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2024-01-30

画像生成 AI (LoRA)によるポルノ被害

前回のまとめ

前回の記事では日米における画像生成AIの使われ方の違いを説明しました。

雑にまとめると以下です

 

 

今回はAIポルノの話

以下のPostが X (Twitter) で話題になっていました。

 

https://twitter.com/Pureevilbich/status/1751662096381587457   

(2.5万RT, 16万いいね 863コメント

 

元の投稿は (r/TwoXChromosomes)になされたものです。 

内容はインスタグラム写真を使われてポルノ画像を作られてしまったという話です。調べてみると友人、知人に LoRAされた AIポルノを生成されたという被害はそこそこ稀にあるトラブルのようです。今回炎上しているのは警察対応してくれないということについてです。以下翻訳

   

(r/TwoXChromosomes) url:https://x.gd/gl4BT

誰かが私のAIポルノを作った・・・

・・・そして警察は、彼らは何もすることができないと言った。電話は4分にも満たなかった。(もちろん110ではない普通電話だ)警察は私の名を聞くことすらしなかった。警察は私に彼らをブロックしてこれ以上接触してこないことを願いましょうと言った。まるで私がまだブロックしていないかみたいな言い草だ。

 

何者かは私のインスタ写真を使いAI生成に使ったのだ・・・そしてそれは気持ち悪いほどリアルに見えた

全く加工していない写真に見えた。指の形まで精巧で。まさに不気味の谷だった。私は震えていて、どうすればいいのかわからない

これが女性としての人生として受け入れろとでもいうのだろうか?

 

 

Someone made AI porn of me…

…And the police officer said they can’t do anything about it. The phone call (to the non-emergency line) lasted four minutes. He didn’t even ask for my name. He told me to block them and hope they don’t contact me again. Like I hadn’t already blocked them by the time I decided to report it.

The person had taken a photo of me from my instagram and put it though an AI generator… and it looked sickeningly realistic. It didn’t look altered at all. Even the fingers were fine. It was so uncanny-valley. I am shaking, and I don’t know what to do.

Is this really what life as a woman has come to?

 

トップコメント

法律はいつもテクノロジー進歩から大きく遅れている。

ホスティングサービスDMCA削除通知を提出しましょう。あなた著作権保護された画像あなた許可なく使用されているのです。(+2.9k)

 

Laws always lag far behind technology.

File a DMCA takedown notice with the hosting service. It's your copyrighted image being used without your permission, you can even sue if you want. (+ 2.9k)


日米の法律の違い

AI画像生成自体は罪になりません。上記のやりとりではインスタグラム写真勝手学習に使われたということで、著作権侵害として対処しようとしています

  

ただし日米で法律が異なるのに注意です。

日本ではどうでしょうね?

日本ではよく知られたように著作物AI使用は広く認められています。ただし

  

第三十条の四 

著作物は、次に掲げる場合その他の当該著作物表現された思想又は感情を自ら享受し又は他人享受させることを目的としない場合には、その必要と認められる限度において、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該利用の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

 

とあります。『著作権者の利益を不当に害することとなる場合』に該当すると良いのですが。そうじゃないと困る。

また、プライバシー侵害という観点から見れば「宴のあと事件」「石に泳ぐ魚事件」などの判例をみるに民事で訴えることは可能なように思えますね。

さらにいえば、もともと日本ではポルノの扱いが厳しくてポルノ画像公共の場送信するのは禁止されています猥褻物頒布罪)

なので上で話題になっている男は日本なら刑事罰で捕まるはずです。

 

こんなわけで、アメリカで起こっている問題がそのまま日本ですぐさま問題になるわけではありません。

日本における表現規制の厳しさに救われたようなちょっと不思議な状況ですね

 

萌え絵女性を救う?

あくまで現状においてですが、LoRAによるAIポルノ被害日本では全然耳にしません。

  

だって日本人萌え絵を生成させているんですもの

  

アメリカ人はフォトリアルポルノを作るのに対し、日本人萌え絵を作る。

萌え絵のおかげで日本人女性はあまり被害に遭わないというちょっと不思議なおはなし。 

  

もちろんこれはあくまで傾向です。例外はありますよ。アメリカ人にも萌え絵を生成する萌えオタはいます。また、古くはグラビアアイドルコラ画像を作る日本人もいました。

ここで重要なのは数の問題です。

昔はコラ画像を作る技術を持った人たちはごく一握りだったのに対し、技術を持たないアホが画像生成AIを手にしてしまったということが数々の問題引き起こしています

アメリカでは大量のアホがフォトリアルエロ画像を生成しているせいで出てくる問題なわけです  

逆に言い換えれば、日本にも知人でLoRAする知人の写真で追加学習させるアホが探せばいるかもしれないけれど数が少なすぎて表面化しないということですね

 

最後

念のためAI画像生成絵師さん達の名誉のために書いておきますが、Pixiv等でルールを守って投稿されている方々は何のトラブルも起こしていません。生成している絵もこだわりが込められていて、使う道具が違うだけで愛があるのだと感じます。まともな人ほど静かで目に入らない、問題のあるやつほど悪目立ちするというのが話がこじれる原因ですね

  

一連の記事絵師AI絵師対立を煽るものではないことを強調しておきます。(いちおう私は絵師立場です)

追記

コメントどうもありがとう修正しました

RoLA  → LoRA

LoRAする → の写真で追加学習させる

LoRAされた → AIポルノを生成された

   

あー すでにあるんですか・・・・困りましたね

 

トラバ

トラバが長すぎて全然探せないです。読めなくてすみません

追記

短縮url 追記しました

https://x.gd/gl4BT

 

増田仕様でRで始まる某所へのリンクが貼れなくて困っていたのですが、短縮url がありましたね

2022-07-03

続・表現の自由についてのメモanond:20220702054142追記

anond:20220702054142追記。基本引用元は元記事ブコメhttps://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20220702054142)。

1. 表現の自由私人間で問題となる場合はどんなものがあるか

frothmouth 公権力でないか規制でない、ってのも今の時代実態にそぐわない気がするなあ。キャンセルカルチャー批判とか考えるとね/真面目に書いた増田に「精液で全身ドロドロ〜」みたいなブコメ付けられて気の毒

 ここで問題にしているのは一般人の抗議運動ボイコットのことで、その手のものは「規制」と考えることは不適切だということである公権力でないか規制ではないとは言っていない(私人間効力の論点はもう半世紀以上前からある)。せっかくだから書いておこう。

 2022年現在公権力以外の「規制」を論じる意味があるとすれば、デジタルプラットフォーマー問題だろう。我々の言論はあまりにも出版放送通信インフラ依存している。たとえばツイッターフェイスブック、「マンガアニメ」の類を配信しているプラットフォームpixivなんかの同人投稿サイト。こうしたプラットフォーム言論依存しているので、もはや作者の書く自由擁護するだけでは何の意味もない。その手のプラットフォーマー恣意的管理をすれば言論は生き残れない。一方で、こうしたプラットフォーマーもまた出版自由を有するから、「持ち込まれ言論絶対出版しなければならない」義務政府が課すことは許されない。そして実例として、SNS各社はプラットフォーム内でのヘイトスピーチ禁止しているし、pixivも同様である。みんなプラットフォーマーというとGAFAしかイメージしないが、もっと小規模なレベルプラットフォーマーに目を向けるのが大事だ。

ピクシブ株式会社サービス利用規約14条

23 極端な思想反社会的行為を賛美・助長する表現投稿または編集する行為

24 人種信条職業性別宗教などの差別を賛美・助長する表現投稿または編集する行為

言論流通過程全体を保護するためには―わかりやすく言えば2chの削ジェンヌみたいな滅茶苦茶な「管理」をされないようにしないとけない―プラットフォーマー私人はいっても、その行動を公権力によって規制する必要が出てくる。そしてプラットフォーマーもつ出版自由との慎重な調整が必要となる。その繊細な調整が表現の自由論の課題ますますなっていくだろう。

 なぜ繊細慎重な調整と必要となるか。DPへの介入は、プライバシー名誉毀損にあたる言論裁判所差止めるのと同じ構図だし、言論の分野ではないが、旅館業法が、ホテル旅館(これも私人だ)に宿泊者を原則として拒否できないとする義務を課すのと同じ構図がある。似たような調整はこれまでも行われてきたわけである。ただ、後者営業自由は、もともと社会権保障したり公平な自由を確保するために制限することが幅広く認められると観念されているのと違って、前者は、差止めの要件がかなり厳しく設定されている(『宴のあと事件などを見れば明らか)。それは表現の自由がそれだけ「重い」権利だという観念があることによる。プライバシー名誉毀損営業に対する介入を比較すれば分かるように、表現の自由就中送り手の自由)を重視すればするほど、プラットフォーマーもつ表現の自由」へ介入するのは困難となる。ブコメした多くの人が「表現の自由」はとにかく大事なんだという観念を持っているようだが、果たして一般論として表現の自由称揚すればするほど、プラットフォーマー地位が向上していき、利用者立場は低下していく関係にある。DPに限らず、出版社も独自ポリシーを持っていて、刑法175条の要求とは別に原稿に対していろいろな要求をして、修正しないなら出版拒否する。表現の自由称揚し、表現の自由地位を向上させればさせるほど、出版拒否に対して裁判所が介入するのは困難となっていく。皮肉な話である。「表現の自由」を称揚すればするほど、公権力以外の「規制」はつよくなりうる。私人間同士の対立場面で「表現の自由」を登場させないことには、それなりの理由がある。

 なお、私は一般人の抗議運動を「規制」と言っているような人に調整作業やらせたいと直感的に思えないところがある。その人こそが削ジェンヌになるのではないか

2. 規制とはなにか

minominofx66 まずは宇崎ちゃんしろたわわにしろ萌え絵アニメ規制されるべき「エロ」なのか、健全表現範囲内なのか、この際だから徹底的に議論して白黒はっきりさせるべきだと思う。

 第一に、さしあたって規制されるのは「わいせつ」(刑法175条)である。「エロ」ではない。そして「エロ」とか「健全」かそうでないかという問題は、表現の自由擁護する上でどうでもいいことである重要なのは「不健全」でも公権力によって規制されないということではないか。「不健全」なら規制しても良いという観念が前提にあるように見えるのは驚くほかない。アニメマンガの類の少なくない作品が不健全とか不道徳とか退廃的とか言わざるを得ないのは確かだろう(少なくともハード・コア・ポルノ的なものなら、だいたいどれかには当てはまるだろう)が、だからといって公権力刑罰をもって発売頒布禁止することは許されない。それが表現の自由論ではないの。

 第二に、「規制」がどんな規制かも考えなければならない。仮に刑法175条が廃止されたとする。そうすると性器修正処理などは全廃されるだろうが、成人向けの書籍ビデオ等は依然として年齢制限が課せられる(公権力法律条例をもって年齢制限を課すこともあれば、出版業界の内部協定として行うこともある)。販売頒布禁止されなくても、流通過程制限されることがある。それは言論の内容に着目したものではなく、付随的害悪(たとえば見たくない人の目に偶然触れるのを防ぐため)の阻止するための規制(内容中立規制というやつだ)である一般論としてそのような規制は認められなければならないだろう※。付随的害悪を阻止するための規制もいっさい認められず、街路に成人向け書籍広告を出したり、街頭モニタービデオを上演したりすることも制限なく認められなければならないというのなら、もはや見解の相違としか言えないが。

 第三に、宇崎ちゃん欠缺ポスターやたわわのポスターに対する抗議や批判は、いかなる意味でも規制ではない(国連からという声もあるが、それは「日本の」公権力ではないし、日本国に対して強制力を持ったなにものでもない)。批判や抗議は、表現の自由がもともと予定するものであろう。「不健全表現規制せよ」と主張することすら(私はそうは思わないが)、表現の自由である。それに反論するのも自由だが、そういう主張自体が「規制」と言うのは馬鹿げている。

 とはいってもこれがかなり厄介で、そのような規制によって出版社に過剰な経済的負担を課し、実質的に内容規制をしていこうという方法がないではない。しかし、付随的害悪の阻止のために合理的規制を行うことは、一般論としては認めなければならないだろう。あとは個別事例による。

3. 雑多に。

(1)

daydollarbotch 用語はそれっぽいが内容が所々おかしい。嫌がらせがあるなら不法行為たり得るし、間接適用説の下で表現の自由考慮され得る。判決引用部分では特にわいせつ表現表現の自由保護範囲外とは読み取れない(2階へ

①「わいせつ」に該当してもただちに保護範囲外にならないと最高裁認定しているという趣旨か。だったら以下は何なのだろうか。なお、これはわたしあなたが考えているところのあるべき「わいせつ概念ではなく、最高裁判例法理では「わいせつ」がどういう扱いを受けているかという問題である

ところが猥褻文書は性欲を興奮、刺戟し、人間をしてその動物存在の面を明瞭に意識させるから羞恥感情をいだかしめる。そしてそれは人間の性に関する良心麻痺させ、理性による制限度外視し、奔放、無制限に振舞い、性道徳、性秩序を無視することを誘発する危険を包蔵している。もちろん法はすべての道徳や善良の風俗を維持する任務を負わされているものではない。かような任務教育宗教の分野に属し、法は単に社会秩序の維持に関し重要な意義をもつ道徳すなわち「最少限度の道徳」だけを自己の中に取り入れ、それが実現を企図するのである刑法各本条が犯罪として掲げているところのものは要するにかような最少限度の道徳違反した行為だと認められる種類のものである。性道徳に関しても法はその最少限度を維持することを任務とする。そして刑法一七五条猥褻文書頒布販売犯罪として禁止しているのも、かような趣旨に出ているのである

チャタレイ夫人の恋人事件最大判

②間接適用説のもとで「誰の」表現の自由考慮するかが問題である。抗議者の言動裁判所差止めれば、それこそが表現の自由制限となるから裁判所差止権限行使するにあたっては、表現の自由趣旨を取り込んで適用しなければならない、というのが間接適用説だろう(ドイツリュート判決はこれとそっくりな構図だった)。表現の自由私人間効力は、抗議者に対して、一般論として相手表現を一切抑制しないように注意する義務を課すものではない。もしそうだとすれば、あらゆる抗議の類が不法行為になるはずである

嫌がらせがあるなら不法行為なのは違いない。それは個別事例による。

関連して。

type-100 175条にしても猥褻物の作成・所持を禁じているわけではない。猥褻性を持つもの表現言論自由保護を受け、他の権利との綱引き規制されている。

 確かに刑法175条はわいせつ文書・図画等の作成・所持を禁じていない。その限りであなたのいうとおり、「保護を受け」ると考えてみよう。しかし、販売頒布禁止される。警察刑法175条の取締り方針を変更して、性器露出したり、性行為描写するあらゆる作品を取り締まったとする。そこで作成・所持だけが保護されたとして、何の意味があるのか。「保護されない」という言い回しが気に入らないなら、「保護レベルが著しく低い」という風に言い換えた上で読んでいただきたい。加えて、最高裁作成・所持の禁止まですれば違憲となる、とも言っていない(アメリカなら、Stanley v. Georgia, 394 U.S. 557 (1969) 判決がそう言っているが)。

(2)

CocoA "一般に「エロ」の表現の自由を目指していきたいのであれば、少なくとも刑法175条を廃止しなければならないはずである"<-えっ、廃止に賛成している表現の自由戦士たちを知らない・・・

 「戦士」なら刑法175条を廃止する署名運動なり政治運動なりをやるべきであろう。あるいは「戦士」とはただのネット弁慶か。廃止提案されたら賛成するが、そうでなければ特に何かしないのか。

(3)

hom_functor これだけ長文書いても表現規制する合理的理由絶対説明しないんだよな。「抗議をやめる~ように請求する法的資格を有する」なんて見かけない主張を創作したり反論やすブコメチェリーピッキングするだけ

 「規制」なのかという問題か否かを読み取っていただけてないらしい。上記で書いたように、抗議運動なりボイコットなりは「規制」ではない。政治道徳的な観点からそれに理由があれば正当だし、理由がなければ不当だというだけのことである。むろん嫌がらせの類は、不法行為である。抗議運動なりボイコット理由があるかという部分はともかく、「規制」というおかし問題設定をしていることが馬鹿げているということだけはくみ取っていただきたいのだが。

(4)

sirobu 表現不自由展に対する街宣カーも自由制限する不当な圧力だと思ってるんだけど、増田はそう思わないってことかな?

 あなたが街宣カーで街宣される時点で表現の抑圧だと考えていることはよく分かった。そういうレベルから見解が異なるのなら、議論がかみ合うことはないだろう。以下は参考まで。街宣カーで道路を走りながら何か言うだけなら、それは自由である馬鹿なことを言っているなとは思うが)。問題は街宣カーそれ自体ではなく、殺害予告だったり大量電話のような嫌がらせだろう。また、名古屋市長支出拒否しかり、大阪府知事の会場施設利用許可しかり、公権力規制に乗り出していることを考えれば、表現不自由展では「不当な圧力」どころか、ズバリ規制」が問題だった。公権力嫌がらせを煽っていることも見逃せない(特に名古屋市長愛知県知事リコール運動)。

(5)

thesecret3 憲法法律ではないので専門家判決がどうでも各自独自解釈で主張してもいいと思う。自由保障すると言ったら基本は保障されなければならないのであって政府邪魔しなければいいってもんではないと私は思う。

 それは畢竟独自見解ですね。

 なんか進次郎構文っぽいトートロジーが・・・。

2021-12-19

私人間であっても表現の自由侵害になり得る場合は勿論あるでしょ

例えば学生時代政治活動を本採用取消になった三菱樹脂事件判例とか

プライバシー侵害理由差止が認められた石に泳ぐ魚事件損害賠償が認められた宴のあと事件判例

オタク界隈だったら黒子のバスケ喪服の死神事件

俺の妹がこんなに可愛いわけがないの作者への脅迫状送りつけとかのガチなやつがあるのに

なんで何の強制力も伴わない単なる批判をそういうのと同一視して騒ぐのかね

2021-10-27

小室眞子騒動とは何だったのか

結論から言えば、これは、早期に元婚約者A氏を囲い込んだ「週刊現代」と担当記者Nが火をくべ、油を注ぎ、丹念に炎上させたメディア騒動だった。

この担当記者NはA氏の交渉代理人を勤めていたが(非弁行為が指摘されている)、代理人としての誠実義務果たしていなかった。彼は事態の早期決着を妨げ、むしろ悪化・泥沼化するように情報コントロールしながら、ワイドショーライバル誌(週刊文春での元婚約者側の録音テープリークもこの担当記者Nが関わったと言われている)も含めた各メディアネタ供給し続けていた。そうした「ネタ」の中にはA氏自身が言っていないことも含まれていたし、小室代理人(小芝弁護士)との交渉では独断で「解決たかったら400万円をポンと払えばいい」とも言った。これはA氏本人の発言ではないし、記者Nも後には「覚えていない」「酔ってて思い出せない」と言を左右にしている。

この前提を踏まえて、4月発表のいわゆる「小室文書https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210408/k10012963531000.html を読み直すと、あの文書の本当の意味目的がよくわかる。本件に介在している代理人担当記者のN自身が、交渉内容を歪め、混乱させ、事態解決を遠ざけていることが容易に読み取れる文書構成によって、担当記者Nと彼に連動する他のメディア関係者が今後そうしたムーブ連座しにくくなるよう牽制したのだ。ついでに言えば、今回の結婚会見で日本雑誌協会質問に対して眞子氏が非常に厳しい態度を見せた https://www.daily.co.jp/gossip/2021/10/26/0014793868.shtml のも、存在しない問題をあったことにし、ステークホルダーの間で行き違いを作り出し、人々の間にこの結婚への非難呪詛の声を呼び起こし、本件を炎上させた主犯としての週刊誌メディアへの怒りがあってのことだろう。事実かどうかはともかく、2人は明らかに記者Nを中心とした週刊誌メディアこそが本件がトラブル化した主因だと考え、批判の焦点としている。

こうした牽制効果がどれほどあったかはわからないが、少なくとも10月に入って、「週刊現代」はA氏側の瑕疵についても指摘するような論調に転じている。具体的には、皇室ジャーナリスト山下晋司氏にA氏をインタビューさせ、この山下氏に「Aさんにも責任の一端がある」と問う記事掲載した。 https://news.yahoo.co.jp/articles/592a6ed4dd1e555738b3f24cc50a98034c2d5710 いきなりの掌返しだ。つまり彼らも、この宴のあとに何が始まるかを理解し、そのときのために予防線を張り始めたのだ。

実のところ、眞子小室圭の結婚騒動はもう賞味期限が切れてしまった。ハイライトとなるべき結婚の瞬間は、とてつもなく地味な(メディアにとって旨味のない)形で終わった。壮麗な婚儀もなく、逆に悲劇的な破談もなく、ただ役所に届を出しただけで完了し、それによって2人は、もう無際限にプライバシーを報じることができない「私人」になった。メディアはもう、彼ら2人をターゲットとした記事番組は作れない。でも、これまでメディアがさんざん掻き立ててきた、この結婚についての醒めやらぬ熱量・渦巻く情念は、まだまだ行き場を求めている。人々には贄が必要なのだ

おそらく今後は、事態悪化主犯である週刊現代」と記者Nが、本件で実際に何をやり、どう立ち回ってきたのかが徐々に究明されていくだろう。そして「週刊現代」と記者N、そして彼らに連座するメディア関係者は、そのときのために、今度はA氏をスケープゴートにするはずだ。そのとき増田の皆さんには、ゆめゆめA氏叩きに同調しないようにしていただきたい。それでは、これまで小室眞子氏に起きた仕打ちと同じことを、A氏に対して繰り返すことになる。A氏はグズグズした未練がましい男性かもしれないが、本当に悪い奴らは他にいる。それは自己利益のために代理人としての誠実義務放棄し、交渉テーブルについた両サイドを裏切り続けた人物と、そのバックにいるメディアなのだ

2007-08-15

http://anond.hatelabo.jp/20070815150922

宴のあと、男三人兄弟になった気分はどうですか?

友達のそっち生活をリアルで見た気分は?

2007-06-27

ただ誰かと話したかっただけ…

深夜の、ちょっと遠距離通勤電車

そのおねえさんは、友達と楽しく飲んで飲んで、ちょっと飲みすぎていた。

ボックスシートの隣に座っている、iPodを聞く見知らぬ男性に腕を絡めた。

向かいに座っていた若い女性ちょっかいを出した。

斜め前の男性に絡んでみた。

そのうち、みんな無視。

おねえさんは面白くない。

だから余計絡む。

となりのお兄さんのヘッドホンをはずし、いちゃもんをつける。

向かいの女性や斜め前の男性にもちょっかいを出し続ける。

それを僕は音楽を聴きながら、読書しながらずっと見ていた。

僕は気がついた。「彼女はさびしいんだ。誰かと話をしたいんだ」と。

でも、誰も取り合わない。

しまいには、iPodお兄さんは逆切れ。

でも違うんだ。彼女は話し相手がほしいだけなんだ。

何駅か過ぎ、みんな下りていった。

ボックスにはおねえさんと僕だけ。

本と音楽のキリが良かったので、声をかけてみた。

「おねえさん、なにかいやなことがあったの?」

「うん、ちょっとね」

「結構飲んだの」

「うん」

「独りで?」

「ううん。仲のいい友達と。とても楽しかった」

「でも… 帰り道一人になったらちょっと滅入っちゃって、誰かと話したくなったの」

そう、彼女宴のあとの寂しさをちょっと紛らわせたかっただけなんだ。

「でも、寂しさが先走っちゃって、絡んじゃった。迷惑かけてごめんね」

「ううん、全然。こっちこそもっと早く話せればよかったんだけど、ちょっと入りにくくてね」

ありがとう。話しかけてくれて。最後になって気分がよくなった。だって1日の最後は気分よくおわりたいじゃない」

「そうだよね」

それから彼女は自分の職種、住んでいるところ(僕の一つ先の駅だった)、その地の住み心地のよさを語ってくれた。

そう、彼女は話を聞いてほしかっただけなんだ。

だから話しかけた僕に心を開いてくれた。

僕の降りる駅が近づいてきた。

「本当にありがとう。うれしかった」

嬉しくなったのは貴女だけじゃないよ。

「喜んでもらえて、僕も嬉しくなったよ」

最後、握手して別れた。

なんか、気分がとてもよくなった。

 
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