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はてなキーワード: 村上春樹とは

2023-04-14

村上春樹の新作発売されたね

まだ買ってないんだけど

紙で買うか電子書籍で買うか迷ってる

というか、最新作だからって飛びついて読まなくてもいいよね

2023-04-13

ハルキニストのみなさん

(さっそく新刊を手にとって)村上春樹さんの本は温かみがある!

2023-04-01

村上春樹とジョンアーヴィング

村上春樹とジョンアーヴィングについてのブログ記事を読んで、いくつか面白い文章が目についた。全部じゃない。いくつかの駄文だけ。自分にとって面白かったのは、エド・はるみエッセイだ。恋人だったポールアンデルセンの「包帯クラブ」について語る。内容は、恋人同士の関係性ですらままならず、互いの家や親に恋愛関係がバレてしまい、それがきっかけで「包帯クラブ」に巻き込まれる、というもの。対して村上春樹は、「包帯クラブ」にも、かつては恋人と別れた

Anond AI作成

古池やかましく死んではならない」(口語口語)というのだった。いったい誰がそのような尊いことを教える必要があるか?それは、死んだのちのことを知っているからだ。人間は死について学びうるし、そのあとの生活暮らしがわかっていれば、死んでも尊いものになるのだと私は信じる。死というのは、何者でも自由に変えうるものなのだ。 (ちょっと変なところがあるが、とりあえず村上春樹を読んでおくといい)*「ノル

Anond AI作成

2023-03-27

村上春樹風の文体自動生成がaiでできるなら、準起訴状などもai

で書けるようになるだろうか

段落構成添削までできればいいなあ

2023-03-14

anond:20230314184213

車輪の下なら読んだことあるけど、村上春樹小説を読んだ時と同種の金持ち坊ちゃんモラトリアム的な物に対する嫌悪感を感じたし共感0だったな。グダグダ下らないこと考えるお暇があって、やんごとなき人は羨ましいですねとしか

2023-03-10

特定の界隈のクラスタを指す名称

ラジオ部門

オードリーANNリスナー→リトルトゥース

ルネッサンスラジオリスナー檀家

めがねびいきのリスナー→クソメン・クソガール

 

アイドルアーティスト部門

BTSファン→ARMY

キンプリファンティアラ

NEWSファンパーナパーナさん

サカナクションファン魚民

ももいろクローバーZファンモノノフ

BiSHファン→清掃員

ピロウズファンバスター

日向坂46ファンおひさま

櫻坂46ファン→buddies

LUNA SEAファン→SLAVE

GLAYファン→Swinger

嵐のファンARASHIC

X JAPANファン運命共同体

藤井風のファン→風民

YOASOBIのファン→夜好性

 

YoutuberVtuber部門

加藤純一のファン→衛門

 

スポーツ部門

FCバルセロナファン→クレ

レアル・マドリードファンマドリディスタ

アーセナルファン→グーナー

マンチェスターCファンシチズン

リヴァプールファン→KOP

インテルファンインテリスタ

ミランファンミラニスタ

ユベントスファンユベンティーノ

ローマファンロマニスタ

ナポリファンパルテノペ

 

【その他】

村上春樹ファンハルキスト

ラーメン二郎ファンジロリアン

 

こういうのもっと集めたい

教えてくれ

2023-02-28

ChatGPTに村上春樹風の短編を書いてと頼んでみた

そこから紡ぎ出された文章は無機質で、冷めたコーヒーのように味気なかった。

なにより”やれやれ”といった表現が一度も検出されなかったことには深い失望を覚えた。

結局はAI。血肉のない機械なのだと改めて認識させられた。

するとAIは訊ねてくる。

あなた要求どおりにこの文章を書きましたが、これで満足ですか?と。

僕はやれやれと思った。

2023-02-27

小説って必要だろうか

人類にとって書くべきものは既に全て書かれたんじゃないか、という話ではなくて、もっと個人的な話。

過去に読んだものを読み返しても、けっこうな確率で忘れてるからまた楽しめるし、

(そりゃあ当時気に入った作品から再読して面白いと感じるのは当然だ)

しっかりと覚えているものや、三度四度と読み返すものにもいつも新たな発見がある。

 

新たな書き手小説はまだいいとして、

既に何作か読んだ人の新作については読む方が時間無駄な気もする。

 

こないだふと気が向いて村上春樹短編集『女のいない男たち』を買って読んでみて、1作目の雑さにガッカリしてしまった。

そのあとなんとなく『ダンス・ダンス・ダンス』を読んだらめちゃくちゃ面白かった(最初読んだ時はそんなに気に入った方の作品でもなかったのに)。

村上春樹劣化、という話ではない。それは文芸評論家に任せる。

ある書き手小説について、楽しんで消費できる量の上限は決まってるんじゃないかって話。

2023-02-26

anond:20230226101915

今こういうのを本気で商業誌で書いている人っているのかな。

一昔前の村上春樹田中康夫みたいな

2023-02-19

プロットを作らない創作者は意外と多いのか?

自分が知る限り(間違っているかもしれないが)

プロットを作らないで物語を書いていくタイプ作家だと思っている。

一方、世の中の多数の創作者はプロットなしで物語に取り組むなんて自殺行為だと考えているようなのだが。

実際にはどちらが多数派なのだろう。

2023-02-05

宮崎駿長編映画新作、村上春樹長編小説新作、2023年巨匠たちの新作ラッシュだな。

あともうひとり巨匠の新作があったような気がするんだけど、なんだったっけ?

2023-02-01

村上春樹新作、タイトル予想

シコることについて語るときに僕の語ること、以外で

村上春樹の新作に対する懸念

「春樹、ノーベル賞取れないってよ」増田です。増田村上春樹ファンではあるんだけど、ハルキストと呼ばれる浮かれた連中が「今年こそノーベル文学賞だ」と報道されているのをみて苦笑いしちゃってるんだけど、新作も反社的、犯罪的な匂いが漂っていたら、またまたノーベル賞も遠のくよね。村上作品に出てくる、幼年美少女レズビアンとか、淫乱婦警さんとか、妄想ストーカー伊達男以上のキャラが登場するのは楽しみなんだけど、もっともっとノーベル賞から遠のくっていうのよ。ファンには楽しみだけど、賞はますます遠のくって話。

2023-01-21

世界レベルの巨大チンコはすごいぞ

まあちょっとリンクは貼らないが某ポルノサイトで見た動画

ちょっとした丸太みたいなチンコ騎乗位態勢で出し入れしてる動画だったんだ。

ぐわー、こんなもん万個に入るんかよ、ってビックリしつつも

最初はつくりものティルドのようなものを入れてるんだろうなって思ってた。

でも違った。丸太がヒトの股間に生えてた。

俺も自分のモノにはそこそこ自信持ってるけど、

いやーやっぱワールドクラスはすげえわ。

しか村上春樹翻訳してた海外作家小説デカすぎるチンコゆえに大抵の女のマンコはさけるみたいな話があったと思うんだけど、あれって実話だったんだな。

2023-01-06

MISIAに対して思う事

彼女ファンだと言ってしまうと、彼女に対してお金時間をかけている人たちに怒られてしまうだろうが、彼女が出るからと言って紅白を見た程度に彼女のことが気になっている。

私は彼女を3曲でしか知らないが、そのどれもが彼女が、とてつもない存在であることを示していると思う。

「アイノカタチ」メドレー(2019の紅白)

俺は、歌い手性別で分かれて対抗戦をするという昭和フォーマットがクソほどダサいと思うが、この時は彼女存在によって紅白が「昇華」ないし「成仏」したと思っている。きっと紅白が始まって以来の歴史的ステージで、かつ、今後も仮に紅白が続く限りにおいて語り継がれるべきものだと思う。

紅白という場において、会場だけでなく、オールドスクール系の演歌歌手を含めた出演者レインボーフラッグを振らせた演出は最高だった。勿論演奏も最高だ。紅白はあの年で終わりにしていたら、古いものに縛られる我が国にとってどれだけよかっただろうと本気で思う。

「くよくよするな」(映画Singの挿入歌)

アニメ映画の準主役の吹き替えで出演していた彼女は何曲か歌うのだが、クライマックスシーンで歌うこれが圧巻である。元はスティービーワンダーで、元の映画では確か、あちらの有名な歌手が歌っている。その歌手名前は忘れたが、今さら思い出したり、この文章を書くためだけに調べ直す必要もないと思ってる。なぜなら両方聞いたが、圧倒的にMISIAの方が優れているから。

俺がラッキーだと思うのは、MISIAが歌う日本語歌詞母国語理解し、共感できる事だ。この映画に関しては、MISIAの曲に関わらず、原語から訳詞に手間を惜しんでおらずクオリティが高い。確か、宇多丸がどこかで喋っていた。話は逸れるが、村上春樹小説日本語で読み、日本文化文脈の中で理解して共感できることもラッキーだと思っている。話はそれたがつまりそれくらい良いということである

Everything

この曲は本当に凄い。俺はマライアキャリーについてあまり知らないが、日本語母国語である俺がマライアキャリーを聞いた時に感じる感動よりも、俺がMISIAのエブリシングを聴いた時の感動が勝ると自信をもって言える。ボーカルってのは、他の楽器と違って、言語と直結してて、単なる音楽を飛び越えて文学だとか心理だとかに繋がるものだと思うんだ。そう感じさせる説得力を持った歌い手は少ないと思う。

ちょっと書いてて疲れたし、三曲を頭の中で鳴らしているだけで涙が浮かんで喉もカラカラになってきたので、これぐらいにする。

2023-01-04

anond:20230104075900

ねえねえそれって、

村上春樹みたいだった。

つーかエロゲみたいだった。

の二言で終わるよね?

話がムダに長いよチミ。

村上春樹ヒロイン登場人物たちのつながり

「鼠」は「風の歌を聴け」に始まる「鼠四部作」に登場する。主人公の友人であるが、ある日突然行方くらまし、「羊をめぐる冒険」では自ら死を選ぶ。語り手と主人公の仲は深く、あたかも語り手の半身のようである。己の半身が半ば死の世界にいるというモチーフはこの後に何度も繰り返される。

この半身のように親しい友人は「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」のなかでは幻想パートの「影」に姿を変える。彼は語り手の半身であり、語り手の記憶を保持している。壁の中に閉じ込められた世界脱出するためには二人がそろっていなければならないが、土壇場で語り手は壁の内側にとどまることを選び、影は死ぬことになる。

ノルウェイの森」では彼は「キズキ」になる。物語の序盤で排気ガスによる死を選んだことが語られ、交際相手であった直子の死の遠因となる。

また、直接の半身ではないにせよ親しい友人で自ら死を選ぶ点で共通しているのは、「ダンス・ダンス・ダンス」の「五反田君」だ。彼は連続殺人犯であったことを明かして死ぬ。このあたりのくだりは恐らくチャンドラーの影響が深い。

このように、半身はしばらくのあいだ無力な存在だったが、「海辺のカフカ」以降では様子が変わる。「カラスと呼ばれる少年」は、「カフカ少年」のもう一つの人格のように見えるが、彼は「カフカ少年」を客観視し、適切なアドバイスを与える。一貫してサポートしてくれる存在だ。半身が異界の住人であるというモチーフであり、「鼠」の系譜に属しているが、そこに自ら死を選ぶような面は見られない。「海辺のカフカ」は主人公がとても若い点でも特異だ。

ただし、佐伯さんが現実感を失った生活をするきっかけとなった、東京大学紛争で殺された友人は、佐伯さんがノルウェイの森の「直子」の系譜に属するとすれば、「キズキ」のもう一人の子孫だ。

キズキと直子が、そして佐伯さんとその恋人は幼い頃から自然性交をしていたが、まるで思春期完璧さを求める性向現実によって打ち砕かれるかのように、その関係が死によって断たれる点でも、この二つのカップル類似している。

直子

村上春樹小説には一貫して何らかの精神疾患を患った、少なくとも感情的不安的な女性が出てくる。

デビュー作の「風の歌を聴け」の時点から、「小指のない女の子」として出てくる。彼女は話している途中に突然泣き出してしまう。また、周囲の人々がひどいことを言うとも語るが、これが事実なのか、精神疾患ゆえの妄想なのかどうかは判然としない。

この系譜が「1973年のピンボール」の中ですでに亡くなっているかつての恋人「直子」につながり、さらに「羊をめぐる冒険」の「誰とでも寝る女の子」につながっているかどうかはわからない。ただ、「ノルウェイの森」の「直子」には直接つながっているだろう。語り手の過ちによって感情を失った「国境の南、太陽の西」の「大原イズミ」も、彼女の裏面だ。「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の「白根柚木」もその子孫だ。

また、恋人または妻の一つのアーキタイプとして、「ねじまき鳥クロニクル」の「クミコ」「加納クレタ」や「スプートニクの恋人」の「にんじん」の母にも発展しているようにも思える。

より明確な形としては、「海辺のカフカ」の「佐伯さん」が子孫のようだ。前述のように恋人の死をきっかけに精神を病む、少なくともある種の現実感を失ってしまう点が共通している。ただし、佐伯さんは後述の老女の系譜もつながっている。ピアノができたことを考えると、「スプートニクの恋人」の「ミュウ」も「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の「白根柚木」も同じカテゴリに入れていい。

そもそもこのキャラクターの流れについての記述は、誰が後の作品の誰に直接発展したかを明確に追うことではない。おそらくはいくつも混ざり合っている。むしろ、これは村上春樹作品解釈するための補助線として見るのが適切だろう。

彼女がやたらとタフになったのが「1Q84」の「青豆」かもしれない。あるいは、生命力にあふれている点では後述の「ミドリ」だろうか。

ミドリ

直子とは対照的な心身が比較健康タイプ女性系譜もある。

性に対する好奇心の強い「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の「太った娘」もそうだが、彼女は後述する「少女」の系譜につながる面もある。

同じく制に対して罪悪感を持たない「ノルウェイの森」の「ミドリ」、「国境の南、太陽の西」の「島本さん」、「スプートニクの恋人」の「すみれ」、「海辺のカフカ」の「さくら」(どうでもいいがこのキャラのせいでおねショタに目覚めた)、「1Q84」の安田恭子へとつながっている。

少女たち

村上春樹作品時系列順に読み返すと、ある時点で突然新しい属性を持ったキャラクター群が登場する。それは、どことな巫女的な力を持った若い女性である

前兆としてあらわれるのが、「羊をめぐる冒険」では耳専門のモデルをしている21歳の女性だ。彼女不思議な力で主人公を羊へと導くが、物語の終盤を前に姿を消してしまうので、いくばくか影が薄い。しかし、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」に出てくる肥満17歳女の子は語り手を「やみくろ」の支配する東京の地下世界にいざなう

より少女性が強まるというか、単純に年齢が幼くなるのが「ダンス・ダンス・ダンス」に登場する13歳のユキで、彼女五反田君の殺人痕跡巫女のように感じ取ることができた。

ねじまき鳥クロニクル」での「笠原メイ」は、映画ロリータ」を思わせる登場の仕方をするし、終盤では主人公を救う力の源であるかのように描写されている。月光の下で裸身をさらす姿は、今までの村上春樹にはなかった描写である。確かにノルウェイの森」で「直子」がそうするシーンはあるが、彼女は成人した女性だ。

海辺のカフカ」では夢の中に現れる十五歳の佐伯さんの姿を取る、ここでは少女との性交が初めて描かれる。

巫女的な少女系譜がより明確になるのが「1Q84」に出てくる17歳カルト教団育ちである「ふかえり」だ。彼女は何らかの学習障害を患っていて独特の話し方をするが、彼女との性交異世界との経路となる。

村上春樹が歳を重ねて少女との性交を書くのをためらわなくなっていったのは面白い(【追記】「ふかえり」にいたっては巨乳文学少女という属性!)。というのも、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」では肥満女の子から私と寝ないかと誘われて断っているからだ。

老人

大学の先輩がこう述べていた。ある種の作家自分が生まれる十年ほど前の出来事テーマにすることがある。なぜなら、自分が参加できなかった「祭り」だからだ。これが事実かどうかはわからないが、村上春樹は古くから第二次世界大戦中国テーマに含まれている。「鼠」の父親戦争とその後の混乱で金持ちになった人間だ。興味深いことに村上春樹の父は中国従軍している。

(余談だけれどもこの先輩は村上春樹作品にしばしば出てくる井戸「イド」まり無意識示唆しているのではないかと言っていた)

さて、老人がキャラクターとして物語信仰に深くかかわるようになったのは、「羊をめぐる冒険」の「羊博士からだろう。彼はいるかホテルにこもったきりで、外に出ようとしない。しかし、探し求めている羊がどこにいるかという重大な情報を指し示す。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」でも、現実パートには「老博士」が出てくるし、幻想パートには退役した「大佐」がいる。

軍人という属性が前面に出てくるのが「ねじまき鳥クロニクル」の間宮老人だ。彼はノモンハンにて過酷体験をするし、そこである種の悪しき力に取りつかれる。

海辺のカフカ」には「中田老人」が出てくる。彼もまたある種の不可解な力(後述の闇の力?)の犠牲になり、記憶や知性の多くを奪われてしまう。一方で、彼は「カフカ少年」に代わって父殺しを遂行する半身でもある。

1Q84」では少し特殊で、これは近過去SFであり、戦争経験者やその前後に生まれた人々が相対的若い。それゆえ今までのパターンを単純に当てはめるのが適切かはわからない。

天吾の父がこの系譜に属するだろうか。「1Q84」では善悪が入れ替わることが多い。幼い天吾を無理やりNHKの集金に連れまわす点でネガティブに描かれていたにもかかわらず(村上春樹はこうした巨大組織一般に「システム」と呼んであまり肯定的に扱わない)、後半では声だけの存在になった彼が助けに来るのだ。

なお、戦場に行っていたという点を考慮すると、これらの老人たちは村上春樹父親世代に当たるだろう。

米軍基地にいたという点でジェイもここに属しているかもしれない。

老女とその息子

一世代上の女性が出てきたのは「ノルウェイの森」の「レイコさん」だ。彼女は心を病んではいものの、主人公たちを導いてくれる。「直子」のルームメイトとして、彼女の心身の安定に寄与している。

それがおそらく「ねじまき鳥クロニクル」の「赤坂ナツメグ」になるし、「海辺のカフカ」の「佐伯さん」を経て「1Q84」の「緒方静恵」になる。

彼女たちの多くは戦争をはじめとした暴力の中で深く傷つき、その中でもある種のコミュニティ安全地帯運営し続けている。「レイコさん」は精神病院の患者たちのまとめ役だし、「赤坂ナツメグ」は女性向け風俗(?)で女性性的空想現実にし、「佐伯さん」は図書館という静謐環境守護し、「緒形静恵」は性暴力を受けた女性避難所運営して、しばしば法を破ってでも報復を行う。年齢的にはかけ離れるが、「スプートニクの恋人」の「ミュウ」もこの老女の系譜に属するか。

彼女の息子たち(血縁があるかどうかはともかく)の系譜は、「赤坂ナツメグ」の息子「シナモン」、「佐伯さん」の図書館司書を務める「大島さん」、それから緒方静恵」の柳屋敷セキュリティ担当するタマルだ。セクマイであることが多い。

対となる存在

1973年のピンボール」の双子女の子を除いて、概して二人組の登場人物は不吉な前兆だ。体格は対照的なことが多い。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」では「大男」・「ちび」の二人組が語り手に刺客差し向け、第三勢力になって儲けようとだましに来る。「ダンス・ダンス・ダンス」ではまるで「長いお別れ」みたいな嫌がらせをしてくる「文学」「漁師」と語り手があだ名をつけた警官が出てくる。「海辺のカフカ」に出てくる二人組は、軽率発言から大島さん」を傷つけてしま自称フェミニスト二人組だ。「1Q84」には「さきがけ」のリーダーの警備をする坊主頭ポニーテールの二人組がいる。

ただし、何度か繰り返すが善悪シンボル意図的に逆転させることが多いのが村上春樹作品で、おなじ「海辺のカフカ」でも「カフカ少年」を森の奥に導くのは同じように体格が対照的な二人組の日本兵だ。

また、よくよく考えてみれば、「風の歌を聴け」の時点でも、「小指のない女の子」には双子の妹がいたのである。直接姿を見せず言及されるだけだが、このモチーフの萌芽とみていいだろう。

村上春樹はある時点で純粋な悪の起源はなんであるかについて語ろうとしている。

それは悪しき登場人物の姿だけでなく、クトゥルフ神話的な怪物としても姿を見せる。

現に「風の歌を聴け」に出てくるデレク・ハートフィールドの伝記は、ラブクラフトバロウズをはじめとしたパルプフィクション作家たちを混ぜ合わせたものだ。

「鼠四部作」のなかでは「羊」がそれに該当する。不可解な暴力権力の中心に存在し、人間に憑りつくことで現実的な力をふるう。あるいは、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の現実パートの「やみくろ」たち、幻想パートの「門番」。「ねじまき鳥クロニクル」の「ねじまき鳥」や、綿谷昇の属する政治世界。そして「海辺のカフカ」に登場する「ジョニー・ウォーカー」や、「中田老人」の口の中から出てくる不可解な物体

非人間的な力ではないが、「ノルウェイの森」の「レイコさん」の精神悪化させる原因となった少女も、この系譜に属していると見なしていいかもしれない。

だが、「1Q84」のリトルピープルの存在解釈が難しい。今までとは異なり、単純な悪ではないようだ。初読時には「これは人が複雑な現実物語化する能力の具現化で、善にも悪にもなりうる、ある種の単純化する力ではないか」と思ったが、再読したら違う印象を受けるやも知れない。また、「牛河」も悪しき力の手先のように見えるが、離婚した妻子がおり、生きた人間であって化け物ではない。

善悪曖昧と言えば、「海辺のカフカ」では「圧倒的な偏見でもって強固に抹殺するんだ」が主人公サイドと敵役サイドのいずれでも使われる。

こんな風に、村上春樹はある時期から善悪意図的にぼかし、単純化を避けるようになった。

追記アフターダーク暴力を振るった深夜残業してたサラリーマンもここにいれていいかも。

そのほか

村上春樹後半期のテーマの一つをまとめるとしたら「どれほど不適切な養育環境で育ったとしても、その現実を受け入れてスタートするしかないし、ときとしてそこで学んだことに結果的に心が支えられてしまうケースがある」だろう。言い換えると「歴史過去を消し去ることはできない」だ。

あと、「国境の南、太陽の西」の「にんじん」はうまくしゃべれないけど、「海辺のカフカ」の「カフカ少年」の造形に影響を与えたかもしれない。

別に結論はない。ただ、こういう順で発展していったのだなと考えながら読むと楽しいだけである

もう一つ興味深いのは、親が亡くなるかそれくらいの年齢に近づくと、ちゃんと親と向き合ったような小説を、みんな書き始めることだなあ。

こっそり追記。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」のロックを流して走るタクシー運転手星野青年っぽいな。

更に追記。不吉な二人組といえば、「ノルウェイの森」で日の丸を掲げる寮長と付き添いの右翼学生を思い出した。

2023-01-03

本屋コミュ障でも働ける

と思っている人多すぎ!

本屋で働いています正社員です。

アルバイト募集すると、かなりの確率コミュ障学生が応募してきます

本が好きから」「漫画よく読みます」という理由が多い。本が売れない時代に、嬉しいね

ただ、本屋アルバイトって7.8割レジなんです。

自分本棚(コーナー)を作りたい!とか言う子もいるんですけど、まぁ、バイトにはそこまで任せることは少ないですね……企画を手伝ってもらったりはしますけど。

しかも、他の小売に比べてかなりお客様からの問い合わせが多い。

あやふや記憶で来て「この前この辺りにあった黄色の本」とか「タイトルに○○ってつく、多分新刊!」とか、ぼんやりしすぎでは?という問い合わせがわんさか来ます

なので、コミュ障だと困る。聞き出す力がとて重要です。

それでも果敢にも応募する子が絶えません。

楽そうなバイト、と言われる本屋ですが、本の知識よりもコミュニケーション能力を欲しています

コミュ障だけど本屋って静かそうだし〜と思っている子、ちょっと待って!!!思いとどまってください!!

余談ですが……。

本屋における本の知識って、多分、未経験者が考えてることと違うんですよ。

村上春樹に詳しい!内容全部言えます!とかじゃないの。

なぜかと言うと、本屋村上春樹の棚、どれだけある?って話で。

人が考える「ザ・本屋。ザ・文芸」の面積の割合って狭いんですよね。

雑誌とか、資格試験とか、ビジネスとか。色んなものが置いてあるのが本屋です。

私たちが求める子は、あらゆる語彙やワードを知っていて、それを吸収することを厭わない人。

例えば「CADの本どこですか?」とか「歳時記どこですか?」とかよく聞かれるんです。

ここで、CAD図面を引くプログラムなこと、歳時記俳句季語をまとめた辞書のようなものだと知らないと、「さいじき」を聞きとることも困難です。

深く知る必要はないけど、あらゆる分野をさらっと知ってる。もしくは知ること覚えることが好き。

そんな人に是非応募してもらいたいと思っています

2022-12-27

anond:20221226113708

junjun777 ブコメ自分がその時何を思ったか書いてるだけ。ブログコメントするのはブログ主に言いたいことがある時。人に見せても良い自分用のメモで、ブログ主に見せたいわけじゃない。そんなところかな。

そんなところかな、なんて自分用のメモに書いているなんて

村上春樹っぽくて素敵ね*^_^*

2022-12-25

村上春樹主人公はクソで有名だがクソ主人公からこそ没入するとうまい具合に自己陶酔して癒される部分があるんですよ。

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