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2023-08-01

神仏ジャンケンの話

 暮らしているアパートの裏に神社がある。

 神社は割と人通りの多い小道に面しているため、静謐、といった雰囲気はないが、左右に砂利が敷かれた短い参道を抜けて、背の高い木々に囲まれた昼でも暗い拝殿の前に来ると、「ほぼ現世、少しだけ異界」ぐらいの空気はある。

 境内に一本、御神木なのか、ひときわ大きい樹が立っている。木には人の胸ぐらいの高さに縄が巻かれていて、汚れ一つない純白の紙がそこから垂れている。

 夏になると、境内の地中から蝉が出てきて、この木に登る。羽化するために現れて木を登っていく。

 蝉、しめ縄をよじ登って越えていくか、反対に縄の下であきらめて羽化すればいいのに、わざわざ縄に下げられた白い紙を羽化ポイントに定めるやつが何匹かいる。真っ白な紙の上に点々と、透明で茶色い抜け殻が残る。

 しめ縄というのは、どっしりとした円柱の大木に風雪で少しささくれた縄が巻かれ、そこから新しくぱりっとした純白の紙が垂れている、そういう宗教的かつ美的意匠なんだと思うが、まあ蝉には関係ないもんな、と思う。蝉にとっては、ちょうどいい高さにあるちょうどいい場所しかない。

 神社を出て100mほど、道なりにいって曲がると、今度はだいぶ由緒あるらしい寺が建っている。高名な僧が数百年前に開いた名刹らしい。

 俺が住んでいるのはある有名な地方都市で、住民も多いし、観光客大勢行き来している。しかし、この寺のお堂へと向かう広葉樹と苔だけの道を1分ほど歩いて境内に入ると、まったく何の音も気配もしなくなる。聴こえるのは、それこそ蝉の声ぐらいだ。

 俺はときどき、お堂の廊下に座って、物を考えないで風景を見る。廊下南側北側があって、南だと境内に植えられた木、北だと目の前にそびえる岩壁を清水が伝うのが見えて、両方飽きない。

 この前、南側に座っていたときのこと、でかい羽音を立てて蜂が一匹飛んできた。

 虫が好きな人間の固有スキルの一つに、蜂が刺すやつか刺さないやつか瞬時に判断できる、というものがある。そのときも、クマバチ=刺さない、とすぐにわかったので、むしろ観察するぐらいのつもりで様子を見ていた。

 蜂はぶんぶん言いながら、お堂の庇に近づいていった。

 お堂の庇は木を組んだ複雑なアミアミになっている。蜂は庇のどこかの一点が気になるらしく、決まった範囲ホバリングしていたが、急にふっといなくなってしまった。

 「?」と思ったが、少し観察を続けてみて、さらに驚いた。

 庇に直径1cm強ぐらいの穴が空いている。ある種の蜂は木に穴を開けてそこに住むが、どうも、クマバチが巣を作るためにお堂に穴を開けてしまったらしいのである

 美しい建築も、あるいは宗教的に洗練された意匠も、生き物としてあるがままにやっている存在には太刀打ちできない。物体であることの限界というか、この場合、お堂<蜂、もしくはご神木<蝉、そういう力関係と言える。

 風情的には少しあれかもしれないが、寺社建築をよく見ると火災報知器がついていることがある。安全面もそうだが、文化的にも重要ものから、火には注意しているのだろう(法律的必須なのかは知らない)。

 同じことが蜂に穴を開けられた場合にも言えるはずで、歴史ある建物としては損なわれない方がいいに決まっている。

 俺は寺務所に言いに行こうかと思ったが、少し考えてよした。

 主な理由は「お堂に蜂が穴を開けてますよ」というところから会話を始めるのが我ながら気色悪く、億劫だったからだが、もう一つ挙げると、そもそも仏教的に、「かたちあるものが虫によって損なわれようとそれがなんだろうか」というノリなのでは、とも思ったためである

 皮相な理解だが、一切皆空の世界だし、悉有仏性世界である(と聞く。宗派的に色々あるのかもしれないけど)。

 人がつくったお堂に蜂が穴を開けようが、それでお堂が朽ちようが、お堂につくった巣で蜂が栄え、その蜂もいつか滅びようが、すべてが等価というか、はじめからそういう、かたちを結んで消えていくのを織り込んでいる世界観が仏教なんだっけ、と思った。

 それで考えると、神道もいわゆる「八百万」の世界観であって、序列はあるのかもしれないが、蝉にも蝉の神…というか、「土中で数年暮らしたあと地上に出てきて飛んだり鳴いたり(オスだけ)したあとあっけなく死ぬ」神性? みたいなものがあるのかもしれない。

 どういう神性だよ、という気もするが、ヨモツラサカに生えた桃の木とか岩とかを神と見なすのから、蝉の神がいてもおかしくはない(おかしくはないのだけど、実際のところ、虫の神を日本神話で見た覚えはなくて気になっている。アゲハの幼虫を信仰していた宗教が大昔にあったみたいだけど)。

 そういう意味では、自然界の営みによってシンボル物質的に損なわれたり、上手く機能しなくなったりしても、一部の宗教システムとしてあらかじめ、そういう破壊や変質をうまく組み入れているのかもしれない。これは生命よりも宗教の法理の方が、包括的という意味で上位ということで、生命<法理であると言える。

 で、最後にどこに着地するかというと、信仰もただの理念言葉ロジックだけでは生き延びたり広がったりしていくのは相当難しい、やっぱりモノ・カタチにする必要がありますな、というところに着地する。

 心を寄せるためのシンボルや、目で見て手で触れられるオブジェクトがあった方がいいし、大衆の政として考えても、建築やでっけえ像とかがあった方が広めやすい。

 仏像でもピラミッドでも教会でも、最低限、紙の聖典でも、とにかく、教えとして生き残り広まっていくためにはブツ必要だ。水を汲んで運むのに器がいるように、信仰にはどうしても、ブツが要る。その点では信仰<モノである

 ただ、モノはいずれ、壊れるか変形するかするわけで、俺なんかはもう、「物質を伴わなければ存立・拡大できない宗教は、戦略として物質化を伴うがゆえに、滅んだり変化することも許容し、あきらめることをどこかに織り込まないと理屈破綻してしま宿命でもあり、拡大と必滅の板挟み」なのでは? とさえ思う。まあ考えすぎかもしれない。

 いずれにしても、これでお堂<蜂<信仰<お堂の三すくみが完成した。ありがたいことである

 正しいかは知らない。

 何年か前に泊まった旅館山寺のふもとにあって、せっかくだから登っていったら、と宿の人に言われ、お遍路でつくような杖をわたされた。

 要らねえけどなあ、と思って登り始めたら、山道というレベルを超えて文字通りのマジ崖であり、むしろ杖あっても登れねえよ、と思ったが、どうも引っ込みがつかなくなり、気合いで登り続けた。

 道がどんどん狭くなって、「落ちたら普通に死ぬなこれ」と思っていると、やがて、ほとんど空中にかかったような、ひと回りするのに10秒かからないほど小さいお堂にたどりついた。

 当たり前だが、誰もいなかった。辺りは静寂に支配されていて、青い空が近くて、山の中が一望できた。

 厳密に言うと誰もいなかったわけではなく、小さめのスイカぐらいあるスズメバチの巣が完全に完成してお堂の庇からぶら下がっており、スズメバチが「竣工式でーす」と言って飛び回っていた。

 俺はふもとに降りてから、「蜂です」と宿の人に言った。さすがにスズメバチは言う。

 ただ、蜂には当然、あれがお堂かどうかは関係のない話である。また、お堂サイドも、まあ仏教の法理に人格のようなものがあるとして、「こういう世界からしょーがねえな」と言って苦笑する感じというか、空の近くにある静かな山中のちんまりした古刹で蜂が生命を躍動させているのに、なんかすげえ調和しか言いようのないものを感じたのを覚えているので、書いておく。🦑

2023-06-14

3大○○の象徴と思われているがそうじゃないもの ChatGPT編

北海道ラベンダー畑

北海道ラベンダー畑は多くの人にとって北海道イメージとなっていますしかし、ラベンダー自体地中海沿岸原産で、北海道での栽培昭和30年から始まった比較的新しいものです。その後、観光資源として積極的に開発され、今では一大観光地となっています

吉田のうどん

吉田のうどん吉田町特産品と考えられがちですが、実は吉田のうどん全国的に有名な讃岐うどん一種で、讃岐地方で生まれものです。ただし、吉田町では地元の素材を生かした独自調理法が生まれ、その味わいは他の地域と一線を画しています

サクラの国日本

世界中の人々は春の日本といえば桜を思い浮かべますが、桜は実は中国原産で、日本には紀元前から伝わっていますしかし、日本での桜の愛好が深まり、数多くの品種作出され、桜の見事な風景日本独特のものとなりました。また、桜の花びらが舞い落ちる様子は、日本人の美意識哲学芸術にも大きな影響を与えています

東京タワーの赤と白の色

東京タワーの赤と白のストライプ東京象徴ともなっていますが、この色は航空法により定められたもので、高い建築物は視認性を高めるために赤と白のペイントが必要とされています。また、東京タワーの赤は「インターナショナルオレンジ」と呼ばれる特定の色で、航空機からの視認性を確保するためのものです。

京都紅葉

京都紅葉日本秋の風物詩とされていますが、もともと日本の原生林には落葉性の広葉樹が少なく、紅葉する木は多くありませんでした。紅葉を楽しむ文化は、平安時代中国から伝えられたもので、特に寺院庭園紅葉する樹木が植えられるようになりました。

たこ焼き大阪

たこ焼き大阪ソウルフードとされていますが、元々は昭和初期の関東地方で生まれた「ラジオ焼き」が起源で、その後大阪アレンジされ、現在たこ焼きが生まれました。ただし、大阪ではたこ焼きを一つの文化として発展させ、多様なバリエーションや独特の食べ方が生まれ、その名物としての地位確立しました。

2023-05-12

花粉が少ない杉への植え替えが進まない理由

id:torrysGalleyです。↓の追記です。

https://b.hatena.ne.jp/torrysGalley/20230512#bookmark-4736366207064687781

今後の森林林業の先行きについては、↓の『森林林業基本計画』に見る人が見れば分かるように書いてあります。具体的には、↓のwebページ中、「ポイントとある資料pdfファイルへのリンクです)の6ページです。

https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/plan/

そこの「育成単層林」とあるのが、杉の人工林など、産業としての林業用地です。現況は、それが1,010万haであると(杉林は400万ha強なので、以下の数値に4掛けすれば概ね杉固有の推計になりますが、話の大枠は変わらないので全体の話で進めます)。別途「人工造林面積」を検索すると、近年は約3万ha/年植林されているので、植林が全部花粉が少ないタイプだったとして、300余年後に植え替えが終わることになります。300年以上かかるプロジェクトなんだから数年単位ではほとんど進まないよね、とお考えの方々、事態はそんなに甘くありません。

再び「ポイント」の6ページに戻ります。左下に、「指向する森林状態に向けた誘導の内訳」という表があります現在1,010万haの育成単層林は、永続的な姿としては約2/3の660万haは育成単層林のままですが、約1/3の340万haは「育成複層林」なるものに移行すると。育成複層林とは何か、身も蓋もなく言うと、急傾斜地である等の理由管理伐採・搬出コストがかかるので、産業としての林業が成り立たない森林です。産業として成り立たないから放っておくと杉林等のままですが、それではまずいので杉等を適当間引き広葉樹等を植えて自然林に近い形に持っていこうとするわけです。

ポイント」6ページでは、20年で80万haの育成複層林を増やす姿が描かれています。既述の「内訳」によると育成複層林の元となる育成単層林と天然生林の比率は約6:4なので、この期間に育成複層林化される育成単層林はプロラタで50万ha弱。340万haの最終目標には140年ぐらいかけて到達することになります。が、これらの林は伐るだけでも赤字なので、地主経営判断をすれば放置一択補助金などを突っ込まない限り、育成複層林化は進みません。「ポイント」にも「望ましい森林の整備・保全が行われた場合に見込まれる」数字と明記されていて、実際にはそんなに進まないんじゃないか、というのが下振れ要因その一。

下振れ要因その二は、660万haも育成単層林が維持できるのか、というものです。既述のとおり、現在の主伐(間伐ではなく全部の木を伐ること)後の再植林面積は年3万ha。60年サイクルを前提とすると、持続可能な育成単層林は自然体では200万ha弱にしかなりません。算数としてはサイクルを長くすればよいのですが、現在効率的林業とは、例えば↓のハーベスタなどを使って伐り、トラックで運び出して製材工場で加工する工程となりますが、大きく育った大径木はこれに合わないので効率が格段に落ち、一部の高値がつく高級材を除くと、結局は育成単層林としての維持が困難です。その目安がだいたい樹齢60年で、200万haは悲観的予測だとしても(現状から改善ゼロとしているので)、660万haは逆に楽観的過ぎるんじゃないかなあと。

https://m.youtube.com/watch?v=ngQMT0kRGEI

↑のハーベスタは、当然ながら平地や緩傾斜地でないと使えないわけでして、こういった重機が使えない条件の森林は、その多くが放置されざるを得ず、いつまでたっても植え替えなんか期待できないんじゃないかと思うわけです。結局、人工林のうち3~4割は5~60年ペースで植え替えられるかもしれませんが、残る半分以上はお察しを。

なお、再植林される杉の半分以上は従来タイプで、花粉が少ないものではないようです。

2023-02-21

anond:20230221172739

割と初心者じゃなくなったかなって俺でも炭の火付けはチムニースターターゲルネンとか防水ファイアーライター使ってやるし

焚火はホムセン広葉樹針葉樹の巻束買ってきてナタとハンディ鋸で適当な大きさにしてガストーチで着火するぞ

ファイアースターターなんてよっぽど焚火に拘りが有る奴しか使わない

2022-12-12

anond:20221212172556

精子臭いの成分はポリアミンっていうんだ

ポリアミン炭素鎖にアミノ基がついただけのシンプル構造物質総称で、有名なのはプトレッシン、スペルミン、スペルジンの3種だね!

名前を見てもわかる通り、精子(スペルマ)から発見されたのでスペルミン、スペルジンっていうくらいなんだ

ポリアミンアミノ基がついているため正電荷プラス電気を持っていて、DNAは主鎖のリン酸基が負電荷マイナス電気を持っているんだ

なのでポリアミンDNAとくっつく性質があって、DNAの安定化や、遺伝子発現の制御なんかにも関わっているんだ

精液にいっぱい含まれているのも納得だよね!

で、ポリアミンは精液以外にも、栗の花と言われるような、広葉樹の花にも多く含まれているので、春先に雑木林からもなんだかエッチ臭いがするよね!

また、ポリアミンは分解されるとアミン系の臭いが強くなるので、その臭いイカ臭いと言われるよね!

オナニーして寝た翌日のちんこからは刺激臭がするけど、スルメ臭いもっと強烈にしたような、アンモニアスルメを混ぜたような臭いだよね

かにイカにもアミンがたくさん含まれているよね!

バイオ系なら知ってるかもしれないけど、SDS-PAGEのゲルを固めるTEMEDもその臭いだね!あれもアミンだね!

で、増田さんが女の子だとすると口に含まれる精液の臭いっていうのは分解物のアミン系の臭いではなくて、おそらく栗の花的なポリアミンのもの臭いだと思うんだ

ポリアミン発酵食品にも多く含まれるので、増田さんの口内細菌のポリアミン産生能力が高い、というのが原因な気もするね!

納豆なんかもポリアミンが多いので、納豆を食べて口の中がそのままだと、ポリアミン臭がしてきても不思議じゃないかもしれないね

または単純に増田さんがエッチすぎるだけで気のせいだよ!

そういえば高校の時、話したクラス女子の口が精液臭かった時があったのを思い出したよ!あれはなんだったんだろうね!

2022-10-01

オークの木を樫と訳していた昔

どうやら殆ど場合は楢と訳すのが適切で、樫は誤訳になると。

ちなみにオークはブナコナラ属の木の総称で、日本で言うところの楢と樫の両方を包含する。

そんでオークのうち、一般的落葉樹が楢で常緑樹が樫と呼ばれる。

なおヨーロッパで樫が生えているのは南欧に限られ、イギリス含む中欧北欧は楢ばっかり生えていると。

これが最初に書いた、オークを樫と訳すのが基本不適切理由らしい。

実際英語でオークのうち樫だけを指すときは"live oak"と言うみたいだし。

ではなぜこのような誤訳が起きたかと言えば、ヨーロッパにおけるオークの価値が、明治和訳された時分に、翻訳者含め日本で十二分に理解されていなかったからと推測される。

というのも日本では古来、杉とか檜とかの針葉樹に高い価値があって、広葉樹は欅とか桐みたいな例外を除いて、近年まで雑木扱いだったイメージ

これは従来日本における木材用途が主に「建築材」であり、あとは桐箪笥楽器漆器、床の間と上がり框を飾る程度だったことが関係しそう。

しろ明治維新まで椅子に座る文化は定着していなかったし、侘び寂びな空間木材で飾る話でもない。

裸足や足袋で歩くんだったら床も杉板のほうが足に馴染むし…というわけでオークの出る幕はなかっただろう。

挙げ句楢山が姥捨て山だったとか、そういう感じなのだから

一方、机椅子に始まりキャビネットに床板化粧板と、木材の「内装材」「家具材」における需要も極めて大きかったヨーロッパ

そしてオークは内装材・家具材として、ヨーロッパでは長い歴史伝統を持つ一級品。

この用途でこれ以上の高級材といったらウォルナット(胡桃)・チークマホガニー(合わせて世界三大銘木)くらいしかない。

あとはヨーロッパの酒造において、オーク樽は原料の一部と言っていいくらい不可欠だったり。

そうした重要から遂にはThe King of Forestと称されるほどに。

したがって当時の翻訳者

「楢なんて、あん箸にも棒にもかからない木がヨーロッパでは高級木材とかありえないっしょ」

みたいな思い込みで、オークを樫と訳したとしても不思議はない。

(まだ樫のほうが金槌の柄や鉋台とか、強度が求められる部材で価値があったと思われる)

これが大いなる勘違いだと判明するのに、今日に至るまで相当な時間を要したと。

そしてこういうややこしい事情を避けるためか、今はもうオークはオークのまま訳さなくなったっぽい?

(ファンタジー物で登場する、ヒューマノイドの方のオークは昔っからオークのままなのはさておき)

それにしても今振り返るとファンタジー系の小説で「樫の木の扉」とか書かれていたのは噴飯ものだし、少し前までは

欧米では硬くて加工困難な樫の木から立派な家具をたくさん作っている。その点日本の木工はダメだな」

とか真剣に言われていたんだから恐ろしい。

まあでも、そういう諸々を笑い話にできるくらい適切な情報が広まったのは喜ばしい。

これ、チャーハンにおけるジャポニカ米とインディカ米なんかに通じる話とも言えそう。

2022-06-26

枕草子:ver俺

春のポカポカ陽気!って感じのあったかい日よりは、三寒四温において三寒のほうに分類されるような、冬寄りの日の方が好きだ

気温で言うと15度前後くらいの日

日付で言うと、3月20日とかのあたりだ(これ冬か?)

桜が咲き始めているが、寒くて、しかしクソ寒いって感じではなく、分厚い上着はいらない

空はよく晴れている

あの辺の時期に、なんかよくわからんけどどっかで咲いている花の匂いなんかがふと漂ってくると、なんというか、胸が締め付けられるような、謎の感覚に襲われるんだよな

アレがいい

ムチャクチャ暑い日に、くたばれ!と思いながら外を歩いて、コンビニスーパー銀行なんかの、よく空調の効いた建物に立ち入った瞬間の感覚 あれですね

日常ちょっと外れたところでいくと、美術館なんかもいい

大理石なのかなんなのか知らんけど、石造りの、ツルッとした内装と、高い天井と、展示品のためにガンガン効かされた空調と、静けさですよ

美術館行くためにあまり慣れてない土地にやってきて、マジクソ暑い中をちょっと歩いたあとに、涼しさと静かさの権化みたいな空間出会うわけなので、感動もひとしおだ

でも実際、コンビニとかでも全然いい

コンビニも大概涼しいしな

いよいよ涼しくなってきた10月11月あたりの、よく晴れた日に、植物園に行くのがいい

あえて具体的に言ってしまうと、豊中都市緑化植物園に行くのがいい

ホントにいいんだよ 

豊中都市緑化植物園の温室の横にある、池のほとりに、ガーデンテーブルとガーデンチェアがある

俺が思うに、あそこは日本でも有数の最高の秋スポット

でけえ広葉樹が色づいていて、鳥が鳴いていて、ガキが広場ではしゃいでいて、池の水面は静かで、後ろには温室

なんなんだよあの空間

実は1回しか行ったことないんだけど、俺はあの空間が本当に好きだった

あれこそが秋だと思う

あと、同じく都市緑化植物園内のハーブ園もよかった

オフシーズンから、多くの花壇はからっぽで、植え込みも全然元気がない

そんなんだから人も全然いない

イタリアンパセリかなんかだけがやや元気そうにしていて、他の植物茶色くなって萎れている

でもハーブ園なんで、花壇の構造デザインなんかは全体的に洒脱な感じ

ギャップがよかった かなりよかった

とにかく、秋の晴れた日に豊中都市緑化植物園に行って、温室を見てるうちに3時くらいになっていて、なんとなく日が翳り始めたことを感じつつ、背の高い木に囲まれ遊歩道を歩く 鳥が鳴いている そういう体験をするべきなんだ

問題があるとするなら、11月って秋扱いでいいのか?というところだ

冬になったらシティーに繰り出したい

ティーに繰り出すっつっても大した目的はなくて、見たいのは、落ち葉

街路樹から落ちた葉っぱが木枯らしに吹かれて、ウェーブ状になってカラカラいいながら灰色街路の上を渡っているのを見ると、言いようのない満足感があるんだよな

道っていうか、空間が広ければ広いほどいい

公園とか広場とか、そういう場所がいい

地面は石畳がいい

アレがいいですよ

あと、冬特有の、陰鬱な、真っ白い曇り空な

絶対雨降んないけど、絶対晴れもしないなって感じの、無害な分厚い雲の日

嫌いじゃないんだよなあ!

あいう空模様の日に、隣町くらいの遠さのところにある、どうでもいい公園に行って、あまり快適ではないベンチに座って、初めて寄ったよくわからんスーパーで買った、うまくもまずくもないおにぎりなんかを食うと、マジでまらない

何がたまらないのかは不明

2022-06-12

静岡間伐間伐じゃない件

これ

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/news.yahoo.co.jp/articles/3a1987d18442c5c94ba14e29c6ea166fab1bc42b

報道も含めて適当批判が多いので素人解説する。

今回の作業目的

まず第一に多分多くの人がイメージする間伐目的とした事業じゃない。

先行するこの記事によると、これは静岡県の「森の力再生事業」によって実施されている。

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1053943.html

事業はこのようなものだ。

http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-610/mirai/mirai-index.html

要綱から事業の内容を見てみると、

第5 事業内容には次のようにある。

(1) 人工林再生整備事業

第7(1)に定める対象森林のうち荒廃した森林について、針葉樹広葉樹との混交林へ誘導するための森林の整備であって、伊豆地域森林計画富士地域森林計画静岡地域森林計画及び天竜地域森林計画(以下「地域森林計画」という。)に定める「特に針広混交林化を推進すべき森林」の整備・保全の方向に即した整備並びに簡易な道及び構造物の設置等を実施する。

とある。((2)は竹藪の話。)

 「間伐」という言葉でよくイメージされる、質の悪い木を選んで切っていい木をよく生育させるとか、間引き的に切って林床を明るくするとかそういう話ではない。報道でも触れられたように「森林公共的な責任が果たせていない」植林地を広葉樹林混じりの山にすることで、山の機能回復させようという事業だ。

 間伐をしないと木の下が裸地化したりして山の水源涵養機能が落ちたり生息する生物が減ったりといいことがないのだが、補助があっても経済的に見合わず間伐できないところが今問題になっている。そういう山をもう植林を減らしてしまって広葉樹混じりの状態にすることで、山の機能を低コスト回復させようという考え方だ。静岡県も他県と同様に間伐補助がある(http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-630/zorin/hojo.html)が、その事業では間伐ができなかったのだろう。私の県でも、少々の補助をもらって間伐しても割に合わないという声は聞こえる。

 国の森林総合研究所が研究結果からまとめた「広葉樹林化ハンドブック」を出しているように、この方向性全国的ものだ。

http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/bl_pro_1/

 なので「間伐」じゃないという批判についてはそりゃ間伐事業じゃないよ、という話になる。しかし、報道の感じでは権利者の人は以前やった間伐事業イメージを今回の事業にも持っている。

 報道に写っている書類は「森の力再生事業実施に関する協定書」だと思われるが、その最初にはこのように書いてある。(R3年版様式)

http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-610/mirai/documents/jisshiyoukou_youshiki.pdf

第1条 静岡県 農林事務所長 (以下「甲」という。)、権利者 (以下「乙」という。)及び整備者 (団体名称及び代表者名)(以下「丙」という。) は、第3条に掲げる森林針葉樹及び広葉樹の混交林又は多様性のある広葉樹林等へ誘導することにより、土砂災害の防止、水源の涵養など森林が発揮すべき公益機能回復させるため、その事業の速やかな実施事業実施後の適正な管理三者が協力して確保することを目的に、次の条項により協定を締結する。

また、協定書の2枚目にはこのように書いてある。

2 前項の丙が実施する整備の内容は、次に掲げる整備であって、要綱等に定める整備計画書に基づくものとする。

(1) 環境伐(広葉樹自然発生目的に、対象森林のおおむね40%にあたる本数のスギヒノキの人工林を伐採するものをいう)

(2) 整理伐(適正な立木密度への誘導や樹種の転換を図るために、竹林広葉樹林等を伐採するものをいう)

(3) 倒木又は倒木の恐れのある立木の処理

(4) 伐採木竹等の林地外への流出を防止するための集積、破砕、搬出等の林内の整理

(5) 広葉樹の植栽

(6) 土砂の流出や土壌の侵食を防止するための簡易な木竹製構造物の設置

(7) 整備作業安全性効率性を確保するための簡易な作業路の設置

(8) その他、知事必要と認めるもの

混交林または広葉樹林に誘導するための事業ですよと最初にきっちり書いてあり、作業内容としても間伐ではなく40%伐採して広葉樹自然発生を目指すことが書いてあるわけだが、書いてあってもご理解いただくのは森林組合の役割だろう。

実際、その後の調査でも説明不足が問題視されている。

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1073631.html

権利者の人は間伐でないと主張しているので報道もその論調だ。荒らし放置するくらいならいっそ山での針葉樹生産を縮小しませんか、という重要な転換の話なので、丁寧な説明がとても重要だろう。

(なお、今回のような手法を帯状間伐と主張する事例もあるようで、その場合はこんなもの間伐じゃない、という議論になる。)

手法の適切性

さて、事業としてこの実施手法は適切だろうか。

 報道にあるように、県は15m幅の伐採提案している。帯状の伐採自体は全面の皆伐を避けつつ搬出を容易にするために、次にまた針葉樹植林する場合でも使われている手法だ。帯状伐採とか帯状皆伐とか言う。形状に注目しなければ小面積皆伐一種と言えるだろう。また、目的によって誘導伐、複層林化を目指す複層伐とか、言い方はいろいろある。私の行動範囲内でも50m幅で皆伐し50m幅に植林を残した縞々の斜面が見えるところがある(Googleマップ航空写真で見るとよく目立つ。)

森の力再生事業の要領にも、このように記載されている。

(ア)環境

広葉樹自然発生目的に行う、対象森林のおおむね 40%にあたる本数のスギ

ヒノキ伐採をいう。(略) 伐採手法は、全伐採本数の8割以上を列状又は群状に伐採するものとし、それらを補完するために単木的な伐採施工することができるものとする。 列状伐採場合の1列当たりの伐採幅(伐採区域の短方向の両端に位置する残 存立木列の樹幹間の最短距離)の基準は、おおむね5m以上かつ残存林分の平均

樹高のおおむね2倍未満を原則とする。(後略)

なお、樹高の2倍未満というのは帯状の伐採に関する資料でよく見られる。広すぎると全面的皆伐に近くなるが、狭すぎると日当たりが悪く次の木が育ちにくくなる。

 今回の件について、50m幅のところは事業基準を満たしていないと言える。しかし「ゴルフ場のような」帯状の伐採自体計画通りだ。

 今回の伐採手法に対する批判は、混交林化という目的に対して、列状間伐などによる強度間伐などと比較されるべきものだ。県の判断には動物被害が大きいことを挙げており伐採後をシカネットで囲っていたが、それらの対策やすさなども考慮に入れる必要があるだろう。

木を多く切ったこ自体に対する批判はあたらないと思う。広葉樹林化を目指すならどこかで切らなければならない。災害発生リスクとしては確かに帯状伐採でも表層水が増え災害リスクが多少なりとも上がることがわかっているが、じゃあいつ切るんだ、間伐もできない山を放置しておくのか、それとも個人財産を育てるための間伐さらなる補助をしていくのか、などの論点があろう。

(素人考えだが伐採部分より残った植林の幅の狭さが気にかかる。50m幅の問題といい、区画取りがちゃんとできていたのだろうか。)

さら技術的な論点

 今回の報道で多く見かけた批判はこのように的外れだが、もう1つ重要論点がある。それはこれで本当に広葉樹への更新ができるのかという技術的な疑問だ。(そもそも広葉樹林化で本来目的を達成するのかというさらに難しい論点もある。)

 ここまでは資料を読めばわかる話だが、この先は議論がある部分に分け入るので、2つのことをご了承いただきたい。まず私は林業に関して門前小僧どころか出入りの三河屋程度の知識しかない。もう1つは、このように強引にでも広葉樹林化を目指している背景には既存の補助で間伐できず、ただでさえ貧弱な下層植生が今度は鹿に食われて裸地化するような山がたくさんあって、とにかくなんとかしないといけない状況があるということだ。

 帯状に伐採して跡地に再び木を植える場合は、幅に応じて明るさの問題はあるものの、皆伐跡地に植えるのと同じように考えることができる。これまでの林業のサイクルに近い。全面的皆伐してしまうよりは山としての機能もましだろう。広葉樹林化を目指す場合でも、適切な種類の木を植えるとその木が育ってくる。問題は何も栽植せず自然に任せる場合だ。今回の写真を見ても、これで事業完了後とすれば新たな栽植はせず鹿ネットで覆うことで終了のようだ。

 スギヒノキに覆われている期間が長くなるほど埋没していたタネの発芽は期待できなくなる。風で飛んだり鳥に運ばれたりするタネ供給源との距離問題もある。ササなどが地表を覆って高木が育たなくなってしまうこともある。また、これは栽植する場合も同じなのだが、まだ弱い木を鹿がかじってだめにしてしまうことはとてもよくある。先ほどの広葉樹林化ハンドブックでも、条件の見極めについて記述されているし、他の混交林化、広葉樹林化の資料でも、人工的な植栽前提、あるいは十分な量のタネ供給源となる木や稚樹の存在を前提にしたものが多い。

 しか静岡県による皆伐後の天然更新についての調査結果では、かなり楽観的だ。再造放棄地(植林を収穫して全て伐採した後に何も植えていないところ)を調査した結果、県内の多くの場所で天然更新が順調に進むと結論づけている。

https://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-850/ar613.pdf

静岡県のR4年度の森林計画書では「天然力を活用した」混交林への誘導が整備保全方向性として挙げられている。難しそうなところは別途「植栽によらなければ適確な更新が困難な森林」として指定するようだ。

 天然更新のできるできないについて、素人が今回ざっと資料を読んだ限りでは可能な条件はかなり限られるように思えたが、しかしこの静岡調査に基づくと、鹿ネットだけで天然更新を目指すなんて無謀だとも言い切れない。歯切れの悪い終わり方で申し訳ないが、この文章目的は、説明不足の報道に対してより詳しく状況を説明することだ。正直今回導入された手法の良し悪しは現地を見た専門家でないとわからないだろうと思う。

 自分は6/8の記事でこの件を知ったが、県が獣害状況などから15m幅の伐採手法として提案し、それ自体は間違いではないような対応であることからこれは「間伐事業ではないのでは、と疑問を持った。一次産業に関しては誤解や考え方の違いによる非難が発生しがちなので、素人自分にも誤解とわかる部分は書いた。そして検索して分かったのだが、プロ解説しても考え方の違いが発生するだろうなとも感じた。混交林化の是非そのものにも様々な考え方の違いがある。

 また、感情面では、植林あくま経営主の持ち物なので、本来きちんと管理する責任は持ち主にあるんだという気持ちと、そんな不利益があるから山なんか絶対相続したくないんだという相反する気持ちも、田舎者なので持っている。

 これは公共機能があるもの個人が所有することの問題とも繋がっている。

 話が広がってしまったが、ともかく、「これは間伐ではない」という単純な話ではないのだ、ということを理解してほしい。

2022-06-08

静岡県ヒノキ6000本「間伐記事で参考にしたいヤフコメ

自分素人なのであくまで確からしコメントとしてテレビ朝日含めたマスコミ取材してもらいたい内容ということ

yos*****

https://news.yahoo.co.jp/profile/id/Q8auX4mBZWNOovmVso.7prD62w--/comments

標高と傾斜から重機も入れないコスト高い場所では15m幅の「間伐」は見慣れた光景

・元が放置林とみられヒノキ材木として価値はないので伐り捨てられており「材木として勝手に売るために切りまくったのでは」という一部の意見は違うと思う

・等高線に合わせての列状間伐丸太土留めに利用し防災対策もされているように見える

・頂上部の間伐方法意味不明だが頂上部から土砂崩れにつながるハゲではない

・所有者への説明の不足が問題

 

shi*****

https://news.yahoo.co.jp/profile/id/6xkExFOLYnlrrJnnFlM-/comments

・同様の助成事業最近したが「間伐」の定義を定めて所有者と書面を交わすことはなかった。これが問題につながったのでは

作業性を優先した伐採方法

・この山のヒノキは建材として使えないので大した価値はない。バイオマス発電の燃料チップに使うのがいいとこ

 

mqf*****

https://news.yahoo.co.jp/profile/id/OUCwfiqVe3bBiKU_g5oahw--/comments

・難所の高標高場所であり材木として育ててる森林ではないのでコストも考えた15m幅の列状間伐妥当

・所有者に列状間伐説明しなかったのは問題

・頂上部は明らかに計画の数合わせで切っているか問題

土砂崩れリスクが上がったとは思わない


ヤフコメとは別にふーんとなったコメント

40 名前番組の途中ですがアフィサイトへの転載禁止です (テテンテンテン MMde-1n2n)[sage] 投稿日:2022/06/08(水) 18:10:26.74 ID:eSbumjyQM [1/3]

人工林のヒノキ地盤保持力は低いし

 

この程度伐採したところで土砂崩れ危険性はほぼ変わらない

 

代わりに広葉樹でも植えておけば

しろ地盤保持力はアップするから問題ない

 

伐採したヒノキ価値をどう考えるかだけど

多少の補償払って終わりだろう

そもそもろくに管理伐採も出来ない山だったわけだし

 

55 名前番組の途中ですがアフィサイトへの転載禁止です (テテンテンテン MMde-1n2n)[sage] 投稿日:2022/06/08(水) 18:26:28.11 ID:eSbumjyQM [2/3]

いわゆる林業間伐

環境保護目的伐採はやり方が違う

 

メッシュ状にまとめて伐採して

そこに広葉樹植えるのは最近だとむしろ主流な方法

仕事が雑なのは間違いないが

 

植栽もセットでやるのが普通だけど

伐採だけやったのは予算の都合だろうから

後で予算つけて植栽もするだろ

 

土地所有者が怒る気持ちも分からなくないが

行政としてはおかしなことはやっていない

 

65 名前番組の途中ですがアフィサイトへの転載禁止です (テテンテンテン MMde-1n2n)[sage] 投稿日:2022/06/08(水) 18:41:20.27 ID:eSbumjyQM [3/3]

>>59

県は環境保護目的伐採と言ってるわけで

最初から林業目的間伐をするつもりはなかった

 

所有者は林業目的間伐をやってくれると勘違いしていた

 

説明不足だったんだろうけど

県の担当者が嘘ついたってことはないと思う

所有者の勘違いということはないだろうがヤフコメにあった解説を受ければ間伐方法について説明のやり取りがなかったためお互いに認識がズレたまま間伐がされてしまったんだろう

2022-04-17

ウッドショックの問題根深いよ

林業関係の端くれ増田です。

露宇戦争の影響でウッドショック問題が再発してますね。

日本は山林資源がたくさんあるからそれを使えよ!”という声を耳にしますが、

一朝一夕には使えないんです。

前提

前提として、民有林(=林野庁が直轄する国有林以外の山林)は財産です。財産であるがゆえに、固定資産税が発生します。

戦後スギヒノキ高値で売れていた時代は、固定資産税を気にせず林業家と呼ばれる資産家が自分の山を手弁当管理していました。

しかし、木材価格の低下による林業家の衰退、遺産相続による土地の分割などで山林や小分けされた結果、林業経営としては成り立たないような土地(1ha程度)の山林しか残りませんでした。

残された土地でも管理義務税金は発生します。そうした義務税金を軽減するために、日本では”保安林”という制度があります

簡単に言うと、”固定資産税免除するよ!管理にも補助金(=税金)を投入するよ!”というものです。

補助金(=税金)が投入される

ということは、勝手伐採できません。何をするにも予算必要となり、行政との調整が必要になります

まり、ウッドショックだからバンバン木を伐りだそう!なんてできないんですよね。予算いから。

じゃあ保安林以外(=普通林)の木を伐ればいいじゃん。

普通林=税金が投入されていない=手弁当経営している山林です。

そんな場所は以下の2パターンしかありません。

①すでに採算性が確保されている。

②どうやっても赤字になる。

②について少しお話しすると、木を伐りだすための条件は以外にハードです。ミチと呼ばれる作業道の敷設、それが難しければ架線伐採の準備、重機搬入運送トラックの手配など。

また、②のような山では手入れすらされていないことがほとんどで、ミチを敷いて重機を入れたとしても、建材として成立しない木材が多い可能性もあります

なお、戦後日本国産材が多く使われたのは、安い労働者山小屋を立て、住みこみで木を伐採していたからです。電気水道もガスもない場所でね。

補助金は悪だ

林業ジャーナリストさんの中にはこういう人もいます。でも現実問題として補助金がなかったら林業なんて大赤字産業です。しか林業木材としてだけではなく、水資源を担っています

日本南北に長い国なので、都道府県によって諸条件は異なります。でもね、北海道みたいな大平原と四国みたいな山深い土地、温暖な九州と雪深い北陸は条件が全然違いますから

先にも言いましたが、中には補助金なしでやっている林業事業体もありますよ。ほんの一握りですけどね。

日本の製材能力

はっきり言って、諸外国と比べてとても劣っています。でもこれは仕方のないことです。近年、外材(特に北米産のプレカット材やロシア産合板)が多く輸入されるにつれ、国産材使用率は極めて低くなっていました。

行政林業家も指をくわえて見ていたわけではなく、”国産材を利用しよう!”というキャンペーンを発信してきました。

とはいえ消費者価格の安いものを選びますよね。その結果、日本の製材業はやせ細り、新規投資をする力もなく、その能力を落とさざるを得なくなっています。だからね、百歩譲って山から材木がたくさん出てきても処理しきれないんです。ここにもボトルネックがあるわけで。

林業関係者の端くれとして

まとまりのない文章でごめんなさい。けど、日本林業関係者はものすごく頑張っています事故率は高い、賃金は安い、都会から離れた娯楽の少ない、携帯電波すら届かない場所で。先祖から受け継いだ山を守ることで、台風災害土砂崩れを防ぎ、潤沢な水資源を確保するという使命があるのです。スギヒノキ花粉症に悩むかたの気持ち理解します。けど、”スギヒノキなんて全部伐ってしまえ”、”なんで広葉樹にしないんだ”と言われるととても悲しいです。

ウッドショックで木材が出てこないこと、スギヒノキが多く植えられていることには理由があります

皆様のお怒りもわかりますが、その裏側を少しでも知ってほしいと思っています

2022-03-10

林の奥にある墓

健康のために地元標高300メートルの山を徒歩で登っているのだが、

スタート地点から人気の無い林の中の坂道10分以上歩いたところに十字路があって。

十字路のうち三本は一般に使われている遊歩道なのだが、一本だけ、なんだか気味の悪い道がある。

地図を見ると民家の集落につながっている道のようだが、他の道は広葉樹雑木林なのに、

その道だけ竹林に囲まれていて薄暗く、やや急な下り坂な上に笹が積もって道が荒れている。

この道が本当に集落につながっているのかどうかを確かめたくて、私は勇気を出してその道に入ってみた。

30メートルぐらい進んだところで、道の脇にコンクリート階段があるのを見つけた。

階段の先に目をやると、竹に囲まれて部屋のようになった場所に、二つの墓が立っていた。

暗い林の奥でいきなり墓に出くわしてしまい、私はびびった。

ちゃん管理されている墓なのかどうかを確かめる余裕も無く、私は急いで十字路に戻った。

 

どのコースを通るにせよ、あの二つの墓にお参りするには、人気の無い林の上り坂を

10分以上歩かないといけないはずだ。一体どういう成り行きで立てられた墓なのだろうか。

2021-09-28

竈門家のまわりは杉林だったけど

炭の材料には適さないよね

広葉樹を求めて遠征するの?

長男もつらくないのかな

ということを月齢警察のまとめを読んで考えた

2020-09-20

anond:20200919165809

私は中国向けに、原材料木材販売する仕事をしています初心者向けアコースティックギターですから使用している木材はスプルース材(カナダ産)です。

①何故日本で作られなくなったのか?

楽器向け木材製造する業者がいなくなった。カナダから輸入する木材の塊(長さ4000㎜幅800㎜厚600㎜とか)を、乾燥し、細かく裁断してギター用材の長さ3尺(909㎜)以下にする必要があるが、

90年代後半以降の不況日本において、機械不能の寸法を製造するザ人海戦術する業者はいなくなった。(3万のギター材料販売黒字化しなくなった)

・最終販売単価が変わらない。完成品の単価は、この30年続く不況で変わなかった。これは後述しますが、スプルース一つとっても木材価格はこの30年で2倍~3倍に価格が上昇している。

スプルース材は日本では長らく建築材料世界において桧の代用品でしたが、今年の相場でいうと下手したら価格が逆転してしまっている。

中国製造品質は悪いのか?

発注元が要求する何十年も不変な販売単価にコミットするために、カナダ産スプルースでも品質が更に低い材料使用するようになる(そもそもカナダ産スプルースアラスカ産に比べ質が低い)

品質が低く木筋はねじれている上に、立木の時点や太平洋横断時にブルー(カビ)が入るので、漂白剤の海に漬けて何とかする。やたら白い/ケミカル臭いのはそういった材を使っている場合がある。

日本コストが合っていた頃は、その辺りの品質管理は適切だった(今では材料/人件費不可能だが)木の塊からギター用材を製造するための人件費と人的余裕が中国にある限り、中国製造はやめられない。

日本相対的に貧しくなった

30年日本インフレなし、給料が上がらない間、先進国途上国も年率数パーセントの上昇を続け、日本購買力販売力が落ちたのは事実です。90年前半における世界の中の日本立ち位置は、

米国に次ぐ木材購買力(米50、日40%ぐらい)があり、原産国カナダ米国人間客扱いしてくれますし、単価交渉も用意でした。30年後のカナダ産シェア率は(米50、中30、日10%)です。米国の景気良いので、日本に売る木材ありませんと真顔で言われます

商社マンブローカーアジア北米で暴れていた時代はもはや過去の物で、30年前の武勇伝で時が止まった高齢業界人ゴロゴロ転がっている。楽器も、日本では販売価格を変えられないので、中身の質が低く、人件費が安い所に変わっていく。

日本における木材文化楽器の方向に向いていない

蛇足ですが、日本は数千年前から木材を主要な材料として使用している歴史がありますしかしその利用用途建築資材(や家具)に向いており、西洋楽器製造には厳しい品ぞろえの市場です。

日本における植生は、杉や桧が多く、広葉樹は(建築に)使いにくいという理由戦後皆伐してしまいました。高級アコースティックギター使用される木材南米原産の木が多いですが、それらは旧スペイン領又は旧ポルトガル領で、当然の権利のように欧州のみ優先して供給されます。「どうにかしろ」と一度酒場ラテンギター職人に言われましたが、この文化の違いはどうしようもないと感じています

2020-05-26

美しさ=珍しさ?

桜の花を愛でる人はたくさんいる一方で、葉桜はせいぜい「通好み」にとどまる。まあどう見たってふつう広葉樹以上のものではない以上当然といえば当然なのだが、なんだか寂しいような気もする。

モミジなんかも同じで、紅葉している間はわざわざ遠方から見にくる人もいるくらいの人気なのに、緑になるとほとんど無視される。

で、思うんだが別に緑の葉っぱだって美しいんだよな。桜の花より桜の葉のほうが美的に劣るってことはないんじゃないか?どうしてあの花好きだ、綺麗だと思うかって言われたら「春にしか咲かないから」「儚いから」みたいな理由づけしか出てこないような気がする。モミジも似たようなもんだろう。

となると、世に言う「美しさ」っていうのはわりと珍しさで決まってるんじゃなかろうか。葉桜と花桜の見た目が逆だったら花見じゃなくて葉見が行われる世の中になっていたんじゃないか

ダイヤモンドが美しいとされるのが貴重性ゆえなのは見た目はほとんど同じである人工ダイヤモンドがあまりまれないことからもわかる。

葉桜を愛でるほうがお得だと思うんだけどな。ガラスジュエリーを喜び、街路樹を美しいと思い、駅前の名も知れぬ彫刻に感動する。そういう心で生きていきたい。

2020-05-13

[]闊葉樹(かつようじゅ

夢野久作を読んでいて見つけた言葉

昔は広葉樹をこう呼んでいた。要するに、葉っぱがとげとげしてない大抵の木のことである

ところで、夢野久作ロシア語発音戦前流儀カタカナ表記したせいで、よくわからない言葉が時折挟まれる。「ニチエウオ!」「オッチエニエ、ハラショ」など。「ピーヴォ」はロシア語の「ビール」だということはわかったのだが……。あと、ウラジオストク大通りとして出てくる「スェツランスカヤ」は「スヴェトランスカヤ」のことだろう。

2020-04-03

シリーズプレイ者による「あつ森」レビュー

自宅3回増築済 返済中

案内所 設置済

仕立屋 設置済

島クリ まだ

悪い点

DIYで同一アイテム複数個まとめてクラフトできない -100点

撒き餌作り地獄はもう嫌だ イトウ狙いで200個弱のアサリくんが土に還った

撒き餌は1枠10ストックできるのにアサリストックできない仕様 -100点

1個で1枠埋まるアサリしこしこ数十個集めて作業台で1個ずつトンカントンカンやってたら頭おかしなるで

自宅でDIYする際、必要材料をいちいち収納から取り出さなくてはならない -200点

屋外でのDIYならともかくこれはさすがに何とかしてほしい

せっかくレシピに「作成可能かどうかを表示する機能」があるのに、それが手持ちアイテムしか考慮してくれないのはもったいない利便性を損ねてると思う

木材を「もくざい」「かたいもくざい」「やわらかいもくざい」の3種類に分けるのはDIY時に色味などの特性が活かされて面白いが、入手方法が全て同一(木を斧で叩く)のため「かたいもくざい」が必要な時に「もくざい」ばかりドロップするなどといったケースが多発し、ストレスたまる -500点

あっ風船!パチンコ(かたいもくざい×5)作らなきゃ!

→カッ もくざい カッ もくざい カッ やわらかいもくざい

…本当にテストプレイしたのか野上

例えば広葉樹針葉樹ドロップ率を変えるとか、もっとやりようがあるんじゃないか

買い物する時、その商品の所有状況(既に所有しているか・何個所有しているか)を可視化してほしい。 -100点

蒐集癖にはこの仕様キツいねん…

スマホ通販もさせろ!と思ったが調べたら100回利用すればスマホでも通販注文できるようになるらしい(何だその妙な縛り…)

通常時カメラズームアウト・回転できない -30点

シリーズ通じての仕様らしいが、とはいえ採集や風船撃墜の時不便

せめて真上からの見下ろし視点が欲しい

屋外でオブジェクトの裏側にアイテム生物がある場合確認しづらい -30点

物陰潜伏タランチュラを許すな

せめて真上からの(以下略

釣り時の魚の挙動 -10

魚の感知範囲をもう少し広げるかキャスト後も動かせるようにしてほしい

魚影が岸に近すぎると場所によっては後ろに下がって画面外の魚影に向かってキャストする羽目になるのはちょっと

アイテム売買時のモーションが緩慢 -10

基本的複数購入ができないのに毎回「お金出す→お金渡す→商品出す→商品受け取る」を繰り返す点はもうちょっとスマートにできないのか

せめて受け渡しを同時に行うとか

博物館 寄贈/鑑定/コレって何?のダイアログ処理が複雑 -10

初手複数寄贈してしまうと「コレって何?」が聞けなくなる罠

複数の「コレって何?」を聞きたい時、1つ聞く度に最初選択肢に戻されるのもイマイチ好かない

アイテム売却時、アイテム選択時点でその単価および総額を表示してほしい -80点

どうせカブ以外価格変動しないんだからそれくらい見せてくれ

道具の耐久値を何らかの形で表示してほしい -50点

バーグラフ形式なら雰囲気を壊しにくく幅広い年代に分かりやすくできると思う

今時みんなマイクラやったことあるだろうし大丈夫でしょ(偏見

マイデザイン自動アンチエイリアススムージング?をON/OFF切り替えさせてほしい -100点

なんかこの機能自体もなんとなくクセが強いような気がしてあんまり思うようにいかないのも不満

「線をなめらかにする/しない」みたいな言い換えで実装できないだろうか

小計 -1320点

良い点

たのちい +6億点

合計

5億9999万8680点


追記

イースターイベントの卵は1日あたりの取得上限決めてその値超えたら出ないようにしろ

こちとら魚釣りたいんだが?卵風情が一丁前にくねくね泳ぐな 割るぞ

2020-02-14

ガチゆるキャンパーが見た最近オートキャンプ事情

なんか仕事の事を考えているとどんよりするので気を紛らわすのに書いてみる。

とりあえず自分の事。

都内勤務40代書類上だけ独身

昨今のキャンプブーム90年代キャンプブームで親とキャンプした世代が同じ事を子供とやっているという説があるけど、まさにその世代

なので、キャンプに行くのは精々年に数回だけど、歴だけみたら二十年選手のペーパーGOLD免許的なベテランキャンパー

ひょんなことからキャンプを始めてみたら、これまでの景色とは全然違う世界におじさん超びっくり。

今日はその辺について書いてみようと思う。おじさんなので話がギアに偏りがちだけどそこはご了承願いたい。

1. キャンプ場がかなり混んでいる

  平日は流石にそうでもないけど休日はめちゃ混み。唯一平日に行った茨城の某高規格だけは超寂しかったけど、それ以外11月2月の週末数回は区画キャンプ場もフリーサイトキャンプ場もキャンパーでいっぱい。ナチュログとかを読むと2018年はそうでもなかったみたいだから今年は凄いのかなと思う。一瞬ゆる△キャンかと思ったけど、来ているキャンパー家族だったり大人だけのグループだったりなので、あんまり関係なさそう。暖冬ってのと、もしかしたら夏の台風河川フィールドが軒並み閉鎖なのが効いてるのかも。

2. もしかして、薪不足?

 キャンプと言えば焚き火。世のキャンパーの半分くらいは火を扱うためにフィールドに来ていると思う。自分もそんな感じ。ただ、急激に増えすぎた冬キャンパーに薪の供給があまり追いついていない。薪の製造ウィスキーのようなもので、針葉樹で最低半年広葉樹なら少なくとも1年とか2年の乾燥期間がいるのだけれど、今年はちょっと見切り発車で出してしまっている所もあるんじゃないかと思う。場所によっては現地調達ができない旨をWebサイト掲載しているフィールドもある。自分Amazonで買える乾燥したブルジョワ10kgをお守りに、現地調達とか薪ストーブ向けの業者に出向いて購入したりで対応してるけど、何度かシュワシュワする薪に当たった。今年は雨も多いので単純に乾燥期間だけの話では無いのかもしれないけど。

3. コットン幕は人権

 これは焚き火薪ストーブに大きく関係するので冬特有なのかもしれないけど、とにかく多いコットン系幕。数だけ見るとサーカスTCが圧倒的だけど、どこに行ってもそこそこな数のノルディスク、テンティピなんかの欧州系舶来幕。フリーサイトだと、ノルとテンマク、DODあたりで半分くらいとか言ってもそんなに大袈裟ではないかも。みんなお金持ちだね(舶来幕は上下20万を超えるのが多い)。

自分お金無いのでサーカスコットンだよ。

4. ヘリノックスの時代は終わりかけ

 ゴメン、ちょっと言い過ぎかも。でも、一時期に比べるとチェアワン系が減っているのは間違いない感じ。代わりに台頭してきたのがカーミットとそのコピー品。組み立てちょっと面倒そうだけどカッコいいもんね。仕舞寸法はチェアワンとそこまで変わらなさそうだし。でもコットに関してはまだヘリノックスが多いかな?な印象。

5. スノピ危うし??(からの昨今テント考)

  コットン系幕が隆盛なのに対して、ポリ幕が主力のスノーピークはなかなかに苦戦している印象。スノピにしてはバーゲンセールなアメドはボチボチ見かけるけど、ランドロック全盛期にあったような右を見ても左を見てもスノピと言った様相では無くなった。これは難燃幕が重宝される冬キャンプ特有の話なんじゃ?と思いつつ、薪スト勢も昔はランドロックやラナあたりのシェルターを使っていたと記憶しているので、単純にそれだけでは無いんじゃなかろうか。落ち着いた配色と統一感で一時期はオシャキャン勢のマストバイ的な位置付けだったスノピだけど、イマドキのステレオタイプなオシャキャン勢は欧州系舶来幕が当たり前で、それらを選ばないキャンパーもNemoやMSRなんかの米国系やサバティカル、ゼインアーツあたりのプライベートブランドガレージブランドでカッコよくきめてる。なんならホームセンターPBの筈のテンマクですらPEPOやサーカスあたりはなかなかにカッコいいときているので、そろそろなんらかの手を打たないと厳しそう。特に統一感込みでのブランドデザインかなと思うので、ギア主体であるテント幕を他社に押さえられてしまうと周辺ギアをスノピで揃える事にインセンティブが働かなくなり、バタバタといく可能性がある。

6. 案外強い小川と何故か増えているコールマン。全く見なくなったロゴス(昨今テント考その2)

そのまんま。小川ツインピルツをよく見た。ロッジ型にも注力しているようで、質実剛健イメージとは裏腹に時代を掴んでいる印象。なんで2回も3回も潰れるのかわからんティピー系が流行り出した(リバイバルした?)当初からピルツ売ってたし。結構謎。コールマンは主にファミリーが2ルームを使っているのをボチボチ見かけた。今まではホームセンターで入手しやすテントイメージだったけど、昨今の2ルーム10万には届かないものの、なかなかのお値段。見た目はお世辞にもオシャレとは言い難く価格的にも決して安くないにも関わらず選ばれていると言うことは、多分使い勝手が良いのだろうなと思う。そして、前述のスノピと共に…と言うかスノピ以上に存在感の無くなったロゴス。恐らく今冬はまだ見ていないと思う。10年程前の前室付きドーム時代からシェルター時代への移行期あたりは「お金持ちはスノピ、普通の人はロゴスコールマン」な感じで、スノピと同数かな?くらいには目にしたロゴスだけれど、少なくとも今冬は見る影なし。ファミキャン向けと言うことを考えると冬キャンには幾分不利なブランドだとは思うものの、価格帯的にはDOD大陸ブランドに負けてしまうにも関わらずアッパークラスに訴求できる商品力もないと言う非常に苦しい立ち位置になってしまってはいいかな?その点では鹿番長ことキャプテンスタッグの方が元々エントリー層狙いなので影響は少なさそう。

…そのほかに焚き火台はみんなバラバラ個性的?とか、ガソリンランタン減ってません?とか、みんなひとつくらいは鉄モノを置いているとか、ナンナンナンガとか色々あるけど、飽きてきたのでこの辺で。

しっかし、冬キャンプ人口の多さには本当にびっくりした。BEPAL?だったかアンケートでは半数が秋派で3割が春派。残りの2割を夏と冬で分け合う構図なものの、夏か冬か?なら圧倒的に冬が人気らしい。秋を晩秋秋雨前線がいなくなってから)、春を早春梅雨の前まで)と考えたらもういつだってキャンみたいなもんなので、各メーカーは冬装備を基本に商品展開していかないとダメそう。絶対数は相変わらず夏のファミキャン勢かもしれないけど、お金落としてくれるのとは別かなと。

2019-02-22

花粉症のために針葉樹伐採して広葉樹に植えかえればいい

とか言ってる人は林業の息の根を完全に止めて木材を全て輸入に頼れということかな。

林業従事者が自動車産業並に多いドイツはえらい違いだ。

2019-02-01

スギヒノキ花粉林業

こんばんは。林業関係者です。

花粉症ホッテントリがあがってたので、つらつらと思うことを書いてみます

https://www.yomiuri.co.jp/science/20190131-OYT1T50028/

もちろん、私も花粉症です。

ブコメ欄の方々も気持ちもよーくわかります。だけど、木を燃やせーとか全部切り倒せーとか言われると結構つらいです。

スギヒノキが多い理由

めちゃめちゃ雑に言うと、スギヒノキお金=財産になったからです。

むかしから、日本では建材や建具としてスギヒノキが重宝されてきました。特に大きくて、まっすぐで、健康な木はとてもとても高く売れたそうです。

戦後の大植林時代

戦後はいろいろあって、日本の野山はとても荒れていました。そこで、価値の高かったスギヒノキを当時の国策として日本の山々にめっちゃ植えました。

当時の考えからすれば、50年、60年後の子孫に財産を残してあげようって感じでしょうか。もちろん、それだけじゃないと思いますが。

外材登場

しかし、世の中そんなに上手くはいかないものです。

オーストラリアカナダ南米などから安くて質のいい外材が盛んに輸出されるようになると、スギヒノキ価値はだださがりとなりました。

人工的に植え木は手入れが必要です。手塩にかけた木を二束三文で売られたら、はっきり言って赤字もいいところ。なので、山主さんたちは木を売ろうにも売れない状況が続いています

花粉、無花粉もある、けど。

もちろん、林野庁も手をこまねいてるわけではありません。花粉が少なかったり、出なかったりする樹種を研究開発して、なんとかこの状況を終わらせようとしています

けど、結局のところ木が売れないことには、山主さんたちも植え替えしづらいんですよね。さっきも言いましたが、植林するとめっちゃお金かかるんです。伐採、搬出、地ごしらえ、獣害対策、植栽、下刈り、枝打ちetc

正直、林業業界税金なしではやっていけません。けど、どれだけ補助があっても、山主さんの金銭負担ゼロというわけにはなかなかいかないです。植え替えても金にならなる見込みがない。だからやらない。そういうことです。

じゃあどーすんの?

2025年から日本森林を整備するために国民一人当たり1,000円/年の税金が追加されます。このお金を使って、杉やヒノキ花粉の少ない種に植え替えたり、針葉樹(スギヒノキ、マツ)と広葉樹の混ざった混交林に変えたりする予定です。ちなみに、なぜか平成31年から市町村に配布されるので、身近な山林も変化してくるかもしれません。

山林大国日本

とはいえ花粉問題はすぐには解決しません。日本国土は多くが山林ですが、一斉に伐採して植樹したら、あっという間に国土が荒廃してしまうからです。嫌われ者スギヒノキですが、土壌安定や水質向上のためにはとてもとても大切なんです。

最後

花粉症はつらいです。ほんとに。林業従事者は大雨の日以外は現場にいることが多いですから、そのつらさをよくわかってます。同時に、木の大切さ、大事さも身にしみてかっています。だからこそ、山主さんと話し合って、税金を使いながら、少しずつ、少しずつ植え替えをしているのです。

全て理解してほしいとは言いませんが、こんなことを思ってます

あと、製薬会社さんは眠くならない特効薬、お願いします。

2018-10-10

バカマツタケの"完全人工栽培"は偉業なのか

先日、加古川肥料メーカー多木化学バカマツタケ(Tricholoma bakamatsutake)の完全人工栽培成功を発表した。それを森林ジャーナリスト田中淳夫氏がyahoo!ニュースで取り上げた記事は、多数のブクマを集め話題さらった。

http://archive.is/fdyLb 

ただ記事の内容には不正確な情報や、やや解説が不十分と感じる点があったので補足したいと思う。なお増田は単なるきのこ愛好家に過ぎず本稿は信憑性に乏しいが、ブクマカのきのこへの興味と深い理解一助となれば幸いだ。

冗長になってしまったので、概要だけ知りたい方や長文が苦手な方は、先に下部の【まとめ】を読まれることを推奨する。

以下該当記事の一部を引用するかたちで解説

バカマツタケマツタケの近縁種。名前名前だけに、マツタケより劣るように思いがちだが、実は姿もよく似ているうえに味と香りこちらの方が美味しくて強いと言われるキノコである

マツタケよりも香りが強いというのは一般に言われるが、マツタケよりも美味しいという話は聞いたことがない。野生下ではマツタケよりも相当に貧弱で、発生時期が早く暖かいこと、一般湿度の高い広葉樹林に生えることからマツタケよりも柔く品質劣化がはやい(一般的にきのこ寒冷地・痩せ地に生えるほど日持ちが良く高品質ものを得やすい)ことが関係すると思われる。近縁で姿がよく似ているというのは本当で、素人目には見分けがつかない。増田にも発生場所情報なしに個体だけで同定できる自信はない。

別名がサマツ早松であるように、マツタケより早く8~9月に発生することから名に「バカ」がついてしまった。

バカマツタケサマツと呼ぶ地域は確かにあるらしい。しかし必ずしもサマツバカマツタケではない。きのこ地方名は極めて多様で曖昧世界だ。その証拠に「サマツ」といっても梅雨時期に少量発生するマツタケを指すこともあれば、モミタケオオモミタケ等を指す地域もあるようだ。

マツタケの人工栽培がなかなか成功しない中、バカマツタケの方が環境適応やすいか栽培もしやすいのではないかと注目する研究者はいた。実は昨年には奈良県森林技術センターが、人工培養の菌を自然にある樹木に植え付けて発生させることに成功している。

『人工培養の菌を自然にある樹木に植え付けて』という表現は正確ではない。菌に感染した苗木を人工的に作り出し植樹することで自然下で発生させた、とするのが正しい。既に自然化で定着している樹木に植菌を施すのと、無菌状態の苗木に植菌するのとでは似て非なる技術だ。(ところで同様の研究マツタケでも行われており、無菌培養の松苗木の感染には成功しているものの、植樹後のマツタケ発生については再現性に乏しい。理由としては自然環境化においてマツタケ菌が他の害菌に負けてしまうこと、マツタケの発生にはまとまった菌糸量とそれを支える大きさの松が必要なことが挙げられる。例えば自然下でマツタケが生えるためには一般20年生程度の松が必要とされる。)補足になるが、奈良県森林技術センターバカマツタケ栽培研究農水省委託事業で、2015年より森林総合研究所(国立)との協働で進めている。要するに国策が3年の歳月を経て文字通り実を結んだかたちだ。今年の2月頃に、はてブでも話題にのぼった。しかし本件とは全く関係のない別個の案件であり、おそらく情報の共有などもされていなかっただろう。奈良県森林技術センターが松の苗木を利用するのに対し、多木化学は菌床を用いた完全人工栽培に取り組んだ。研究テーマアプローチも全く異なり、時期も多木化学のほうが先行している。

これがバカマツタケ栽培の第1号で、今年も継続発生させて実用化に一歩近づけた。ところが多木化学は(中略)木クズなどによる人工培地(菌床)で培養から生育までを室内環境で完結させたのだ。これは画期的なことで、キノコ栽培常識を覆す大発明かもしれない。

菌根菌(樹木との共生関係を結ぶ集団)とされるバカマツタケで『人工培地(菌床)で培養から生育までを室内環境で完結』、つまり”完全人工栽培"に成功したというのは実に画期的なことである。この成果は偉業と言っても差し支えないものであると思う。三重大学の菌学者白水先生も、

とその成果を讃えている。

しかし本文にある『キノコ栽培常識を覆す大発明』というのは誇張にあたる可能性が極めて高い。なぜなら「菌根菌の完全人工栽培成功」という点においては既に先行研究があり、実はとうに商品化もされているのだから。例えばホンシメジの人工栽培がこれにあたる。

とくにマツタケ類は、植物との共生必須と考えられてきた。これまでマツタケ菌糸の培養成功した例はいくつかある(私もその度取材に行って、いよいよマツタケ栽培成功か、と期待していたのだが……)が、子実体(傘のある姿のキノコ)を出すことに成功していなかった。だが多木化学は、とうとう菌糸から実体を出させるシグナルを見つけたのである。この研究成果は、これまでの定説を破るものであり、学術上も大きな成果だろう。

繰り返しになるが、多木化学の成果が学術上も大きな意味を持つ可能性は高い。しかし、その成果がどのレベルかという点については当該記事では説明不十分なので、詳しく補足する必要がある。一般きのこ栽培はざっくり以下の工程をたどる。

a. 優良品種の選定・組織分離

b. 菌糸の培養

c. 原基形成

d. 原基の成長肥大

e. 子実体きのこ)の発生

ごく簡単に一連の流れを説明する。はじめに野生のきのこをたくさん採ってきて、それらの中から有望そうな株の組織(胞子ではない)を切り取って培養する。具体的には寒天培地というデンプンなどの栄養素を添加し固めたものを使う。きのこ組織を切り取り培地に置くだけで(コンタミを防ぐ必要はあるものの)、比較的容易にクローンである「菌糸体」を得ることができる。無事目的の菌糸体が得られたら、それらを培養して増やす必要がある。従来は木くずの他に、米ぬか、フスマなどを添加し水を加え固めたもの(=菌床)を用いる。菌糸体は、適切な温度、水分、光などある条件が重なると原基(きのこの基)を形成する。原基は一般に、低温、水分供給、切断などの刺激により成長をはじめ、十分な菌糸体の量と栄養供給を伴って肥大し、きのこの発生に至る。

ここで問題になるのは、b. 菌糸の培養、c. 原基形成、d. 原基の成長肥大という三つの工程それぞれに、全く違ったメカニズム存在することであるマツタケを例にとると、これまで少なくとも半世紀以上もの研究蓄積(野外での観察研究の記録を遡ると実に70年以上)がある中で、c,dについては再現性に乏しく、bについてもまともな成果はあがっていない。マツタケ栽培の難しさにして最大の課題は実はここ《b. 菌糸の培養》にある。とにかく菌糸の成長が遅い上に、どのようなメカニズムで菌糸が栄養素を取り入れ増殖するのかということがほとんど未解明なままなのである

理由は当該記事にあるとおり、マツタケ樹木共生関係を結ぶ「菌根菌」であることが大きい。マツタケ菌糸の生育には生きている樹木必要で、実験室での再現ほとんど不可能といっていい。それではなぜバカマツタケは完全人工栽培可能だったのか。

マツタケなどの樹木共生する菌根菌に対し、シイタケナメコなど、倒木や落ち葉などを分解し、栄養源とする菌類は「腐生菌」と呼ばれる。腐生菌の多くは菌床による栽培可能で、多くが一般に出回っているのは既知のとおりである。実は菌根菌は、腐生菌が進化過程樹木共生する力を獲得し、腐生的な能力を失った集団だと考えられている。ところが菌根菌の中には、完全に腐生的な能力を失っておらず、腐生と共生、いわば両刀使いが存在するのである。その代表ホンシメジであるホンシメジは「香り松茸、味しめじ」と言われるように、我が国における代表的な食用である。菌根菌とされるホンシメジ栽培は、マツタケ同様に長らく不可能と考えられてきた。しか系統により極めて強力な腐生的な能力を備えるもの発見された(研究により、これまで同種と考えられてきた本種が実は様々な系統もしくは別種に分けられることがわかってきた)。1999年タカラバイオなどにより菌床による完全人工栽培法が確立され、その後商品化もされており、少量ながら現在一般流通している。

多木化学バカマツタケ栽培は菌床を用いた完全栽培なので、上記ホンシメジ栽培成功と同様である。つまり、本件はバカマツタケの中から腐生的な能力を持つ系統を選定し、培養から実体を発生させるまで成功したということだ。リリースにあるとおり、今後は栽培の安定化と供給体制の構築が図られ、数年後にバカマツタケ食卓に並ぶことの実現性は極めて高い。それではマツタケ栽培への応用についてはどうか。

勘の良い方には察しがつくと思うが、前述のc〜eの工程については応用が効く可能性が高い。他のきのこ栽培でも成功しているように、十分な菌糸体と栄養を確保することさえできれば、原基形成〜子実体に至るまで管理可能なことを初めてマツタケ類においても示したことは大きい。ただし、最大の課題である《b. 菌糸の培養》については、ほとんど応用が効かない可能性が高い。なぜならマツタケにおいては既に膨大な先行研究があり、当然ホンシメジバカマツタケ同様に”両刀使い”が存在する可能性も、その系統選びも、菌糸培養を促進する成分や菌糸の栄養源についても、少なくともバカマツタケよりは遥かに詳しく調べられているかである。それをもってしてもまともな菌糸培養に至っていないのが現状なのだ

つまるところ、多木化学による本研究の主な成果は以下の二点にまとめられる。

繰り返すがこれらが偉大な成果であことに疑いの余地はない。一方でマツタケや他の菌根菌の人工栽培を実現するには、それぞれの種類において腐生菌的能力もつ系統の発掘と培養法の確立必須となる。その意味において本研究の応用範囲限定的となる。田中淳夫氏は今回の研究結果により、さも菌根菌の栄養吸収のメカニズムが明らかにされ、あらゆる菌根菌の人工栽培可能になるかのような書き方をしているが(あるいは本当にそう思っているのかもしれない)、残念ながらそうではないことはここまで読んでくださった聡明ブクマカ殿にはご理解いただけたかと思う。

菌床栽培なら、植物共生させないので培養期間が短く、室内の環境を調整することで季節を問わず生産できる。また室内栽培から虫の被害にあわず収穫時も混入の心配がない、収穫も簡単……などのメリットがある。

逆にデメリットを挙げるとすれば、野生のものとは全く異なる味わいと食感になることである。つまるところ、野生の品と菌床栽培のものとでは全く別物と考えるべきである養殖ブリと天然ブリの味わいが全く異なるように(それでも近年の養殖技術進化は素晴らしく、季節によっては天然物を凌駕するものさえある)、それぞれの美味しさと楽しみ方があると増田は考える。今回の成果によりバカマツタケ普通に食べられるようになったら嬉しいし、美味しければ普及すると思う。ただし、仮にマツタケの完全人工栽培確立されたところで、天然松茸価値のものは今後も揺るぎのないものである消費者がどう捉えるかはさておき)。

菌根菌のキノコの中には、マツタケ類だけでなく、トリュフポルチーニホンシメジタマゴタケなど高級キノコが多い。今回の成功が、これらの人工栽培技術もつながるかもしれない。

トリュフポルチーニは、日本におけるマツタケ同様にヨーロッパで盛んに研究がなされているが、今のところ菌床での栽培成功したという話は聞かない。ホンシメジは前述のとおり既に栽培法が確立されており既に商品化もされている。

これらの菌根菌の人工栽培可能にするには、ひとえに”両刀使い”の系統発見と、それらの培養方法確立である。ちなみに本家マツタケにも、実は”両刀使い”の存在示唆されており、引き続き研究が進められている。また、マツタケ類は世界中に似たような種が多数存在しており、マツタケ(Tricholoma matsutake)の中にも、例えば中国の山奥には広葉樹共生する系統があり、更にはそれらが日本ナラやカシと共生関係を結ぶことがわかっていたりもする。種の中にも多様性があり、それらをしらみつぶしに調べていけば、そのうち栽培可能ものに出くわさないとも限らない。その点はトリュフだろうがポルチーニだろうが同様である。ただし、その研究がどれほど途方もなく根気のいる仕事なのは間違いない(ちなみにトリュフポルチーニ国産種が知られており、積極的に狙うマニアが相当数いる)。ところで、遺伝子組み換え技術により、これらの菌根菌に腐生菌的能力を付加することも可能とする研究者もおり、そのうち遺伝子組み換えマツタケの完全人工栽培実験レベル成功する日も来るかもしれない。

まとめ

参考文献

https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaatsuo/20181006-00099530/

http://fs.magicalir.net/tdnet/2018/4025/20181003413938.pdf

http://www.kinokkusu.co.jp/etc/09zatugaku/mame/mame04-3.html

https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/bulletin/424/documents/424-1.pdf

http://www.jsmrs.jp/journal/No31_2/No31_2_167.pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjom/50/2/50_jjom.H20-07/_pdf/-char/ja

トラバブコメに反応

見た目 味も 香りも 同等以上なら 偉業

あくまで野生産同士の比較なら、やや下位互換という感じではないでしょうかね。栽培バカマツタケは食べてないのでわかりませんが、うまくすればそこそこ美味しいものができる可能性はあるかなと。ただ、マツタケって単体で食ってそんなにうまいものじゃないと思うので、一般家庭での調理には手を焼く気がします。炊き込みご飯するにも炊飯器臭くなるしね。料亭とかでマツタケ代用品として普及する可能性はあるかもしれない。<

2018-09-14

薪を安く手に入れるメモ

軽トラチェーンソー必須

1.ダム

流木無料配布は頻度高い。山奥なので遠い。

2.河川事務所

頻度は年数回。良い広葉樹が多そう。

3.森林組合

針葉樹が多そう。価格は並。遠い。

4.民間製材業者

広葉樹もあるが高そう。

2018-03-13

anond:20180313165533

日本スギ山は大体が人工林だよ

伐採してほっとけば広葉樹に生えかわる

2018-02-28

バカマツタケの普及は現実的

2018年2月28日、こんなニュースネットを駆け巡った。

マツタケ近縁種のバカマツタケ 人工栽培に初成功 良食味生かし有利販売へ 奈良県

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180228-00010000-agrinews-bus_all

さて、研究成功マニアックきのこ話題になったことに喜びつつも、記事の内容にひとつひとつツッコミを入れてみる。

マツタケと近縁種のバカマツタケの人工栽培に初めて成功したと発表した。

培養菌糸を苗木に感染させ植林する方法マツタケホンシメジ、ショウロ等で同様に研究成功例があるが、それを「人工栽培」と定義できるかどうかは微妙。これが正しいとマツタケも「人工栽培」に成功していることになる。

・やや小ぶりでマツタケ程度の大きさに育つ。

実際にバカマツタケを見たことはないが、図鑑や人から聞いた情報から察するに、だいぶ小ぶりだと思う。1本あたりの平均重量は1/2〜1/3程度ではないかもっと小さいかも)。おそらく身もマツタケほど締まっておらずボリューム感はあまり無さそう。

2016年11月に約10本植え、菌糸などの塊「シロ」を3本で確認1710月きのこ1個が発生した。

感染率は30%、1年かけてたったの1本のきのこデータの蓄積がなさ過ぎてなんとも言えないが、今のところ実用化できるレベルには程遠い。野生化ではそれなりに珍菌だと思うので、もともと感染率の低い(広葉樹は他の菌などの競合も多い)可能性は否めない。となれば、まだ本家マツタケのほうが期待できそうだと感じる。

技術マツタケへの応用も期待できる。

マツタケのほうが既に膨大な研究蓄積がある。(それでもほとんど実用に至っていない。)どのあたりが応用可能なのか謎。

・同センター森林資源課は「広葉樹を生かし、収入増加や荒廃した里山の手入れを兼ねた栽培につなげたい」と普及に期待する。

そりゃあ税金無駄仕事していますとは言えないだろうけど、「普及に期待する」というのはちょっと盛り過ぎ(笑) 典型的新聞屋の作文なのだけど。

仮に普及したとして、発生時期は日本国内だと雨と虫の多い梅雨〜秋にかけてになる。野生のきのこは極端に日持ちが悪く、食べようと思ったら地中から顔を出したその日のうちに収穫しないといけない。(ちなみにそれでも120%虫が入っている。)悪くなると食味が落ちるばかりか中毒危険性すらある。(過去に古いマツタケを食って人が死んだ事例がある。)

というわけで一般スーパーなどでの流通不可能。余談だが、道の駅等の直売所は利用しないほうがいい。品質はばらばらだし、下手したら有毒のものも混じっている可能性がある。(素人が手を出すもべきものではない)乾燥品なら、もしかしたら流通可能かもしれない。食味はいい的なブコメがあったけど、菌床等で工業的に生産できない生きのこは、高温多湿の本国では(乾燥したヨーロッパとかだと多少事情は違ってくる)まず食味が落ちる前に流通にのることができない。

# 最後

というわけで、普及はどう考えても無理ゲーやろ!と冷静にツッコミを入れつつ、バカマツタケの植菌に成功したのはすごい。えらい。バカマツタケ名前(と学名;Tricholoma bakamatsutake)の認知が広がるのは嬉しい。

ようやく陽の目をみた bakamatsutakeと名付け親研究者培養と植菌に成功した研究員に賛辞を贈りたい。(ちなみにマツタケ学名も:Tricholoma matsutake である。)

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