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はてなキーワード: フランコとは

2024-11-16

スペインフランコ将軍

75年まで生きてたんだな

なんとなくヒトラーとかムッソリーニと同時期に死んでたのかと

2023-05-06

anond:20230505125453

気にしなければいいだけの話だろ。

サルトールダリファシズムに寄っていてフランコ独裁政権を支持していた事実

芸術家から」という理由本国ではスルーされている

2023-03-24

anond:20230324093025

それなんだよなぁ。

エストラーダベルト持ってない井岡なんか相手するわけないのにエストラーダとやりたいかベル返上しますはマジで意味分からんかったわ。そもそもフランコとの統一戦の実現条件の一つがベルトの保持ができた場合指名試合を必ず行うことだったわけで、統一選はしました条件は破りますは逃げたって言われてもしゃーない。

2022-10-01

anond:20221001101013

そらアレよ、死ぬまでどうにかなった独裁者のことをアンタが忘れてるだけよ

フランコとかサラザールとか

2022-04-29

anond:20220429171437

まあフランコも一応はファシズム陣営ではあったのだよ。それにフランコあくまでも一例であって、例示するのは他のファシストでもいいさ。

anond:20220429171203

フランコファシズムというかそれよりタチの悪い何かだと思う

2021-09-21

anond:20210921200903

日本人パンピオクトーバーフェストの出し物で、情熱の赤いドレスフラメンコカスタネットかちかち鳴らしながら出てくるのかと期待しちゃう

そのくせビールじゃがいもソーセージをほおばりながら。

何か村娘とアコーディオンおっさんが出てきて、違うじゃねえか!って逆ギレするのが日本パンピ

コロッセオグランゼコールギムナジウムプラザトロスの区別ついてない。

やべーやつはヒトラームッソリーニとペタンフランコが同一人物だと思ってる。

2021-09-01

anond:20210817083708

僕も根は共和主義者であって、基本的には「民主国家君主は要らない。たとえ立憲君主であっても。」という立場なんだけど、世界を見渡してみると、西ヨーロッパ成熟した民主国家の多くは立憲君主制だし、アジアで最も成熟した民主国家であろう日本実質的西ヨーロッパ立憲君主国家と同様な体制だし、アジア諸国を見ても近隣の共和制諸国の方が日本よりそんなに良いようにも見えない。カンボジアなんかポルポトで大混乱した後は結局王制(立憲君主制)で落ち着いた。王のいないミャンマーよりは王のいるタイの方が民主政治が安定している。スペインだってフランコ独裁体制の後に王制の復帰とともに民主政治が戻って来た。

残念ながら、共和制が良いように思える僕も、現実社会での立憲君主制の成功を認めないわけにはいかない。

ただし、なぜそれがうまくいっているのか説明できないし、今後ともうまくいくかどうかもわからないけれども。

2021-08-19

anond:20210819140959

というかそもそも共産主義自体一種宗教で、さらに言えば日蓮宗みたいなノリで他の宗教とすげー仲が悪いわけじゃん

からスペイン内戦の時もキリスト教フランコ側に回ったわけで

2020-08-30

フラメンコ

スペイン独裁政権抵抗した歌手、ジョルジュ・ムスタキはかつて、

フランコのいないスペインお祭り騒ぎになるだろう。僕はそこで静かにフラメンコを聴きたい」と歌った。

さて。

安倍晋三のいない日本お祭り騒ぎになるだろう。僕はそこで静かに…静かに…何を聴けばいいのだろう。

盆踊りではおかしい。おかしすぎる。

2020-05-30

サラザールフランコ

フランコサラザールを参考にしたとかで、どっちもファシズム扱いされているが

サラザールは割と穏健だったので、ポルトガルNATOの原加盟国となったのに対し

フランコ政権スペインNATO加盟を許されなかった

ちなみにポルトガルではNATOじゃなくてOTANと呼ぶらしい

2019-08-08

anond:20190808104754

フランコの死後にはそれまで未公開だった公文書を用いた研究不可能ではなくなり、従来考えられていたよりも人的被害が少なかったとする説が主流となった。1985年には左派歴史家集団ゲルニカゲルニカサーラという研究組織設立し、爆撃の意図民間人殺戮にあったこと、死亡したのは250人であるとの見解を発表した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%AB%E7%88%86%E6%92%83#%E7%88%86%E6%92%83%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E6%AD%BB%E8%80%85%E6%95%B0

Until the 1980s it had been generally accepted that the number of deaths had been over 1,700, but these numbers are now known to have been exaggerated. Historians now agree that the number of deaths was under 300.

https://en.wikipedia.org/wiki/Bombing_of_Guernica#Casualties

フランコ派が極端に少なく見積もってたのを差っ引いてもかなり減ってるやんけ

anond:20190808103525

当時のゲルニカ市の人口は4000人程度にも関わらず爆撃による死者が2000人というありえない殺傷であることからゲルニカ爆撃がフランコ政権派の捏造であることは確定的に明らか。

2019-06-18

anond:20190618110919

それは単純に強弱や物量の問題であって、正義は何も関係ないじゃん

スペイン内戦フランコが勝ったからって、別に共産主義よりナチズムの方が優れていたことにはならないでしょ

2018-10-26

マカロニウエスタン超絶面白い

映画の話が出てたので便乗。

最近マカロニウエスタンはまっている

こんなに面白いならもっと早く教えて欲しかった。

一定以上の世代しか話が通じず、悲しい。

簡単説明するとイタリア製西部劇のこと。

かのクリント・イーストウッドも出演していた。

映画の娯楽性と外連味とスタイリッシュさを

抽出して残虐描写哀愁音楽を振りかけて

何日も煮詰めた作品ばかりで全てが濃いのよ。

役者衣装音楽映像、濃いのなんの。

食道が焼けてじわりと胸焼けする感覚が堪らない。

リーバンクリーフにフランコネロ、漢の中の漢。

荒唐無稽世界観、ニヒル過ぎる主人公

鬼畜過ぎる悪党残酷描写、凝ったプロット

涙を誘う哀愁サントラ稲妻のような決闘

普通映画ならバランス考慮して

一個か二個しか乗せない濃ゆい具材

全部乗せになってて最高すぎるのよ。

いわばジャンキー映画だけどヤミツキになる。

少しでも気になったそこのあなた

まずは開祖である荒野の用心棒あたりを見よう。

マカロニホムセンDVDコーナーでワンコインで買える。

今週末は最寄りのホムセンへ行くのだ。

2018-08-21

となりのトトロ』はどんな話か

トトロってどんな話なの?

https://anond.hatelabo.jp/20180820185203

となりのトトロ

トトロの下敷きになった話はビクトル・エリセ監督の『ミツバチのささやき』というスペイン映画で、ストーリーほとんどこれをなぞっているだけ(妖精が見える少女迷子になってしまい、みんなが探し回る話)。

「何が目的で話が進められてんのか分からん。」というのはある意味真っ当で、その原因はトトロにおいてはこの映画思想的な側面がすっぽ抜けているからだ。

これがどういうことかってことを書く。

ミツバチのささやき』は、スペイン内戦前後スペイン国民の欺瞞に満ちた状況を、一つの家族の中に落とし込むことによって戦後スペインのあり方を批判的に論じた作品だ。

たとえば、お父さんは弾圧を怖れて何も表現できないインテリになっているし、お母さんは過去を懐かしむだけの人間となり、お姉ちゃんスペインサツキ)は暴力的フランコ独裁政権に順応的な少女となっている。

この作品は当時の政治体制批判的な内容でありながら、当時行われていた検閲を潜り抜けるために、非常に難解なつくりになっている。

難解ではあるが、田舎牧歌的風景の中で2人の美少女サツキとメイのモデル)が走り回っている姿は観ていて居心地が良く、宮崎駿イマジネーションを大いに刺激したらしい。

宮崎駿の作った『となりのトトロ』のテーマは「子どものように偏見のない無垢視点物事を見ることが大事」という点にあり、これは『ミツバチのささやき』と共通する。

だが、国民欺瞞に満ちた状況を一家族に落とし込むというアイデアはここでは慎重に取り除かれている。

その結果、『となりのトトロ』は印象的なシーンは多いものの、テーマ性が弱まり、「何が目的で話が進められてんのか分からん。」ということになった。

紅の豚

紅の豚』は『風立ちぬ』と同様、宮崎駿自身を描いた作品だ。

このことはタイトルから明らかで、『紅の豚』の「紅」は、アカ、つまり共産主義者のことだ。「豚」は、宮崎駿がよく自画像を豚として描くことから分かる通り宮崎駿自身を指す。これをつなげると『紅の豚』とは「共産主義者宮崎駿自身」ということになる。(このことは宮崎駿の著書にも書かれている)

内容としても、飛行機好きの主人公がかっこ良く活躍するが、自分を慕う女性蔑ろにしてしまう(が、女性の方はそれを許容する)、というもので、宮崎駿生活をそのまま(?)なぞっている。

この構図は『風立ちぬ』でもほぼそのまま踏襲されている(結核の妻の隣でタバコを吸う!)ので比較して観ると面白いだろう。

2018-04-24

anond:20180424130626

からなんだけど、金の問題なら、セレブが起こした性犯罪なんて無いことになるな。

しかし、サウジラビ大富豪が18歳の女の子性的暴行を加えた疑いで起訴されたというニュース存在する。

大富豪が本当に有罪かどうかはともかく、あなたの言うとおりなら、こういう疑惑自体存在しないことになる。

フランコ氏のセクハラ疑惑もそう。

2017-09-25

[]相田裕GUNSLINGER GIRL」再読中

なんとなく読むのがなくなったかなあと思って再読中

クラエス月吉ヒロキのアレにしかみえない

メガネ黒髪かわいい

洗脳とか条件付けとかいうのもあいまって・・・

ヘンリエッタはどうか忘れたけどトリエラは確実に秘書所なんだよなあ・・・

あエッタは子宮とったとかいってたな

ピノキオのおじさんの話がひと段落(いちだんらく、が正用らしいけどひとだんらくっていっちゃう)ついたところ

フランコとおじさんたちが車で海にだいぶしたところ

アニメ2期はここらへんの話がメインだったんだっけ?

見てないかわからん・・・

それにしてもなんでアニメ2期がつまんなくなったんだろう?

原作者相田裕氏に言わせると、

「2期の方が、本来ガンスリ世界観なのだ

そうです。

・1期にあった「少女たちの過酷な現状」的要素

・それを知った上で、健気に任務をこなす少女

・・・と言った。要素は

「バッサリ」

無くなってしまいました。

本来ガンスリ世界観では、

少女達は何も知らずに明るく楽しく人殺し

運命を受け入れて、悲壮感を漂わすのは大人達」

なのだそうです。

GUNSLINGER GIRL 2期はなぜ失敗したんでしょうか? - アニメのGUN... - Yahoo!知恵袋

ちがった・・・3期あったらピノキオの話になった、ってくらいなのね

でもアニメまったく水に原作だけ読んでる身としては、作者の意見には同意ちゃうけど、結局アニメの描き方がダメだったんだろうなあ

再読中にふと思ったのは、BLOOD ALONEともなんか作風似てるなあっていうの

黒髪女の子大人の男の組み合わせが

あっちは出るの遅いのとメインのストーリーがなんかよくわからんかったからずっと前に読んで以来もう読んでないし今改めて読む気にもあんまりなんないな

あっちは女の子をめでるだけの漫画って感じかなあ

でも一応吸血鬼シリアスもあった気がするけど

2017-09-10

5分でわかるカタルーニャ住民投票独立問題

このへんの話。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170907/k10011129891000.html

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20170908/p2

事情に詳しくない人からすると「なんでそんなにカタルーニャは熱くなってるの?」って感じだろうと思うので、簡単に解説したあとで補足説明をつけます。

5分でわかるまとめ

補足説明

背景を説明するためには、時代をいっきに40年ほどさかのぼ必要があります

1975年に、スペイン総統フランシスコ・フランコが亡くなりました。その結果スペイン王政復古し、現国王の父であり当時国王だったフアン・カルロス1世のもとで民主化への道を歩んでいくことになります。この王様、退位前の数年間はひどく評判が悪かったんですが、民主化に反対する軍将校が起こしたクーデター鎮圧したことで即位直後は民主化守護者としてたいそう人気がありました。ちなみに現国王のフェリペ6世は当時10歳にもならない子供だったので深夜に行われた国王クーデター首謀者との会談の席ではおねむだったのですが、船を漕ぐたびに「おまえは王様になるんだから王様のつとめをよく見ておきなさい」と父君に優しく揺り起こされていたそうです。なにそれ萌える

閑話休題。このフランコ政権ですが、典型的な「スペイン単一民族国家だもん!」派の政権でした。彼が在世中はカタルーニャ語バスク語をおおやけの場で用いることはひどく抑圧され、内戦前のカタルーニャ州政府首脳陣は殺されるか投獄されるか亡命するかという感じでした。そのフランコが死んだことで、亡命州政府トップスペインに帰国し、民主化が進展します。このときフランコ体制下で抑圧されてきた「スペイン多民族国家になるべきだもん!」派が一気に声をあげはじめます

(ここでいう「民族」ってのは、英語ネーションにあたる、スペイン語のnación、カタルーニャ語のnacióのことで、「自分で国を作れる権利や能力のある集団」みたいな感じなんですよね……うまく説明できないんですが。なので移民とかは勘定に入れてません。この文脈だと「国民」と訳した方がいいのかも。「スペイン単一民族国家だよ」というのは「スペインにいるのは『スペイン国民』だけであり、カタルーニャ人バスク人もひとしく『スペイン国民』だよ」ということで、カタルーニャ人たちは「スペインには『カタルーニャ国民』や『バスク国民』もいるんだ」と主張してるわけですね)

民主化したからにはちゃんと民主的な憲法を作らないといけませんが、これが紛糾します。単一民族国家というのはフランコだけの思想ではなく、熱心なスペインナショナリストフランコ死後も消えてなくなりはしなかったわけです。彼らは頑強にスペイン統一、つまりスペイン単一民族国家であることを守ろうとします。一方でこれまでさんざん煮え湯を飲まされてきた地方の側もそれでは収まりません。そんななか、妥協として制定されたのが1978年憲法でした。条文の英訳をウィキソースからコピペします。

Section 2

The Constitution is based on the indissoluble unity of the Spanish Nation, the common and indivisible homeland of all Spaniards; it recognises and guarantees the right to selfgovernment of the nationalities and regions of which it is composed and the solidarity among them all.

太字にしたところはテストに出るので覚えておいてください。ここではスペインひとつネーションからなり、不可分であること、そしてネーションの他にいくつものナショナリティ存在することが謳われていますナショナリティっていわれると普通は「国籍」って意味なんですが、この文脈では「準ネーション」みたいな意味だと思ってください。つまりネーションひとつしかないけど、準ネーションっぽいものはいくつもあるよ! ってことですね。

(ところで、この憲法からもわかる通り、スペイン連邦制国家ではありません。連邦制かと見紛うばかりに地方に権限委譲がなされてはいますが、それでも「連邦制=国の集まり」ではなく「スペインは不可分のひとつの国!」ということになっているのです。これを専門用語自治州国家体制といいます

この憲法にのっとってカタルーニャ自治州の地位を得、フランコ体制下で迫害されていたカタルーニャ語を復活させるための政策に着手します(これを「言語正常化」といいます)。使用弾圧されただけでなく、工業化が進む中でスペインの他地方からの移民が来て、カタルーニャ語を解さない州民が増えていたのです。また、なにせ相手は数億人の使用人口を誇る言語ですから、話者数数百万人のカタルーニャ語など放っておいたら自然淘汰されてしまいかねません。州政府公教育カタルーニャ語を導入し、様々な場面でカタルーニャ語使用を義務づけ、カタルーニャ語使用助成金を出し、結果として今ではほとんどの州民がカタルーニャ語スペイン語の見事なバイリンガルに育つようになっています

助成金は、たとえばパソコンのOSのカタルーニャ語訳とかに出されています。数億人が使ってるスペイン語経済的にペイするのですぐに翻訳されて、なおかつ州民はみんなスペイン語ができるので、放っておくとみんなそっちを使っちゃうんですよね……)

ところでこの憲法、実はもうひとつトラップがあります。それは公用語について定めた条文です。

Section 3

C1. Castilian is the official Spanish language of the State. All Spaniards have the duty to know it and the right to use it.

C2. The other Spanish languages shall also be official in the respective Self-governing Communities in accordance with their Statutes.

C3. The wealth of the different linguistic forms of Spain is a cultural heritage which shall be especially respected and protected.

そう、カスティーリャ語(つまりスペイン語)は、スペイン市民(たとえバスク人カタルーニャ人であっても)にとって知る「義務」があり、使う「権利」がある唯一の言語なのです。逆に言えば、それ以外の言語を使う「義務」を州が課すことは違憲になります

この時点で、たとえばカタルーニャ州が州内の教育カタルーニャ語だけで行おうとしたら違憲です。カタルーニャ州が州民に高度なバイリンガル教育を施しているのは、理想が高いのではなくそうせざるを得ないということです。またカタルーニャ州言語政策も、たとえば「お店のメニューカタルーニャ語を使う義務」「商品のラベルカタルーニャ語を使う義務」「企業広報活動カタルーニャ語を使う義務」といったものを法で定めたりしていますが、これは個々人に対する義務ではないのでギリギリ合憲ということになっています。なっているはずでした。

ところで、カタルーニャも極楽ではなく、何をするにも先立つものがいることには変わりありません。つまりお金です。ところが、スペイン自治州には基本的徴税権がありません。バスク自治州ナバラ自治州には歴史的事情(ありていに言うとスペイン継承戦争官軍についた)によって徴税権があり、その一部を国庫に納入していますが、カタルーニャあくまで国が徴税して配分するお金を受け取る立場です。そしてカタルーニャスペイン全体でみても豊かな地域であり、多くの税金カタルーニャから徴収され、多額の税金カタルーニャ還元されています

しかし、その収支が赤字だということが大問題なのです。カタルーニャから徴収される税金は、カタルーニャ交付されたり還元されたりする際に8%ほど目減りしていますしかも、これだけ払っていながらもインフラ整備は後回しにされているのです。カタルーニャだけ高速道路は有料で列車老朽化も放置、EUから勧告されたカタルーニャ高速道路整備も中央政府拒否っておきながらマドリードなどカスティーリャインフラはしっかり整備しています。他州より高く払っているのに他州より低いサービスしか受けられないのは何事だと、カタルーニャ州民が怒るのももっともです。

こうした状況を受け、2000年代に入ると自治憲章(要するに自治州の憲法ですね)改正の動きが活発化します。自治州議会は、徴税権やカタルーニャネーション(nació)であることを盛り込んだ憲章草案を可決しますが、中央政府(当時は左派社会労働党)との交渉徴税権は削られ(かわりに公平な交付金の支給を約束。結局実施されてませんけど)ネーション条項は前文のみ。妥協のすえ2006年にようやくスペイン国会を通過して新自治憲章が成立します。

これに待ったをかけたのが国民党(現・与党)です。彼らからしてみれば、「一地方の自治権強化はスペイン統一に反する」というわけですね。彼らはこの自治憲章が憲法違反だと憲法裁判所に提訴、これに対抗してカタルーニャではデモが盛り上がり、「我々には自決権がある」という主張が登場します。そして2010年憲法裁判所は自治憲章の多くの条文に違憲判決を下しました。しかもその判決は、これまでカタルーニャが行ってきた自治権強化政策を否定し、自治権をより縮小する方向のものでした。カタルーニャ語を行政において優先させる規定違憲となり、カタルーニャネーションとした前文は、スペインにおいてネーションはただひとつとして法的拘束力はないとされたのです。そしてこの違憲判決に基づいて、カタルーニャ学校ではスペイン語で教えるべし、という判決も出されました。

ここまで妥協しても憲法違反になるのか……という絶望が、一気に民意を独立へと傾けていきます。それまで20%前後を行ったり来たりしていた独立への支持率が、この違憲判決を境に一気に30%を超え、2013年には60%に達しました。今の憲法がある限り、スペイン国家に留まっている限り、カタルーニャ自由にはなれない、と多くの人びとが考えるようになったのです。移民の子だってカタルーニャ暮らしているわけですから独立に傾きます

2014年カタルーニャ自治州は「法的拘束力のない」住民投票実施を計画しますが、違憲とされて差し止めが命じられました(提訴したのはもちろん中央政府です)。じゃあ非公式の模擬投票やろうぜ、と言ったらそれも違憲とされて差し止め命令が出されます(模擬投票も認めないなんて表現の自由に対する攻撃だと国際的に抗議が殺到した模様)。結局自治州非公式の投票を決行しましたが、中央政府憲法違反の投票を強行したとして当時の州首相らを刑事裁判にかけますちなみに裁判期日として指定されたのは、フランコ政権によって内戦前最後カタルーニャ自治政府首相が銃殺された日でした。煽り力高い。州首相だけでなく州議会議長まで訴追するよう憲法裁判所は命じています民主主義とは。

このような国民党政府対応が火に油を注ぐ結果となり、今回の住民投票実施に至るわけですが、この期に及んでなお国民党は「カタルーニャ自治州に毎週会計報告を義務付け、違反した場合交付金を停止する」と表明したり(http://www.pressdigitaljapan.es/texto-diario/mostrar/775503/)、プッチダモン州首相を訴追する準備を進めていたりして(http://www.politico.eu/article/catalonia-independence-referendum-spain-the-carles-puigdemont-factor/)、まあある意味通常運転です。「やっぱスペイン国家の枠内では自治権保証されないじゃん……」とカタルーニャ人に思わせるだけの簡単なお仕事こうして着々と独立に向けたフラグが立っていくのでした。

スペイン政府オプションとしてカタルーニャ自治州政府の停止も視野に入れているという報道があります。根拠となるのはスペイン憲法155条です。

Section 155

1. If a Self-governing Community does not fulfil the obligations imposed upon it by the Constitution or other laws, or acts in a way that is seriously prejudicial to the general interest of Spain, the Government, after having lodged a complaint with the President of the Self-governing Community and failed to receive satisfaction therefore, may, following approval granted by the overall majority of the Senate, take all measures necessary to compel the Community to meet said obligations, or to protect the abovementioned general interest.

2. With a view to implementing the measures provided for in the foregoing paragraph, the Government may issue instructions to all the authorities of the Self-governing Communities.

ぶっちゃけこのオプションが採られた場合投票は物理的にはできなくなるでしょうが、まあスペイン国家とスペイン憲法へのヘイトをためるには十分すぎるほどなので、余計に独立への意志を強めるだけですよね……という辺りが現状言えることです。部外者としてはワクテカが止まらない祭り出来事ですが、楽しむためには背景知識必要だろうと野暮を承知解説してみました。部屋を明るくして画面から離れて住民投票をお楽しみください。

参考文献

この増田のパクr……ネタ元です。どれもネットで読めます

違憲とされたカタルーニャ州法の条文が詳しい解説が。

スペインにおける地方分権についての基本書。

現代カタルーニャ入門書

インド系カタルーニャ人独立派についての記事

そもそもなんでカタルーニャスペインの一部になってるの? とか、カタルーニャの栄光時代はいつだよ……ジャウマ1世の時か? とかの疑問が湧いてきた時にオススメです。住民投票は……住民投票は今なんだよ!

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