はてなキーワード: 娯楽施設とは
昨晩のNHK番組の「AIに聞いてみた」をご覧になっただろうか。
いままでなんとなく
日本人男性に恋人ができない、結婚できない原因として「低所得である」ことが第一位に上がっていた感があるが、
昨晩同番組ではこんなことが言われていた。
「国民が低所得でも少子化が改善した国は多い、低所得のほうがむしろ結婚することで所得を増やし支出を抑えられるため、危機感のある人は結婚を選ぶ傾向がある」
とし、
「新しいことに興味のない人間、アクティブでない人間が彼女ができない」データを示したのだ。
つまり低所得でも人間性豊かであればそこに惹かれる女性と結婚は可能だといえる。
実際に彼女のできない男性の行動パターンとして上がっていたのが
あらゆる家電、生活便利品を「不要」とし関心が低い、(かつ支出を抑える行為にも無関心)
保養施設、娯楽施設に「行かない」、「出かけない」、友人や知り合いが「いない」、家からそもそもあまり出ず、生活面でも自炊をしない、筋トレしない、お茶をいれない、食品専門スーパーへいく頻度週一回未満、休日家事30分以下という項目が並び、なるべく動かないで暮らしている人物像が浮かんでくる。
つまり、耳の痛い話だろうが、
無条件で自分を好きになる女の子が部屋のなかから沸いてでてくるのを期待しているからという痛々しい結論が出てしまっていたのだった。
折しも私は漫画やアニメ、ドラマから得られる恋愛経験則が現実の人間に与える影響は非常に大きいと思っていて、なんの根拠もないのにどこかに自分を無条件で好いてくれる異性が存在しているはずで、いつか向こうから積極的に好意を寄せてもらえると信じている男性は割合多いと感じている。
現実問題女性と接触してすらいなかったり、風俗は行っていても女性の友達が一人もいなかったりと、人と人とのコミュニケーションを飛び越えていきなり「彼女」を得られる幻想を持ち続けている男性が多いように思う。
それは男性視点のみの恋愛漫画やAVが日本には氾濫していて、彼女ができることとセックスすることが漫画のなかではとても手軽で簡単に、かつ年頃になれば唐突に起きうる事象となっており、現実もそうだろうと思い込んでしまうからだと思っている。
二次元の彼女は生理にもならず妊娠もせず、性病ももたず、ホルモンによるメンタルの不調も起こさない、きれいになるための投資や努力は表立って見えず、男性に常に優しくて、興味と信頼を持って丁寧に話しかけてきてくれる。
大方の女性が毎晩風呂場で尻の毛をせっせと剃っているなんて知らないだろうし知りたくもないだろう。(脱毛サロンで何万も出して他人に局部を晒し、痛い思いをしながら処理してる人もいる)子供を産むとき力むのでうんこを漏らさないよう浣腸をして出産に臨んでいるなんて知らないだろう。(昔は当然ウンコを漏らしまくって産んでいたはずだ)
女性の友達がいない男性に、フィクションで語られるような聖母か娼婦かの二択しか女性像が存在しないのは問題だと思う。
社交辞令の笑顔を好意と勘違いしたり、ただ話しているだけでお付き合いまで妄想して照れ始め、目が合わせられなくなったり挙動不審になるなどの事故が起きている。
あるいは、女性の中にある精神や人格を想像できないために、その処女性でもって新品、中古という表現で女性を語る浅はかな男性もでてくる。
男性がもし採用面接で面接官に「中古かあ(侮蔑の目)…」といわれたらどう思うか、である。
コンドームをつけたセックスしかしていないK子さんが中古なら、生理の時タンポンを使う女子中学生Aちゃんも、大人のおもちゃを入れて処女膜貫通してしまったセックス未経験だけどペッティングまではしたことがあるOLのRさんも中古である。男性器が直接触れてないなら新品というならコンドームをつけたセックスしかしていないK子さんは新品だということになる。
男性とイチャイチャした時点でもう中古!というなら、処女厨の男性はペッティングまで経験してるセックス未経験のRさんからの告白を無下に断るんですかね?Rさんくそ美人なのに?
女性が人間であることを実体験として知らないまま男性が恋人や結婚相手を探しだしたら、女性から突然恋愛漫画では一度だって触れられたことのなかった年収だの身長だのの選別条件をいいだされるのだから、現実の女に裏切られた気持ちはさぞ強まることだろう。
(男性であることがなにより女性にとって価値があることだと無意識の差別意識がある人ならば、自分も選別される側であることに気付き自分の市場相場を知ることも初めての体験で屈辱であり苦痛だろう。プライドはズタズタに傷つけられるはずだ)
女性の平生(友達としての女性)を知らずに、いきなり汚いところ(恋愛対象としての女性)をみるのだから、ショックはなおさら大きく感じるに違いない。
彼らは女性が人間であることを知らずにいきなり漫画のような「生まれたときから彼女」を探してしまう。
女性の権利を訴える方々がよくいう「女性のモノ化」の本当に言いたいところはこれだ。娼婦としての女性表現はもちろんだが、女性の扱いが「良すぎる」作品も問題なのだ。
女性キャラが聖人化しすぎていると、現実の女性への勝手な失望をおこし、現実の女性を嫌悪する男性がいるからだ。聖人が尊くえがかれるのは人を集めるために利用される誇張された存在だからであり、フェイクであり、中身のない「モノ」なのだ。
「清楚」設定のはずの美少女キャラが下乳のみえる服を着ているように、二次元の女性に本人の意思や人格はない。あたかも人格があるように巧妙に設定されたAIのようなものだ。
もちろんAVもだ。女優さんが演じている架空の人物であり、架空の性感帯であり、架空の世界なのがAVだ。
男が企画し、男が作り、女優さんはお金もらうために男の言う通り動いてるだけだ。女性の本当はそこに存在しない。
例外もあるだろうが、そう思っていたほうがずっと本物の女性にとって、優しいのなら、そう思っておくべきだ。
そもそもその人に「彼女ができない」のは、「彼女を作るための行動」が必要最低限に足りていないのが生々しい理由だ。
映画や漫画で世界を知った気になっている人に限って、海外に出たことがないように。
彼女ができるのが100ポイントと数値化できるとしたら、容姿のおかげで生まれたときから20ポイントある人もいれば2ポイントの人もいる。
新しい習い事を始めたとしてもその習い事に女性がいなければその努力はたった1ポイントだし、高齢女性しかいないから1ポイントだと思っていたらその人に同世代の孫がいたりして20ポイント前進することもある。動くしかないのだ。
おそらく「低所得だから彼女ができない」という理由すらも、現状を変えずに済む甘い心地よい理由として彼らに好まれていたわけである。
草食化と言われてきたが、昔は強制的または半強制的な結婚が存在していたので、私は日本人男性が最近になって突然草食化したとは思っていない。むしろ日本人男性の3分の1以上が本来自発的に動くことに対して消極的な生き物なのではないだろうか。
彼女がほしいなら、勝手に女性から裏切られた気持ちになって恨みを募らせる一人相撲はやめて、リアルの女性と友達になるための行動を起こすべきだ。知り合って、好みのタイプの女性がどんなタイプの男性を好むのか知り、そのパターンの男に近づくように自分の属性を変えていく努力をするのが恐らく一番労力の少ない努力だろう。そして相手の出方をみてないで、さっさと好きになっちゃったから付き合ってほしいと男性からいうべきだ。
男に振られる女は哀れだが、女に振られた回数を男は誇っていい。
振られることを恐れない男はカッコいいからだ。
(セックスにおいて女性の方がリスクが高いため、リスクを追う方が誘いをかけて振られるのはやはり悲しく惨めだ)
無事彼女ができたら少しずつ本来の自分に戻していってもいいはずだ。服の趣味を無理に変えていたのなら、もとに戻してもかまわない。もっとも、彼女の好ましい視線を受けられるなら、着る服の趣味くらい変えてもいいかなと思う男性がほとんどだろう。
かつ好奇心の強い
意欲的な人であった。
健康な人は現状をかえる逼迫した動機が生まれないのも皮肉だ。不健康になり能動的に動けなくなった頃になって、「妥協」する相手すら見つけられなくなるのは悲惨だ。健康で焦りのないときからどれだけ人間関係を広げられるかにかかっている。
「インターネットでの情報収集」はしたほうが結婚率は上がるが、
「ネットニュースを1日一時間以上読む」、「SNSに投稿している」と彼氏ができない傾向がある。
というのが印象的だった。
って言われても、トイレや風呂ならともかく娯楽施設を性別で隔離するのは間違ってるという話なので。
女性お断りの飲み屋もあるじゃん? と言われても、その飲み屋も間違ってるとしか言いようがない。そんな業態は差別を是正するか、さもなくば潰されるべきだ。
民間企業だからそういうルールがあってもいいとか言ってる人がいるけど、正気か? じゃあ外国人お断りもオッケーだし総合職に女性を採用しなくてもオッケーだな。民業の自由だもんな。(※)
土俵の女人禁制も間違ってると思うし大峰山に登った女性も支持するけど、同じ理屈で女性専用車両や男性お断りプリクラもおかしいやろって言ってるだけ。
インテリアが女性の好みそうなもので統一されていて、商品も女性向けのものしか置いておらず、そのためほとんど男性客が入店せず、実質的に女性専用になってる店なら別に何も言わない。
(逆もまた然り。いつもおっさんが煙草ふかしてて脂っこい食い物しか置いてない店が、女性客に避けられた結果として実質的に男性専用になっているのは差別ではない。でも女性お断りというルールを定めたら差別)
理念的には差別だけど現実に性犯罪が多いし警備員をたくさん雇うとかも難しいから現時点では仕方なく差別を選んでいる、将来的にこんな差別が必要なくなることを願っている、という言い分なら聞かないこともないけど、これは差別ではない、と言われたら原理原則論で答えますよ。それは差別だ、差別はよくない、差別は撤廃されるべきだ、って。
(※) 旅館業法とか男女雇用機会均等法とかの存在は当然知ってます。ここでは合法か違法かではなく道徳的な原則として許されるか許されないかという話をしている。民間企業だから男性お断りが道徳的に許されるというなら、民間企業である以上男性のみを総合職に採用することも別に道義的には間違ってはおらず、それを規制している法律がおかしい、という結論になるよね? もちろん実際には、雇用における女性差別はたとえ民間企業であろうとも道徳的に許されるべきではないので、差別を禁じている男女雇用機会均等法は道徳的に正しいのだけれど。
年に1本面白そうな鉄道ネタがあれば行くくらいのライト層だけど、友人が薦めてくれた、「東北新幹線」に今ははまっている。
最高速度が320km/hで、たしかにスピード狂の自分好みに思えて毎週見ていた。
しかし、なんでこうちょいちょい座席課金要素があるのか、正直意味がわからない。
しまいには、完全に豪華列車まがいなサービスが出てくる有様。(これがまた「ここまで新幹線で頑張っちゃいました」みたいな感じでさらに不快)
こんなのわざわざする必要があるのだろうか。
東北でローカル線に乗ろうとした時に、変な電車が出てきて、なんとそれが茶色い普通電車の改造車。
そしてこういった列車は東北各地に走っているというカオスっぷり。
ここで先に進むのをやめた。
この東日本エリアに限った話ではないけれど、なんでわざわざ一部の利用者にこだわるのだろうか。
SNSや5chとかを見てみると、ブロジョワホイホイがあるからこそみたいな意見が非常にたくさんあるけれど、怒られるの承知でいってみると、食べ物が美味しいだのイスが快適だの正直こんなんだから、鉄オタは嫌いだの言われるんじゃないかなーと思ったりもするわけ。
家も大学も東京のJR線沿線にあるけど、電車のテレビにそういった電車の紹介シーンが流れて、乗客は何も言わないものの、本当に勘弁してくれと思った。
かといって客層も少ない区間でコソコソ流すなんて余計にださいし、都会に住む鉄道の好きな裕福な人達は一体どんな風にこれを見ているのだろうか。
そんなにブルジョワホイホイが必要なら、上下分離でも導入して別会社に運営させておけばいいだけだと思うのだが。
公共交通に課金なんて全くいらないと思う俺は少数派なのだろうか。
SNSや5chの住人みたいに食事が美味しいだのイスが快適だの喜んでるの?
追記)
これが例えばスポーツカーや歓楽街のバーとか富裕層相手しか相手がいないようなコンテンツだったらこんなこと書いてない。そんなものは論外だし、子供や若者を持ち込むなで終わってる。
現実は知らないけど、公共交通の体裁であれば、そういった課金要素はいくらでも省くことはできたんじゃないかとも思えてしまうのよ。
もちろんそれはないと成立しないところはもう仕方ないにしても、あからさまに狙った課金要素だったり、必要のないところでいちいち突拍子もないホイホイ要素を入れてくるこの風潮に疑問を感じている。
そして、そういう突拍子もないホイホイ要素を入れてくる鉄道路線がとにかく多すぎるんじゃないかと思うのよね。
これはこないだ大阪に行って感じた、観測範囲が非常に狭いものではあるけれど、そんなのばかりで、コメントではやはり5chと同じく「座席が快適」だの「ブヒブヒ」だの。
久しぶりに電車で旅行して非常に不快になったし、鉄道が大金持ちの娯楽施設にしかなっていないことがどうにも残念で仕方ない気持ちになったんだ。俺は貧しくはない方だけど、本当にこいつら気持ち悪いと思えてしまうのよ。
それだけの需要があるから運行業者側はやってることだとは思うんだけど、お前らがそれに乗っかって最高に気持ち悪い反応するからそういう風潮になったんだとストレス発散のためにここに書いてしまったということもある。
というが、マジの人にとってはそうではないということをわかって欲しい。
本当はそうではないのに鬱病という病気に逃げたい人が甘えであって、鬱病は鬱病だ。
鬱病のそのときは、過去の記憶がなまじあるだけに辛く、悲しい。
特に私の様な躁鬱にとっては。
同じ状況で同じことをするだけなのに、気分が重く生産性はとても低い。
だが、明確に鬱というものを定義できていない医学上の問題もある。
鬱を厳密に定義して救う仕組みは早く作って欲しい。
それを甘えだとか、それを解消するためにがんばって娯楽施設に行ったら
「遊べるじゃないか」
そうじゃないんだ、そうなれるように頑張っているんだ。
『ようこそ実力至上主義の教室へ(以下:『よう実』と表記)』というアニメがある。
あまりにアマゾンビデオが勧めてくるので1話と2話冒頭だけ見た。
端的に言えば中高生向けディストピア作品という感じ。それに昔天海祐希がやっていた『女王の教室』の要素もちょっと含まれているか。
中学生時代特撮ヒーローものに復学した派生としてエヴァンゲリオンのようなアニメに興味を抱いたのだが、そのころの自分に見せたら一発でのめり込んでいたことだろう。
まあ自分の実家のある地域は田舎過ぎて放送されていなかったんだけど。
ここからが本題なんだけど、『よう実』を見ていたら現代社会が急に怖くなってきた。
『よう実』の舞台は一般社会から隔絶された全寮制の高校で、スマホ型の端末に電子マネーが支給される。
その電子マネーは学内にある娯楽施設など(服屋とか映画館、カラオケ、コンビニ、ゲーマーズ風の店)で使うことが出来る。
んで1話のラスト、「お前らの態度悪すぎだから電子マネー支給基準を満たしてない。だから1円もやらね。」みたいなことを担任教師が言い放つシーンがある。
あのシーンで感じたことは、「態度の悪さ」というのがどこまでを示すのかということである。ついでに担任は遅刻欠席私語携帯弄りを例に挙げていた。
2話冒頭では「リアルタイムで生徒の動向を把握している」というセリフもあった。
つまり「態度の悪さ」というのは授業態度の悪さももちろんあるだろうが、電子マネーの使いっぷりや私生活の悪さも「態度の悪さ」として勘案されている可能性があるということだ。
例えば電子マネー。舞台となる学校では学校支給の電子マネー以外では買い物することは出来ない(学内で諭吉などの現金を扱っている描写もない)。
生徒の動向を担任や関係者がつけまわしているという描写もなかった。
ということは考えられることはただ一つ、生徒一人一人の電子マネーの利用実態が支給基準を決めるところに筒抜けということである。
言い換えれば生徒の消費行動を通じ、学内の統治者(?)が生徒の一挙手一投足を監視しているのである。
加えて生徒に支給される携帯端末は通信機能も有し、おまけにカメラまで搭載している。
これらの端末を使えば生徒間のやり取りや寮(劇中の寮は普通のワンルームマンションみたいな感じだった)での行動まで丸裸なのではないか。
それらのビッグデータを総合し「お前ら態度悪いから電子マネーやらねー!クソして寝ろ!!!」ということも可能なはずである。というか授業態度だけでは「態度が悪い」と断言できないはずである。
携帯端末や電子マネーのデータが筒抜けで、それらがクラス単位でのビッグデータとなり「態度が悪い」と判断されたと考えるのが自然であろう。
翻って現実社会ではどうか。自分も電子マネーを日常的に使っている。(関東在住なので)PASMOを使ってバスや電車に乗っている。
やろうと思えば『よう実』世界のように自分の行動を一挙手一投足監視することも可能ではないか。
少なくとも「最寄り駅は○○駅」とか「コンビニやキオスクではよく××新聞を買っている(から政治思想はこうだ)」といったことは筒抜けである。
また、自分は幸いスマホやガラケーは持っていないが、デスクトップパソコンは持っている。そうしないと増田には投稿できないし、アマゾンも使えない。
アマゾンビデオを見られるということはアマゾンプライムに入っている。実際、アマゾンでよく買い物をしている。今日もティーパックをポチった。
dアニメストアにも入っている。使う検索エンジンはFirefoxデフォルトのGoogleだ。Youtubeだってよく使う。
アマゾン、Google、Youtube、dアニメ、これら4つのサービスの利用履歴を洗うだけでも趣味嗜好や行動形態は相当絞り込めるはずである。
その結果『よう実』世界のように、「この人の態度は悪い」「この人は社会不適合者だ」といったことを閲覧・検索・購入データから判断される可能性もなくはない。
スマホに至っては常時身につけて歩くものである。GPSやカメラ機能でどこにいるかといったことまでもが筒抜けになるのは想像に難くない。
2話冒頭まで見た感じだと、『よう実』は監視社会は身近に迫っていること、またそれを可能にする事物はもうすでに日常に潜んでいることをテーマにしているように感じられた。
精神疾患を患っており、ここ一年で何度も警察のお世話になった身である。警察としては監視対象にしたい人間であることは疑いようのないことだ。
その際、日々使っているサービスにより監視されてしまうことが起こってしまうのではないか…といろいろ気をもんでいる。
いっそ東京の自宅を引き払い、パソコンもイエデンワも捨て、回線も解約し、セオドア・カジンスキーみたいに山奥の掘っ立て小屋で一人暮らすしかないのではないかとすら感じている。
私の父は .mil というドメインのメールアドレスを持っている。米軍関連で使われるものだが、おそらく大半の日本人はやりとりはおろか目にする機会すらないだろう。持っている理由は、米軍の中で働く軍雇用員だからだ。前は、.army.mil というドメインを使っていたが、何らかの理由で mail.mil に変わったようだ。.mil ドメインは少しかっこいいと思う。
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ところで、大抵の日本人は米軍基地の中に入ることはないだろう。米軍基地内で働く父のもとで育った私は小さい頃から職場に連れて行ってもらっていた。基地の中に通勤する場合、ゲートを通らなければならない。車についたステッカーと、IDを提示すると入ることができる。基地の中はどこもゆとりがあり広く作られており、まさに広大な土地を持つアメリカ的な土地の使い方と感じられる。まぁ、ここは遥かに狭い沖縄なのであるが…。
基地の中はまさしくアメリカである。PX(売店)で売られている砂糖過多なお菓子はもちろん、オフィスで使う付箋、ステープラー、シャープペンシルなども見たこともないメーカーだ。居住区域にあるエアコンはインバーターなど知ったことかというような古臭いアメリカ製の機械だ。アメリカのトイレのドアは下が大きく空いているのだが、それも同様で、小さい頃は下から潜って鍵をロックするいたずらをした。レターサイズという紙をご存知だろうか?A4とはちょっとサイズが違う、アメリカの仕様の紙だ。プリンタにセットして、困った記憶がある。紙も米国製のようだ。今になって思うのだが、米軍基地が日本にあっても、ほとんど日本製の製品は使われないようで、この部分における米軍基地による日本への経済効果はないようだ。
基地の中のオフィスで働く父親に聞くと、オフィスのPCはデュアルモニタらしい。そして部屋も広いので、オフィスはパーティションで区切られており、半個室みたいになっている。日本の会社のほとんどよりは環境がよさそうだ。土地が広いと、建物も広く作れて環境が良い。
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さて、米軍基地は飛行場やオフィスだけではない。もちろん娯楽施設もある。沖縄には米軍関連の(泳げる方の)ビーチがあり、日本人雇用員でも使うことができる施設がある。よく家族で連れて行ってもらい泳いだ。基地には厚生施設的なジムもある。米兵が使うのとは別に、オフィスワーカーみたいな人もつかえるものだ。設備は万全で、マッチョな人々が汗を流している。もちろん、タダだ。どこから費用が出ているのかは気になる。
先ほど、エアコンのことを書いたが、基地の家庭の電気代はほぼタダである。なので、ノンインバータにもかかわらず一日中エアコンを付けっ放しにしている家庭もある。もちろん、電気代は日本政府持ちだ。辺野古推進派の佐喜眞氏のバックに沖縄電力がいるという理由も、いまならわかる気がする。
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私の家の周辺はここ数年で米国から返還された土地であり、家は新築である。この周辺は観光スポットにも近く、ものすごい勢いで発展し(本当にここ数年だ)、多くの民泊が営業している(聞くと、満室らしい)。近くの繁華街はアメリカ人よりはるかに観光客の中国人が多い。他に基地が近いのにもかかわらずだ。ここで、疑問が浮かぶ。基地があったときより、ここは発展しているのではないかと。だだっ広い土地に、米国製の設備を整えて米国のための仕事をするよりも、基地が返還されたことで、明らかに地域経済は潤っているのではないかと。基地による経済効果は欺瞞なのではないかと思う。
明らかに、狭い土地に高密度で機能を詰め込むのはアメリカより日本のほうが得意だ。 「面積あたりのGDP」をググってみると良い。土地の活用法からしても、米軍基地は低密度でおそろしく非効率なのだ。狭い沖縄とあっては、なおさらである。
最初は深夜
巨乳の偽乳を仕込み、ハイウエストの超ミニにニーソであざとさ前回の服で歩き回る。
その日は特に何もなかったが1人のおじさんが後を付けてきた。
ある分かれ道で追い越され、私の進みたい方ではない道を行ったおじさんは
一度だけ振り返った。じーっとこちらを見つめるので意味もわからずお辞儀をして別れた。
思えば誘われてたんだと思う。家に帰ったあとで少しだけ後悔した。
何度か外出をして、転機が訪れた。
「君、女装でしょ?」
チャラそうな男が声をかけてきた。
この人はAという人で、その後長い間お世話になることになる。
実はこの時点で個室のトイレに二人で入っているという異常な状況だった
初めてナンパされて嬉しくなった私はAに肩を掴まれるという大失態を犯し、
「で、何できる?エッチできる?」
無理、とは言えなかった。怖かったのだ。
咥えることはできる、と一度も咥えたことのない勃起したそれを口に含み必死に頭を振る
「あー、やばい。すっげぇー気持ちいい……。馴れてるね、チンポ咥えるの好きでしょ?」
というAの言葉は、今でも忘れない。
得も言えぬ興奮が込上がり、脳を溶かすかと思った。
Aは私のアタマを掴み、乱暴に腰を振った末に果てた。私はそれを飲み込んだ。
Aとはそれっきりだった。
しばらくして再開し、数度再開した辺りでやっと連絡先を交換することになった。
何度も出掛けてわかったが茶髪のウィッグ時がもっともナンパされやすい。
生足だとナンパの比率は跳ね上がる(生足の日でナンパされなかった日はなかった)がニーソが好きなので基本はニーソだった。
よく、終電帰りのサラリーマンがこっそりと後を付けてくるので手頃な電柱の下でスマホをイジるふりをして歩を止めると
2割ほどがそのまま素通りし、
3割ほどがチラチラと振り返りながら通り過ぎる。
そして、
残りの5割がナンパをしてくるのだ。
深夜、オレンジ色の街頭に照らされた「いかにも」なミニスカ巨乳の女を見れば
多少不自然な体格でも終電帰りでくたびれてるサラリーマンには見分けがつかないらしい。
寧ろ、無言で精一杯女の子らしい動きを意識すると男の鼻の下が伸びるのがよくわかった
足はまっすぐ腰を少し曲げて、小首をかしげる。
すると、男もだいたい小首をかしげる。
「どういう意味?」という感じではなく、こちらのジェスチャーを真似ることで接触を図ろうとするのだ
スケベ顔で小首をかしげて、警戒心をなくした男たちは不自然なくらい近づいてきて「何してるの?」と問う。
そこでもう一度小首をかしげる。
身体を左右に揺らして、指で唇に触れ、ちょっと考えてから小首をかしげる。という動作は、たまらないらしい。
スケベ顔に磨きがかかり「教えてよー」ともっと身体を寄せてくる。
ここでい悪戯心を出して男の身体に触れようとすると、だいたい皆数歩下がる
「いやいやいやw」と、スケベ顔であからさまな期待をしつつ数歩下がる。
仕方がないので胸を強調する仕草をすると、男たちはゆっくりと手を伸ばして胸に触れる。
あとは状況を見つつだが、結果は2種類。
意外とばれないことも多く、この後俺の家で続きをしよう。と誘われることもよくあった。
そして、バレる場合。
流石にスキンシップを過剰にすればバレることもある。
私の腰に腕を回し、小柄なお尻を鷲掴みにしてギンギンに勃起したそれを擦り付ける。
息を切らしながら、咥えるように促すその様子がひどく可愛い。
私は無言より、感想を言ってくれる人のほうが断然好き。
余裕たっぷりに「変態じゃん」「何本咥えたの?」とこちらを女性と思ってなじる男も大好きだ。
男性は果てた後、私を抱き寄せ酒とタバコの臭いのする舌で強引に私の初めてを奪った。
骨が軋むと錯覚するくらい強い抱擁に、しつこくマーキングするみたいな濃厚なキス。
コレは私が初めて男性に逝かされた瞬間だった。
性行為を共用されるかと思いきや、男性はあっさり去っていった。
程なくして私の活動は昼に移る。
店員の見回りはほぼ無く、少しだけ薄暗いので誤魔化しもきく。
お尻の肉が見えるくらいのミニスカで店内を歩き、
足を曲げずに腰だけ曲げて機体の説明書きを読む。
集まる視線、後ろから声をかけられて見知らぬ男と一日デート、ということもザラにあった。
私の服のチョイスがオタク受けするからかもしれないが、行動力は立派だと思う。
そしてオタクは女装を見抜く能力があまりない。練習した不自然な女声でも全然ばれない。
奥手で鈍感でむっつりスケベなオタク相手でないとコレは出来ない。
ボウリング中にハイタッチをするが、すごく不自然にハグを要求する。
「こういうの好きなんだ……?」と馴れない感じに言葉責めされる、最高だ。
そしてやはり、面白いくらいバレなかった。
というか、
男は本当に気づかない。
おばちゃんも気づかない。
奥様は気づいているのかもしれないし、スルーしてるかもしれない。謎だ。
ともかく、楽しかった。
私は今後も女装を続ける。
テンポはとてもいいんだけど、細かいところが気になっちゃって、今一つ嵌れなかった。
まあそうはいっても、正直なところ「原子力(微)生物」ってどんな描写にしたらいいのか想像つかない…。
自分で考えようとすると、「原子力」抜きでエメリッヒ版みたいな「ありそう路線」になってしまう。
↓こんな感じ
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グリーンランドのバイキング居住地の遺跡。逆叉の骨が大量に散らばる中に、奇妙な足跡が発見される。
氷河期の巨獣たちが生き残っていたのか? バイキングは何のために逆叉を、危険を冒してまで捕っていたのか?
…訝る学者達。
(生き物としての逆叉の凄さが語られる)
そのころのカナダ。
逆叉の「聖地」で、鯨類の研究……特に、逆叉の「会話」を傍受・研究してきた海洋学者が、パニックを起こしていた。
「とにかく、様子が尋常じゃないんだ!」
…と、報道記者やDFO、さらにNOAAへ必死にアピールするが、禄にとりあってもらえない。
「減ってるって言うけど、ここから移動したのかもしれないでしょ」
「オルカに迫る危機…って線なら良いと思いますが、”人類への脅威”みたいな言い方は疑問ですね。恐れながら、入れ込みすぎでは?」
しかし、すぐに。「北大西洋では、逆叉の個体数は急速に減少している」との見解を、別の科学者も示す。
明らかに何らかの異変が起きている。学会やNGOなどに緊張が走るなか、さらに身近なところで事件が起きる。海洋娯楽施設「マリナーワールド」のスターである逆叉達が。一匹、また一匹と、痕跡も残さずに飼育プールから「消えて」いってるというではないか。
通報を受け、マリナーワールドに張り込むTV局や警察の目前で。10m以上に及ぶ“何か“が「突入」してきて、最後の逆叉が瞬時に両断される。その様子や、警察のライトに驚いて?凄まじいスピードで逃げる「何か」の不明瞭な映像が放映された。
こいつは一体何だ? いったいどうやって海水導入溝の多段鉄柵を越えているのか? 全世界の注目を集め、前後まっぷたつにされた逆叉や現場の遺留物から、様々な「正体予想」が氾濫する状況に。
そして、報道・学者・環境保護団体「シー・リカオン」などが州軍とともに詰めかけるのをあざ笑うかのように、100km以上南にある別のマリナーワールドが襲撃される。今度は一夜にして12尾の逆叉を全滅させ…たのみならず、施設の大規模な損壊・火災に行方不明者を出す事態。
「KWK、ヒトの味を覚えたか?」
騒動が大きくなって、最初の海洋学者に再びスポットがあたるが…。
「頭おかしくなっていたんだ、きっとそうだ…だって、ありえないんだ!」
「どういうことです、あなたは何を見たんです?」
「うぁあっ…勘弁してくれ!」
今度は、西南アフリカ…。とあるマグロ密漁船が、環境保護団体シー・リカオンのIUU監視阻止船「MYキャニー・ロデル」からの逃走中に突然、沈み始めたのである。余りに速く沈んでいき、誰も浮かび上がってこない。
マリナーワールドからは余りに遠く、KWKと結びつける材料もなかったので、現地国家「G国」海軍に対鑑武装を疑われるMYキャニー・ロデルの乗組員たち。調査で乗り込んできた軍人たちの目前で、軍艦のほうが襲われる。船尾の舵が壊されたのち、水中から飛び出して甲板に跳び乗ってきた”それ”は、あの特徴的な背鰭と禍々しい皮膚を備えていた。
「あれは?…あの、KWKじゃないのか?……しかも、脚があるぞ!」
軍人達は銃撃を浴びせるが殆ど利いてない。シー・リカオン側の船長は、とっさにMYキャニー・ロデルの封印装備…「爆発電気銛」を使い、KWKを追い払う。そうこの船は、嘗てノルウェーの捕鯨船だったのだ。シー・リカオンとして決して使ってはならない装備を……苦悩する船長。
そのころ、マリナーワールドの遺留品を調査していた学者達は驚くべき事実を突き止めていた。DNA解析によれば、KWKに最も近縁な生き物は、鯨類だというのである!
(昔は鯨にも脚や頸があった、現世の鯨類からン万年前に分岐した…などの蘊蓄が語られる)
「KWKの正体は鯨類と判明。即ち、キラー・ホエール・キラー・ホエール!」
「ゴンドウ・クジラ類にもっとも近いとされたことから、米NOAAは”ゴジラ”と命名。」
「遺留物の分析から、ゴジラの表皮や背鰭には鯨類が放つ声…音波を吸収ないし散乱させる性質があると判明した。つまり、逆叉はゴジラの待ち伏せを探知することができない。おそらくはソナーも…」
「ゴジラは待ち伏せ型の捕食者であり、ゼロダッシュの加速は凄まじいものがある。」
「頭部の唾液腺のような器官からは、着火性のある炭化水素類を噴出できると思われる…!」
「あのとき私が見たのは、陸へ打ち上げられるオルカ…を追って、このゴジラも上がってきて。オルカをあの後脚で押さえつけて、前足から飛び出したナイフで……おおぉお!」
さて当のG国では、EEZ内でも出没するゴジラに正規の漁船が入漁を見合わせるなど損失が拡大、洒落にならなくなってきた。他国の組織からの介入を強く牽制するが、ゴジラに対応できる改装を行うこともままならない。
一方、シー・リカオンに対しては、G海軍と密漁対策で連携していた経緯から、またKWKが野生動物と判明したことから、G国政府はさらなる協力を求めてくる。
しかし、結果的にせよ”鯨類”に銛を向けてしまったMYキャニー・ロデルは、船長も乗組員も動揺が激しく、身動きがとれない状態であった。
一方。
極東の「鯨類研究所」は、ゴジラを”害鯨”と認定、「調査捕鯨に乗り出す」と公表。インド洋上の目視採集船「シンユウマル」が、喜望峰を回って大西洋に入る。衛星の合成開口レーダーで同船の動きを追うシー・リカオン。シンユウマルは、かつて南氷洋で調査母船シンニチマルとともに、MYキャニー・ロデルを挟み撃ちにして、癒えない傷を追わせた仇敵である。
しかし。G国が箝口令を強いているため、シンユウマルは、ゴジラがどうやって軍艦を航行不能に陥れているか知らない。
そんな中でG国は、シー・リカオンの新造IUU阻止高速船「オーシャン・ハチェット」の派遣を正式に要請した。
「ゴジラはヒトを”密漁”しているのです。それで十分ではないでしょうか? それに、貴団体の新造鑑には色々”特殊な装備”があると伺います。殺処分なら時間をかければ私達でも、あるいはシンユウマルでもできるかもしれませんが…」
実は、G国は。ゴジラを公海などへ追い出してシンユウマルにしとめられるよりも、EEZ内で”確保”するのが望ましいと考えていた。
CBD名古屋議定書に基づき、ゴジラを”遺伝資源”として研究・収益化をもくろむであろうグローバル企業達を呼び寄せ「公正かつ衡平な利益配分」を受けられる、「ゴジラ遺伝資源ライセンサー」としての地位を確固たるものにするのだ。米国などで確保した断片程度の”遺伝資源”よりも、生きているほうが価値が高い。そのためにもシー・リカオンは利用できる、と。
そんなG国の本音を知らないまま。G国沖EEZへと急ぐオーシャン・ハチェットは、ゴジラ「捕獲」の任務を果たせるのか?
その少し後。
G国沖、公海上に停泊するシンユウマルを後目に、海軍のヘリに先導され、EEZへ入ることを許されたオーシャン・ハチェットであったが……そのあとを巨大な影が追ってきた。シー・リカオン側がそれに気づいたのは、G国の港湾に入った後であった。
もう、ゴジラに追われていた?…身構える乗組員。既に接岸していた同船が、回頭できなくなるほど近くまで、巨体が寄ってきている。
しかし、「ピヨオウアッ!」…という鳴き声で甲板の緊張が解け、興奮へと変わった。
「オルカだよ!本当に大きい…すごい…」
それは20mにもなるかという巨大な逆叉。シー・リカオン等では、通常の逆叉が子供サイズに見える望遠写真で有名な個体だ。頭頂部にも、目の後ろのアイパッチと似た白い紋様があるため、「三ツ目」というコードが与えられている。
「三ツ目が、一頭だけ?」
「南から、シンユウマルを追ってか?あいつら、オルカの群に何かしたのか?」
北から来たオーシャン・ハチェットについてきた筈はないから、ある意味当然の発想であったが。レーダーの履歴は、シンユウマルが脇目もふらずにやって来たことを示していた。
「やたらとアピールするな…」
「野生のオルカが一頭で港へ来て、こういうのって…とっても珍しいですよね」
「やっぱり、ゴジラのことじゃないですか?」
最後の質問をしたのは、同船に同乗していた記者である。既にG国のモバイル通信網を経由して、映像の送信を開始していた。
そのわずか5分後。記者のスマホに着信があった。例の海洋学者からである。
『三ツ目が来てますよね?』
『これ、見せられますか?』
海洋学者は、G国検閲済みゴジラ画像のプリントを抱えている。甲板に大型ディスプレイが引き出され、大写しにして、色を少しずつ調整していくと…
「パアアアアアアア!!!」と、すごい大声。
「ほんとかよ。」
「ほら、そうでしょう?」
『発音や解析の環境も一式用意していますので、画像を併用すればある程度通じるかと』
「え、ここでやるの?」
港へ出てきたG国政府の面々も、この状況に驚いたものの。三ツ目がゴジラと接触したがっていることを、すぐ納得した。
『”わたしが囮をやる”と言ってますね…戦闘態勢に入ったオルカには手出ししてこないから、と。』
「何だ、古馴染みなのか?」
『大昔からのつきあいで、協定のようなものがあるそうです。それを破ったのだと。』
「あれだけ狼藉働けば、そうだろう…というか異種間のコミュニケーション、初めてじゃないんだ?」
『北のオルカはエコロケーションに頼りすぎ、だそうです。』
こんな感じで。ディスプレイの中から、図版を沢山抱えた海洋学者が色々言うのに、誰もが半信半疑になりつつ。ともかく大逆叉の意向にそって「作戦」を組み立てることになった。
翌日。MYキャニー・ロデルが舷側に大布を吊し、そこに仮病の三ツ目を「収納」して、囮の役割を担う。かなり距離をとって、「ゴジラ対策」を施したオーシャン・ハチェットと海軍の巡視艇2隻が追っていく。誘いを掛けるために、三ツ目は自らの血液までも提供した。
ゴジラは巡視艇の後方から現れた。急拵えの「枠」に阻まれて舵を壊せなかったものの、舷側に前脚を掛けて甲板に飛び乗ってきて、自重でロールを抑える。もう一隻のほうの甲板に軍人達が現れ、速度を落として併走しながら銃撃を加え始める。ゴジラは音もなく跳躍するが、足場になった側の船は強烈にロールしてひっくり返った。
ゴジラは、もう一隻の舳先に「着地」したかと思うと、そのまま海へ走り抜ける。その反動で急激な回頭が生じ、底を見せた一隻目に激突。軍人達も海に落ち、海軍は脱落を余儀なくされた。
「あれ、助けなくていいのですか?」と記者。
「ある意味、予想通りだろう。後方から救助が来るので、こちらは海岸に沿って遠ざかった方がいい。」
『もう外してくれ、だそうです。』
三ツ目の鼻先、海上すれすれにあるディスプレイの中で海洋学者が「通訳」した。一旦リリースすれば、意志疎通は難しくなるだろう。
「き、来たぞ…?…来たぞォオ!!」
三ツ目の巨体が音もなく沈み、MYキャニー・ロデルの起こした波だけが広がっていく。
「どうなりましたか?」
「あれ…?」
三ツ目の役割は疲れさせるだけ、の筈だが。水中で決着がついてしまったのか?…と全員が思い始めたとき、もつれあった巨大な塊が海面から飛び出したのは…
「あんな後ろで!」
「というか、さっきの軍のほうに向かってる?」
オーシャン・ハチェットは、搭載の無人デバイス類を離鑑させていたが、標的に「無視」されてしまったので回頭を始めていた。
「三ツ目に戻ってくるよう伝えられないか?」
「もう無理だろう」
「こっちに誘導してくれないと、まずいぞ?」
実際、流され続ける巡視艇は公海に近づいていた。ゴジラはその「障害物」を巧みに利用して、三ツ目と渡り合っている様子である。巡視艇の乗員は救命具でひとかたまりになって、二体の闘争から距離をとっていた。
そして、それを観測しているのはシー・リカオンだけではない。「調査」と書かれたブルーグレーの船体に白いブリッヂ……軍艦じみた奇妙な船の操舵室でも、どよめきが広がっていた。
「わざわざ足場を作ってあげてるとは…」
「何とやりあってるんだ、ゴジラさんは?」
「あれ、鯱じゃないか?」
「上を飛んでいるのは何だ?どうぶつ団の連中のか?」
既に公海上であり、シンユウマルが接近していた。乗員達があわただしく動き、捕鯨砲の準備を行っている。
その鑑影を見て、シー・リカオン側に殺気が走った。
「キャッチャーボート接近。シン……ユウ……マル……あれは"シンユウマル"だ!」
「こっちくんな、ポーチャー。」
「雷落としてやれ!」
オーシャン・ハチェットから操られる飛行ドローン「フリゲートバード」は上空で落雷装置を吊り下げたまま、ゴジラの疲れを待っている。同じく潜水ドローン「バスケットスター」も特殊装備「ハイドロメデューサ」を解放するチャンスを伺っていたが、目まぐるしく移り変わる二体の戦いに手を出す隙がない。
そこへ、速度を上げたシンユウマルが突進してきた。
「ああ、下がってくれ!」
「無理だ!手を出すなぁ!」
…と、若干芝居がかった嘆き声が響きわたるMYキャニー・ロデル船内。公海に出たので、例の記者がTV中継を開始したためだ。シンユウマルへの罵声は(なるべく)控えている。
「いやぁ、下がりませんとも。」
「情報戦だなあ。うちも南アに寄って記者でも乗せればよかったかな?」
「よしましょうよ。」
…と、余裕を見せるシンユウマル側では、少し前に”クーデター”が起きていた。
共倒れを狙い待機する方針を打ち出した砲手長が、大逆叉に畏敬の念を抱いていることを、若手の乗員達に見抜かれたのだ。
鯨研の「情報戦」に晒されて育った世代にとって、鯨類へ「食品」や「天然資源」以上の評価を与えようとするのは許し難い裏切りであった。
そして「鯱」はある意味、シー・リカオンの象徴であった。この状況は、シー・リカオンが逆叉を操っているようにも、逆叉がシー・リカオンを操っているようにも見える。
ゴジラと大逆叉。どちらに銛が刺さっても別に問題はなかろう?…この方針に反対する「年寄り」達は、船底の一室に軟禁されることとなった。
迷いの無くなったシンユウマルが急速に二体へ接近する。三ツ目は深度をとっているのか、ゴジラはひっくり返った巡視艇の側で小休止している。
絶好のチャンスに食らいつこうとするシンユウマルは、ゴジラを挑発しようと高度を下げていたフリゲートバードの直下に入ってしまい、軽く「落雷」を食らってしまう。落ちた先がライトニング・ロッドではなかったため、諸々のシステムが停止し行動不能になったところをゴジラに襲われ、舵を破壊されてしまうシンユウマル。
「いや、チャンスだ……シンユウマルの向こう側へ”手”を掛けようとする筈。急げ!」
これまでのゴジラの船舶襲撃パターンから、先を読んだ指示が乱れ飛ぶ。水中ドローンから無数の「浮き袋」が密集状態で放たれた。膨らみながら急速に浮上していく。ゴジラ側の選択肢を制限し、空中ドローンの「雷」を当てやすくするのだ。しかし…この状況では、またシンユウマルの側へ落ちるかもしれない。
しかも、ゴジラは先程の「落雷」をちゃんと見ていた。舷側から上がろうとせず、上方を警戒して、すぐ潜行しようとする。そこにハイドロメデューサが、相互に繋がった無数の「浮き袋」が浮き上がってきた。このまま押し上げられるとまずい…そう判断したのか、ゴジラはシンユウマルを蹴って距離をとろうとした。
「今だ。」「落雷機、投下ァ!!」
フリゲートバードは、ゴジラの進行方向をふさぐように落雷機を落下させる。着水間際に相当なショックが走る筈…しかしその所要時間を見切り、逆に加速するゴジラ。
「全速かけろ!ハチェット!」
「嗚呼これは…間に合わない…」
「光った!落ちたのか?」
「ゴジラ、頭を出したぞ!」
「畜生…」
MYキャニー・ロデルに広がる落胆の呻き声は、途中から歓喜の驚きに変わる。
「あそこ、三ツ目が!」
「痺れてるな…うまく泳げてない」
「ぶちあてろ…ハチェット!!」
三ツ目が発射した「超クリック音」を