はてなキーワード: バードウォッチングとは
2016年5月8日の昼ごろ、我が家の裏手にスズメのヒナが2羽落ちてきた。隣の家の軒下にでも営巣してたんだろう。
うち1羽は成熟しており「巣立ち」の最中なのか余裕があって、しばらくすると自力で飛び立っていったが、もう1羽はまだ羽も生えそろっておらず、飛行もジャンプもできない様子。ういのキッチン横の室外機の下に自主的に避難し、縮こまって親を呼んでいた。ネットで軽く調べてみると、スズメのヒナは巣から落ちるのが普通で、落ちたら落ちたで、その落ちた先で親は育児を続けるらしい。まわりを探してみると、両親と思われるスズメがとなりの家の屋根の上から見下ろしており、ヒナとさかんに鳴き交わしていたので、そこに退避したことには気づいているらしい。きっとその場で育児を続けるだろうと思い放置。ちなみに巣立ちヒナのほうは気づいたらいなくなっていた。飛べるので、もう親離れしたのか、あるいは両親が別の場所で世話し始めたのか。
夕方が過ぎ、そして夜になるが、両親はヒナから離れていってしまった。人間を警戒して、室外機の下に入り込めなかったのだろうか。小さな箱に布を詰めて、その中にヒナを移動させ、上から視える位置に移動させるが、結局ダメ。落下してから8時間くらいが経ち、エサも貰えず、気温の低下で体温も下がり、ヒナはどんどん弱っていった。
母は助けてやりたいと言うが、私はこれが野生の摂理だから仕方ないよ、と首を振った。夕食後、ひとりでヒナを見に行ったが、死んでたら埋めてやろうくらいにしか思っていなかった。
ヒナは箱のなかで横倒しになり、目を閉じ、脚をぴくぴくと痙攣させていた。もうだめだ、あと数分で死ぬな、と思ったそのとき、ヒナが私の気配を察して口を開けた。なにか食わせてくれ、という風だった。私はショックを受けた。「助けて」と懇願された気がした。
今考えたら「じゃあ気取ってないで最初から助けろ」と思うのだが、その瞬間、私の心に「守ってやらなきゃ」という炎が燃え上がった。ほぼ衝動的に、ヒナを抱えて家の中に入り、玄関に避難。まず40度ほどのぬるいお湯を注射器で与えてみた。誰かが自分を助けようとしていることに気づいたのか、声が出ないほど衰弱しきっているのに「ピイ」と鳴いてくちばしを開く姿に涙が出た。ぬるいお湯を与えたあと、足温器をタンスから引っ張り出してきて電源をつけ、その中にヒナを突っ込んだ。たまに水を舐めさせ、足温器で暖めながらじっと見守っていると、30分ほどして突然目を開き、大音量で鳴き始めた。体温が上がったこと、水を飲んだことで体力が戻ったらしい。その後、私は夜通しヒナに寄り添い、砂糖水を飲ませたり、きな粉を混ぜた卵の黄身(なんかググったら出てきた)などを与えて、なんとか夜を越させた。相手が人間だと分かっているようだが、平気でエサをねだってくるし、注射器相手にもくちばしを開いてくれた。
9日、日の出とともに親鳥と思われる2羽がウチのまわりを飛んでいた。目の細かい籠に足温器ごとヒナを入れ、昨日ヒナが落ちていたあたりに置いてみると、2羽はヒナの声を頼りに右往左往し始め、やがてヒナの位置を確認したのか、虫らしきものを咥えて飛んで来るようになった。給餌をしてくれているらしい。昼ごろ、何かあった時のために、スズメ用のエサの市販品と、鳥類に給餌するための道具を買ってきた。やっと一安心といったところだが、午後から雨が降り始めた。ヒナや足温器が濡れるといけないのでダンボールで覆う。ところが、雨のせいか、あるいはダンボールのせいか、親鳥は給餌をやめ、立ち去ってしまい、結局夕方以降、ヒナはエサを貰えなかったようだった。
足温器に入っているとはいえ、外は寒いので、中に入れてやることにした。結局この日の夜も、私は夜通しヒナを見守ることになった。ただ、ヒナは本能的に夜は眠るので、特に何もしないで寝かせてやればいいらしいのだが、ネットの情報に惑わされて、ヒナを叩き起こしてエサ(買ってきた擂餌)を無理やり食わせたりしていた。このとき、ヒナは既に人間への警戒心を思い出しており、私たちからエサを差し出されても、お腹は減っているだろうにあまり食べてくれなかった。差し出される注射器から後ずさって逃げて、イヤイヤと首をふるのがとてもカワイイ。
当時、私は就職活動中で、この日の夕方に今働いている会社から内定をもらったのだが、スズメのことで頭がいっぱいで全然喜ぶどころじゃなかった。
10日、天気はくもり。夜明け前にヒナが腹減ったと主張し始めたので、擂餌と砂糖水をちょっとだけやり、そのあと外に出した。日の出と同時に親鳥が飛んできたが、ヒナはさっきので腹が膨れたのか、あるいは寝ぼけてるのか、親の呼びかけに返事をしない。少し焦ったが、しばらくするとちゃんとエサをねだり始め、両親の給餌が始まった。片親が屋根の上で周囲を見張り、もう片方がエサを取ってきて与える、という役割分担が美しい。
朝10時頃にハプニングがあった。近所の野良ネコがヒナを見つけたのだ。母が気づいて、外に出て追い払った。その野良ネコはよく見かける子で、すごく人懐っこく、近所の夫婦に世話を焼かれているので野鳥なんぞ食わんだろうが、ちょっと怖い。ヒナに対して敵意はなく、単に箱を覗き込んでいただけだったようだが(追い払ってごめんね)、とにかく地上にヒナを置くのは、野良猫から守れず危ないという結論になった。
そして、ヒナの引っ越しを決行。親鳥が見守る中、箱ごと持ち上げて2階のベランダへ。ベランダの壁際の室外機の上に乗せた。ここならヒサシがあって雨も防げて、ネコも来れないし完璧じゃん!と思ったが、引っ越しが済んだ昼から夕方まで、親鳥は遠くからヒナを見つめるだけだった。さすがに窓際は人間が怖く、近寄れなかったようだ。日の入り前、片親がギーギーと大声で威嚇音を鳴らして人間を牽制し、もう片方の親がエサを持ってヒナに近寄ろうとにじりよっていたが、やっぱり無理、怖い!という感じで諦めてしまう。そういうわけで、室外機の上よりもっとベランダの外側にアウトドア用の机を置き、その上にヒナを移動させたが、両親はそれを見届けたかどうか分からないうちに姿を消してしまった。とても残念だった。暗くなったのでヒナを私の部屋の中へ移動させ、一晩静かに寝かせた。
置き場は本当にベランダでもいいのか?親鳥は明日ヒナを見つけてくれるか?明日の天気はけっこう酷いけど大丈夫だろうか……など色々と心配事が重なってとても辛かった。私と同じ部屋で眠るヒナは、不安になるほど静かに眠っていた。
11日、天気は一日中雨という予報だったが運良く外れ、朝のみの降雨となった。しかし低気圧のアレで風が強く、人間でも怯えるような突風が朝から晩まで吹き続けた。こんな天気だとヒナは外に出しづらいし、親鳥も来てくれないんじゃないかと心配したが、親鳥は変わらず日の出と共にやってきた。風に煽られ、雨に濡れてもお構いなし。
さてヒナだが、足温器ごと外に出すと突風で吹っ飛ばされそうで、傘とかダンボールとか、いろいろ策を考えたが、レインコートをキツめに足温器に巻いて、ガムテープを駆使して机に固定してみた。親鳥がレインコートに怯えて近寄ってこないのでは……と心配だったが、あっという間に親鳥は欄干まで近寄ってきた。しかし「ヒナの声は聞こえるが、ヒナがどこにいるか分からない」というふうに右往左往するので、少し場所をズラしてわかりやすい位置に。私の部屋の窓からよく見える位置だが………? 少し経つと、どちらかともなくヒナを見つけ、暴風雨の中の餌付けが始まった。一体どこにいるのか、虫をしっかり見つけてきて与えている。天気こそ酷いが、足温器の中は暖かく風もなく快適で、ヒナは健康そのもの、親鳥も献身的で、ネコの心配もない。この日、今までで初めて「誰も家にいない時間」が3時間ほど発生したが、なんのハプニングもなく、親子ともども普通そうだった。雨もやみ、あとは強めの風だけが難点だった。
帰宅後、ベッドで寝っ転がって、親鳥の給餌をぼんやりバードウォッチングしていると、ヒナと片親が、かなり大きな声で鳴き交わし始めた。それはまるで餅つきのように、ピイ、チュン、ピイ、チュンと交互にテンポが良い。ネットで調べると、互いの位置と安否を確認するためのコミュニケーションだと書いてあった。心配になった母が見に来るが、私はそのネットの情報を伝えて、会話してるだけだと思うよ、となだめる。
しかし、母が立ち去った十数分後、突然スズメたちが叫び声を上げ、私が見ている中、ベランダの床にカラスが1羽降り立った!いじっていたスマホを放り投げ、窓にとびつき、開いて、怒鳴り声を上げてカラスを追い払う。カラスはふわふわと飛んで、すぐ近くの電線の上にとまった。逃げたというより距離をとったという感じで、ベランダからは2メートルも離れていないが、人間では手出しできない位置だ。なんて狡猾な…!と、歯噛みした次の瞬間、親鳥2羽がファンネルのように屋根から飛んできてカラスに襲いかかった。カラスが飛び立つ。するとどこからともなく別のスズメやツバメ(近所で育児をしてる別の夫婦たちのようだ)も飛んできて、空中戦がはじまった。カラスは遠くへ逃げ、スズメたちはそれを執拗に追いかけて、追い払おうとしている。私はヒナの無事を確認したあと、ベランダで放心していた。あの鳴き交わしは、遠くにいたカラスを警戒するための点呼のようなものだったのだ。そして、私が見ていなかったら、カラスはヒナにどこまで近寄っていただろうかと考えると恐ろしかった。カラスもこの時期は子育て中で、スズメのヒナは「ごちそう」なんだそうだ。
母が駆けつけたので、事情を説明すると、カラス除けが必要ではないか、と言う。人間が見張っていれば追い払えるが、ずっと見ていられるわけじゃないし、なにより今週日曜日は家はずっと無人になる。賛成だった。母は手芸が得意なので、雨除けのために用意していたダンボールをひとつ持ってきて細工を施し、「巣箱」のようなデザインに仕上げた。中に足温器カゴを入れ、コンセントはそのために開けた穴から外へ通す。もう雨は降ってないのでレインコートはひっぺがした。そして出入り口は上側に。幅5センチくらいの細長い広さにとどめ、スズメは通れるがカラスは通れないようにした。かなりゴツい見た目になってしまったが、両親は受け入れてくれるだろうか、と心配で、2時間ほど窓辺に座って観察。カラス撃退戦から帰ってきた両親がダンボールを見てギョっとしたが、片親はすんなりと入り口の存在に気づき、中のヒナの安否を確認した。受け入れてくれたらしい。もう片方は入り口に気づかず、何度か箱のまわりをうろついていたが、しばらくすると気づいてくれた。本当に良かった。これで安心である。
日の入り前、それまで見張りと餌探しで手分けしていた両親が、両方とも餌探しを始めた。ヒナが寝る前の食いだめのためだろう。父が庭に撒いた米粒を拾い、ベランダといったりきたり上下運動しながら次々とヒナに与えていく。ヒナは生米は消化できないとネットに書いてあったが、そんなことないのか……? 日が沈むと両親は帰って行き、私はヒナを机ごと部屋の中へ。その晩はチョッカイを出さずに、ずっと眠らせていた。
12日、私が寝坊して夜明けに微妙に間に合わなかったが、慌てて机ごとヒナをベランダに出すと、早速両親が給餌を始めた。部屋から観察してみると、両親とも巣箱に慣れ、給餌以外の用事でも箱のなかに入り、ヒナの世話を焼くほどになっていた。何度かカラスが近所に現れたが、そういうときは両親とも餌探しをやめ、巣箱に背を向けて欄干に並んで立つのがかっこよかった。
この日は天気がとってもよく初夏並に暑かったので、日中は足温器をOFFにしていた。まったく問題が無さそうだったので、私は巣箱ガン無視で普通に勉強していたのだが、1時頃、突然様子がおかしくなり、窓の外を覗き込む。欄干に3羽のスズメが止まっていた。は?と呆然。しかも穏やかじゃない雰囲気。ベランダに飛び出すと、2羽は右隣の家の屋根に、1羽は電線に飛び退った。2羽のほうが両親だろうが、あの1羽はなんなの?
1雇われベビーシッター 2親戚 3両親が世話してる他の子供 4この界隈で子育てしてる友人 5赤の他人(縄張り争いに来た) とかそこらへん? 昼ごろからゲーゲー鳴いてたし、縄張り争いかもしれない、と思った。巣箱を覗き込むと、ヒナと目が合い、ヒナが怯えて後ずさったが、元気そうだ。とりあえず部屋の中へ戻り、心配で巣箱を眺めていると、両親が来なくなった。たまに飛来しても、穏やかじゃない雰囲気。道路に出てみて、家を遠巻きに眺めても誰もいない。育児放棄? 縄張り争いで追い出された? とか色々考えるが答えは出ない。それから2時間ほど窓辺で観察していたが、
・青虫を咥えた親鳥がやってきて、箱のなかのヒナが鳴くが、なぜか親鳥は餌付けせず、咥えたまま箱から出てきて困り顔で飛び立つ(2回)
・エサを咥えていないスズメがやってきて、欄干を歩きまわって立ち去る
・スズメが欄干にとまってカチカチと警戒音を鳴らし、アウトドアテーブルの中を歩きまわって隅々までチェック
・巣箱の上に立ってダンボールをつつき、ぐるぐると歩きまわる。そこにもう1羽のスズメがやってきて、威嚇音とともに飛び立つ
など、不可解な行動が続いてますます混乱。登場人物が親鳥だけなのか、それとも他のスズメが混じっているのか、さっぱり分からない(見分けがつかない)。
ヒナの安否を確認しに行くと、足温器の端っこの端っこで布にくるまって縮こまっていた。怖いらしい。心配だし謎だらけだったが、大学へ行く時間になってしまったので、今起こっている状況を母に説明して外出。そして授業中に、ハッと思い至った。もしかして、ヒナが足温器の隅っこから動かないから、親鳥が箱のなかに入ってもヒナが見つけられず、ヒナがどっか行ったと思って混乱していたのではないか? そう考えると、あの謎の3羽目以外のすべての現象に説明がつく。巣箱からヒナのおねだり声は聞こえるのに、中にはいっても、どこにも見当たらない。それで両親は巣立ったのか?とか食われた?とか考えてあちこち探しまわっていたのだろう。そのことを母にメールすると、大正解だった。母の実験と観察の結果、ヒナは給餌にきた親鳥のために姿を見せることをせず、いつまでも隅っこでヌクヌクしていたというのだ。母は足温器の隅っこを折りたたんでめりこめないようにし、両親に突き出した。やがて両親がヒナの存在に気づき、給餌を再開するが、もう夕方。2羽総動員でエサをかき集めて与えていたそう。その間にも、また布の隙間に隠れてしまったヒナを見失って両親が右往左往し、母がアシストするという出来事が繰り返されたとか。私が帰宅したときには日没後だったので、ヒナは家の中で寝ていた。まったく人騒がせな奴。
13日、快晴。足温器のはじを折りたたむことでヒナの隠れ場所を無くしたつもりだったが、もうありとあらゆるスキマにめりこんでしまい、何度も親から姿を消してしまう。しょうがないので巣箱を外し、足温器+カゴの状態で外に出すと、数時間見失いっぱなしだった親鳥がやっとヒナと再会し、今まで聞いたこともないくらい優しく「ピヨピヨ」と鳴いて、エサを取りに飛び立った。ヒナは足温器から出てきてカゴの端に止まり、親の帰りを文字通り首を長くして待っていた…が、次の瞬間バサバサと飛んで落ちた!上へ上昇する力は無いらしく、ベランダの隅に落下。ああ、こうやって巣から落ちるのか、と感心しつつ、私はバッタを捕まえるようにヒナを手で捕まえて、カゴに戻す。しばらくして両親が2羽でやってきてヒナの安否を確認し、飛び立つと、またヒナがカゴの端に立ってしまう。落っこちそうだ。そろそろ巣立ちかな、と思うが、朝からカラスがうちのヒナをずっと見ていることには気づいていた。親鳥が屋根から見守る中、戻って戻って、と叫びながらベランダでヒナににじり寄ると、ヒナは足温器の中に戻っていった。それと同時に、カラスがものすごい近くを飛行して通り過ぎていった。やっぱり狙っていたか。
こうなってしまうと、親鳥が餌付け&発見しやすいようにカゴを外に出すよりも、カラスから身を守らせたほうがいいな、と思ってまたダンボール巣箱の中に戻した。すると、驚くことに、箱のなかでヒナが羽をばたつかせ、自力でよじのぼって外に出てきた。もう彼の巣立ちを止めることは誰にもできないようだ、と静観を決めるが、またベランダの隅に落ちてピーピー文句を言うので、もう一度捕まえに行った。捕まえる時、母親が屋根の上からアブラゼミのようなすさまじい声で威嚇してきて殺されるかと思った。箱の上にヒナを戻して早々に立ち去る。その後、箱の上で「どうやったら飛べるの?」といった感じでモジモジするヒナの元へ両親がやってきて、となりに並んで早口でさえずり、まるで飛ぶコツを教えているような様子が見れた。ヒナが「ピ!」と元気よく返事をしているのも可愛くて、思わず録画した。しかしその後また飛ぼうとして落下。調べたところによると、スズメの巣立ちというのは他の鳥と違って、このように「飛ぶ力はないが羽ばたけるっちゃ羽ばたける」状態になった頃にするのが正しいのだとか。そうして巣から落ちて、地面で暮らし始めるらしい。というわけで、もう箱に戻すのはやめた。それから夜まで、ヒナはベランダの床で過ごすことになった。ピョンピョンと跳ねて歩くのは完璧にできるようになったが、飛ぶ力がなさすぎる。羽ばたいても10cmがせいぜい。親鳥の後を追って、ベランダの手すりに飛び乗ろうと試みるのだが、まったくできない。ただ、その壁を飛び越えるくらいのスキルがないと、カラスや野良猫や自動車の渦巻く外界では生きていけないわけでして。親鳥はヒナが四苦八苦しているのを上から眺めるだけ。やがてヒナは疲れ果て、尻もちをついて座り込んでしまった。脚を前に投げ出してショボンと肩を落とした姿が可愛すぎてまた写真を撮った。すると親鳥がエサを与えに来て、励まし、また飛び去っていく。少し元気が出たヒナが親鳥のあとを追おうとして失敗。こんな調子で夕方になってしまった。日が暮れるとヒナは室外機の下に引きこもり、親鳥が夕飯をたくさん与えて、この日は解散。野生の巣立ち雛は、ひとりで茂みなどに隠れてこうして夜を越すそうだが、さすがに寒いしかわいそうということで、室外機の下に腕を突っ込んでヒナをむんずと掴まえ、足温器の中に入れておいた。過保護過干渉かもしれないが、ここまでやったんだ、こんなところで凍死してほしくない。結局そのあと机ごと部屋の中にいれて夜を越させた。
14日、15日はヒナがダンボールの上やホットカーペットの箱の淵に立って風を浴び、たまに親からエサをもらう日々が続いた。天気はずっと良かった。ヒナがたまに飛ぼうとして落ちて、ダンボールのところまで戻れない~と悲しそうにしてるので、15日には机の上のダンボールまで自力で戻れるように、DIYで余った板や、プラスチックの箱を組み合わせて、スロープみたいなものを設けた。アスレチック場みたいになった。15日は家族全員が日中ずっとでかけてたので、そのスロープが役に立ったかは分からなかったが、帰ってきたらヒナは無事に足温器の箱にいたので良かった。夜は寒いので家の中へ入れてやる。
16日。風が強く、カラスもよく目立つ日だった。近くにカラスがいるとき、ヒナはダンボールと欄干のスキマに隠れ、親が並んで欄干に立ってヒナを背中に守ってたのがかっこよかった。
そして昼ごろ、親鳥1羽とヒナの2羽が段ボール箱の上にいて、私がそれをなんとなく横目に見た瞬間、目の前で2羽が飛び立った。えええ!飛んでった!と1階にいる母に向かって叫び、ベランダに出た。2羽は隣家の庭におちていた。直後、隣の家の奥さんが出てきて、どうするかなと思ったら、2羽ともちゃんと飛んで逃げた。しかもヒナは電線まで飛び上がっていた!地上から電線まで飛べる力をいつの間にかつけていたとは。その後、姿見えなくなったが、数分後うちの庭に家族3人できた。母親?のうしろをテコテコついていくヒナがかわいすぎる。
このあと、ヒナがうちに現れることは二度となかった。ネットの情報によると、飛べるようになったヒナは親のテリトリーから出て行き、同じような年齢の若いヒナとグループを組んで暮らすらしい。17日・18日あたりは、親鳥らしき2羽がウチにきてベランダを覗き込み、うちの子来てます?って感じにピヨピヨ鳴いていたが、また見失ったのだろうか。母によると、スズメに米粒をあげると、たまに飲み込まずに咥えて飛んで行くやつがいるから、もしかしたら餌付けしてるかもしれない、と言っていたがどうだろう。ヒナと親で飛んできて、親が米を拾ってヒナにあげるシーンが見たかったけど残念。
野鳥の保護って条例だかなんかで罰則の対象な気がしてて、ネット上で言いふらしていいことじゃないと思ってたから。今もそう思っているが、9年前だし時効だろ
これが無いことには始まらない。
もし一眼レフ/ミラーレス一眼でやるなら、150-600mmクラスの本格超望遠レンズのエントリーモデル(13〜17万くらい)が望ましい。300mmでもできないことはないが、本格的にハマり出すとバズーカみたいなやつがすぐ欲しくなると思うので、少しでもやる気があるならさっさと超望遠レンズを買ってしまおう。マイクロフォーサーズであれば焦点距離150−300mm(フルサイズ換算で300-600mm)くらい。
ちなみに、望遠が利くカメラであれば必ずしも一眼レフでなければいけない訳でもない。高倍率ズームできるコンデジでも十分挑戦できるし、NikonP1000には「鳥モード」が付いてたりもする。レンズを買い足す必要がないので、まったく機材を持っていない&安上がりに済ませたいならオススメ。
望遠の大敵は手ブレである。一瞬のシャッターチャンスを逃さないために、手ブレになりうる要素は減らしておきたい。
また、超望遠レンズをつけていると機材の重さですぐに腕がやられてしまうので、長丁場の撮影をこなす上でも必須の機材となる。
鳥を探すのに必要。遠いところから狙うので、肉眼で探すのはよほど目が良くない限り厳しい。
バードウォッチング目的だと10倍、12倍の双眼鏡が使われたりするけど、鳥を探すのには広い範囲を見れたほうが良いので、6倍、8倍程度がちょうどよいと思われる。
シャッターチャンスに巡り合うため、野外の厳しい環境でじっと待ち続ける根性が必要。
撮らせてもらう鳥さんたちはあくまでも野生の生き物。鳥を驚かしたり、自然環境を変えたりしてはいけない。
私はきっと自殺するでしょう。たぶん30歳くらいまでには
若いとおもいましたねwww?
いやもう私は死にたいのです
ガクチカとして卒業論文(私は現在M2)でつくりあげたシミュレーションモデル(完全に一から作り上げた。ちなみに非情報系)をつかってるのですがうまくいきません
まあ高校は高校教師に吃音いじられてそれを教師の弱みにして出席日数足りずにそれで卒業した卑怯者なんですけどね
浪人してそこそこの国立大学入ったのに結局うまくいきませんでした
なんだかんだ頑張ったのに、社会は私のことをいらない(まあとっくにわかってた。だってみとめられたこともないし)
ああ、うまくいかない
マッチングアプリで作った同い年同じ大学の彼女(顔はかわいくないけど、頭はいい。私のことわかってくれると思ってたけど医療かじってるから表面だけわかる中途半端な嫌な奴だと今気づいた)
は、就活状況に対してDisってくる。まあ薬学部で成績よかったもんね。僕のことわかったふりして傷つけるの得意だったよね。まあいいやもう連絡しません
理解者のふりして自然にマウントとってくるやつが多い(西成にマウントとりにいったくそ女とか)
ああ、女っていいよな。馬鹿でも顔がよくて頭いい振りすればまともに生きれるんだし
それは私がここ一年てんかんのような症状で三度病院にはこばれたからです
私は今まで、うつ病、発達障害、吃音を隠すように生活してきました
もう生きたくないです
8000円くらいするゲームも、100時間遊べば1時間80円で遊べたことになる
それに対して映画館で見る映画なんかは、1800円を2時間で割って1時間900円とかで、かなりコスパは悪い
飯なんかもコスパ悪い
本は微妙で、通読は相当長い本じゃなきゃ5時間はかからないと思うが、値段はだいたい600〜1000円くらいはする
登山とかはどうなんだろうな……評価のしかたもかかる金の相場もわからん
旅行なんかは数日で数万吹っ飛ばすからコスパ良いとは言えなさそう
バードウォッチングなんかは初期投資さえすめば結構タダに近くていいのか?でも交通費はあるな
ラクショーすぎるわ
24 数学 アリスSOS(問題)・仮面ライダービルド(必殺技)
48 ルービックキューブ ファイ・ブレイン(キュービック・ガロア)
49 バルーンアート ジョジョSBR(まだアニメ化してない世界だがアニメ化するのはほぼ確定の世界だから問題ないはずの世界だ)
52 漬物 ボボボーボ・ボーボボ(けものはいてものけものはいない)
65 ハーモニカ ふたつのスピカ(見上げてごらん夜の星を)
78 バードウォッチング ガンダム(手の空いている者は左舷を見ろ)
83 そば打ち てーきゅう(ごめん。うどんだった。まあ誤差みたいなもんでしょ)
90 フラワーアレンジメント アリスと蔵六(よく考えたら花屋とガーデニングって似て非なるもんだわメンゴメンゴ)
94 ダム巡り ∀ガンダム(ダムはガンダムのダムでありその歴史を巡っている∀ガンダムは実質ダム巡り)
98 ジグソーパズル 宇宙兄弟(ふたつのスピカと迷ったけど同じネタ2回は流石にね)
100 ステンドグラス まどマギ(なんかそんな演出合った気がする)
よっし俺の勝ち!
僕は今、みちのくに向かう寝台列車にひとり揺られている。(75 寝台列車)(72 鉄道)(15 一人旅)
岩手県の、とある霊山でバックカントリースキーを楽しむためだ。(51 パワースポットめぐり)(64 スキー)
今日は、バックカントリースキーの魅力をこのブログに書き残しておこうと思う。(6 ブログ)
管理されたスキー場ではなく自然のままの雪山を滑走するバックカントリースキー(BC)は、ドロップポイントまで自分の脚で登らなければいけないし、ときには野営もする。要はスキーをかついだ冬山登山である。(35 登山)(1 キャンプ)
BCはスキーの技術だけではなく登山についても十分な知識と経験、装備、そして体力が必要になる。だから夏の間は準備のためにあらゆるトレーニングをする。実際に山にも登るし、筋力トレーニングはもちろんのこと、ロッククライミングの講習を受けたりもする。(7 筋トレ)(17 ボルダリング)
今回は途中の山小屋で一泊する予定だが、山小屋泊はいつもいろいろな出会いがあって楽しい。山小屋につどう様々な年齢職業の人々の雑談に耳を傾けながら、スキットルに詰めてきたモルトをちびりちびり。至福のひとときである。(57 人間観察)(34 お酒)
山小屋の夜も更けると、誰からともなく懐かしい流行歌の合掌が始まる。僕も小屋に誰かが置いて行ったウクレレで伴奏をつけながら、絶妙なタイミングで合いの手を入れる。(22 ウクレレ)(32 音ゲー)
ある時など、同宿者から何か歌えと言われて一番得意なビーチボーイズの『サーフィン・USA』を歌おうとしたのだけれど、むかしあんなに一人で練習したのに歌詞をど忘れしてしまった。途中から出まかせを歌ったらこれが逆に大いにウケたのもいい思い出だ。(95 サーフィン)(39 1人カラオケ)(13 作詞)
このように山小屋での一泊は和気藹々としたものだが、たまにケンカもある。ある時は大道芸人とトライアスロンの選手がささいな口論から取っ組み合いになり、片方が大怪我をして訴えを起こす騒ぎになってしまった。(41 ジャグリング)(60 水泳)(47 サイクリング)(4 マラソン)(82 裁判傍聴)
みんなが寝静まると僕は外に出て空を眺めることが多い。冬山の夜空は満天の星。この美しさを楽しめるのは、自分の脚でここまで登ってきた者だけに与えられる特権だ。昔の学者たちは、こんな星空を眺めながら複雑な計算をして宇宙の仕組みを解明していったんだなあ、などとぼんやり考えていると、手を伸ばせば届きそうな頭の上をUFOが通過していくこともあった。(10 天体観測)(24 数学)(46 UFOキャッチャー)
夜が明ければ深い雪をかきわけながら山頂を目指す。道中はここでしか見られない高山植物や希少な野生動物も目を楽しませてくれる。高山と言えば長野のライチョウが有名だが、意外にヒワなどもけっこう高標高まで鳴き声が聞こえてくる。(78 バードウォッチング)
長い時間かけてたどり着いた山の頂上からの眺めは最高だ。記念写真を撮ったらまずはゆっくりとコーヒーを沸かして喫むことにしている。山の上での撮影は最近流行りのドローンが楽しい。荷物が軽い日帰りの時はできるだけ持っていくようにしている。(18 カメラ)(45 コーヒー)(80 ラジコン)
山頂での一服を楽しんだあとはいよいよ滑走だが、あれだけ長い時間かけて登っても下るのはあっという間だ。粉雪のスプレーを全身に浴びながら心を無にして滑走しているうちに、魔法にでもかけられたかのように、あっけなく麓に着いてしまう。(8 マジック)
山奥には秘湯と呼ばれる名湯がひっそりと湧いていることも多い。登山と滑走に疲れきった体は温泉でリフレッシュしよう。(43 温泉巡り)(30 サウナ)
せっかく遠くまで来たのだから、時間に余裕があれば、地域の名所や旧跡に立ち寄って見聞に蒙を啓くのもまた、旅の楽しみのひとつだ。(70 歴史)(12 神社巡り)(29 動物園巡り)(31 水族館巡り)(50 博物館巡り)(94 ダム巡り)
恭介はそうつぶやくと、しばし手を止めてパソコンのファンの音に耳を澄ませた。どこかの調子が悪いのか、最近やや熱暴走気味でファンがやたらにうなるのである。
やはり次はメーカーの完成品にしよう、と思いながら恭介はいくつかのキーを素早く叩いた。するとパソコンは、恭介の書いた原稿を校閲し「はてな匿名ダイアリー」へ投稿する自動シーケンスを一瞬のうちに実行してから自発的にシャットダウンした。(68 自作PC)(26 プログラミング)(5 小説を書く)
【ありがとう追記】「対応するアニメも書いて」に勝手に応えてみようと思う。
思いつくまま書いてみたけど、難易度高い。
追記あり。
7 筋トレ あにトレ!
16 ガーデニング
20 海外ドラマ
22 ウクレレ
24 数学
30 サウナ ガールズ&パンツァー最終章
33 書道 ばらかもん
39 1人カラオケ STAR DRIVER
40 バッティングセンター クロスゲーム
41 ジャグリング
42 切り絵
43 温泉巡り クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦
44 アマチュア無線 AKIBA'S TRIP 4話
47 サイクリング 弱虫ペダル、ろんぐらいだぁす!、南鎌倉高校女子自転車部
49 バルーンアート
54 ラテアート ご注文はうさぎですか?
55 スキューバダイビング あまんちゅ!
57 人間観察
58 ネトゲ ソードアート・オンライン
60 水泳 Free!
63 アロマ
64 スキー
65 ハーモニカ
68 自作PC Serial experiments lain
70 歴史
72 鉄道 RAIL WARS!、鉄子の旅
74 ミリタリー ガールズ&パンツァー
76 フルート
77 盆栽
78 バードウォッチング
79 パントマイム
81 スケボー
83 そば打ち
84 ペン回し
85 社交ダンス ボールルームへようこそ
89 リフティング
90 フラワーアレンジメント
91 キャンドル
92 切手集め
94 ダム巡り
98 ジグソーパズル
99 ペーパークラフト
100 ステンドグラス
※たくさんコメントありがとうございます。教えてもらったのを追記します。
39 1人カラオケ STAR DRIVER
54 ラテアート ご注文はうさぎですか?
30 サウナ ガールズ&パンツァー最終章
58 ネトゲ ソードアート・オンライン
72 鉄道 RAIL WARS!
74 ミリタリー ガールズ&パンツァー
47 サイクリング 弱虫ペダル、ろんぐらいだぁす!、南鎌倉高校女子自転車部
55 スキューバダイビング あまんちゅ!
68 自作PC Serial experiments lain
72 鉄道 鉄子の旅
43 温泉巡り クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦
44 アマチュア無線 AKIBA'S TRIP 4話
https://megalodon.jp/2018-0131-1059-10/https://anond.hatelabo.jp:443/20180130203438
24 数学 数学ガール、浜村渚の計算ノート、Q.E.D. 証明終了
86 チェス クロノ・モノクローム
24 数学 やさしいセカイのつくりかた
Q02. サイクリングは何で一つも出ないんだ?
A02. 増田が知らなかっただけ。許して。
※「競女:競女!!!!!!!!」は意味分かんなかった。ゴメン。
※たくさんコメントありがとうございます。教えてもらったのを追記します。順位まで書いたコメントの人ごめんね。
※読書、ギター、DTM、絵を描く、読書、語学、映画はもうしているため除外。
では、紹介!
1 キャンプ
2 ビリヤード
3 ドラム
4 マラソン
5 小説を書く
6 ブログ
7 筋トレ
8 マジック
9 料理
13 作詞
14 ピアノ
15 動物ぽんぽん
16 一人旅
18 ボルダリング
19 カメラ
21 海外ドラマ
22 釣り
25 数学
26 俳句
27 プログラミング
29 落語
30 動物園巡り
32 アクアテラリウム
34 音ゲー
35 書道
36 お酒
37 登山
38 囲碁
39 バイオリン
40 ボードゲーム
41 1人カラオケ
42 バッティングセンター
43 トレイルランニング
44 ジャグリング
45 切り絵
46 温泉巡り
47 アマチュア無線
48 コーヒー
49 UFOキャッチャー
50 サイクリング
51 ルービックキューブ
52 美術館巡り
53 バルーンアート
54 スラックライン
55 博物館巡り
56カクテル
58 漬物
59 ワイン
60 ラテアート
61 デコパージュ
62 スキューバダイビング
63 モンハン
64 ゴルフ
65 スポーツ観戦
66 人間観察
67 ネトゲ
68 卓球
69 ジオラマ
70 水泳
71 梅酒作り
72 サバゲー
73 オカリナ
74 Ingress
75 ヌンチャク
76 スキー
77 ハーモニカ
78 クイズ
79 折り紙
80 自作PC
81 シュノーケリング
82 ダーツ
83 ダンス
84 歴史
85 格ゲー
87 鉄道
88 ヌンチャク
89 ドローン
90 ミリタリー
91 スノボー
93 お香
94 フルート
95 盆栽
96 レザークラフト
97 バスクラリネット
98 バードウォッチング
99 パントマイム
100スケボ
130 ファービー
132 パン作り
134ミニ四駆
135 クリケット
136 乗馬
137 アラビア書道
138 ジェルネイル
139 フィンランド語
140 アイドル追っかけ
141 ツーリング
142 プラモデル
143 ジグソーパズル
144 タワー巡り
145 ムックリ
146 利きヨーグルト
147 ボーリング
148 ペーパークラフト
149 カリグラフィー
150 ステンドグラス
151 水引
152 写経
153 離島巡り
154 趣味を考えること
155 昆虫
パンティー集め
冬が終わったら暖かい春ですね。新しいことを始めましょう。一緒に。
※新しいの教えてくれたらプラスするかもしれません。
彼女の旦那はひどい男だった。まずその話をする。これが発端だからだ。
彼女とその旦那は学生時代に出会い、就職後に結婚した。結婚後も、二人は幸せだった。(この段階では俺は一切登場しない。登場したら不倫になってしまう)しばらくは子供を作らないと決め、多趣味な旦那にくっついていく形で彼女もいろんな経験をしたそうだ。文字通り地球の北から南まで、様々なところへ旅行へ行った。お金もあったし、旦那は大企業。現代において、最良の結婚といっていい。その頃の写真には、まさに人類の幸せというものを教えてもらった気がする。とにかく、素晴らしい夫婦だった。
だった、ということはつまり、どこかで亀裂が入ったということだ。ここで登場するのが俺…というわけじゃない。俺はもう少し後だ。
旦那は栄転した。そこに転勤するということが選ばれた幹部候補の証であり、旦那は意気揚々と赴任地へ向かった。週末は彼女のもとへ帰り、月曜朝一の新幹線で出勤する。まさにエリート。しかしやはり、そういう生活はきつい。幹部候補ともなれば、その業務は半端じゃない。
この辺、長々と書く意味はないので省略するが。つまり、旦那は現地で女を作った。週末になかなか帰らなくなり、帰ってきたら来たで服の趣味が彼女の知らないものになっていたり、スマホにロックがかかっていたり、まぁ、そういうありがちな話しが長らく続く。
俺はその頃に彼女と知り合った。SNS上で、共通の趣味を通じて。ありがちな展開だけど。
で、悩む彼女に俺はいろいろとアドバイスをした。最初は単なる悩み相談から、徐々にキナ臭い方向へ。旦那が寝てる間に指紋認証突破しては、とかね。
それで、旦那のスマホからは、まぁ、お察しの通りのモノが大変な量出てきた。すごかった。正直すごかった。圧倒的な幹部候補セックス。札束を丸めて突っ込んでるとか、Vシネかよ。見たことないし多分そんなシーンないと思うけど。童貞の俺には手に余るシロモノだった。そういうことで、落ち込む(というレベルじゃないけど)彼女を励まし、勇気づけ、興信所を手配したり法テラスの手続きしたり、抜け殻の彼女の身の回りの世話をしたりして、彼女は旦那と離婚した。まぁ、俺が彼女の周囲にいることは彼女に取ってめちゃくちゃ不利だったんだけど(旦那からもそう指摘された)、証拠の内容が内容だし、浮気相手の女性を二回妊娠させていたりと大変なことになっていたので、俺の件は相殺された。
実際のところ、俺は彼女とはセックスしていない。セックスしてなけりゃいいのかという問題ではあるけど、キスなんかも彼女が結婚してる間はしていない。
ここで、俺の話をする。
俺は長身で痩身の雰囲気イケメンの男。神木隆之介っぽいとはよくいわれる。我ながら結構、いや相当いけると思う。彼女と知り合ったとき25歳で、今は32。
ちんこ、これはとても重要だ。太っていたころは、「大丈夫、腹の肉に埋もれているだけだし」と言い訳もできた。しかし痩せて行くにつれ、現実が腹の下から現れだしたのである。
…ちんこが、小さい!
俺のちんこは…これが…これが俺の真のちんこだったというのか…!?
最大に、フルに、マキシマムにさせてもその全長は7cm・・・いや、正直に言うけど、5cmである。5cmである。5cmなのだ。5cmさ。握れない。つまむのがやっと。
AVを見ていて、ぶっかけ要因の汁男優が列をなす場面があるだろう。それを見てて、やっぱり中には、すごく小さい人もいる。俺はそういう男性がいるととても安心して、オナニーをすることができた。しかし、己のちんこに向き合ったとき、思い至った。ちんこが小さい汁男優は、その後の本番の場面には参加していないという事実。記憶の限り、脳内でわが友たちの姿を検索しても、やはり、ちんこが小さいフレンズは本番には存在していなかった。もちろん、汁男優はあくまで汁専門。その後の絡みに関係することはないが、汁男優が本番に参加する企画のAVでも、ちんこの小さい男性は姿を消している。俺の脳をちんこ差別の電撃が襲う。AV映えしないという理由なのか。そんなにも視聴者はマグナムを求めているのか。
いてもたってもいられなくなった俺は、スマホを手に取った。
ちんこの問題に関して、ネットは信用できない。どいつもこいつも、ちんこがそれなりにでかいことを当然のこととして話をしている。包茎に関しても、まるで仮性包茎がレアであるかのような物言いだ。これは欺瞞だ。男同士でも、ちんこの大小はアイデンティティにかかわる問題なので、通常話すことはしない。銭湯で確認しようにも、俺は生粋のメガネ民族。湯気たちこめる銭湯では、真のちんこを見極めることができない。
かのレオナルド・ダヴィンチが実践していたという、「その道のプロに尋ねる」という究極の人力検索を俺は敢行した。
祈るように俺はデリヘルを手配した。
プロを待つ間、俺は立ったり座ったり、掃除をしたり瞑想をしたり、1分が数時間にも感じた。これほどの焦りは「俺は糖尿病なんじゃないか」と病院の待合室で脂汗を流して以来だ。
プロが到着した。むっちりした女性だ。プロをもてなす。お茶を出したが、さすがはプロ。口を付けない。何か変なもの入ってたら困るしな、と俺は初めて思い至った。
「それじゃあ…」とプロが言いかけるのを「あ、いや」と制止し、悩みを打ち明けた。
俺のちんこのサイズは、一般的にどの程度なのか…本当のことを教えてほしい。
世のあらゆるちんこを、ペニスを、男根を見てきた彼女ならそれがわかるはず。呼吸を抑えてパンツを脱ぐ。「みんなこんなもんですよ」の声を期待しながら。
脱いだ時、空気が変わるのを感じた。俺は死んだ。
あー…みたいな彼女の表情にすべてをあきらめた俺は、「いかがですか…」とちんこをさらにちいさくして、聞いてみた。
プロはしばらく逡巡したのち、「あの…ちょっと…あのぉ…歴代最小っていうか…」と答えてくれた。
俺は彼女のお尻に顔をうずめながら泣いた。最高に気持ちよかった。
帰り際、プロは「大丈夫…大丈夫ですよ!」と励ましてくれた。それほどまでにちいさかったのかもしれないが、とても感謝している。
ちんこが小さいのはギリギリで挽回できるとしても、やはりネックはかつて死ぬほど太っていたことだ。
中学~大学まで、体重の増大に歯止めがかからず、一時は130kgを超えた。5分歩くだけで大量の汗をかく。そんなキモい身体だから当然友達も恋人もできない。コミュ障の出来上がりである。おまけに心臓と肝臓にダメージが残った。今も血圧の薬を毎日飲んでいる。心臓は細胞が入れ替わらないから、「治る」ということはないらしいな。この肥大した心臓と一生付き合っていかなくてはならない。最盛期は、うつぶせに寝ると心臓の鼓動で体が上下するくらい、肥大していたから。
就職後、さすがに死を感じてダイエットした。肉が落ちる快感とともにちんこが姿を現すという絶望も味わったが、やはり体が軽いのはいい。単純に服を着る楽しみができたし。ちんこがちいさいからスキニーパンツも全く、もう本当に全く問題なく着こなせる。ははは。ははははは。
同窓会に出席するのはもう本当に楽しみだった。上記のように、俺はなかなか顔もよかったし、背も高い。ちんこと脂肪を捧げてこれらを授かった俺は、同窓会でめちゃくちゃモテた。肥満による死の恐怖でブーストされた健康志向によって、ちんこ以外の体の部分もケアしていたから、同級生の男性たちより格段にかっこよかった。ちんこだけが問題だ。…いや、正確には、思春期を瀕死デブとして過ごしてしまった俺には、コミュ力が一切なかった。会話ができない。何を言えば面白いのかわからない。話題がない。結果、「それにしてもやせたね!」「かっこよくなったね!」以外の言葉はもらえず引き出せず。仕事に関しても、「何してるの?」「町工場的なところで働いてるよ」のやり取り一発で終わった。官僚になったN君の周りは最後まで人で群れていた。二次会は行かなかった。あの後きっと笑いものだったろうな。
プロによるちんこショックと、同窓会ショックで完全に男としての欠陥を認識した俺は、趣味の世界に走った。
とはいえ、町工場的なところで働く俺である。金はない。だからお金がかからない、かつ、健康的な趣味をやることにした。バードウォッチングと天体観測(どっちも双眼鏡で事足りるからお安い)、山歩きで見つけたハーブでハーブティ。ハーブティから発展して漢方やアロマ。
もうすっかり脱線したけど、冒頭の彼女とは、この趣味を通じて出会った。
彼女は素晴らしい女性だった。…もちろん、同情心が俺にそう感じさせたのかもしれないが。
離婚後、3年付き合った。彼女の両親にも会った。感謝もされた。この人を幸せにしたいと思った。俺はちんこ的には全く及ばないが、ちんこ的なものに忌避感が生じた彼女とならうまくやれるのかも、とか漠然と思った。キスはたくさんしたし、オーラルな行為もしたけど、童貞はそのままだった。それでもいいと思った。
この時が来たか、と、俺はロックを解除した。以前彼女にアドバイスしたとおりに。
いやぁ、ちんこのパワーってすごい。
ちんこにトラウマを抱えた彼女が、どういう経緯で自らちんこを求めるのか。しかも、元旦那である。よくわからないが、ただ一つ納得できることは、俺のちんこは小さく、元旦那のちんこはAV映えするモノであるということだ。これはまぁ、もうしょうがないな。無理だったな、俺のちんこ。すまなかったな。
しかし、いったいどういうことなんだろうな。あれほどの行為をした男の元に戻るというのは。要するに、あの写真のようなことを望んだというわけだ。すごいな。何を言わせてるんだろう。何を言ってるんだろう。あの写真のようなことを「私にしてほしかった」「お前にしたかった」とか、どうなればそうなるんだ。
ちんこには勝てなかった。俺と、俺のちんこでは太刀打ちできなかった。
先日、彼女が元さやに納まった。泣きながら俺に感謝の言葉を述べる彼女。しかし一方で元旦那にちんこを下品な言葉で切望する彼女。エロゲかよ。エロゲはどいつもこいつもちんこでかくて、やりきれないけど。そういうエロゲもあるはずだ。
なんかもう、俺にはよくわからないな。そもそも、いくら生物多様性とはいっても、これほどのちんこの存在は子孫を残せないだろう。ぶっちゃけると、5cmはもう限界いっぱいまでサバ読んで5cmなんだよ。定規を思い切り中のほうにまで埋めて、ちんこの根っこっぽいところまでをギリッギリで測ってそれだぜ。ドラゴンボールの初期の孫悟空のちんちんみたいな感じだ。タマのほうが圧倒的にでかい。タヌキかよ。
いくら配られたカードで勝負するしかないのが人生とはいってもさ、ここまでする必要があったか?
ちんこのサイズを気にしない女性はいる。という声はある。しかし、その結果があの彼女だぞ。何も信じられないだろう。どうだよ。この有様は。
facebookで彼女の投稿を見てしまう俺も俺だが、なんというか、俺と歩いた山道で普通に元旦那にして現旦那と写真を撮っているのを投稿するなよ。そこで「私にしてほしかった」ことをしてもらったのか?
あーーー。
神よ、俺にあと2cm与えたまえ。
昨日は遠くに住んでいるあの人と会えた、素晴らしい日。
昨日は午前中はバードウォッチング、午後から夕方にかけては街中まで車で出て、映画を2本見ることに。
映画と映画の間に、イタリア料理を食べる。あの人は助手席の人だから、お酒を飲む。僕は運転手だから飲まないでいる。
こういうのが当たり前になって1年近くになる。長距離のドライブでも、僕の車に乗ってくれる。
僕の車は、正直言って男が乗る車ではない。急に車が必要になって、クルマ選びの方法もわからないで、買った車。
それなりに運転していて、運転の楽しさを教えてくれた車でもあったが、中古車ゆえのトラブルも多くなってきた。
そんなとき、仕事で知り合ったディーラーさんから先月電話をもらい、話だけ聞こうということで、隣町へ。
そして結局のところ、決算前とか何とか、口車に乗ってしまった。乗ってしまったのは、セールストークにやられただけじゃない。
今乗っている車が、やはり助手席に女の人を乗っけるには、さすがにどうなのかなという気持ちが湧いていた。
僕が選んだ車は、女性オーナーがあまり多くない車だ。男性らしいデザインとかいう宣伝文句で売られてもいた。
それに中古車である現在の愛車を買って少しした時にカタログで見て、これいいな・・・でもなとか思ったこともあった。
そんなこんなで、男らしい車に今月下旬に切り替える。具体的な納車日はまだわからないので、ドキドキしながら待っている。
昨日はそのことを、結局あの人には言わなかった。喉まで出かかった、今度新車買うんだよ、の言葉。でも。
そのことを言わないでいるのは、驚かせたいから。家まで新車で行って、驚いた顔をするであろうあの人を思い浮かべる。
黒い色の車。今の車よりも1.5倍大きい車。運転には慣れないといけないが、試乗してみて大丈夫かなと思ってる。
早く新しい車に、あの人を助手席に乗せて、ドライブに連れていきたい。気に入ってくれると信じてるけど、どうだろう。
何はともあれ、今月下旬が待ち遠しい。早く納車日がわかればいいのに。人生で一番大きな買い物だ。
これほどまでに、車のことが気にかかるなんて、つい少し前までは思いもしなかった。車って、いいものだと思う。
毎日が“仕事→帰宅→飯くう→寝る”の繰り返し。生き甲斐らしいものが何一つない。
昔はバードウォッチングを一応ささやかな趣味として、適当に生活が苦にならないように社会のレールを歩んできたが、仕事を初めてからそれらの事に全く興味がなくなった。
だからと言って代わりに仕事にものすごく熱中できる、という訳でもない。
毎日糞下らない事に時間を費やして、得る金も少なくて、本当に人生の浪費なんだけど「だから起業しよう」とか、起業でなくても「だから大きな仕事で成果を作ろう」なんて全く思わない。
「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」じゃないが、日々に仕事しかなくて生きていても楽しくない。
「なんかもうダルいからこのままでいいやー」って、思考停止してる感じ。自発的に動くのが面倒でたまらない。考えるのも嫌。
駅で電車を待っているとき、「ぁぁ、ここで吹っ切れたらきっと線路に飛び込んでしまったりするんだろうなぁ、俺。」などとぼんやり考えたりしてしまう。
でも考えるだけなんだよね。何も起こらない。
たまに街で見かける生気の宿ってない顔をしたご老人の方を目にすると、最近は「俺もきっと将来あんな風に体力のない何もできない身体になってしまうんだろうな」と思うようになった。
朝日新聞GLOBE「金融危機と中央銀行」のうち、http://globe.asahi.com/ 上に掲載されていない部分を以下に載せます。
(G-2面の囲み記事)
入行の2年後輩の稲葉延雄(現・リコー特別顧問)が、副総裁、そして総裁候補の「本命」だった。稲葉は、若いころから金融政策を担当し、1998年に施行された日銀法の改正作業でも、日銀内で中心的な役割を担った。
他にも、やはり日銀法改正にかかわり人脈の広い三谷隆博、国際派の平野英治ら、理事を経験した有力候補がいた。
最近になって白川の存在感が増してきたのは、日銀幹部に、海外の中央銀行幹部と対等に話ができる経済学の専門知識が求められるようになったためだ。ただ、福田政権が今年春、白川を副総裁に指名したのは、意中の総裁候補が武藤敏郎(当時、日銀副総裁)だったことも大きい。
財務事務次官を経験した武藤は各界の太いパイプがあり、調整能力にたけている。理論派の白川は、武藤と組み合わせるとちょうどよいと目された。この時点では、あくまで白川は「知恵袋」として、総裁を補佐することが期待されていた。
ところが、運命は、本人も予想しない方向に転がっていく。
参議院で多数を握る民主党は、「財政と金融の分離」を唱えて財務省OBの起用への反対を崩さず、武藤総裁案を葬り、やはり財務(大蔵)事務次官を経験した田波耕治案も一蹴した。
主要7ヵ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が近づくなか、総裁空席が長引くダメージは大きい。となると、民主党が同意できる、残る総裁カードは、白川しかなかった。
当時、白川は58歳。50代の若さの総裁の退場は52年ぶり。金融政策などを決める政策委員会の5人の審議委員のうち、4人は白川よりも年上だ。
いきなり約5000人の職員を擁する組織のトップに就いた白川の指導力、調整力には不安もある。首相の麻生太郎は、白川自身の意向も聞き、山口広秀を副総裁に任命した。
山口は日銀出身だが、政府との実務交渉の経験が長い。今後、内部管理的な業務や政府との意思疎通などで、山口が担う部分も増えていくとみられる。■
前総裁である福井俊彦は、社交的で人づきあいがよく、経済界にも豊富な人脈があることで知られた。財界人とも頻繁にゴルフをした。
白川は少人数の食事会での議論は好きだが、パーティなどの華やかな場所は苦手。若いころはテニスを楽しんだが最近はやらず、ゴルフも年に数回程度。週末の楽しみといえば、「双眼鏡を持って、妻とバードウォッチング」といったところだ。
もっとも、この秋からは金融危機の対応に追いまくられ、バードウォッチングどころではない。
白川は1949年、福岡県の小倉で生まれた。姉と弟の3人兄弟。父は、地元の東洋陶器(現・TOTO)に勤めるサラリーマンで、後に社長となる。地元の公立小中学校から県立小倉高校に進んだ。
高校時代の同級生で、以来親しくつきあう読売新聞大阪本社執行役員の松尾徹は「誠実で、はったりがない。困った顔をすることはあるが、怒った姿をみたことがない。線が細そうにみえるが、案外、楽観的で腹がすわっている」と白川を評する。
東大の文科一類に入学したが、経済学部に進む。法律より経済学に面白みを感じたのが理由だ。
21歳の夏休み、帰省先の小倉から上京するブルートレイン(寝台列車)の中で、津田塾大の学生だった美恵子と知り合い、日銀に入ってまもなく結婚した。日銀に就職したのは「ビジネスは大切だが、自分は民間企業に向かないと思ったから」。
入行4年目で米シカゴ大学に留学して経済学修士号を取得。博士号を取るためにもう1年の延長を願い出たが上司に断わられ、日銀を辞めてシカゴに残るかどうか悩んだ。
その当時、白川の1年先輩で、相談を受けた大塚啓二郎(現・政策研究大学院大学教授)は、「日銀を辞めて学者になったら」とアドバイスした。「組織の中で出世するタイプには見えなかったしね」と大塚は笑う。
服装にはさほど構わないが、ネクタイにはこだわりがある。海外出張の時に免税店で自分で買う。今年10月の「クールビズ」明けの記者会見では、小倉高校の同級生たちから贈られた小倉織のネクタイを締めた。
週刊誌に「いつもの寝グセを何とかしたほうがいい」と書かれると、友人が「寝ぐせ直し」用の整髪料をプレゼントしてくれた。以来、毎朝それを愛用している。■