はてなキーワード: カラコンとは
妹がいる。もう何年もまともな会話をした記憶が無い。物心ついた頃には嫌いで、時間が経つに連れて嫌いというか、無関心になっていた気がしていた。
昔からなんでもあたしの真似をしたがる妹のことが嫌いだった。あたしが中学のバスケ部に入ると2年遅れて同じ部活に入ってきた。中学生の時、ラジオにハマってバンドを好きになり、高校に入学して軽音部に入った。2年後、バンドに全く興味のなかった妹が、別の高校の軽音部に入った。メイクを覚えたあたしが、なけなしのバイト代で買ったカラコンのゴミを妹の机の上で見つけた時。教習所に払うはずで前日に確認したお金が、いざ払う時に数千円足りなかった時。全部嫌だった。
最近色んなもの無くなるな〜と思ったらそれが全部妹の机とか引き出しの中にあった時のあたしの気持ち分かる?高校生になって、ライブにいっぱい行きたくて部活終わりに数時間だけ入っていたバイトで稼いだ数万円から、知らん間にお金が減ってくあたしの気持ちは?
「あんたしか盗るひとおらんねん。お金返して」って言っても「知らんし」の一言で済まされて、お金はどれが誰のかなんて分からないから、泣き寝入りするしか無かったの、マジであの時のあたし、可哀想だった。流石に教習所に払うお金が無くなった時に、オカンに電話して事情説明したらオカンが妹に問い詰めてそれだけは認めたけど。そのお金だけは返してもらったけど。その後、普段あんまり関わりない父親が「これに入れとけ」って南京錠付きの小さな金庫を買ってきてくれた記憶がある。でも、そんなのほんの一部でしかない。お金取られるのが嫌で、貯金箱に何円玉が何枚入っているかの紙まで入れてたのに、お金盗まれてたこともあった。その時は馬鹿すぎて呆れた。「ここにどれが何枚あったかメモしてるからおかしいねん。あんたしかやらんねん。パパとままがやる訳ないやろ。」って言っても「知らん」「やってない」の一点張りで呆れて1回リビング行って部屋に戻ったらしれっと棚にお金が置いてあって「そこあるやん。自分が見逃してただけやろ」って言われた。腹立つ。今思い出しても腹立つな。
こういうことがあたしの24年間の中にたくさんたくさんあって、妹のことが嫌い。「妹嫌いやから今何してるかとか知らん」って言うと「え〜?仲悪いん?笑」ってよく言われるけど、仲悪いとかそんな言葉で片付けないで欲しい。そう。とにかくあたしは、妹が嫌い。嫌いにならないとやっていけなかった。
だから、妹にあたしの好きな物がバレないように、たからものがバレないように生活してきた。いつ真似されるか、いつ盗まれるか分かんないから。
そうやって生活してきたのに、あたしの神様だった大森靖子のMVに、妹がいた。地獄だ。大好きな靖子ちゃんの歌に救われたくてMVを開いたら、大嫌いな妹がいるんだもの。靖子ちゃんはあたしの神様で、たからもので大事に大事にしてきた。そのMVになんであんたがいる。もう嫌だ。いつまで経っても、あたしから全部を奪っていくんだね。大学を卒業してから家を出て、もうお金を盗まれる心配しなくてもいいんだ、もう自由だ。と思っていたのに。つらい。助けて。死にたい。あんたの顔、見たくもない。靖子ちゃん。あたしの神様だった。靖子ちゃんが妹の存在を肯定しているように思えて、勝手に傷付いている。被害妄想にも程があることは分かってる。靖子ちゃんはなんにも知らない、なんにも悪くない。あたしが、あたしが悪いだけ。あたしだけが、ずっと、昔されてきたことを引きずってる。妹は、もうあたしにした事なんて覚えてもいないだろう。忘れたまま、音楽活動をしていて、たまたま靖子ちゃんのMVに出ていただけ。分かっている。でも悔しい。あたし、ずっと前から大事にしていたの、靖子ちゃんの事。靖子ちゃんの歌を。こんなん、傍から見たら好きなアーティストのMVに出てる妹に嫉妬してるだけでしょとか言われそうで、それも全部嫌だ。そんな、嫉妬とかで済ませないで欲しいよ。あたし本当に靖子ちゃんを救いに生きてきたよ。それがこの有様だ。情けないね。かなしい。死のうかな〜。しぬ勇気も無いけどね。笑える。
これから靖子ちゃんの歌を聴く度に妹を思い出すようになっちゃった。最悪。しにたいね。地獄だここは。
助けて靖子ちゃん。
出会いが全くない。
日がな女の子のことばかりを考えながらも接触を持つことができないというのは全く酷なことだ。
そんな折、ライブチャットなるものが存在していることを最近知った。
普段なら絶対に試すことはないだろう。しかし今日の俺は飢えていた。
公園に行けばカップルばかりが目に入り、やるせない思いばかりが募る。
どのような形であれ若い女と話せるなら。
その子は若く、髪は茶髪で目は大きい。どことなく上戸彩に似ていた。
彼女はカラコンを入れているのか目は狐目のように赤みを帯びていて、目の中で白い半月を描いていた。
と女の子は開口一番、手を振るような口調でそう言った。
「こんにちは」と俺は冷静に答えた。
「おにいさん、テンション低いですね」と女の子はケタケタ笑って言う。
そうか。その時俺は気づいた。
向こうには俺の姿は見えないのだ。
情報の非対称性が著しいな、と思いながら俺は「ははは」と愛想笑いのように低い声で笑った。
「おにいさんは誰に似てる?」
俺はほんの僅か考え、「木村拓哉に似てるよ」と答えた。
「木村拓哉?ああ…そうなんだ。かっこいいんだね」と女の子は言った。
俺はどちらかといえば東浩紀に似ているが、どうせ彼女には分からない。
それに「かっこいい」と言われ、満更悪くない気分だった。
「普段もこういうの、よくやるの?」と言われ、俺はまごついた。
初心者であると告げる方が良いのか悪いのか、判別がつかなかったのだ。
一度冷静になろうとする間を与えず彼女は「ん~?」と覗き込むようにカメラに近づき、俺の返答を待つ。
「…初めて、かな」と俺は素直に答えることにした。
「そうなんだ!じゃあ、はじめてで私を選んでくれたってことでしょ?うれしい~」
それからライブチャットがどのようなものか、彼女から話を聞いた。
なんでも横柄な客も多いらしく、なかには「脱げ」と直接的に言ってくる輩も居たそうだ。
「まあ、普通じゃないかな」と俺は低い声で答えた。心は浮かれていたが。
時間はあっという間に過ぎていき、気付けば30分近く経とうとしていた。料金を見ると6千円ほどになりそうである。
あっ!となり、内心焦り始めた。割高なのは知っていたがここまでとは。
あまり高額になってはマズいと思い、「じゃあ、そろそろ…」と声をかけると「えーっ、もっとお話ししたいのに」と彼女は駄々っ子のように言う。
「おにいさんみたいな人、好きなのに」と言うので「ごめん」と俺は謝り、「じゃあ…仕方ないかぁ。また今度ね」と笑みを見せて手を振ってくれた。
俺もモニターに向けて手を振り、初めてのライブチャットはこうして終了した。
それからしばらくの間PCの前から一歩も動かず、まどろむように興奮していた。
それは単なる下心と呼べるような下種話なものではなく、俺といった存在を認められたことによる満足感だった。
思いのほかよかった。心がポカポカする。自分という存在を異性に受け入れてもらえた。
そのことが嬉しかったのだと思う。
言うてメイクなんて自分のコンプレックスを隠す、もしくは良いように装う作業なので増田が自分の顔面気にならない(≒気になるけどそれよりメイクのめんどくささが勝つ)のであればノーメイクでも何にも問題ないよ。
脂性肌なので乳液やクリームは塗ってない。化粧水だけじゃぶじゃぶ大量に塗って、頬に触ってもペとぺとしないぐらいまでぼーっとスマホいじって待つ。
塗ると手触りがサラサラするので塗ったとこと塗ってないとこが分かりやすい。
クマの上にキャンメイクの真っ赤なクリームチークを隈取みたいに塗る。これコンシーラーじゃないね。ワハハ
・ファンデ
液体のさらっとしたやつを手の甲にワンプッシュして指先でちょんと触って顔にちょんと置く。
顔全体に点々と(皮膚病の発疹?てぐらい点々と)おいてから水ふくませたスポンジでひたすらポンポン叩きこんでなじませる。
クマの上に塗った隈取を良い感じにファンデと混ぜながら叩きこむとクマが隠れる。
今使ってるのは花西子のめっちゃ伸びがいいやつ。すごい自然なのにカバー力いいので推し。
以下分岐
ちょっと手間かけたいとき
・カラコン
なんとなく盛れる。良い女感が出る
ツイッターでかんたん地雷メイク!って流れてきた手順で塗ってみたら簡単だったし目がデカく見えたのでずっとそうしている。リンク見失ったけど「クリオ 地雷メイク」で検索したらゴロゴロ出てくる。
・アイライン
限界まで手を抜きたいとき
・眉
右側の眉書いてつぎ左側、とやるより右を一筆書いたら左を一筆、と交互に書いていった方が事故らない(左右のバランスがとりやすい)と聞いたのでそうしている。
ペンシルで眉の形を書いてから隙間をパウダーで塗りつぶしている。
やりすぎるといかにも書きました!!!!!!!!な眉になるので塗りすぎないことに気を付ける。
眉から鼻にかけてうっすら影をいれる。Tゾーンとほほ骨の上にハイライトを入れる。気持ち鼻が高く見える。やってもやらなくてもいい。もはやおまじないである。
・リップ
アイメイクしっかりした日は強めのリップを塗ってもいいものとする。(1度塗りでもしっかり発色する系)
雑な日はナチュラル系(3度塗りぐらいでやっと見本と同じ色になるやつ)を1度塗り
唇の形がしっかり主張しているタイプの顔なのでリップオイルだけの日もある。
チークは私もおてもやん恐怖症だし頬に赤みが出やすい肌をしているので塗っていない。
生まれ持った剛毛の副作用でまつ毛長くて太いのでマスカラも塗らない。ビューラーであげるだけ。
よくある普通のビューラーでいっぺんにまつ毛をあげようとするとまぶたを挟む率が跳ね上がるので、カーブが浅い携帯用のビューラー(https://amzn.asia/d/dx2Aidw)で何回かにわけてやるといい。
・帰宅後
きっと大学から始めるこの中には「興味はあるけど色々な理由で始められなかった」って子が多いんじゃないかな
まず地域の環境として、田舎だったから周りにデパートもロフトもハンズもない
あるのはドラッグストアくらいだった
家の環境としては、親は人並みに化粧をするけど、田舎なのもあって「子供がメイクするなんて」って雰囲気
自分としてはファッション雑誌を読むのが好きでメイクに憧れはあったけど、親に化粧したいなんて言い出せないし、自分みたいな地味な子は化粧なんてしても…ってずっと思ってた
一番大きいのが学校の環境で、地方の中学生にとってメイクはある種の「カースト上位の子のステータス」だったんだよね
いわゆる1軍の子達は、放課後や週末につけまカラコン装備で他校の1軍とプリクラを撮っていたけど、あまり目立たない子が化粧をしているのを見られると「あいつメイクしてたよ」って陰口を言われる
高校は進学校に行ったけど、校則がガチガチなタイプの進学校だから当然学校に化粧なんてしていけない、休日に化粧をするのはやっぱり進学校の中でも可愛いと噂されるようなキラキラした子たちだけ
やっぱり自分みたいな地味めな子はメイクしちゃいけないような感覚が強かった
そして大学入学のタイミングで親と化粧品を揃えないき、今に至る
反動で一時期は気になったコスメをたくさん買ったけど、やっぱ元が悪いから何買っても変わんないな〜と思って韓国プチプラコスメをたまに買うくらいに落ち着いた
久々に会った友人。近況や思い出話から最近見ているYouTubeの話になった。友人が勧めてきたのは「どっこい翔平チャネル」。おれはこう言ったザ・YouTuber的なチャネルは疎く、存在すらしらなかった。
何が面白いのと尋ねると友人は説明が難しいから、とりあえずみてほしいとだけ言ってきた。試しに数話みてみたが、彼が言語化に苦しんでいたのがよくわかった。
どっこい翔平は歌舞伎町の現役有名ホスト。YouTubeを始めたきっかけは詳しくはわからないが、現在は新人・若手ホストの悲喜交々な生態を撮り続けている。どっこいさんは近いうちに独立するために、ホストを採用して教育しているようだった(最近の配信はまだ見てないので、もうすでに独立してるかもしれないが)
ホストクラブが採用する新人はどれもこれも、アレな人物ばかりで、常識はずれの行動言動を面白がるのが、どっこい翔平チャネルのメインディッシュである。成人を迎えているのに、挨拶ができないとか、歯を磨かないとか、風呂に入らないとか、カラコンを数日にわたって外さない、先輩のアドバイスを全く聞かないとか、はっきりいって何処かがずれている。
おれはこの動画を見た時に「何かこんな感じのお笑いを消費したことあるな」と感じた。視聴直後は気づかなかったが、それはとある伝説の深夜番組と同じ種類の笑いであった。
「働くおっさんシリーズ」をご存知であろうか。松本人志が素人のおっさんたちを連れてきてお題を与える。普通であれば番組として成り立たないのだが、不思議とおっさんたちが化学反応を引き起こして、ゴールデンの番組では発生し得ない笑いが生まれた。まずおっさんたちがどこから発掘したのかわからないほど、アレな人々だった。おっさんたちはプライドが高く笑い物にされるのは嫌であり、少しでも自分をまともに見せようと取り繕うのだが、ナニカが漏れ出てくる。「アレ」とか「ナニカ」と抽象的な表現を繰り返してしまっているが、実際言語化が難しいのだ。気になる人はなんらかの手段でご覧になることをお勧めする。
どっこい翔平チャネルは、働くおっさん劇場から多分に影響を受けたのではないかと予想してしまうほど似ている。視聴中に「面白い→果たしてこういう人たちで笑うのは良いのだろうか?→こういう人たちってなんだ。それこそ差別ではないのか」といった罪悪感と肯定が交互に現れるのだ。今後もファンとアンチを生み出し続けるであろう。
ただ、働くおっさんはおっさんたちをピエロとして消費するだけで良かったが、どっこい翔平は彼らを一人前のホストにしなければならない。どっこいさんを擁護すると彼はとても教育熱心であり、指導中に展開するホスト論は筋が通っていて結構面白い。アレな人物たちがどうしても目立ってしまうのだが、見込みのある若手もたまにはカメラの前に現れて、彼らがどっこいの指導を受けてスクスク育つ様子もコンテンツとして充分に満足度が高い。
アレな人物たちは、映すだけで再生数が上がる金のなる木かもしれないが、どっこいさんには勇気を持って方向性を変えて欲しいものだ。
キャスト発表されてからずっと思ってたけど今朝めざましテレビで『やらされてる感満々のギャルピース』を見てマジむりつらたんになってしまった。
もっとギャルで陽の女優にするかせめてバキバキのカラコン入れててほしい。
上白石はどう見ても芋すぎる。よく言えば素朴で純朴でギャルのイメージじゃなさすぎるし、目の下に入れたラメが『文化祭でカーストトップ女子に〇〇さんもやろうよ!ってメイクされたけどめちゃくちゃ似合ってない陰キャ』みたいなことになってるじゃん。
マジでこのオーバーサイズダメージジーンズが芋感を増してる。ひどすぎる。そりゃ二次元のギャルをそのまま実写化するとコスプレ感強いとかいろんな事情があるのは察するけどそれにしてもダサくない?ビジュアル芋すぎない?バキバキのギャルが出身地京都ってのが意外性最高なのにこのビジュアルの上白石だとあ~まあぽいね~で終わるじゃん。
おしゃれの意義とは自らの高揚感を高めることにあると私は考える。
大抵な人物は自分が好きなものに身を包み、自己肯定感と気分を上げているのだろうが、ごくわずかに武装の意味で化粧をしている者もいると考える。
馴染みのない人たち、心を到底開けない相手、自分の持てるカードを最大限誇示したい上司、絶対に舐められたくないカスども。特に美が求められる場面でなくともそいつらと渡り合い戦うために化粧をすることはある。少なくとも私は。
明日からそうした日々がまた始まると思うと憂鬱だ。研究室生活が本格的に始まるからだ。今まではキャンパスに友達なんていなくて講義を受けて帰るだけだったからほぼすっぴんマスクだったし実習グループと絡む時もそんなのどうでも良かった。
だが研究室で一匹狼でやっていくわけにはいかない。実習期間を考慮しなければ2年間も彼らと閉鎖空間の中週5で半日を共にしなければならない。相手の出方を探るために、下に見てこられようとする要素を1つでも消すために、卑屈にならず毅然と対応するために、ベージュ女の一方的な見下しを回避するために私は最低限の身嗜みを整えていきたい。初顔合わせの時それで何が変わったわけでもないのに。
同学年で私のすっぴんなんて見たことある人もいるだろうに変なプライドのためにまた毎日化粧するなんてアホくさい。わかっているのに多分私は明日化粧するのだろう。
根底にあるのは垢抜けコンプか容姿コンプなんだろうな。はあアホくさ。自分のことなのに。
過眠症特有の日中気絶を繰り返して不真面目だと思われる方がよっぽどデメリットなのに。なんでそれより上っ面を整えることにばかり興味があるのだろう私は。
目下の悩みは着色外径デカめのカラコンを日常的に着けるのはやめるべきか否かである。1monthカラコンって量産地雷前提なやつ多いよね。
50代のオッサンから見る20代後半の女の子の話だから、そこに食指がわかない奴らはすまないが帰ってくれ。
その店は居酒屋とバーの半々くらいのところで、カラオケもあって、遅くまで営業しているので、主にカウンターに座るオジサンの常連客と、テーブル席に座る次に来るのがいつになるのやらという若い新規客が入り乱れている。もちろんオッサンは常連側である。
そして予約やら先に来ていた客やらであれよあれよという間にオッサンはその女の子の隣に座ることになったのである。
その子もオッサンも会釈をしたあと会話の糸口を見つけられずなんとなく携帯をいじっていると、店主の女の子(32)が、「増田さん!その子ノニちゃん(仮称)って言って、最近よく来てくれるようになったの!ノニちゃん、この人は増田さん。いい人だから乾杯くらいしてみな!」と言うので、オッサンの酒が来たタイミングで乾杯をした。
ノニちゃんはどうやらウイスキーが好きで、1ヶ月に1杯、知らないウイスキーを、ストレート→ロック→ハイボールの順番で飲んでみるらしい。
「ここのお店は色んなウイスキーがあるので、種類の数がこのままだったら2年は飲めちゃいそうです」
ノニちゃんはそう言って笑った。ほぼ角ハイボールしか嗜まないオッサンにとっては異文化である。
メガネをかけていると垢抜けないだとか、デブだとか、目がギョロっとしていて怖いだとか。
出会った時のままでも十分すぎるほど可愛くて、でも「デブ」という言葉に対抗して減量したり、メガネを外してカラコンをしてみたり、それに対して「目が強いよね」と言われて結局またメガネに戻したりする姿は、努力家なことを思わせた。
お店のカラオケでジェネレーションギャップを感じながらも、オッサンのわかる歌として歌ってくれたヘッドライト・テールライトはオッサンの心を鷲掴みにした。
歌声についても賛否両論あるらしく、「いつか絶対全員に上手いねって言わせてやる」と息巻いていた。オッサンとしてはノニちゃんが歌手デビューして、こんなところでは歌えなくなってしまうのが心配である。
そしてオッサンとノニちゃんはなんとなく会えば話す仲になり、なんならオッサンはノニちゃんにハマり、ノニちゃんにシャンパンやらワインやらをご馳走したり、オッサンとノニちゃんが隣に座った日はノニちゃんの会計はオッサン持ちになったりしたのである。
連絡はしてくれる。飲みにも行ってくれる。オッサンの大好きな笑顔で喋ってもくれる。
ただ、ノニちゃんは自制が効かなくなっているというか、自暴自棄になっているというか、そういう状態が目立つようになった。
ノニちゃんはどうやら仕事を辞めたらしい。ほんの数週間前まで「ほんとに楽しい!天職だと思う!」と嬉しそうに語っていた仕事を辞めたのだから、相当のことがあったのだろう。ただ、懲戒免職や会社都合退職ではないと本人から聞いた。
店主の女の子:ダイアさん(仮称)は、最近ノニちゃんが危なっかしくて仕方ないから、オッサンがいる時だけでもちょっと気にかけてくれると嬉しいと言っていた。もちろんオッサンはノニちゃんが好きなので普段から気にかけているが、より気にかけて見てみた。
すると飲み放題を頼んでいるとはいえ前より圧倒的にスピードが早く、飲んでいるお酒の量は増えていた。
以前ノニちゃんは「私はゆっくり飲まないと長持ちできないから」と言って、飲み放題で元が取れるちょうどの量を飲んでいた。
それがゆっくりなのか疑問に思う人もいるかもしれないが、ノニちゃんのスピードは元々それくらいだ。
長持ちできない飲み方をしているのに長居して、結局限界を感じて吐いてしまう前に帰るということがよくあった。
この日オッサンは飲みに出かけていないのだが、ノニちゃんは1人で飲みに来たという。
そして面倒なタイプのオジサンに絡まれ、断りきれず次のお店に連れていかれた。
そして次のお店でホテルに行かないかと提案され、ダイアさんに助けてLINEを送り、ダイアさんはその場から早く逃げるようにアドバイスを返している。
ノニちゃんは友達にも連絡して友達の危機を装って逃げようとしたが、せめて出された酒は全部飲んでいけと恫喝されて、飲めばこの場から逃げられると思って飲んで店を出たところまでは覚えているらしい。
ノニちゃんの次の記憶は、路上で座り込んでしまってホストのような人に水を渡されたこと。
そしてその次の記憶は警察に声をかけられ、救急車に乗り込んだことだった。
少なくとも今までの自分なら、そもそもダイアさんのお店から出ていかないし、変なオジサンに連れていかれた変な店で飲むならグラスがあいてないのにトイレに行かないし、トイレに行ったとしても「ちょっと休憩」とでも言って何か別のソフトドリンクを頼むし、と後悔が止まらない様子だった。
仕事を辞める前のノニちゃんが出来ていたことが、出来なくなっているという。
ダイアさんは心配がっているし、ノニちゃんもこのままでは嫌だと言っている。
50代のオッサンから見る20代後半の女の子の話だから、そこに食指がわかない奴らはすまないが帰ってくれ。
その店は居酒屋とバーの半々くらいのところで、カラオケもあって、遅くまで営業しているので、主にカウンターに座るオジサンの常連客と、テーブル席に座る次に来るのがいつになるのやらという若い新規客が入り乱れている。もちろんオッサンは常連側である。
そして予約やら先に来ていた客やらであれよあれよという間にオッサンはその女の子の隣に座ることになったのである。
その子もオッサンも会釈をしたあと会話の糸口を見つけられずなんとなく携帯をいじっていると、店主の女の子(32)が、「増田さん!その子ノニちゃん(仮称)って言って、最近よく来てくれるようになったの!ノニちゃん、この人は増田さん。いい人だから乾杯くらいしてみな!」と言うので、オッサンの酒が来たタイミングで乾杯をした。
ノニちゃんはどうやらウイスキーが好きで、1ヶ月に1杯、知らないウイスキーを、ストレート→ロック→ハイボールの順番で飲んでみるらしい。
「ここのお店は色んなウイスキーがあるので、種類の数がこのままだったら2年は飲めちゃいそうです」
ノニちゃんはそう言って笑った。ほぼ角ハイボールしか嗜まないオッサンにとっては異文化である。
メガネをかけていると垢抜けないだとか、デブだとか、目がギョロっとしていて怖いだとか。
出会った時のままでも十分すぎるほど可愛くて、でも「デブ」という言葉に対抗して減量したり、メガネを外してカラコンをしてみたり、それに対して「目が強いよね」と言われて結局またメガネに戻したりする姿は、努力家なことを思わせた。
お店のカラオケでジェネレーションギャップを感じながらも、オッサンのわかる歌として歌ってくれたヘッドライト・テールライトはオッサンの心を鷲掴みにした。
歌声についても賛否両論あるらしく、「いつか絶対全員に上手いねって言わせてやる」と息巻いていた。オッサンとしてはノニちゃんが歌手デビューして、こんなところでは歌えなくなってしまうのが心配である。
そしてオッサンとノニちゃんはなんとなく会えば話す仲になり、なんならオッサンはノニちゃんにハマり、ノニちゃんにシャンパンやらワインやらをご馳走したり、オッサンとノニちゃんが隣に座った日はノニちゃんの会計はオッサン持ちになったりしたのである。
連絡はしてくれる。飲みにも行ってくれる。オッサンの大好きな笑顔で喋ってもくれる。
ただ、ノニちゃんは自制が効かなくなっているというか、自暴自棄になっているというか、そういう状態が目立つようになった。
ノニちゃんはどうやら仕事を辞めたらしい。ほんの数週間前まで「ほんとに楽しい!天職だと思う!」と嬉しそうに語っていた仕事を辞めたのだから、相当のことがあったのだろう。ただ、懲戒免職や会社都合退職ではないと本人から聞いた。
店主の女の子:ダイアさん(仮称)は、最近ノニちゃんが危なっかしくて仕方ないから、オッサンがいる時だけでもちょっと気にかけてくれると嬉しいと言っていた。もちろんオッサンはノニちゃんが好きなので普段から気にかけているが、より気にかけて見てみた。
すると飲み放題を頼んでいるとはいえ前より圧倒的にスピードが早く、飲んでいるお酒の量は増えていた。
以前ノニちゃんは「私はゆっくり飲まないと長持ちできないから」と言って、飲み放題で元が取れるちょうどの量を飲んでいた。
それがゆっくりなのか疑問に思う人もいるかもしれないが、ノニちゃんのスピードは元々それくらいだ。
長持ちできない飲み方をしているのに長居して、結局限界を感じて吐いてしまう前に帰るということがよくあった。
この日オッサンは飲みに出かけていないのだが、ノニちゃんは1人で飲みに来たという。
そして面倒なタイプのオジサンに絡まれ、断りきれず次のお店に連れていかれた。
そして次のお店でホテルに行かないかと提案され、ダイアさんに助けてLINEを送り、ダイアさんはその場から早く逃げるようにアドバイスを返している。
ノニちゃんは友達にも連絡して友達の危機を装って逃げようとしたが、せめて出された酒は全部飲んでいけと恫喝されて、飲めばこの場から逃げられると思って飲んで店を出たところまでは覚えているらしい。
ノニちゃんの次の記憶は、路上で座り込んでしまってホストのような人に水を渡されたこと。
そしてその次の記憶は警察に声をかけられ、救急車に乗り込んだことだった。
少なくとも今までの自分なら、そもそもダイアさんのお店から出ていかないし、変なオジサンに連れていかれた変な店で飲むならグラスがあいてないのにトイレに行かないし、トイレに行ったとしても「ちょっと休憩」とでも言って何か別のソフトドリンクを頼むし、と後悔が止まらない様子だった。
仕事を辞める前のノニちゃんが出来ていたことが、出来なくなっているという。
ダイアさんは心配がっているし、ノニちゃんもこのままでは嫌だと言っている。