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2014-12-15

2014年衆議院選挙出来事まとめ

小渕優子速攻で当確

渡辺善美速攻で落選

共産党20議席越える

田母神俊雄落選

次世代の党議席激減

沖縄選挙区自民党全敗

民主党議席11議席増える

民主党党首海江田万里落選

管直人が2年連続比例区で最終のゾンビ当選

池上さんが公明党代表山口那津男に「公明党って池田大作さんの党なんですか?」と聞く

信濃町創価学会本部にて警備をしてる人になんの警備してるんですか?と聞く

政党支持政党無し」が10万票以上獲得

戦後最低の投票率

こんなもんだよね?

2014-11-25

民主党支持者としての執行部のアベノミクス批判への愚痴

タイトル記事内容に合ったものに変更しました。内容は変えていません。


http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/535980176283566080

「円安が好きな人ってほんとーにわからない。自分の国を安く売って何が嬉しいのかな。」

http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/534181673152565248

消費税が逆進的だ(所得の低い人に厳しい)という人は多いけど、円安もかなり逆進的だよね。円安で利益がでるのはトヨタなど大企業ばっかり。

その一方、格安な輸入食材商品が軒並み、円安で値上がりして、低所得者層は出費が増える。」


この2つのツイートへの返答をマクラにしつつ、アベノミクス(このダサいネーミングはなんとかならないのか)の良い点と悪い点、

民主党執行部への愚痴(これがメイン)なんかを書いていこうと思います

そもそもなぜデフレは駄目なのか


ここ15年ぐらいずっと言われてきた「デフレ不況」、デフレとは、物価が持続的に下落している状態を指します。

単純に考えればモノの値段が下がることはうれしいはずなのに、なんでデフレ問題なんでしょうか。

そんなことわかってるよと思われるかもしれませんが、順を追って説明するために書いておきます

物価が下がって企業の売上が減ると、企業収益が減ります企業利益を出すためには費用も減らさなければいけません。

新規設備投資を減らしたり人件費を抑えようとします。

今回はこのうち、人件費を抑える、というポイントにしぼって話をします。

物価が下落したのと同じ割合社員全員の給料を減らせれば何の問題もないのかもしれませんが、そういうふうにはできないですよね。

正社員給料は、物価が下落する割合ほどには下がりません。これを「賃金下方硬直性」と言います

じゃあどうなるかというと簡単です。失業者が増えるんです。

リストラされずにすんで定収入がある人たちはデフレで少しずつ得をしますが、その分をリストラされて収入が無くなる人がかぶるんです。

ただし、リストラをするには非常に煩雑手続き必要です。

結局この被害を一番受けるのは、これから社会に出て仕事をしようとする若い世代です。求人が減って有効求人倍率が下がります

企業はすでに雇用している人を解雇するよりも先に、新しく入ってくる人を減らすので失業率が高くなります。真っ先にこの影響を受けるのは若者です。

これがデフレ問題視するべき大きな理由です。若年失業者が増え、世代間格差が拡大していきます

物価上昇率失業率にははっきりとした相関関係があって、フィリップス曲線と呼ばれていますが、物価上昇率が低いと失業率が高くなります

過度のインフレデフレを抑えるための金融安定化政策


ここからは少しマクロ経済学のお勉強です。

ここまでに書いたとおり、景気変動によって不況時にはデフレによって失業という経済問題が起こります

また、好況時にはインフレーションという問題が起こってしまます。だから過度のインフレデフレも望ましくないのですが、

経済は常に循環してるのでほっておくと景気変動は避けることができません。

金融安定化政策とは、このような景気変動平準化するために政府がとる政策のことです。

インフレ時には世の中に出回るお金の量を減らすことで景気の過熱をおさえて、デフレ時には出回るお金の量を増やすことで景気を温めます

この政策効果がよくわかるのは、リーマンショック以降の各国の金融政策です。

リーマンショック以降の金融政策と円高不況


中央銀行日本だと日本銀行)が供給している通貨の総量をマネタリーベースと言います

リーマンショック以降、アメリカは大規模な金融緩和によってマネタリーベースが急増しました。

それに対して日本はあまり増えていません。不況下でも出回るお金の量を増やさなかったことでデフレ不況が加速していきました。

また、出回るドルの量が増え円の量が増えなかった影響で円高ドル安も加速しました。

ドルはたくさん出回っているから安くなり円はあまり出回ってないから高くなります

ここで大事なのは通貨の交換レートというのは出回っている量の比率で決まるものしかないということです。

最初に紹介したちきりん女史のツイートでの誤解はここにあって、円が高いかいかと、自国を高く売るとか安く売るとかはなんの関係もありません。

その国の通貨がどのぐらい出回っているか金融政策によって決まりますが、それは好不況の影響を平準化するための結果でしかありません。

通貨の交換レートは目的ではなくて結果なんです。

リーマンショック前には1ドル110〜120円だったのが、2011年には1ドル70円台というとてつもない円高ドル安に突入しました。

円が高くなったからと言って日本が豊かになったわけでないのはご存知の通りです。

アベノミクス(もう一度言うけどこのネーミングはダサすぎると思う)ではこのデフレ不況に対して、やっと金融緩和をして出回るお金の量を増やしました。

今まで金融緩和をしてこなかったのが異常なだけで金融政策に関してはごくごく普通政策なんです。

じゃあなぜ民主党政権では金融緩和をしなかったんでしょうか。

ここからが本題です。というか民主党支持者としてのただの愚痴です。はぁ…

日本銀行マスコミ知識人らの金融緩和アレルギー


日本銀行には、第一次石油危機の時の高インフレや、バブル経済時代金融緩和をしすぎた記憶からインフレは悪だという認識が根強くあります

デフレでも良いからとにかくインフレにならないような金融政策を行ってきました。

38度の熱を出してしまったトラウマが忘れられなくて体温を34度に保って体を鍛えようとしている人がいたらまず36度ぐらいまで体を温めろよと言うと思うんですが、

体温を上げるのは絶対に許せないと言う考えが日本銀行には強くあります

それと、マスコミ知識人に多いのがイデオロギー的に金融緩和アレルギーを持っている人たちです。バブル時代自民党政権好景気の中で金融緩和を進め

赤字国債を発行し財政支出を増やしていきました。この時期の「自民党的」な政策に対するアレルギーから金融緩和政策に対して脊髄反射的にバブルの再来、

という言葉を使いたがる傾向がありますバブルを知らない私にはこの感覚が全くわからないんですが、バブルトラウマはこんなにも大きいのか、と心から思います

ただ、ここまででも書いたとおり金融政策イデオロギーとは関係ない技術的な問題です。

インフレ時には引き締め、デフレ時には緩和する、それ以上でも以下でもありません。

金融安定化政策マクロ経済学の中での位置づけ


また少しだけ経済学のお勉強です。

国の経済政策についての学問であるマクロ経済学には、大きく分けて二つの考え方があります。「新古典派」と「ケインズ学派」です。

おおざっぱにいうと新古典派経済政策というのは、経済活動市場に任せていれば最適化されてうまくいくから国はなるべく介入すべきではない、という考え方です。

それに対してケインズ学派の経済政策というのは、新古典派経済学特殊環境しか成立しないから、国が環境をうまく整えるべきという考え方です。

金融安定化政策というのは、ほっといたら物価勝手に上がったり下がったりしてひどいインフレデフレになったりするからそれを安定させようとする政策なので、

当然ケインズ学派に属する政策です。ケインズという経済学者が書いた「雇用・利子および貨幣の一般理論」という本の中で提言されていて、

マクロ経済学の中で重要位置を占めています

アベノミクス(だからこのネーミングはダs(ry))が提示した3つの論点について民主党自民党比較


アベノミクス(ry)が設定した3つの論点は1,金融政策2,財政政策3,成長戦略です。経済学的にも妥当論点の設定だと思います

タイトルにも書いているように私は民主党を支持していますが、現政権政策経済政策に限らず私が唯一支持しているのが1の金融政策です。

そしてこの点についてずっと民主党に不満をもっています金融緩和アレルギーの項で、金融政策を体温の上げ下げに例えましたが、とにかく36度ぐらいまで体温を

上げないと何も始まらないという現政権金融政策否定する理由特にありません。ただ、その上でどんな栄養を取るかだったりどういう風に体質改善するかについて

は全く支持できません。金融緩和短期的(2~5年)に企業収益を押し上げ失業率を低下させます個人的にはこの失業率低下が超重要!)。

そして長期的(10年以上)なスパンで考えると制度疲労がおきている仕組みを変更したり不要規制撤廃するための体質改善トレーニング必要です。

この体質改善の部分については民主党を支持しています。だからこそ民主党金融緩和をしてほしかった。そして実際にそのチャンスもあったと思っています

でも結局できなかった。なぜなのか私なりに感じていることを書いてみます

デフレ脱却議連民主党ガバナンス


民主党政権時代民主党議員を中心とした超党派デフレ脱却議連というのがありました。遅すぎるだろうという不満はともかくとして、

デフレ脱却のために金融緩和をすべきということを民主党内にも真剣に考える議員達がいました。2010年6月と7月にはこんな記事がでています

今見るとある意味衝撃的ですね。

政権金融緩和、円安進む-民主デフレ脱却議連事務局長http://www.bloomberg.co.jp/news/123-L3GOBZ0D9L3501.html

民主デフレ脱却議連インフレ目標導入など財務相提言http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16524520100730

でも結局政策として実現することはありませんでした。民主党の最大の問題点ガバナンスだと思います人材がいても執行部のイデオロギー的な好みで実現しない

ことが多すぎるのではと思っていますデフレ脱却議連人達は今の海江田代表枝野バカヤロウコノヤロウ幹事長体制をどう見てるんでしょう。

三党合意不況下の増税の罪


2012年民主党野田首相自民党谷垣総裁公明党山口那津男代表が三党合意によって10パーセントへの増税をおまけみたいな景気条項つきで決定しました。

実際には景気の悪い時に増税して、財政再建成功した例は世界的にみてもありません。この後、年末の解散で安倍政権誕生して金融緩和が始まりましたが、

あのタイミング金融緩和をせずに増税してたらと思うと本当に恐ろしいです。

歴史的に見ても、名目GDPが増えない限り、財政再建には成功しません。日本でもかつて2005年から2008年くらいまで、名目GDPが多少増えた時には、

基礎的財政収支の対GDP比が減りました。

一番大事なのは、まず経済が成長することです。成長することで税収を増やしていく。

実際に2013年度に関しては、経済成長のおかげで3.6兆円ほど税収が増えています

リベラル政権長期政権にならない理由個人的に感じるリベラル傲慢さについて


こういう話をすると結局カネかよ、という反応をされることがあります。正しい政策を主張しているのはこっちなのに景気さえ良ければいいのかと。

リベラル一定数いるこういう浮世離れした反応が正直に言って一番苦手です。安倍政権は大嫌いだし自民党には投票しないけど支持が落ちない理由理解できます

自民党投票する人を見下して笑ってれば支持が増えると思うならそうすればいいですよ。安倍首相は表舞台からいなくなってる間、デフレ脱却のために真剣

マクロ経済勉強をしたおかげで、いまだに支持率が40パーセント以上あって長期政権になりそうです。このことを民主党政治家はを本気で考えてほしいです。

最初に書いたとおり定収入保証されていたり資産が十分にある人にとってデフレは得なんです。

そして何度でも言うけどデフレ下での金融緩和は直接的に失業率を下げる効果があります。実際に下がっています

まり報道されていませんが、中小企業景況調査報告書を見ると中小企業景況感も良くなっています

http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/137keikyo/137sokuho.pdf

収入がある人達賃金アップはその後に来ます金融緩和は上位3パーセントけが得をする政策だと一生懸命に主張している人達には

下位5パーセントは見えていないのか、それともイデオロギーのほうが大事なのかどっちなんでしょう。

私が民主党を支持する理由をあえてイデオロギーを強調して書くと、保守が再分配に興味を持つよりもリベラル金融緩和するほうが可能性があると

今でも思っているからです。それなのに、実際にこの二年間でデフレ脱却のための道筋をつけた現政権の支持者を馬鹿にしてる人とケンカになったりすると、

自分が何を支持してるのかわからなくなるんですよね。

金融政策イデオロギーに回収されないためにどうしたらいいんでしょう


一回まとめておきます。私が望む経済政策は、金融政策によって過度なインフレデフレを抑えつつ、子育て世代社会的弱者への厚い再分配や余計な規制の緩和、

同一労働同一賃金を実現して世代間格差の緩和や財政健全化を目指すことです。そんな政党があれば今すぐ飛びつきます。飛びつきたくてしょうがないです。

それなのに現状デフレ下で金融緩和に賛成している政党自民党以外だと維新の党次世代の党、もうなくなったけどみんなの党みたいに

再分配に興味がない政党ばかりで泣きそうです。どんなに失業率が少なくなっても失業者ゼロになることはないです。

この二年で雇用を増やして失業者を減らしたけど、それでもまだ失業している人への再分配には興味がないのが現政権で、

再分配に興味はあるけどその原資のために景気を良くしたり失業率を下げるための政策最後まで採らなかったのが前政権です。

今回の選挙で私はどの政党投票すればいいのか

知らん。誰か教えてください

2014-05-22

報道ステーション2014年5月20日山口代表インタビュー書き起こし

報道ステーション2014年5月20日山口代表インタビュー書き起こし

【古舘】さあ、スタジオには公明党山口さんにお越しいただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

まあ、色んな話が出てますけれども、まず山口さんに根本的に伺ってみたいなあ、と強く思いますのはね。憲法解釈の変更というですね、それによって集団的自衛権行使容認。この憲法改正というものが、なかなか難しいと見るや、96条という話がありまして。それも色々と評判が今一つかな、ということになると、憲法解釈と。という流れがあった時にですね、山口さんは法律家でもいらっしゃいますけれども、憲法国民から奪うのか、という議論が一つあると思います

それから、ひいては立憲主義。つまり権力の側を憲法国民側が縛っているんだ、という。その枠をはずす解釈というのは、これ憲法立憲主義も奪われるのか?という見方も出てきているんですが、これ、怖いなあと思うのですが、山口さんどうですか?

山口政府が長年とってきた、この憲法解釈というのがあるわけですね。これは集団的自衛権行使を認めて来なかった訳です。長い間、行われてきた。この解釈のもとで色々、安全保障に関する法令が作られてきた。私もその作成の議論にほとんど参加をしてきました。

ですから、こういった定着したもの政府が、独断で変えてしまうと。つまり国民意見を聞かないで変えてしまう、というのはよろしくない、というのが基本的スタンスだと思いますね。

【古舘】そうですねえ。しかしながら、それが簡単にはそうはなって行かない、こう色んな力というものが働いているような気も同時にするのですが。ちょっと、ここが僕は大事だと、出発点として思うのですがね。

合意文書を手にしながら)

自民党公明党との連立政権合意の文書ですね。これは、安倍総理山口那津男代表、お二人のサインも当然最後にあるわけですが。

この合意は、まず筆頭は、東日本大震災から復興でありますし、その後はアベノミクスも含む景気・経済対策が2番目に来ていますし、3番目は消費税含む税と社会保障の一体改革。これが眼目でありまして、この憲法というのは、7つ目にありますけれども、憲法審査会の審議を促進して、憲法改正に向けた国民的な議論を深める、とだけある。

眼目から見ていきますと、このところ山口代表がしきりにおっしゃる印象があるのですが、

政治エネルギーというものを、この集団的自衛権方向ばかりに傾けて良いのでしょうか?」とおっしゃる。このあたりのことをぜひ伺いたい。

山口政権合意は、我々も安倍総理署名した、書いたわけですから、やはり総理大臣として、行政政府に何をやってもらうかという事を決める合意なのですね。ところが、集団的自衛権にせよ、憲法に関する問題というのは、むしろ立法府で議論すべきテーマ。だから自民党からは、「これを作る前に、集団的自衛権のことも含めて入れたらどうか」こういうお話も実際にあったのですが。しかし、それはやはり、立法府でやることだと。憲法改正の議論そのものも、国会で取り組むということは書きましたけれども、安倍政権がやるということは、ここからはずしたわけですね。

しろ、やはり国民の関心の高いのは、経済再生とか、被災地復興、また我々が野党の時に合意した社会保障と税の一体改革ですから、やはりこれにしっかり取り組んでほしいと。このことだけでも私は莫大な政治的エネルギー必要重要テーマだと思います

しかも、国民は一番関心が高いわけですから、それを違うテーマしか政権合意に書いてないテーマ政府与党が、そこにしゃかりきになっていると、というのでは国民の期待に沿ったものにはならない、ということは、はっきりしているのじゃないでしょうか。

【古舘】だとすると、公明党は、自公協議今日からまりましたけれども、徹底的に、これは納得できないという戦う决意は、おありになるのですか?

山口】これから協議ですからね。安倍総理大臣は、やはり主体的問題意識をお持ちになられて、合意にはなかったことを与党協議してくださいと、こう投げかけられたわけですから協議のものは誠実に今後もやっていかなきゃなりません。

しかし、そこに対象となるテーマというのは、非常に幅の広い、奥行きの深い、過去経験に照らしても、色んな問題点を含んでいるテーマばかりですから、それは安易協議ではなくて、議論を尽くして、与党の結論を出していくということが大事だと思います

【古舘】根本的なところなのですけれどもね、もう一つ伺いたいのは、アメリカというのは、我々は、この番組でも放送したんですが、ちょっと前に。アメリカの偉い方までインタビューでこう答えているのですね。「アメリカというのは、必ず間違った戦争をするんだ」と。例えば、大量破壊兵器結果的にはなかったあのイラク戦争に突き進んだ。

さあ、もしその時に集団的自衛権というものが、日本にあったとしたら、あのイラク戦争は、自衛隊サマーワに行った変則的な行き方ではない、復興支援という大義がない形で、アメリカと一緒に行っていたかもしれない、ということを考えるとですね。ここで集団的自衛権、おっしゃるように、長ーく、長ーく、国会を含めた国民的議論をやるべきだというところになっていくと思うのですが、どうもそうなっていないというところ。

山口安倍総理イラク戦争を例に出して、例えば「湾岸戦争とかイラク戦争とか、武力を使う、戦闘に参加するということは今後もない」と、いうことをおっしゃいましたね。だからイラク戦争については、サマーワに行ったことは例外として、今後戦闘に参加することはしないと。あの時も戦闘に参加した訳ではないのですけれども、そこの教訓というのはしっかり踏まえなきゃいけない。あれは、特別措置法という、ごくごく例外的対応でやったわけです。ですから、あれを一般的に、行うということは、当時の政府も想定していなかったはずですね。

【古舘】色々、本当に山口さんもお立場あるから大変だと思うのですが、昨日の講演でも、色々強く踏み込んで訴えかけられている中にですね、限定容認論で自民党ないしは、今の政権が押して来るけれども、限定と言っても、結果限定しながらも、その限定が拡大して行く懸念があるとおっしゃっている。相当、そのあたりは意識していらっしゃると思うのですが。

山口】そうですね。あの法制懇の報告書によると、「日本安全に重大な影響を与える可能性がある場合には、限定的集団的自衛権行使が認められる」と。それは安倍さんは否定しないで、政府基本的な考え方に沿う部分もあると、踏まえていると。それで、「今後研究したい」と。断定もしないけど、研究したいと、与党にも協議をお願いしたいと、こう来たわけですね。

ですから、この「日本安全に重大な影響を及ぼす可能性」、これは極めてあいまい概念だと思いますね。安全に影響を与えるって、どういうことが考えられるのでしょう。また、「重大な」というのは、どう判断するのでしょう。「可能性」だけで良いのでしょうか?しかも、誰が判断するのでしょう。政府にお任せ?そういうあいまい概念のまま、政府にお任せでは、これは重大な支障を招く可能性がある。もっと明確なものでなければならないと思いますね。

【古舘】昨日講演でこうも山口さんはおっしゃっていたと思うのですが、自衛隊員の方々に思いを馳せて、これはやはり急に海外武器を持って、戦に行って来いと言われた時に、もし、そんなことになってしまったら、「そういうつもりで自衛隊に入ったわけではない」と。そういう考えの方もたくさんいらっしゃるだろうと。だから自衛隊員が今後どう動くかということは、慎重に見て行かなきゃというところにつながると思うのですが。

山口】そうですね。自衛隊の方々は、極めて真面目な方が多いです。黙々と訓練に励んで、例えば東日本大震災の救援活動などは、本当に身を挺して、がんばられたわけですね。それは、彼らは、やはり、この日本の国のために、防衛であれば専守防衛災害派遣。あるいは万が一の治安出動。そういうことのために入って来ているわけですね。ですから、命令一つで、イラクサマーワに行くような時は、こんなはずじゃなかったと、内心色々と戸惑った方も多かったと思います

現実、昨日の講演でも申し上げたのですが、サマーワへ第一陣を派遣する時の隊員さんたちの壮行会。ご家族を交えて行いましたけれども、「うちの主人、うちの息子に万が一のことがあったら、どうしてくれるんですか?」と。あるいは、「どうして選ばれることになったのですか?」と。そういう非常に心配する声が、寄せられたことは事実でした。

【古舘】昨日もちょっとドイツに取材に行って、帰ってきたのですが、やはりアフガンの時に、NATO集団的自衛権のもとにドイツ軍は行って、いっぱい亡くなっているわけですね。ドイツ兵士の方が。そういう話を直に聞きますと、本当にこういうことを、色々比較にならないという言説も分かるのですが、根底は人を殺す、あるいは人から殺される、命を落とすということなわけですから。慎重にならなければいけないなと、強く思うのです。

そういう時に、これ山口さん、どうでしょう日本は、なんだかんだ良い面も悪い面もあったと思いますけれど、戦後70年、武器を使わずに、平和を貫いて、この国際社会でもなんとか、色々言われながら生きてきた。これ、もっと誇りに思っていいのかな、と思うのですが、いかがでしょうか。

山口】私は、そこの部分は大切にすべきだと思うし、それはアメリカの方々も、そうした日本のこれまでのやり方というのは、大切にすべきであると、おっしゃられましたね。

私が昨年、訪米した折にも国防省の高官の方が、そういう評価をされていらっしゃいました。つまり日本が長年、数十年培ってきたソフトパワー。ここは大切にすべきである。近隣の諸国に対しても慎重に対応すべきであると、そのことを強調されていました。

【古舘】どうも流れが逆に来ていますので、ここは自公協議含め、再三申し上げますが。山口代表北側さんも井上さんもがんばって頂いて、幹部の方を含めですね、やはり、「自衛隊員の方が死ぬかもしれないんだよ」ということと、今お話に出た70年間の重みというものもっと前面に出そうということ、どうかこう、会議の中で言ったらどうですかね?強く。

山口】それはもう、我々の基本方針ですので。これまでの安倍総理もこの間、おっしゃっていましたが、日本国憲法平和主義。これはこれからも守り抜いていくと、このことは明確に申し上げます、とおっしゃったのですね。

この日本国憲法平和主義というのは、従来政府がとってきた論理的整合性を持った考え方ですから、この論理的整合性を保っていくということと、憲法9条の2項が、特に2項に意味があるのですが、憲法9条意味をなさないような、そういうことにしてはいけない。その憲法9条の持つ規範、歯止めとしての役割。これを今後も果たして行かなきゃなりません。従来自分が、政府が言ってきた論理的整合性を保てるか、矛盾した説明ではいけませんね。

また、9条の持つそういう役割というものを今後も保っていけるか、時の政府政権コロコロ考えが変わるというような、安定性を損なうような、そういうものではならないと思っている。このポイントで、しっかりと議論をしていきたいと思います

【古舘】だとすると、もう解釈変更というのは無理で、やはり正面突破憲法改正を順序立てていくしかない、という提案はないですか?

山口】まあ、それは協議してくれ、というのですから、これから協議をして、議論を尽くしましょう。

【古舘】うーん。恵村さん、いかがでしょう。

【恵村】日本の国や国民を守ると言った時にですね、外交軍事というのは、車の両輪だと思うのですよね。山口さんは中国を考えた時に、訪中を自らなさるなど、外交重要性を常々指摘されていますけれど。一方で安倍政権は、どうも軍事の方に偏っているように私見えるのですね。集団的自衛権の議論をする前に、外交もっと議論すること、たくさんあるのではないでしょうか?その辺はいかがでしょうか?

山口】おっしゃる通りだと思いますね。外交関係がうまく行かない。かえって悪くしている。そういう側面もあるのに、この安全保障の面、ばかりが強調されている。非常にバランスが悪いという気がいたします。

やっぱり両方、そしてお互いに国際協力もっと大きな目でどうやっていくか。たとえば、シーレーンというのも日本けが使うシーレーンの部分もあるかもしれませんが、今や国際公共財なのです。韓国だって中国だってフィリピンだってアメリカだってみんなが使う海の道なのですね。それを国際協力でどうやって安全を確保していくか。そういうことを(※聞き取れず)議論するということの方が大事なんじゃないでしょうか。

【古舘】なるほど。

本当に中国に行かれて、習近平さんとお話をされている山口さんだから、ぜひお話を伺いたいのだけれど、やはり僕は、中国も変だなあと思いますのは、日本はそれなりに反省をし、謝罪もしてきた部分があるのだけれども、あんまり反日で利用されたり、色んなことをされてくると、もう反省疲れもあるわけですよね。謝罪疲れも。

からもっと建設的に、中国アメリカが仲悪いけれど、仲良くやらなきゃいけないという重層的な関係もあるのと同じように。日本中国も諍い合うだけじゃなくて、領土問題ちょっと領土置いておいて、これ日本は譲れませんからもっとこう、友好的なお互いにウィン・ウィンあるのじゃないか、というお話されていると思うのですが、反応どうなんですか?

山口習近平主席が、私と会談した時に一貫しておっしゃっているのは、中国覇権を求めることはしない、これは平和友好条約にも書かれていることです。これは一貫しておっしゃるのですね。だから、その通り、また、国際社会覇権を求めない、そういう客観的な動きをしているということを中国側もきちんと示す必要があると思います

それから国民同士の友好信頼関係というのは、もっと強めていく必要がある。それは交流を拡大するということが重要だと思います

それから日中の共通の利益。例えば環境PM2.5の問題とか、これはお互いに力を合わせて解決する。実績を作る。

それと、衝突を起こさないような仕組み。これはもう、いい線まで行って合意していたんですね。事務レベルでは。しかし、政治的合意になりかかったところで、これがキャンセル。そのまま据え置かれています。ですから、こういうこともきちんと合意を作り出す、そういう双方の努力必要だと思います

【古舘】ああ、そうですか。

山口】秋にAPECというのが、中国主催国で行いますので、ここで意味のある対話ができるように、双方努力すべきだと思います

【古舘】PM2.5からはじめ、本当に大事お話で、国境を越えて色んなことが起きているから、そこはもう手に手を携えてやるしかない、ということを山口さんをはじめ中国通の方々の責任でもあるので、そのあたりをぜひお願いしたいのと同時に、一方でこれはどうですか?

さっきも限定容認とか色々言いながら、具体事例の中にそれ以外のことも含まれてくる懸念で言いますと、中国で言います南シナ海で揉めている。フィリピンと、仮にあってはならんことですが、フィリピン中国が衝突したなんていう場合は、今まではないけれども、集団的自衛権というものがあった場合は、これはアメリカちょっと来てくれ、と言われた場合は、行かなきゃいけなくなるのですかね?

山口】んー、そういう場合は、行かなきゃいけなくなる可能性があるということで、慎重に考えなきゃいけないでしょうね。南シナ海の問題は、かなり国民の皆さんも心配されているのじゃないでしょうか。しかしまた、尖閣を巡る状況とは違うということも十分踏まえなきゃいけないと思いますね。

尖閣は、わが国が有効に支配している。こういう現状がありますから。そういうもとで、いたずらな衝突は起こしてはならないでしょう。だから、われわれ日本側としても、そういう不測の衝突を避けるような、つまり軍が出てくるような、そういう事態を避けるような対応というのは重要だと思いますね。

【古舘】関連して、今後公明党自民党と折衝していく上で、大変厳しいな、大変だなと思いますのは、例えば公明党側が言っている、「これは個別的自衛権の範囲だろう」と、言っている。公海上でアメリカ船と日本の船が並走している場合に、どっちが攻撃されたかからない状態で、例えば北朝鮮からの攻撃が仮にあったと、そうなった時には個別的自衛権での反応、行動ができるだろうと、言うのだけれども。

一方で自民党側は、幹部の方々が、一つ一つの事例を積み重ねていくと、これはもう集団的自衛権ということに必然的になっていってしまうだろうから、これはなんとか公明党さんと活路を見出したい、と言っているのを聞くとですね。これは今の艦船の例で言うと、1キロ離れていたらどうしますか?と。アメリカの船と日本の船が50キロ、100キロ離れていたらどうしますか?と。どっちが狙われたかわかんない、とか言ってられないからとか言って、どんどん、どんどん範囲が広がっていく。流動化する気がするのですね。このあたりをどういうふうにお考えですか?

山口】だからこそ、個別的自衛権というのは、わが国に対する攻撃があった場合ということで、集団的自衛権と明確に区別しているのですね。こういう規範としての役目というのが、重要だと思いますね。個別的自衛権対応できるという部分は相当あると思います

パネルのバツを指して)

この例でも、あそこをマルにすれば、わかりやすく説明できるという・・。

【古舘】(パネルのバツを指して)

ここですか?

山口】そうです。はい。そこを個別的自衛権対応できる。つまり、マルになるという部分は相当あると思います

【古舘】そうすると、こういうことがあり得るのかどうか、いろんな議論があるのですが。

山口】そこのリアリティ課題ですが・・。

【古舘】ただ、在留邦人が、アメリカ人が、アメリカの船で輸送してくれていると、朝鮮半島有事があった時に、仮に。その場合は、アメリカの船を日本が守るというのは、現時点では集団的自衛権になるからバツだけど、マルにするということは容認ですか?

山口だって、あれでしょ。公海上で米艦と一緒に、近くに自衛艦がいれば、それは自衛艦に対する攻撃と見ることもできるし、日本人を運んで、危機に瀕しているわけですから、これを放っておけば、日本に攻撃する

2013-07-20

http://anond.hatelabo.jp/20130720183057

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20130717/CK2013071702000120.html

自民党は現職武見敬三さんと現職丸川珠代さんが優位に立ち、二十七年ぶりの二議席獲得が有力。公明党現職山口那津男さん、共産党新人吉良佳子さんも当選圏をうかがう。無所属新人山本太郎さん、民主党現職鈴木寛さんらが競り合い、滑り込みを狙う。

らしいっすよ。

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