの思いでおりて、駅のトイレに駆け込んでパンツを下すと、液体に混じって実が出ていた。
パンツだけを捨てて、水でズボンをゆすいで、反対方向に向かう電車に乗って、着替えに戻ったのだが、電車の中で臭いが漏れていないかどうか、気になって仕方がなかった。
お迎えが苦痛。学童に寄って保育園に寄って、これから寝て朝家を出るまで、寝ている間以外ノンストップ、とにかく私がやらなきゃ何も終わらない、終わらないどころかただただやることが増え続ける時間の始まり。
お迎えから帰って夕食作って食べさせて、食べ散らかしを片付けて食器を片付けて掃除して洗濯して邪魔されながら干して、宿題見て本を読んであげたり遊んだりしてもうお風呂に入りなさいと言ってお風呂に入れて、お風呂ぐっちゃぐちゃになって自分はろくに浸かれず洗えず水滴垂らして震えながら子どもに暖かい服を着せて、化粧水もはたけず子供らの保湿をして歯磨きさせて、怒涛のうちに寝かしつける。寝る間際まで子供はママ聞いてママ聞いてと話し続けている。自分も寝落ちしてしまう。
そして朝になったら自分が最初に起きて朝ごはんを作ってせかして食べさせて着替えさせてウンチのオムツ替えて食べこぼし片付けて食器片付けて掃除して家を出る。
これが毎日毎日続く。職場ではほうぼうに頭を下げて仕事に追われ家では育児と家事に追われ、自分なんてどこに行ったのか。白髪だらけの髪、ガサガサでシミだらけの肌。へたった去年のユニクロの服。涙も出ない。虚ろな目の私。
いつかこれも思い出になるのか。
これが母親の尊い役目だなんてクソ食らえだと思う。尊さよりも自分の時間をくれ。落ち着いてトイレに入れる時間をくれ。子どもが食べるメニューだけじゃなくて自分が食べたいものを食べさせてくれ。
たしかに薄いし丸めてカバンに突っ込めるしで利便性の高さは認めるけども、やっぱ寒い。
[金]
・私、先輩、製造委託先の営業のおっさん(といっても30代半ばらしい)と、3人で飲みに行く。
・先輩が一瞬姿を消した瞬間、おっさんにいきなり顔を掴まれてに舌をつっこまれるというセクハラをうける。
・必死に抵抗するも逃げられず、10秒程経過した後やっと解放される。
[土日]
・恐怖のためか思考が散漫になり何も手に付かない。
・食欲がない/手や脚が震える/常に涙が滲む 状態となる。
[月]
・出社。
・思考が散漫になり、文章を読むことと話を聞いて理解することができず、仕事ができない。
ただ相手に処分が下ると、チームメンバーの業務に多大な影響を与えるため、オオゴトにしないつもりだと伝えた。
[火]
・出社。
・怖くてトイレから出られない、常に動悸がする、廊下が怖いなど身体的な症状は悪化の一途を辿る。
・なんとか進捗会議(例の営業のおっさんもいる)に参加するも体は動かず何も発言できない。
・業務へ支障が出ているため、取り急ぎチームで一番優しい先輩に相談する
[水~金]
・休暇をとる(元々予定していた)
・この3日で、先輩→チームリーダー→上司へと話が進む。先方も交えて様々なやりとりが行われたようだ。
[土日]
・特になし
[月]
・チームリーダーから、私/例の営業の間で、直接的なやりとりが発生しないように対応したことを伝えられた(私の担当業務の営業を、別の人間に変える/進捗会議などは別の営業を参加させる 等)
・ただ、他プロジェクトではその営業を引き続き使い続けるため、廊下やエレベーターで出くわす等は覚悟しなければならない。
・弊社のルールに則ると、本件はもっとオオゴトになる事案だが、既婚男性二人と遅くまで飲んでいた私にも非があることを考慮し、また他プロジェクトにその営業の存在は欠かせないため、今回は穏便な対応をとることとした と伝えられた。
・私に非があると言われたこと(悪気はなかったのかもしれないが)、私は所詮社員Aだがその営業は替えの効かない人間として扱われている事実が突きつけられた気がして悲しい気持ちになる。(実際にそうなのだが)
[火、水]
・早退しながら出社。
・熱が出る、会社を出ると涙が出る、眠れないなど、状態は悪化の一途を辿る。
[木]
・上司から、今回の件で私にモラルがないとは思っていない、と弁解をうける。
・(「私は所詮社員Aだが~・・・、」という認識について)他社の人間より自社の社員が大事なのでその認識は誤っている、と言われる。
[それ以降]
・段々元気になっている。
・ただ(認識齟齬のせいだとしても)上記対応で一度ショックを受けたため、どうしても上司への不信感が拭えない。
・たかが営業一人いないと回らない組織への気持ち悪さが拭えない。(弊社の技術力がないため、様々な判断を自力で行えないという背景も含めて。)
・本件がなければ、優良な労働環境のため離れがたいが、一旦転職してみるのもいいのかなと考えている。
■11/26 追記
暖かいコメント本当にありがとうございます。全部に返信したいくらい、嬉しいです。私は、ただ、手放しに、私は間違ってないと言ってもらいたかったんだと思います。そう言っていただけて、心が救われました。本当にありがとうございます。
また、同期、後輩、最初に相談した一番優しい先輩は味方になってくれました。
■11/26 追記
会社バレが怖かったので、追記の一部を削除しまいました。すみません。
ご意見・アドバイス本当にありがとうございます。
男の子はプリキュアになりたいし、男子学生はスクールアイドルになりたい。
そう思うようになるのは自然なことだと思うね。
性別とか以前に、ああいう熱くて暖かいコミュニティの中で、輝かしい生き方をしたい。
そういうロールモデルを提供できているのが、女子キャラ主体のアニメ作品にしかないんだろう。
男子向けのヒーローもの戦隊ものロボットものなんかは、公のために私を投げ打って、自己犠牲的な精神を美徳とする古臭い感覚がどうしても残っている。
女子向け作品のヒロインたちのほうがよほどリベラルで現実に近いバランス感覚や距離感をもっていて、優しい世界をつくりあげるための善良な精神を説いている。
ネットを通して世間の陰湿さを目の当たりにしつつ生きる若者たちは、女子アニメヒロインたちが作り上げる世界観に理想郷をみる時代なのだ。
犬の散歩がてらローソンに立ち寄り、犬のリードを駐車場の黄色い柵?にくくりつけて待たせて、今ハマっている「しゃり蔵」っていう煎餅?あられ?菓子と缶チューハイを買った。しゃり蔵は100円なのに歯応えのある濃い塩味の小粒あられがたっぷり入っていて美味い。買うのはしゃり蔵と缶チューハイで充分だったのだがそれだけだとあまりにもやもめ感が出すぎてしまうから、欲しくもない4個入りチーズスフレも買ってみた。
ローソンを出ると犬はすごい嬉しそうに待ってた。帰宅して、加湿器をガンガンに焚いてるから暖房入ってないけど充分暖かい家でしゃり蔵をつまみに缶チューハイを飲んで幸せ。チーズスフレは甘いものが好きな家族にあげよう。
すっかり寒くなってきたので、
もうさ、
出るに出りにくいわ。
つらい。
ってそんな話は前にもしてたわよね。
その時はまだ出せてなかったの。
出さなくっちゃ。
ところでさ、
こないだ毛布クリーニングに出したの!
案外洗ったことないとかってなら
ぜひおすすめ!
こんなことなら、
なおのさらなのよね。
ぎゅうぎゅうに毛布が詰まった洗濯槽、
これ本当に洗えるの?ってぐらいに
心配になるけど、
本格クリーニングに出すと
洗いっぷりが違うだろうし
ジャブジャブ洗えるんだと思うの。
いやー本当によかったわ。
うふふ。
玉子ヤミーだわ。
フレーバーに悩んじゃうわ。
これただのお吸い物な件。
このお吸い物の素と
シメジを炊き込んで
目をつむって食べたら
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
「辛かったら逃げればいい」
って割と言われるけど
そもそも生きてたらぶっ壊れるまで精神追い込まれる事は少ないし
生きてたら辛くないことなんかないんだから「辛かったら逃げていい」を適用すると毎日逃げまくることになって
それはそれで人生が良くないことになる。
こういうこと言うと「そんなことも他人に決められなきゃいけないのか」云々言ってくる自分の中のキモい人がいるけど(周りの人にそんなこと言うヒドイ人いない)でも「逃げた」結果自分の人生を貶めてくる(ように見える)のって主に他人だから世間一般に決めてもらったほうが楽なんだよな。
ここまで考えると、辛いことに耐える機能が足りない(悪い意味でない。無論人それぞれ)ひとが壊れてしまう理由もわかるわけだ。
「周りの人はへいきなんだから」
となるわけだね。
「自分の人生なんだから楽しく生きればいいんだよ、人なんか気にするな」と悟った様に言う人に限って人との関わりを今も昔も豊富に持ってて暖かい生活をしてる偏見がある。
人とは、関わりが、あったほうがいいに決まってるだろ。
人から必要とされてる実感を感じずに孤高に生きるにはそれこそゲダツしかない。
要約すると「辛かったら逃げていいんだよ(全て自己責任で)」って事か…
ジャンプ+での最初の読み切り→本誌での二回目の読み切り→本誌での連載1話→2話 その全ての段階で着々と劣化が進行している。
1話が酷すぎたせいで2話がマシに見えるのでもしかしたら少しだけ回復している可能性はあるが……。
ともあれ一番最初の読み切りと連載1話の落差は本当に目も当てられない。
その後の姿と比べれば圧倒的に真人間だった。
一見役に立たなそうだけど使い道が全くないわけではない道具を必死に売り込む彼の姿は、心を持った奇妙なゴーレムの製作者として納得がいく。
少なくとも、街中のゴーレムをぶっ壊して回る男よりは圧倒的に無害だ。
彼は街の住民に気味悪がられていたが、町の住民に害をなそうとはしなかった。
主人公ゴーレムの行動に対するアドバイスもただ甘やかすだけの連載版と比べて極めて適切だ。
何より自分の教育不足を棚に上げて他人に声を荒げる事もしない。
特別な技術と少し拗れた人生を抱えたちゃんと読者が共感できるキャラクターだった。
主人公ゴーレムの方も連載1話では町の住民に気味悪がられこそすれ迷惑をかけているわけではない。
自分を省みず他人の役に立とうとするゴーレムじみた行動原理と能面のような無表情を持ちながらも、同時に人間のような外観とゴーレムとは思えないほどに自由な思考を持つという姿のぶつかりあいが強烈な不気味の谷を生み出し、それゆえに町の住民から煙たがられていた可哀想な人造人間の姿がそこにある。
自分の独善を押し付けて結果として他人に迷惑をかけてもお構いなしの自己中であり、そこには他人の役に立ちたいという気持ちよりも自己満足に浸りたいという欲望が有るだけだ。
そして後期量産型ヒルルクもどきはそれを後押しし続け主人公ゴーレムの中で自己満足という名の怪物をどこまでも大きく育てていく。
そうしてそだった身勝手すぎる生き様を人間らしいと賞賛して、人間として社会で生きていくためにちゃんとしつけられた他の家の子供と同じように愛されるべきだとわめき散らすのだ。
それは違う。
読み切り版ヒルルクが「お前には心があるんだから」とゴーレムに諭すあの表情は親の顔である。
なぜ読み切りヒルルクはただ優しく微笑みかけるのではなく、どこか厳しい顔をしているのか。
なぜ読み切り版主人公は他人に迷惑をかけないように意識できるのか。
それは読み切り版のヒルルクが「人間には心があり、時に傷つく」と知っているからだ。
人には心がある。
だから嫌なことがあったら嫌な気分になる。
そしてそれを主人公にも分かって欲しいから、「お前にも心があるから傷つくはずだ」と語る姿が、ただ励ますだけの生暖かい甘やかしでは終わらないのだ。
人には心がある。
お前にも心がある。
だから悲しい時には泣け、嬉しい時には笑え、それが出来るなら、お前はきっと受け入れてもらえる。
そのメッセージには愛があった。
彼がその悲しみを表に出し、そこに誰かへの愛があったからだ。
本誌版にはそれがない。
ただ強いだけで身勝手なゴーレムと、その身勝手なゴーレムをみてニヤニヤする親失格のマッドサイエンティストがいるだけだ。
参考資料
+読み切り
https://shonenjumpplus.com/episode/10833497643049550104
本誌読み切り
https://shonenjumpplus.com/episode/13932016480029139684
連載1話